JP3024029U - 珊瑚濾材活用濾過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 砂、砂利、砕石及び木炭等を濾材とする簡
易濾過装置の濾過槽本体を横長立方体の密封型にして濾
過槽内に一次水槽、複数の濾材収納室、及び二次水槽を
構築し、一次及び二次水槽内に繊維系の濾膜板を設置
し、更に複数の濾材収納室内に流水の逆方向に作用する
逆曝気、逆噴射用散気管を装着し、密封型濾過槽内に加
圧注水することで、濾過速度及び濾過効果を高めた濾過
装置の提供を目的とする。 【構成】 濾過槽本体（１）の内部を一次水槽、複数
濾材収納室、及び二次水槽の順で上端部或いは下端部に
流水膜（３）を施した仕切板（２）でもって複数の室を
構築し、一次水槽内に一次濾過用の荒目の繊維膜（８）
を装着し、更に二次水槽内に最終濾過用の細目の濾過膜
（９）を装着する。更に、複数の濾材収納室内に流水の
逆方向に作用する逆曝気、逆噴射用の散気管（１８）を
設置し、濾過槽本体（１）の上面カバー（２０）は脱着
可能にして加圧送水ポンプ（４）及び排水ポンプ（６）
でもって構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は水の濾過装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来砂、砂利、砕石、或いは木炭等を濾材として活用する濾過装置は一般的に 広く活用されており、又ミクロ単位の濾材が開発され、濾過効果の高い濾過装置 も実用化されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来一般的に活用されている砂、砂利、砕石、或いは木炭等を濾材とする簡易 濾過装置は、濾過槽内に濾材を積重ね、立方向の自然注水自然流水の濾過工程が 一般的であり、濾材の洗浄、交換等のメンテナンスは効率が悪く一度収納した濾 材の種類別交換が困難であり、特に汚濁物質の蓄積によって濾過効果が悪くなる 砂や粒度の小さい濾材の洗浄を集中的に実施することも困難である。

【０００４】 自然流水の為濾過抵抗が高く濾過流水速度が遅くなり、効率の良い循環濾過水 を確保する為に大容量の濾過済水槽が必要となり、濾過槽を大きく構築する必要 がある。その為設置場所の確保及び設置コストの増大等それぞれの課題がある。

【０００５】

【考案が解決するための手段】

砂、砂利、砕石或いは木炭等を濾材とする簡易濾過装置において、濾過工程の バランスの改善、濾材の洗浄、交換のメンテナンス改善及び濾過装置のコンパク ト化するために、濾過槽本体を横長立方体構造にして、内部を一次貯水槽、種類 別濾材の複数の収納室及び濾過済水の貯水槽を仕切板で区画し、仕切板の上端及 び下端に交互に流水膜を装着して、隣室に濾材の流水を防止すると共に、波状流 水で複数の濾材を通過する構造の濾過槽を構築する。

【０００６】 濾過槽本体を開閉可能の上面蓋を装着した密封構造にして濾過抵抗をクリヤー すべく加圧・注水する加圧送水ポンプを採用することで濾過速度を早めて、循環 濾過水の確保を計る。

【０００７】 濾材の洗浄、交換等メンテナンス効率を高めるため、に濾材収納室内に、流水 方向の逆方向に作用する逆曝気、逆噴射用の散気管を設置し、更に濾過槽壁面に 透明点検窓設置して濾材の汚れ具合、洗浄具合のチェックが出来るようにする。

【０００８】 圧力送水ポンプ及び排水ポンプの消費電力の軽減、耐用年数の延長を計るため に、濾過済水槽内に電流自動スイッチセンサーを装着する。

【０００９】 濾材の交換時間の延長及び濾過効果を高めるために、濾過槽一次水槽内に差込 装着する荒目の繊維膜を施した前処理用濾過板を、濾過済水槽内に細目の繊維膜 を施した後処理用濾過板をそれぞれ設置する。

【００１０】

【作用】

密封型濾過槽内に加圧ポンプによって加圧送水するので自然流水方式より早く 濾材を通過し、濾過済水の確保量が増大する。

【００１１】 濾過槽内の複数の濾材をはさんで前処理、後処理用の脱着式の繊維質濾膜板を 採用してあるので濾過効果が高まる。

【００１２】 濾過槽内の流水方向の逆方向に作用する逆曝気、逆噴射用の散気管を、複数の 濾材収納室に装着してあり、散気管内に高圧水の注水或いは高圧空気の注入を実 施すると濾材表面に堆積した汚濁物質が或る程度除去され、汚濁水は排水ドレン から濾過槽外に排水される。

【００１３】 濾過槽内に装着した電流自動スイッチセンサーの作用によって加圧送水ポンプ 及び排水ポンプの無駄な加働が除去される。

【００１４】

【実施例】

実施例ついて図面でもって説明すると、図１は濾過槽の斜視図であり、図で示 す如く、横長立方体の濾過槽本体（１）の内部を複数の上端或いは下端に流水膜 （３）を装着した仕切板（２）でもって仕切られてあり、前部水槽内に前処理用 の荒目の繊維膜を採用した濾膜板（８）が差込装着され、後部水槽内に後処理用 の細目の繊維膜を採用した濾膜板（９）が差込装着されてある。

【００１５】 同じく図１に示されるように、後部水槽内に電流自動スイッチセンサー（１０ ）（１１）が装着されてあり、濾過槽各室の壁面に透明点検窓（１２）が施され てある。

【００１６】 同じく図１に示す如く、密封型濾過槽内に送水する加圧送水ポンプ（４）及び 排水ポンプ（６）が送水管（５）及び排水管（７）でもってそれぞれ装着されて ある。

【００１７】 図２に示される実施例は、仕切板（２）の斜視図であり、図で示す如く、上端 の一部は流水を可能とする濾膜（３）が装着されてある。

【００１８】 図３に示される実施例は、前処理、後処理用濾膜板（８）及び（９）の分解図 であり、濾膜板枠（１４）及び押え板（１６）でもって繊維濾膜（１５）をはさ み、ボルト・ナット（１７）で締付セットされるようになっている。

【００１９】 図４に示される実施例は、逆曝気、逆噴射用散気管（１８）の平面図であり、 図で示す如く散気管（１８）と送気管（１９）が接続されてある。

【００２０】 図５に示される実施例は、濾材洗浄実施の時、発生する高圧水流方向或いは高 圧空気の曝気流の方向図であり図で示す如く、濾過水流の逆方向に噴射する散気 管（１８）より噴射された高圧空気或いは高圧水によって濾材表面から分離した 汚濁物質は、濾過槽内の水に浮遊して汚濁水となって複数の排水ドレン（１３） から排水処理されるようになっている。

【００２１】

【考案の効果】

本考案密封型濾過装置は、従来の自然流水濾過装置と異なり、濾過槽内に加圧 送水するので濾過処理工程が早く大きな濾過層の必要がなく、複数の濾材室を設 けて種類別に濾材を収納するので濾材の洗浄、交換等メンテナンスがしやすい。

【００２２】 濾過槽内に電流自動スイッチセンサーを装着してあるので消費電力の軽減が計 られ、更にポンプの耐用年数の延長効果がある。

【００２３】 珊瑚系濾材及び脱着可能の前処理、後処理用の繊維質濾膜を併用するので濾過 効果も高く、また後処理用繊維質濾膜の交換が簡単であり、水質管理上利点が大 きい。

【００２４】 濾過槽壁面に透明点検窓を設けてあり、濾材の汚れ具合及び洗浄効果のチェッ クがしやすく、逆噴射、逆曝気を実施することで効率の良い濾過工程の維持管理 が可能となる。

【００２５】 養殖水槽内に近年活用されている有効微生物を投入して水質管理を実施すると き、繊維質濾膜及び多孔質珊瑚濾材は有効微生物の増繁殖の条件が良く、濾過効 果と共に水質管理面で利点が高い珊瑚濾材活用濾過装置である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 濾過槽本体の斜視図

【図２】仕切板（２）の斜視図

【図３】濾膜板（８）の分解斜視図

【図４】逆曝気、逆噴射用散気管配置平面図

【図５】濾材洗浄実施時の逆水流方向図

【符号の説明】

１ 濾過槽本体 ２ 仕切板 ３ 流水膜 ４ 加圧送水ポンプ ５ 送水管 ６ 排水ポンプ ７ 排水量 ８ 前処理用濾膜板 ９ 後処理用濾膜板 １０ 加圧送水ポンプ電流自動スイッチセンター １１ 排水ポンプ電流自動スイッチセンター １２ 透明点検窓 １３ 排水ドレン １４ 濾膜板枠 １５ 繊維質濾膜 １６ 繊維質濾膜押え板 １７ 取付ボルト、ナット １８ 散気管 １９ 送気管 ２０ 濾過槽蓋

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面を開閉可能とた横長立方体の濾過
   槽本体（１）の内部を複数の仕切板（２）でもって一次
   水槽、複数の濾材収納室及び二次水槽の順で流水を可能
   として複数の部屋を構築した密封型濾過槽の構造。
2. 【請求項２】 請求項１の濾過槽本体（１）の前部お
   よび後部水槽内に、脱着可能にした荒目の繊維膜（８）
   および細目の繊維膜（９）を差込装着した濾過装置。
3. 【請求項３】 濾過槽本体（１）の複数の濾材収納室
   内に濾過水流方向の逆方向に作用する逆曝気、逆噴射用
   の散気管（１８）を装着し、壁面に透明点検窓（１２）
   を設置したことを特徴とする濾過装置。
4. 【請求項４】 濾過槽本体（１）の内部に、加送水ポ
   ンプ（４）の過剰注水を防止する自動電流スイッチセン
   サー（１０）および排水ポンプ（６）の空作動を防止す
   る自動電流スイッチセンサー（１１）を装着した濾過装
   置の構造。