JP3031344B2 - 撮像方法およびその装置 - Google Patents

撮像方法およびその装置

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JP3031344B2
JP3031344B2 JP10227519A JP22751998A JP3031344B2 JP 3031344 B2 JP3031344 B2 JP 3031344B2 JP 10227519 A JP10227519 A JP 10227519A JP 22751998 A JP22751998 A JP 22751998A JP 3031344 B2 JP3031344 B2 JP 3031344B2
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補正部材から取得
した固定パターンノイズに対する補正データにより撮像
画像を補正する撮像方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば赤外線の撮像装置では、赤
外線検知器の検知素子がもつ感度のばらつき、回路のゲ
インおよびオフセットのばらつきなどの装置固有の固定
パターンノイズ(Fix Pattern Nois
e:FPN)により、均一な温度面を撮像しても得られ
た撮像画面は均一とならない問題がある。
【0003】そこで、例えば特開平9−163233号
公報に記載のように、画面全体で均一な温度分布面をも
つシャッタなどの目標を撮像し、得られた画像信号のば
らつきを固定パターンノイズの補正データとしてメモリ
などに保存し、実際に撮像して得られた画像信号を保存
した補正データにて減算するなどの補正を行う構成が取
られている。
【0004】すなわち、図31に示すように、赤外線レ
ンズおよび赤外線検知器の間に、赤外線レンズによる中
間結像位置に均一温度面を有した補正部材であるシャッ
タを進退可能に配設する。そして、通常の撮像時には、
図32に示すようにシャッタを後退させる。また、固定
パターンノイズを補正する場合には、図33に示すよう
にシャッタの均一温度面が赤外線レンズによる中間結像
位置に位置して赤外線検知器の前面に対向するように赤
外線レンズおよび赤外線検知器の間に進出し、補正用の
信号を取得する。そして、得られた補正データをFPN
メモリなどに保存し、通常の撮像時に得られた画像信号
を補正データにて減算などにより演算して補正し、フレ
ームメモリなどに格納する。
【0005】しかしながら、上記図31ないし図33に
示すような特開平9−163233号公報に記載の従来
の撮像装置では、固定パターンノイズを補正するための
補正データを取得する際に、シャッタが赤外線検知器の
前面全体を一時的に覆う状態となり、実際に撮像する目
標である被写体からの赤外線情報が遮断されて撮像でき
なくなり、撮像画像を表示できなくなる問題がある。
【0006】そこで、固定パターンノイズを補正するた
めの補正データを取得する直前に撮像画像を表示する表
示装置の撮像画像を一旦停止し、補正データを取得した
後に再び撮像画像を表示すことにより撮像画像が表示で
きなくなって中断する状態を回避する構成が知られてい
る。
【0007】しかしながら、撮像画像を停止すると、撮
像画像の連続性が損なわれ、円滑な撮像画像の表示がで
きない。
【0008】そこで、例えば特開平2−121480号
公報に記載のように、撮像画像を表示する表示枚数より
も多くなるように高速で目標を撮像して撮像画像を取得
し、数枚の撮像画像を取得する時に補正用のシャッタを
赤外線検知器の前面に進出させて補正データを取得し、
補正データの撮像画像以外を表示する構成が採られてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平2−121480号公報に記載の構成では、必要以
上の速度のフレームレートが必要となり、回路全体を高
速化しなければならず、回路設計に大きな負担が生じ
る。さらに、赤外線検知器の前面全体を覆う大型のシャ
ッタを高速に駆動しなければならず、駆動構成に負荷が
掛かる。このため、耐駆動負荷用の駆動手段が必要とな
って装置が大型化する問題がある。
【0010】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、連続的な撮像画像の表示が可能で小型軽量化が容
易な撮像方法およびその装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の撮像方法
は、一面に被写体が結像されることにより画像データを
出力する検知手段の一面の一部のみに対向して補正用の
シャッタを移動し、このシャッタの移動に同期して複数
撮像し、前記シャッタの移動に同期して撮像した画像デ
ータを複数メモリに順次記憶し、この撮像により得られ
た複数の画像データに含まれ前記シャッタの位置に対応
して前記検知手段から出力される補正データにより、こ
のシャッタの位置に対応した位置での前記画像データを
補正し、記憶した前記画像データを表示するとともに、
前記シャッタの移動により遮光されて得られない画像デ
ータは遮光される前にあらかじめ記憶した画像データに
より表示することを特徴とする撮像方法に存する。請求
項2記載の撮像方法は、シャッタが同一位置で得られる
複数の補正データの平均値により画像データを補正する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像方法に存する。請
求項3記載の撮像方法は、シャッタの移動により遮光さ
れる画像データを、遮光されていない隣接する位置での
画像データの平均により算出することを特徴とする請求
項1または2記載の撮像方法に存する。請求項4記載の
撮像方法は、シャッタは、撮像毎に断続的に移動するこ
とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の
撮像方法に存する。請求項5記載の撮像方法は、シャッ
タは、連続的に移動し、前記シャッタが画素毎に位置す
る毎に撮像することを特徴とする請求項1ないし3のい
ずれか一に記載の撮像方法に存する。請求項6記載の撮
像方法は、シャッタの移動方向の寸法を検知手段の複数
の画素分に設定し、前記シャッタの前記検知手段の画素
毎の移動に同期して複数撮像し、得られた複数の補正デ
ータの平均を算出することを特徴とする請求項1ないし
5のいずれか一に記載の撮像方法に存する。請求項7記
載の撮像方法は、被写体を結像するレンズと、このレン
ズにより被写体が結像される一面に複数の画素を有し結
像された画像を検知して画像データを出力する検知手段
と、前記レンズおよび前記検知手段間で前記画素が設け
られた前記検知手段の一面の一部のみに対向して移動す
る補正用のシャッタと、このシャッタの移動に同期して
撮像し得られた複数の画像データに含まれ前記シャッタ
の位置に対応して出力される補正データにより、このシ
ャッタの位置に対応した位置での前記画像データを補正
する信号処理部と、前記シャッタの移動に同期して撮像
し得られた前記画像データを前記シャッタの移動に同期
して順次記憶する複数のメモリと、複数の前記メモリに
記憶された前記画像データを前記シャッタの移動に同期
して表示するとともに、前記シャッタの移動により遮光
される位置での画像データは別途記憶された画像データ
を表示する表示装置とを具備したことを特徴とした撮像
装置に存する。請求項8記載の撮像方法は、信号処理部
は、シャッタが同一位置で得られる複数の補正データの
平均値により画像データを補正することを特徴とした請
求項7記載の撮像装置に存する。請求項9記載の撮像方
法は、信号処理部は、シャッタの移動により遮光される
位置での画像データを隣接する位置での画像データの平
均により算出することを特徴とした請求項7または8記
載の撮像装置に存する。請求項10記載の撮像方法は、
シャッタは、撮像毎に断続的に移動することを特徴とす
る請求項7ないし9のいずれか一に記載の撮像装置に存
する。請求項11記載の撮像方法は、シャッタは、連続
的に移動し、前記シャッタが画素毎に位置する毎に撮像
する制御部を具備したことを特徴とした請求項7ないし
9のいずれか一に記載の撮像装置に存する。請求項12
記載の撮像方法は、シャッタは、移動方向の寸法が検知
手段の複数の画素分に形成され、信号処理部は、前記シ
ャッタの前記画素毎の移動に同期して複数撮像された複
数の画像データに含まれる複数の補正データを平均する
ことを特徴とした請求項7ないし11のいずれか一に記
載の撮像装置に存する。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態を示
す撮像装置の構成を図面を参照して説明する。
【0027】図1に示す撮像装置は、目標である被写体
からの赤外線の光である赤外光を集光する赤外線レンズ
1と、この赤外線レンズ1にて集光した赤外光を電気信
号に変換する赤外線検知器2とを備えている。そして、
撮像装置は、図1および図2に示すように、赤外線レン
ズ1と赤外線検知器2との間を赤外線レンズ1および赤
外線検知器2を結ぶ直線に対して直交方向に移動可能な
シャッタ3を備えている。
【0028】また、赤外線検知器2には、変換された電
気信号を画像データあるいは固定パターンノイズに対す
る補正データに処理する信号処理部4が接続されてい
る。
【0029】さらに、信号処理部4には、この信号処理
部4から出力される各種データを、処理した画像データ
を記憶する複数例えば2つのフレームメモリ(図1中、
FM1,FM2)7,8と、固定パターンノイズの補正
データを一時的に記憶するFPNメモリ9とに切り替え
て伝達する信号伝達経路を切り替える切替部5が接続さ
れている。さらに、切替部5には、2つのフレームメモ
リ7,8から交互に画像データを取り出し、走査変換し
て表示する表示装置6が接続されている。なお、FPN
メモリ9は、信号処理部4に接続され、信号処理部4に
記憶した補正データを出力する。
【0030】また、撮像装置には、切替部5およびシャ
ッタ3の駆動を制御するFPN制御部10を備えてい
る。このFPN制御部10は、図3ないし図6に示すよ
うに、シャッタ3を駆動する駆動モータ11、および、
駆動モータ11の駆動により移動するシャッタ3の位置
を検出する位置検出器12を備えている。
【0031】そして、シャッタ3は、図1ないし図6に
示すように、赤外線検知器2から見て焦点を結んだ位置
である赤外線レンズ1の中間結像位置にシャッタ3の一
面が赤外線検知器2に対向して赤外線検知器2の前面の
一部を覆うように横切って移動する。すなわち、シャッ
タ3は、赤外線検知器2の1画面を取得する時間である
フレーム毎に同期して複数段階、例えば7段階にステッ
プ状に移動するようになっている。
【0032】次に、上記撮像装置の動作を図面を参照し
て説明する。
【0033】通常の撮像時には、シャッタ3は図3およ
び図7に示す状態に位置、すなわちaの位置となり、赤
外線レンズ1と赤外線検知器2との間の光路は開放され
て目標である被写体からの赤外光が赤外線レンズ1を介
して赤外線検知器2上に入射する。この赤外光の赤外線
検知器2への入射により、赤外線検知器2から所定の電
気信号、例えば図8に示す撮像信号レベルの電気信号が
出力される。そして、この出力された電気信号を信号処
理部4で画像データに信号処理し、FPN制御部10の
フレーム毎の制御により、切替部5を切り替えてフレー
ムメモリ7,8に交互に記憶するとともに、これらフレ
ームメモリ7,8に記憶した画像データを順次読み出し
て表示装置6にて表示する。
【0034】ここで、固定パターンノイズに対する補正
データを取得する場合、FPN制御部10からの信号に
より駆動モータ11が駆動して、図9に示すように、シ
ャッタ3を赤外線レンズ1および赤外線検知器2を結ぶ
直線に対して直交方向に赤外線検知器2の前面の一部を
覆うように移動する。この図9に示す状態で、赤外線検
知器2は、図7中に示すの部分が遮光された状態、す
なわちシャッタ3がbの位置となり、赤外線検知器2か
ら出力される撮像信号レベルは図10に示すようにな
る。
【0035】そして、FPN制御部10は、位置検知器
12からの信号により、シャッタ3の位置が赤外線検知
器2のの部分を遮光するbの位置にあることを認識
し、切替部5を制御して、図10に示すの状態の撮像
信号レベルの電気信号をFPNメモリ9に記憶させ、図
10中〜の状態の撮像信号レベルの電気信号をフレ
ームメモリ7に記憶する。なお、このシャッタ3がbの
位置に位置する場合、表示装置6は1フレーム前に記憶
されたフレームメモリ8から読み出した画像データを表
示する。
【0036】この後、次のフレームで再びFPN制御部
10からの信号により駆動モータ11が駆動して、図1
1に示すように、シャッタ3を赤外線検知器2の図7中
に示すの部分が遮光された状態であるcの位置に移動
する。この状態で、赤外線検知器2は、図12に示す撮
像信号レベルの電気信号を出力する。
【0037】そして、FPN制御部10は、位置検知器
12からの信号により、シャッタ3の位置が赤外線検知
器2のの部分を遮光するcの位置にあることを認識
し、切替部5の切り替えを制御して、図12に示すの
状態の撮像信号レベルの電気信号をFPNメモリ9に記
憶させ、図12中の、〜の状態の撮像信号レベル
の電気信号をフレームメモリ8に記憶する。なお、この
シャッタ3がcの位置に位置する場合、表示装置6は
、〜の状態では1フレーム前に記憶されたフレー
ムメモリ7から読み出した画像データを表示し、の状
態では2フレーム前に記憶されたフレームメモリ8から
読み出した画像データを表示する。
【0038】これらのように、順次シャッタ3を図13
に示すの部分を遮光した状態のdの位置、図14に示
すの部分を遮光した状態のeの位置、図15に示す
の部分を遮光した状態のfの位置、そして図16に示す
赤外線検知器2の前面を通過して再び光路を開放した状
態のgの位置に移動し、それぞれ図17に示すdの位置
での撮像信号レベルの電気信号、図18に示すeの位置
での撮像信号レベルの電気信号、図19に示すfの位置
での撮像信号レベルの電気信号、図20に示すgの位置
での撮像信号レベルの電気信号を得る。そして、各位置
で遮光した位置での領域の撮像信号レベルを記憶したF
PNメモリ9には、図21に示すような一画面分の固定
パターンノイズの補正データが記憶される。
【0039】このシャッタ3がgの位置となって一画面
分の固定パターンノイズの補正データが記憶されると、
信号処理部4で固定パターンノイズを補正をオン、すな
わち固定パターンノイズを補正するための演算をし、図
21中の斜線部分で示すように撮像画像の撮像信号レベ
ルを補正する。
【0040】さらに、次の固定パターンノイズの補正デ
ータを取得する際には、シャッタ3をgの位置からaの
位置の方向に移動させる。そして、シャッタ3が図15
に示す赤外線検知器2のの部分を遮光したfの位置に
移動すると、図19に示すの状態の撮像信号レベルの
電気信号が固定パターンノイズの補正をオフしてFPN
メモリ9に記憶され、図19中の〜の状態の撮像信
号レベルの電気信号がフレームメモリ7に記憶され、固
定パターンノイズの補正をオンに戻す。また、表示装置
6は、〜の状態で1フレーム前の画像データをフレ
ームメモリ8から読み出し、の状態で2フレーム前の
画像データをフレームメモリ7から読み出して表示す
る。
【0041】そしてさらに、シャッタ3を図14に示す
赤外線検知器2のの部分を遮光したeの位置に移動す
ると、図18に示すの状態の撮像信号レベルの電気信
号が固定パターンノイズの補正をオフしてFPNメモリ
9に記憶され、図18中の〜、の状態の撮像信号
レベルの電気信号がフレームメモリ8に記憶され、固定
パターンノイズの補正をオンに戻す。また、表示装置6
は、〜、の状態で1フレーム前の画像データをフ
レームメモリ7から読み出し、の状態で2フレーム前
の画像データをフレームメモリ8から読み出して表示す
る。
【0042】これら順次シャッタ3を移動してaの位置
に到達すると、再び固定パターンノイズの補正データが
取得される。なお、3回目以降の補正データの取得は、
上述したようにシャッタ3の移動を交互に往復移動して
同様に行う。
【0043】このようにして、FPN制御部10による
画像データの記憶箇所を切り替え、シャッタ3による赤
外線検知器2の遮光位置での画像データは2フレーム前
の画像データを記憶したフレームメモリ7,8から読み
出して表示するとともにこの位置での撮像信号レベルの
電気信号をFPNメモリ9に記憶して補正データを収集
し、シャッタ3にて遮光されない位置での画像データは
1フレーム前の画像データを記憶したフレームメモリ
8,7から読み出して表示し、他方のフレームメモリ
7,8に取得した電気信号を記憶する。
【0044】このため、固定パターンノイズの補正デー
タを取得している間、シャッタ3は撮像画像の一部を遮
光して表示される一部の画面が不連続になるのみで、そ
の他の画面は連続した画像が得られるので、表示画像の
連続性を損なうことなく固定パターンノイズの補正デー
タを取得できる。
【0045】また、上述したように、シャッタ3は、赤
外線検知器2の一部を覆って遮光する程度の大きさでよ
く、シャッタ3の小型化により撮像装置の軽量小型化が
でき、安価に提供できる。
【0046】なお、この図1ないし図21に示す実施の
形態において、赤外線検知器2をライン上に遮光して説
明したが、ドット状に遮光して固定パターンノイズの補
正データを取得してもよい。この構成によれば、さらに
シャッタ3を小型化できるとともに、得られる補正デー
タの誤差を小さくできる。
【0047】また、フレームメモリ7,8を2つ設けて
説明したが、記憶する画像データに対応して適宜複数設
ければよい。
【0048】さらに、赤外光を対象とした撮像装置につ
いて説明したが、他のいずれの撮像装置を対象とするこ
とができる。
【0049】次に、本発明の他の実施の形態の撮像装置
を図22を参照して説明する。
【0050】この図22に示す実施の形態は、上記図1
ないし図21に示す実施の形態の切替部5とFPNメモ
リ9との間に演算部13を設けたものである。なお、他
の構成は上記図1ないし図21に示す実施の形態と同様
であるため、同一符号で説明する。そして、演算部13
は、固定パターンノイズの補正データを一時的に保存し
て平均化、すなわちシャッタ3の移動により得られる1
フレーム分の補正データの撮像信号レベルを複数フレー
ム分積算して記憶し、記憶したフレーム数で除算して固
定パターンノイズの補正データを平均化する。
【0051】ここで、固定パターンノイズの補正データ
を8回平均する動作について説明する。
【0052】まず、シャッタ3を図1ないし図21に示
す実施の形態と同様にaの位置からgの位置にフレーム
毎に移動して、1度目の固定パターンノイズの補正デー
タを取得し、FPNメモリ9に記憶する。この後、同様
にシャッタ3をgの位置からaの位置に移動して2度目
の固定パターンノイズの補正データを取得し、この2度
目の補正データをあらかじめ記憶した1度目の補正デー
タに加算し、FPNメモリ9に記憶する。この動作を8
回繰り返した後、演算部13にてFPNメモリ9内に記
憶されている8回分の積算された補正データを取得した
回数である8で除算し、平均化された安定した固定パタ
ーンノイズの補正データが得られる。
【0053】この図22に示す実施の形態によれば、取
得した複数の固定パターンノイズの補正データを平均化
するため、回路構成の量子化雑音などのノイズを除去で
き、安定した補正データが得られる。
【0054】また、FPNメモリ9に保存される補正デ
ータは、撮像信号レベルであるデジタル信号で記憶され
ることとなり、ビットシフトによって容易に平均化で
き、安定した補正データが容易取得できる。
【0055】なお、この図22に示す実施の形態におい
て、8回平均して説明したが、この回数に限られるもの
ではない。
【0056】次に、本発明のさらに他の実施の形態を図
23ないし図27を参照して説明する。
【0057】この図23ないし図27に示す実施の形態
は、上記図1ないし図21に示す実施の形態のシャッタ
3の移動方向の幅寸法を、補正データを積分する回数分
の寸法に設定したものである。なお、他の構成は上記図
1ないし図21に示す実施の形態と同様であるため、同
一符号で説明する。
【0058】すなわち、図23において、14はシャッ
タで、このシャッタ14は、赤外線検知器2に設けられ
た赤外光を検知する複数の画素のうち、所定の例えば8
画素分の幅寸法に設定されている。そして、シャッタ1
4は、1フレーム毎に1画素分の移動距離となるように
連続的に移動する。
【0059】次に、この図23ないし図27に示す実施
の形態の動作を図面を参照して説明する。なお、8画素
長の幅寸法のシャッタ14が同時に遮光するある1ライ
ンの画素について説明する。
【0060】固定パターンノイズの補正データを取得す
る際、あるラインの画素はシャッタ14にて8フレーム
分に亘って連続的に遮光され、この間にこのラインの画
素は8フレーム分の固定パターンノイズの補正データを
連続的に取得する。そして、この連続して取得した補正
データを、図22に示す実施の形態と同様に平均化して
安定した固定パターンノイズの補正データを取得でき
る。
【0061】なお、この固定パターンノイズの補正デー
タを取得している間、遮光された画素における画像デー
タの取得ができなくなり、この画素に対応して表示され
る画像データが更新されなくなるが、全体のうちの一部
分であり、例えば1秒間に30フレームの画像データを
取り込むことができる構成とした場合には、8/30=
0.27秒の間、その画像に対応する画像データが不連
続となるのみで、表示として連続性が損なわれたことを
ほとんど認識できず、撮像装置としては十分に許容で
き、安定した連続的な表示が得られる。
【0062】なお、この図23ないし図27に示す実施
の形態において、シャッタ14の幅寸法を8画素分とし
て説明したが、この数に限られるものではない。
【0063】次に、本発明のさらに他の実施の形態の撮
像装置を図28ないし図30を参照して説明する。
【0064】この図28ないし図30に示す実施の形態
は、図1ないし図21に示す実施の形態のフレームメモ
リ7,8に接続されるとともにFPN制御部10に接続
される補間処理部15を備えたものである。なお、他の
構成は上記図1ないし図21に示す実施の形態と同様で
あるため、同一符号で説明する。
【0065】すなわち、補間処理部15は、図1ないし
図21に示す実施の形態、図22に示す実施の形態、お
よび、図23ないし図27に示す実施の形態では、赤外
線検知器2の一部を遮光して固定パターンノイズの補正
データを取得することにより、遮光している部分で画像
データが更新できず従前のフレームの画像データを利用
するため、この部分に対応して表示される画面が不連続
となる点を、遮光されていない隣接する画像データから
算出して補完、すなわち遮光されている間の部分を算出
して補って表示する。
【0066】次に、上記図28ないし図30に示す実施
の形態の動作を図面を参照して説明する。なお、説明
上、シャッタ3の幅寸法は赤外線検知器2の画素の1ラ
イン分に設定し、補完処理部15による補間処理は、シ
ャッタ3の移動方向における遮光されるラインの前後の
ラインの平均を算出することとする。
【0067】固定パターンノイズの補正データを取得す
る際、図29に示す通常の撮像状態に位置するシャッタ
3が赤外線検知器2の前面に横切るように移動する。そ
して、例えば図30に示すように、シャッタ3が図29
中のの位置に位置して赤外線検知器2を遮光して固定
パターンノイズの補正データを取得するとともに、遮光
により画像データが得られなくなるので、補間処理部1
5が前後のライン、の撮像データの撮像信号レベル
を平均し、得られた平均値をの画像データとする。
【0068】この図28ないし図30に示す実施の形態
によれば、部分的に不連続となる部分を防止して全体的
に違和感のない連続した表示画面が得られる。
【0069】なお、この図28ないし図30に示す実施
の形態において、シャッタ3の幅寸法を所定の画素数分
に設定して遮光するラインの前後の画像データを微分・
積分するなどして連続して遮光される部分の画像データ
を算出するなどしてもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、補正用のシャッタにて
一部のみを遮光して一部のみの画面が不連続となるのみ
で、他の仮面は連続した画像が得られることから、連続
性を損なうことなく容易に装置特有の固定パターンノイ
ズの補正データを取得できる。所定時間経過しても転送
されるデータの品質が改善しない場合には、データの転
送を停止するため、例えば雨によるフェージング等の影
響によって正常にデータを転送できなくなったデータの
品質が劣化した状態で無線回線を捕捉することによる無
線帯域が占有されることを防止でき、新規利用者による
新規コネクションが得られ、また既にデータの転送中の
利用者が安定してデータの転送ができる。
【0071】また、シャッタは、検知手段の一部のみを
遮光する程度の大きさに形成でき、容易にシャッタの小
型化が得られる。
【0072】さらに、補正データの平均値により画像デ
ータを補正するため、より安定した補正ができる。
【0073】また、遮光されていない隣接する位置での
画像データの平均を算出してシャッタの移動により遮光
される画像データを求めるため、部分的に不連続となる
箇所を防止で、良好に連続性を維持できる。
【0074】さらに、シャッタを撮像毎に断続的に移動
するため、簡単な構成で容易に補正データが得られる。
【0075】そして、シャッタを連続的に移動してシャ
ッタが画素毎に位置する毎に撮像するため、簡単な構成
で容易に補正データが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す撮像装置のブロッ
ク図である。
【図2】同上赤外線レンズ、赤外線検知器およびシャッ
タの位置関係を示す説明図である。
【図3】同上通常の撮像時のシャッタの移動状況を示す
説明図である。
【図4】同上固定パターンノイズの補正データを取得す
る際のシャッタの移動状況を示す説明図である。
【図5】同上固定パターンノイズの補正データを取得す
る際のシャッタの移動状況を示す説明図である。
【図6】同上固定パターンノイズの補正データの取得終
了後の通常の撮像時のシャッタの移動状況を示す説明図
である。
【図7】同上aの位置に位置するシャッタの状態を示す
説明図である。
【図8】同上シャッタがaの位置に位置する際に得られ
る赤外線検知器からの撮像信号レベルを示すグラフであ
る。
【図9】同上bの位置に位置するシャッタの状態を示す
説明図である。
【図10】同上シャッタがbの位置に位置する際に得ら
れる赤外線検知器からの撮像信号レベルを示すグラフで
ある。
【図11】同上cの位置に位置するシャッタの状態を示
す説明図である。
【図12】同上シャッタがcの位置に位置する際に得ら
れる赤外線検知器からの撮像信号レベルを示すグラフで
ある。
【図13】同上dの位置に位置するシャッタの状態を示
す説明図である。
【図14】同上eの位置に位置するシャッタの状態を示
す説明図である。
【図15】同上fの位置に位置するシャッタの状態を示
す説明図である。
【図16】同上gの位置に位置するシャッタの状態を示
す説明図である。
【図17】同上シャッタがdの位置に位置する際に得ら
れる赤外線検知器からの撮像信号レベルを示すグラフで
ある。
【図18】同上シャッタがeの位置に位置する際に得ら
れる赤外線検知器からの撮像信号レベルを示すグラフで
ある。
【図19】同上シャッタがfの位置に位置する際に得ら
れる赤外線検知器からの撮像信号レベルを示すグラフで
ある。
【図20】同上シャッタがgの位置に位置する際に得ら
れる赤外線検知器からの撮像信号レベルを示すグラフで
ある。
【図21】同上取得した固定パターンノイズの補正デー
タの補正のオン時の撮像信号レベルを示すグラフであ
る。
【図22】本発明の他の実施の形態を示す撮像装置のブ
ロック図である。
【図23】本発明のさらに他の実施の形態を示す撮像装
置の赤外線レンズ、赤外線検知器およびシャッタの位置
関係を示す説明図である。
【図24】同上赤外線検知器のあるラインでの遮光直前
のシャッタの移動状態を示す説明図である。
【図25】同上赤外線検知器のあるラインでの遮光1フ
レーム目でのシャッタの移動状態を示す説明図である。
【図26】同上赤外線検知器のあるラインでの遮光4フ
レーム目でのシャッタの移動状態を示す説明図である。
【図27】同上赤外線検知器のあるラインでの遮光直後
のシャッタの移動状態を示す説明図である。
【図28】本発明のさらに他の実施の形態を示す撮像装
置のブロック図である。
【図29】同上シャッタの移動位置と撮像信号レベルと
の関係を示す説明図である。
【図30】同上赤外線検知器のの位置を遮光した状態
におけるシャッタの移動位置と撮像信号レベルとの関係
を示す説明図である。
【図31】従来例の撮像装置を示す赤外線レンズ、赤外
線検知器およびシャッタの位置関係を示す説明図であ
る。
【図32】同上通常の撮像時でのシャッタの移動状況を
示す説明図である。
【図33】同上固定パターンノイズの補正データの取得
時におけるシャッタの移動状況を示す説明図である。
【符号の説明】
1 レンズである赤外線レンズ 2 検知手段としての赤外線検知器 3,14 シャッタ 4 信号処理部 5 切替部 6 表示装置 7,8 フレームメモリ 9 FPNメモリ 10 FPN制御部 13 演算部 15 補間処理部

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面に被写体が結像されることにより画
    像データを出力する検知手段の一面の一部のみに対向し
    て補正用のシャッタを移動し、 このシャッタの移動に同期して複数撮像し、前記シャッタの移動に同期して撮像した画像データを複
    数メモリに順次記憶し 、 この撮像により得られた複数の画像データに含まれ前記
    シャッタの位置に対応して前記検知手段から出力される
    補正データにより、このシャッタの位置に対応した位置
    での前記画像データを補正し、 記憶した前記画像データを表示するとともに、前記シャ
    ッタの移動により遮光されて得られない画像データは遮
    光される前にあらかじめ記憶した画像データにより表示
    する ことを特徴とする撮像方法
  2. 【請求項2】 シャッタが同一位置で得られる複数の補
    正データの平均値により画像データを補正することを特
    徴とする請求項1記載の撮像方法。
  3. 【請求項3】 シャッタの移動により遮光される画像デ
    ータを、遮光されていない隣接する位置での画像データ
    の平均により算出することを特徴とする請求項1または
    2記載の撮像方法。
  4. 【請求項4】 シャッタは、撮像毎に断続的に移動する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載
    の撮像方法。
  5. 【請求項5】 シャッタは、連続的に移動し、 前記シャッタが画素毎に位置する毎に撮像することを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の撮像方
    法。
  6. 【請求項6】 シャッタの移動方向の寸法を検知手段の
    複数の画素分に設定し、 前記シャッタの前記検知手段の画素毎の移動に同期して
    複数撮像し、 得られた複数の補正データの平均を算出することを特徴
    とする請求項1ないし5のいずれか一に記載の撮像方
    法。
  7. 【請求項7】 被写体を結像するレンズと、 このレンズにより被写体が結像される一面に複数の画素
    を有し結像された画像を検知して画像データを出力する
    検知手段と、 前記レンズおよび前記検知手段間で前記画素が設けられ
    た前記検知手段の一面の一部のみに対向して移動する補
    正用のシャッタと、 このシャッタの移動に同期して撮像し得られた複数の画
    像データに含まれ前記シャッタの位置に対応して出力さ
    れる補正データにより、このシャッタの位置に対応した
    位置での前記画像データを補正する信号処理部と、前記シャッタの移動に同期して撮像し得られた前記画像
    データを前記シャッタの移動に同期して順次記憶する複
    数のメモリと、 複数の前記メモリに記憶された前記画像データを前記シ
    ャッタの移動に同期して表示するとともに、前記シャッ
    タの移動により遮光される位置での画像データは別途記
    憶された画像データを表示する表示装置と を具備したこ
    とを特徴とした撮像装置。
  8. 【請求項8】 信号処理部は、シャッタが同一位置で得
    られる複数の補正データの平均値により画像データを補
    正することを特徴とした請求項7記載の撮像装置。
  9. 【請求項9】 信号処理部は、シャッタの移動により遮
    光される位置での画像データを隣接する位置での画像デ
    ータの平均により算出することを特徴とした請求項7ま
    たは8記載の撮像装置。
  10. 【請求項10】 シャッタは、撮像毎に断続的に移動す
    ることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか一に記
    載の撮像装置。
  11. 【請求項11】 シャッタは、連続的に移動し、 前記シャッタが画素毎に位置する毎に撮像する制御部を
    具備したことを特徴とした請求項7ないし9のいずれか
    一に記載の撮像装置。
  12. 【請求項12】 シャッタは、移動方向の寸法が検知手
    段の複数の画素分に形成され、 信号処理部は、前記シャッタの前記画素毎の移動に同期
    して複数撮像された複数の画像データに含まれる複数の
    補正データを平均することを特徴とした請求項7ないし
    11のいずれか一に記載の撮像装置。
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