JP3029576B2 - チャネル割当て方法および該方法を使用する通信網 - Google Patents

チャネル割当て方法および該方法を使用する通信網

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JP3029576B2 JP8284559A JP28455996A JP3029576B2 JP 3029576 B2 JP3029576 B2 JP 3029576B2 JP 8284559 A JP8284559 A JP 8284559A JP 28455996 A JP28455996 A JP 28455996A JP 3029576 B2 JP3029576 B2 JP 3029576B2
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浩嗣 小倉
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株式会社ワイ・アール・ピー移動通信基盤技術研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、チャネル割当て
方法および該方法を使用する通信網に関し、特に、セル
ラー移動通信システムにおける周波数利用効率のよいチ
ャネル割当て方法および該方法を使用する通信網に関す
る。
【0002】
【従来の技術】移動通信システムにおいて、周波数利用
効率を高めるために、同一周波数の場所的繰り返し利用
技術が適用されてきた。この場所的な繰り返し利用を一
層効率良いものにするための様々な検討が行われてお
り、特にリユースパーティショニングにより効率をよく
する方法が提案されている(S.W.Happen,"Reuse patitio
ning in cellular systems",IEEE Proc. VTC'83,pp-322
-327,May 1983)。リユースパーティショニングでは、各
セルを同心円のリング状のサブセルに分割し、同一の大
きさのサブセルにいる移動局が同一のチャネルを用い
る。これらの方法では、予め使用できるチャネルを各サ
ブセルに割当てており、そのためサービスエリア全体
で、その位置による干渉の現れ方を前もって測定し、そ
れを基に最適なチャネルを割り当てる作業を必要として
いた。
【0003】そこで、このサブセル化およびサブセルで
のチャネル割当てを各基地局で自律分散的にダイナミッ
クに行う方式が多数提案されており、その中でもチャネ
ル割当時のチャネルの検索回数を出来るだけ少なくする
方式としてACCA方式(中村他、「ダイナミックチャネル割
当法 ACCA方式」信学技法 RCS92-65、1992)やSORP方式
(古川他「自己組織化チャネル再利用分割(SORP)ダイナミ
ックチャネル割り当て方式」、信学技報 RCS92-126、199
3)が提案されている。このACCAやSORPでは、基地局ある
いは移動局での受信電界強度に基づいてチャネルの検索
開始位置や方向を決定している。
【0004】図18にリユースパーティショニングが行
われた時に割り当てられるチャネル構造を示す。基地局
301と通信を行う移動局にチャネル割り当て行う場
合、基地局近傍の領域305に移動局がいる場合は、隣
接する基地局302で使用しているチャネルを割り当て
ることが可能である。これは、基地局301近傍の移動
局は基地局301から送信される信号を強電界で受信す
ることが出来、基地局302からの受信する同一チャネ
ルの干渉信号との比313が所望のCIRを満足するため
である。結果として、基地局近傍では隣接するセル間で
同一のチャネルf1が再利用できる。
【0005】基地局周辺部311では基地局301から
の受信電力が弱く、隣接する基地局302からの干渉波
との比321が小さくなり、所要CIRを満たさない。こ
の場合、所要CIRを満足する距離だけ離れた基地局30
4で同一のチャネルf3を使用することにより、CIRが所
要値を満たし、通信を行うことが出来る。このように、
基地局近傍では同一チャネルの繰り返し間隔を1(図7
のf1)、その外側のサブセルでは繰り返し間隔を2(図7
のf2)、さらに外側のサブセルでは繰り返し間隔を3(図
7のf3)とし、基地局と移動局との距離によって同一の
チャネルを用いることの出来るチャネル繰り返し間隔を
変えることにより、中心部での周波数利用効率を改善す
ることが出来る。
【0006】ACCAやSORPでは、基地局あるいは移動局で
の受信電界強度によりチャネル検索開始位置を決定して
いる。ここでは、送信点である基地局からの距離が離れ
るに従い、受信電界強度が減衰していくという性質を用
いて、基地局と移動局との距離を推定している。図19
に示すように、受信電界強度がP1と強い場合、移動局が
基地局の中心部に位置していることが推定出来、この場
合はチャネル番号f1よりチャネル検索を開始し、チャネ
ル番号の若い方へと検索を進めてゆく。そして、未使用
チャネルであり、かつ所要CIRを満たせば、そのチャネ
ルを割り当てる。なお、チャネル番号が0に達した場合
には、今度は例えばf1から大きい方へ検索を行う。受
信電界強度がP2の時にはf2から、P3の時はf3から検索を
開始する。結果として、基地局と移動局の距離に応じて
同一のチャネルが割り当てられる確率が高くなり、ラン
ダムに割り当てるよりも周波数利用効率が向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のACCAやSORPなど
のダイナミックチャネル割当法は、基地局あるいは移動
局での受信電界強度に基づいてチャネル検索開始位置を
決定していた。この方式では、基地局と移動局の距離が
離れるに従って受信電界強度が減衰するという特性を用
い、移動局が基地局近傍(中心部)に位置するのか周辺部
に位置するのかの推定を行なっていた。しかしながら、
実際の無線システムでは、ビル陰など移動局と基地局が
見通しでなくなり、基地局に近くとも電界強度は弱くな
るというシャドウイングの影響を受け、基地局と移動局
の距離に応じて電界強度が単調に減少するわけではな
い。
【0008】ACCAなどが実現しようとしているリユース
パーティショニング構造をもったチャネル配置は、同一
のサブセルには同一のチャネル群を割り当てることで周
波数利用効率を向上させている。しかし、シャドウイン
グによりスポット的に基地局からの電界強度が弱い区域
において、接続される基地局の電界強度のみに基づいた
チャネル割り当てを行うと、実際にはそのチャネルに対
応したサブセルに移動局が位置しない場合が生ずる。
【0009】この時、当該移動局が移動することによ
り、ビル陰から出るなどして受信状態が変わると、他の
移動局や基地局に大きな干渉をあたえることとなり、他
移動局と基地局間の通信に重大な影響をあたえ、システ
ム全体としてのチャネル容量を劣化させる原因となって
いた。これは、移動局がセル中心にいるか周辺部にいる
かという情報を、接続される基地局からの電界強度のみ
によって判断しているためであり、より精度の良い移動
局位置(接続される基地局からの距離)の推定が望まれて
いた。
【0010】更に、高速の移動体を収容するためのセル
構成法として提案されている仮想マクロセル構成法にお
いては次のような問題点があった。以下に仮想マクロセ
ル構成法を説明する。まず、周波数利用効率を改善する
方法として、セル半径を小さくすることが考えられる。
基地局を密に配置し、基地局間の距離を短くし、同一の
繰り返しセル数であっても効率をあげることが可能とな
る。近年PHSをはじめとし、セル半径を小さくするマイ
クロセル化が図られ、セル半径は100m〜300m前後にまで
小さくなっている。
【0011】セル半径を小さくすることにより周波数利
用効率は向上するが、反面高速で移動する移動体の収容
はハンドオフ頻度が増大することより困難となってく
る。マイクロセルにおいても高速移動体を収容する方法
として、複数の小ゾーン(マイクロセル)で同一のチャネ
ルを用い、仮想的に大ゾーン(マクロセル)を構成する仮
想マクロセル構成法が提案されている(山口他、「マイク
ロセル/マクロセル統合陸上移動体通信システムの提
案」1993年電子情報通信学会春季大会、B-396、1993)。
【0012】仮想マクロセル方式においては、複数のマ
イクロセルで仮想的にマクロセルを構成する。各マイク
ロセルはマイクロセル制御局により制御され、マクロセ
ル内においては移動局が他のマイクロセルに移動しても
同一のチャネルで通信を行う。仮想マクロセル間はマク
ロセル制御局によって制御され、仮想マクロセル間のハ
ンドオフやその他の制御が行われる。
【0013】仮想マクロセル方式においては、各マイク
ロセル基地局からの距離によって受信電界強度が変化
し、仮想マクロセルの中心部に近づくに従って電界強度
が単調増加するものではない。仮想マクロセルの周辺部
であっても、マイクロセル基地局の近傍では受信電界は
強く、逆に仮想マクロセル中心部であってもマイクロセ
ル基地局からの距離が離れていれば受信電界は弱くな
る。なお、隣接干渉セルからの干渉は仮想マクロセル方
式でも中心部に近づくに従って弱くなり、たとえマイク
ロセル基地局との距離が離れているために受信電界強度
が弱く、かつ隣接マクロセルで同一チャネルが使用され
ていても所要CIRを満足する。
【0014】以上のように、仮想マクロセル上でのダイ
ナミックチャネル割り当てでは、基地局あるいは移動局
での受信電界強度から、移動局が仮想マクロセルの中心
部に位置するのか周辺部に位置するのかを推定すること
は不可能であり、ACCAやSORPなどのアルゴリズムではリ
ユースパーティショニング構造を自律分散的に形成する
ことができないという問題点があった。
【0015】この発明の目的は、前記した従来技術の問
題点を解決し、セルラー移動通信システムにおいて、周
波数利用効率の向上が可能なチャネル割当て方法および
該方法を使用する通信網を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、サービスエリ
アを複数のセルに分割し、これらのセルそれぞれに基地
局を配置し、これらの基地局と移動局との無線通信を行
うセルラー移動通信システムにおけるチャネル割当てに
おいて、基地局から所定の規則に基づいて信号が送信さ
れる干渉測定チャネルを設け、基地局が移動局へのチャ
ネル割当てを行う際、移動局では干渉測定チャネルにお
いて周辺基地局からの電界強度の測定を行い、測定結果
を基地局に通知し、基地局では通知された結果に基づき
割り当てチャネルを決定することを特徴とする。
【0017】干渉測定チャネルは各基地局から所定の規
則性をもって放送されているもので、移動局はこの干渉
測定チャネルを観測することで、周辺セル基地局からの
干渉波の干渉量(干渉波の電界強度)を測定することが可
能となる。ここで、移動局が接続されるセルからの希望
波と他周辺セルからの干渉波の受信電界強度は分離して
検出される。セル中心部では周辺セルからの干渉波は弱
く、周辺部では強い。同時に、移動局が接続されている
セルからの所望波は移動局が中心部に位置するほど強
く、周辺部に位置するほど弱い。また、基地局で該当移
動局からの受信波電力を測定しても、周辺部では弱く、
中心部では強く受信される。
【0018】シャドウイングによりスポット的に所望波
が弱くなる領域は存在するが、この領域では干渉波のレ
ベル監視により周辺部であるか中心部であるかを判断す
ることが可能となる。複数の干渉波と希望波が同時にシ
ャドウイングで落ち込むことは、希望波1波が落ち込む
確率よりは数段低くなり、推定の精度が上昇する。
【0019】通常の自律分散チャネル割り当てでは、割
り当てようとするチャネルでの希望波電力、干渉波電力
を測定して割り当ての可否を決定するが、同一のチャネ
ルが隣接セルで使用されていない場合には、セル周辺部
であろうとも干渉波電力の値は非常に小さくなり、この
時の干渉波電力測定では、移動局がセル中心部にいるの
か周辺部にいるのかは判定が不可能である。
【0020】本発明においては、移動局はチャネルを割
り当てられる際、周辺基地局が同一チャネルを用いてい
た場合にそれらの基地局からの受信電界強度がどのくら
いであるかを測定することができる。つまり、任意のタ
イミングで移動局が周辺の基地局からの受信電界測定を
行なえるよう、一定の規則性をもってそれぞれの基地局
から信号を送信する干渉測定チャネルを設け、このチャ
ネルで周辺セルからの干渉量を測定することにより、移
動局がセルの中心部に位置するのか周辺部に位置するの
かを推定する。そして、干渉量に基づいてチャネル検索
開始位置および検索順を決定し、所要CIRを満たす空き
チャネルを割り当てることでリユースパーティショニン
グ構造を形成することが出来る。結果として周波数利用
効率の良いチャネル割当てを実現することが可能とな
る。
【0021】移動局が接続されるセルからの希望波と他
周辺セルからの干渉波とを分離する手段としては、例え
ば少なくとも隣接するセル間では異なるタイミングで干
渉測定チャネルへの送信を行う時分割送信手段を設けて
もよいし、また、他の手段として、少なくとも隣接する
大ゾーン間では異なった拡散符号もしくは異なった拡散
符号タイミングもしくは異なった拡散符号位相により前
記干渉測定チャネルへの送信を行う手段を設けてもよ
い。
【0022】この場合には、CDMA(Code Division Multi
ple Access)で検討されている各種の符号分割法を適用
し、同一時間、同一周波数で各セルから干渉量測定チャ
ネルへ送出される信号を分離し、干渉量を測定すること
が考えられる。隣接基地局間で異なった拡散符号を割り
当て、移動局ではそれぞれの符号による相関をとること
によって各々の周辺基地局からの干渉量を測定すること
が可能となる。また、同一の拡散符号であっても、各セ
ル基地局間で時間同期をとり、異なった符号位相で信号
を送出することにより、希望波と干渉波とを分離するこ
とが可能となる。
【0023】以上の手段では、基地局から干渉測定チャ
ネルへ一定の規則性を持って信号を送出し、チャネル割
り当てに際して移動局において干渉測定チャネルでの受
信電界強度測定を行い、その結果を基にチャネル検索開
始位置を決定していた。別の方法として、チャネル割り
当てに際して移動局から干渉測定チャネルへ信号を送出
し、基地局において電界強度を測定する手段によって
も、移動局がセルの中心部に位置するか周辺部に位置す
るかを推定することが可能となる。
【0024】この場合には、移動局ではチャネル割当て
を行う際、自移動局が接続されている基地局番号を示す
基地局識別情報を含んだデータ系列を干渉測定チャネル
へ送出する手段を備え、基地局では、干渉測定チャネル
を受信し、データ系列に含まれる基地局識別情報を検出
し、また受信信号強度を測定する手段を備える。そし
て、基地局識別情報が自基地局を示していないと判定さ
れた基地局では、前記基地局識別情報の示す基地局に、
前記測定されれた受信情報に基づく受信状態情報を通知
し、移動局の接続されている基地局では、通知された周
辺基地局の前記受信状態情報に基づきチャネル検索順を
決定する手段を備える。
【0025】移動局は決まったチャネルへ干渉測定用の
信号を送出し、周辺基地局でその信号の電界強度を測定
する。この測定された電界強度は周辺基地局と移動局が
どの程度近いかを示す値であり、これを基に移動局が接
続基地局の中心部に位置するか周辺部に位置するかを推
定することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を説明する。図2は本発明の実施例の構成を説明する
ための概念図である。移動局MS1(3)と移動局MS2
(4)は基地局BS1(1)と接続され、通信を行う。こ
のシステムでは図5に示すように、#0〜#15までの全1
6チャネルが使用できるものとする。BS1〜BS5ではそれ
ぞれ干渉測定チャネルとして#11〜#15へ常時信号を送出
している。各基地局からの信号は同一の送信電力で送出
される。基地局BS1(1)では移動局MS1へのチャネル割
り当てを行う際、移動局MS1,MS2に各基地局から干渉測
定チャネルへ送出されている信号の受信電界を測定する
よう通知する。移動局MS1(3)ではシステムで規定さ
れている干渉測定チャネル#11〜#15での受信電界を測定
し、測定結果を基地局BS1へ通知する。同様にMS2へのチ
ャネル割り当てに際しても干渉測定チャネルでの受信電
界測定が行われ、基地局BS1へ通知される。
【0027】図3、図4により、移動局が位置する場所
での受信電界強度を説明する。図3は、移動局MS1
(3)の位置における電界強度を示す説明図である。基
地局BS1(1)と移動局MS1(3)の間には建築物5があ
って、見通しではなく、そのため受信電界も建築物に遮
られた箇所(6)で大きく減衰する。従って、MS1は基
地局BS1の近傍(BS1が形成する無線セルの中心部)に位置
するにもかかわらず、建築物5の陰となっているため、
BS1からの受信電界強度は低い値(a dB)となる。MS2は
BS1と見通しの関係となるため、MS1に比べBS1とは距離
があり、セル周辺部であるにもかかわらず、MS1と同様
の値(a dB)の受信電界が測定される。
【0028】従来のACCAやSORPでは、接続される基地局
からの受信電界に基づいてチャネル検索位置が決定され
るため、MS1とMS2では同一のチャネル群が割り当てられ
る確率が高くなる。しかしながら、MS1とMS2は明らかに
異なったサブセルに属しており、本来周辺部で利用され
るべきチャネルが中心部で使用されてしまい、結果とし
てチャネル利用効率が低下する。なお、本実施例では、
図6に示すような2つのサブセルにそれぞれのチャネル
群を割り当てようとするアルゴリズムがとられているも
のとする。図6において、基地局7に対応するセル8
は、境界9によってサブセルAとBに分離され、サブセ
ルAにはチャネル#0〜#4、サブセルBにはチャネル#5〜#1
1を割り当てるよう作用し、自律分散的にリユースパー
ティショニングを形成する。
【0029】サブセルAに位置すると推定された移動局
には、チャネル検索開始位置#0から昇順にチャネル検索
を行い、BS1で既に使用されていないチャネルであり、
かつ、基地局、移動局それぞれで所要CIRを満たすチャ
ネルがあった場合に割り当てる。サブセルBに位置する
と推定された場合、チャネル検索開始位置#11から降順
にチャネル検索を行い、前記基準に満足するチャネルが
あった場合に割り当てを行う。本発明においては、移動
局がサブセルA,Bのどちらに位置するのかを次のように
推定し、チャネル検索開始位置を決定する。
【0030】基地局BS1では、自局から送信されたチャ
ネルの受信電界だけでなく、移動局が測定した他の基地
局からの干渉測定チャネルにおける受信電界に基づきチ
ャネル検索開始位置を決定する。図7は、電界強度から
中心部か周辺部かを判定するためのテーブル例を示す説
明図である。MS1ではBS2からの受信電界はb dBとなり、
また、MS2ではc dB( >b dB) となる。基地局BS1では、
自局からの受信電界強度に対するしきい値αと干渉局か
らの受信電界強度に対するしきい値βを定めておき、こ
れらを参照して移動局がセルの中心部(サブセルA)にい
るのか周辺部(サブセルB)にいるのかを判定する。
【0031】図7(a)は判定テーブルの第1実施例で
ある。MS1は a < α であるため、自局電界強度のみか
らは周辺部であることが推察されるが、b < β からは
干渉局BS2からも距離があり、中心部に位置するのでは
ないかとも推察される。この場合には、MS1の点が図7
(a)の中心部と周辺部の境界線Fの上側にあるので、
MS1は中心部(サブセルA)に位置すると判定される。他
の干渉局からの受信電界も同様に比較・検討されるが、
通常は最も強い干渉波について判定すれば足りる。以上
のように、判定テーブルを参照して移動局が中心部に位
置するのか、周辺部に位置するのかを判定し、該判定結
果に基づいて、MS1の場合にはサブセルAに対応したチ
ャネル検索開始位置:#0と検索順:昇順が決定される。
なお、MS2は a < α,c > βと双方の測定値共に移動局
がセル周辺部(サブセルB)に位置していることを示して
いるので、周辺部にいるものと判定され、サブセルBに
対応したチャネル検索開始位置:#11と検索順:降順が
決定される。
【0032】図7(b)、(c)、(d)は判定テーブ
ルの他の実施例を示す説明図である。(b)の例は、最
も強い干渉波の電界強度によって判定を行うものであ
り、複数のの干渉波が同時にシャドウイングを受ける確
率は低いので、希望波の電界強度による判定よりも精度
が向上する。(c)は、希望波の電界強度が干渉波電界
強度よりも所定値以上強い場合に中心部であると判定
し、そうでない場合に周辺部と判定する判定テーブルの
例であり、(d)は、(c)の例において、希望波の電
界強度が弱くなるにつれて前記所定値を大きくした例で
ある。
【0033】図1は、移動局への呼の着信時における基
地局(制御交換機)および移動局の処理を示すフローチ
ャートである。移動局への着信時には、まず全ての基地
局がS1において移動局を呼び出すと共に、干渉測定チ
ャネルにおける電界強度の測定を要求する。移動局は呼
び出しを検出すると、S20において、例えば図5に示
す干渉量測定用チャネル#11〜#15の電界強度を測定し、
基地局に対して応答すると共に測定結果を通知する。基
地局はS2において該応答を検出し、例えば、移動局と
通信を行う基地局として、受信した測定結果の電界強度
が最も強い基地局、あるいは移動局が指定した基地局、
あるいは移動局からの受信電力が最も強い基地局を選
択、決定する。そして、接続される基地局以外の基地局
からの信号を干渉波として、前述したように図7に示す
テーブルを参照して、移動局がセルの中心部にいるのか
周辺部にいるのかを判定する。
【0034】S3においては、S2の判定結果に基づ
き、前述したように、検索開始アドレス(検索開始チャ
ネル番号)および検索方向(昇順、降順)を求める。S
4においては、図示しないチャネル使用状況テーブルを
参照し、例えば該検索開始チャネル番号から検索方向に
空きチャネルの検索を開始し、空きチャネルを検出する
と、該チャネル番号を移動局に通知する。移動局におい
ては、S21において通知されたチャネルにおけるCI
R、即ち、基地局からの信号の受信電力と干渉波電力と
を測定し、基地局に通知する。
【0035】一方、基地局はS5において、基地局にお
けるCIRを測定する。S6においては、移動局からC
IR測定結果を受信する。S7においては、基地局およ
び移動局において測定したCIRがそれぞれ通話可能条
件である所定値を満足しているか否かが判定される。そ
して、判定結果が否定の場合にはS4に戻って次の空き
チャネルを検索するが、肯定の場合にはS8に移行す
る。S8、S22においては、移動局と基地局間におい
て通話(通信)を行う。
【0036】以上のように、本発明によれば、希望波と
干渉波の測定結果に基づき、判定テーブルを参照するこ
とによって、従来より整ったリユースパーティショニン
グ構造を形成することが可能となり、周波数効率の良い
チャネル配置を実現することが出来る。
【0037】本実施例では、2サブセル構造のリユース
バーティショニングを形成するため、自局、干渉局の受
信電界強度について各々1つのしきい値を設けて比較を
行なったが、より多くのサブセル構成とする場合にはし
きい値を増やすか、あるいは、測定された受信電界強度
それぞれに重み付けを行い判断基準とすることにより実
現される。
【0038】以上の実施例では、基地局から移動局へ信
号が常時送信されている干渉測定チャネルを設けて、チ
ャネル割当時に各基地局からの受信電界を測定して、検
索開始位置を決定した。ところで、従来のセルラーシス
テムでは、呼が発生する(チャネル割り当てがなされ
る)前に、移動局がどの基地局と通信を行うかを決定す
るために「とまり木」チャネルスキャンを行う。とまり
木チャネルとは、基地局がとまり木チャネルの何れかで
必ず送信を行なっているチャネルであり、そのチャネル
での電界強度を測定することにより、どの基地局と通信
をおこなう場合がより良い通信状態を確保できるかを検
索するためのチャネルである。
【0039】とまり木チャネルは、移動局が接続先(通
信先)を決定する場合およびハンドオフ先を決定する場
合にスキャンされ、実際の通信チャネルの割り当ての際
には用いられていない。そして、とまり木チャネルの何
れかで基地局は常時、あるいは規則的に一定の送信電力
で送信を行なっている。従って、チャネル割り当て時に
とまり木チャネルでの電界強度測定を行い、その結果に
基づいてチャネル検索開始位置を決定することによって
も、同様に効率の良いリユースパーティショニング構造
を得ることが可能である。
【0040】次に、仮想マクロセル構成に本発明を適用
した実施例を示す。図8は本発明で想定している仮想マ
クロセル構成の一例を示す概念図である。複数のマイク
ロセル100で仮想的なマクロセル101を構成し、仮想マク
ロセル内においては、マイクロセル間を移動しても同一
のチャネルを用いて移動局との通信を行う。図8では37
マイクロセルで1つの仮想マクロセルを構成している。
実際の無線通信エリアは図の様な正6角形とはならない
が、説明のため1つのマイクロセル基地局で通信が行わ
れるエリアを正6角形とする。各マイクロセルの中心に
はマイクロセル基地局があり、実際はこれらの基地局を
通して移動局が通信を行う。図8では3つの仮想マクロ
セルでシステムが構成されている場合を示している。仮
想マクロセルでの送受信形態には下記1〜3のような方
式が考えられるが、本発明はいずれの送受信方式にも適
用できる。
【0041】1.基地局から移動局への送信は仮想マク
ロセルを構成するマイクロセル基地局全てで一斉に行
い、移動局では複数のマイクロセル基地局から到来する
信号を選択または合成して受信する。基地局では移動局
からの信号を全てのマイクロセル基地局で受信、復調
し、選択あるいは合成を行う。
【0042】2.移動局との通信状態が良い複数の基地
局のみから送信を行い、他の基地局からは送信しない。
基地局での受信も通信状態の良い基地局のみで行う。移
動局の移動に伴い、通信する基地局を切り替えて行く
が、マクロセル内においてはチャネルは変更しない。
【0043】3.最も通信状態の良いマイクロセル基地
局(基地局での受信電界強度が最大の基地局)のみで通信
を行う。移動局の移動に伴い、通信する基地局を切り替
えて行が、マクロセル内においてはチャネルは変更しな
い。
【0044】図9に図8の仮想マクロセル#1(107)およ
び仮想マクロセル#2(101)での位置における受信電界強
度を示す(図8のA−A’での電界強度を模式的に表
す)。仮想マクロセルは、移動局の移動に伴って複数の
マクロセル基地局200で同一チャネルが用いられること
により、仮想的にゾーンの大きなマクロセルを形成する
ものである。仮想マクロセル#1では、仮想マクロセル#2
と同一チャネルが用いられた場合、図2の点線に示すよ
うに仮想マクロセル#2からの干渉を受ける。
【0045】ここで、干渉が通信に影響を及ぼし、通信
を困難にする距離が2マイクロセル分であるとすると、
図8において点を付した周辺領域102では、隣接セルで
使われているチャネルは用いることが出来ない。そこ
で、仮想マクロセル中心部103では隣接セルで同一チャ
ネルを用い、周辺部102では異なる周波数を用いるチャ
ネル割り当てを行うことで、リユースパーティショニン
グ構造を持った効率の良いチャネル配置をとることが可
能となる。
【0046】本発明においては、移動局が発呼要求をし
たとき、その移動局が存在する位置が隣接セルと同一周
波数が使える中心部であるか、同一周波数の使用が出来
ない周辺部であるかを識別するために、干渉量測定チャ
ネルを設ける。図10にシステムで用いられるチャネル
を図示する。本実施例ではシステムが用いることの出来
るチャネルは16チャネルであり、#0〜#12が通信用チャ
ネルに割り当てられ、干渉量測定チャネルに#13〜#15が
割り当てられる。
【0047】通信用チャネルは移動局と基地局との通信
が行われている時のみに送出され、該当チャネルが使用
されていない場合には信号は送出されない。一方、干渉
量測定用チャネルにおいては基地局から移動局へ対して
信号が常時送出されているか、または移動局へのチャネ
ル割り当てを行う場合、移動局が周辺仮想マクロセルか
らの受信電力を一定時間内に測定可能な間隔で、一定の
規則性をもって送信されている。なお、現行のセルラー
システムにおいて、電源投入時にどの基地局との通信を
行うべきかを検索する目的で設けられているとまり木チ
ャネルをチャネル割当時に干渉量測定チャネルとして用
いることも可能である。
【0048】図10の例においては、例えばチャネル番
号#13の信号は図8での仮想マクロセル#1(107)により送
出され、同様にチャネル番号#14は仮想マクロセル#2(10
1)により、チャネル番号#15は仮想マクロセル#3(108)に
より常時送出されている。図8で仮想マクロセル#1に位
置する移動局MS#1(104)にチャネルを割り当てる際、MS#
1ではチャネル番号#13〜#15の電力測定を行う。
【0049】MS#1は仮想マクロセル#1の中心部(103)に
位置するため、#13:-20dBm,#14:-130dBm,#15:-130dBm
という各チャネルに対応した受信電界強度が得られ
る。移動局での受信電界強度測定のレンジが-130dBmま
でであるとすると、十分に弱い干渉波であるセル#2,#3
からの干渉波は-130dBmと測定される。ここで、チャネ
ル番号#13は移動局MS#1が接続される仮想マクロセル#1
で用いられている干渉測定チャネルのため、干渉量測定
自体には用いない。
【0050】図8のMS#2(105)はセル周辺部(102)に位置
している。MS#2へのチャネル割り当てを行う際も同様に
チャネル番号#13〜#15の受信電界強度測定が行われ、例
えば#13:-20dBm,#14:-100dbm,#15:-130dBmという結果が
得られたとする。この例においては仮想マクロセル#2か
らの干渉波が測定されている。同様にMS#3では#13:-20d
Bm,#14:-80dbm,#15:-120dBmという測定結果が得られ、
仮想マクロセル#2,#3からの干渉波が測定されているも
のとする。以上のような干渉量測定用チャネルの測定結
果を用いて、テーブルを参照してチャネル検索開始位置
を決定する。
【0051】図11は、測定された干渉量に基づくチャ
ネル検索開始位置決定に用いるテーブルの一例を示す説
明図である。MS#1では#14,#15のいずれのチャネルにお
いても干渉が測定されないレベルである-130dBmであっ
たため、チャネル番号#0〜#nの何れかをランダムに選択
し、検索開始チャネル番号(f0)とする。そして、例
えば空きチャネルを降順に検索し、見つからずに#0まで
達した場合には、今度はf0から昇順に検索を行う。
【0052】所要CIRを満足する空きチャネルが見つか
ると、該チャネルを割り当てる。MS#2では最大の干渉量
が-100dBmであったため、テーブルに従ってチャネル#f1
を検索開始位置とする。MS#3も同様に-80dBmに対応する
チャネル#f2を検索開始位置する。結果として、仮想マ
クロセル中心部103ではチャネル番号#0〜#nが使用され
る確率が高く、また、周辺部102では#n+1〜#15が使用さ
れる確率が高くなり、リユースバーティショニング構造
をもったチャネル配置が実現され、周波数利用効率の良
いチャネル割当てが可能となる。
【0053】従来のチャネル割り当てでは、チャネル割
り当て前には干渉測定チャネルでの干渉測定を行なって
おらず、割り当てようとする通信用チャネルでの干渉量
測定を行うのみであった。通信用チャネルは隣接セルで
必ず使われているとは限らず、従来の方式では隣接セル
で同一周波数が使われた場合にどの程度の干渉が及ぶの
かの推定は不可能であり、移動局が仮想マクロセルの中
心部に位置するのか周辺部に位置するのかの特定は不可
能であった。
【0054】本発明においては、一定の規則性をもって
信号が各仮想マクロセルから送出される干渉測定チャネ
ルを設け、チャネル割り当て時に干渉測定を行うことに
より、移動局が仮想マクロセルの中心部にいるか周辺部
に位置するかの推定を行うことが出来、この結果を用い
チャネル割り当てのチャネル検索開始位置および検索順
を決定することで、リユースバーティショニング構造を
とる周波数利用効率のよいチャネル割当てを実現するこ
とが可能となる。
【0055】次に、干渉量測定用チャネルの実施例につ
いて説明する。図12に示す実施例では、#1から#15ま
での周波数チャネルのうち、チャネル#15のみを全ての
仮想マクロセルに共通の干渉測定チャネルに割り当て、
他の#0〜#14までを通信用チャネルに割り当てる。各仮
想マクロセル間においては、所定の誤差範囲内で時間的
な同期を取るように構成する。周波数チャネル#15で
は、図13に示すように各仮想マクロセルで時分割に干
渉波測定用の信号が基地局から移動局に向けて送出され
ている。移動局では受信信号に対して時間同期を取り干
渉測定チャネルの受信を行う。
【0056】移動局では、どのタイミングが自移動局が
接続されている仮想マクロセルから信号が送出されてい
るタイミングであるかは既知であり、他仮想マクロセル
から送出されてくるタイミングも推定できる。従って、
各々の仮想マクロセルでの送出タイミングに合わせて干
渉量測定をすることで、周辺仮想マクロセルからの干渉
がどの程度であるかを知ることが可能となる。この干渉
量測定結果より、移動局が仮想マクロセル中心部/周辺
部のいずれに位置するかを推定することが出来、その結
果を用いてチャネル割り当てのチャネル検索開始位置お
よび検索順を決定することで効率良いチャネル割り当て
を実現することが可能となる。
【0057】次に、移動局が接続されているセルで送出
される干渉量測定信号と周辺セルからの干渉測定信号を
分離・識別するために、拡散コードを用いる例を説明す
る。図12に示すように、全ての仮想マクロセルに共通
な干渉測定チャネルを設ける。ここで、各仮想マクロセ
ルでは図14に示すように、各々の仮想マクロセルに対
応した拡散コードにより拡散された信号を送出する。拡
散符号コード1〜コード3は、例えばコード1が(1000,
0111,1010,0100,1011)、コード2が(1001,1101,0010,00
11,0110)、コード3が(1000,0001,1101,0111,0101)であ
るような、相互相関が低く、自己相関の高い符号が用い
られる。
【0058】移動局では図14に示すように、各信号が
同一タイミング・同一周波数で受信されるが、それぞれ
の符号に応じた相関器を用い相関処理を行うことによ
り、各仮想マクロセルからの信号を分離することが可能
である。このことより、周辺仮想マクロセルからの干渉
量を測定することが出来、その結果を用いてチャネル検
索開始位置、検索順を決定することで効率の良いチャネ
ル割り当てを実現することが可能となる。
【0059】この拡散符号による信号の分離はCDMA方式
に用いられるものと同一であり、それを干渉量測定チャ
ネルに適用することで、希望波と干渉波を分離し、干渉
量測定を可能とする。CDMAでは、自己相関の良い符号を
用い、図15に示すように、同じ符号を用いて各セルに
よって送信タイミングを変えるか、あるいは拡散符号の
位相を変える、即ち、例えばコード1が(1000,0111,101
0,0100,1011)、コード2が(0111,1010,0100,1011,100
0)、コード3が(1010,0100,1011,1000,0111)であるよう
な、符号を巡回させ、同一のタイミングでは異なった位
相を持つ符号とするなどの方法で、信号を分離すること
が可能である。これらの符号多重技術を用いることで、
希望波と干渉波を分離することが出来、干渉量の測定を
行うことが可能となる。そして、測定結果を用いてチャ
ネル検索開始位置、検索順を決定することで効率の良い
チャネル割り当てを実現できる。
【0060】次に、第3の実施例について説明する。上
述した実施例では、基地局から干渉測定チャネルへ一定
の規則性を持って信号を送出し、チャネル割り当てに際
して移動局において干渉測定チャネルでの受信電界強度
測定を行い、その結果を基にチャネル検索開始位置を決
定していた。一方、チャネル割り当てに際して移動局か
ら干渉測定チャネルへ信号を送出し、周辺の基地局にお
いて電界強度を測定することによっても、移動局がセル
の中心部に位置するか周辺部に位置するかを推定するこ
とが可能となる。
【0061】図16は、移動局が信号送出を行う実施例
の構成を示す説明図である。MS1(20)は基地局BS1(21)と
接続され、通信を行う。基地局BS1(21)では移動局MS1(2
0)へのチャネル割り当てを行う際、移動局に干渉測定チ
ャネルへ干渉測定用の信号を送信するよう通知する。図
12に本実施例のシステムにおける周波数チャネル構成
を示す。全16チャネルのうち#15は干渉測定用チャ
ネルとして設けられる。基地局では、常時あるいは予め
定められた区間で、この干渉測定チャネル#15の受信を
行う。MS1は、定められた送信電力で、干渉測定用信号
を基地局で受信されている区間へ送出する。図17に干
渉測定用信号のフォーマット例を示す。受信信号同期の
ためのプリアンプル信号、同期ワード、接続されている
基地局ID、自移動局ID、その他データで構成されてい
る。
【0062】BS1(21)では、自局へ接続されているMS1(2
0)の電界強度を測定する。周辺局のBS2(22)、BS3(23)で
もMS1からの送信された信号を受信し、電界強度を測定
する。BS2,BS3では受信されたデータを解析し、自基地
局へ接続されているか否か、どの基地局に接続している
移動局かを判定する。そして、受信された信号がBS1へ
接続されている移動局であると判定された場合には、有
線回線を通じてBS1へ自基地局(BS2,BS3)のIDと移動局I
D、受信された信号の受信電界強度を通知する。なお、
複数の基地局を制御交換機24によって共通制御してい
る場合には、内部で転送処理すればよい。
【0063】基地局BS1ではBS2およびBS3から通知され
た情報がどの移動局についての情報であるかを判定す
る。BS1では自基地局で測定された電界強度、BS2,BS3か
ら通知された電界強度に基づいて、前述したような方法
でチャネル検索開始位置を決定する。BS2,BS3から通知
された電界強度はMS1が位置する場所ではBS2,BS3に対し
て同一チャネルを用いた場合、どの程度の干渉を与える
かを示している。従って、この値を用いることにより、
より正確に移動局の位置を推定することが可能となり、
この情報に基づきチャネル検索開始位置を決定すること
で、効率の良いチャネル配置を実現することが出来る。
【0064】BS1のみで電界強度を基に移動局位置を推
定する場合には、シャドウイングの影響を受け、大きな
誤差が生まれる可能性があるが、この実施例においても
複数の基地局の受信電界強度を用いることで、より正確
な位置推定をすることが出来る。これは、各基地局にお
けるシャドウイングの影響が同一ではなく、多数の基地
局から得られた測定結果を総合的に判断することで、シ
ャドウイング等の影響を軽減することが可能なためであ
る。
【0065】以上、実施例を開示したが、更に以下に述
べるような変形例も考えられる。高速で移動している端
末に対しては仮想マクロセル構成をとることによりハン
ドオフ頻度を軽減して、それらの端末にサービスを提供
するが、停止している端末および低速で移動している端
末に対して仮想マクロセルを適用すると、マクロセルの
半径が大きいので、セル半径の小さなマイクロセルに比
較すると周波数利用効率は著しく劣化する。これを解決
するために、停止あるいは低速移動の端末にはマイクロ
セルをそのまま適用し、仮想マクロセル内であっても同
一チャネルを再利用し、高速移動端末では仮想マクロセ
ルを適用し、仮想マクロセル内では複数の端末に同一周
波数を割り当てない制御をする方法が考えられる。
【0066】このような、端末の移動度(高速:低速:
停止)によってマイクロセル・仮想マクロセルを使い分
ける階層仮想マクロ構成をとる無線通信システムにおい
ては、それぞれで求められるチャネル配置が異なるた
め、マイクロセル・仮想マクロセル各々で異なるチャネ
ル割り当て法を用いる場合がある。本発明は、このよう
なシステムにおけるチャネル割り当て法にも適用可能で
ある。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
共通の干渉波測定チャネルを設け、チャネル割り当ての
際、周辺セルからの干渉量を測定し、移動局の位置がセ
ルの中心部にいるのか周辺部に位置するのかを推定し
て、チャネル割り当てのチャネル検索開始位置および検
索順を決定するので、シャドウイングの影響を軽減し、
従来より正確にリユースバーティショニング構造を形成
することが可能となり、周波数利用効率の良いチャネル
割り当てを実現することが可能となるという効果があ
る。また、とまり木チャネル等の既存の制御チャネルを
利用することにより、余分な干渉量測定用チャネルを設
けることなく、システムの通信容量を減少させずに、か
つ安価に本発明を実施できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における基地局(制御交換機)および移
動局の処理を示すフローチャート。
【図2】本発明の形態を説明するための概念図。
【図3】移動局MS1(3)の位置における電界強度を示
す説明図。
【図4】移動局MS2(4)の位置における電界強度を示
す説明図。
【図5】本発明におけるチャネル構成例を示す説明図。
【図6】サブセルの構成を示す説明図。
【図7】中心部か周辺部かを判定するためのテーブル例
を示す説明図。
【図8】本発明の対象とする仮想マクロセル構成を説明
するための説明図。
【図9】仮想マクロセル内の受信電界強度を示す説明
図。
【図10】仮想マクロセルにおけるチャネル構成を示す
説明図。
【図11】干渉量に基づくチャネル検索開始位置決定に
用いるテーブルの一例を示す説明図。
【図12】時分割で干渉量測定用チャネルを使用する場
合のチャネル構成を示す説明図。
【図13】時分割で干渉量測定用チャネルを使用する場
合の測定タイミング図。
【図14】拡散符号による符号多重技術を使用する場合
の信号フォーマットを示す説明図。
【図15】拡散符号による他の符号多重技術を使用する
場合の信号フォーマットを示す説明図。
【図16】移動局が信号送出を行う実施例の構成を示す
説明図である。
【図17】移動局から基地局へ送信される信号のフォー
マット例を示す説明図。
【図18】従来の周波数繰り返し利用方式の説明図。
【図19】従来のチャネル検索開始位置選択テーブルの
説明図。
【符号の説明】
1、2、7、21、22、23…基地局、3、4、20
…移動局、5…建築物、6…減衰、8…セル、9…サブ
セル境界、24…制御交換機、100,102…仮想マクロセ
ルを構成するマイクロセル、101,107,108…仮想マクロ
セル、104,105,106…移動局、200…マイクロセル基地
局、301,302,303,304…基地局
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04Q 7/10 H04Q 7/02 A 7/20 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サービスエリアを複数のセルに分割し、こ
    れらのセルそれぞれに基地局を配置して移動局との無線
    通信を行うセルラー移動通信システムにおけるチャネル
    割当て方法であって、 全ての前記基地局が干渉測定チャネルへ所定の規則に基
    づいて信号を送信する第1の工程と、 前記移動局が前記干渉測定チャネルにおいて複数の基地
    局からの前記信号の電界強度の測定を行い、測定結果を
    基地局に通知する第2の工程と、 前記移動局から通知された、複数の基地局からの信号の
    電界強度情報に基づき、前記基地局が前記移動局と基地
    局間の距離を推定する第3の工程と、 第3の工程において推定された前記距離情報によってチ
    ャネルの検索順序を異ならせることにより、チャネル利
    用効率が向上するように割り当てチャネルを決定する第
    4の工程とを含むことを特徴とするチャネル割当て方
    法。
  2. 【請求項2】前記干渉量測定チャネルは、移動局が接続
    先を決定するために検索を行うとまり木チャネルである
    ことを特徴とする請求項1に記載のチャネル割当て方
    法。
  3. 【請求項3】少なくとも隣接するセル間では、基地局か
    ら異なるタイミングで前記干渉測定チャネルへの送信が
    行われることを特徴とする請求項1あるいは2のいずれ
    かに記載のチャネル割当て方法。
  4. 【請求項4】基地局では拡散符号により拡散された信号
    を干渉測定チャネルへ送出し、 少なくとも隣接するセル間では拡散符号、拡散符号タイ
    ミングあるいは拡散符号位相の内の少なくとも1つが異
    なった信号を前記干渉測定チャネルへ送出することを特
    徴とする請求項1あるいは2のいずれかに記載のチャネ
    ル割当て方法。
  5. 【請求項5】サービスエリアを複数のセルに分割し、こ
    れらのセルそれぞれに基地局を配置して移動局との無線
    通信を行うセルラー移動通信システムにおけるチャネル
    割当て方法であって、 前記移動局が、移動局が接続される基地局の識別情報を
    含んだ信号を干渉測定チャネルへ送信する第1の工程
    と、 前記基地局は、干渉測定チャネルで受信される信号の受
    信信号強度を測定すると共に、受信データに含まれる前
    記識別情報を検出する第2の工程と、 前記検出された識別情報で示された基地局へ前記測定さ
    れた受信信号強度を含んだ受信状態情報を通知する第3
    の工程と、 自局における測定結果および他の基地局から通知された
    測定結果に基づき、前記基地局が前記移動局と基地局間
    の距離を推定する第4の工程と、 推定された前記距離情報によってチャネルの検索順序を
    異ならせることにより、チャネル利用効率が向上するよ
    うに割り当てチャネルを決定する第5の工程とを含むこ
    とを特徴とするチャネル割当て方法。
  6. 【請求項6】サービスエリアを複数のセルに分割し、こ
    れらのセルそれぞれに基地局を配置して移動局との無線
    通信を行うセルラー移動通信システムにおいて、請求項
    1ないし5のいずれかに記載されたチャネル割当て方法
    を実行するチャネル割当て機能を有することを特徴とす
    るセルラー移動通信網。
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