JP3025867B2 - スクリュ式射出成形機の熱硬化性樹脂加熱装置 - Google Patents

スクリュ式射出成形機の熱硬化性樹脂加熱装置

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JP3025867B2
JP3025867B2 JP7963396A JP7963396A JP3025867B2 JP 3025867 B2 JP3025867 B2 JP 3025867B2 JP 7963396 A JP7963396 A JP 7963396A JP 7963396 A JP7963396 A JP 7963396A JP 3025867 B2 JP3025867 B2 JP 3025867B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性樹脂の射
出成形に用いられるスクリュ式射出成形機の熱硬化性
加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機に使用される熱硬化性樹脂
熱装置の加熱筒2は、図6に示すように、その中心貫通
孔内にスクリュ5を回転かつ前後移動可能に収納してお
り、このスクリュ5によりホッパ(図示略)から供給さ
れた樹脂材料を混練して可塑化し、ノズル4側に供給す
るようになっている。この加熱筒2の外周には、加熱筒
2を所定温度に高めるための熱媒循環通路10が形成さ
れており、この通路上面を閉鎖して熱媒が熱媒循環通路
10内を循環できるように、加熱筒の外側を取り囲むジ
ャケットカバー6が配置されている。
【0003】熱媒循環通路10は、図7に示すように、
加熱筒の軸方向に整列した複数の外周溝を有し、加熱筒
を複数の温調ゾーンA,B,C・・・に分け、各温調ゾ
ーン毎に図6に示す熱媒の供給口10a及び排出口10
bを有する。また、各温調ゾーンの間に、加熱筒の内部
に延在するサーモカップル等の加熱筒用温度センサ8が
複数個配置されている。
【0004】このような熱硬化性樹脂加熱装置を用いて
金型へ樹脂を充填するために、ホッパから供給される樹
脂材料が加熱筒内部に落下して、スクリュの溝5aに溜
りスクリュ5の回転によって混練され、樹脂材料は、加
熱筒2の加熱温度と、スクリュ5の混練作用による摩擦
熱とにより溶融して可塑化される。
【0005】また、熱硬化性樹脂、例えば、フェノール
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、メラミン−フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂等では、
その性質から加熱により硬化が進行すると、その硬化は
不可逆反応であることから元の溶融状態には戻らないの
で、加熱筒2は所定の加熱温度以上にならないようにサ
ーモスタット等のフィードバック制御によって温度管理
がされている。
【0006】このために、加熱筒の先端部には、ジャケ
ットカバー6の熱媒供給口10aから加熱筒内部に延び
てからトンネル状の軸方向通路9を介して熱媒が供給さ
れ、さらに、図7に示すように、この軸方向通路9は、
加熱筒の軸方向に沿って蛇行し、最後に軸方向通路の後
方に位置する周回通路19に循環して熱媒供給口10a
側の近くにある熱媒排出口10bに通じるようになって
いる。この加熱筒前部の温調ゾーンAは、スクリュ先端
部の温度管理を行なっており、その先端に位置するノズ
ル4は、シリンダヘッド30及びノズルチップ31で構
成されている。
【0007】上記構成の熱媒循環通路としての通路10
とトンネル状の軸方向通路9については、実願平5−5
6570に開示されており、そこで、多くの温調ゾーン
に区画して加熱筒前部まで細かく温調できる射出装置に
おける加熱筒前部の温調用構造が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような加熱筒にお
いて、ジャケットカバーは、加熱筒外周に溶接される形
式と、Oリングにより熱媒循環通路との間を密封する形
式がある。一方の溶接構造の形式では、熱媒循環通路の
上面がジャケットカバーによって完全に遮蔽されてお
り、長期使用により温調通路にスケールが付着すると熱
交換率が低下する原因となるが、循環通路の掃除を簡単
に行うことができないという問題点を有する。
【0009】また、加熱筒外周をジャケットカバーで遮
蔽する場合、溶接構造でなくOリングにより密封する形
式においては、ジャケットカバーの取外しが可能であ
る。しかし、この形式では、Oリングの挿入溝が加熱筒
側に配置されて、その溝部分はOリングの一部分が外側
に突出しているため、加熱筒にジャケットカバーを挿入
する際の抵抗が大きく、ジャケットカバーに形成された
径方向の貫通孔における内縁のバリ等によりOリングが
損傷したり、またOリングを押えつけてジャケットカバ
ーを挿入するために加熱装置の組立に多大の時間を要す
る等の問題が生じる。
【0010】このような事情に鑑みて、本発明は、加熱
筒とジャケットカバーとの間をOリングで密封する構造
を改良して、ジャケットカバーの組み付けを容易にし、
温調通路の掃除を簡単にするスクリュ式射出成形機の熱
硬化性樹脂加熱装置を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明の他の目的は、加熱筒のノズ
ル部内において熱硬化性樹脂材料の硬化を防止し、かつ
加熱筒温度の管理及び加熱筒内での熱硬化性樹脂の材料
供給を確実に行うための熱硬化性樹脂加熱装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ホッパーから供給される樹脂材料を混練
して可塑化するスクリューを回転かつ前後移動可能に収
納する加熱筒と、該加熱筒の外周に形成された温調用熱
媒の循環通路の上面を覆うリング状の複数のジャケット
カバーと、加熱筒とジャケットカバーとの間隙を密封す
る複数のOリングと、前記循環通路の間で加熱筒内部に
挿入される複数の温度センサとを配置したスクリュ式射
出成形機の熱硬化性樹脂加熱装置において、前記加熱筒
の外周に順次はめ込まれて互いに隣接する各ジャケット
カバーの端面の少なくとも一方の内周縁に形成したOリ
ング用の座部と、一方の最端部側に位置する1つのジャ
ケットカバーまたはこれに隣接配置され、温度センサが
挿入される加熱筒とジャケットカバーの合わせ孔を一致
させるための位置決め手段と、他方の最端部側に位置す
るジャケットカバーまたはこれに隣接配置され、前記位
置決めされた一方の最端部側のジャケットカバーに対し
て順次他のジャケットカバーを整列させて加熱筒に固定
する手段とを備えていることを特徴としている。
【0013】このような構成によれば、加熱筒とジャケ
ットカバーとの間隙を密封するためのOリングが、隣接
するジャケットカバー間の端面の内周縁に形成された座
部内に収納されることになり、その結果、加熱筒に順に
整列して挿入されるジャケットカバーは、座部に配置さ
れたOリングが、加熱筒外周に押えつけられる形でジャ
ケットカバーの座部側に沈み込むので、容易にジャケッ
トカバーを挿入できる。
【0014】また、本発明では、加熱筒に対するジャケ
ットカバー取付け位置が、最端部側のジャケットカバー
の位置決め手段によって、一義的に決まるので、加熱筒
の外周に形成される熱媒の循環通路の給排口と温度セン
サ用の挿入孔、及びこれらに対応して配置されるジャケ
ットカバー側の循環通路への取付け口とセンサ用貫通孔
との位置合わせが確実になる。
【0015】また、本発明では、位置決め手段を用い
て、一方の最端部側のジャケットカバーに順次整列され
た他のジャケットカバーは、他方の最端部側のジャケッ
トカバーに設けた1つの固定手段を締結することによっ
て、全体のジャケットカバーが加熱筒に固定されること
になる。
【0016】さらに、請求項2の構成のように、Oリン
グの座部を、ジャケットカバーの内周縁を断面形状で三
角形に切り取って内周傾斜面を設けた構造にすると、加
熱筒にジャケットカバーを挿入するとき、Oリングに働
く加熱筒軸方向からの力は、座部の内周斜面に作用する
力の分力として、Oリングを押えつける力が作用するの
で、Oリングがジャケットカバーの内周面から突出して
いても容易に加熱筒に挿入することができる。
【0017】請求項3に記載の構成によれば、加熱筒内
部に挿入される温度センサは、加熱筒に接触する形で、
温度センサの露出した先端部が測定対象である加熱筒の
内部温度を直接検出できるので、より一層確実な温度管
理を行うことができる。
【0018】請求項5に記載の構成によれば、スクリュ
式射出成形機の熱硬化性樹脂加熱装置において、樹脂材
料を混練して可塑化するスクリューを回転かつ前後移動
可能に収納し、成形時にノズル先端部が金型内に挿入さ
れるロングノズル構造の加熱筒と、ノズル先端部の内部
温度を検出するノズル用温度センサとを有し、ノズル用
温度センサは、ノズル先端部の温度が設定温度以上にな
ると、ノズルを自動的に後退させるための信号を出力す
ることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1はスクリュ式射出成形機の熱硬化性
樹脂加熱装置の従来例と本発明とを中心線を境に上下に
配置して比較する概略構成断面図である。
【0020】加熱装置1は、樹脂材料を加熱するための
加熱筒2と、その中心開口孔3に樹脂材料を可塑化して
ノズル4の側に送り出すためのスクリュ5と、加熱筒2
の外周回りに配置される複数のジャケットカバー6(図
中では先端側から61 ,62・・,6n と表記する。)
と、加熱筒2とジャケットカバー6との間隙を密封する
複数のOリング7と、加熱筒内部の温度を検出する複数
の温度センサ8とを備えている。
【0021】加熱筒2にはその外周回りに熱媒体を循環
させる循環通路10が設けられ、この循環通路10は加
熱筒内部を所定温度に保つために所望の間隔を置いて軸
方向に整列して配置され、加熱筒全体で、従来と同様の
いくつかの温調ゾーンA,B,C(図7参照)を形成し
ている。各温調ゾーンは、熱媒供給口10aと熱媒排出
口10bが設けられて各ゾーンで所定の熱媒がそれぞれ
の循環通路10を循環し、その回りの加熱筒内部を加熱
する。
【0022】加熱筒内のスクリュ5は、射出装置によっ
て樹脂材料をノズル側に送り出すための回転動作と、一
定量の溶融樹脂を金型内に射出するため混練されてノズ
ル側に移動した溶融樹脂により後退させ、この所定量の
溶融樹脂を金型のキャビティ内に充填するため前進する
往復動作を行う。
【0023】加熱筒2は、複数段の温度ゾーンを有し、
スクリュ5によって樹脂材料が前方に送り出されるに従
い、一般的には、徐々に高い加熱温度で加熱されるよう
に温度制御されている。
【0024】複数のジャケットカバー6は、リング形状
であり、加熱筒2の外周面を循環する各循環通路10の
上面を遮蔽するために、加熱筒の先端側から順次挿入さ
れて加熱筒外周を取り巻き、互いに隣接して軸方向に整
列した形に配置される。このジャケットカバー6は、熱
媒供給ホースの取付け口15と温度センサ用貫通孔16
の両方または一方を有しており、取付け口15は、各温
調ゾーンに対応した循環通路の熱媒供給口10aと熱媒
排出口10bに位置合わせされ、また、温度センサ用貫
通孔16は、加熱筒2の内部に延びるセンサ挿入孔17
に一致する位置に設けられる。
【0025】このために、本発明では、図2に示すよう
に、加熱筒2の軸方向に整列された後方最端部(一方の
最端部側)のジャケットカバー6n には、ジャケットカ
バーの位置決め手段18が設けられている。
【0026】この位置決め手段18は、種々の方法があ
るが、本発明の形態では、最端部のジャケットカバー6
n の一部を構成するリング部材として構成される。この
リング部材18は、径方向に貫通するねじ孔18aに螺
合する締結部材20と、端面が隣接するジャケットカバ
ー6の軸方向孔21に嵌合するノックピン22とを備え
て、温度センサ8を挿入する穴の位置決めと加熱筒2に
対するジャケットカバー6の取付位置を定める。ここで
は、締結部材20は、先端が尖ったセットスクリュであ
り、加熱筒2には対応する位置決め孔2aが設けられて
いる。
【0027】また、この位置決め手段18と対になって
前方最端部(他方の最端部側)のジャケットカバー61
の一部を構成する固定手段が設けられている。この固定
手段は、ここでは、図1に示すように加熱筒のねじ部2
bに螺合するナット状リング部材23からなっている。
【0028】このリング部材23は、加熱筒2のねじ部
2bに螺合するナット手段で構成され、最前列に位置す
るOリング7を側部から押え、かつ位置決めされた最端
部側のジャケットカバー6n に他のジャケットカバー6
2 ,・・,6n-1 を順次整列させてジャケットカバー全
体を加熱筒2に固定する。このリング部材23の締め付
けには、リング部材の外周に設けた複数の孔23aを利
用する。
【0029】なお、上記の位置決め手段と固定手段は、
ここではジャケットカバーの一部として構成されている
が、最端部側のジャケットカバーに隣接配置された他の
部材に設けられたものであっても良い。
【0030】加熱筒2とジャケットカバー6との間隙を
密封するOリング7は、熱媒が外部に漏れないようにす
るものである。従来の構造では、図1に示すように、加
熱筒2の外周部分に設けた断面四角形の凹溝24内に収
納されているが、本発明におけるOリング7は、ジャケ
ットカバー6,6が互いに隣接する端面の少なくとも一
方の内周縁に形成される座部25に配置されることを特
徴としている。
【0031】本発明の形態では、このOリング用の座部
25は、図3に示すように、好ましくは、ジャケットカ
バーの軸方向断面で三角形状の切取り空間を形成し、ジ
ャケットカバーの内周縁に内周傾斜面25aを備えてい
る。
【0032】この内周傾斜面25aを設けたことによ
り、ジャケットカバー6を加熱筒2の先端部側から挿入
する際に、Oリング7は、加熱筒の外周面に押えられて
斜面に沿って下方に沈むので、Oリング7が座部から一
部分突出していても容易にジャケットカバー6を加熱筒
2に挿入できる。
【0033】しかし、この座部25は、ジャケットカバ
ー6の内周縁に形成されてOリング7を収納できるもの
であれば、どのような形状でも良く、従来と同様な断面
四角形または、他の形状、例えば、隣接するジャケット
カバーの両側の内周縁を斜めにカットして、図4に示す
ような三角形状、あるいは断面形状が半円形等でもよ
い。
【0034】図1において、加熱筒2の温調ゾーンにお
ける内部温度を測定するための温度センサ8は、サーモ
カップル等の公知の温度検知手段で構成され、ジャケッ
トカバー6を貫通して加熱筒内部に奥深く挿入されてお
り、従来では、ねじ付き支持体26を貫通して段付きガ
イド筒27内に格納されている。したがって、温度セン
サ8は加熱筒の内部温度をガイド筒27を介して間接的
に測定している。
【0035】一方、本発明の形態では、図2に示すよう
に、ジャケットカバー6の温度センサ用貫通孔16に、
温度センサ8を保持する鍔付きガスケット28がねじ込
まれており、このガスケット28と温度センサ8との間
は、ガスケット28の内孔に収容されたシールリング2
9によって外気との連絡を遮断されている。
【0036】そして、温度センサ8は、ガスケット28
を貫通して加熱筒2のセンサ挿入孔17に延び、温度セ
ンサの先端部8aが加熱筒内部に直接接触するように露
出している。これにより、温度センサ8は、加熱筒の内
部温度を正確に測定することができる。さらに、本発明
では、ジャケットカバー6に設けた熱媒の供給または排
出用ホースの取付け口15は、従来のガスケット口径に
対して、一回り小さい口径(PT3/8インチ)となっ
ている。これにより、ジャケットカバー6の厚さを薄く
する。
【0037】また、図1に示すように、加熱筒のノズル
4に近い加熱筒2の先端部には、加熱筒の1つの熱媒供
給口10aから加熱筒2の内部に延びて加熱筒先端面に
溶接された板状蓋部材12に向かって延びるトンネル状
の軸方向通路9が設けられている。この軸方向通路9
は、従来例の図8と同様に軸方向に沿って蛇行する循環
通路を形成しており、加熱筒の先端面側の板状蓋部材1
2に隣接してノズル周囲を回る周回通路14に連通し
て、熱媒供給口10aの近くに位置する熱媒排出口10
bを介して所定温度の熱媒が循環する。
【0038】また、本発明では、図5に示すように、ホ
ッパ35が、従来のホッパ位置よりも前方の加熱筒2の
後部に配置可能となっており、これにより、加熱筒内に
滞留する時間が短縮され、計量ストロークの短い場合
や、熱安定性の悪い材料を成形する場合に連続安定成形
が可能になる。また、ホッパからスクリュまでの距離d
も短くなるので、ホッパ35内で樹脂材料がブリッジ状
態となる危険度が少なくなり、材料供給性能が向上す
る。
【0039】本発明に係る成形作業では、金型内にノズ
ル4が挿入されるロングノズル(図1の左下部分参照)
が一例として採用されている。この構造は、金型内に形
成されるスプールを長くすると、それだけ成形品に対す
る樹脂材料のロスが多くなる点を考慮したもので、スプ
ール部分を短くし、その分ノズルの先端を延長して樹脂
材料の削減を図り、製品のコストを低減するものであ
る。
【0040】この場合、ノズル4の先端部が金型内に入
るので、金型温度に伴う金型からの輻射熱によりノズル
温度が高くなり、材料が硬化する危険がある。このた
め、ノズル部内に滞留している樹脂材料が金型温度の影
響により所定温度以上に加熱されることを防止するため
に、図1における本発明の形態では、ノズル先端部の外
周部分4aを断熱材11で取り巻き、さらに、サーモカ
ップル13をノズル外周に沿って延びる軸方向溝36内
に収納させ、その先端部をノズル内部に突出させて、ノ
ズル先端部の温度を検出している。そして、射出保持工
程の終了後、ノズル先端部が設定温度以上になるとノズ
ルを自動的に後退できるようになっている。
【0041】このような適正な温度制御の下で加熱装置
により可塑化された溶融材料は、金型内に射出充填さ
れ、その後、一時的に型締力を開放したり、強制的に金
型分割面を開いてキャビティ内のガスを排出するガス抜
きの操作が行われ、再度、型締動作を行い、所定の冷却
時間の後、型を開いて成形品を取り出すようになってい
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ジャケットカバーの内周縁にOリング用の座部を形成し
たことにより、ジャケットカバーの取付け取外しを簡単
にして加熱筒の熱媒循環通路の掃除を容易に行うことが
できる。また、位置決め手段と固定手段によって、加熱
筒とジャケットカバーに配置された熱媒を循環させる連
通口及び温度センサの挿入孔の各対応する穴位置合わせ
が確実となり、ジャケットカバーの組み付け調整が簡単
にできる。
【0043】また、加熱筒先端部での循環通路の構成及
びノズル部に設けたセンサにより、スクリュ内での樹脂
の硬化と金型温度によるノズル周囲の温度上昇に基づく
熱硬化性樹脂のノズル部での材料の硬化を防止するの
で、加熱筒温度の管理及び加熱筒内での熱硬化性樹脂の
材料供給を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱硬化性樹脂加熱装置の断面を中
心線を境に従来例と本発明の構成に分けて見た構成比較
断面図である。
【図2】本発明に係る位置決め手段の構造を示す加熱装
置の一部を示す断面図である。
【図3】本発明に係るOリング用の座部の一例を拡大し
て示す断面図である。
【図4】本発明に係るOリング用の座部の他の例を拡大
して示す断面図である。
【図5】ホッパ位置と従来例のホッパ位置を対照して示
す加熱筒後部の概略断面図である。
【図6】従来構造の熱硬化性樹脂加熱装置の断面図であ
る。
【図7】従来から使用されている本発明と同様の熱媒循
環通路の状態を示す加熱筒の断面構成図である。
【図8】図7における加熱筒の先端部に設けた循環通路
を示す一部詳細図である。
【符号の説明】
1 加熱装置 2 加熱筒 4 ノズル 5 スクリュ 6 ジャケットカバー 7 Oリング 8 温度センサ 10 循環通路 18 位置決め手段 23 固定手段 25 座部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/20 B29C 45/58 - 45/62 B29C 45/72 - 45/78

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホッパーから供給される樹脂材料を混練し
    て可塑化するスクリューを回転かつ前後移動可能に収納
    する加熱筒と、該加熱筒の外周に形成された温調用熱媒
    の循環通路の上面を覆うリング状の複数のジャケットカ
    バーと、加熱筒とジャケットカバーとの間隙を密封する
    複数のOリングと、前記循環通路の間で加熱筒内部に挿
    入される複数の温度センサとを配置したスクリュ式射出
    成形機の熱硬化性樹脂加熱装置において、 前記加熱筒の外周に順次はめ込まれて互いに隣接する各
    ジャケットカバーの端面の少なくとも一方の内周縁に形
    成したOリング用の座部と、 一方の最端部側に位置する1つのジャケットカバーまた
    はこれに隣接配置され、温度センサが挿入される加熱筒
    とジャケットカバーの合わせ孔を一致させるための位置
    決め手段と、 他方の最端部側に位置するジャケットカバーまたはこれ
    に隣接配置され、前記位置決めされた一方の最端部側の
    ジャケットカバーに対して順次他のジャケットカバーを
    整列させて加熱筒に固定する手段とを備えていることを
    特徴とする熱硬化性樹脂加熱装置。
  2. 【請求項2】Oリング用の座部は、ジャケットカバーの
    内周縁を軸方向断面で三角形状に切取った内周傾斜面を
    有していることを特徴とする請求項1の熱硬化性樹脂
    熱装置。
  3. 【請求項3】加熱筒に配置される温度センサは、ジャケ
    ットカバーの貫通孔にガスケットを介してはめ込まれ、
    そのセンサ先端部が加熱筒内部に直接接触するように露
    出していることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性
    樹脂加熱装置。
  4. 【請求項4】位置決め手段は、最端部側のジャケットカ
    バーの径方向に貫通するねじ孔に螺合する締結部材と、
    前記ジャケットカバーの端面から突出して、隣接するジ
    ャケットカバーの軸方向孔に嵌合するノックピンとから
    なることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂
    熱装置。
  5. 【請求項5】樹脂材料を混練して可塑化するスクリュー
    を回転かつ前後移動可能に収納し、成形時にノズル先端
    部が金型内に挿入されるロングノズル構造の加熱筒と、 前記 ノズル先端部の内部温度を検出するノズル用温度セ
    ンサとを有し ノズル用温度センサは、ノズル先端部の温度が設定温度
    以上になると、ノズルを自動的に後退させるための信号
    を出力する ことを特徴とするスクリュ式射出成形機の熱
    硬化性樹脂加熱装置。
  6. 【請求項6】ノズル先端部の外周回りに断熱材を配置し
    ことを特徴とする請求項5に記載の熱硬化性樹脂加熱
    装置。
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CN114801098A (zh) * 2022-05-06 2022-07-29 宁波华美达机械制造有限公司 一种新型注塑机螺杆加热装置

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