JP3025575B2 - Muse/ntscコンバータにおける動き検出回路 - Google Patents

Muse/ntscコンバータにおける動き検出回路

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JP3025575B2
JP3025575B2 JP4086217A JP8621792A JP3025575B2 JP 3025575 B2 JP3025575 B2 JP 3025575B2 JP 4086217 A JP4086217 A JP 4086217A JP 8621792 A JP8621792 A JP 8621792A JP 3025575 B2 JP3025575 B2 JP 3025575B2
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宏一郎 吉野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MUSE/NTSCコ
ンバータなどのダウンコンバータで使用され、本来のデ
コードを行わない簡易なMUSEデコーダにおいて、静
止画と動画の処理系統を分割する場合に、その判断の基
準となる信号を生成するための動き検出回路に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】MUSE信号は、1フィールドごとに標
本点の位相が90゜相違する映像信号で画像を構成して
おり、各1フィールドごとの映像信号は、画面表示上の
4画素に対して1画素の標本点しか持たない間欠した映
像信号となっている。そのため、本来のMUSEデコー
ダによる再生の際には、各映像信号の間欠している部分
を、内挿により補完して画質の劣化を防いでいる。この
間欠部分の内挿は、静止画領域はフィールド間の情報に
基づくフィールド間内挿フィルタに切り換えて行われ、
また、動画領域は単一フィールド内の情報に基づくフィ
ールド内内挿フィルタに切り換えて行われる。これの内
挿フィルタの切り換えは、MUSE信号に含まれるコン
トロール信号から得られる動き検出信号に基づいて行わ
れる。 しかし、従来のいわゆるNHK方式のMUSE/
NTSCコンバータ(日本放送出版協会 昭和63年1
1月25日発行、ハイビジョン技術、第283〜287
頁)は、このような内挿フィルタの切り換えを行わない
簡易的なダウンコンバータである。
【0003】 従来のNHK方式のMUSE/NTSCコ
ンバータは、図5(a)に示すように、アスペクト比変
換回路32、走査線数変換回路33、フィールド周波数
変換回路34およびNTSCエンコーダ35からなる。
アスペクト比変換回路32は、入力端子31から入力さ
れたMUSE信号のアスペクト比16:9をNTSC用
の4:3に変換し、走査線数変換回路33は、走査線数
1125本を525本に変換し、フィールド周波数変換
回路34は、フィールド周波数60Hzを59.94H
zに変換する。NTSCエンコーダ35は、NTSC用
のアスペクト比、走査線数およびフィールド周波数に変
換された映像信号を、NTSCのコンポジット信号にエ
ンコードする。 走査線数変換回路33は、もう少し具体
的には、図5(b)に示すように、MUSE信号の走査
線数1125本の映像信号を直列に接続された複数のラ
インメモリ37 、37 …に入力し、ラインメモリ3
、37 …ごとに1ラインづつ遅延した1ライン分
の映像信号を記憶し、このラインメモリ37 、37
…の出力を加重平均回路38で加重平均して順次1ライ
ン分の映像信号を出力し て、1フィールド525本の走
査線として出力する。 このMUSE/NTSCコンバー
タは動き検出を行っていないので、完全動画処理、すな
わちフィールド内内挿フィルタのみを用いて内挿を行っ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のNHK方式のM
USE/NTSCコンバータのように、フィールド内内
挿フィルタのみを用いて内挿を行うと、動画領域につい
ては適切な内挿フィルタであるので問題はないが、静止
画領域においては、フィールド間内挿フィルタによって
内挿を行うべきところを、フィールド内内挿フィルタで
全ての動画処理を行うため、MUSE特有の折返しノイ
ズが目立ち、NTSC対応の表示装置においても画像劣
化が生じるという問題があった。このような問題点を解
決するためには、本来のMUSEデコーダと同様に、フ
ィールド間内挿フィルタ、フィールド内内挿フィルタお
よび映像信号の動き検出回路を設けて、動き検出回路の
信号に基づいて、内挿フィルタを切り換える必要があ
る。しかしながら、MUSE/NTSCコンバータで
は、MUSE信号に対して走査線数などの変換を行って
いるので、MUSE信号のコントロール信号を利用して
動き検出信号を生成することはできない。
【0005】 変換後の映像信号から独自に動き信号を検
出して、内挿フィルタの切り換えを行っているものとし
て、NHK方式のMUSE/PALコンバータ(日本放
送出版協会 昭和63年11月25日発行、ハイビジョ
ン技術、第271〜283頁)がある。このNHK方式
のMUSE/PALコンバータでは、図6に示すよう
に、入力したMUSE信号と3個のフィールドメモリ3
、39 、39 から出力されるそれぞれ1フィー
ルドづつ遅延した4フィールド分の映像信号が動き検出
回路40に入力され、この動き検出回路40から動き検
出信号が出力される。 この動き検出には、少なくとも3
個のフィールドメモリ39 、39 、39 を必要と
し、しかもフィールドメモリは、少なくとも1フィール
ド分の映像信号を記憶するため、きわめて大容量のメモ
リが必要になる。
【0006】 NHK方式のMUSE/PALコンバータ
の場合には、MUSE信号からPAL信号へのフレーム
周波数の変換のためにフィールドメモリ39 、3
、39 と同様の構成の3個のフィールドメモリを
必要とするため、この3個のフィールドメモリを利用す
ることにより、動き検出のために新たにフィールドメモ
リを追加する必要がない。したがって、MUSE/PA
Lコンバータでは、さほど回路規模が拡大することはな
い。 ところが、MUSE/NTSCコンバータに、この
MUSE/PALコンバータと同様の動き検出のための
回路を追加するためには、新たに3個の大容量のフィー
ルドメモリ39 、39 、39 を追加しなければな
らないので、得られる画質の向上に比べて、回路規模が
大きくなり過ぎるという問題点があった。
【0007】 また、MUSE信号では、オフセットサン
プリング処理のため、現フィールドと1フレーム前のフ
ィールド間では、画素の位置、つまり、サンプリングの
ポイントが違う。そのため、前述のNHK方式のMUS
E/PALコンバータの動き検出回路では、1フレーム
前のフィールドと現フィールドを比較する場合、現フィ
ールドの画素位置から1フレーム前のフィールドの画素
位置と同じ位置の画素を算出するものとする。しかし、
内挿フィルタは、ローパス特性を示すために、高域成分
が動き量として誤検出されるという問題がある。具体的
には、1フレーム前の画素が、図4(a)に示すような
周波数成分であって、静止画像を考えた場合、現フィー
ルドと1フレーム前の画像の持つ周波数成分が略同じで
あるにも拘らず、現フィールドに内挿フィルタをかけた
場合の周波数成分は、図4(b)の実線のようになり、
斜線で示した高域成分が動き量として誤検出されるとい
う問題がある。これにより、静止画領域が動画領域とし
て誤検出されると、静止画領域であるのもかかわらず、
フィールド内内挿フィルタで内挿が行われる。フィール
ド内内挿フィルタは、搬送波からの折り返し歪みによる
モアレ状の劣化を抑制するためにフィールド間内挿に比
べて垂直帯域の周波数特性が狭く、垂直解像度の劣化を
招くという問題点がある。
【0008】本発明は、簡易MUSEデコーダやMUS
E/NTSCコンバータであるダウンコンバータに相応
しい規模の小さい回路を用いて動き検出回路を構成しな
がら、より正確な動き検出信号を生成することにより
の高い画像を再生することを目的とするものである。
【000】
【課題を解決するための手段】本発明は、現フィールド
の1ライン前の映像データのある画素と、その1つ前の
画素とから内挿点aを求める内挿点算出回路16と、現
フィールドの1ライン前の映像データのある画素と、そ
の1つ前の画素とからエッジYaを検出するエッジ検出
回路17と、前記aと、1フレーム前の現ラインの1ラ
イン前の映像データであって、前記aと同一サンプリン
グ点の画素とから差分量Xaを検出する差分量検出回路
20と、前記XaとYaとを加算してZaを求める加算
回路22と、現フィールドの現ラインの映像データであ
って、前記aと同一サンプリング点の画素と、現フィー
ルドの2ライン前の映像データであって、前記aと同一
サンプリング点の画素とから内挿点bを求める内挿点算
出回路18と、現フィールドの現ラインの映像データで
あって、前記aと同一サンプリング点の画素と、現フィ
ールドの2ライン前の映像データであって、前記aと同
一サンプリング点の画素とからエッジYbを検出するエ
ッジ検出回路19と、前記bと、1フレーム前の現ライ
ンの1ライン前の映像データであって、前記aと同一サ
ンプリング点の画素とから差分量Xbを検出する差分量
検出回路21と、XbとYbとを加算してZbを求める
加算回路23と、ZaとZbのうち最小値を選択して動
き量として出力する最小値選択回路24とからなること
を特徴とするMUSEデコーダにおける動き検出回路で
ある。
【0010】
【作用】N−1入力端子10にN−1の映像データが入
力したものとすると、その出力側に、N−1があらわ
れ、D型FF回路15にN−1が出力する。これらの
N−1とN−1が、それぞれ内挿点算出回路16と
HPFからなるエッジ検出回路17へ入力する。内挿点
算出回路16では、このN−1とN−1が演算され
て、これらN−1の間の横方向の内挿点aを算出す
る。この内挿点aとF−1とから差分量検出回路20
によって出力Xaを得る。HPFからなるエッジ検出回
路17では、N−1とN−1との差分の絶対値が
ッジとして検出されて出力Yaを得る。このXaにYa
をマイナスにして加算回路22で加算して出力Zaを得
る。
【0011】同様にして、内挿点bの算出回路18で
は、このNとN−2とが演算されて、これらNと
N−2の間の縦方向の内挿点bを算出する。この内挿
点bとF−1とから差分量検出回路21によって出力
Xbを得る。HPFからなるエッジ検出回路19では、
NとN−2との差分の絶対値がエッジとして検出さ
れて出力Ybを得る。このXbにYbをマイナスにして
加算回路23で加算して出力Zbを得る。最小値選択回
路24では、ZaとZbのうちの最小値が選択されて動
き量出力端子25に出力する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1において、10、11、12および13は、
所定のフレームの所定のラインの映像データの入力端子
である。前記N−1入力端子10は、サブサンプル制御
回路14を介してD型FF回路15に結合されている。
これらサブサンプル制御回路14とD型FF回路15
は、それぞれ内挿点aの算出回路16とHPFからなる
エッジ検出回路17に結合されている。前記N入力端子
11とN−2入力端子12は、内挿点bの算出回路18
とHPFからなるエッジ検出回路19に結合されてい
る。
【0013】前記内挿点aの算出回路16とF−1入力
端子13は、差分量検出回路20に結合され、また、前
記内挿点bの算出回路18とF−1入力端子13は、差
分量検出回路21に結合されている。前記差分量検出回
路20とエッジ検出回路17は、加算回路22に結合さ
れ、前記差分量検出回路21とエッジ検出回路19は、
加算回路23に結合され、この加算回路22と加算回路
23とは、最小値選択回路24を介して動き量出力端子
25に結合されている。
【0014】以上の構成による作用を説明する。図2
(a)は、MUSE現フィールドの各ラインの映像デー
タを表している。また、図2(b)は、1フレーム前の
MUSEフィールドの各ラインの映像データを表してい
る。 これらの図において、N :現フィールドの現ラインの映像データ N−1:現フィールドの1ライン前の映像データ N−2:現フィールドの2ライン前の映像データ F :1フレーム前の現ラインの映像データ F−1:1フレーム前の1ライン前の映像データ 、、…:画素のサンプリング点である。
【0015】N−1入力端子10からサブサンプル制御
回路14に、N−1ラインの映像データが入力したもの
とすると、その出力側に、このN−1ラインの画素が
あらわれ、D型FF回路15にN−1ラインの1つ前の
画素が出力する。これらのN−1とN−1が、そ
れぞれ内挿点算出回路16とHPFからなるエッジ検出
回路17へ入力する。内挿点算出回路16では、このN
−1とN−1が演算されて、図2(a)に示すよう
に、これらN−1の間の横方向の内挿点aを算出す
る。この内挿点aと、F−1ラインの画素とから差分
量検出回路20によって図3(a)の出力Xaを得る。
この内挿点aとF−1との差分量Xaは、静止画像の
場合は、本来、全帯域にわたって略0のはずであるが、
前記内挿点算出回路16が図4(b)に示すようなロー
パス特性を示すため、図3(a)に示すXaのように誤
差を有するものとなる。HPFからなるエッジ検出回路
17では、N−1とN−1との差分の絶対値がエッ
として検出されて、前記Xaの誤差にできるだけ近い
信号として図3(a)の出力Yaを得る。このXaに、
Yaをマイナスにして加算回路22で加算することによ
り、誤差を減らした動きの検出信号として、図3(a)
の出力Zaを得る。
【0016】同様にして、内挿点bの算出回路18で
は、このNラインの画素とN−2ラィンの画素とが
演算されて、図2(a)に示すように、これらNとN
−2の間の縦方向の内挿点bを算出する。この内挿点
bとF−1ラインの画素とから差分量検出回路21に
よって図3(b)の出力Xbを得る。この内挿点bとF
−1との差分量Xbは、静止画像の場合は、本来、全
帯域にわたって略0のはずであるが、前記内挿点算出回
路18が図4(b)に示すようなローパス特性を示すた
め、図3(b)に示すXbのように誤差を有するものと
なる。HPFからなるエッジ検出回路19では、Nと
N−2との差分の絶対値がエッジとして検出されて、
前記Xbの誤差にできるだけ近い信号として図3(b)
の出力Ybを得る。このXbに、Ybをマイナスにして
加算回路23で加算することにより、誤差を減らした動
きの検出信号として、図3(b)の出力Zbを得る。最
小値選択回路24では、ZaとZbのうちの最小値が選
択されて動き量出力端子25に出力する。このようにし
て、動き量として誤検出される高域成分を、HPFから
なるエッジ検出回路17とHPFからなるエッジ検出回
路19の出力をマイナスにして加算することで抑制し
て、誤検出を押さえる。この場合、高域の動きに対する
感度は落ちるが、あまり高品位の画像データを必要とし
ないダウンコンバータなどでは画像に大きな影響をおよ
ぼさない。
【0017】
【発明の効果】本発明は、上述のように構成したので、
回路規模を小さくでき、簡易MUSEデコーダ用として
好適である。高域成分が動き量として誤検出されること
が抑えられ、すぐれた画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるMUSEデコーダにおける動き検
出回路の一実施例を示すブロック図である。
【図2】現フィールドと1フレーム前のフィールドの説
明図である。
【図3】本発明の出力波形図である。
【図4】従来の出力波形図である。
【図5】 従来の(a)はMUSE/NTSCコンバータ
の概略を示すブロック図、(b)は(a)の走査線変換
回路を示すブロック図である。
【図6】 従来の ダウンコンバータの動き検出回路を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
10…N−1入力端子、11…N入力端子、12…N−
2入力端子、13…F−1入力端子、14…サブサンプ
ル制御回路、15…D型FF回路、16…内挿点算出回
路、17…エッジ検出回路、18…内挿点算出回路、1
9…エッジ検出回路、20…差分量検出回路、21…差
分量検出回路、22…加算回路、23…加算回路、24
…最小値選択回路、25…動き量出力端子、31…MU
SE信号入力端子、32…アスペクト比変換回路、33
…走査線数変換回路、34…フィールド周波数変換回
路、35…NTSCエンコーダ、36…NTSC信号出
力端子、37 、37 、37 、37 …ラインメモ
リ、38…加重平均回路、39 、39 、39 …フ
ィールドメモリ、40…動き検出回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/01

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現フィールドの1ライン前の映像データ
    のある画素と、その1つ前の画素とから内挿点aを求め
    る内挿点算出回路16と、現フィールドの1ライン前の
    映像データのある画素と、その1つ前の画素とからエッ
    ジYaを検出するエッジ検出回路17と、前記aと、1
    フレーム前の現ラインの1ライン前の映像データであっ
    て、前記aと同一サンプリング点の画素とから差分量X
    aを検出する差分量検出回路20と、前記XaYa
    マイナスにして加算してZaを求める加算回路22と、
    現フィールドの現ラインの映像データであって、前記a
    と同一サンプリング点の画素と、現フィールドの2ライ
    ン前の映像データであって、前記aと同一サンプリング
    点の画素とから内挿点bを求める内挿点算出回路18
    と、現フィールドの現ラインの映像データであって、前
    記aと同一サンプリング点の画素と、現フィールドの2
    ライン前の映像データであって、前記aと同一サンプリ
    ング点の画素とからエッジYbを検出するエッジ検出回
    路19と、前記bと、1フレーム前の現ラインの1ライ
    ン前の映像データであって、前記aと同一サンプリング
    点の画素とから差分量Xbを検出する差分量検出回路2
    1と、XbYbをマイナスにして加算してZbを求め
    る加算回路23と、ZaとZbのうち最小値を選択して
    動き量として出力する最小値選択回路24とからなるこ
    とを特徴とするMUSE/NTSCコンバータにおける
    動き検出回路。
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