JP3023038U

JP3023038U - 掛け鞄

Info

Publication number: JP3023038U
Application number: JP1995004298U
Authority: JP
Inventors: 多美雄浅野
Original assignee: 協和リビング株式会社
Priority date: 1995-03-15
Filing date: 1995-04-12
Publication date: 1996-04-12
Anticipated expiration: 2001-04-12
Also published as: JP3015844U

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な操作で、肩掛け鞄からリュックサッ
ク、リュックサックから肩掛け鞄に変わる鞄を提供す
る。【構成】鞄１の上部と底部に肩掛け紐２の両端をそれ
ぞれ連結すると共に、この肩掛け紐２をその長さ方向に
沿って左右２本に分割して右紐片２ｂと左紐片２ａを形
成し、これら右紐片２ｂと左紐片２ａの相対する内側辺
に両者を１本化する止め具を取付けて構成する。止め具
としては開閉の容易さからスライドファスナ３がよく、
スライドファスナ３はスライダの開放する方向を肩掛け
紐の先端側に向けて取付ける。さらに、鞄１の底部に肩
掛け紐２の先端を、係止具５とバックル６などの長さ調
節手段を使用し長さ調節自在に連結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、肩掛け鞄とリュックサックのいずれにも使用できる掛け鞄に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の肩掛け鞄は肩掛け紐が１本しかなくリュックサックには使用できないし、逆にリュックサックは背負い紐が２本あり肩掛け鞄としては使いにくいものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そのため、肩掛け鞄とリュックサックの両方を使用したい使用者は肩掛け鞄とリュックサックの両方を用意し必要に応じていずれかを選択している。従って、肩掛け鞄かリュックサックのいずれかを持って外出したとき、外出先で気分を変えて肩掛け鞄をリュックサックにかえたいとか、この逆にリュックサックを肩掛け鞄として使いたいという希望はかなえられなかった。特に、肩掛け鞄で外出したが、外出先で予想以上に荷物が増えて重くなったので、リュックサックにかえて重みを両肩に分散したいというような場合に対応できず、不便であった。

【０００４】本考案は上記の諸欠点を解消して、簡単な操作でに肩掛け鞄にもリュックサックにもなる鞄を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するために、本考案は以下のように構成した。

【０００６】本考案の鞄は、鞄の上部と底部に肩掛け紐の基端と先端をそれぞれ連結すると共に、この肩掛け紐をその長さ方向に沿って左右２本に分割して右紐片と左紐片を形成し、これら右紐片と左紐片の相対する内側辺に両者を１本化する止め具を取付けて構成する。止め具としては面ファスナやホックなど各種考えられるが、開閉の容易さ等からスライドファスナが適当である。スライドファスナは肩掛け紐の先端側に向けて開放するように取付けるとよい。さらに、鞄の底部に肩掛け紐の先端を長さ調節自在に連結するとよい。また、鞄の上部に肩掛け紐の基端を連結すると共に、この肩掛け紐をその長さ方向に沿って左右２本に分割して右紐片と左紐片を形成し、これら右紐片と左紐片の相対する内側辺に両者を接合して１本化するスライドファスナを取付け、このスライドファスナのスライダの開放する方向は肩掛け紐の先端側に向かせ、さらに鞄の底部の中央及びその左右に係止部材をそれぞれ取付けると共に、これら右紐片と左紐片の先端部に前記中央または左右の係止部材のいずれかに連結する係止具をそれぞれ取付けて構成してもよい。

【０００７】

【作用】

スライドファスナを閉じて右紐片と左紐片を１本に接合して肩掛け紐を形成すると、肩掛け鞄として使用できる。スライドファスナを開放し右紐片と左紐片を２本に分離すると、リュックサックとして使用できる。スライドファスナは、開放する方向を肩掛け紐の先端側に向けて取付けると、肩掛け紐の上部が下部よりも大きく開き、リュックサックとして使用するとき肩に掛けやすい。また、鞄の底部に肩掛け紐の先端を長さ調節自在に連結することにより、利用者の体格に合わせることができる。特にリュックサックとして使用するとき右紐片と左紐片の長さを同時に揃えて調整できる。さらに、スライドファスナを開放し右紐片と左紐片を２本に分離し、右紐片と左紐片の先端部にそれぞれ取付けた係止具を、鞄の底部の左右に取付けた係止部材に係止すると、肩掛け紐の下部も大きく開き、リュックサックとして使用するとき肩に掛けやすくなる。

【０００８】

【実施例】本考案の実施例を図面に示して説明する。図１，図２はともに掛け鞄の斜視図であり、図１は肩掛け紐のスライドファスナを開放した状態を示し、図２はスライドファスナを閉じた状態を示す。

【０００９】１は荷物を収容する鞄で、この鞄１の背の上部に帯状の肩掛け紐２の基端を縫い付けるなどして連結する。鞄１の背の底部には係止部材としてバックル６を使用し連結する。肩掛け紐２は、その長さ方向に沿って先端部を残し左右に二分割して左紐片２ａと右紐片２ｂを形成する。そして、これら左紐片２ａと右紐片２ｂの相対する内側辺にスライドファスナ３を縫い付ける。スライドファスナ３はスライダ４が肩掛け紐２の先端に向け移動するとき開放するように取付ける。７はスライドファスナ３を接合する止め金具である。肩掛け紐２の先端には、図３のように、調節孔８を穿設した係止具５を形成し、これにバックル６の止めピン９を係止する。

【００１０】この掛け鞄を肩掛け鞄として使用する際には、スライダ４を基端方向に移動してファスナ３を閉じ、左紐片２ａと右紐片２ｂを一体に接合する。リュックサックとして使用する際には、スライダ４を先端方向に移動してファスナ３を開放し、肩掛け紐２を左紐片２ａと右紐片２ｂの２本に分離する。このようにスライドファスナ３を開いたり閉じたりするだけで、肩掛け鞄にもリュックサックにも使用できる。

【００１１】肩掛け紐２の長さは、調節孔８を選択することにより任意に調節できる。係止具５は、左紐片２ａと右紐片２ｂに一体に連結するので、左紐片２ａと右紐片２ｂの長さを一度に同じ長さに調節できる。

【００１２】図４，図５はともに他の実施例になる掛け鞄の斜視図であり、図４は肩掛け紐のスライドファスナを開放した状態を示し、図５はスライドファスナを閉じた状態を示す。

【００１３】本実施例では、鞄１の背の底部の中央にバックル６を２個並べて連結し、左右両端にバックル６をそれぞれ１つずつ連結している。そして、肩掛け紐２は、その長さ方向に沿って左右に二分割して左紐片２ａと右紐片２ｂを形成する。そして、これら左紐片２ａと右紐片２ｂの相対する内側辺にスライドファスナ３を肩掛け紐の先端側に向けてスライダ４を移動すると開放するよう縫い付ける。左紐片２ａと右紐片２ｂの先端には、図６のように、調節孔８を穿設した係止具５，５をそれぞれ連結し、これにバックル６の止めピン９を係止する。

【００１４】この掛け鞄を肩掛け鞄として使用する際には、スライダ４を基端方向に移動してファスナ３を閉じ、左紐片２ａと右紐片２ｂを一体に接合し、左紐片２ａと右紐片２ｂの係止具５，５をそれぞれ鞄１の背の底部の中央に２個並べて連結したバックル６に係止する。リュックサックとして使用する際には、スライダ４を先端方向に移動してファスナ３を開放し、肩掛け紐２を左紐片２ａと右紐片２ｂの２本に分離する。そして、左紐片２ａと右紐片２ｂの係止具５，５をそれぞれ鞄１の背の底部の左右両端に連結したバックル６，６に係止する。このようにスライドファスナ３を開いたり閉じたりし、係止具５，５を係止するバックル６を選択するだけで、肩掛け鞄にもリュックサックにも使用できる。肩掛け紐２の長さは、調節孔８を選択することにより任意に調節できる。

【００１５】上記の各実施例ではスライドファスナ３を使用して左右二分割した肩掛け紐２を開閉自在にしたが、これに限らず面ファスナ、ホック、ボタンなどの止め具であってもよい。またスライダ４の開放する方向を肩掛け紐の先端側に向けて取付けてもよいが、肩掛け紐の先端側に向けて取付けると、左紐片２ａと右紐片２ｂとの間が、上部が下部よりも大きく開き、リュックサックとして使用するとき肩に掛けやすい。また、上記の各実施例では調節孔８を穿設した係止具５を使用し、これにバックル６の止めピン９を係止しているが、これに限るものではなく、フック状の係止具とリング状の係止部材を使用してもよく、係止具と係止部材は着脱自在であればその他公知の各種のものどうしの組合せであってもよい。

【００１６】

【考案の効果】

これを要するに本考案は、肩掛け紐をその長さ方向に沿って左右２本に分割して右紐片と左紐片を形成し、これら右紐片と左紐片の相対する内側辺に両者を接合して１本化する止め具を取付けたので、止め具の開閉により肩掛け鞄にもリュックサックにもなる。請求項２の考案は、止め具にスライドファスナを使用したので、肩掛け紐の分割部を簡便に開閉ができて、肩掛け鞄にもリュックサックにもなる。またスライダの開放する方向を肩掛け紐の先端側に向けてスライドファスナを取付けるので、肩掛け紐の上部が下部よりも大きく開き、リュックサックとして使用するときに肩に掛けやすい。請求項３の考案は、鞄の底部に肩掛け紐の先端を長さ調節自在に連結したので、リュックサックとして使用するときに右紐片と左紐片の長さを同時に揃えて調整できる。請求項４の考案は、肩掛け紐をその長さ方向に沿って左右２本に分割して右紐片と左紐片を形成し、鞄の底部の左右端及び中央に係止部材をそれぞれ取付けると共に、これら右紐片と左紐片の先端部に係止具をそれぞれ取付けたので、右紐片と左紐片の先端部にそれぞれ取付けた係止具を、鞄の底部の左右端に取付けた係止部材に係止すると、肩掛け紐の下部も大きく開き、リュックサックとして使用するとき肩に掛けやすいという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の鞄の斜視図で、肩掛け紐のス
ライドファスナを開いた状態を示す。

【図２】図１の鞄のスライドファスナを閉じた状態の斜
視図である。

【図３】図１の要部拡大斜視図である。

【図４】本考案の他の実施例の鞄の斜視図で、肩掛け紐
のスライドファスナを開いた状態を示す。

【図５】図４の鞄のスライドファスナを閉じた状態の斜
視図である。

【図６】図４の要部拡大斜視図である。

【符号の説明】

１鞄２肩掛け紐２ａ左紐片２ｂ右紐片３スライドファスナ４スライダ５係止具６バックル

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】鞄の上部と底部に肩掛け紐の基端と先端
をそれぞれ連結すると共に、この肩掛け紐をその長さ方
向に沿って左右２本に分割して右紐片と左紐片を形成
し、これら右紐片と左紐片の相対する内側辺に両者を接
合して１本化する止め具を取付けたことを特徴とする掛
け鞄。
【請求項２】止め具がスライドファスナであって、そ
のスライダの開放する方向を肩掛け紐の先端側に向けて
取付けたことを特徴とする請求項１に記載の掛け鞄。
【請求項３】鞄の底部に肩掛け紐の先端を長さ調節自
在に連結したことを特徴とする請求項１に記載の掛け
鞄。
【請求項４】鞄の上部に肩掛け紐の基端を連結すると
共に、この肩掛け紐をその長さ方向に沿って左右２本に
分割して右紐片と左紐片を形成し、これら右紐片と左紐
片の相対する内側辺に両者を接合して１本化するスライ
ドファスナを取付け、このスライドファスナのスライダ
の開放する方向は肩掛け紐の先端側に向かせ、さらに鞄の底部の中央及びその左右に係止部材をそれぞ
れ取付けると共に、これら右紐片と左紐片の先端部に前
記中央または左右の係止部材のいずれかに連結する係止
具をそれぞれ取付けたことを特徴とする掛け鞄。