JP3021136B2 - 3次元シミュレーション方法 - Google Patents

3次元シミュレーション方法

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JP3021136B2
JP3021136B2 JP29909391A JP29909391A JP3021136B2 JP 3021136 B2 JP3021136 B2 JP 3021136B2 JP 29909391 A JP29909391 A JP 29909391A JP 29909391 A JP29909391 A JP 29909391A JP 3021136 B2 JP3021136 B2 JP 3021136B2
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dimensional
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triangle
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の3次元空間
における3次元シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体装置の特性解析や評価の
ために半導体装置内の電位分布、電子分布及び正孔分布
等をコンピュータにより解析するデバイスシミュレーシ
ョン技術が公知である(例えばS.Selberher
r,“Analysys and Simulatio
n of Semiconductor Device
s”,Springer−Verelar, 198
4)。
【0003】以下、従来のデバイスシミュレーション方
法について述べる。先ず、計算機に半導体装置を構成す
る絶縁膜および電極の形状、さらには電極に印加する電
圧あるいは半導体内部の不純物濃度分布に関するデータ
を入力する。次に、これらのデータおよび離散化用の格
子点生成情報に基づき数値解析用の格子点を形成し、各
格子点上での不純物濃度等を設定する。さらに、半導体
内部での電位分布を記述するポアソン方程式と、電子お
よび正孔の輸送現象を記述する輸送方程式との3つの基
本方程式を数値的に解く。最後に、求められた数値解を
記録し出力する。ここで、3つの基本方程式を解くには
1次元空間あるいは2次元空間で解くのが一般的であっ
た。
【0004】ところが、近年の半導体装置の微細化にと
もない3次元空間で解く3次元デバイスシミュレーショ
ンの必要が生じたため、3次元デバイスシミュレーショ
ンを行う際に入力する3次元不純物濃度分布の算出方法
として、解析関数を用いる方法(例えば、 M.Thu
rner et.al.,“Numerical Tr
eatment of Nonrectangular
field−oxide for 3D MOSFE
T Simulation ,”Simulation
of Simiconductor Devices
and Prcesses, vol.3,p.37
5, 1988)および3次元プロセスシミュレータを
用いる方法(例えば、小田中他,SMART:スーパー
コンピュータ上の3次元プロセス/デバイス統合化シミ
ュレータ,信学技報,SDM87−76,p.17,
1987)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上述した従
来の解析関数による3次元不純物濃度の算出方法におい
ては、実際の半導体装置の製造プロセスに即した不純物
濃度を精度良くかつ高速に求めることが困難であるとい
う問題点があった。また、3次元プロセスシミュレータ
を用いる方法では、プロセスモデルの精度が悪いため、
高精度の不純物濃度が得られないと共に、3次元プロセ
スシミュレータは計算時間が長いという問題点があっ
た。
【0006】本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、
3次元不純物濃度の計算が高速にできると共に、実際の
半導体装置の製造プロセスに即した高精度な3次元不純
物濃度が得られる3次元シミュレーション方法を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、第1の発明は、半導体内部の3次元不純物濃度分
布を用い、半導体装置の3次元空間における特性解析を
行う3次元シミュレーション方法において、上記半導体
装置の表面に対して垂直軸上に与えられた1次元の不純
物濃度分布と上記垂直軸から離れた点における1次元の
不純物濃度分布との比を表す重み関数を求め、上記垂直
軸上に与えられた1次元の不純物濃度分布と上記重み関
数とを上記半導体装置の表面における2次元マスク形状
を積分範囲として積分し、上記半導体装置内部の3次元
不純物濃度分布を算出し上記半導体装置の3次元空間に
おける特性解析を行うものである。このとき、2次元マ
スク形状が直線及び円弧により囲まれた領域により表さ
れる場合、上記2次元マスク形状を矩形、3角形および
扇形に分割し、分割された矩形、3角形および扇形の積
分範囲についてそれぞれ積分を実行するものである。
【0008】また、第2の発明は、上記半導体装置の特
性解析のための3次元シミュレーション方法において、
2次元マスク形状を積分範囲とする二重積分をより高速
かる高精度に行うものである。すなわち、2変数関数f
(x―x、y―y)で表わされる重み関数を用い
該関数f(x―x、y―y)は、二重積分を行う領
域が長方形であればx、yについての二重積分を解
析的に行うことができるが、長方形以外の任意の形状の
領域の場合には、x、yについての二重積分を解析
的に行うことができないという性質を有する。さらに、
前記2次元マスク形状を積分範囲として二重積分するス
テップにおいて、積分領域Sを複数個の長方形に分割で
きる場合は複数個の長方形に分割し、複数個の長方形に
分割できない場合は少なくともひとつの直角三角形と少
なくともひとつの長方形に分割する。少なくともひとつ
の三角形が発生した場合は、i番目の直角三角形の直角
の対辺の座標を中心にして、該直角三角形内部の座標
(x、y)と対称な位置の座標(x’、y’)を求め、
i番目の直角三角形の直角をはさむ2辺を辺とした仮想
的な長方形領域で上記関数f(x―x、y―y)を
、yについて二重積分した数値Ci(x、y)を
解析的に求める。次いで、前記i番目の直角三角形の領
域において関数f(x―x、y―y)をx、y
についての二重積分した数値をBi(x、y)、座標
(x’、y’)において関数f(x’―x 、y’―y
)をx 、y についての二重積分した数値をBi
(x’、y’)とおいたときの、Bi(x、y)のBi
(x’、y’)に対する比 R= Bi(x、y)/Bi(x’、y’) を近似的に求める。前記数値Ci(x、y)と比Rとに
基づき、前記分割の結果生じたすべての直角三角形につ
いて数値Bi(x、y)を Bi(x、y)=Ci(x、y)*R/(1+R) という演算によって近似的に求める。さらに、前記分割
結果生じた長方形のうちj番目の長方形の領域におい
てて関数f(x’―x、y’―y)をx、y
ついての二重積分した数値Dj(x、y)を解析的に求
める演算をすべての長方形について行い、前記すべての
直角三角形および長方形についての二重積分値Bi
(x、y)およびDj(x、y)の総和を求める。これ
により、積分領域S全体にわたって関数f(x―x
y―y)をx、yについての二重積分した数値A
(x、y)をより速く正確に求めることができる。
【0009】
【作用】第1の発明においては、垂直軸上の1次元濃度
分布と重み関数とを2次元マスク形状を積分範囲として
積分するので、実際の半導体装置の製造プロセスに即し
た高精度な3次元不純物濃度分布が高速に算出される。
さらに、算出された3次元不純物濃度分布により、半導
体装置の3次元空間における特性解析が高精度かつ高速
に行える。また、2次元マスク形状が直線及び円弧によ
り囲まれた領域により表される場合は、この2次元マス
ク形状を矩形、3角形および扇形に分割し、分割された
形状を積分範囲として各形状毎に積分を行うので、計算
が容易になり、計算速度が向上する。
【0010】また、第2の発明においては、比の値Rの
演算と仮想的な長方形で積分した場合の積分値の演算
と、それらの和積商の演算で計算できる。長方形の領域
での積分は解析的に求められる場合を扱っているので、
その式が複雑なものであっても、数値積分を行うよりは
高速である。また、長方形の領域での積分が解析的に求
められるということは、半無限大平面での積分も解析的
に行えることを意味するので、容易に比の値Rを演算で
きる。
【0011】
【実施例】
第1の発明 以下、第1の発明の3次元シミュレーション方法に係わ
る一実施例を図1乃至図4に基づいて説明する。
【0012】図1は半導体装置(図示略す)の表面に対
する垂直軸上に与えられた1次元不純物濃度分布及び積
分範囲を表す形状を示す鳥瞰図である。同図において、
積分範囲Sはx,y方向の2次元形状である。ここで示
す形状とは、半導体装置を製造する際に用いられるフォ
トマスクにより、半導体表面が細かく分割される形状を
いう。C1 (z)はz方向、つまり積分範囲Sに対する
垂直軸1(深さ方向)上に与えられた1次元不純物濃度
分布である。
【0013】図2は3次元不純物濃度分布の計算手順を
示すフローチャートである。同図によれば、先ず、垂直
軸1上に与えられた1次元の不純物濃度分布が入力され
る(ステップ101)。
【0014】その後、3次元不純物濃度分布を求めると
きの積分範囲Sを表す半導体装置の表面における形状が
入力される(ステップ103)。
【0015】次に、入力された積分範囲Sを表す形状
が、矩形、3角形および扇形に分割される(ステップ1
05)。即ち、図3(A)に示す形状の積分範囲Sを、
図3(B)に示すように、2つの矩形S1及びS2、1
つの3角形S3、1つの扇形S4の積分範囲に分割す
る。続いて、分割された積分範囲S1,S2,S3,S
4のうち1つが取り出される(ステップ107)。
【0016】さらに、矩形か3角形か扇形であるかによ
って分岐される(ステップ109)。しかる後、分割さ
れ取り出された積分範囲S1,S2,S3,S4毎に3
次元不純物濃度分布が次式(1)により計算される。
【0017】
【数1】
【0018】なお、ここで、座標軸x,yは半導体装置
の表面に対して平行方向にとられ、座標軸zは半導体装
置の表面に対して垂直にとられている。そして、C
3 (x,y,z)は、算出される3次元不純物濃度分布
を示し、C1 (z)は、垂直軸1上の1次元不純物濃度
分布を示す。さらに、積分範囲Sは矩形、3角形または
扇形であり、wは垂直軸1上に1次元不純物濃度分布C
1 (z)を与えたときに、この不純物濃度C1 (z)が
半導体装置の表面に対して平行方向に広がる距離を表す
パラメータである。expで示される関数は、垂直軸1
上の1次元不純物濃度分布C1 (z)との比を表す重み
関数である。
【0019】そして、矩形の積分範囲S1,S2の場合
は、上式(1)で示した積分は次式(2)により解析的
に求められる(ステップ111)。
【0020】
【数2】
【0021】ここで、a,bは積分区間が矩形で表され
たときのx軸、y軸方向の辺の長さであり、erfは誤
差関数である。
【0022】一方、3角形の積分範囲S3の場合は、上
式(1)で示した2重積分が1回の積分でできる。つま
り、分割された3角形は直角3角形であるので、積分は
次式(3)で表される。
【0023】
【数3】
【0024】ここで、直角をなす頂点を原点とし、直角
をはさむ2辺をx軸、y軸とした。また、x軸上、y軸
上の辺の長さをそれぞれa,bとした。なお、今回の実
施例では積分範囲S3は直角3角形の場合を示したが、
任意の3角形においても同様の積分が実行できる。ある
いは任意の3角形を2個の直角3角形に分割し、上記積
分を実行しても良い。
【0025】上式(3)で表した積分は解析的な計算が
行えないので、被積分関数(expとerfの積)に現
れるガウス関数(exp)および誤差関数(erf)を
有理関数で近似する(例えば、数学公式I、岩波新
書)。これにより、積分を実行することができるように
なる(ステップ113)。この方法を用いることによ
り、計算精度を与えることによってその精度内で一致す
る近似関数を求めることができる。
【0026】その後、積分は解析的に計算され、与えら
れた精度内での積分計算が正確かつ高速に実行される
(ステップ115)。なお、本実施例では、被積分関数
を有理関数で近似した後、積分を行ったが、計算精度お
よび計算時間が問題にならない場合には数値積分により
計算を行ってもよい。
【0027】さらに、扇形の積分範囲S4の場合は、上
式(1)で示した2重積分が1回の積分でできる。この
積分は円柱座標(x=r・cosθ,y=r・sin
θ,z=z)で書き表した場合次式(4)で表される。
【0028】
【数4】
【0029】ここで、扇形の中心を原点とし、半径を
a、2辺のはさむ角をαとした。上式(4)で表した積
分は解析的な計算が行えないので、3角形の場合と同様
に被積分関数を有理関数で近似して積分を実行する。あ
るいは、数値積分を行ってもよい。
【0030】続いて、矩形、3角形および扇形のそれぞ
れについて求めた積分の和がとられ、3次元不純物濃度
分布が得られる(ステップ117)。そして、取り出さ
れた積分範囲S1,S2,S3,S4について3次元不
純物濃度分布が算出されると、分割された積分範囲Sが
他に存在するか否かが判断される(ステップ119)。
この結果、他に積分範囲Sが存在する場合は、ステップ
107乃至ステップ117が繰り返される。
【0031】さらに、垂直軸1に与えられた1次元の不
純物濃度分布および積分範囲Sを表す形状が存在する場
合は、ステップ101乃至ステップ119が繰り返され
る(ステップ121)。斯くして、算出された3次元不
純物濃度分布を3次元デバイスシミュレータに入力する
ことにより、半導体装置の特性解析が行われる。
【0032】図4は半導体装置の表面における3次元不
純物濃度分布の等濃度線図である。同図によれば、積分
範囲Sを表す形状の周囲に複数本の3次元不純物濃度分
布C3 (x,y,z)の等濃度線が示されている。
【0033】本実施例では、垂直軸1上に与えられた1
次元の不純物濃度分布は1次元プロセスシミュレーショ
ンの結果を用いたが、実際に製造された半導体装置につ
いてその表面から垂直方向に測定した不純物濃度を用い
てもよい。また、1次元不純物濃度および積分範囲を表
す形状の組は、1組のみに限定されるものではなく、半
導体装置の形状が複雑になった場合には、濃度分布およ
び積分区間の組を複数組入力し、各組により求められる
3次元不純物濃度分布の総和を求めてもよい。 第2の発明 第1の発明では、三角形の領域における積分を有理関数
で近似していた。このとき、必要な精度が得られない場
合があるという欠点がある。また、数値積分を用いる
と、膨大な処理時間がかかるという欠点がある。そこ
で、三角形領域における積分を、数値積分を用いずに行
って、高速かつ高精度に求める方法を第2の発明として
以下に説明する。
【0034】第2の発明による基本的な演算フローチャ
ートを図5に示す。今回の実施例では、パターンニング
されたレジストにより一部がマスクされている真性半導
体基板に不純物をイオン注入し、さらに熱拡散を行った
後の不純物の3次元密度分布を計算する場合を例にとっ
て説明する。レジストが図6に示すようにパターンニン
グされているとすると、不純物密度N(x,y,z)は
式(5)により近似的に与えられることが知られてい
る。
【0035】 N(x,y,z)=π-1-2MAX exp(−z2 /W2 ) ×∬exp[−(x−x0 2 /W2 −(y−y0 2 /W2 ]dx0 dy0 …(5) NMAX ,Wはイオン注入のエネルギー、熱拡散の温度・
時間などによって決まるパラメータである。
【0036】式(5)において、exp[-(x−x0
2 /W2 −(y−y0 2 /W2 ]が、2変数関数f
(x−x0 ,y−y0 )であり、∬exp[−(x−x
0 2 /W2 −(y−y0 2 /W2 ]dx0 dy0
二重積分して得られる関数A(x,y)である。
【0037】積分はレジストによりマスクされていない
領域Sについて行う。式(5)は一般には解析的に求め
ることはできない。図6(A)のレジストでマスクされ
ていない領域Sを長方形と直角三角形に分割すると図7
が得られる。図8に示す長方形のマスクについて式
(5)を積分すると式(6)が得られる。
【0038】
【数5】
【0039】式(6)において、{erfc[(x−
a)/W]−erfc(x/W)}×{erfc[(y
−b)/W]−erfc(y/W)}が、二重積分した
数値Ci (x,y)あるいはDj (x,y)に相当す
る。
【0040】図9のような長方形の場合は式(6)を座
標変換することにより解析的に計算できる。図10に示
す直角三角形のマスクについて式(5)の積分を行うと
式(7)のようになり、y0 についての積分は解析的に
行えない。
【0041】
【数6】
【0042】式(7)において、
【0043】
【数7】
【0044】が、数値Bi (x,y)に相当する。第2
の発明を用いて、図10に示した直角三角形のマスクに
ついて、NMAX =1020cm-3,W=0.2μm,a=b
=2μmとしてN(x,y,0)を計算した結果が図1
1,12である。
【0045】比Rは次のようにして求めたものを用い
た。 関数f(x−x0 ,y−y0 ) =π-1-2MAX exp[−(x−x0 2 /W2 −(y−y0 2 /W2 ] を、x0 が正である半無限大平面x0 ,y0 で積分して
関数E(x)を求めると、
【0046】
【数8】
【0047】であるから、比Rは
【0048】
【数9】
【0049】F,F’はそれぞれ直角三角形の辺と座標
(x,y)、(x’,y’)との最近接距離 複合はそれぞれについて座標が直角三角形の内部であれ
ば上側を、そうでない場合は下側をとるという式によっ
て求められる。
【0050】また、図10の場合のように直角が原点に
あり、直角をはさむ二辺がx軸,y軸上にあるのではな
い一般の直角三角形の場合については座標変換によっ
て、本実施例と同様に演算を行うことができる。以上の
処理を用いて、マスクされていない領域Sを分割した長
方形、直角三角形のそれぞれの領域について(x,y,
z)での不純物密度を求めて、これらの数値を加算する
と、図6のような形状のマスクについての不純物密度を
求めることができる。
【0051】第2発明の高速性を示すために、式(7)
をシンプソンの公式を用いて従来の数値積分法によって
計算した結果が図13,14である。本発明を用いた計
算結果である図11,12は従来の方法を用いた図1
3,14とほぼ一致している。図11〜14はそれぞれ
46×46点の計算結果であるが、エンジニアリングワ
ークステーションAS4370を用いたときの計算時間
は、第2の発明を用いた場合(図11,12)の計算に
要した時間は3秒であったが、数値積分を用いた場合
(図13,14)に要した計算時間は14分であった。
本発明によって、従来よりおよそ300倍高速に演算処
理を行えたことがわかる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、垂直軸上の1次元濃度分布と、重み関数と、これら
の積の積分範囲を表わす2次元マスク形状とから3次元
不純物濃度を算出するので、実際の半導体装置の製造プ
ロセスに即した高精度な3次元不純物濃度が高速に算出
できる。さらに、算出された3次元不純物濃度により半
導体装置の特性解析を高精度かつ高速に行うことができ
る。また、2次元マスク形状を矩形、3角形および扇形
に分割し、分割された形状を積分範囲として各形状毎に
積分を行うので、計算が容易となり、計算速度が向上で
きる。
【0053】また、第2の発明によれば、数値積分を行
った場合よりも高速に三角形領域の積分演算を近似的に
行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の垂直軸上の1次元不純物濃度分布
及び積分範囲を表わすマスク形状を示す鳥瞰図である。
【図2】第1の発明の3次元不純物濃度分布の計算処理
を示すフローチャートである。
【図3】第1の発明の積分範囲を表わす形状を示す図で
ある。
【図4】第1の発明の3次元不純物濃度分布の等濃度線
図である。
【図5】第2の発明における関数f(x−x0 ,y−y
0 )をx0 −y0 平面の領域Sでx0 ,y0について二
重積分した数値B(x,y)を求めるフローチャートで
ある。
【図6】第2の発明におけるパターンニングされたレジ
スタにより一部がマスクされたシリコン基板((A)上
面図、(B)A−A’で切断した断面図)である。
【図7】図6に示したマスクされていない領域を長方形
と直角三角形に分割した図形である。
【図8】第2の発明における解析的に積分が行える積分
領域を説明するための、一つの角が原点にあり、辺がx
軸,y軸に平行な長方形である。
【図9】第2の発明における解析的に積分が行える積分
領域を説明するための一般的な長方形である。
【図10】第2の発明における直角が原点にあり、直角
をはさむ辺がx軸,y軸にある直角三角形の積分領域で
ある。
【図11】第2の発明を用いて計算した不純物濃度の立
体図である。
【図12】第2の発明を用いて計算した不純物濃度の等
高線図である。
【図13】従来の方法であるシンプソンの公式による数
値積分によって計算した不純物濃度の立体図である。
【図14】従来の方法であるシンプソンの公式による数
値積分によって計算した不純物濃度の等高線図である。
【符号の説明】
1 垂直軸 S,S1,S2,S3,S4 積分範囲 C1 (z) 1次元不純物濃度分布 C3 (x,y,z) 3次元不純物濃度分布 11 レジスト 13 シリコン基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50 H01L 21/66 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の表面に対して垂直軸上に与
    えられた1次元の不純物濃度分布と上記垂直軸から離れ
    た点における1次元の不純物濃度分布との比を表わす重
    み関数を求めるステップと、 上記垂直軸上に与えられた1次元の不純物濃度分布と上
    記重み関数とを、上記半導体装置の表面における2次元
    マスク形状を積分範囲として二重積分するステップと、 上記二重積分の結果に基づいて上記半導体装置内部の3
    次元不純物濃度分布を算出するステップと、 上記3次元不純物濃度分布を用いて、上記半導体装置の
    3次元空間における特性解析を行うステップと を含む
    とを特徴とする半導体装置の特性解析のための3次元シ
    ミュレーション方法。
  2. 【請求項2】前記重み関数は、2変数関数f(x―
    、y―y)で表わされ、該関数f(x―x、y
    ―y)は、二重積分を行う積分領域Sが長方形であれ
    ばx、yについての二重積分を解析的に行うことが
    できるが、長方形以外の任意の形状の領域の場合には、
    、yについての二重積分を解析的に行うことがで
    きないという性質を有し、前記2次元マスク形状を積分範囲として二重積分するス
    テップは、 前記積分領域Sを複数個の長方形に分割できる場合は複
    数個の長方形に分割し、複数個の長方形に分割できない
    場合は少なくともひとつの直角三角形と少なくともひと
    つの長方形に分割するステップと、 少なくともひとつの三角形が発生した場合は、 i番目の
    直角三角形の直角の対辺の座標を中心にして、該直角三
    角形内部の座標(x、y)と対称な位置の座標(x’、
    y’)を求め、i番目の直角三角形の直角をはさむ2辺
    を辺とした仮想的な長方形領域で上記関数f(x―
    、y―y)をx、yについて二重積分した数
    値Ci(x、y)を解析的に求めるステップと、 前記i番目の直角三角形の領域において関数f(x―x
    、y―y)をx、yについての二重積分した数
    値をBi(x、y)、座標(x’、y’)において関数
    f(x’―x 、y’―y )をx 、y についての
    二重積分した数値をBi(x’、y’)とおいたとき
    の、Bi(x、y)のBi(x’、y’)に対する比 R= Bi(x、y)/Bi(x’、y’) を近似的に求めるステップと前記数値Ci(x、y)と比Rとに基づき、 前記分割
    結果生じたすべての直角三角形について数値Bi(x、
    y)を Bi(x、y)=Ci(x、y)*R/(1+R) という演算によって近似的に求めるステップと、 前記分割の結果生じた長方形のうちj番目の長方形の領
    域においてて関数f(x’―x、y’―y)を
    、yについての二重積分した数値Dj(x、y)
    を解析的に求める演算をすべての長方形について行うス
    テップと、 前記すべての直角三角形および長方形についての二重積
    分値Bi(x、y)およびDj(x、y)の総和を求め
    るステップと を含むことを特徴とする請求項1に記載の
    3次元シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 前記Bi(x、y)のBi(x’、
    y’)に対する比Rを求めるステップは、 関数f(x―x、y―y)をxが正である半無限
    大平面領域でx、yについて二重積分した関数をE
    (x)とおいたとき、座標(x、y)と(x’、y’)
    のそれぞれについて、i番目の直角三角形の内部である
    かどうか、または外部であるかの判断を行うステップ
    、 座標(x、y)と(x’、y’)のそれぞれについて、
    前記i番目の直角三角形の辺との最近接距離F、F’を
    演算するステップと、 前記比Rを という演算によって近似的に求めるステップと を含み
    前記±Fの複は座標(x、y)が前記i番目の直角三
    角形の内部にある場合はプラスを、そうでない場合は
    イナスをとり、±F’の複は座標(x’、y’)がi
    番目の直角三角形の内部にある場合はプラスを、そうで
    ない場合はマイナスをとることを特徴とする請求項2に
    記載の3次元シミュレーション方法。
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