JP3029659U - 電動机 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動式に机天板の昇降と傾斜調整が行える電
動机の提供。 【解決手段】 左右両側に、上下にスライド式に連接さ
れ内部の第１油圧伸縮桿により上部が昇降制御される脚
が設けられ、それにより脚の上端に固定された机天板の
昇降が制御されて適当な高さとされ、該構造により、異
なる年齢、身長、体形及び車椅子での使用に適合するこ
とができ、また左右の脚の間に収容槽が設けられて、該
収容槽内に第２油圧伸縮桿が設けられ、該第２油圧伸縮
桿が机天板底面後側に結合され、机天板の底面前側が脚
の上端に設けられた机天板支持台に丁番で連結されるこ
とと合わせて、机天板の傾斜角度が調整可能とされ、読
書や書写に便利な形態とできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の電動机、特に、机天板の昇降と傾斜が電動調整可能とされて、 その高度と角度を異なる年齢、身長、体形、或いは車椅子の使用者に合わせて調 整でき、必要時には机天板を直立させられるものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

机の高さが使用者に適合しているか否かは、椅子に座ることとは観点の異なる 問題である。もし、机の高さが人体に適合していなければ、身体に良くなく、腰 痛を引き起こす。このほか、背骨の支える力が増すため、同じ姿勢を長く続ける ことも腰痛の原因となる。たしかに、座ることは、立つことよりもリラックスで きるが、ただし長期に渡り固定姿勢を続けたならば、背骨の負担は立っていると きよりも大きくなる。これは、座っている時は腹筋に力が入らず、上半身を起こ すのはすべて腰部の筋肉に頼っているからである。また、同じ姿勢を長く続ける ことは、身体の代謝機能を下げることに繋がるため、筋肉を動かして血行を良く し、体内に必要な物質の交換を促進する必要があった。

【０００３】 現在、多くの企業や機関でコンピュータ化が進んでいるが、千葉工業大学情報 工学科の宮本博幸教授が行った、被験者の腰間と胸骨にセンサを取り付け、その 後、彼らが机に向かって作業する時の動作状況を調べる実験によると、コンピュ ータで作業をする人は、手書きで作業を行う人より動作変化が少なく、無意識の 内に同じ姿勢をとる傾向にあることが分かった。また、コンピュータ用机或いは 製図用机は普通の書写用の机より大きくなければならない。宮本教授は、自分が リラックスできる座姿勢が最良の座姿勢であること、また、コンピュータ操作に は専念することが必要であるが、随時姿勢を換えて身体を動かす必要があると結 論づけている。

【０００４】 しかし、従来の机の机天板設計のほとんどは、高度と角度が固定されている。 しかし、一般の人の年齢、身長、体形は異なっており、また車椅子を使用する障 害者もおり、単一の固定高度形式の机では、使用上、個人の高度に適合すること ができず、ゆえに姿勢の不正確から腰痛や背中の痛みをもたらした。また、児童 期の骨格の成長は速く、年齢が上がるにつれて異なる机に交換するための浪費を 形成した。また、机天板は水平状態を呈するため、書物を置いて閲覧する時に形 成する視覚角度が使用者の不適感を倍増し、理想的ではなかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主な目的は、二側の一対の上下を嵌合してなる脚内に設けた油圧伸縮 桿と回転ボールの制御により、該脚に電動昇降の作用を形成させ、脚の上方の机 天板を適当な高さに位置決めし、異なる年齢、身長、体形、或いは車椅子使用者 、立姿勢の使用者による使用に適合したものとできる、一種の電動机を提供する ことにある。

【０００６】 本考案の次の目的は、脚間の収容槽内に一対の上向きに机天板を支持する油圧 伸縮桿を設け、それに机天板の前端の、丁番で脚の上フレームと活動式に連接し て机天板の後端を押し上げられる一種の電動机を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、電動式に机天板の昇降と傾斜調整可能な一種の電動机であ り、 左右で一対をなす脚１、１’とされて、上連接管１０、１０’と下連接管１１ 、１１’を上下にスライド可能に嵌合してなり、該上連接管１０、１０’の上端 にはそれぞれ一つの水平方向の机天板支持台が設けられ、下連接管１１、１１’ の下端には水平方向の脚台１３、１３’が設けられ、左右の上連接管１０、１０ ’上端間には上部が開放状の収容槽１０１が設けられ、各下連接管１１、１１’ の内側面にはそれぞれ一対の縦方向の平行溝１４’が形成され、該平行溝１４’ はそれぞれ上部の上窄部１４２と下部の、上窄部１４２より幅の広い下部の下寛 部１４１よりなり、該下寛部１４１内には予め略コ形の第１レール１５’が設け られ、該第１レール１５’内にさらにコ形の第２レール１６’が置き入れられ、 コ形の第２レール１６’の二側の内壁面には複数の貫通孔１６０’が配列され、 該貫通孔１６０’内にそれぞれ内側と外側に突出する回転ボール１７’が設置さ れ、さらに該コ形の第２レール１６’内にそれより狭いコ形の第３レール１８’ が置かれ、該コ形の第３レール１８’の上端近くに一つの貫通孔１８０’が設け られ、これにより複数の回転ボール１７’の二側が同時に第１レール１５’の内 側面及び第３レール１８’の外側面に接触するものとされ、上記一対をなす脚１ 、１’の上連接管１０、１０’の上端に近い内部に、それぞれ第１油圧伸縮桿２ が設けられ、各第１油圧伸縮桿２の底端には一対の、適当な距離を置いた平行な 貫通孔２０’が設けられ、該平行な貫通孔２０’の間に第３レール１８’の貫通 孔１８０’が挿入され枢接され一体とされている、脚１、１’と、 一つの机天板３とされて、その後側に近い底面上には、適当な距離隔てられ左 右で一対をなす連接部３１、３１’が設けられ、連接部３１、３１’上には対向 する貫通孔３１０、３１０’が設けられ、また該机天板３の底面の前側近くには 左右で一対をなす丁番４、４’が取り付けられ、机天板３は該丁番４、４’で机 天板支持台１２、１２’前端面に連接されている、机天板３と、 左右で一対をなす第２油圧伸縮桿５とされて、さらに、上記収容槽１０１の二 側内壁面に、左右で一対をなす第２油圧伸縮桿５が設けられ、その上端は机天板 の底面の連接部３１、３１’と連接されている、第２油圧伸縮桿５、 以上を備えてなるものとしている。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案の電動机は、電動式に机天板の昇降と傾斜調整が行えるもので、左右両 側に、上下にスライド式に連接され内部の第１油圧伸縮桿により上部が昇降制御 される脚が設けられ、それにより脚の上端に固定された机天板の昇降が制御され て適当な高さとされ、該構造により、異なる年齢、身長、体形及び車椅子での使 用に適合することができ、また左右の脚の間に収容槽が設けられて、該収容槽内 に別の第２油圧伸縮桿が設けられ、該第２油圧伸縮桿が机天板底面後側に結合さ れ、机天板の底面前側が脚の上端に設けられた机天板支持台に丁番で連結される ことと合わせて、机天板の傾斜角度が調整可能とされ、読書や書写に便利な形態 とされることができる。

【０００９】

【実施例】

図１、２に示されるように、本考案は左右で一対をなす脚１、１’を備え、該 脚１、１’はそれぞれ縦向きに上連接管１０、１０’と下連接管１１、１１’を 嵌合してなる。その中、下連接管１１、１１’はそれぞれ一つの前後方向の脚台 １３、１３’上に固着してある。二つの上連接管１０、１０’の上部の間には上 部が開放された収容槽１０１が設けられ、二つの下連接管１１、１１’内側面に は一対の縦方向の平行溝１４’が形成され、該平行溝１４’はそれぞれ上部の上 窄部１４２と下部の、上窄部１４２より幅の広い下部の下寛部１４１よりなる。 該下寛部１４１内には予め第１レール１５’が設けられ、該第１レール１５’内 にさらにコ形の第２レール１６’が置き入れられている。コ形の第２レール１６ ’の二側の内壁面には複数の貫通孔１６０’が配列され、該貫通孔１６０’内に それぞれ内側と外側に突出する回転ボール１７’が設置され、さらに該コ形の第 ２レール１６’内にそれより狭いコ形の第３レール１８’が置かれ、該コ形の第 ３レール１８’の上端近くに一つの貫通孔１８０’が設けられ、これにより複数 の回転ボール１７’の二側が同時に第１レール１５’の内側面及び第３レール１ ８’の外側面に接触するものとされ、上記一対をなす脚１、１’の上連接管１０ 、１０’の上端に近い内部に、左右で一対をなす第１油圧伸縮桿２が設けられ、 第１油圧伸縮桿２の底端には一対の、適当な距離を置いた平行な貫通孔２０’が 設けられ、該平行な貫通孔２０’の間に第３レール１８’の貫通孔１８０’を挿 入して枢接し、一体としている。

【００１０】 本考案の机天板３の後側に近い底面上には、適当な距離隔てられ左右で一対を なす連接部３１、３１’が設けられ、連接部３１、３１’上には対向する貫通孔 ３１０、３１０’が設けられ、また該机天板３の底面の前側近くには左右で一対 をなす丁番４、４’が取り付けられ、机天板３は該丁番４、４’で机天板支持台 １２、１２’前端面に連接されている。

【００１１】 さらに、上記収容槽１０１の二側内壁面に、左右で一対をなす第２油圧伸縮桿 ５が設けられ、その上端は机天板の底面の連接部３１、３１’と連接されている 。

【００１２】 図３〜図５を参照されたい。机天板３上昇のフィルムスイッチキー（図には表 示せず）を押圧する時、第１油圧伸縮桿２は上に向かって縮入し、第３レール１ ８’を連動して上に移動させ、回転ボール１７’は第１油圧伸縮桿２の両側に沿 って転がり、昇降移動の摩擦抵抗を減少し、上連接管１０、１０’を連動して上 に移動させ、机天板３を上昇させて適当な高さとして位置決めする（図５参照） 。反対に、机天板３下降のフィルムスイッチキー（図には表示せず）を押圧する 時、第１油圧伸縮桿２は下向きに伸出し、上連接管１０、１０’を連動して下に 移動させ、机天板３を下降させて適当な高さとして最低位置に至らせ位置決めす る（図４参照）。

【００１３】 また、図６、７を参照されたい。机天板３上昇のフィルムスイッチキー（図に は表示せず）を押圧する時、第２油圧伸縮桿５は上に向かって伸出し、机天板３ の後側を持ち上げ、銅氏に前側の丁番４、４’を展開して一つの適当な角度とな し、机天板３を適当な角度に固定し（図７参照）、使用者による読書或いは書写 に便利とする。反対に、机天板３を下に押して回復させるフィルムスイッチキー （図には表示せず）を押圧する時、第２油圧伸縮桿５は下向きに縮入し、机天板 ３を連動して下に移動させ、机天板３を回復してもとの水平状態となす（図６参 照）。

【００１４】

【考案の効果】

上述したように、本考案では、油圧伸縮桿を机天板の昇降に利用して机天板を 適当な高さとすることができ、異なる年齢、体形、身長、車椅子での使用のいず れにも適用でき、また使用者が長期にわたり固定姿勢をとることによる腰痛や背 中の痛みを減少できる。また使用者が立って使用する位置まで机天板の高度を上 げることができる。さらに、油圧伸縮桿の調整により、机天板を傾斜させて読書 や書写に適した適当な角度を形成することができ、従来の机天板が単一の固定機 能しか有していなかった点を改善する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の分解斜視図である。

【図３】本考案の机天板昇降動作表示図であり、未上昇
時の状態を示す。

【図４】図３中の部分組合せ表示図である。

【図５】本考案の机天板昇降動作表示図であり、上昇し
た状態を示す。

【図６】本考案の机天板傾斜動作表示図であり、未傾斜
時の状態を示す。

【図７】本考案の机天板傾斜動作表示図であり、傾斜し
た状態を示す。

【符号の説明】

１、１’・・・脚 １０、１０’・・・上連接管 １１、１１’・・・下連接管 １３、１３’・・・脚台
１０１・・・収容槽１４’・・・平行溝 １４２・・
・上窄部 １４１・・・下寛部 １５’・・・第１レール １６’・・・第２レール １
６０’・・・貫通孔１７’・・・回転ボール １８’・
・・第３レール １８０’・・・貫通孔２・・・第１油
圧伸縮桿 ２０’・・・貫通孔 ３１、３１’・・・連
接部３１０、３１０’・・・貫通孔 ４、４’・・・丁
番 １２、１２’・・・机天板支持台 ５・・・第２油圧伸
縮桿

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動式に机天板の昇降と傾斜調整可能な
   一種の電動机であり、 左右で一対をなす脚１、１’とされて、上連接管１０、
   １０’と下連接管１１、１１’を上下にスライド可能に
   嵌合してなり、該上連接管１０、１０’の上端にはそれ
   ぞれ一つの水平方向の机天板支持台が設けられ、下連接
   管１１、１１’の下端には水平方向の脚台１３、１３’
   が設けられ、左右の上連接管１０、１０’上端間には上
   部が開放状の収容槽１０１が設けられ、各下連接管１
   １、１１’の内側面にはそれぞれ一対の縦方向の平行溝
   １４’が形成され、該平行溝１４’はそれぞれ上部の上
   窄部１４２と下部の、上窄部１４２より幅の広い下部の
   下寛部１４１よりなり、該下寛部１４１内には予め略コ
   形の第１レール１５’が設けられ、該第１レール１５’
   内にさらにコ形の第２レール１６’が置き入れられ、コ
   形の第２レール１６’の二側の内壁面には複数の貫通孔
   １６０’が配列され、該貫通孔１６０’内にそれぞれ内
   側と外側に突出する回転ボール１７’が設置され、さら
   に該コ形の第２レール１６’内にそれより狭いコ形の第
   ３レール１８’が置かれ、該コ形の第３レール１８’の
   上端近くに一つの貫通孔１８０’が設けられ、これによ
   り複数の回転ボール１７’の二側が同時に第１レール１
   ５’の内側面及び第３レール１８’の外側面に接触する
   ものとされ、上記一対をなす脚１、１’の上連接管１
   ０、１０’の上端に近い内部に、それぞれ第１油圧伸縮
   桿２が設けられ、各第１油圧伸縮桿２の底端には一対
   の、適当な距離を置いた平行な貫通孔２０’が設けら
   れ、該平行な貫通孔２０’の間に第３レール１８’の貫
   通孔１８０’が挿入され枢接され一体とされている、脚
   １、１’と、 一つの机天板３とされて、その後側に近い底面上には、
   適当な距離隔てられ左右で一対をなす連接部３１、３
   １’が設けられ、連接部３１、３１’上には対向する貫
   通孔３１０、３１０’が設けられ、また該机天板３の底
   面の前側近くには左右で一対をなす丁番４、４’が取り
   付けられ、机天板３は該丁番４、４’で机天板支持台１
   ２、１２’前端面に連接されている、机天板３と、 左右で一対をなす第２油圧伸縮桿５とされて、さらに、
   上記収容槽１０１の二側内壁面に、左右で一対をなす第
   ２油圧伸縮桿５が設けられ、その上端は机天板の底面の
   連接部３１、３１’と連接されている、第２油圧伸縮桿
   ５、 以上を備えてなる、電動机。