JP3026791B2 - 可変翼軸流ファン - Google Patents

可変翼軸流ファン

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JP3026791B2
JP3026791B2 JP10162592A JP16259298A JP3026791B2 JP 3026791 B2 JP3026791 B2 JP 3026791B2 JP 10162592 A JP10162592 A JP 10162592A JP 16259298 A JP16259298 A JP 16259298A JP 3026791 B2 JP3026791 B2 JP 3026791B2
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義尚 小林
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株式会社ミツヤ送風機製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可変翼軸流ファ
ンに関し、更に詳細には、可変翼軸流ファンの可変翼ブ
レード旋回装置を改良した可変翼軸流ファンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可変翼軸流ファンの可変翼機構に
おいては、例えば図6に示すごとき可変翼ブレード旋回
装置が採用されている。
【0003】すなわち、可変翼ブレード旋回装置101
は、ブレード103(一部図示省略)を支承するため、
ハブ本体105側に係止部107を一体的に削り出して
形成されている。この係止部107にブレードブラケッ
ト109が嵌装され、このブレードブラケット109に
複数本の締付ボルト111により前記ブレード103が
固着されている。なお、前記ブレードブラケット109
とハブ本体105との間にはベアリング113が設けら
れ、ブレード103は回動自在に支承されている。
【0004】また、カウンタバランス部材115は、前
記ブレード103の基部117に設けられており、カウ
ンタバランスメンバ119にボルト121によりカウン
タバランス123が固着され構成されている。なお、符
号125はカムフロアであり、ブレード103の基部1
17に固着され、図外の作動機構によりカムフロア12
5を介してブレード103は回動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の可変
翼軸流ファンの可変翼ブレード旋回装置101は、ブレ
ード103を支承するためハブ本体105側に係止部1
07を一体的に削り出しているので、機械工作上最も難
しく高精度の工作機械と熟練度を必要とした複雑な加工
を要し、高価なものとなっていた。
【0006】また、ブレード103は複数本の締付ボル
ト111によりブレードブラケット109に固着されて
いるが、ボルト締結部のブレード座面127の応力が高
く、且つ、取り付け穴、座ぐり加工などによる切り欠き
効果により、設計強度的な制限が存在し強度上問題があ
った。更に、締結ボルト111のゆるみ止めが難しく、
コストアップ、信頼性に対する疑問、分解点検時の障害
等があり、締結ボルト111取付けの加工上、および強
度上の問題よりブレート根本部129の形状に制約が生
じ、空力的最良形状に制限を受けるという問題もあっ
た。
【0007】カウンタバランス部材115については、
分解に手間がかかり、且つ、ゆるみが発生し易く、微妙
なカウンタバランス角度の再調整が任意の角度で容易、
確実に行い得ないという問題があった。
【0008】この発明の目的は、上記問題点を改善する
ため、可変翼ブレード旋回装置のブレードをハブ本体に
組込むのに必要な複雑なハブ側形状を別部品取付とし、
強度、ゆるみ止めに問題のあった締結ボルトを廃止し、
大口径のねじにより締結せしめることによって、大巾な
強度、信頼性の向上と、構造簡素化によるコストダウン
を図った可変翼軸流ファンを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の可変翼軸流ファンは、ハブ本体(7)の
円周に適宜な間隔で複数のブレード(5)を装着して設
けると共に、この各ブレード(5)を旋回せしめる旋回
装置を備えてなる可変翼軸流ファンであって、前記ハブ
本体(7)に形成した装着孔(7H)より大径のフラン
ジ部(17F)を備えかつ軽合金からなる中空円筒形状
のブラケットリテーナ(17)を前記装着孔(7H)に
装着せしめると共に、前記フランジ部(17F)の上面
を前記ハブ本体(7)に形成した内周面(7A)に当接
せしめた状態でハブ本体(7)にブラケットリテーナ
(17)のフランジ部(17F)を締結ボルト(57)
により、着脱可能に設け、ブレード(5)の基部(9)
における外周部に大口径のネジ(11)を形成せしめる
と共にこのネジ(11)に前記ハブ本体(7)の装着孔
(7H)より大径のフランジ部(13F)を下部に備え
た中空円筒形状のブレードブラケット(13)を螺合せ
しめ、このブレードブラケット(13)を前記ブラケッ
トリテーナ(17)に装着せしめると共にブラケットリ
テーナ(17)に対して軸受(15)を介して回動自在
に設けてなることを特徴とするものである。
【0010】この発明の可変翼軸流ファンを採用するこ
とにより、前記ブラケットリテーナ(17)の下部に備
えたフランジ部(17F)はハブ本体(7)に形成した
装着孔(7H)より大径となっていると共に、ブレード
ブラケット(13)の下部に備えたフランジ部(13
F)は前記装着孔(7H)より大径となっている。
【0011】したがって、ブレード(5)に例えば遠心
力などの衝撃波が働いた場合、ブラケットリテーナ(1
7)、軸受(15)およびブラケットリテーナ(13)
の荷重はハブ本体(17)の内周面(7A)で受ける
が、ブラケットリテーナ(17)を軽合金で製作するこ
とにより、軽合金が柔軟性を有しているから、ブラケッ
トリテーナ(17)のフランジ部(17F)で固有振動
数の低下、衝撃波の吸収等の効果を得て、軸受(15)
の摩耗が減少し、大幅に軸受(15)の寿命が伸ばされ
る。
【0012】また、ハブ本体(7)の内周面(7A)に
軽合金からなると共に下部にフランジ部(17F)を備
えたブラケットリテーナ(17)のフランジ部(17
F)を締結ボルト(57)により、を着脱自在に設け、
さらにブレードブラケット(13)とブラケットリテー
ナ(17)とを精度よく組付ければ、ハブ本体(7)の
装着孔(7H)加工は単純かつ精度を必要としない円筒
加工で済み、安価に製作される。
【0013】而して、大巾な強度、信頼性の向上と、構
造の簡素化によるコストダウンが図られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例の形態を
図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】理解を容易にするために、先ず可変翼軸流
ファンの全体的構成について概略的に説明する。
【0016】図3乃至図5を参照するに、可変翼軸流フ
ァン1は、可変ピッチすなわちピッチを変更可能とした
可変翼ブレード旋回装置3を備えたブレード5を、ハブ
本体7の外周に放射状に複数個配設し、ハブ本体7は図
示を省略したが電動機等に連結されている。
【0017】可変翼ブレード旋回装置3を備えたブレー
ド5の構成は、ブレード5の基部9にネジ11が設けら
れ、そのネジ11にブレードブラケット13が螺合され
ている。ブレードブラケット13はスラスト軸受15を
介し、ハブ本体7側に装着したブラケットリテーナ17
に係合されている。
【0018】上記構成により、ブレード5はスラスト軸
受15を介し、ハブ本体7に対して回動自在に設けられ
ているので、ブレードピッチはハブ本体7の運転中に調
整を行なうことができる。
【0019】ブレード5の調整機構として、詳細を後述
する図1に示されているように、ブレードブラケット1
3のフランジ部13Fにおける下面より内方へ突出した
ブレード5の基部9先端である最下端部9A(図3にお
いて下方向)には、カウンタバランス部材19とカムフ
ロア部材21が係止されている。
【0020】すなわち、カウンタバランス部材19は、
カウンタバランスメンバ23の左右端にカウンタウェイ
ト25が固着してあり、ブレード5の基部9とブレード
ブラケット13との間に装着した楔部材27であるテー
パーリング29に螺合した固定ネジ31により、カウン
タバランス部材19はブレード5に固着してある。
【0021】また、カムフロア部材21は、前記カウン
タバランス部材19の外側に設けられ、カムフロア33
を回転自在に支承したカムレバー35が、ブレード5の
基部9に装着されて構成されている。
【0022】上記構成により、後述するアクチュエータ
37によりカムフロア33を介してブレード5は回動自
在となる。
【0023】アクチュエータ37は、ハブ本体7の内部
に設けられ、ハブ本体7に係止したアクチュエータリン
グ39とハブキャップ41に一体的に設けたスライド軸
軸受43にて、カムディスク45は前後方向(図3にお
いて左右方向)へ移動自在に装着されている。このカム
ディスク45の先端側(図3において右側)の外周に、
前記カムフロア33が嵌挿され、カムディスク45の後
端側に一体的に設けたスライド軸47の先端にロータリ
ーシール49が装着されている。
【0024】カムディスク45の軸芯には、前記ロータ
リーシール49の空気流入穴と連通する流路51が穿設
され、カムディスク45の内部は空気室53が形成され
ている。なお、カムディスク45とハブキャップ41と
の間にはコイルスプリング55が装着され、常時カムデ
ィスク45をアクチュエータリング39側へ付勢してい
る。
【0025】上記構成により、図外の圧縮空気源より供
給された圧縮空気はロータリーシール49より流路51
を通り空気室53に流入する。空気室53に流入した圧
縮空気の押圧力によりカムディスク45を、コイルスプ
リング55の付勢力に抗して図3において左側へ移動さ
せる。カムディスク45の移動により、カムディスク4
5に嵌挿したカムフロア33は回動し、カムレバー35
を介してブレード5を回動させ、ブレード5のピッチを
運転中に自由に変更できるようになっている。
【0026】なお、本実施の形態では作動源として圧縮
空気を使用したが、油圧でも、電動機等により機械的に
作動させることも可能である。
【0027】前記可変翼ブレード旋回装置3の可変翼部
取付構造について、更に詳細に説明する。
【0028】図1および図2を参照するに、ハブ本体7
には装着孔7Hが形成されていると共に、この装着孔7
Hに、下部にフランジ部17Fを備えた中空円筒形状の
ブラケットリテーナ17が下方より装着されると共に、
フランジ部17Fの上面が前記ハブ本体7の内周面7A
に当接した状態で複数本の締結ボルト57にて着脱可能
に固定され、ブレード5の下部に形成したフランジ部9
Fの下部に上記フランジ部9Fより小径の基部9の外周
部に設けたネジ11に、下部にフランジ部13Fを備え
た中空円筒形状のブレードブラケット13を螺合し、ブ
レードブラケット13のフランジ部13Fの上面と前記
ブラケットリテーナ17のフランジ部17Fの下面との
間には、スラスト軸受15が装着されている。なお、ブ
ラケットリテーナ17がブレートブラケット13に接す
る面には、複雑な段付形状の係止部59が形成されてい
る。
【0029】上記構成により、ブレード5はスラスト軸
受15を介してハブ本体7に対して回動自在となる。そ
して、ハブ本体7にブラケットリテーナ17を別部品と
して係止せしめ、従来のごときハブ本体7からの削り出
しによって係止部107を形成していたのと異なり、ブ
ラケットリテーナ17とブレードブラケット13とを精
度よく組み付ければ、ハブ本体に対するブラケットリテ
ーナ17の取り付けは単に締結ボルト57で固定すれば
よい。このため、ハブ本体7の装着孔7Hの加工は単純
かつ精度を必要としない円筒穴加工で済み、分割により
部品点数が増加するが、安価に製作できるようになっ
た。
【0030】また、ブレードブラケット13とブレード
基部9との結合は、大口径のネジ11により結合されて
おり、強度の向上とゆるみ止めの効果があり、信頼性を
大巾に向上させることができる。更に、従来に比べブレ
ード根本部61に締結ボルトがないので、切り欠きによ
る強度の低下がなく、ブレード根本部61の形状に制約
が生じないので性能の向上が可能となる。
【0031】前記ブラケットリテーナ17の下部に備え
たフランジ部17Fはハブ本体7に形成した装着孔7H
より大径となっていると共に、ブレードブラケット13
の下部に備えたフランジ部13Fは前記装着孔7Hより
大径となっている。
【0032】ブレード5の基部9に螺合したブレードブ
ラケット13のゆるみ止めとして、楔部材27が設けら
れている。すなわち、ブレード5の基部9には楔部材2
7であるテーパリング29が係合され、このテーパリン
グ29はカウンタバランス部材19のカウンタバランス
メンバ23を貫通した複数本の固定ネジ31で螺合され
ている。また、カウンタバランスメンバ23の両先端に
はカウンタウェイト25が固着されている。
【0033】上記構成により、固定ネジ31を締め上げ
ると、テーパリング29は移動しテーパ面63により楔
効果を発揮して、ブレードブラケット13をカウンタバ
ランスメンバ23を介してブレード5に固定することが
できる。なお、固定ネジ31を弛めると、テーパリング
29とブレードブラケット13間のテーパ面63に隙間
ができ、締結状態を解除できる。
【0034】このため、簡単な構造にして信頼性が高
く、微妙なカウンタバランス角度の再調整が任意の角度
で容易にでき、据付現場における制御方式の変更など
に、フレキシブルに対応することができる。
【0035】カウンタバランス部材19の下側(図1に
おいて下側)には、カムフロア部材21が装着されてい
る。すなわち、カムフロア33を回転自在に支承したカ
ムレバー35が、ブレードブラケット13のフランジ部
13Fにおける下面より内方へ突出したブレード5の基
部9の先端である最下端部9Aにボルト等により締結さ
れている。その結果、ブレード5に対するカムフロア3
3の位置を任意に微調整可能に容易かつ簡単に取付ける
ことができる。
【0036】上記構成により、カムフロア部材21は前
述したアクチュエータ37の作動により、カムフロア3
3よりカムレバー35を介してブレード5を回動せし
め、運転中に自由にブレード角度を変更することができ
る。
【0037】上述したごとく、従来の一体削り出しを止
めて、下部にフランジ部17Fを備えたブラケットリテ
ーナ17を設けたので、部品点数は増加するが、機械工
作上最も難しく高精度の工作機械と、熟練度の必要なハ
ブ本体加工が、単純かつ精度を必要としない構造とな
り、安価で効率の良い製作が可能となる。また、別部品
としたブラケットリテーナ17は汎用自動旋盤等で低価
格で加工が可能となり、必要以上の高精度が容易に得ら
れるので、信頼性向上と組立工数の減少を図ることがで
きる。
【0038】ブレード5に例えば遠心力などの衝撃波
(荷重)が働いた場合、ブラケットリテーナ17、軸受
15およびブレードブラケット13の荷重はハブ本体7
の内周面7Aで受けるが、前記ブラケットリテーナ17
を軽合金で製作することにより、軽合金が柔軟性を有し
ているから、ブラケットリテーナ17のフランジ部17
Fで固有振動数の低下、衝撃波の吸収等の効果を得て、
スラスト軸受15の摩耗が減少し、大幅に軸受15の寿
命を延ばすことができる。また、軽合金は軟質材である
ことから、軸受15は均一かつ平坦性の高い密着状態と
なり、非常に安定した取付け状態を得ることができる。
而して、軸受15の信頼性を大幅に向上させることがで
きる。
【0039】軽合金のブラケットリテーナ17を設ける
ことにより、大幅な重量低減に寄与し、羽根車駆動部の
主軸および軸受15への大幅な負荷低減となる。特に軽
合金のブラケットリテーナ17の部位は、ハブ本体7の
外周部に位置しかつ個数もブレード5と同一数と多数で
あるため、軽量化に伴うフライホイール効果の減少は非
常に大きな利点となり、駆動系に対する大幅な負荷低減
となる。
【0040】また、ハブ本体7のブレード取付け部は、
ハブ構造上厚肉となり、鋳造上引け巣の発生が高く、歩
留まりの低下を招いていたが、軽合金のブラケットリテ
ーナ17を設けることにより、要求される鋳肌の条件が
緩和されると同時に、荷重の均等配分による肉厚の低減
が可能となり、歩留まりの大幅な改善が得られる。
【0041】さらに、ハブ本体7は比較的腐食し易い鋳
鋼等が採用される。また、ブレード旋回用の軸受はハブ
本体開口部のブレード取付け部に位置し、外部の影響に
よるハブ開口部の腐食の影響を受け易く、シール、防錆
材等の特別な配慮が必要であったが、軸受15の取付け
部をハブ本体7より離し、耐食性の高い軽合金のブラケ
ットリテーナ17により保護することにより、軸受15
の耐食性が向上し、より苛酷な環境での運転が可能とな
る。
【0042】また、ブレード5の取り付け構造は、ネジ
11によるため構造が簡単となり、信頼性、コストダウ
ンが得られ、従来のボルト組付けに比べブレード根本部
61の形状に制約がなく、空力的最良形状に設計するこ
とができ、性能向上を図ることができる。
【0043】なお、ブレードブラケット13とブレード
5のゆるみ止めとしては、カウンタバランスメンバ23
と楔部材27であるテーパリング29のテーパ面63に
より、強力な楔効果が発揮され固着でき、確実なゆるみ
止めが得られる。また、楔部材27はカウンタバランス
部材19の取付固定を兼ねており、微妙なカウンタバラ
ンス角度の再調整が任意の角度で容易に確実にでき、据
付現場における制御方式の変更などにフレキシブルに対
応することが可能となる。
【0044】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜の変更を行なうことにより、そ
の他の態様で実施し得るものである。
【0045】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明よ
り理解されるように、この請求項1の発明によれば、ハ
ブ本体(7)の内周面(7A)に軽合金からなると共に
ブラケットリテーナ(17)の下部に備えたフランジ部
(17F)の上面を当接した状態で、締結ボルト(5
7)により、着脱自在に設け、さらにブレードブラケッ
ト(13)とブラケットリテーナ(17)とを精度よく
組み付ければ、ハブ本体(7)の装着孔(7H)の加工
は単純かつ精度を必要としない円筒孔加工で済み、安価
に製作することができる。
【0046】また、ブラケットリテーナ(17)を軽合
金で製作することによって、軽合金が柔軟性を有してい
るから、固有振動数の低下、衝撃波の吸収等の効果が得
られ、軸受(15)の摩耗が減少し、大幅に軸受(1
5)の寿命を延ばすことができる。また、軽合金は軟質
材であることから、軸受(15)は均一かつ平坦性の高
い密着状態となり、非常に安定した取付け状態を得るこ
とができる。而して、軸受(15)の信頼性を大幅に向
上させることができる。
【0047】軽合金のブラケットリテーナ17を設ける
ことにより、大幅な重量低減に寄与し、羽根車駆動部の
主軸および軸受への大幅な負荷低減となる。特に軽合金
のブラケットリテーナ17の部位は、ハブ本体7の外周
部に位置しかつ個数もブレード5と同一数と多数である
ため、軽量化に伴うフライホイール効果の減少は非常に
大きな利点となり、駆動系に対する大幅な負荷低減とな
る。
【0048】また、ハブ本体のブレード取付け部は、ハ
ブ構造上厚肉となり、鋳物上引け巣の発生が高く、歩留
まりの低下を招いていたが、軽合金のブラケットリテー
ナ17を設けることにより、要求される鋳肌の条件が緩
和されると同時に、荷重の均等配分による肉厚の低減が
可能となり、歩留まりの大幅な改善が得られる。
【0049】さらに、ハブ本体は比較的腐食し易い鋳鋼
等が採用される。また、ブレード旋回用の軸受はハブ本
体開口部のブレード取付け部に位置し、外部の影響によ
るハブ開口部の腐食の影響を受け易く、シール、防錆材
等の特別な配慮が必要であったが、軸受取付け部をハブ
本体より離し、耐食性の高い軽合金のブラケットリテー
ナ17により保護することにより、軸受15の耐食性が
向上し、より苛酷な環境での運転が可能となる。
【0050】また、ブレード(5)の下部に形成した上
部フランジ部(9F)の下部に上部フランジ部(9F)
より小径の基部(9)における外周部に大口径のネジ
(11)を形成せしめると共にこのネジ(11)にブレ
ードブラケット(13)を螺合せしめ、このブレードブ
ラケット(13)を前記ブラケットリテーナ(17)に
装着せしめると共にブラケットリテーナ(17)に対し
て軸受(15)を回動自在に設けたことによって、ブレ
ード(5)の取付けは充分な強度余裕を持つ大口径のネ
ジ(11)により強固に組付けたので、強度上の信頼性
の向上を図ることができる。しかも、従来のボルト組付
けに比べブレード(5)の根本部の形状に制約がなく、
空力的最良形状に設計することができ、性能向上を図る
ことができる。
【0051】前記ブラケットリテーナ(17)の下部に
備えたフランジ部(17F)はハブ本体(7)に形成し
た装着孔(7H)より大径となっていると共に、ブレー
ドブラケット(13)の下部に備えたフランジ部(13
F)は前記装着孔(7H)より大径となっている。
【0052】したがって、ブレード(5)に例えば遠心
力などの衝撃波(荷重)が働いた場合、ブレードブラケ
ット(13)、軸受(15)およびブラケットリテーナ
(17)の荷重はハブ本体(17)の内周面(7A)で
受けるが、ブラケットリテーナ(17)を軽合金で製作
することにより、軽合金が柔軟性を有しているから、ブ
ラケットリテーナ(17)のフランジ部(17F)で固
有振動数の低下、衝撃波の吸収等の効果を得て、軸受
(15)の摩耗を減少せしめることかてきると共に、大
幅に軸受(15)の寿命を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る主要部を示し、図1は図4にお
けるI矢視部の拡大図である。
【図2】図1における平面図である。
【図3】図1における断面図である。
【図4】この発明を実施する一実施例の可変翼軸流ファ
ンを示し、図3における一部断面を含む正面図である。
【図5】図4におけるV矢視図である。
【図6】従来の可変翼ブレード旋回装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 可変翼軸流ファン 3 可変翼ブレード旋回装置 5 ブレード 7 ハブ本体 7H 装着孔 7A 内周面 9 基部 9F 上部フランジ部 13 ブレードブラケット 13F フランジ部 15 スラスト軸受 17 ブラケットリテーナ 17F フランジ部 19 カウンタバランス部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハブ本体(7)の円周に適宜な間隔で複
    数のブレード(5)を装着して設けると共に、この各ブ
    レード(5)を旋回せしめる旋回装置を備えてなる可変
    翼軸流ファンであって、前記ハブ本体(7)に形成した
    装着孔(7H)より大径のフランジ部(17F)を備え
    かつ軽合金からなる中空円筒形状のブラケットリテーナ
    (17)を前記装着孔(7H)に装着せしめると共に、
    前記フランジ部(17F)の上面を前記ハブ本体(7)
    に形成した内周面(7A)に当接せしめた状態でハブ本
    体(7)にブラケットリテーナ(17)のフランジ部
    (17)を締結ボルト(57)により、着脱可能に設
    け、ブレード(5)の基部(9)における外周部に大口
    径のネジ(11)を形成せしめると共にこのネジ(1
    1)に前記ハブ本体(7)の装着孔(7H)より大径の
    フランジ部(13F)を下部に備えた中空円筒形状のブ
    レードブラケット(13)を螺合せしめ、このブレード
    ブラケット(13)を前記ブラケットリテーナ(17)
    に装着せしめると共にブラケットリテーナ(17)に対
    して軸受(15)を介して回動自在に設けてなることを
    特徴とする可変翼軸流ファン。
JP10162592A 1998-06-10 1998-06-10 可変翼軸流ファン Expired - Lifetime JP3026791B2 (ja)

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