JP3021748U - 模様及び寸法を自在に変換出来る 衣服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、衣服の前、後身頃に夫々別途に、然
も連続して縫合されたマチ付オープンファスナーを開閉
する事に依り、衣服の模様、寸法並びに気密性を変更、
調整して、一着の衣服で数着の機能を持たせんとするも
のである。 【構成】本考案の衣服は、前、後身頃に夫々別途且つ連
続する対称的なマチ付ファスなーを縫合すると供に、夫
々のファスナー上に一対のファスナースライダーを噛み
合わせ、夫々のつまみ片上に適当なアクセサリーを着脱
自在に取り付け、然も前記ファスナー部のマチ部生地を
相互に異色とし、必要に応じて、適宜ファスナーを開放
する事に依り、衣服の寸法、模様、気密性を調節する如
く構成した事を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は模様及び寸法を所定条件及び所定範囲内で自在に変換出来る衣 類に係り、其の目的とする所は、一着の衣類で数着分の作用を果たし得る経済性 及び装飾性の高い衣類を提供せんとするものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種見開き自在のマチ付ファスナーを備えた衣類は、実用新案 公報中に多数開示されている。 例えば、実開公平１−１７７２２３号及び実開公平５−９６００９号には、前、 後身頃の脇下等に直線的マチ付ファスナーを取り付け、此を開放する事に依り若 干の横方向の寸法を拡大せんとしている。 更に又、実開公平４−３７２１１号には、ズボン等の長さ方向の寸法を調節する 為に、此の種マチ付ファスナーを利用する事が提示されている。

【０００３】

【考案が解決せんとする課題】

上記実開公開示の技術は、単に衣服の特定部分のみを、縦又は横方向に 見開きさせて若干の寸法の調整を行う事を目的としているに過ぎないものであっ て、さして経済的効果があるのものとは受け取り難いものであった。 本考案は、此の種技術を更に改良して、従来技術が達成し得なかった高度の経済 性を一着の衣服に付与せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の衣類に於ては、従来の技術の如く、部分的直線型のマチ付ファ スナーを使用するに代えて、前、後身頃の半身部分を螺旋状に連続した複数のマ チ付ファスナーを取り付け、此等連続ファスナーの全体又は所望部分を開閉して 、其の寸法を多様に調整する如く構成すると供に、各ファスナーに一対のスライ ダーを取り付けて、夫々の開閉を迅速且つ容易となる様に構成されている。

【０００５】 此等ファスナーのマチ部は又、適当な色彩で色分けされており、ファス ナーの開閉に依って自在に衣類の色彩的外観を変更する事が出来ると同時に、衣 服内の通気性を良好にする為に、着色メッシュ地も使用され得る如く考慮されて いる。 更にファスナースライダー部にも取り外し自在のアクセサリーが装着され得る如 く構成され、必要に応じて、所望のものと取替える事に依り、衣服の装飾を多様 化し得る様に構成されている。

【０００６】

【考案の作用】

斯くて本考案の衣服は、其の前、後身頃の略全面に連絡した一対のマチ 付ファスナーに依り、相当の身幅を調節する事が出来、しかも其のマチ生地の選 択的な着色に依りファスナー開口時の色彩模様を多様なものに変更する事が出来 る。 又、此のマチ生地を通気性良好な”メッシュ”生地とすれば、衣服内の体温を調 節して発汗作用を抑制する事が出来、一対のファスナースライダー部に着脱自在 のアクセサリーを装着すれば、必要に応じて、其の位置をファスナー走路に沿っ て個別的に又は同時に移動さす事が出来るので、極めて多様の身飾効果を上げる 事が出来る。 以下に図面を参照して本考案の実施例を説明する。

【０００７】

【実施例】

本考案の衣服（１）は、図１及び図２に示す如く、前、後身頃（２）（ ２’）上に、マチ付オープンファスナー（４）（４ａ）（４ｂ）（４ｃ）及び（ ７）（７ａ）（７ｂ）（７ｃ）が脇下から肩部まで、左上りに対称的に連続して 縫合されたものである。

【０００８】 又、此のファスナー上には、（５）（６）及び（８）（９）で示す如く 、一対のファスナースライダーが噛合されており、夫々同一又は反対方向に開閉 自在に装着されている。

【０００９】 此等ファスナー（４）（４ａ）．．及び（７）（７ａ）．．は、図３に 示す如く、衣服生地（Ｎ）及びマチ部（１４）に其の縫い代（１３）を介して夫 々縫合され、前記スライダー（１５）の作用片（１１）に依り、ファスナー噛合 片（１２）（１２’）を開閉する如く形成されている。

【００１０】 更に又、此等スライダー（５）（６）（８）（９）にはつまみ片（１０ ）上に着脱自在の種々な装飾アクセサリー（１５）（１６）を装着し、装飾位置 例えば胸部（図５参照）に相互に密着した状態で配置する事が出来、必要に応じ て、其の装飾を変えんとする場合には、相互に（ｆ）（ｆ’）方向に移動させ、 図４に示す様に、ファスナーマチ部（１４）の開いた状態で一方は袖部に、他方 は腹部に位置する様にする事も出来る。

【００１１】 斯の如きファスナーマチ部（１４）（１４ａ）．．の（Ｆ）（Ｆ’）方 向えの開放に依って、衣服（Ｎ）は、マチ部の折り代（Ｄ）及び（Ｄ’）の和の 寸法以内に拡大する事が出来、前身頃（２）及び後身頃（２’）上の全ファスナ ーを開放した場合には、相当の身幅の拡大した衣類に変化さす事が出来る。

【００１２】 更に又、此等マチ部（１４）（１４ａ）．．は、夫々が同一又は異色の 色彩で着色されているので、適当な位置のマチ部を適当な長さだけ開閉する事に 依って、衣服生地（Ｎ）とは異なった色彩を表出する事が出来るので、スライダ ー（５）（６）（８）（９）上のアクセサリー（１５）（１６）．．の効果と相 俟って衣服の装飾性に適宜アクセントをつける事が出来る。

【００１３】 一方、此等マチ部は、図５に示す如く、通気性の良い布地例えばメッシ ュ生地（１７）（１７ａ）．．を使用し、ファスナーを開放する事に依って、全 体的又は部分的に衣服内の熱を放散させて、発汗作用等を極めて抑制する事も可 能である。

【００１４】

【考案の効果】

斯くて本考案のマチ付ファスナーを装着した衣服は、必要に応じて、必 要部分のファスナーを開放する事に依って、必要寸法分だけ身幅を広げる事が出 来、其れと同時に、開放されたマチ部の布地の色彩に依って単調な衣服生地の意 匠性を高め、ファスナースライダー部に装着されるアクセサリーと調和する位置 並びに色彩の選択に依り、衣服の装飾性を一層際立たせる事が可能となる。 又、上記マチ部布地を通気性良好な生地例えばメッシュ地とし、此を適宜選択的 に開放すれば、体温の調節も可能となって、高温多湿地域の衣服として程良い効 果を達成する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の模様及び寸法を自在に変換出来る
衣服の正面図である。

【図２】 図１の衣服の背面図である。

【図３】 図２の線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿って切断した
部分の拡大断面図である。

【図４】 本考案の模様及び寸法を自在に変換出来る
衣服の正面図で、マチ付オープンファスナーを開放した
状態を示す正面図である。

【図５】 本考案のマチ付オープンフアスナーの他の
態様を示す正面図である。

【符号の説明】

（１） 模様及び寸法を自在に変換出来る衣服 （２） 前身頃 （４） オープンファスナー （５） ファスナースライダー （１４） ファスナーマチ部 （１５） アクセサリー （Ｎ） 衣服生地

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】衣服の前、後身頃（２）（２’）に数条の
   マチ付オープンファスナー（４）（４ａ）．．．及び
   （７）（７ａ）．．を縫合し、此等前、後身頃（２）
   （２’）上の各オープンファスナー単位を個別的に相互
   に連続させると供に、一対のファスナースライダー
   （５）（６）及び（８）（９）で夫々のファスナー単位
   を開閉し、前記マチ付ファスナーのマチ部（１４）（１
   ４）．．．を、選択的に異色の生地とした事を特徴とす
   る模様及び寸法を自在に変換出来る衣服。
2. 【請求項２】上記マチ部（１４）（１４）．．が通気性
   布又はメッシュ地である事を特徴とする請求項１記載の
   模様及び寸法を自在に変換出来る衣服。
3. 【請求項３】上記一対のファスナースライダー（５）
   （６）又は（８）（９）に同一又は異質の装飾性アクセ
   サリーを着脱自在に装着した事を特徴とする請求項１又
   は請求項２記載の模様又は寸法を自在に変換で出来る衣
   類。