JP3025968U - 発光球状体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部に発光装置を備えた球状体を提供する。 【解決手段】 中空の球体１０の表面には、球体１０の
内部空間と隔絶された凹穴１１が球体１０と一体に設け
られている。凹穴１１の側壁には環状溝１２が設けられ
ている。発光装置２０は、回路基板２１、発光体２２、
この発光体２２の点滅を制御するＩＣ回路２３、振動ス
タートスイッチ２４およびバッテリー２５からなる。半
透明な弾性材料からなるカバー３０は、その外周には形
成された凸リング３１を環状溝１２に嵌合することによ
り凹穴１１に取付けられる。球体１０の凹穴１１に発光
装置２０を入れてカバー３０を取付けた後、球体１０に
空気を充填すると、球体１０の内部の空気圧力により凹
穴１１とカバー３０とが密接に連結されるので凹穴１１
が密封され、凹穴１１内の空間が防水および防湿され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、発光装置を備えた球状体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

運動用のボールには、バスケットボール、ラグビーボール、フットボールおよ びハンドボールなどがある。これらのボールは、いずれも球状体またはこれに類 似の形状である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、上記のように球状のボールの中に発光装置を取付けることは困難であっ た。 したがって、本考案の目的は、バスケットボール、ラグビーボール、フットボ ールおよびハンドボールなどの運動用のボールに適用可能な、内部に発光装置を 備えた球状体を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（解決手段） 上記の課題を解決するために、本考案の請求項１記載の発光球状体は、発光装 置を備えた球状体であって、 中空のボールと、 前記ボールの表面に前記ボールの内部空間とは隔絶して一体に形成され、前記 ボール表面への開口部から所定の深さ位置に環状溝を有する少なくとも一つの凹 穴と、 回路基板、この回路基板に取付けられた発光体、前記発光体の点滅を制御する ＩＣ回路および前記ＩＣ回路を駆動する振動スタートスイッチからなる発光装置 であって、この発光装置に電力を供給するバッテリーを備えた前記凹穴と同じ個 数の発光装置と、 透明または半透明な材料から有底筒状に形成され、前記開口部から前記凹穴に 挿入され、外周に設けられた凸リングを前記環状溝に嵌合することにより前記凹 穴に取付けられる前記凹穴と同じ個数のカバーと、 を備えることを特徴とする。

【０００５】 また、本考案の請求項２記載の発光球状体は、請求項１記載の発光球状体であ って、前記凸リングの下にはチューブ状本体が延びており、前記凹穴に前記カバ ーを取付けると前記チューブ状本体の下端が前記回路基板を押圧し、これにより 前記回路基板が位置決めされることを特徴とする。 また、本考案の請求項３記載の発光球状体は、請求項１記載の発光球状体であ って、前記カバーは弾性材料からなり、前記凹穴に取付けたときに前記凹穴から 露出される底部表面には前記ボールの表面と同様の凸粒が形成されていることを 特徴とする。

【０００６】 また、本考案の請求項４記載の発光球状体は、請求項１記載の発光球状体であ って、前記カバーの底部内面には凸レンズ部が形成されていることを特徴とする 。 さらにまた、本考案の請求項５記載の発光球状体は、請求項１記載の発光球状 体であって、前記発光体、前記ＩＣ回路、前記振動スタートスイッチは前記回路 基板の前記開口部側に配置され、前記バッテリーは前記回路基板の反前記開口部 側に取付けられることを特徴とする。

【０００７】 （作用および考案の効果） 請求項１記載の発光球状体によると、ボールに発光装置を組み込むことが可能 である。凹穴にはカバーが取付けられているので、発光装置を防水および防湿す ることができる。 請求項２記載の発光球状体によると、チューブ状本体の下端により回路基板を 押圧して位置決めしている。これにより、回路基板が凹穴内で固定されるので、 発光球状体の使用時の衝撃から回路基板が守られる。

【０００８】 請求項３記載の発光球状体によると、カバーは弾性材料からなり、またボール と同様の表面形状を有するため、カバーを取付けたボールを手などに持った場合 に触覚に与える違和感が少ない。 請求項４記載の発光球状体によると、凸レンズ部により発光体からの光を集光 することができる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施例を図面を用いて説明する。 本考案の一実施例の発光球状体は、球体１０、発光装置２０およびカバー３０ からなる。 中空の球体１０は、バスケットボール、ラグビーボール、フットボールおよび ハンドボールなどの運動用のボール、または児童の遊具用などに用いられるボー ルである。この球体１０の表面には、一つまたは複数の有底円筒状の凹穴１１が 球体１０と一体に設けられている。本実施例では凹穴１１の数は一つである。こ の凹穴１１は、球体１０のバランスを保つために、球体１０の空気供給または排 出用の図示しない空気栓に対向する位置に形成されている。本考案としては、二 つ以上の凹穴を設けてもよい。この場合にも、球体のバランスを保つことができ るように凹穴を配置することが好ましい。凹穴１１は、球体１０の内部空間とは 隔絶されている。また、凹穴１１の側壁には、その開口部から所定の深さの位置 に環状溝１２が設けられている。

【００１０】 この凹穴１１の底部に、発光装置２０が取付けられる。発光装置２０は、円板 状の回路基板２１と、回路基板に取付けられた発光体２２と、この発光体２２の 点滅を制御するＩＣ回路２３と、ＩＣ回路２３を駆動する振動スタートスイッチ ２４と、回路基板２１の下側に配置されて発光装置２０に電力を供給するバッテ リー２５とからなる。発光装置２０としては、発光ダイオードまたはランプなど を使用することができる。

【００１１】 凹穴１１に嵌合される有底略円筒状のカバー３０は、透明または半透明な材質 からなる。本実施例のカバー３０は半透明である。カバー３０の外周には、環状 溝１２に嵌合可能な凸リング３１が形成されている。凸リング３１から下に延び たチューブ状本体３２を凹穴１１内に挿入し、凸リング３１を環状溝１２に嵌合 すると、チューブ状本体３２の下端が回路基板２１を押圧し、これにより回路基 板２１が位置決めされる。カバー３０は弾性材料からなり、その表面は球体１０ とほぼ同じ半径の球面の一部をなし、また球体１０の表面と同様に凸粒３３が形 成されている。したがって、カバー３０を取付けた球体１０を手などに持った場 合にも、触覚に与える違和感はほとんどない。なお、特殊な触感を得るために、 カバーの表面に球体の表面とは異なる形状の凸粒を設けてもよい。また、カバー ３０の内底面には、発光体２２からの光を集光するための凸レンズ部３５が設け られている。複数の凹穴を有する場合には、各凹穴にそれぞれ一つの発光装置が 取付けられる。

【００１２】 球体が複数の凹穴を有する場合には、各凹穴にそれぞれ一つの発光装置および カバーを取付ける。 この発光球状体は、次のようにして使用される。 まず、球体１０の凹穴１１に発光装置２０を入れ、カバー３０を取り付ける。 次に、球体１０に空気を充填すると、球体１０の内部の空気圧力により凹穴１１ とカバー３０とが密接に連結されるので、球体１０とカバー３０とが安定して接 合される。また、これにより凹穴１１が密封されるので、凹穴１１内の空間が防 水および防湿される。

【００１３】 バッテリー２５を充電するときや発光装置２０を交換するときには、球体１０ の空気を減らして空気圧力を下げるか、または工具を用いてカバー３０を取り外 せばよい。その後、上述のようにして発光球状体を再度組み立てる。 本考案の発光球状体によると、発光装置２０を球体１０に組み込むことが可能 である。また、長期の使用や強い衝撃に耐えうるとともに、各部品の取り替えも 容易である。さらに、発光装置２０は防水および防湿されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による発光球状体を示す斜視
図である。

【図２】本考案の一実施例による発光球状体を示す分解
斜視図である。

【図３】本考案の一実施例による発光球状体の要部を示
す断面図である。

【符号の説明】

１０ 球体（ボール） １１ 凹穴 １２ 環状溝 ２０ 発光装置 ２１ 回路基板 ２２ 発光体 ２３ ＩＣ回路 ２４ 振動スタートスイッチ ２５ バッテリー ３０ カバー ３１ 凸リング ３２ チューブ状本体 ３３ 凸粒

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 発光装置を備えた球状体であって、 中空のボールと、 前記ボールの表面に前記ボールの内部空間とは隔絶して
   一体に形成され、前記ボール表面への開口部から所定の
   深さ位置に環状溝を有する少なくとも一つの凹穴と、 回路基板、この回路基板に取付けられた発光体、前記発
   光体の点滅を制御するＩＣ回路および前記ＩＣ回路を駆
   動する振動スタートスイッチからなる発光装置であっ
   て、この発光装置に電力を供給するバッテリーを備えた
   前記凹穴と同じ個数の発光装置と、 透明または半透明な材料から有底筒状に形成され、前記
   開口部から前記凹穴に挿入され、外周に設けられた凸リ
   ングを前記環状溝に嵌合することにより前記凹穴に取付
   けられる前記凹穴と同じ個数のカバーと、 を備えることを特徴とする発光球状体。
2. 【請求項２】 前記凸リングの下にはチューブ状本体が
   延びており、前記凹穴に前記カバーを取付けると前記チ
   ューブ状本体の下端が前記回路基板を押圧し、これによ
   り前記回路基板が位置決めされることを特徴とする請求
   項１記載の発光球状体。
3. 【請求項３】 前記カバーは弾性材料からなり、前記凹
   穴に取付けたときに前記凹穴から露出される底部表面に
   は前記ボールの表面と同様の凸粒が形成されていること
   を特徴とする請求項１記載の発光球状体。
4. 【請求項４】 前記カバーの底部内面には凸レンズ部が
   形成されていることを特徴とする請求項１記載の発光球
   状体。
5. 【請求項５】 前記発光体、前記ＩＣ回路、前記振動ス
   タートスイッチは前記回路基板の前記開口部側に配置さ
   れ、前記バッテリーは前記回路基板の反前記開口部側に
   取付けられることを特徴とする請求項１記載の発光球状
   体。