JP3021501U - ブラジャー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】カップとベルトとが任意の組み合わせで使用で
き、少ない種類のサイズで多くの体形に適用でき、また
構成が簡素で安価に製作でき、使用に際しても便利なブ
ラジャーを提供する。 【解決手段】乳房にあてるカップ１と、乳房下の胸部を
囲うカップ支持用のベルト２とを別部品として備え、ベ
ルト２にカップ１を着脱可能に装着してなる。カップ１
は椀形のカップ部１ａと、このカップ部の下端から下向
きに突出する支持脚部１ｂとからなり、ベルト２はカッ
プの支持脚部１ｂを挿入する穴３を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、カップとベルトとを各別に構成し、これらを互いに組み合わせて使 用するようにしたブラジャーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ブラジャーは女性の乳房を保護、補正等する目的で使用され、洋の東西を問わ ず多用され、その種類は簡素なものから華美なもの、豪華なもの等種々存在し、 またサイズは細分すると５０以上にも及ぶ。

【０００３】 このように多種に亘るブラジャーにあって、これまでのものは全て、乳房にあ てるカップと、乳房下の胸部を囲うカップ支持用のベルトとが、縫着等によって 一体に構成されていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述したカップとベルトとが一体構成となったブラジャーでは、胸囲 や乳房の膨らみ具合等の個人の体形差に完全に対応した形で提供することは極め て困難であり、５０サイズでも満足にはほど遠い。

【０００５】 また、上述した構成では裁断や縫製等に多くの手間がかかり、製品コストも高 くなる。

【０００６】 本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、カップとベルトとが任意の 組み合わせで使用でき、少ない種類のサイズで多くの体形に適用でき、また構成 が簡素で安価に製作でき、使用に際しても便利なブラジャーを提供することを目 的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 本考案に係るブラジャーは、乳房にあてるカップと、乳房下の胸部を囲うカッ プ支持用のベルトとを別部品として備え、前記ベルトに前記カップを着脱可能に 装着してなることを特徴とする。カップは、左右一対が独立したものが基本であ るが、左右が連設した形態とすることも可能である。

【０００８】 本考案では、カップは椀形のカップ部と、このカップ部の下端から下向きに突 出する支持脚部とからなり、ベルトは前記カップの支持脚部を挿入する穴を有す ることが望ましい。支持脚部はひとつのカップに対して通常１本でよいが、複数 本となっていてもよい。

【０００９】 本考案では、ベルトの穴は、上向きに開口する袋状の穴、または上下方向に貫 通する貫通孔であることが望ましい。

【００１０】 本考案では、ベルトの穴は、カップの支持脚部よりも左右に長く形成されてお り、前記カップが前記ベルトに対して左右に位置調整可能とされていることが望 ましい。

【００１１】 本考案では、ベルトの穴は、ベルトの裏面と、その裏面に取り付けた布とによ って形成されていることが望ましい。ただし、これは、表面側の外形上の美観を 保持するために最適なものであって、場合によってはベルトに直接穴を形成して もよい。

【００１２】 本考案では、カップは左右一対備えられ、ベルトの穴はそのベルトの長さ方向 中央部から左右に一定距離離間した対称位置に形成されていることが望ましい。 これにより、装着時にベルトの長さ方向中央位置を体の中心に合わせたときに、 カップ位置が基本的に左右対象位置に配置し易くなる。

【００１３】 本考案では、カップとベルトとは、釦、ベルベット式ファスナーその他の止め 具によって着脱可能に係止されることが望ましい。例えばカップの支持脚部に釦 、ベルトの穴を構成する布の部分に釦装着用の穴を設ける。またカップの支持脚 部とベルトの穴の支持脚部と合う部分にベルベット式ファスナーを取り付ける。 その他の止め具としては、ジッパー、止め紐等が考えられる。

【００１４】 本考案では、カップおよびベルトの少なくとも一方が、肩または首から吊り下 げる紐状物の下端部に連結されていることが望ましい。紐状物としては、細紐、 帯状物、鎖状のもの等、種々適用できる。これにより、カップまたはベルトの装 着状態がより安定化できる。

【００１５】 本考案では、カップは、ポリウレタンまたは不織布のプレス成形によって構成 されていることが望ましい。

【００１６】 本考案では、カップおよびベルトが、Ｓサイズ、Ｍサイズ、Ｌサイズ、ＬＬサ イズその他複数種類の寸法のものを選択的に組み合わせて使用可能とすることが が望ましい。ここで示したサイズは一般的な基準に基づくものであるが、独自の 基準を設けてもよく、また前記の各サイズの中間サイズのものを揃えることもで きる。

【００１７】 本考案では、ブラジャー単品、スリップその他の関連衣類の一部の構成材とし て適用され、または下着、水着、ボディスーツその他の用途衣類に適用されるこ とがが望ましい。要するに、本考案のブラジャーの構成は、ブラジャー部を一部 にでも含む全ての衣類に適用することが可能である。

【００１８】

【発明の実施の形態】

以下、本考案に係るブラジャーの実施形態について図面を参照して説明する。

【００１９】 図１は本考案の基本的な実施形態によるブラジャーの要部構成を示し、図２は 同実施形態の全体構成および装着状態を示し、図３は同実施形態によるベルトの 裏面構成を示し、図４は図３のＡ−Ａ線断面構成を示している。図５は図４に対 する変形例を示し、図６、図７、図８はそれぞれ形状の異なるカップの実施形態 を示している。図９および図１０は応用形態を示している。

【００２０】 図１〜図４に示すように、本発明のブラジャーは、乳房にあてるカップ１と、 乳房下の胸部を囲うカップ支持用のベルト２とが別部品として構成されており、 ベルト２にカップ１が着脱可能に装着できるようになっている。

【００２１】 にカップ１は半椀形のカップ部１ａと、このカップ部１ａの下端から下向きに 突出する支持脚部１ｂとからなり、左右一対備えられている。このカップ１は、 例えばポリウレタンまたは不織布を材料として、プレス成形によって構成されて いる。

【００２２】 ベルト２は帯状の布で構成され、各カップ１の支持脚部１ｂをそれぞれ挿入す る一対の穴３を有している。これらの各穴３は、ベルト２の長さ方向中央部から 左右に一定距離ａずつ離間した対称位置に形成されている。

【００２３】 そして本実施形態では図１、図３および図４に示すように、ベルト２の穴３が 、ベルト２の裏面２ａと、その裏面２ａに左右および下端を縫着して取り付けた 長方形状の一対の布４とによって、上向きに開口する袋あるいはポケット状の穴 ３として形成されている。

【００２４】 なお、ベルト２自体が厚手であれば、ベルト２自体に穴３を形成して布４を省 略してもよい。また、図３では、ベルト２に取り付ける布４の上下の幅をベルト の上下の幅よりも小さくして上下中間位置に配置しているが、布４の幅はこれよ りも大きくしてもよく、また取り付け位置を上方にずらす等の変形を行ってもよ い。

【００２５】 さらに、図５に示すように、ベルト２の穴４は、ベルト２の裏面２ａに装着す る布４の上下方向に貫通する貫通孔として構成してもよい。

【００２６】 また、各カップ１の支持脚部１ｂの幅寸法ｂは例えば３cmとされており、一方 ベルト２の各穴３の幅寸法ｃは、カップ１の支持脚部１ｂの幅寸法ｂよりも左右 に長く、例えば１０cmの長さに形成されている。これにより、各カップ１がベル ト２の各穴３に対して左右に位置調整可能とされている。

【００２７】 なお、ベルト２の左右の端部には、フック５およびループ６からなる係止部、 または図示しないがベルベット式ファスナー等からなる係止部が形成されている 。本実施形態において、ループ６はベルトの長手方向に複数段設けられ、これに より胸囲に応じた係止位置の調整が行えるようになっている。

【００２８】 そして、本実施形態では、カップ１およびベルト２が、Ｓサイズ、Ｍサイズ、 Ｌサイズ、ＬＬサイズなどと、複数種類の寸法のものが備えられている。

【００２９】 このように構成されたブラジャーを使用する場合には、例えば胸（乳房下：ア ンダーバスト位置）の周りにベルト２を巻き付けてフック５およびループ６等の 係止部で係止する。この時、ベルト２の長さ方向中央部が体の前面中央に位置す るように調整すれば、ベルト２の各穴３が体の左右に揃った配置となる。この状 態で、各カップ１の支持脚部１ｂをベルト２の各穴３にそれぞれ挿入する。穴３ の幅ｃはカップ１の支持脚部１ｂの幅ｂよりも広くしてあるので、各カップ１の 位置を穴３の左右に移動して位置調整を行うことが可能であり、これによりカッ プ部１ａの乳房に対する接触位置を調整すればよい。

【００３０】 このような構成のブラジャーによると、カップ部１ａと支持脚部１ｂとからな るカップ１と、穴３を設けたベルト２とを、それぞれ独立した構成として、使用 時にこれらを組み合わせるようにしたことにより、使用者は自分の体格にそれぞ れ合致するカップ１とベルト２とを選択し、これらを組み合わせて使用すること ができる。

【００３１】 したがって、従来のカップとベルトとを縫着して一体化した従来のブラジャー に比べて、体形に合うものが容易に選定でき、使用者の利便性が大きく向上する 。

【００３２】 しかも、ベルト２の穴３にカップ１の支持脚部１ｂを挿入するだけで、装着状 態となるので使用方法も容易であり、またカップ１の位置を穴３の左右に移動し て位置調整を行うことが可能であるから、カップ部１ａの乳房に対する接触位置 の調整も容易に行える。さらに、装着状態においては、穴３と支持脚部１ｂとの 組み付け力および外側の衣服の被覆効果等によって、装着状態が十分に安定でき る。また、本実施形態のブラジャーは、カップとベルトとを一体に縫着して構成 する従来のブラジャーに比べて、構成が極めて簡素であり、使用材料の低減およ び製作工程の短縮等によって製作コストも低減でき、安価に提供できる利点も得 られる。

【００３３】 なお、上述した構成ではカップ１とベルト２との間に止着具を設けていないが 、本考案では、例えばカップ１に釦、ベルト２に釦掛け用孔をそれぞれ設けたり 、あるいはベルベット式ファスナーその他の止め具を装着して、両者を着脱可能 に係止する構成としてもよい。

【００３４】 また、本考案では、図６，図７および図８に示すように、種々の形状のカップ １を備えた構成とすることができる。例えば図６のものは半カップ状で乳房を約 １／２被覆するものであり、図７のものは３／４カップ状で乳房を約３／４被覆 するものであり、図８のものはフルカップ状で乳房を略完全に被覆するものであ る。これらの各種形状のカップ３を備えておくことによって、使用者の選択要素 はさらに拡大でき、使用者の好みに対する満足度を高めることができる。

【００３５】 さらに、本考案では、カップ１およびベルト２の少なくとも一方が、肩または 首から吊り下げる紐状物（鎖、帯等を含む）の下端部に連結されている構成とす ることが可能である。

【００３６】 例えば図９に示したブラジャーでは、ネックレス状の紐状物７の下端にベルト ２を連結し、その紐状物７が各カップ１を被覆するようにしたものである。この 構成では、ベルト２の高さ位置が安定保持されるとともに、各カップ１が表面側 から被覆されて安定状態となる。

【００３７】 また、図１０に示したブラジャーでは、ネックレス状の紐状物７の下端側をそ れぞれ二手に分け、各カップ１およびベルト２を連結したものである。この構成 では、ベルト２の高さ位置が安定保持されることに加え、各カップ１も紐状物７ で直接保持されるので装着状態が安定するものである。

【００３８】 なお、以上の実施形態では本考案をブラジャー単品に適用したが、これに限ら ず、本考案の構成によるブラジャーを、スリップその他の関連衣類の一部の構成 材として適用してもよく、また下着、水着、ボディスーツその他各種の用途衣類 に適用することができる。

【００３９】

【考案の効果】

以上のように本考案によると、カップ部と支持脚部とからなるカップと、穴を 設けたベルトとを、それぞれ独立した構成として、使用時にこれらを組み合わせ るようにしたことにより、使用者は自分の体格にそれぞれ合致するカップとベル トとを選択し、これらを組み合わせて使用することができる。したがって、従来 のカップとベルトとを縫着して一体化した従来のブラジャーに比べて、体形に合 うものが容易に選定でき、使用者の利便性が大きく向上する。しかも、ベルトの 穴にカップの支持脚部を挿入するだけで、装着状態となるので使用方法も容易で あり、またカップの位置を穴の左右に移動して位置調整を行うことが可能である から、カップ部の乳房に対する接触位置の調整も容易に行える。さらに、装着状 態においては、穴と支持脚部との組み付け力および外側の衣服の被覆効果等によ って、装着状態が十分に安定できる。また、本実施形態のブラジャーは、カップ とベルトとを一体に縫着して構成する従来のブラジャーに比べて、構成が極めて 簡素であり、使用材料の低減および製作工程の短縮等によって製作コストも低減 でき、安価に提供できる。

【提出日】平成７年９月１２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係るブラジャーの実施形態について図面を参照して説明する。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２０】 図１〜図４に示すように、本考案のブラジャーは、乳房にあてるカップ１と、 乳房下の胸部を囲うカップ支持用のベルト２とが別部品として構成されており、 ベルト２にカップ１が着脱可能に装着できるようになっている。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２１

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２１】 カップ１は半椀形のカップ部１ａと、このカップ部１ａの下端から下向きに突 出する支持脚部１ｂとからなり、左右一対備えられている。このカップ１は、例 えばポリウレタンまたは不織布を材料として、プレス成形によって構成されてい る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の基本的な実施形態によるブラジャーの
要部構成を示す斜視図である。

【図２】同実施形態の全体構成および装着状態を示す斜
視図である。

【図３】同実施形態によるベルトの裏面構成を示す図で
ある。

【図４】図３のＡ−Ａ線に沿う拡大断面図である。

【図５】図４に示すベルトの穴形成手段の他の実施形態
形態を示す断面図である。

【図６】本考案のブラジャーのカップ形状を例示した図
で、半カップを示す図である。

【図７】本考案のブラジャーの他のカップの形状を例示
した図で、３／４カップを示す図である。

【図８】本考案のブラジャーの他のカップの形状を例示
した図で、フルカップを示す図である。

【図９】本考案のブラジャーの他の実施形態を示す図
で、ネックレス状の紐状物をベルトに装着した状態を示
す図である。

【図１０】本考案のブラジャーのさらに他の実施形態を
示す図で、ネックレス状の紐状物をカップおよびベルト
に装着した状態を示す図である。

【符号の説明】

１ カップ １ａ カップ部 １ｂ 支持脚部 ２ ベルト ２ａ 裏面 ３ 穴 ４ 布 ５ フック ６ ループ ７ 紐状物

Claims (11)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 乳房にあてるカップと、乳房下の胸部を
   囲うカップ支持用のベルトとを別部品として備え、前記
   ベルトに前記カップを着脱可能に装着してなることを特
   徴とするブラジャー。
2. 【請求項２】 カップは椀形のカップ部と、このカップ
   部の下端から下向きに突出する支持脚部とからなり、ベ
   ルトは前記カップの支持脚部を挿入する穴を有すること
   を特徴とする請求項１記載のブラジャー。
3. 【請求項３】 ベルトの穴は、上向きに開口する袋状の
   穴、または上下方向に貫通する貫通孔であることを特徴
   とする請求項２記載のブラジャー。
4. 【請求項４】 ベルトの穴は、カップの支持脚部よりも
   左右に長く形成されており、前記カップが前記ベルトに
   対して左右に位置調整可能とされていることを特徴とす
   る請求項２または３記載のブラジャー。
5. 【請求項５】 ベルトの穴は、ベルトの裏面と、その裏
   面に取り付けた布とによって形成されていることを特徴
   とする請求項２から４までのいずれかに記載のブラジャ
   ー。
6. 【請求項６】 カップは左右一対備えられ、ベルトの穴
   はそのベルトの長さ方向中央部から左右に一定距離離間
   した対称位置に形成されていることを特徴とする請求項
   ２から５までのいずれかに記載のブラジャー。
7. 【請求項７】 カップとベルトとは、釦、ベルベット式
   ファスナーその他の止め具によって着脱可能に係止され
   ることを特徴とする請求項１から７までのいずれかに記
   載のブラジャー。
8. 【請求項８】 カップおよびベルトの少なくとも一方
   が、肩または首から吊り下げる紐状物の下端部に連結さ
   れていることを特徴とする請求項１から７までのいずれ
   かに記載のブラジャー。
9. 【請求項９】 カップは、ポリウレタンまたは不織布の
   プレス成形によって構成されている請求項１から８まで
   のいずれかに記載のブラジャー。
10. 【請求項１０】 請求項１から９までのいずれかに記載
    のブラジャーで、カップおよびベルトが、Ｓサイズ、Ｍ
    サイズ、Ｌサイズ、ＬＬサイズその他複数種類の寸法の
    ものを選択的に組み合わせて使用可能としたことを特徴
    とするブラジャー。
11. 【請求項１１】 請求項１から１０までに記載のブラジ
    ャーで、ブラジャー単品、スリップその他の関連衣類の
    一部の構成材として適用され、または下着、水着、ボデ
    ィスーツその他の用途衣類に適用されていることを特徴
    とするブラジャー。