JP3031523U - 苗保護カバー - Google Patents
苗保護カバーInfo
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- JP3031523U JP3031523U JP1996003434U JP343496U JP3031523U JP 3031523 U JP3031523 U JP 3031523U JP 1996003434 U JP1996003434 U JP 1996003434U JP 343496 U JP343496 U JP 343496U JP 3031523 U JP3031523 U JP 3031523U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】強風雨時であっても土壌からの抜け、傾倒がな
く、苗の損傷防止を図ることができ、また良好な灌水性
を確保すると共に、晴天時においても筒内部の急激な温
度上昇がなく、苗の良好な保護を図ることができ、使用
時には、土壌に対する取付け作業性がよく、非使用時に
は容易に展開状態に戻すことができ、さらに、安価かつ
防虫効果をも有する苗保護カバーを提供する。 【解決手段】樹脂シートの一端に係入部16が、他端に
係合部17が形成され、係入部16と係合部17との着
脱可能な係止構造により、下部開口13が広く、上部開
口14が狭いテーパ筒15に形成する。
く、苗の損傷防止を図ることができ、また良好な灌水性
を確保すると共に、晴天時においても筒内部の急激な温
度上昇がなく、苗の良好な保護を図ることができ、使用
時には、土壌に対する取付け作業性がよく、非使用時に
は容易に展開状態に戻すことができ、さらに、安価かつ
防虫効果をも有する苗保護カバーを提供する。 【解決手段】樹脂シートの一端に係入部16が、他端に
係合部17が形成され、係入部16と係合部17との着
脱可能な係止構造により、下部開口13が広く、上部開
口14が狭いテーパ筒15に形成する。
Description
【0001】
この考案は、ナス(ナス科の一年草)やキュウリ(ウリ科の一年草)等の農作 物の苗、あるいは広葉樹、針葉樹などの植栽木の苗木を風雨や冷害その他から保 護するために用いられるような苗保護カバーに関する。
【0002】
従来、上述例の苗保護カバーとしては、例えば図13、図14に示す如き構造 と、図15に示す如き構造とがある。 前者の苗保護カバー(図13、図14参照)81は、樹脂シートを帽子形状に 成形加工してカバー本体82を形成すると共に、下側フランジ部83に針金状か つ門形の金属製取付け脚84を設け、この脚84を利用してカバー本体82の下 側フランジ部83を田畑等の土壌Aに固定し、上述のカバー本体82で苗Bの全 体を覆う構造である。
【0003】 しかし、この図13、図14に示す従来の苗保護カバー81にあっては、その 頂面に通気孔85が形成されているものの、その開口面積が過小であるため灌水 性が悪く、また晴天時の急激な温度上昇によりカバー本体82の内部がむれ、場 合によってはカバー本体82内の熱のこもりにより苗Bが焼けて、苗Bの損傷が 大となり、さらに苗Bの成長時に成長した苗Bがカバー本体82に接触するので 、その成長が阻害される問題点があった。加えて、苗保護カバー81を構成する ために樹脂シートと針金状金属棒との全く異種の材料が必要となるので、製造性 が悪いうえ、大形の苗保護カバー81の製造に際しては、その構造上厚肉化が要 請されるので使用樹脂量が多くなり、コストアップを招く問題点があった。
【0004】 一方、後者の苗保護カバー(図15参照)91は、3本乃至4本(図15では 4本の例を示す)の抗部材92…を田畑等の土壌A中に立設し、これら各抗部材 92…の外側部に樹脂フィルム93を配設して、カバー本体94を形成し、樹脂 フィルム93の下部を土で押える構造である。
【0005】 しかし、この図15に示す従来の苗保護カバー91にあっては、強風時に上述 の樹脂フィルム93が内倒れして苗の葉部に接触するので、苗の損傷が大となり 、また複数本の抗部材92を必要不可欠とする関係上、土壌Aに対する苗保護カ バー91の取付け作業性(設置作業性)が極めて悪い問題点があった。
【0006】
この考案の請求項1記載の考案は、樹脂シートの両端に相互に着脱可能な移入 部、係合部を形成し、これらの係止により下部が広く、上部が若干狭いテーパ筒 (円筒、三角筒、四角筒,多角筒,非円筒の全てを含む)と成すことで、強風雨 時であっても土壌からの抜け、傾倒がなく、苗の損傷防止を図ることができ、ま たテーパ筒構造により良好な灌水性を確保すると共に、晴天時においても筒内部 の急激な温度上昇がなく、苗の良好な保護を図ることができ、使用時には係入部 、係合部の係止により簡単にテーパ筒状と成して、土壌に対する取付け作業性が よく、非使用時には係入部、係合部の係止解除により容易に展開状態に戻すこと ができ、さらには濡れた苗の葉部がテーパ筒内壁に当っても傾斜によりその付着 を防止することができるうえ、安価かつ防虫効果をも有する苗保護カバーの提供 を目的とする。
【0007】 この考案の請求項2記載の考案は、上記請求項1記載の考案の目的と併せて、 上述の係入部と係合部とを平面から見てクロス状に交差係止させ、樹脂シートの 復元力(いわゆるスプリングバック力)によりテーパ筒形状を保持することで、 確実かつ良好な係止構造を確保することができる苗保護カバーの提供を目的とす る。
【0008】 この考案の請求項3記載の考案は、上記請求項1もしくは2記載の考案の目的 と併せて、上述のテーパの角度を所定角度に設定することで、テーパ筒内壁に所 定傾斜を確保して、濡れた苗の葉部の付着を確実に防止すると共に、充分な上部 開口を確保して背丈が高い苗に対する対応性の向上を図ることができ、また非使 用にテーパ筒を展開することなく積層状に保管することもできる苗保護カバーの 提供を目的とする。
【0009】 この考案の請求項4記載の考案は、上記請求項1,2もしくは3記載の考案の 目的と併せて、上述のテーパ筒の土中への埋設部にテーパ筒内外を連通する連通 部(連通孔、T字状の連通溝、切欠き溝、鉤形の連通溝など)を設けることで、 カバーの外方側からの灌水、肥料供給が可能となり、しかもテーパ筒内部の土と テーパ筒外部の土とが連通部でつながって一体化され、テーパ筒の抜け防止、倒 れ防止を図ることができる苗保護カバーの提供を目的とする。
【0010】 この考案の請求項5記載の考案は、上記請求項1,2,3もしくは4記載の考 案の目的と併せて、テーパ筒の少なくとも土中への埋設部に補強手段(突起、凹 凸、リブ、ビードなどの補強手段)を形成することで、樹脂シート製のテーパ筒 の機械的強度の向上を図ると共に、抜け防止効果の向上を図ることができる苗保 護カバーの提供を目的とする。
【0011】 この考案の請求項6記載の考案は、上記請求項1,2,3,4もしくは5記載 の考案の目的と併せて、テーパ筒の土中に対する埋設位置にマーキング手段(シ ートそれ自体にミシン目状もしくは線状に凹設、凸設する目印や印刷手段による マーカを含む)を形成することで、テーパ筒の土中に対する埋設量(埋設深さ) を誰人であっても容易に判断することができる苗保護カバーの提供を目的とする 。
【0012】 この考案の請求項7記載の考案は、上記請求項1,2,3,4,5もしくは6 記載の考案の目的と併せて、上述のテーパ筒の上部開口を着脱可能に覆うリッド 手段を設けることで、このリッド手段により保温性を確保して苗の冷害、凍害を 防止し、また気温に対応してリッド手段を着脱調整することができる苗保護カバ ーの提供を目的とする。
【0013】
この考案の請求項1記載の考案は、樹脂シートの一端に係入部が、他端に係合 部が形成され、上記係入部と係合部との着脱可能な係止構造により、下部開口が 広く、上部開口が狭いテーパ筒に形成された苗保護カバーであることを特徴とす る。
【0014】 この考案の請求項2記載の考案は、上記請求項1記載の考案の構成と併せて、 上記係入部と上記係合部とを平面視でクロス状に交差係止させ、樹脂シートの復 元力により上記テーパ筒形状を保持させた保護カバーであることを特徴とする。
【0015】 この考案の請求項3記載の考案は、上記請求項1もしくは2記載の考案の構成 と併せて、上記テーパの仮想垂直線に対する角度を約3〜15度に設定した苗保 護カバーであることを特徴とする。
【0016】 この考案の請求項4記載の考案は、上記請求項1,2もしくは3記載の考案の 構成と併せて、上記テーパ筒の土中への埋設部にテーパ筒の内外を連通する連通 部を形成した苗保護カバーであることを特徴とする。
【0017】 この考案の請求項5記載の考案は、上記請求項1,2,3もしくは4記載の考 案の構成と併せて、上記テーパ筒の少なくとも土中への埋設部に補強手段を形成 した苗保護カバーであることを特徴とする。
【0018】 この考案の請求項6記載の考案は、上記請求項1,2,3,4もしくは5記載 の考案の構成と併せて、上記テーパ筒の土中に対する埋設位置にマーキング手段 を形成した苗保護カバーであることを特徴とする。
【0019】 この考案の請求項7記載の考案は、上記請求項1,2,3,4,5もしくは6 記載の考案の構成と併せて、上記テーパ筒の上部開口を着脱可能に覆うリッド手 段を設けた苗保護カバーであることを特徴とする。
【0020】
この考案の請求項1記載の考案によれば、樹脂シートの両端に上述の係止部、 係合部を形成し、これらの係止によりテーパ筒と成すので、苗保護カバーの使用 時には開口が広い下部側が土中に埋設されて抜けにくくなるので、強風雨時であ っても土壌からの抜け、傾倒がなく、この結果、苗の損傷防止を図ることができ る効果がある。 またテーパ筒構造により上部が開口しているので、良好な灌水性、肥料供給性 を確保することができると共に、晴天時においても筒内部の急激な温度上昇がな く、苗の良好な保護を図ることができる効果がある。
【0021】 さらに使用時には上述の係入部、係合部の係止により簡単にテーパ筒状と成し て、土壌に対する良好な取付け作業性の確保ができ、非使用時には係入部、係合 部の係止解除により容易に展開状態に戻すことができる効果があり、保管にも至 便となる。 加えて、濡れた苗の葉部がテーパ筒内壁に当っても傾斜によりその付着を防止 することができるうえ、安価かつ防虫効果をも有する。
【0022】 この考案の請求項2記載の考案によれば、上記請求項1記載の考案の効果と併 せて、上述の係入部と係合部とを平面視でクロス状に交差係止させ、樹脂シート の復元力により上述のテーパ筒形状を保持するので、確実かつ良好な係止構造を 確保することができる効果がある。
【0023】 この考案の請求項3記載の考案によれば、上記請求項1もしくは2記載の考案 の効果と併せて、上述のテーパの角度を約3〜15度に設定したので、この角度 により濡れた苗の葉部の付着を確実に防止することができると共に、充分な上部 開口を確保して背丈が高い苗に対しても対応性の向上を図ることができ、また非 使用時においてはテーパ筒を展開することなく積層状に積重ねて保管することも できる効果がある。
【0024】 この考案の請求項4記載の考案によれば、上記請求項1,2もしくは3記載の 考案の効果と併せて、上述のテーパ筒の土中への埋設部にテーパ筒内外を連通す る連通部を設けたので、苗保護カバーの外方側からの灌水、肥料供給が可能とな り、しかもテーパ筒内部の土とテーパ筒外部の土とが上記連通部でつながって一 体化されるので、この連通部が抜け防止作用、倒れ防止作用を奏して、テーパ筒 の抜け防止を図ることができる効果がある。
【0025】 この考案の請求項5記載の考案によれば、上記請求項1,2,3もしくは4記 載の考案の効果と併せて、上述のテーパ筒の少なくとも土中への埋設部に補強手 段を形成したので、樹脂シート製のテーパ筒の機械的強度の向上を図ることがで きると共に、この補強手段にて抜け防止効果および倒れ防止効果をより一層向上 させることができる効果がある。
【0026】 この考案の請求項6記載の考案によれば、上記請求項1,2,3,4もしく5 記載の考案の効果と併せて、テーパ筒の上記所定位置にマーキング手段を形成し たので、テーパ筒の土中に対する埋設量(埋設深さ)を誰人であっても容易に判 断することができる効果がある。
【0027】 この考案の請求項7記載の考案によれば、上記請求項1,2,3,4,5もし くは6記載の考案の効果と併せて、テーパ筒の上部開口を着脱可能に覆うリッド 手段を設けたので、このリッド手段により保温性を確保して苗の冷害、凍害を防 止することができ、また気温に対応して上述のリッド手段を着脱調整することが できる効果がある。
【0028】
この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 図面は苗保護カバーを示し、図1、図2に示す苗保護カバー11は、図3に示 すような扇形状の樹脂シート12を組立てて、下部開口13が広く、上部開口1 4が若干狭くなるテーパ円筒状のカバー本体15に形成したものである。
【0029】 図3に示す展開状の樹脂シート12において、この樹脂シート12の一端には 係入部としての複数の切目16…を形成し、樹脂シート12の他端には上述の切 目16…と対応し、かつ着脱可能となる複数の係合部としての係合舌片17…を 一体形成している。
【0030】 ここで、図示実施例においては上述の切目16…を一列状に形成したが、これ は多列状に形成して組立時のテーパ円筒の容積を可変調整すべく構成してもよい 。また上述の係合舌片17は樹脂シート12の他端にネック部を介して半円形状 の頭部を有する形状と成したが、長円形状の頭部、楕円形状の頭部あるいは略三 角形状の頭部を有する形状と成してもよく、ネック部のない形状であるもよい。
【0031】 図3の樹脂シート12における所定部にはテーパ円筒状のカバー本体15と成 して土中に対する埋設位置の目印となるマーク18を形成している。このマーク 18は樹脂シート12それ自体にミシン目状体を刻設してもよく、線状に樹脂シ ート12それ自体を凹設もしくは凸設させてもよく、或は印刷手段により形成し てもよく、印刷手段による場合はマーク18にある程度の上下幅をもたせてもよ い。 また図3の樹脂シート12における所定部にはテーパ円筒状のカバー本体15 と成して土中へ埋設する時、この埋設部となる部分にカバー本体15の内外を連 通する連通部としての長円形状の連通孔19を形成している。
【0032】 このように構成した図3の樹脂シート12を、まず図5に示すように筒状に丸 め、切目16の外側から係合舌片17を挿入して、同図に示す如く切目16部分 と係合舌片17部分とを平面視でクロス状に交差係止させた後に、図4に示す如 く樹脂シート12それ自体の復元力(いわゆるスプリングバック力)により上述 のテーパ円筒形状を保持する図1の構造と成したものである。 ここで、上述の樹脂シート12としては、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリエ ステル、ポリプロピレン等の樹脂の単体または複合体を用いることができるが、 望ましくは硬質かつ透明もしくは半透明と成す。
【0033】 また各部の寸法(図2参照)の一例を示すと次の通りである。 樹脂シート(たとえば透明硬質の塩化ビニルシート)12の肉厚tは0.2mm 〜1.0mm望ましくは約0.5mm、組立て完了時の下部開口13の直径D2は約 30cm、上部開口14の直径D1は約25cm、カバー本体15の全高Hは約45 cm、下端からマーク18までの距離hは約8cm、テーパ円筒の仮想垂直線αに対 する角度θは3度〜15度の範囲内とするが、この数値に限定されるものではな く、苗の種類その他に対応して任意の寸法に選定することができる。因に上述の 角度θが3度未満の場合には濡れた苗の葉がカバー本体15の内壁に当接しやす くなり、角度θが15度を超過する場合には上部開口15の開口面積が過小とな るので上記範囲内とする。
【0034】 このように構成した苗保護カバー11を土壌A(図2参照)に取付けるには、 この苗保護カバー11の下側の外径に合わせて苗(図示せず)を中心として図2 に仮想線で示すように溝βをほり、苗保護カバー11をマーク18位置まで埋設 した後に、この苗保護カバー11の内外両側の土を固める。あるいは、苗保護カ バー11の土壌Aに対する設置後において苗を同カバー11の中心部分に植え付 けてもよい。
【0035】 このように、樹脂シート12の両端に上述の切目16、係合舌片17を形成し 、これらの係止によりテーパ円筒と成すので、苗保護カバー11の使用時には開 口が広い下部側が土中に埋設されて抜けにくくなるので、強風雨時であっても土 壌Aからの抜け、傾倒がなく、この結果、苗の損傷防止を図ることができる効果 がある。なお、苗がある程度成長し苗保護カバー11が不必要となった際には同 カバー11を除去する。
【0036】 またテーパ円筒構造により上部が開口しているので、良好な灌水性、肥料供給 性を確保することができると共に、晴天時においても筒内部の急激な温度上昇が なく、苗の良好な保護を図ることができる効果がある。
【0037】 さらに使用時には上述の切目16、係合舌片17の係止により簡単にテーパ円 筒状と成して、土壌Aに対する良好な取付け作業性の確保ができ、非使用時には 切目16、係合舌片17の係止解除により容易に展開状態に戻すことができる効 果があり、水洗い等により何回でも再使用できるうえ、保管にも至便である。 加えて、濡れた苗の葉部がテーパ円筒内壁に当っても傾斜によりその付着を防 止することができるうえ、安価かつ防虫効果をも有する。
【0038】 また、上述の切目16と係合舌片17とを平面視でクロス状に交差係止させ、 樹脂シート12の復元力により上述のテーパ円筒形状を保持するので、確実かつ 良好な係止構造を確保することができる効果がある。 さらに、上述のテーパの角度θを約3〜15度に設定したので、この角度θに より濡れた苗の葉部の付着を確実に防止することができると共に、充分な上部開 口14を確保して背丈が高い苗に対しても対応性の向上を図ることができ、また 非使用時においてはテーパ円筒状のカバー本体15を展開することなく積層状に 積重ねて保管することもできる効果がある。
【0039】 加えて、上述のテーパ円筒の土中への埋設部にテーパ円筒内外を連通する連通 孔19を設けたので、苗保護カバーの外方側からの灌水、肥料供給が可能となり 、しかもテーパ円筒内部の土とテーパ円筒外部の土とが上記連通孔19でつなが って一体化されるので、この連通孔19が抜け防止作用および傾倒防止作用を奏 して、テーパ筒状のカバー本体15の抜け防止を図ることができる効果がある。
【0040】 さらに、テーパ円筒の上記所定位置にマーク18を形成したので、テーパ円筒 の土中に対する埋設量(埋設深さ)を誰人であっても容易に判断することができ る効果がある。
【0041】 図6は苗保護カバーの他の実施例を示し、この苗保護カバー11は先の実施例 の構成と併せて、上記テーパ円筒状のカバー本体15における土中への埋設部分 つまりマーク18よりも下側の部分に補強手段としての半球中実状の突起20… を一体形成したものである。
【0042】 このように構成すると、外方へ突出する上記の突起20…により樹脂シート1 2(前図参照)製のカバー本体15の機械的強度の向上を図ることができると共 に、これら突起20…にて苗保護カバー11の抜け防止効果をより一層向上させ ることができる効果がある。また上述の突起20はカバー本体15の内方に向け て突出させてもよく、あるいは外方へ突出する突起と内方へ突出する突起とをそ れぞれカバー本体15に形成してもよい。 なお、図6に示すこの実施例においても、その他の点については先の実施例と ほぼ同様の作用、効果を奏するので、図6において前図と同一の部分には同一符 号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0043】 図7は苗保護カバーのさらに他の実施例を示し、この苗保護カバー11は図1 乃至図5で示した先の実施例の構成と併せて、テーパ円筒状のカバー本体15に おける土中への埋設部分を含む全体に補強手段としての半球中空状の突起21… を一体形成したものである。
【0044】 このように構成すると、外方へ突出する上記の突起21…により樹脂シート1 2(前図参照)製のカバー本体15の機械的強度の向上を図ることができると共 に、これら突起21…にて苗保護カバー11の抜け防止効果をさらに向上させる ことができる効果がある。また上述の突起21はカバー本体15の内方に向けて 突出させてもよく、あるいはカバー本体15における土中への埋設部分のみに限 定して形成してもよい。 この図7に示す実施例においても、その他の天については先の実施例とほぼ同 様の作用、効果を奏するので、図7において前図と同一の部分には同一符号を付 して、その詳しい説明を省略する。
【0045】 図8は苗保護カバーのさらに他の実施例を示し、この苗保護カバー11は図1 乃至図5で示した先の実施例の構成と併せて、テーパ円筒状のカバー本体15に おける上部開口14を着脱可能に覆うリッド手段としての合成樹脂製の蓋部材2 2を設けたものである。
【0046】 この蓋部材22は上部開口14に対応する形状の天板22aと、スカート部2 2bと、天板22aの略中央部に開口形成した通気孔22cとを備え、カバー本 体15の上方部外面に形成された蓋係止突起15aに対してスカート部22bに 形成した係合部22dを着脱自在に嵌合すべく構成しているが、他の着脱嵌合を 採用してもよい。
【0047】 このように構成すると、上述の蓋部材22の装着時にカバー本体15内を保温 して、保温性を確保することができるので、苗の冷害、凍害を防止することがで き、また天候や気温に対応して上述の蓋部材22を着脱調整することができる効 果がある。 この図8に示す実施例においても、その他の点については先の実施例とほぼ同 様の作用、効果を奏するので、図8において前図と同一の部分には同一符号を付 して、その詳しい説明を省略する。
【0048】 図9は苗保護カバーのさらに他の実施例を示し、この苗保護カバー11は図1 乃至図5で示した先の実施例の連通孔19に代えて、テーパ円筒状のカバー本体 15の土中への埋設部分にコ字状の切目に沿って切り起こし形成した舌片23を 設け、この舌片23の切り起こしによって連通開口24を形成したものである。 この場合、上述の連通開口24および舌片23の双方が抜け防止作用を奏するの で、簡単な構造でありながら抜け防止効果の向上を図ることができる。この図9 の実施例においても、その他の構造は図1乃至図5の構造と同等であり、かつ同 様の作用、効果を奏するので、図9において前図と同一の部分には同一符号を付 して、その詳しい説明を省略する。なお、図9にあっては上述の舌片23をカバ ー本体15の内方へ向けて切り起こしたが、これは外方へ向けて切り起こしても よく、あるいは内方に向く舌片と、外方に向く舌片とを交互に形成してもよい。
【0049】 図10、図11は苗保護カバーのさらに他の実施例を示し、この苗保護カバー 11は図10に示す展開状の樹脂シート12の一端側に係入部としての複数の切 目25を形成し、他端側にこれら切目25に対して着脱可能となり、かつ対応形 状の係合舌片26を形成し、さらに土中への埋設部に対応して連通部としての切 欠溝27…を形成したものである。
【0050】 ここで、上述の切目25は線分切目の両端に円弧状切目を連設したものであり 、また上述の係合舌片26は樹脂シート12の他端にネック部を介して偏平な膨 頭部を一体形成したものであり、さらに上述の切欠溝27は楕円形状の孔部をく びれ部を介して下端に開放するように形成したものである。 このように構成しても、図1乃至図5で示した先の実施例とほぼ同様の作用、 効果を奏するので、図10、図11において前図と同一の部分には同一符号を付 して、その詳しい説明を省略する。
【0051】 図12は苗保護カバー11の使用態様の他の例を示し、茎が他物にからんで成 長するキュウリ等の農作物の苗の保護に際しては、複数の苗保護カバー11,1 1を同図に示す如く離間設置し、下部がこれら苗保護カバー11,11中間を介 して土中に設置された複数本の柄等の支柱28,28を逆V字状に組合わせると 、上述のキュウリ等の農作物の苗を保護することができる。
【0052】 このような使用態様下にあっても、上述の苗保護カバー11,11の取付け、 取外しが極めて容易であるので、実用性、汎用性の向上を図ることができる効果 がある。
【0053】 この考案の構成と上述の実施例との対応において、 この考案の係入部は、実施例の切目16,25に対応し、 以下同様に、 係合部は、係合舌片17,26に対応し、 テーパ筒はテーパ円筒状のカバー本体15に対応し、 連通部は、連通孔19、連通開口24、切欠溝27に対応し、 補強手段は、突起20,21に対応し、 マーキング手段はマーク18に対応し、 リッド手段は、蓋部材22に対応するも、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0054】 例えば上記カバー本体15はテーパ円筒に代えてテーパ三角筒,テーパ四角筒 ,テーパ多角筒,テーパ楕円筒などの非円形のテーパ筒状であってもよく、係入 部は上述の切目16,25に代えて細長い係入孔であってもよく、また、該係入 部の形成列数は図示開示の一列構造に代えて苗保護カバーの内容積を可変する目 的で複数列もしくは多列構造となしてもよく、上述の係合部はフック形状と成し てもよい。加えて上記係入部、係合部、連通部の数量も図示実施例の数量に限定 されるものではない。
【0055】 また上述の連通部は逆L字状の切欠きにより構成してもよく、補強手段は上述 の突起20,21に代えてリブもしくはビードを樹脂シート12に一体形成する ことで構成してもよい。 さらに、本考案の苗保護カバーはナスやキュウリ等の農作物の苗の他にスギ、 ヒノキ等の植栽木の苗木の保護にも適用できることは云うまでもない。
【提出日】平成8年6月28日
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【0007】 この考案の請求項2記載の考案は、上記請求項1記載の考案の目的と併せて、 上述の係入部と係合部とを平面から見てクロス状に交差係止させ、樹脂シートの 復元力(いわゆるスプリングバック力)によりテーパ筒の形状を保持することで 、確実かつ良好な係止構造を確保することができる苗保護カバーの提供を目的と する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【0008】 この考案の請求項3記載の考案は、上記請求項1もしくは2記載の考案の目的 と併せて、上述のテーパ筒のテーパの角度を所定角度に設定することで、テーパ 筒内壁に所定傾斜を確保して、濡れた苗の葉部の付着を確実に防止すると共に、 充分な上部開口を確保して背丈が高い苗に対する対応性の向上を図ることができ 、また非使用にテーパ筒を展開することなく積層状に保管することもできる苗保 護カバーの提供を目的とする。
【図1】本考案の苗保護カバーを示す斜視図。
【図2】同苗保護カバーの設置状態を示す断面図。
【図3】苗保護カバーの展開図。
【図4】苗保護カバーの組付け完了時の横断面図。
【図5】苗保護カバーの組付け中途時の横断面図。
【図6】本考案の苗保護カバーの他の実施例を示す断面
図。
図。
【図7】本考案の苗保護カバーのさらに他の実施例を示
す断面図。
す断面図。
【図8】本考案の苗保護カバーのさらに他の実施例を示
す断面図。
す断面図。
【図9】本考案の苗保護カバーのさらに他の実施例を示
す断面図。
す断面図。
【図10】本考案の苗保護カバーのさらに他の実施例を
示す展開図。
示す展開図。
【図11】図10の苗保護カバーの設置状態を示す断面
図。
図。
【図12】本考案の苗保護カバーの他の使用態様を示す
説明図。
説明図。
【図13】従来の苗保護カバーを示す斜視図。
【図14】図13の苗保護カバーの設置状態を示す断面
図。
図。
【図15】従来の苗保護カバーを示す説明図。
12…樹脂シート 13…下部開口 14…上部開口 15…カバー本体(テーパ筒) 16,25…切目(係入部) 17,26…係合舌片 18…マーク(マーキング手段) 19…連通孔(連通部) 20,21…突起(補強手段) 22…蓋部材(リッド手段) 24…連通開口(連通部) 27…切欠溝(連通部)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
Claims (7)
- 【請求項1】樹脂シートの一端に係入部が、他端に係合
部が形成され、上記係入部と係合部との着脱可能な係止
構造により、下部開口が広く、上部開口が狭いテーパ筒
に形成された苗保護カバー。 - 【請求項2】上記係入部と上記係合部とを平面視でクロ
ス状に交差係止させ、樹脂シートの復元力により上記テ
ーパ筒形状を保持させた請求項1記載の苗保護カバー。 - 【請求項3】上記テーパの仮想垂直線に対する角度を約
3〜15度に設定した請求項1もしくは2記載の苗保護
カバー。 - 【請求項4】上記テーパ筒の土中への埋設部にテーパ筒
の内外を連通する連通部を形成した請求項1,2もしく
は3記載の苗保護カバー。 - 【請求項5】上記テーパ筒の少なくとも土中への埋設部
に補強手段を形成した請求項1,2,3もしくは4記載
の苗保護カバー。 - 【請求項6】上記テーパ筒の土中に対する埋設位置にマ
ーキング手段を形成した請求項1,2,3,4もしくは
5記載の苗保護カバー。 - 【請求項7】上記テーパ筒の上部開口を着脱可能に覆う
リッド手段を設けた請求項1,2,3,4,5もしくは
6記載の苗保護カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996003434U JP3031523U (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 苗保護カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996003434U JP3031523U (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 苗保護カバー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3031523U true JP3031523U (ja) | 1996-11-29 |
Family
ID=43166469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996003434U Expired - Lifetime JP3031523U (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 苗保護カバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3031523U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016077257A (ja) * | 2014-10-21 | 2016-05-16 | 加藤 清 | 植物の生育装置 |
JP2017184676A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | 裕康 太田 | 植物用カバー |
JP2018064477A (ja) * | 2016-10-17 | 2018-04-26 | アキレス株式会社 | 苗木保護カバー具 |
JP2019041587A (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-22 | 富士フイルム株式会社 | 育苗資材、育苗用具、育苗ユニット及び苗の生産方法 |
-
1996
- 1996-03-28 JP JP1996003434U patent/JP3031523U/ja not_active Expired - Lifetime
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CN111065260A (zh) * | 2017-08-29 | 2020-04-24 | 富士胶片株式会社 | 育苗材料、育苗工具、育苗单元及苗的生产方法 |
JP7079438B2 (ja) | 2017-08-29 | 2022-06-02 | 富士フイルム株式会社 | 育苗資材、育苗用具、育苗ユニット及び苗の生産方法 |
CN111065260B (zh) * | 2017-08-29 | 2022-09-09 | 富士胶片株式会社 | 育苗材料、育苗工具、育苗单元及苗的生产方法 |
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