JP3028026U - 車輌洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輌下面の洗い残しを少なくし、又、車輌外
への洗浄液の飛散を少なくして効率よく車輌下面を洗浄
することができるようにする。 【構成】 洗浄ユニット（６）の移動を利用して、回転
ノズル（８）を水平に回転させるとともにその回転ノズ
ル（８）の鉛直方向の傾きを変化させるようにする構造
とされている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は車輌の下面を洗浄するのに好適な車輌洗浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の車輌洗浄装置では、車輌の長手方向に往復運動する際、その運動を回転 運動に変換させ、それから伝達されることにより鉛直面で揺動するノズルを設け 、その揺動角は一定に固定された車輌洗浄装置が知られていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の車輌洗浄装置によれば、ノズルの動きに往復運動を利用したものとして は洗浄ノズルが鉛直面でしか揺動しない為、車輌下部の複雑な形状を充分洗浄で きない問題点があった。

【０００４】 又、洗浄する車輌の巾及び車輌下面の地上高は多種であるが、ノズルの傾き角 度が一定であるとそれに対応できない問題点があった。

【０００５】 そのため本考案は、この問題点を解消して車輌の下面を効率よく洗浄できる車 輌洗浄装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の目的を達成すべく車輌洗浄装置の車輌の長手方向への往復運 動を水平回転運動に変換させる機構を有し、その運動の伝達によりノズルを水平 に回転させることを可能にし、さらにそのノズルの鉛直方向の傾きを変化させる ようにしたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案では、ノズルが水平に回転する為、車輌下面の洗浄にあたり全方位に向 けて洗浄液を噴射させ、車輌をむらなく洗浄することができる。又、ノズルの鉛 直方向での傾きを自由にかえることができる為、車輌の巾及び地上高の変化に対 応することが可能で、車輌外部への水の飛散を少なくし効率よく洗浄することが できる。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案の一実施例を図１〜図５に基づいて説明する。図１に示すように この車輌洗浄装置は、コントロールボックス（１）と制御盤（１ａ）とワイヤー （４）と高圧ホース（５）と洗浄ユニット（６）とワイヤーターン（９）で構成 されている。

【０００９】 コントロールボックス（１）には、洗浄液を洗浄ユニット（６）に送り込むた めのホースリール（２）と、洗浄ユニット（６）を走行させるための走行モータ ー（３）が装備されている。

【００１０】 洗浄ユニット（６）は、走行モーター（３）の軸に装着されたワイヤープーリ ー（３ａ）及びワイヤーターン（９）を介し、ワイヤー（４）にて車輌長手方向 に往復移動するものである。

【００１１】 図２、図３に示すように洗浄ユニット（６）には、ノズル駆動プーリー（７） とノズル駆動用チェーン（７ａ）と水平軸（８ａ）を有した回転ノズル（８）と が装着されている。

【００１２】 洗浄ユニット（６）が走行すると、ノズル駆動プーリー（７）に巻き付けられ たワイヤー（４）によりそれが回転し、その回転がノズル駆動用チェーン（７ａ ）を介して回転ノズル（８）が水平に回転させられる。

【００１３】 図４、図５に示すように回転ノズル（８）にはノズル傾き可変ジョイント（８ ｂ）及びノズル（８ｃ）が装着されている。そのノズル傾き可変ジョイント（８ ｂ）は水平軸（８ａ）を有している為、ノズル（８ｃ）の傾きを鉛直面に対して 自由に変化させることができる。

【００１４】 この為、例えば洗浄液の噴出方向を斜め上方に向けた場合、ノズル（８ｃ）か ら噴射される洗浄液は円錐の側面状の軌跡を描くように回転し、かつその円錐の 頂点の角度を変化させることができる。

【００１５】 尚、ノズル（８ｃ）から噴出される洗浄液は水又は洗剤様の液体で、水につい ては高圧の温水のこともある。又、図１には図示していないが洗浄ユニット（６ ）に温水を供給する為のポンプやボイラー及びそれらを機能させる為の動力の電 源なども設けられることがある。

【００１６】 次に、この車輌洗浄装置の使用方法を説明する。 図１に示すように洗浄したい車輌を定位置で停止させた後、車輌洗浄装置の制 御盤（１ａ）を操作することにより、洗浄ユニット（６）が車輌の下部にもぐり 込んで行く。この時、ホースリール（２）を介して高圧ホース（５）内を流れて きた洗浄液は、回転ノズル（８）から噴出される。

【００１７】 この回転ノズル（８）は、洗浄ユニット（６）が移動するときその往復運動を 利用して水平に回転する機能を有しており、又、その回転ノズル（８）はさらに 水平軸（８ａ）を有する為、回転ノズル（８）の傾きを自由に変えることができ る。すなわち、この回転ノズル（８）から噴出される洗浄液は例えば図４に示す ような傾きを持たせた場合、底面を天側にむけた円錐の側面状の軌跡を描くよう に回転する為、車輌の下面に対してたえず斜下方向から全方位にむけて噴出され ることになり、車輌下面の様な起伏の大きい面を洗浄する場合には、極めて洗い 残しを少なくすることができる。

【００１８】 さらに、回転ノズル（８）の傾きを図５に示すようにした場合は、洗浄液は前 述の円錐よりもその頂点の角度の小さい円錐の側面状の軌跡を描くように回転す る為、例えば巾の狭い車輌を洗浄する場合、あるいは車輌下面の地上からの高さ が高い車輌を洗浄する場合でも、外側に配置された回転ノズル（８）から噴出さ れた洗浄液は車輌外へ噴出されることが少なくなり、極めて効率よく車輌下面が 洗浄できるようになる。尚、この回転ノズル（８）の傾きは洗浄開始前に洗浄す る車輌にあわせて簡単にその角度を変えることが可能である。

【００１９】 又、洗浄ユニット（６）が車輌後部で反転すると、それに伴い回転ノズル（８ ）の回転方向が逆転することになり、より洗浄むらの少ない洗浄方法が可能にな る。

【００２０】

【考案の効果】

上記のように、本考案によれば車輌の下面を洗浄する洗浄液が絶えず斜め下方 向から全方位にむけて噴出される為、洗い残しが極めて少なく、又、噴出の方向 を変えることができる為、洗浄液が車輌外へ飛び出すことが極めて少なく効率よ く車輌の下部を洗浄する効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例の形態の平面図である。

【図２】洗浄ユニットの平面図である。

【図３】洗浄ユニットの断面側面図である。

【図４】回転ノズルの詳細図である。

【図５】回転ノズルの詳細図である。

【符号の説明】

１ コントロールボックス １ａ 制御盤 ２ ホースリール ３ 走行モーター ３ａ ワイヤープーリー ４ ワイヤー ５ 高圧ホース ６ 洗浄ユニット ７ ノズル駆動プーリー ７ａ ノズル駆動用チェーン ８ 回転ノズル ８ａ 水平軸 ８ｂ ノズル傾き可変ジョイント ８ｃ ノズル ９ ワイヤーターン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輌の下面を洗浄する車輌洗浄装置であ
   って、車輌の長手方向に往復運動する際、その往復運動
   を利用して水平に回転運動する機構を有し、その水平回
   転運動から伝達されることにより、水平に回転するノズ
   ルを設けたことを特徴とする車輌洗浄装置。
2. 【請求項２】 前記ノズルの端部に水平軸を設けること
   により、そのノズルが前述の水平回転運動に加え、鉛直
   方向に対して傾きを変化させることを可能にした請求項
   １に記載の車輌洗浄装置。