JP3021727B2 - バレル式電気めっき装置 - Google Patents

バレル式電気めっき装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバレル式めっき装置に関
し、更に詳しくは、めっき膜厚を均一にし得るバレル式
電気めっき装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気伝導性を有する材料の表面に、割
れ、欠けの防止、及び耐蝕性や美観の付与を目的とした
金属被覆処理を施す方法の一つとして湿気電気めっき法
が多用されている。さらには特に被処理材料が部品状で
ある場合には、安価にめっきを施す方法としてバレル式
電気めっき法が多く用いられていることは周知の事実で
ある。
【0003】バレル式電気めっき法及び装置の一例を添
付した図面に基づき説明する。
【0004】図1はバレル式電気めっき装置の概要図
で、穴11が前面に設けられている一般にプラスチック
製のバレル容器1に、被覆部3を有する陰電極2が挿入
された構造になっている。バレル容器1はギア7、8を
経てモータ6の回転力を受けて回転する。また陰電極
2、陽電極4は直流電源5と図のように接続され電気回
路を形成する。めっきの際には、被処理物をバレル容器
1内に入れ、直流電源5または直流電源5とモータ6を
除いて装置全体を電解液に浸漬し、陰電極2、陽電極4
間に電圧を印加するとともに、モータを駆動する。被処
理物の個々はバレル容器1の容積に比し極めて小さく、
多量に投入するのが一般的である。
【0005】被処理物はバレル容器の回転によって表面
に流動層を形成して巡回運動し、陰電極に直接接触する
か、あるいは陰電極に接触した被処理物に接触すること
によって、陽電極に対して電位差を得てめっき浴中の金
属陽イオンを金属として表面に析出させるに至る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来方法では、 (1)被処理物が円筒状、角筒状の場合には、外周面と
内周面の金属被膜の膜厚差が大きい。 (2)金属被膜にピンホールが発生しやすい。 (3)金属被膜に光沢むらができやすい。 (4)割れが発生しやすい。 等の問題があり、特に経験的に被処理物の体積固有抵抗
が比較的大きい場合にこの問題は重大な欠点となってい
る。
【0007】本発明者らはかかる実情に鑑み鋭意研究の
結果、上記問題の発生原因を下記のごとく推定するに至
った。すなわち、被処理物が陰極に接触するのは多くの
場合外周であり、また陰極に接触している被処理物に接
触する場合の接点は外周面が多い。かつまた直接陰極に
接触する機会は極めて少ない。このことから被処理物が
円筒状、角筒状の場合には外周面に優先的に陽金属イオ
ンが金属として析出するのは明かであり、また直接陰極
に接触する機会が少ないことから内面に充分な電流が供
給される時間がきわめて少ないことも推定できる。さら
にこれらのことは、経験的に被処理物の体積固有抵抗が
大きい場合に外周と内周の金属膜厚差が大きくなる事実
とも一致する。
【0008】一方、被処理物が陰電極に直接接触する場
合には、1個の被処理物表面で多くの電流が消費され、
急激に陽金属イオンの金属としての析出が進行すると考
えられる。この急激な金属の析出は場所による不均一な
析出を誘発しやすく、結果としてピンホールが発生する
ものと考えることができる。また、急激な陽金属イオン
の還元反応にともなう急激な水素等のガス発生もピンホ
ールを誘発する一因であると推定できる。これを防止す
る一つの方法として電流または電圧を小さく設定するこ
ともできるが、それに反比例して長時間めっきを行う必
要があり、工業的な効率を損なう結果となる。
【0009】また、金属光沢むらの発生原因も同様に考
察することができる。即ち、被処理物が陰電極に直接接
触する瞬間に陰電極から被処理物に電流が流れるが、接
触形態が多くの場合点接触であるため電流密度は極めて
大きく、その結果、局部的な焼き付き現象が発生して金
属光沢むらになるものと推定できる。
【0010】さらに慎重な観察の結果、割れの原因は被
処理物が陰電極に衝突する衝撃によるものであることが
明かとなった。
【0011】本発明者らは上記考察に基づき、従来技術
の問題点を解決するためには被処理物が陰電極に接触す
る機会を増やすことによって電流の分散をはかることが
重要であるとの考えに到達し、本発明を完成させたもの
である。
【0012】本発明は、前述の課題を解決するために、
以下の構成をとった。即ち、本発明は、円筒形状若しく
は角筒形状のボンド磁石の表面に金属被覆処理を施すバ
レル式電気めっき装置であって、プラスチック製の穴明
きバレル容器の内面にステンレス製の金網状の陰極を有
することを特徴とするバレル式電気めっき装置を内容と
するものである。
【0013】また、本発明は、前記金網にU字形の突起
を設けてなること、更には前記バレル容器は穴径3m
m、穴面積20%の穴を設けたものであり、前記金網は
線径0.5mm、目開き5mmのものであることであ
る。
【0014】
【実施例】本発明の構成をその一例を示す図面に基づき
以下に説明するが、本図によって本発明の内容がなんら
限定されるものではない。
【0015】図2は本発明のバレル式電気めっき装置の
概要図で、図中1、4〜8、11は図1に示した従来技
術と同じ構造、機能を有するものであるので説明は省略
する。本発明の特徴は、陰電極金網10がバレル容器1
の内面に設けられていることである。金網の材質、線
径、線間隔および作製方法は、被処理物の形状、材質、
めっき条件等によって適宜選択する必要があり、特に線
間隔については液の出入りすなわち陽イオンの拡散や電
気泳動を阻害しない程度に大きく設計しなければならな
い。このことは、バレル容器1に設ける穴11の径や形
状を決定する際にも重要な因子である。
【0016】金網の材質はめっき時に電解液中に溶出し
ない導電性材料であればよく、一般的には金属や合金が
用いられ、中でも特にステンレス鋼が好適である。その
理由は、めっき中に金網に析出した陽電極金属や合金を
除去する場合、金網を酸に浸漬するか、あるいは直流電
源5の極性を反転させるかの処置を行うが、その際めっ
き析出金属が除去された部分の表面が不働態化して溶出
しない特性をステンレス鋼が有することによる。
【0017】また、金網の構造については、図3に示す
ごとくの汎用のものでも良いが、図4に示すごとくの突
起13を有するものであればさらに好的である。該突起
13は、電気伝導性の材質からなり、円筒状や角筒状被
処理物の内面に接することによって電流を供給する効果
を発現できるものであるが、その大きさ、形状、配置、
数については被処理物の形状、大きさ、数量、バレル容
器1の回転数等によって適宜選択する必要がある。該突
起13の形状について図5(a) 〜(e) に例示する。(a)
に示した突起13は直線状、(b) はくの字形、(c) はU
字形、(d) はJ字形、(e) はρ字形をそれぞれ示してい
る。
【0018】また、金網10への陽金属イオンの金属析
出を減少させるめに、金網の裏面すなわちバレル容器1
に接する面に樹脂を塗布することも好的である。また、
多数の孔を有する電気良導体からなる板を金網の替わり
に使用することの有効性は本発明の主旨から明らかであ
り、本発明の範疇に入るものである。
【0019】金網10に電流を供給するための構造の一
例を図6に示す。これは図2のA部拡大図である。一部
被覆された給電線9がバネ12によって金網10に押し
つけられることによって電気的に接触する構造である。
給電線9の先端近傍の金網10には特に陽電極金属イオ
ンが析出しやすいため、樹脂など絶縁物14を塗布する
こともできる。
【0020】本発明に用いられる陽電極金属や合金に
は、Ni、Cu、Cr、Fe、Zn、Cd,Sn,P
b,Al,Au,Ag,Pd,Pt,Rhなどが例示で
き、これらの1種または2種以上である。
【0021】本発明に用いられる電解液には被覆する金
属種、陽電極金属種によって適宜選択でき、シアン化銅
浴、ピロ燐酸銅浴、硫酸銅浴、無光沢Ni浴、ワット
浴、スルファミン酸浴、ウッドストライク浴、イマージ
ョンNi浴、6価Cr低濃度浴、6価Crサージェント
浴、6価Crふっ化物含有浴、高シアン化物アルカリZ
nめっき浴、中シアン化物アルカリZnめっき浴、低シ
アン化物アルカリZnめっき浴、ジンケート浴、シアン
化Cdめっき浴、ほうふっ化Cdめっき浴、硫酸酸性S
nめっき浴、ほうふっ酸Snめっき浴、ほうふっ酸Pb
めっき浴、スルファミン酸Pbめっき浴、メタンスルホ
ン酸Pbめっき浴、ほうふっ酸はんだめっき浴、フェノ
ールスルホン酸はんだめっき浴、アルカノールスルホン
酸はんだめっき浴、塩化物Feめっき浴、硫酸塩Feめ
っき浴、ほうふっか物Feめっき浴、スルファミン酸塩
Feめっき浴、Sn−Co合金スタネート浴、Sn−C
o合金ピロ燐酸浴、Sn−Co合金ふっ化物浴、Sn−
Ni合金ピロ燐酸浴、Sn−Ni合金ふっ化物浴などが
例示でき、さらに光沢剤、レベラー剤、ピット防止剤、
梨地形成剤、アノード溶解剤、PH緩衝剤、安定剤等の
添加剤を加えることもできる。
【0022】また、本発明の特筆すべき点は、上記従来
技術の問題点を解決しうる装置が安価に作製できるこ
と、または、従来の装置を安価に改造しうることであ
る。
【0023】以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて
更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限
されない。 (比較例及び実施例)本発明の効果を明確にするため
に、円筒形状でかつ比較的電気抵抗の高いボンド磁石を
被処理材料に使用した。表1にこのサンプルの詳細を示
す。
【0024】
【表1】
【0025】図1に示した従来型のバレル式電気めっき
装置に上記サンプルを300ケ投入して得ためっきサン
プルを比較例に、図2に示した本発明型のバレル式電気
めっき装置(金網は図3に示したものを使用)に上記サ
ンプルを300ケ投入して得ためっきサンプルを実施例
とし、両めっきサンプルの外周金属膜厚と内周金属膜厚
の比を測定するとともに、20倍の顕微鏡観察によって
ピンホール、焼き付き痕の観察を行った。めっき条件を
表2、めっき装置条件を表3に、また測定、観察結果を
表4に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【発明の効果】
1)本発明のバレル式電気めっき装置を用いることによ
って、被処理物1個に集中することなく電流が分散し、
その結果、外周金属膜厚と内周金属膜厚の差を少なくす
ることができ、かつピンホールや焼き付きによる色むら
の少ない電気めっきを施すことができる。 2)陰電極に金網を用いることによって割れを防止する
ことができる。 3)上記1)、2)の効果は一般的な金属部品に対する
よりも、粉末冶金成形品、圧粉成形品等の比較的高電気
抵抗材料においてよりその効果が顕著に発揮されるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のバレル式電気めっき装置の概略斜視図で
ある。
【図2】本発明のバレル式電気めっき装置の概略斜視図
である。
【図3】陰電極として用いる金網の斜視図である。
【図4】突起を有する金網の実施例を示す斜視図であ
る。
【図5】金網に設ける突起の例を示した側面図であり、
(a) は直線状、(b) はくの字形、(c) はU字形、(d) は
J字形、(d) はρ字形のものをそれぞれ示す。
【図6】供電線と金網の接触部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 バレル容器 2 陰電極 3 被覆部 4 陽電極 5 直流電源 6 モータ 7 ギア 8 ギア 9 給電線 10 金網 11 穴 12 バネ 13 突起 14 絶縁物
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 17/00 - 17/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形状若しくは角筒形状のボンド磁石
    の表面に金属被覆処理を施すバレル式電気めっき装置で
    あって、プラスチック製の穴明きバレル容器の内面にス
    テンレス製の金網状の陰極を有することを特徴とするバ
    レル式電気めっき装置。
  2. 【請求項2】 前記金網にU字形の突起を設けてなる
    求項1記載のバレル式電気めっき装置。
  3. 【請求項3】 前記バレル容器は穴径3mm、穴面積2
    0%の穴を設けたものであり、前記金網は線径0.5m
    m、目開き5mmのものである請求項1又は2記載のバ
    レル式電気めっき装置。
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