JP3027072B2 - イオンビーム加工方法 - Google Patents

イオンビーム加工方法

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JP3027072B2
JP3027072B2 JP5177750A JP17775093A JP3027072B2 JP 3027072 B2 JP3027072 B2 JP 3027072B2 JP 5177750 A JP5177750 A JP 5177750A JP 17775093 A JP17775093 A JP 17775093A JP 3027072 B2 JP3027072 B2 JP 3027072B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細く集束したイオンビ
ームを被加工材料上で走査し、材料の走査領域をイオン
ビームによってスパッタして加工を行うようにしたイオ
ンビーム加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン源から発生したイオンビームを加
速し、更に集束レンズや対物レンズによってイオンビー
ムを細く絞り被加工材料上に照射することにより材料を
スパッタすることができる。この材料上の所定領域でイ
オンビームを繰り返し走査すれば、所定領域はイオンビ
ームによって削られ、任意の形状の穴や溝を穿ったり、
所定領域を削り取ったりすることができる。
【0003】ここで、図1に示すように同一材料上に2
種の領域R1,R2部分を掘る場合、まず、領域R1の
中心とイオンビーム光軸とを一致させるために材料を機
械的に移動させる。そして、点線で示すように、領域R
1の形状に合わせてイオンビームを繰り返し走査し、領
域R1について所望の深さまで材料をスパッタさせて掘
ることができる。
【0004】領域R1についての所定の加工が終了した
後、材料は移動させられ、領域R2の中心とイオンビー
ム光軸とが一致させられる。そして、点線で示すように
領域R2の形状に合わせて電子ビームを繰り返し走査す
る。その結果、領域Rについて所定の深さまで材料を
スパッタさせて掘ることができる。なお、領域R1とR
2が比較的接近している場合には、領域R1の加工終了
後に材料を機械的に移動させず、イオンビームのシフト
によって領域R1とR2との間の移動を行っても良い。
【0005】次に、上記したイオンビーム加工方法を用
いて透過型電子顕微鏡用の試料を作成する場合について
説明する。図2は透過型電子顕微鏡で観察すべき試料素
材Sの上面図であり、この試料素材Sは矩形断面を有し
た棒状となっている。周知のごとく、透過型電子顕微鏡
としては電子ビームが透過できるだけの薄さを有してい
なければならない。このため、材料素材Sに対し点線で
示した領域R3,R4について粗い加工を最初に行い、
その後、一点鎖線で示した領域R5,R6について精密
な加工が実行される。
【0006】この粗い加工の際、電子ビームの照射電流
は大きくされ、比較的速い速度で所定の深さまで加工が
行われるが、その反面、加工精度は十分でない。また、
精密加工時には、イオンビームの照射電流は小さくさ
れ、高い精度で試料Sの加工が実行される。この結果、
図3の斜視図で示すように両端が削られ、非常に薄くさ
れた透過型電子顕微鏡用の試料部分Sが形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したイオンビーム
加工方法では、図1や図2の場合、領域R1やR3,R
5の加工を行った後、領域R2やR4,R6の加工を行
っており、その際、材料を移動させたりイメージシフト
を行っているので、最初の加工領域R1(R3,R5)
と2番目の加工領域R2(R4,R6)との間の位置精
度が必ずしも良くない。例えば、透過型電子顕微鏡の試
料作成の場合、最終工程である精密加工の際に材料の位
置合わせを2度行わねばならない。この場合、機械的な
位置合わせの誤差が大きいと、試料薄片として残したい
部分の位置の誤差が大きくなり、また、試料としての厚
さのバラツキも大きくなる。
【0008】また、片方の領域R5の精密加工が終了し
て、残りの領域R6の加工を行う際、領域R6の加工の
際にスパッタされた原子が既に加工が終了している領域
R5の面に再付着しその面を汚してしまう。このような
欠点は、透過型電子顕微鏡の試料作成のための加工だけ
ではなく、個々の加工の大きさや位置関係が重要な場
合、加工面の精度が大切な場合にも共通した問題となっ
ている。
【0009】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、複数の加工領域の加工をそれぞれ
の位置精度高く行うことができるイオンビーム加工方法
を実現するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に基づくイオンビ
ーム加工方法は、イオン源からのイオンビームを細く集
束し、被加工材料に照射し、被加工材料の特定領域をイ
オンビームによってスパッタさせ、所望の加工を行うイ
オンビーム加工方法において、区画された複数の加工領
域に対して単一の座標原点を有する加工データを作成
し、この加工データに基づきイオンビームを偏向し、
複数の加工領域をそれぞれ交互にスパッタさせて加工
を行うようにしたことを特徴としている。
【0011】
【作用】本発明に基づくイオンビーム加工方法は、複数
の加工領域に対して単一の座標原点を有する加工データ
に基づきイオンビームを偏向し、複数の加工領域をそれ
ぞれ交互にスパッタさせて加工を行う。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図4は本発明に基づくイオンビーム加工方
法を実施するための集束イオンビーム装置の一例を示し
ている。図中1はイオン源であり、イオン源1から発生
し加速されたイオンビームは集束レンズ2、対物レンズ
3によって被加工材料4上に細く集束される。5はX方
向偏向器、6はY方向偏向器であり、それぞれX方向偏
向回路7、Y方向偏向回路8から偏向信号が供給され
る。
【0013】9はブランキング電極であり、ブランキン
グ電極9にはブランキング回路10からブランキング信
号が供給される。11はコンピュータなどの制御回路で
あり、制御回路11は加工データに基づいた偏向信号や
ブランキング信号を発生するよう偏向回路7,8、ブラ
ンキング回路10の制御を行う。また、制御回路11は
被加工材料4が載せられた材料ステージ12の移動機構
13を制御する。なお、14は制御回路11に接続され
たメモリであり、メモリ14内には材料4の加工データ
が格納されている。このような構成の動作を次に説明す
る。
【0014】通常の加工動作において、メモリ14内の
加工データが制御回路11によって読み出され、このデ
ータに基づいて所望の加工が行われる。まず、加工デー
タに基づいて材料の位置合わせが行われる。この位置合
わせは、制御回路11によって駆動機構13を制御し、
材料ステージ12を移動させることによって行う。
【0015】次に、材料上の加工位置とイオンビームの
光軸を一致させた後、加工パターンに応じた偏向信号が
X方向偏向回路7,Y方向偏向回路8に供給される。ま
た、ブランキング信号がブランキング回路10に供給さ
れる。この結果、X方向偏向器5,Y方向偏向器6には
走査信号が印加され、その走査信号に応じてイオンビー
ムはX方向,Y方向に偏向され、材料上で加工パターン
に応じてイオンビームは走査される。このイオンビーム
の走査は適宜イオンビームをブランキングすることによ
って実行される。材料の所定位置における所望の加工が
終了した後、次の材料位置における加工を行うために、
制御回路11は駆動機構13を制御し、材料ステージ1
2を移動させる。
【0016】さて、この実施例において、図5の2種の
領域R7,R8の加工を行う場合、事前に加工データの
座標変換を行う。すなわち、2種の領域の加工データ
は、共通の座標原点(図中+印)を有した単一の加工デ
ータに変換される。そして、2種の領域R7,R8の加
工時には、R7の領域を走査した後、次にR8の領域の
走査を行う一連の走査を繰り返し行うようなデータとさ
れる。
【0017】図5では領域R7,R8の一連のイオンビ
ームの走査の様子を示しており、この図では各領域の境
界は点線で示しており、実線がイオンビームの走査軌跡
である。また、図6は図5の走査モードにおけるX方
向,Y方向の偏向信号およびブランキング信号を示して
いる。図6(a)はX方向偏向信号、図6(b)はY方
向偏向信号、図6(c)はブランキング信号である。
【0018】これらの図から明らかなように、まず、領
域R7のイオンビームによる走査はA点から開始されて
B点で終了し、その後イオンビームのブランキングが行
われ、次に領域R8のイオンビームによる走査がC点か
らD点まで行われる。領域R8のイオンビームによる走
査の後、イオンビームはブランキングされ、再びイオン
ビームは領域R7を走査し、領域R7とR8は交互に繰
り返し走査される。この走査回数は、領域R7とR8の
加工深さや材料の材質によって決められる。
【0019】なお、各領域R7,R8のイオンビームの
走査の際、各走査の起点(A点とC点)は他の領域から
離れた位置とし、各走査の終点(B点とD点)は他の領
域に近い位置とされている。このような加工方法では、
領域R7,R8によって削られ露出した面のうち、他の
領域に近い面がそれぞれの走査の際に最後に削られるの
で、その面は常に清浄な面とされる。従って、このよう
な加工方法によって透過型電子顕微鏡試料を作成すれ
ば、加工面にスパッタされた原子が付着する確率は小さ
くなり、その面を汚すことは防止される。
【0020】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこの実施例に限定されない。例えば、2種の領域を1
回の走査ごとに交互に繰り返し走査するようにしたが、
各領域においてイオンビームを複数回連続して走査し、
複数回の走査ごとに交互に走査領域を変更するようにし
ても良い。又、加工領域が2か所の例を用いて説明した
が、3か所以上の加工領域についても本発明を適用する
ことができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づくイ
オンビーム加工方法は、複数の加工領域に対して単一の
座標原点を有する加工データに基づきイオンビームを偏
向し、複数の加工領域をそれぞれ交互にスパッタさせて
加工を行うようにしたので、複数の加工領域の加工をそ
れぞれ位置精度高く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加工領域とイオンビームの走査の様子を示す図
である。
【図2】透過型電子顕微鏡の試料作成における加工方法
を説明するための図である。
【図3】作成された透過型電子顕微鏡の試料の斜視図で
ある。
【図4】本発明の方法を実施するためのイオンビーム装
置の一例を示す図である。
【図5】加工領域とイオンビームの走査の様子を示す図
である。
【図6】走査信号とブランキング信号を示す図である。
【符号の説明】
1 イオン源 2 集束レンズ 3 対物レンズ 4 被加工材料 5 X方向偏向器 6 Y方向偏向器 7 X方向偏向回路 8 Y方向変更回路 9 ブランキング電極 10 ブランキング回路 11 制御回路 12 材料ステージ 13 駆動機構 14 メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−285241(JP,A) 特開 平2−132345(JP,A) 特開 昭59−116600(JP,A) 特開 昭61−224418(JP,A) 特開 昭61−250953(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 1/28 H01J 37/30 H01J 37/302 B23K 15/00 508

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源からのイオンビームを細く集束
    し、被加工材料に照射し、被加工材料の特定領域をイオ
    ンビームによってスパッタさせ、所望の加工を行うイオ
    ンビーム加工方法において、区画された複数の加工領域
    に対して単一の座標原点を有する加工データを作成し、
    この加工データに基づきイオンビームを偏向し、前記
    数の加工領域をそれぞれ交互にスパッタさせて加工を行
    うようにしたイオンビーム加工方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の加工領域をそれぞれ交互にス
    パッタさせるに際し、各加工領域でのイオンビームの走
    査の起点は他の加工領域から離れた位置とし、各加工領
    域でのイオンビームの走査の終点は他の加工領域に近い
    位置としたことを特徴とする請求項1記載のイオンビー
    ム加工方法。
  3. 【請求項3】 前記被加工材料が透過電子顕微鏡用の試
    料素材であるあることを特徴とする請求項1記載のイオ
    ンビーム加工方法。
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CN104880340B (zh) * 2014-02-28 2018-01-02 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 透射电子显微镜样品的制备方法
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