JP3026084B2 - 内燃機関用の金属ガスケット - Google Patents
内燃機関用の金属ガスケットInfo
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- 239000007788 liquid Substances 0.000 claims description 38
- 238000000034 method Methods 0.000 claims 1
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 32
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- 230000006835 compression Effects 0.000 description 2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F11/00—Arrangements of sealings in combustion engines
- F02F11/002—Arrangements of sealings in combustion engines involving cylinder heads
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J15/00—Sealings
- F16J15/02—Sealings between relatively-stationary surfaces
- F16J15/06—Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces
- F16J15/08—Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces with exclusively metal packing
- F16J15/0818—Flat gaskets
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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-
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- Mechanical Engineering (AREA)
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- Combustion & Propulsion (AREA)
- Gasket Seals (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスケットの液体
穴の少なくとも一つの周囲をシールする波形ビードを備
えて、この液体穴のシールを確実に行なうことができる
内燃機関用の金属ガスケットに関するものである。
穴の少なくとも一つの周囲をシールする波形ビードを備
えて、この液体穴のシールを確実に行なうことができる
内燃機関用の金属ガスケットに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動車用のエンジン及びその内部に設置
されるガスケットには、シリンダ穴、水穴、オイル穴、
ボルト穴等が形成されており、シリンダ穴には、エンジ
ンが作動した時に、高圧高温状態が発生するので、ガス
ケットと共にエンジン部材を固定するためのボルトは、
シリンダ穴周囲を確実にシールするために、通常はシリ
ンダ穴を囲んで配置される。また、水穴やオイル穴のよ
うなシリンダ穴以外の穴は、シリンダ穴近くに配置さ
れ、シリンダ穴をシールするためのボルトによる締め付
け圧を受ける。
されるガスケットには、シリンダ穴、水穴、オイル穴、
ボルト穴等が形成されており、シリンダ穴には、エンジ
ンが作動した時に、高圧高温状態が発生するので、ガス
ケットと共にエンジン部材を固定するためのボルトは、
シリンダ穴周囲を確実にシールするために、通常はシリ
ンダ穴を囲んで配置される。また、水穴やオイル穴のよ
うなシリンダ穴以外の穴は、シリンダ穴近くに配置さ
れ、シリンダ穴をシールするためのボルトによる締め付
け圧を受ける。
【０００３】そのために、シリンダ穴以外の穴、即ち、
水穴やオイル穴は、通常は、これらのボルトからは均等
な締め付け圧を受けない。その結果、シリンダ穴以外の
穴に対しても、ガスケットにシール手段が設けられる
が、これらのシリンダ穴以外の穴に関しては、種々のシ
ール上の問題が発生することになる。
水穴やオイル穴は、通常は、これらのボルトからは均等
な締め付け圧を受けない。その結果、シリンダ穴以外の
穴に対しても、ガスケットにシール手段が設けられる
が、これらのシリンダ穴以外の穴に関しては、種々のシ
ール上の問題が発生することになる。
【０００４】例えば、シリンダヘッドやシリンダブロッ
クの剛性が弱い場合には、シールする穴の位置に係わら
ず、つまり、シール穴がボルト穴から離間していても、
あるいはボルト穴に接近していても、ガスケットのシー
ル手段は十分に圧縮されず漏れが生じる恐れがある。こ
れと反対に、シリンダヘッドやシリンダブロックの剛性
が強い場合には、シール手段が高い締め付け圧に対して
強くないと、このシール手段は高い締め付け圧によっ
て、弱められたり、へたりを生じて、この場合も同様に
漏れを生じる。また、エンジンの剛性に関係なく、シー
ル手段がシリンダ穴に形成された場合には、このシール
手段は高温によりへたり（クリープ）を生じる恐れがあ
る。
クの剛性が弱い場合には、シールする穴の位置に係わら
ず、つまり、シール穴がボルト穴から離間していても、
あるいはボルト穴に接近していても、ガスケットのシー
ル手段は十分に圧縮されず漏れが生じる恐れがある。こ
れと反対に、シリンダヘッドやシリンダブロックの剛性
が強い場合には、シール手段が高い締め付け圧に対して
強くないと、このシール手段は高い締め付け圧によっ
て、弱められたり、へたりを生じて、この場合も同様に
漏れを生じる。また、エンジンの剛性に関係なく、シー
ル手段がシリンダ穴に形成された場合には、このシール
手段は高温によりへたり（クリープ）を生じる恐れがあ
る。
【０００５】これらの問題を解決するために、種々の試
みがなされてきている。例えば、液体穴を囲むビードの
ボルト穴から離れた部分を部分的に二重にし、この二重
の部分で面圧を増加したり、液体穴を囲むビードの強さ
を部分的に変えて面圧を調整したりしている。また、米
国特許NO.5,570,892においては、高い面圧が発生しない
ボルト穴から離れたビードの一部に波形をつけ幅広い波
形ビード部を形成し、波形でないビードの部分とで全体
のビードを形成する構造が記載されている。液体穴周囲
の従来技術のシール手段やビードは、計画に従って適正
にシールされる。
みがなされてきている。例えば、液体穴を囲むビードの
ボルト穴から離れた部分を部分的に二重にし、この二重
の部分で面圧を増加したり、液体穴を囲むビードの強さ
を部分的に変えて面圧を調整したりしている。また、米
国特許NO.5,570,892においては、高い面圧が発生しない
ボルト穴から離れたビードの一部に波形をつけ幅広い波
形ビード部を形成し、波形でないビードの部分とで全体
のビードを形成する構造が記載されている。液体穴周囲
の従来技術のシール手段やビードは、計画に従って適正
にシールされる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術のシール手段やビードでは、シール手段に付加される
表面圧に相違があるため、必ずしも適正なシールを行な
えるとは限らない。
術のシール手段やビードでは、シール手段に付加される
表面圧に相違があるため、必ずしも適正なシールを行な
えるとは限らない。
【０００７】即ち、シリンダ穴以外のシール穴は、締め
付けボルトにより均等に締め付け圧を受けられず、ま
た、シリンダヘッドやシリンダブロックの剛性が弱い場
合には、シール穴がボルト穴から距離にかかわらず、ガ
スケットのシール手段は十分に圧縮されない。また、シ
リンダヘッドやシリンダブロックの剛性が強い場合に
は、シール手段が高い締め付け圧によって、弱められた
り、へたりを生じる。更に、シリンダ穴に形成されたシ
ール手段は高温によりへたりを生じる恐れがある。これ
らの要因いより、これらのシール穴には漏れが生じる恐
れがあるという問題が依然としてある。
付けボルトにより均等に締め付け圧を受けられず、ま
た、シリンダヘッドやシリンダブロックの剛性が弱い場
合には、シール穴がボルト穴から距離にかかわらず、ガ
スケットのシール手段は十分に圧縮されない。また、シ
リンダヘッドやシリンダブロックの剛性が強い場合に
は、シール手段が高い締め付け圧によって、弱められた
り、へたりを生じる。更に、シリンダ穴に形成されたシ
ール手段は高温によりへたりを生じる恐れがある。これ
らの要因いより、これらのシール穴には漏れが生じる恐
れがあるという問題が依然としてある。
【０００８】本発明は従来のガスケットの問題を考慮し
てこれらの問題を解決するためになされたものであり、
本発明の第１の目的は、波形ビードにより穴の周囲を確
実にシールすることができる内燃機関用の金属ガスケッ
トを提供することにある。また、本発明の他の目的は、
そこに付加される高い圧力に耐えられる幅広いシール領
域を形成できる上記のような金属ガスケットを提供する
ことにある。更に、本発明の更に別の目的は、幅広いシ
ール領域を意図通りに容易に形成できる上記のような金
属ガスケットを提供することにある。
てこれらの問題を解決するためになされたものであり、
本発明の第１の目的は、波形ビードにより穴の周囲を確
実にシールすることができる内燃機関用の金属ガスケッ
トを提供することにある。また、本発明の他の目的は、
そこに付加される高い圧力に耐えられる幅広いシール領
域を形成できる上記のような金属ガスケットを提供する
ことにある。更に、本発明の更に別の目的は、幅広いシ
ール領域を意図通りに容易に形成できる上記のような金
属ガスケットを提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内燃機関用
の金属ガスケットは、エンジンのシリンダヘッドのシー
ル対象の実質的に全領域に展開した金属板で形成された
複数のシリンダ穴と液体穴を有する内燃機関用の金属ガ
スケットであって、前記液体穴の全部ではなく、少なく
とも一つの液体穴の周囲に平面視で波形形状をした波形
ビードを設けたことを特徴とする。
の金属ガスケットは、エンジンのシリンダヘッドのシー
ル対象の実質的に全領域に展開した金属板で形成された
複数のシリンダ穴と液体穴を有する内燃機関用の金属ガ
スケットであって、前記液体穴の全部ではなく、少なく
とも一つの液体穴の周囲に平面視で波形形状をした波形
ビードを設けたことを特徴とする。
【００１０】この波形ビードは、液体穴の周囲を囲む円
や多角形の基準図形を中心に、この基準図形上を一周す
るにつれて液体穴から離れたり、液体穴に近付いたりし
て、この基準図形に対して波打つ形状であり、サイン状
や円弧状等の曲線や三角形や鋸歯状等の折れ線状に形成
されるビードである。この波形ビードは液体穴周りをシ
ールするための十分な面圧が得られない部分に形成され
る。
や多角形の基準図形を中心に、この基準図形上を一周す
るにつれて液体穴から離れたり、液体穴に近付いたりし
て、この基準図形に対して波打つ形状であり、サイン状
や円弧状等の曲線や三角形や鋸歯状等の折れ線状に形成
されるビードである。この波形ビードは液体穴周りをシ
ールするための十分な面圧が得られない部分に形成され
る。
【００１１】そして、前記波形ビードは、その全長に渡
って高さを一定に、且つ、広い領域をカバーできるよう
に該波形ビードが囲む液体穴の端部までの距離を変化さ
せて形成する。これによって、液体穴周囲の広い領域が
波形ビードによってカバーされる。波形ビードは、付与
される高い圧縮、即ち締め付け圧に耐えて、且つ、液体
穴周囲を幅広くシールする。
って高さを一定に、且つ、広い領域をカバーできるよう
に該波形ビードが囲む液体穴の端部までの距離を変化さ
せて形成する。これによって、液体穴周囲の広い領域が
波形ビードによってカバーされる。波形ビードは、付与
される高い圧縮、即ち締め付け圧に耐えて、且つ、液体
穴周囲を幅広くシールする。
【００１２】更に、前記波形ビードが形成された液体穴
を、ボルト穴から離れて十分な締め付け圧が形成されな
い部分や、シリンダヘッド又はシリンダブロックの少な
くとも一方の剛性が低く、十分な締め付け圧が形成され
ない部分や、あるいは、シリンダ穴の近傍部分に配設す
る。
を、ボルト穴から離れて十分な締め付け圧が形成されな
い部分や、シリンダヘッド又はシリンダブロックの少な
くとも一方の剛性が低く、十分な締め付け圧が形成され
ない部分や、あるいは、シリンダ穴の近傍部分に配設す
る。
【００１３】つまり、波形ビードが形成された液体穴
を、十分な締め付け圧が形成されない部分や高温によっ
てへたり易い部分に配設し、この波形ビードで、これら
の液体穴の周囲を堅固にシールする。
を、十分な締め付け圧が形成されない部分や高温によっ
てへたり易い部分に配設し、この波形ビードで、これら
の液体穴の周囲を堅固にシールする。
【００１４】そして、前記波形ビードが、該ビードが圧
縮された時に部分的にことなる面圧を発生する形状に形
成する。この形状は、一つの波形ビード内の単位面積あ
たりの波形の数を変化させたり、一つの波形ビード内で
幅を変化させたり、一つの波形ビード内で高さを変化さ
せたりして形成することができる。
縮された時に部分的にことなる面圧を発生する形状に形
成する。この形状は、一つの波形ビード内の単位面積あ
たりの波形の数を変化させたり、一つの波形ビード内で
幅を変化させたり、一つの波形ビード内で高さを変化さ
せたりして形成することができる。
【００１５】即ち、本発明においては、一つの波形ビー
ド内のビードの数、幅、高さは、付与される圧力に応じ
て変化させることができる。つまり、波形ビードがボル
ト穴から離れている場合には、ビードの波形の数はボル
ト穴から離れたビード部分がボルト穴に近い部分よりも
波形の数が多くなるように変化させる。波形の数を増加
する代わりに、波形の幅を狭くするか、波形の高さを増
加することもできる。
ド内のビードの数、幅、高さは、付与される圧力に応じ
て変化させることができる。つまり、波形ビードがボル
ト穴から離れている場合には、ビードの波形の数はボル
ト穴から離れたビード部分がボルト穴に近い部分よりも
波形の数が多くなるように変化させる。波形の数を増加
する代わりに、波形の幅を狭くするか、波形の高さを増
加することもできる。
【００１６】これらの波形ビードは、高い締め付け圧が
付与されるか、締め付け圧が不十分な液体穴の周囲に形
成する。この波形ビードが高い締め付け圧に耐えて、幅
広い面圧を発生して液体穴周囲を効果的にシールする。
付与されるか、締め付け圧が不十分な液体穴の周囲に形
成する。この波形ビードが高い締め付け圧に耐えて、幅
広い面圧を発生して液体穴周囲を効果的にシールする。
【００１７】本発明において、波形ビードを備えた金属
板は他の穴のシール手段を有して一枚板の金属板ガスケ
ットを形成してもよい。この金属板は一枚又はそれ以上
の金属板と結合して、金属製の積層ガスケットを構成し
てもよい。
板は他の穴のシール手段を有して一枚板の金属板ガスケ
ットを形成してもよい。この金属板は一枚又はそれ以上
の金属板と結合して、金属製の積層ガスケットを構成し
てもよい。
【００１８】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の第一の実施の形態
の内燃機関用の金属ガスケットＡについて、図１、図２
を参照して説明する。
の内燃機関用の金属ガスケットＡについて、図１、図２
を参照して説明する。
【００１９】ガスケットＡは、シール対象のエンジンの
全領域に展開した一枚の金属板10で形成されたシリンダ
ヘッドガスケットであり、従来のガスケットと同様に、
複数のシリンダ穴Ｈｃと、水穴Ｈｗ、オイル穴Ｈｏ、ボ
ルト穴Ｈｂ、プッシュロッド穴Ｈｐ等を有している。図
では示されていないが、シリンダ穴Ｈｃの周囲にビード
や適切なシール手段が形成されている。そして、ビード
11、12、13が水穴Ｈｗ、オイル穴Ｈｏ、及びプッシュロ
ッド穴Ｈｐの周囲に形成されている。
全領域に展開した一枚の金属板10で形成されたシリンダ
ヘッドガスケットであり、従来のガスケットと同様に、
複数のシリンダ穴Ｈｃと、水穴Ｈｗ、オイル穴Ｈｏ、ボ
ルト穴Ｈｂ、プッシュロッド穴Ｈｐ等を有している。図
では示されていないが、シリンダ穴Ｈｃの周囲にビード
や適切なシール手段が形成されている。そして、ビード
11、12、13が水穴Ｈｗ、オイル穴Ｈｏ、及びプッシュロ
ッド穴Ｈｐの周囲に形成されている。
【００２０】ガスケットＡにおいて、水穴Ｈｗ１はシリ
ンダ穴Ｈｃの近くのガスケット端部に形成される。この
水穴Ｈｗ１はシリンダ穴Ｈｃの近くに配置されるので、
高温の影響を受ける。
ンダ穴Ｈｃの近くのガスケット端部に形成される。この
水穴Ｈｗ１はシリンダ穴Ｈｃの近くに配置されるので、
高温の影響を受ける。
【００２１】ガスケットＡにおいて、波型ビード14が本
発明に従って水穴Ｈｗ１の周囲に形成される。この波形
ビード14は金属板10から突出し、所定の高さを有する。
水穴Ｈｗ１の端部までのビード14の距離が波形のように
変化する。従って、環状の幅広い領域が波形ビード14で
カバーされる。この波形の数と波形ビード14によってカ
バーされる領域は、穴の大きさ及び穴に付与される圧力
により決定される。
発明に従って水穴Ｈｗ１の周囲に形成される。この波形
ビード14は金属板10から突出し、所定の高さを有する。
水穴Ｈｗ１の端部までのビード14の距離が波形のように
変化する。従って、環状の幅広い領域が波形ビード14で
カバーされる。この波形の数と波形ビード14によってカ
バーされる領域は、穴の大きさ及び穴に付与される圧力
により決定される。
【００２２】このガスケットＡが、シリンダヘッドとシ
リンダブロック（両者とも図示せず）の間に配置されて
締め付けられた時に、波形ビード14は圧縮され、そこに
表面圧力を付与し、この表面圧力によって水穴Ｈｗ１周
りのシールを確実に行なう。この水穴Ｈｗ１の幅広い領
域がこの波形ビード14によってシールされる。
リンダブロック（両者とも図示せず）の間に配置されて
締め付けられた時に、波形ビード14は圧縮され、そこに
表面圧力を付与し、この表面圧力によって水穴Ｈｗ１周
りのシールを確実に行なう。この水穴Ｈｗ１の幅広い領
域がこの波形ビード14によってシールされる。
【００２３】このガスケットＡを備えたエンジンが作動
された時には、水穴Ｈｗ１は高温の影響を受けるが、水
穴Ｈｗ１の周囲に波形ビード14が形成されているので、
この波形ビード14は実質的にへたらない。つまり、波形
ビード14に加わる熱は広く拡散され、単位面積あたりの
波形ビード14に付与される締め付け圧は減少し、その結
果、波形ビード14にへたりが生じる可能性も著しく減少
する。このように、水穴Ｈｗ１はへたりを生じることな
く、堅固にシールされる。
された時には、水穴Ｈｗ１は高温の影響を受けるが、水
穴Ｈｗ１の周囲に波形ビード14が形成されているので、
この波形ビード14は実質的にへたらない。つまり、波形
ビード14に加わる熱は広く拡散され、単位面積あたりの
波形ビード14に付与される締め付け圧は減少し、その結
果、波形ビード14にへたりが生じる可能性も著しく減少
する。このように、水穴Ｈｗ１はへたりを生じることな
く、堅固にシールされる。
【００２４】この点に関しては、従来の円形ビードが水
穴Ｈｗ１の周囲に形成されたのであれば、この円形ビー
ドは高温の影響を受けるので、へたって水穴Ｈｗ１から
の漏水を生じるおそれがある。
穴Ｈｗ１の周囲に形成されたのであれば、この円形ビー
ドは高温の影響を受けるので、へたって水穴Ｈｗ１から
の漏水を生じるおそれがある。
【００２５】シリンダヘッドガスケットにおいて、エン
ジンが組み立てられて締め付けられた時には、高い締め
付け圧が長手方向端部に付加されて、シリンダヘッドの
中間部を上方に曲げる。このガスケットＡにおいても同
様に、エンジンが締め付けられた時に高い締め付け圧が
長手方向端部に付加される。しかしながら、波形ビード
14が長手方向端部に位置するボルト穴Ｈｂの間に形成さ
れているので、この波形ビード14がこの締め付け圧を支
持する。従って、シリンダヘッドの曲がりが減少し、あ
るいは防止される。
ジンが組み立てられて締め付けられた時には、高い締め
付け圧が長手方向端部に付加されて、シリンダヘッドの
中間部を上方に曲げる。このガスケットＡにおいても同
様に、エンジンが締め付けられた時に高い締め付け圧が
長手方向端部に付加される。しかしながら、波形ビード
14が長手方向端部に位置するボルト穴Ｈｂの間に形成さ
れているので、この波形ビード14がこの締め付け圧を支
持する。従って、シリンダヘッドの曲がりが減少し、あ
るいは防止される。
【００２６】本発明の第二の実施の形態の内燃機関用の
金属ガスケットＢを図３に示す。このガスケットＢは金
属板20で形成され、ガスケットＡと同様に、複数のシリ
ンダ穴Ｈｃ、水穴Ｈｗ、オイル穴Ｈｏ、ボルト穴Ｈｂ、
プッシュロッド穴Ｈｐ等を有している。 これらのシリ
ンダ穴Ｈｃ、水穴Ｈｗ、プッシュロッド穴Ｈｐの周囲の
シール手段は、図３では図示されていないが、既に公知
のシール手段を必要とされる穴をシールするために使用
できる。
金属ガスケットＢを図３に示す。このガスケットＢは金
属板20で形成され、ガスケットＡと同様に、複数のシリ
ンダ穴Ｈｃ、水穴Ｈｗ、オイル穴Ｈｏ、ボルト穴Ｈｂ、
プッシュロッド穴Ｈｐ等を有している。 これらのシリ
ンダ穴Ｈｃ、水穴Ｈｗ、プッシュロッド穴Ｈｐの周囲の
シール手段は、図３では図示されていないが、既に公知
のシール手段を必要とされる穴をシールするために使用
できる。
【００２７】このガスケットＢにおいては、周囲に波形
ビード21を備えた四つのオイル穴ＨｏがガスケットＢの
側部に形成されている。このオイル穴Ｈｏはボルト穴Ｈ
ｂの外側の側部に配置されているので、ガスケットＢが
締め付けられた時に付加される面圧はあまり強くない。
ビード21を備えた四つのオイル穴ＨｏがガスケットＢの
側部に形成されている。このオイル穴Ｈｏはボルト穴Ｈ
ｂの外側の側部に配置されているので、ガスケットＢが
締め付けられた時に付加される面圧はあまり強くない。
【００２８】ガスケットＢにおいては、シリンダ穴に面
している波形の数は、ガスケットの端部に面している波
形の数より少なく、波形ビード21の端部側は波形ビード
21の内側より大きい表面圧力を付与する。波形の数を変
化する代わりに、図４（ａ）に示すようにガスケット端
部に面している波形21’の高さを高くしたり、図４
（ｂ）に示すようにガスケット端部に面している波形2
1”の幅を狭くしたりできる。オイル穴Ｈｏの周囲に波
形ビード21を形成したので、オイル穴Ｈｏは幅広くそし
て比較的均等に圧縮される。従って、オイル穴Ｈｏはし
っかりとシールされる。
している波形の数は、ガスケットの端部に面している波
形の数より少なく、波形ビード21の端部側は波形ビード
21の内側より大きい表面圧力を付与する。波形の数を変
化する代わりに、図４（ａ）に示すようにガスケット端
部に面している波形21’の高さを高くしたり、図４
（ｂ）に示すようにガスケット端部に面している波形2
1”の幅を狭くしたりできる。オイル穴Ｈｏの周囲に波
形ビード21を形成したので、オイル穴Ｈｏは幅広くそし
て比較的均等に圧縮される。従って、オイル穴Ｈｏはし
っかりとシールされる。
【００２９】本発明においては、水穴やオイル穴のよう
なシール手段を備えた複数の液体穴がガスケットに形成
されているが、液体穴すべてに波形ビードを形成しては
いない。僅かな数の波形ビードがシールを適切に行なう
ことができない液体穴の首位をシールするために形成さ
れる。
なシール手段を備えた複数の液体穴がガスケットに形成
されているが、液体穴すべてに波形ビードを形成しては
いない。僅かな数の波形ビードがシールを適切に行なう
ことができない液体穴の首位をシールするために形成さ
れる。
【００３０】本発明においては、此の波形ビードが圧縮
抵抗を増加し、かつ、幅広いシールを行なう。そして、
この波形ビードはビードの面圧が強くなく且つへたりが
生じ易いところに設ける。
抵抗を増加し、かつ、幅広いシールを行なう。そして、
この波形ビードはビードの面圧が強くなく且つへたりが
生じ易いところに設ける。
【００３１】本発明によれば、この波形ビードによって
液体穴を確実にシールでき、かつ、液体の漏出を実質的
に防止できる。このガスケットは、液体穴周囲に波形ビ
ードを持つ一枚又はそれ以上枚数の板で形成することが
できる。なお、上記で具体例を参照して、本発明を説明
してきたが、この説明は例示的なものであり、本発明は
添付の請求の範囲に依ってのみ限定されるものである。
液体穴を確実にシールでき、かつ、液体の漏出を実質的
に防止できる。このガスケットは、液体穴周囲に波形ビ
ードを持つ一枚又はそれ以上枚数の板で形成することが
できる。なお、上記で具体例を参照して、本発明を説明
してきたが、この説明は例示的なものであり、本発明は
添付の請求の範囲に依ってのみ限定されるものである。
【００３２】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内燃機関
用の金属ガスケットによれば、高い締め付け圧が生じる
液体穴の周囲やシール用の十分な面圧が得られない液体
穴の周囲に、波形ビードを形成することにより、この波
形ビードによって、付与される高い締め付け圧に耐え
て、また、液体穴周囲を幅広くカバーして幅広い面圧を
発生すると共に、高温によるへたりにも耐えて、効果的
に液体穴周りを堅固にシールすることができる。
用の金属ガスケットによれば、高い締め付け圧が生じる
液体穴の周囲やシール用の十分な面圧が得られない液体
穴の周囲に、波形ビードを形成することにより、この波
形ビードによって、付与される高い締め付け圧に耐え
て、また、液体穴周囲を幅広くカバーして幅広い面圧を
発生すると共に、高温によるへたりにも耐えて、効果的
に液体穴周りを堅固にシールすることができる。
【００３３】また、一つの波形ビード内のビードの数、
幅、高さを、付与される圧力に応じて変化させることが
できるので、一つのビード内でも各部分に対応した適正
なシール圧とシール面積を確保できる。
幅、高さを、付与される圧力に応じて変化させることが
できるので、一つのビード内でも各部分に対応した適正
なシール圧とシール面積を確保できる。
【００３４】従って、これらの波形ビードを、高い締め
付け圧が付与されるか、締め付け圧が不十分な液体穴の
周囲に形成することによって、高い締め付け圧や高温に
耐えることができ、耐へたり性を向上させることができ
ると共に、幅広い面圧を発生してシールすることができ
るので、液体穴周囲を効果的にシールできる。
付け圧が付与されるか、締め付け圧が不十分な液体穴の
周囲に形成することによって、高い締め付け圧や高温に
耐えることができ、耐へたり性を向上させることができ
ると共に、幅広い面圧を発生してシールすることができ
るので、液体穴周囲を効果的にシールできる。
【図１】本発明に係る第一の実施の形態の金属製ガスケ
ットの部分的平面図である。
ットの部分的平面図である。
【図２】図１のＸ部分の部分拡大図である。
【図３】本発明に係る第二の実施の形態の金属製ガスケ
ットの平面図である。
ットの平面図である。
【図４】本発明に係る内燃機関用の金属ガスケットの波
形ビードの変形例を示す部分断面図で、（ａ）は、ビー
ドの高さが変化する波形ビードを示し、（ｂ）はビード
の幅が変化する波形ビードを示す。
形ビードの変形例を示す部分断面図で、（ａ）は、ビー
ドの高さが変化する波形ビードを示し、（ｂ）はビード
の幅が変化する波形ビードを示す。
Ａ、Ｂ ガスケット Ｈｂ ボルト穴 Ｈｃ シリンダ穴 Ｈｏ オイル穴 Ｈｐ プッシュロッド穴 Ｈｗ、Ｈｗ１ 水穴 10、20 金属板 11、12、13 ビード 14、21、21’、21” 波形ビード
Claims (9)
- 【請求項１】 エンジンのシリンダヘッドのシール対象
の実質的に全領域に展開した金属板で形成された複数の
シリンダ穴と液体穴を有する内燃機関用の金属ガスケッ
トであって、前記液体穴の全部ではなく、少なくとも一
つの液体穴の周囲に平面視で波形形状をした波形ビード
を設けたことを特徴とする内燃機関用の金属ガスケッ
ト。 - 【請求項２】 前記波形ビードは、その全長に渡って高
さを一定に、且つ、広い領域をカバーできるように該波
形ビードが囲む液体穴の端部までの距離を変化させて形
成したことを特徴とする請求項１記載の内燃機関用の金
属ガスケット。 - 【請求項３】 前記波形ビードが形成された液体穴を、
ボルト穴から離れて十分な締め付け圧が形成されない部
分に配設したことを特徴とする請求項２に記載の内燃機
関用の金属ガスケット。 - 【請求項４】 前記波形ビードが形成された液体穴を、
シリンダヘッド又はシリンダブロックの少なくとも一方
の剛性が低く、十分な締め付け圧が形成されない部分に
配設したことを特徴とする請求項２記載の内燃機関用の
金属ガスケット。 - 【請求項５】 前記波形ビードが形成された液体穴を、
シリンダ穴の近傍部分に配設したことを特徴とする請求
項２に記載の内燃機関用の金属ガスケット。 - 【請求項６】 前記波形ビードが、該波形ビードが圧縮
された時に部分的に異なる面圧を発生する形状に形成し
たことを特徴とする請求項１に記載の内燃機関用の金属
ガスケット。 - 【請求項７】 前記波形ビードが、一つの波形ビード内
で部分的に異なった面圧を発生するように、一つの波形
ビード内の単位面積あたりの波形の数を変化させて形成
したことを特徴とする請求項６に記載の内燃機関用の金
属ガスケット。 - 【請求項８】 前記波形ビードが、一つの波形ビード内
で部分的に異なった面圧を発生するように、一つの波形
ビード内で幅を変化させて形成したことを特徴とする請
求項６に記載の内燃機関用の金属ガスケット。 - 【請求項９】 前記波形ビードが、一つの波形ビード内
で部分的に異なった面圧を発生するように、一つの波形
ビード内で高さを変化させて形成したことを特徴とする
請求項６に記載の内燃機関用の金属ガスケット。
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