JP3028822B2 - 3次元データ表示方法 - Google Patents
3次元データ表示方法Info
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- JP3028822B2 JP3028822B2 JP1282958A JP28295889A JP3028822B2 JP 3028822 B2 JP3028822 B2 JP 3028822B2 JP 1282958 A JP1282958 A JP 1282958A JP 28295889 A JP28295889 A JP 28295889A JP 3028822 B2 JP3028822 B2 JP 3028822B2
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Description
本発明は、核磁気共鳴現象を利用した断層像撮影装置
に係わり、とくに、3次元データにより血管像を表示す
る際に有効な3次元表示方法に関する。
に係わり、とくに、3次元データにより血管像を表示す
る際に有効な3次元表示方法に関する。
従来、MRIより得られる3次元データから3次元血管
像を表示する方法は、公知例:「三次元位相対比血管造
影法」‘Three Dimensional Phase Contrast Angiograp
hy'(Magnetic Resonance in Medicine Vol.9,No.1 Ja
nuary 1989)で論じられている。3次元血管像は、3次
元データを2次元データに投影する処理により得られ、
その表示方法を第2図に示す。投影面上の画素値T(x,
y)は、第2図(b)に示されるようにある視点から投
影面に至るライン上の画素値Si(x,y)を1次元データ
と見なし、その画素を用いて処理を行なうことにより得
られる。従来は、そのライン上の画素値に対して以下の
投影処理を行なっている。 視点から投影面に至る画素値を加算する加算値方式 T(x,y)=ΣSi(x,y) 視点から投影面に至る画素値の最大値をとる最大値
方式 T(x,y)=Smax 視点から投影面に至る画素値の大きな値からn個を
加算する方式 T(x,y)=S1+S2+……+Sn 視点から投影面に至る画素値の標準偏差値を用いる
方式 T(x,y)=Σ(Si(x,y)−Smean)2/n 但し、Smean:平均値 上記投影処理の中で一般によく使用されている処理
は、最大値方式である。血管は、背景部より高い濃度値
をもつので、ライン上の最大値をとることにより血管を
抽出することができる。最大値方式は、視点から投影面
に至るライン上の1画素のみ表示するため、ノイズの濃
度値とわずかな違いしかない細い血管もノイズに埋もれ
ず表示できると共に、血管部では加算値方式のようなノ
イズ成分の混入がなくS/Nが良い。
像を表示する方法は、公知例:「三次元位相対比血管造
影法」‘Three Dimensional Phase Contrast Angiograp
hy'(Magnetic Resonance in Medicine Vol.9,No.1 Ja
nuary 1989)で論じられている。3次元血管像は、3次
元データを2次元データに投影する処理により得られ、
その表示方法を第2図に示す。投影面上の画素値T(x,
y)は、第2図(b)に示されるようにある視点から投
影面に至るライン上の画素値Si(x,y)を1次元データ
と見なし、その画素を用いて処理を行なうことにより得
られる。従来は、そのライン上の画素値に対して以下の
投影処理を行なっている。 視点から投影面に至る画素値を加算する加算値方式 T(x,y)=ΣSi(x,y) 視点から投影面に至る画素値の最大値をとる最大値
方式 T(x,y)=Smax 視点から投影面に至る画素値の大きな値からn個を
加算する方式 T(x,y)=S1+S2+……+Sn 視点から投影面に至る画素値の標準偏差値を用いる
方式 T(x,y)=Σ(Si(x,y)−Smean)2/n 但し、Smean:平均値 上記投影処理の中で一般によく使用されている処理
は、最大値方式である。血管は、背景部より高い濃度値
をもつので、ライン上の最大値をとることにより血管を
抽出することができる。最大値方式は、視点から投影面
に至るライン上の1画素のみ表示するため、ノイズの濃
度値とわずかな違いしかない細い血管もノイズに埋もれ
ず表示できると共に、血管部では加算値方式のようなノ
イズ成分の混入がなくS/Nが良い。
上記従来技術は、ライン上の画素値の加算値、又は最
大値を表示しているため、血管が重なっている部分の前
後関係が不明確であるという問題があった。特に、
の方式は、誤った前後関係を示す。最大値方式では、血
管の位置に無関係に視点から投影面に至るライン上の最
大値を表示するため、血管の前後関係を無視しており、
加算値方式においても、位置情報とは無関係に加算して
いるため、血管の前後関係を正確に表示することができ
ない。
大値を表示しているため、血管が重なっている部分の前
後関係が不明確であるという問題があった。特に、
の方式は、誤った前後関係を示す。最大値方式では、血
管の位置に無関係に視点から投影面に至るライン上の最
大値を表示するため、血管の前後関係を無視しており、
加算値方式においても、位置情報とは無関係に加算して
いるため、血管の前後関係を正確に表示することができ
ない。
S/Nを劣化させずかつ、血管の前後関係を正確に表示
する上記目的を達成するために、血管の前後関係を保っ
たまま表示する。血管の3次元表示において、血管の重
なりのある場合は血管が重なっている部分を認識し、そ
の手前の血管を抽出する処理が必要である。抽出には、
しきい値処理が用いられるのが一般的であるが、単純な
しきい値では十分に血管を抽出することができない。そ
こで、本方式は、単一のしきい値を設定するのではな
く、動的にしきい値を変化させ、表示に有効な血管のみ
を抽出する。このしきい値を用いると、視点から投影面
に至るライン上で手前の血管より常に大きな値を持つ画
素を血管の候補として抽出することができる。 投影面上の各画素に関して上記血管抽出処理を行なっ
た後、最大値を持つ血管による画像、2番目の最大値を
持つ血管による画像、……、というようにn個の血管画
像を作成する。このとき抽出された画素が1本1本の血
管とは限らず、太い血管はいくつかの画素にまたがって
いるので、連続して画素を抽出している場合は、1本の
血管とみなすことが必要である。この血管の代表値に対
して投影処理を行なうことで、血管の前後関係を正確に
表示することができる。
する上記目的を達成するために、血管の前後関係を保っ
たまま表示する。血管の3次元表示において、血管の重
なりのある場合は血管が重なっている部分を認識し、そ
の手前の血管を抽出する処理が必要である。抽出には、
しきい値処理が用いられるのが一般的であるが、単純な
しきい値では十分に血管を抽出することができない。そ
こで、本方式は、単一のしきい値を設定するのではな
く、動的にしきい値を変化させ、表示に有効な血管のみ
を抽出する。このしきい値を用いると、視点から投影面
に至るライン上で手前の血管より常に大きな値を持つ画
素を血管の候補として抽出することができる。 投影面上の各画素に関して上記血管抽出処理を行なっ
た後、最大値を持つ血管による画像、2番目の最大値を
持つ血管による画像、……、というようにn個の血管画
像を作成する。このとき抽出された画素が1本1本の血
管とは限らず、太い血管はいくつかの画素にまたがって
いるので、連続して画素を抽出している場合は、1本の
血管とみなすことが必要である。この血管の代表値に対
して投影処理を行なうことで、血管の前後関係を正確に
表示することができる。
3次元データから2次元データを投影する処理におい
て、視点から投影面に至るライン上の画素を1次元ータ
(第3図(a))と見なし、視点から順次、ピーク値を
保持した変化曲線(第3図(b))を求める。この変化
曲線の差分(第3図(c))が非零となる位置に存在す
る物体を血管と見なし、さらに、連続して非零となる物
体を1本の血管とみなす。このような処理を用いること
で、常に手前の血管より大きな値を持つ血管のみ抽出す
ることができるのノイズ低減をはかると同時に濃度の低
い血管も見逃すことはなくなる。これら血管の代表値に
対して投影処理を行なうことにより血管の前後関係を正
確に表示することができる。
て、視点から投影面に至るライン上の画素を1次元ータ
(第3図(a))と見なし、視点から順次、ピーク値を
保持した変化曲線(第3図(b))を求める。この変化
曲線の差分(第3図(c))が非零となる位置に存在す
る物体を血管と見なし、さらに、連続して非零となる物
体を1本の血管とみなす。このような処理を用いること
で、常に手前の血管より大きな値を持つ血管のみ抽出す
ることができるのノイズ低減をはかると同時に濃度の低
い血管も見逃すことはなくなる。これら血管の代表値に
対して投影処理を行なうことにより血管の前後関係を正
確に表示することができる。
以下、本発明の実施例を図面にて詳細に説明する。 第4図は、本発明を実施するハードウェアの構成を示
すブロック図の例である。第4図において、401は、3
次元データを計測するMRI等の医用画像計測装置、402
は、計測データから3次元画像を再生する画像処理装
置、403は、再生結果を表示するCRTである。処理装置40
2を用いて、本発明の投影処理を行なう。 第1図は、処理装置402での本発明の一実施例の処理
手順を示すフローチャートである。以下、表示対象物と
して血管を例に説明するが、もちろん他の例でも良い。 ステップ101:ある視点から投影面に至るライン上で常に
手前より大きな値を持つ血管のみを抽出する。 ステップ102:上記で抽出される血管において、視点から
最も奥に存在するn個の血管像を求める。 ステップ103:上記で得られるn個の血管像を用いて2次
元平面に投影処理を行い3次元血管像を表示する。 各ステップにおける詳細処理を以下に述べる。 第1図のステップ101における血管抽出の詳細の処理
手順を第5図のフローチャートを用いて以下に述べる。 ステップ501:視点から投影面に至るライン上の各画素を
1次元データ(第3図(a))と見なし、視点から出発
して順次ピークを保持した変化曲線(第3図(b))を
作成する。 ステップ502:上記変化曲線の差分を求め、ピーク差分
(第3図(c))を作成する。 ステップ503:上記ピーク差分が連続して非零になる表示
対象物を1つのブロックとし各ブロックに分割する。 ステップ504:各ブロックの位置の画素を血管として抽出
する。 ステップ504では、ブロック内の画素をすべて血管と
見なしているが、その他次の様な変形例が考えられる。
(ステップ501〜503は同じ) [変形例1−1] ステップ504−1:ブロック内の最大値を持つ画素を血管
とする。 [変形例1−2] ステップ504−2:ブロック内のi番目の最大値を持つ画
素を血管とする。 [変形例1−3] ステップ504−3:ブロック内の先頭に位置する画素を血
管とする。 第1図のステップ102における血管抽出の詳細の処理
手順を第6図のフローチャートを用いて以下に述べる。 ステップ601:抽出した血管において、視点より最も奥の
位置に存在する血管像B1を求める。 ステップ602:上記血管を取り除いたデータより、同様に
最も奥に存在する血管像B2を求める。ここで、取り除く
血管とは、血管が持つすべての画素である。 ステップ603:上記操作をn回繰り返すことにより、血管
像Bi(i=1,2,……,n)を求める。 実際の投影処理には、上記処理で得られるすべての血
管か、もしくは視点から最も奥のn個(n≧1)の血管
を使用する。 抽出した血管に対する第1図のステップ103における
投影処理の詳細を以下に示す。 視点から見て最初の血管に投影面に対して垂直に光が
入射すると仮定すると、入射した光のうちいくらかの光
が反射して、残りがすべて透過する。つぎに、最初の血
管を透過してきた光が次の血管で反射し、残りが透過す
る。以上の操作を繰り返すことによりいくつかの反射光
が得られる。この反射光を加算し投影面上の画素値T
(x,y)を求めることにより、3次元血管像が表示され
る。これを透過光方式の呼ぶ。以下、その手順を第7図
のフローチャートを用いて以下説明する。 ステップ701:透過する光量を左右する不透明度Gを入力
する。 ステップ702:投影面の1画素ごとに以下の処理を行な
い、投影面の各画素について同様の処理を繰り返す。 ステップ703:3次元画素データの最大値によりその他の
各画素値を正規化する。 ステップ704:最初の入射光をL1、正規化した画素値をPi
(x,y)とすると、最初の血管により、反射する光S
1は、 S1=L1*G*P1(x,y) となる。但し。Gは不透明度を表し、Gが大きな値を持
つほど反射する光の量が多く、小さな値ほど、反射する
光の量が少ない。P1(x,y)は、1番目の血管の画素値
であり、入射光の初期値L1は1とする。 ステップ705:n個の血管に対して以下の処理を行なう。 ステップ706:血管があるしきい値Pth以下の場合は、以
下の処理を行なうことにより画質の向上をはかる。 もし、Pi(x,y)≧PthならPi(x,y)=Pi(x,y) もし、Pi(x,y)≦PthならPi(x,y)=0 ステップ707:最初の血管を透過した光L2により2番目の
血管を反射する光はS2は、 S2=L2*G*P2(x,y) 但し、L2=L1(1−P1(x,y)) P1(x,y):2番目の血管画素値 となる。 一般にi番目の血管により反射する光Siは、 Si=Li*G*Pi(X,Y) 但し、Li=Li-1(1−Pi-1(x,y)) である。 ステップ708:上記の操作を繰り返すことにより得られる
反射光を加算することにより、投影面上の画素値T(x,
y)が得られる。 T(x,y)=ΣSi 透過光方式を用いると、高画質に血管の前後関係を表示
することができる。 また、第1図のステップ103の処理として、次のよう
な前の血管に置き換える方式を用いても良い。 [変形例3−1]置き換え方式 i−1番目に遠い血管Pi-1があるしきい値以上の場合
には、i番目の血管Piと置き換えることにより投影面の
画素値T(x,y)を決定する。第8図にフローチャート
を示す。 ステップ801:投影面の1画素ごとに以下の処理を行な
い、投影面の各画素について同様の処理を繰り返す。 ステップ802:視点からn番目に遠い血管を求める。 ステップ803:視点からn−1番目に遠い血管を求める。 ステップ804:n−1番目に遠い血管Pn-1(x,y)があるし
きい値以下の場合は、n−1番目に遠い血管より手前に
ある血管は全てしきい値以下なので、処理を終える。 ステップ805:上記しきい値処理で得られる血管をn番目
の血管と置き換え、投影面の画素値T(x,y)とする。 ステップ806:n番目の血管より手前の血管について同様
の処理を行なう。 ステップ807:視点より一番手前にある血管まで処理を行
なう。 置き換え方式を用いると、単純な処理で血管の前後関
係を正確に表示できる。 また、第1図のステップ103の処理として、抽出した
血管に対して従来手法の加算値方式や標準偏差値方式を
適用しても良い。 [変形例3−2]加算値方式 n個の血管を加算することにより、3次元血管像を表
示する。第9図にフローチャートを示す。 ステップ901:投影面の1画素ごとに以下の処理を行な
い、投影面の各画素について同様の処理を繰り返す。 ステップ902:投影面上の画素値T(x,y)の初期値を0
とする。 ステップ903:n個の血管を用いて以下の処理を行なう。 ステップ904:血管があるしきい値Pth以下の場合は、以
下の処理を行なうことにより画質の向上をはかる。 もし、Pi(x,y)≧PthならPi(x,y)=Pi(x,y) もし、Pi(x,y)≦PthならPi(x,y)=0 ステップ905:上記しきい値処理で得られた血管のみを加
算し投影面上の画素値T(x,y)とする。 T(x,y)=ΣPi(x,y) 最も単純な加算処理により、血管の重なりを表示でき
る。 [変形例3−3]標準偏差値方式 n個の血管を用いた標準偏差を表示することにより、
3次元血管像を表示する。第10図にフローチャートを示
す。 ステップ1001:投影面の1画素ごとに以下の処理を行な
い、投影面の各画素について同様の処理を繰り返す。 ステップ1002:n個の血管より平均値Pmeanを算出する。 Pmean=ΣPi(x,y)/n ステップ1003:投影面上の画素値T(x,y)の初期値を0
とする。 ステップ1004:n個の血管を用いて以下の処理を行なう。 ステップ1005:上記血管のみを用いて2乗和を算出す
る。 ステップ1006:上記2乗和の平均をとり、投影面上の画
素値T(x,y)とする。 T(x,y)=Σ(Pi(x,y)−Pmean)2/n 但し、Pmean:平均値 標準偏差を用いると、しきい値処理なしに血管の前後関
係を正確に表示できる。
すブロック図の例である。第4図において、401は、3
次元データを計測するMRI等の医用画像計測装置、402
は、計測データから3次元画像を再生する画像処理装
置、403は、再生結果を表示するCRTである。処理装置40
2を用いて、本発明の投影処理を行なう。 第1図は、処理装置402での本発明の一実施例の処理
手順を示すフローチャートである。以下、表示対象物と
して血管を例に説明するが、もちろん他の例でも良い。 ステップ101:ある視点から投影面に至るライン上で常に
手前より大きな値を持つ血管のみを抽出する。 ステップ102:上記で抽出される血管において、視点から
最も奥に存在するn個の血管像を求める。 ステップ103:上記で得られるn個の血管像を用いて2次
元平面に投影処理を行い3次元血管像を表示する。 各ステップにおける詳細処理を以下に述べる。 第1図のステップ101における血管抽出の詳細の処理
手順を第5図のフローチャートを用いて以下に述べる。 ステップ501:視点から投影面に至るライン上の各画素を
1次元データ(第3図(a))と見なし、視点から出発
して順次ピークを保持した変化曲線(第3図(b))を
作成する。 ステップ502:上記変化曲線の差分を求め、ピーク差分
(第3図(c))を作成する。 ステップ503:上記ピーク差分が連続して非零になる表示
対象物を1つのブロックとし各ブロックに分割する。 ステップ504:各ブロックの位置の画素を血管として抽出
する。 ステップ504では、ブロック内の画素をすべて血管と
見なしているが、その他次の様な変形例が考えられる。
(ステップ501〜503は同じ) [変形例1−1] ステップ504−1:ブロック内の最大値を持つ画素を血管
とする。 [変形例1−2] ステップ504−2:ブロック内のi番目の最大値を持つ画
素を血管とする。 [変形例1−3] ステップ504−3:ブロック内の先頭に位置する画素を血
管とする。 第1図のステップ102における血管抽出の詳細の処理
手順を第6図のフローチャートを用いて以下に述べる。 ステップ601:抽出した血管において、視点より最も奥の
位置に存在する血管像B1を求める。 ステップ602:上記血管を取り除いたデータより、同様に
最も奥に存在する血管像B2を求める。ここで、取り除く
血管とは、血管が持つすべての画素である。 ステップ603:上記操作をn回繰り返すことにより、血管
像Bi(i=1,2,……,n)を求める。 実際の投影処理には、上記処理で得られるすべての血
管か、もしくは視点から最も奥のn個(n≧1)の血管
を使用する。 抽出した血管に対する第1図のステップ103における
投影処理の詳細を以下に示す。 視点から見て最初の血管に投影面に対して垂直に光が
入射すると仮定すると、入射した光のうちいくらかの光
が反射して、残りがすべて透過する。つぎに、最初の血
管を透過してきた光が次の血管で反射し、残りが透過す
る。以上の操作を繰り返すことによりいくつかの反射光
が得られる。この反射光を加算し投影面上の画素値T
(x,y)を求めることにより、3次元血管像が表示され
る。これを透過光方式の呼ぶ。以下、その手順を第7図
のフローチャートを用いて以下説明する。 ステップ701:透過する光量を左右する不透明度Gを入力
する。 ステップ702:投影面の1画素ごとに以下の処理を行な
い、投影面の各画素について同様の処理を繰り返す。 ステップ703:3次元画素データの最大値によりその他の
各画素値を正規化する。 ステップ704:最初の入射光をL1、正規化した画素値をPi
(x,y)とすると、最初の血管により、反射する光S
1は、 S1=L1*G*P1(x,y) となる。但し。Gは不透明度を表し、Gが大きな値を持
つほど反射する光の量が多く、小さな値ほど、反射する
光の量が少ない。P1(x,y)は、1番目の血管の画素値
であり、入射光の初期値L1は1とする。 ステップ705:n個の血管に対して以下の処理を行なう。 ステップ706:血管があるしきい値Pth以下の場合は、以
下の処理を行なうことにより画質の向上をはかる。 もし、Pi(x,y)≧PthならPi(x,y)=Pi(x,y) もし、Pi(x,y)≦PthならPi(x,y)=0 ステップ707:最初の血管を透過した光L2により2番目の
血管を反射する光はS2は、 S2=L2*G*P2(x,y) 但し、L2=L1(1−P1(x,y)) P1(x,y):2番目の血管画素値 となる。 一般にi番目の血管により反射する光Siは、 Si=Li*G*Pi(X,Y) 但し、Li=Li-1(1−Pi-1(x,y)) である。 ステップ708:上記の操作を繰り返すことにより得られる
反射光を加算することにより、投影面上の画素値T(x,
y)が得られる。 T(x,y)=ΣSi 透過光方式を用いると、高画質に血管の前後関係を表示
することができる。 また、第1図のステップ103の処理として、次のよう
な前の血管に置き換える方式を用いても良い。 [変形例3−1]置き換え方式 i−1番目に遠い血管Pi-1があるしきい値以上の場合
には、i番目の血管Piと置き換えることにより投影面の
画素値T(x,y)を決定する。第8図にフローチャート
を示す。 ステップ801:投影面の1画素ごとに以下の処理を行な
い、投影面の各画素について同様の処理を繰り返す。 ステップ802:視点からn番目に遠い血管を求める。 ステップ803:視点からn−1番目に遠い血管を求める。 ステップ804:n−1番目に遠い血管Pn-1(x,y)があるし
きい値以下の場合は、n−1番目に遠い血管より手前に
ある血管は全てしきい値以下なので、処理を終える。 ステップ805:上記しきい値処理で得られる血管をn番目
の血管と置き換え、投影面の画素値T(x,y)とする。 ステップ806:n番目の血管より手前の血管について同様
の処理を行なう。 ステップ807:視点より一番手前にある血管まで処理を行
なう。 置き換え方式を用いると、単純な処理で血管の前後関
係を正確に表示できる。 また、第1図のステップ103の処理として、抽出した
血管に対して従来手法の加算値方式や標準偏差値方式を
適用しても良い。 [変形例3−2]加算値方式 n個の血管を加算することにより、3次元血管像を表
示する。第9図にフローチャートを示す。 ステップ901:投影面の1画素ごとに以下の処理を行な
い、投影面の各画素について同様の処理を繰り返す。 ステップ902:投影面上の画素値T(x,y)の初期値を0
とする。 ステップ903:n個の血管を用いて以下の処理を行なう。 ステップ904:血管があるしきい値Pth以下の場合は、以
下の処理を行なうことにより画質の向上をはかる。 もし、Pi(x,y)≧PthならPi(x,y)=Pi(x,y) もし、Pi(x,y)≦PthならPi(x,y)=0 ステップ905:上記しきい値処理で得られた血管のみを加
算し投影面上の画素値T(x,y)とする。 T(x,y)=ΣPi(x,y) 最も単純な加算処理により、血管の重なりを表示でき
る。 [変形例3−3]標準偏差値方式 n個の血管を用いた標準偏差を表示することにより、
3次元血管像を表示する。第10図にフローチャートを示
す。 ステップ1001:投影面の1画素ごとに以下の処理を行な
い、投影面の各画素について同様の処理を繰り返す。 ステップ1002:n個の血管より平均値Pmeanを算出する。 Pmean=ΣPi(x,y)/n ステップ1003:投影面上の画素値T(x,y)の初期値を0
とする。 ステップ1004:n個の血管を用いて以下の処理を行なう。 ステップ1005:上記血管のみを用いて2乗和を算出す
る。 ステップ1006:上記2乗和の平均をとり、投影面上の画
素値T(x,y)とする。 T(x,y)=Σ(Pi(x,y)−Pmean)2/n 但し、Pmean:平均値 標準偏差を用いると、しきい値処理なしに血管の前後関
係を正確に表示できる。
本発明によれば、3次元データを2次元データに投影
する際に、視点から投影面に至るライン上の画素値のピ
ーク値を保持した変化曲線を用いたので重なりのある血
管部において血管の前後関係を正確に表示することがで
きた。また、変化曲線を用いることにより視点からみた
意味のある血管のみを考慮するため、血管以外のノイズ
成分を無視することになりS/Nが向上している。 この変化曲線は、血管だけでなくその他の3次元表示
にも適用可能である。
する際に、視点から投影面に至るライン上の画素値のピ
ーク値を保持した変化曲線を用いたので重なりのある血
管部において血管の前後関係を正確に表示することがで
きた。また、変化曲線を用いることにより視点からみた
意味のある血管のみを考慮するため、血管以外のノイズ
成分を無視することになりS/Nが向上している。 この変化曲線は、血管だけでなくその他の3次元表示
にも適用可能である。
第1図は本発明の全体の処理手順を示すフローチャー
ト、第2図は3次元データから2次元データへの投影処
理の概念図、第3図は本発明の血管抽出の概念図、第4
図は本発明を実施するハードウェアの構成を示すブロッ
ク図、第5図は本発明の血管抽出の処理手順を示すフロ
ーチャート、第6図は本発明の血管像作成の処理手順を
示すフローチャート、第7図は本発明の投影処理の一実
施例である透過光方式のフローチャート、第8図は本発
明の投影処理の一実施例である置き換え方式のフローチ
ャート、第9図は本発明の投影処理の一実施例である加
算値方式のフローチャート、第10図は、本発明の投影処
理の一実施例である標準偏差値方式のフローチャートで
ある。
ト、第2図は3次元データから2次元データへの投影処
理の概念図、第3図は本発明の血管抽出の概念図、第4
図は本発明を実施するハードウェアの構成を示すブロッ
ク図、第5図は本発明の血管抽出の処理手順を示すフロ
ーチャート、第6図は本発明の血管像作成の処理手順を
示すフローチャート、第7図は本発明の投影処理の一実
施例である透過光方式のフローチャート、第8図は本発
明の投影処理の一実施例である置き換え方式のフローチ
ャート、第9図は本発明の投影処理の一実施例である加
算値方式のフローチャート、第10図は、本発明の投影処
理の一実施例である標準偏差値方式のフローチャートで
ある。
フロントページの続き (72)発明者 横山 哲夫 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株式会社日立製作所システム開発研究所 内 (72)発明者 小泉 英明 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社日 立製作所那珂工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 15/00 - 15/70
Claims (12)
- 【請求項1】3次元データを2次元データに投影する3
次元データ表示方法であって、視点から投影面の各点に
至るライン上の各画素の画素値を1次元データと見なし
た時、前記1次元データの前記ライン上での並び方に応
じてしきい値を設定し、 前記しきい値以上のデータ値を持つ前記1次元データを
抽出し、 前記抽出した1次元データを用い投影処理を行うことを
特徴とする3次元データ表示方法。 - 【請求項2】3次元データを2次元データに投影する3
次元データ表示方法であって、 (1)視点から投影面の各点に至るライン上の各画素の
画素値を1次元データと見なした時、視点から投影面に
向け前記1次元データを順次参照し、そのピーク値を保
持していった時の変化曲線を得る処理と、 (2)前記変化曲線の差分情報から表示対象物の位置を
表す位置情報を得る処理と、 (3)前記位置における表示対象物に対して投影処理を
行うことを特徴とする3次元データ表示方法。 - 【請求項3】請求項第2項の3次元データ表示方法にお
いて、前記差分情報が非零となる位置の物体を表示対象
物として、連続した非零物体を1つのブロックとしてブ
ロックに分割し、その分割したブロックに対してのみ投
影処理を行うことを特徴とする3次元データ表示方法。 - 【請求項4】請求項第3項の3次元データ表示方法にお
いて、ブロック内の代表値に対してのみ投影処理を行う
ことを特徴とする3次元データ表示方法。 - 【請求項5】請求項第4項の3次元データ表示方法にお
いて、ブロックの代表値としてブロック内の最大値をと
り、投影処理を行うことを特徴とする3次元データ表示
方法。 - 【請求項6】請求項第4項の3次元データ表示方法にお
いて、ブロックの代表値としてブロック内のi番目(i
≧2)の最大値をとり、投影処理を行うことを特徴とす
る3次元データ表示方法。 - 【請求項7】請求項第4項の3次元データ表示方法にお
いて、視点から最も奥のi個(i≧1)のブロックから
の代表値に対して、投影処理を行うことを特徴とする3
次元データ表示方法。 - 【請求項8】請求項第4項から7項の3次元データ表示
方法において、前記投影処理として、ブロックの代表値
に対して入射光を仮定し、その対象物を反射する光を用
いて表示することを特徴とする3次元データ表示方法。 - 【請求項9】請求項第4項から7項の3次元データ表示
方法において、前記投影処理として、視点から最も遠い
ブロックの代表値を表示する際に、そのブロックより手
前のブロックの代表値があるしきい値以上の場合には、
そのブロックの代表値を表示することを特徴とする3次
元データ表示方法。 - 【請求項10】請求項第4項から7項の3次元データ表
示方法において、前記投影処理として、ブロックの代表
値を加算することを特徴とする3次元データ表示方法。 - 【請求項11】請求項第4項から7項の3次元データ表
示方法において、前記投影処理として、ブロックの代表
値を用いて2乗和平均を行うことを特徴とする3次元デ
ータ表示方法。 - 【請求項12】請求項第4項から11項の3次元データ表
示方法において、前記投影処理として、しきい値処理を
行うことを特徴とする3次元データ表示方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1282958A JP3028822B2 (ja) | 1989-11-01 | 1989-11-01 | 3次元データ表示方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1282958A JP3028822B2 (ja) | 1989-11-01 | 1989-11-01 | 3次元データ表示方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03147082A JPH03147082A (ja) | 1991-06-24 |
JP3028822B2 true JP3028822B2 (ja) | 2000-04-04 |
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ID=17659330
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1282958A Expired - Fee Related JP3028822B2 (ja) | 1989-11-01 | 1989-11-01 | 3次元データ表示方法 |
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Country | Link |
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Families Citing this family (3)
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JP4212564B2 (ja) * | 2005-02-28 | 2009-01-21 | ザイオソフト株式会社 | 画像処理方法および画像処理プログラム |
WO2010134481A1 (ja) * | 2009-05-18 | 2010-11-25 | 株式会社 日立メディコ | 医用画像表示装置及び医用画像表示方法 |
-
1989
- 1989-11-01 JP JP1282958A patent/JP3028822B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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