JP3026779U - 吸湿性内容物保存用包装袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸湿内容物の吸湿による風化等の変質を効率
よく抑止する吸湿性内容物保存用包装袋を提供する 【構成】 湿気を吸収できる乾燥剤を袋内のほぼ中央か
ら袋下部方向位置にセットできるようにポーラスフィル
ムによる乾燥剤挿入用袋体を袋の内面に接着した構成と
する

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は流通時や保管時における黒糖、砂糖、塩等の吸湿性のある内容物の保 存や流通や販売時に好適に用いられる包装袋に関するものである

【０００２】

【従来の技術】

従来、吸湿性のある内容物のポリプロピレン樹脂フィルムなどや袋内へのシリ カゲル等の乾燥剤の同封やポーラスフィルムを１枚はさみ込んで袋として製袋す ることによる袋内仕切りによる片方へのシリカゲル等の乾燥剤の同封といった方 法が用いられてきた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これらの方法には以下のような欠点があった。 従来のポリプロピレン樹脂フィルムによる包装の場合、次第に湿気を吸湿し、 固くなり所々に塊ができてしまうこととなり、特に袋の底側においては硬化が著 しくなったりしていた。特に内容物が黒糖の場合には吸湿によって白くなり、脆 くなる風化現象となったりしていた。一方、乾燥剤を同封する方法では内容物へ の混入といった問題があり、ポーラスフィルムを仕切りとして使用する方法では シリカゲル等の乾燥剤の位置や量を固定できないため効果的な吸湿になっていな かったり、乾燥剤の仕切り内への挿入の作業性があまりよくなかった。 本考案は上記のような欠点を鑑みてなされたもので、内容物の硬化または風化 現象を効率よく抑止しうる構成で、簡便確実に行えかつ安いコストで実施できる 吸湿性内容物保存用包装袋を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決するために、吸湿による内容物の硬化または風化現象 に対し、湿気を吸収できる乾燥剤を袋体の中央部から袋下部方向位置にセットで きるようにポーラスフィルムをヒートシール等接着の手段により、固定できるよ うな構成とした保存袋を考案した。

【０００５】

【作用】

上記の構成によれば、フレコンバックなどの包装袋の内側袋や販売流通時の個 包装に入れられたシリカゲル等の乾燥剤によって粉体等内容物のもつ湿気が吸湿 され、その結果、硬化現象や硬化現象を抑止できる。また袋形状、封入状態によ りあらかじめそのセット位置を調整することが出来ることにより効果的な吸湿が 可能である。

【０００６】

【実施例】

以下、本案の実施例について図面に基づいて説明する。 実施例１ 図１は本考案の一実施例である袋の斜視図で、１は袋、２はシール部、３は開 口部、４はポーラスフィルム、５はシリカゲル、６は乾燥剤挿入用袋体である。 本実施例においてはポーラスフィルム４による乾燥剤挿入用袋体６の深さを袋１ の丁度半分程度の長さとし、袋１の内面側のほぼ中央部から袋下部方向位置にヒ ートシールして固定することにより、その中に入れセットするシリカゲル５等の 乾燥剤の設置位置はほぼ中央でずれる事なく容易に挿入することができる。また 乾燥剤挿入用袋体６の幅はシリカゲル５等の乾燥剤をいれる量に応じて自由に変 えることができる。乾燥剤挿入用袋体６の数も必要に応じて複数にすることがで きる。これにより湿気を多く吸湿している部分に、効率よくシリカゲル５の設置 位置や量を容易に固定することができ、作業性がよい。

【０００７】 本包装袋を使用するにおいては先に開口部３により吸湿性内容物を入れた後、 ポーラスフィルム４による乾燥剤挿入用袋６にシリカゲル５等の乾燥剤を開口部 ３側から入れて、あるいはあらかじめシリカゲル５等の乾燥剤をポーラスフィル ム４による乾燥剤挿入用袋６に入れておき、乾燥剤挿入用袋６をほぼ中央位置に セットして袋１の開口部３をヒートシールする。これを開封するには図１の袋１ の再封チャック８の下側で切り取り、再封チャックを開封することにより内容物 を出すことができる。

【０００８】 内容量に対する乾燥剤としてシリカゲルの最適な量及び包材構成の確認のため 吸湿内容物として黒糖を選び、内容量を３００ｇ、袋寸法２２５×１４５ｍｍに て実際にテストを実施した。 表１にテストに使用した包材構成の内容とその防湿性を示す。Ａが従来より使 用されている包材構成である。

【０００９】

【表１】 表２はシリカゲルの量に対する固さによる乾燥状態を表示している。

【００１０】

【表２】 通常、室温状態であれば、どのフィルム構成を選択した場合でも、乾燥剤の量 を増やすことにより内容物の乾燥度は保持できることがわかる。このため高防湿 のフィルムを選択する必要性は少ないと言える。

【００１１】 実施例２ 図２は本考案の他の実施例である袋の斜視図で、１は袋、２はシール部、３は 開口部、４はポーラスフィルム、５はシリカゲル、７は二重袋、８は再封チャッ ク、９は粘着テープである。本実施例においてはポーラスフィルム４によりあら かじめシリカゲル５の袋を入れた二重袋７を形成ししておき、粘着テープ９やヒ ートシール等の接着の方法で保存袋内のほぼ中央位置に固定したものである。 これを使用するにおいては、あらかじめシリカゲル５等の乾燥剤をいれた二重 袋７を袋１のほぼ中央位置に粘着テープ９で固定した後、その後開口部３より吸 湿性内容物を入れ、開口部３をヒートシールにより密封を実施する。

【００１２】

【考案の効果】

本考案に従えば、吸湿性の内容物を充填して流通や保管、そして流通する際に 、この袋内に、袋形状、封入状態に応じてあらかじめ、ほぼ袋の中央位置にセッ トされ、ずれることがないようにしたシリカゲル等の乾燥剤によって粉体のもつ 湿気が効果的に吸湿され、その結果硬化現象を抑止することができる。 また袋のほぼ中央位置にセットするようにしたため、吸湿性内容物を入れ、シ ールしたりする作業性が良好となる。 さらに、吸湿性内容物が黒糖の場合は初期水分含有率に対する最適なシリカゲ ル等の乾燥剤の量を求めたため、効率よく風化現象を防止することができる。 乾燥剤等の異物はポーラスフィルムを利用した乾燥剤挿入用袋体、二重袋内に 入れられているため、内容物を取り出す際にも中に混入することがなく事故等の トラブルを抑止することができる。 このように本考案は簡易簡便な構造において、吸湿性内容物の吸湿を抑止し、 内容物への異物混入を防止することができるものである。

【００１３】

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の袋の斜視図である。

【図２】実施例２の袋の斜視図である。

【符号の説明】

１：袋 ２：シール部 ３：開口部 ４：ポーラスフィルム ５：シリカゲル ６：乾燥剤挿入用袋体 ７：二重袋 ８：再封チャック ９：粘着テープ

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【手続補正書】

【提出日】平成８年１月２６日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガスバリヤー性及び吸湿性またはどちら
   か一方を有する素材からなりフィルムの内面側のほぼ中
   央から袋下部方向位置にポーラスフィルムによるシリカ
   ゲル等の乾燥剤挿入用袋体を形成したることを特徴とす
   る吸湿性内容物保存用包装袋
2. 【請求項２】 該袋内に保存される吸湿性内容物の初期
   水分率が３．０乃至５．０重量％の場合において設置せ
   しめられるシリカゲル等の乾燥剤の使用量は保存される
   粉体の５．０乃至は１５．０重量％であることを特徴と
   する請求項２の吸湿性内容物保存用包装袋