JP3022295U

JP3022295U - トイレ消臭具

Info

Publication number: JP3022295U
Application number: JP1995009010U
Authority: JP
Inventors: 能幸松本
Original assignee: Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Current assignee: Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date: 1995-08-28
Filing date: 1995-08-28
Publication date: 1996-03-22
Anticipated expiration: 2001-08-28

Abstract

(57)【要約】【課題】安価で且つ取扱いが容易であり、既存の殆ど
の形状の洋式便器に適用しうる消臭具の提供。【解決手段】洋式便器Ｐの上端周縁にこれを跨ぐよう
に着脱自在に嵌着しうる本体７と、該本体７に形成され
たエアゾル缶３の嵌着部１１と、前記本体７の上部に弾
性板材１２を介在させて取り付けられた噴射レバー２と
を備えており、前記本体にその便器Ｐの外方側から内方
側に連通するノズル挿通部１６が形成されており、該ノ
ズル挿通部１６に挿通しうる長尺ノズル５が備わったエ
アゾル缶３を有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は薬剤自動噴射具およびトイレ消臭具に関する。さらに詳しくは、洋式便器に容易に取り付け、また取り外すことができ、便器使用時に芳香剤、消臭剤または消毒液等の薬剤を経済的に使用して効果的に消臭することができ、さらに、簡易な構成によってかかる作用を奏しうるトイレ消臭具および該消臭具に好適に用いられる薬剤自動噴射具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、消臭剤を用いてトイレの消臭を行うための装置としては、たとえば、特開昭６２−１０６７３４号公報および特開平１−３１０６２１号公報に開示された、便器と一体に形成された大がかりなもの（第一従来技術という）、また、特開平４−１５６８５４号公報、特公平４−８１４４９号公報、特開平５−８４２８５号公報および実開平４−７００３７号公報に開示された、電気式センサを用いたもの、さらに強制通風ファンまで併設した大がかりなもの（第二従来技術という）が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記第一従来技術では、その消臭装置を使用するためには便器全体を取り替える必要があるため、きわめてコストの高いものとなる。また、第二従来技術を採用するにしてもコスト高は免れず、また、電源が必要となるとともに定期的なメインテナンスも要することになろう。

【０００４】本考案の目的は、安価で且つ取扱いが容易であり、しかも、既存の洋式便器に特別な機構を要することなく、また、殆どの形状の洋式便器に適用しうる薬剤自動噴射具およびトイレ消臭具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案の薬剤自動噴射具は、洋式便器の上端周縁にこれを跨ぐように着脱自在に嵌着しうる本体と、該本体における便器外方相当部位に形成されたエアゾル缶嵌着部と、前記本体の上部に弾性部材を介在させて取り付けられたエアゾル噴射レバーとを備えており、前記本体にその便器の外方側から内方側に連通するノズル挿通部が形成されてなることを特徴としている。

【０００６】かかる特徴によって本考案の薬剤自動噴射具は、洋式便器の上端周縁に本体を押し嵌めるだけで簡単に装着することができる。しかるのちに便座をセットして使用者が座れば、使用者の体重によって便座を介してエアゾル噴射レバーがエアゾル缶の噴射ボタンを下方に押圧するので薬剤が噴射される。使用者が便座から離れると、前記弾性部材によってエアゾル噴射レバーがもとの位置まで押し戻される。このように、簡易な構成で装着から作動まで確実になされる。また、使い切ったエアゾル缶を新缶と容易に取り替えることができる。

【０００７】本考案のトイレ消臭具は、洋式便器の上端周縁にこれを跨ぐように着脱自在に嵌着しうる本体と、該本体における便器外方相当部位に形成されたエアゾル缶嵌着部と、前記本体の上部に弾性部材を介在させて取り付けられたエアゾル噴射レバーとを備えており、前記本体にその便器の外方側から内方側に連通するノズル挿通部が形成されており、前記ノズル挿通部に挿通しうるノズルを有するエアゾル缶が備えられている。

【０００８】かかる特徴によって本考案のトイレ消臭具は、前記薬剤自動噴射具と同様の作用が奏される。なお、エアゾル缶としては、その噴射ボタンを押圧した当初の一定時間（または一定量の薬剤）のみ噴射し、いわば安全弁のごとくその一定時間後に自動的に閉止して噴射が終わる公知のものを用いるのが薬剤を必要以上に消費しないため望ましい。

【０００９】そして、前記エアゾル噴射レバーに、その上方突出高さがネジ式等によって調節可能にされた突起を配設するのが、便座裏の形状に対応して、便座によって適正に押圧されうるように調節できる点で好ましい。なお、この突起は着脱自在にしておいてもよく、また常時装着しておき、不要なときにはエアゾル噴射レバーに埋没させるようにしておいてもよい。

【００１０】また、前記本体を、便器内片部と便器外片部と該両片部を連結する鞍部とから略コの字状に形成し、前記便器外片部および便器内片部のうち少なくとも一方を互いの間隔を拡狭しうるように鞍部に取り付けるのが、壁の厚さが異なる便器にもしっかりと装着しうる点で好ましい。

【００１１】さらに、前記ノズル挿通部に長尺ノズルを配設し、該長尺ノズルの便器外方側端部をエアゾル缶の噴射ボタンの噴射口に対して着脱自在に構成するのが、エアゾル缶の取り替えが容易になる点で好ましい。

【００１２】加えて、その便器外方側端部に噴射ボタンが固設された長尺ノズルを前記ノズル挿通部に配設し、前記噴射ボタンをエアゾル缶のステムに対して着脱自在に構成するのが、前記と同様にエアゾル缶の取り替えが容易になる点で好ましい。

【００１３】前記嵌着部を、エアゾル缶が係合しうる切り込みが形成された板状に形成し、前記切り込みにおけるエアゾル缶の外周面に当接する円形周縁に沿って弾性部材を装着するのが、かかる弾性部材の可撓性を利用して、エアゾル缶を下方からその円形状の切り込み部分に嵌着および取り外しできるので、着脱作業が容易となるので好ましい。

【００１４】なお、実用新案登録請求の範囲でいう薬剤とは、前述のごとく芳香剤、消臭剤または消毒液単独またはそれらの作用を併せ持つ薬剤を含む意味である。同じく、消臭具とは消臭剤のみならず芳香剤、消毒液単独またはそれらの作用を併せ持つ薬剤のエアゾル缶を装着したもの全てをいう。上記両語を、以下、本明細書ではかかる意味で用いている。

【００１５】

【考案の実施の形態】

つぎに、添付図面に示された実施形態に基づいて本考案のトイレ消臭具を説明する。

【００１６】図１は本考案の一実施形態にかかるトイレ消臭具の使用例を示す斜視図、図２は図１におけるトイレ消臭具を示す斜視図、図３は図２のトイレ消臭具の側面図、図４は本考案の他の実施形態にかかる噴射具を示す組み立て前斜視図、図５（ａ）は本考案の噴射具における嵌着部の一例を示し、図５（ｂ）はその他の例を示す部分斜視図である。

【００１７】図中、１はトイレ消臭具（以下、単に消臭具という）であって、図１に示すごとく洋式便器Ｐの側壁上端であれば適宜箇所に嵌着することができる。もちろん、通常は使用者がセットされた便座Ｓ上に着座したときに邪魔にならない位置に取り付けられる。この消臭具１を使用するときには便座Ｓを便器上面にセットして使用者が着座するだけでよく、そうすると使用者の体重によって便座Ｓが消臭具１上部の噴射レバー２を押圧する。そうすると、この噴射レバー２の端部２ａがエアゾル缶３の噴射ボタン４を押圧し、長尺ノズル５を通して薬剤を便器Ｐ内に噴射する。

【００１８】通常、このエアゾル缶３は、噴射ボタン４を押圧した当初の一定時間（または一定量の薬剤）のみ噴射し、いわば安全弁のごとくその一定時間後に自動的に閉止して噴射が終わる公知のものが用いられる。エアゾル缶３の内容物は前述のごとく芳香剤、消臭剤または消毒液単独またはそれらの作用を併せ持つ薬剤である。

【００１９】図２および図３に詳細に示すように、消臭具１は薬剤自動噴射具（以下、単に噴射具という）６と前記エアゾル缶３とから構成され、噴射具６は本体７、前述の噴射レバー２および後述のエアゾル缶嵌着部１１からから構成されている。なお長尺ノズル５と噴射ボタン４とを噴射具６の構成要素としてもよいが、本実施形態ではこれらをエアゾル缶３の構成要素の一部としている。

【００２０】本体７は、便器内側片部（以下、内片部という）８と便器外側片部（以下、外片部という）９と両片部８、９を連結する鞍部１０とから略コの字状に構成されるとともに、鞍部１０の外方にはエアゾル缶嵌着部（以下、単に嵌着部という）１１が一体に形成されている。

【００２１】噴射レバー２は弾性板材１２を介在させたうえで本体７の鞍部１０上面に固着されている。これは、噴射レバー２への下方押圧力を解除したときに噴射レバー２を瞬時にもとの位置に上昇させる作用を奏する。本実施形態では弾性板材１２として発泡ポリエチレンからなる板を採用している。本考案ではとくに発泡ポリエチレンに限定されることはなく、たとえば、発泡ポリプロピレンや発泡ポリスチレン（発泡スチロール）等の合成樹脂、合成ゴムもしくは天然ゴム等のゴム類またはコイルバネ、板バネもしくは捩じりバネ等のバネ部材を、単独にまたは積層して用いてもよい。バネ部材を採用する場合は、噴射レバー２の内片部側端部を鞍部１０に枢支したうえで、噴射レバー２と鞍部１０とのあいだに介装するのが便利である。

【００２２】また、外片部９の内片部に対向する側の面にも発泡ポリエチレンからなる調整用クッション１３が固設されている。この調整用クッション１３は便器Ｐの側壁上端の幅が若干異なろうとも、消臭具１が弾力的に側壁上端を挟持することによってしっかりと嵌着されるように作用する。さらに、消臭具１を側壁上端に嵌着したときに消臭具１の損傷を防止する作用も奏する。

【００２３】図示のごとく、噴射レバー２の上面には高さ調節可能に突起１４が螺着されている。これは、便座裏の形状が異なる場合、たとえば、ヒータ内蔵便座のように便座裏が平面のもの、便座の断面がいわば逆皿型のもの、逆皿型断面の便座裏に等間隔に補強リブが形成されているもの等、噴射レバーが便座裏に適正に当接しない虞がある場合に、突起１４を上昇または下降させて便座裏に適正に当接するようにしたものである。この突起１４はネジ孔１５に常設しておいて不要な場合には取り外すようにしておいてもよいが、たとえば、突起１４をネジ孔１５内に螺入して埋没しうるようにしておいてもよい。

【００２４】また、図２〜４に示すように、外片部９から鞍部１０を通して内片部８まで、長尺ノズル５を挿通するためのノズル挿通部１６が形成されている。このノズル挿通部１６は、内片部８に穿設された孔８ａと外片部９に穿設された孔９ａとからなり、長尺ノズル５は鞍部１０の下方を通って挿通される。１７はノズル挿通部１６の両側に固設された、長尺ノズル５挿通用スペースを確保するためのスペーサで、その下面が便器Ｐ側壁上端に当接する。なお、鞍部１０を厚肉の板から形成し、鞍部１０の下面が直接便器Ｐ側壁上端に当接するようにした場合には、ノズル挿通部１６は外片部９から鞍部１０を通して内片部８に至るキリ孔としてもよい。

【００２５】前記嵌着部１１は、たとえば図４に示すように、本実施形態では外片部９に一体に形成された板状を呈しており、エアゾル缶３のネック部３ａ（図３に示すごとく、キャップ巻き締め部３ｂの直下の環状凹部）が係合しうる切り込み１８が形成されている。この切り込み１８は嵌着部１１の端縁から矩形状に切られた矩形部位１８ａと、その奥部に連続して前記ネック部外形と略同径（矩形部の幅より若干大きい）の円状に切られた円形部位１８ｂとから構成されている。かかる形状の切り込み１８により、切り込み１８端部からエアゾル缶３を差し込めば前記円形部位１８ｂによって弾力的に且つしっかりと挟持される。エアゾル缶３の嵌着時には同時に、エアゾル缶３の噴射ボタン４に固設されている長尺ノズル５をノズル挿通部１６に挿通する。

【００２６】または、予め長尺ノズル５のみを本体７に取り付けておいてもよい。この場合は長尺ノズル５は噴射具６の構成要素となる。そして、嵌着部１１にエアゾル缶３を嵌着するときに前記長尺ノズル５の基端をエアゾル缶３の噴射ボタン４の噴射口に圧入すればよい。もしくは、長尺ノズル５を本体７に取り付けるとともに噴射ボタン４を噴射レバー２の外方端部に取り付けておき、さらに、長尺ノズル５の基端を噴射ボタン４の噴射口に圧入しておくことも可能である。この場合は噴射ボタン４と長尺ノズル５とは噴射具６の構成要素となる。

【００２７】これらの場合には、前記切り込み１６の方向は図４の方向には限定されず、たとえば、図４の方向に対して垂直または斜め方向に形成してもよい。

【００２８】また、図５（ａ）に示すように、前記円形部位１８ｂの内周縁に軟質の合成樹脂やゴム材からなる円環状弾性部材１９を嵌着した嵌着部１１ａ、または、図５（ｂ）に示すように、前記矩形部位１８ａを形成せずに円形部位１８ｂの内周縁に円環状弾性部材１９を嵌着した嵌着部１１ｂを採用してもよい。これらの嵌着部１１ａ、１１ｂを用いれば、エアゾル缶３を嵌着部の下方から切り込み１８に嵌着することができる。

【００２９】内片部８は外片部９との間隔を拡狭しうるように、鞍部１０に対して可動に且つ所望位置に固定可能に取り付けることが好ましい。これは、前記弾性板材１２によって対応可能な範囲を超える便器側壁幅の変化に対応するためである。

【００３０】その取り付け機構の一例を図４に示す。図示のごとく、内片部８と鞍部１０とを別体で形成するとともに、鞍部１０の両側に内片部８の一対の連続部８ｂを延設し、かかる両連続部８ｂの各内側縁に係合歯列１９を形成し、一方、鞍部１０の両側縁に前記係合歯列２０が移動しうる溝２１を形成するとともに、該溝２１内に係合歯列２０に弾力的に係合する係合バネ部２２（金属板等で形成するのが好適）を設けたものである。かかる機構により、断続的ではあるが鞍部１０を介して内片部８と外片部９とを近接、離間しうる。以上の機構に限定されることはなく、たとえば、図示しないがボルトおよび鞍部１０に穿設するネジ孔等によって構成することも、また、その他の公知の手段によって内片部８は外片部９との間隔調節機構を構成することも可能である。

【００３１】

【考案の効果】

本考案の消臭具および噴射具によれば、使用者が便器に簡単に装着することができ、使用者が便座に座るだけでエアゾル缶から薬剤が噴射される。また、本考案の消臭具および噴射具は、たとえば、合成樹脂等から容易に且つ安価に製造することができる。しかも、既存の洋式便器に特別な機構を要することなく、また、殆どの形状の洋式便器に適用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態にかかるトイレ消臭具の使
用例を示す斜視図である。

【図２】図１におけるトイレ消臭具を示す斜視図であ
る。

【図３】図２のトイレ消臭具の側面図である。

【図４】本考案の他の実施形態にかかる噴射具を示す組
み立て前斜視図である。

【図５】（ａ）および（ｂ）はそれぞれ本考案の噴射具
における嵌着部の例を示す部分斜視図である。

【符号の説明】

１・・・消臭具２・・・噴射レバー３・・・エアゾル缶５・・・長尺ノズル６・・・噴射具７・・・本体８・・・内片部９・・・外片部１０・・・鞍部１１・・・嵌着部１２・・・弾性板材Ｐ・・・便器Ｓ・・・便座

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】洋式便器の上端周縁にこれを跨ぐように
着脱自在に嵌着しうる本体と、該本体における便器外方
相当部位に形成されたエアゾル缶嵌着部と、前記本体の
上部に弾性部材を介在させて取り付けられたエアゾル噴
射レバーとを備えており、前記本体にその便器の外方側
から内方側に連通するノズル挿通部が形成されてなる薬
剤自動噴射具。
【請求項２】洋式便器の上端周縁にこれを跨ぐように
着脱自在に嵌着しうる本体と、該本体における便器外方
相当部位に形成されたエアゾル缶嵌着部と、前記本体の
上部に弾性部材を介在させて取り付けられたエアゾル噴
射レバーとを備えており、前記本体にその便器の外方側
から内方側に連通するノズル挿通部が形成されており、
前記ノズル挿通部に挿通しうる長尺ノズルを有するエア
ゾル缶が備えられてなるトイレ消臭具。
【請求項３】前記エアゾル噴射レバーに、その上方突
出高さが調節可能にされた突起が配設されてなる請求項
１記載の薬剤自動噴射具。
【請求項４】前記本体が、便器内片部と便器外片部と
該両片部を連結する鞍部とから略コの字状に形成されて
おり、前記便器外片部および便器内片部のうち少なくと
も一方が互いの間隔を拡狭しうるように鞍部に取り付け
られてなる請求項１記載の薬剤自動噴射具。
【請求項５】前記ノズル挿通部に長尺ノズルが配設さ
れており、該長尺ノズルの便器外方側端部がエアゾル缶
の噴射ボタンの噴射口に対して着脱自在に構成されてな
る請求項１記載の薬剤自動噴射具。
【請求項６】その便器外方側端部に噴射ボタンが固設
された長尺ノズルが前記ノズル挿通部に配設されてお
り、前記噴射ボタンがエアゾル缶のステムに対して着脱
自在に構成されてなる請求項１記載の薬剤自動噴射具。
【請求項７】前記嵌着部が、エアゾル缶が係合しうる
切り込みが形成された板状を呈しており、前記切り込み
におけるエアゾル缶の外周面に当接する円形周縁に沿っ
て弾性部材が装着されてなる請求項１記載の薬剤自動噴
射具。