JP3020871U - 開け易い瓶蓋構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 栓抜きを用いずにワンタッチで開けることが
でき、且つ開けた際に歯切れよい音を立てて自動的に上
向きに弾いて瓶口から離脱する変った趣向を添えた開け
易い瓶蓋構造を提供する。 【解決手段】 瓶体（１０）の瓶口（１２）に気密状に
冠着し、その底面周縁沿いに連接された密封ストラップ
（３０）を該瓶口（１２）外周回りに嵌着させて、該瓶
体（１０）を密封状に形成してなる瓶蓋（２０）におい
て、上記瓶体（１０）の瓶口（１２）内部を開口向きに
拡径する漏斗状に設けて、上記瓶蓋（２０）を低密度Ｐ
Ｅ材質によって造り、且つ該瓶蓋（２０）底面に気嚢状
の適量の気体を充満されて膨脹したプラグ体（２４）を
形成して、該プラグ体（２４）を該瓶口（１２）に栓さ
せるよう圧着嵌入し、そして、上記密封ストラップ（３
０）を引張り裂いて該瓶蓋（２０）外周縁を上向きに押
し上げると、該気嚢状プラグ体（２４）の圧着嵌入され
た際に貯えられた弾性回復力から、該瓶蓋（２０）が音
を立てて自動的に瓶口（１２）から容易に離脱するよう
にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は瓶蓋に関し、特に開けるに容易な瓶蓋構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

因に、一般の飲料瓶は、おおむね開口２を具えた瓶体１によって形成され、図 ５の例で示す如く、液体飲料をその開口２より瓶体１内部に装入して、さらに該 開口２に瓶蓋３を覆って封じるのであり、該瓶蓋３が瓶体１の開口２を気密状に 封じることができるようにさせるため、通常瓶体１の開口２はほとんどが適当な 長さの真っ直ぐなほぼ均一径の中空管状に設けられて、瓶蓋３底部に具えたコル ク部４を該瓶体１の真っ直ぐな開口２内に嵌着し、該コルク部４と開口２内周壁 を緊密に接触させて気が漏れるのを防止し、この際もしも該瓶体１に入れたのが シャンペン或いは炭酸飲料であると、瓶体１内のアレージ（ulage ）部分内に炭 酸ガスが充満して、瓶蓋３のコルク部４を該開口２から抜くと気体が音を立てて 噴出するのである。

【０００３】 しかしながら、瓶蓋３のコルク部４を内径均一且つ真っ直ぐな開口２に内嵌し て緊密に内周壁に接触させると抜くのが難しくなり、瓶蓋３を開けるのが容易で ないので使用上理想とは言い難い。そして、ビール或いは炭酸飲料を入れた一般 のガラス瓶は、例えば金属材で造られた瓶蓋を開口に封じると、往々にして栓抜 きを使って開けなくてはならないので非常に不便であり、且つその瓶蓋開きの操 作もかなり単調なので、周囲の注目を引き或いは興味ある景気のいい音を立てさ せることができない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来の瓶蓋構造における問題点に鑑み、本考案は、栓抜きを用いず にワンタッチで開けることができ、且つ開けた際に歯切れよい音を立てて自動的 に上向きに弾いて瓶口から離脱する変った趣向を添えた開け易い瓶蓋構造を提供 することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、瓶体の瓶口を気密状に冠着して、その底 面周縁沿いに引裂スリットまたはミシン目をつけて連接された密封ストラップを 該瓶口の外周回りに締付嵌着させて、該瓶体を密封状に形成してなる瓶蓋構造に おいて、上記瓶体の瓶口の内部を開口向きに拡径する漏斗状に設けて、上記瓶蓋 を低密度ＰＥ材質によって造り、且つ該瓶蓋の底面に適当に膨脹した気嚢状のプ ラグ体を形成して、該プラグ体２４を該瓶口の内部に閉塞させるよう圧着嵌入し て構成される。

【０００６】 そして、上記瓶蓋の底面周辺沿いに上記瓶口端縁に密接嵌着するリング状嵌合 溝部を凹設して、上記プラグ体を、上記瓶蓋の底面の中央部から直接下向きに延 伸する中空管部の下端に連接形成し、上記瓶蓋の外周縁の適当な個所に指で上向 きに押すための凸片を凸設すると一層好ましくなる。

【０００７】 上記のように構成された本考案は、瓶口に蓋する時は、その瓶蓋の嵌合溝部を 瓶口の上端縁に嵌着し、同時に適量の気体を充満されて膨脹した気嚢状プラグ体 を瓶口に圧着内嵌して、該瓶口の内周面を気密状に閉塞密封させ、さらに該密封 ストラップを該瓶口２０外周面に締付けて、瓶蓋全体で瓶口を密封することがで きる。

【０００８】 そして、瓶体から開ける時は、該密封ストラップを引張り裂くと、該密封スト ラップと瓶蓋を連接状態から解放させることができ、この際、親指により該瓶蓋 の凸片を外向きに押し上げると、該気嚢状プラグ体と瓶口は互いに押合って、該 プラグ体が押圧、圧縮されて上向きの弾性付勢力を具えていることから、該瓶蓋 が勢いよく上向きに自動的に弾き出して該瓶口から離脱し、同時に瓶内の飲料と 共に圧縮状態に閉じ込められていたガスが一時的に解放されることから歯切れよ い“ポン”とした声を発する。

【０００９】 この考案の上記またはその他の目的、特徴および利点は、図面を参照しながら 下記実施形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。

【００１０】

【発明の実施の形態】

図１、図２に示す如く、本考案の開け易い瓶蓋構造における比較的好ましい実 施形態は、瓶体１０および瓶蓋２０によって形成され、そのうち、該瓶体１０は 、適当な容積を具えた中空状を呈して、その上端側にネック部１１を設けられる と共に、該ネック部１１上端に瓶口１２を形成して、該瓶口１２内部を開口向き に拡径する適当な長さの漏斗状に設け、且つ該瓶口１２上端外周面にリング状の 上凸縁部１３および凹み溝部１４を周設する。

【００１１】 該瓶蓋２０は、図３に示すように、低密度ＰＥ材質によって造られ、その上端 面の円形状蓋板の底部周辺沿いに瓶口１２の最大口径とほぼ同径の嵌合溝部２１ を凹設して、該嵌合溝部２１がちょうど該瓶口１２に密接嵌着できるようにし、 且つ該嵌合溝部２１を適当な厚さおよび硬度に形成する。即ち、該瓶蓋２０は該 嵌合溝部２１外周壁下端縁沿いに内向きのリング状係止縁２２を設けられて、該 係止縁２２が上記瓶口１２の上凸縁部１３下端縁に係止して該嵌合溝部２１を瓶 口１２の上端縁に緊密嵌着できるようにされ、その蓋板底面はさらに中央部に下 向きに延伸する中空管部２３を設けられて、図１、図３に示す如く、該中空管部 ２３下端に上記瓶口１２に対応して嵌着蓋合わせできる適当な体積の気嚢状プラ グ体２４を拡大形成する。該プラグ体２４は適当なＰＥ薄層により造られて、適 当な柔軟性および弾性を具えており、且つ製作完成した際に、膨脹状を呈するよ うに適量な気体を充満されて、該プラグ体２４が瓶口１２に押圧嵌入してしっか り栓できるように設けられる。また、該瓶蓋２０は外側面の適当な個所に指で押 し弾く凸片２５を凸設される。

【００１２】 そして、該瓶蓋２０は底面周縁沿いに一体射出成形により密封ストラップ３０ を設けて、瓶体１０の瓶口１２周回りに嵌着させるようにしており、即ち、該密 封ストラップ３０は例えば引裂スリットまたはミシン目のような一連の細密孔を つけたリング状の連接環３１を形成して瓶口１２上端外周面に周設された凹み溝 部１４に固着され、且つ該密封ストラップ３０に引張リング３２を設けて、上記 瓶蓋２０下端縁に上端縁を連接した該連接環３１を該引張リング３２により瓶口 １２周回りから離脱させ、これにより密封ストラップ３０を該瓶蓋２０から引き 裂くのである。

【００１３】 上記のように構成された本考案を瓶口に冠着する時は、その瓶蓋２０の嵌合溝 部２１を瓶口１２上端縁に嵌着して、該瓶蓋２０の係止縁２２を該瓶口１２の上 凸縁部１３下端縁に係止させ（図３、図４を参照）、同時に充気で膨脹した気嚢 状プラグ体２４を相対的に該瓶口１２に内嵌して、該漏斗状の瓶口１２内周面に 気漏れ防止可能に塞ぎ密封させ、さらに該密封ストラップ３０を該瓶蓋１０の瓶 口２０外周面に締付嵌着させて、全体瓶蓋２０と瓶口１２を密封するのである。

【００１４】 一方、本考案を開ける時は、図３、図４に示す如く、該密封ストラップ３０の 引張リング３２を引張り裂くと、該連接環３１を該瓶口１２から離脱させること ができ、即ち、該密封ストラップ３０と瓶蓋２０を連接状態から解放させること ができ（連接環は列設された細密な孔から裂断して、容易に引き裂くことができ る）、この際、使い慣れた手癖で親指により該瓶蓋２０の凸片２５を外向き（図 ４の如く）に押し上げると、該気嚢状プラグ体２４と瓶口１２は互いに押合って 該プラグ体２４が押圧、圧縮されて上向きの弾性回復力を具えていることから、 該瓶蓋２０は直ちに上向きに自動的に弾いて該瓶口１２から離脱し、同時に該気 嚢状プラグ体２４は該瓶口１２内周壁と瞬間的摩擦して、興味ある歯切れよい“ ポン”とした声を発するのである。

【００１５】 したがって、該瓶蓋２０の嵌合溝部２１が瓶口１２に嵌着する際、該プラグ体 ２４は押圧され且つ圧縮されて該瓶口１２に嵌入するのであり、即ち該プラグ体 ２４内部の気体は押圧されて弾性回復力、例えば圧縮されたばねに貯えられた如 き弾性回復力を貯存しており、したがって、上向きに力を施して該瓶蓋２０を抜 き取ると、該プラグ体２４内部の空気圧縮による弾性回復力から、該プラグ体２ ４が上向きに該瓶口１２から離脱する際に、該プラグ体２４内部の空気弾力によ り該プラグ体２４が上向きの助力作用を働き、瓶蓋２０が加速的に瓶口１２から 離脱することができて、瓶蓋２０が開け易くなるばかりでなく、該プラグ体２４ も瞬間的に快速に瓶口１２から離脱するので景気よい音を発する。

【００１６】

【考案の効果】

上記のように、本考案の開け易い瓶蓋構造は、一般のガラス瓶詰めのビールや 炭酸飲料を開ける時に、より簡易性および興味性を具えさせる効果があると共に 、従来の鉄シート製瓶蓋のように栓抜きを使って開ける必要がなく（頗る煩わし く、単調極まりない）、且つ瓶蓋を開ける際に“ポン”と景気よい音を立てて、 充分に人の注意を引くに足りる興味性やユーモア性を具えている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の比較的好ましい実施形態における瓶蓋
と瓶体の分解斜視図。

【図２】上記実施形態における密封ストラップが瓶口外
周面に締付嵌着した斜視図。

【図３】上記実施形態における瓶蓋の気嚢状プラグ体を
瓶口内に圧着嵌入させた際の断面図。

【図４】上記実施形態における瓶蓋の開け方を表わす斜
視図。

【図５】従来の瓶蓋と瓶口の嵌合態様を表わした斜視
図。

【符号の説明】

１０ 瓶体 １２ 瓶口 ２０ 瓶蓋 ２１ 嵌合溝部 ２３ 中空管部 ２４ 気嚢状プラグ体 ２５ 凸片 ３０ 密封ストラップ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】瓶体１０の瓶口１２に気密状に冠着して、
   その底面周縁沿いに引裂スリットまたはミシン目をつけ
   て連接された密封ストラップ３０を該瓶口１２外周回り
   に締付嵌着させて、該瓶体１０を密封状に形成してなる
   瓶蓋２０構造において、 上記瓶体１０の瓶口１２の内部を開口向きに拡径する漏
   斗状に設けて、上記瓶蓋２０を低密度ＰＥ材質によって
   造り、且つ該瓶蓋２０の底面に適当に膨脹した気嚢状の
   プラグ体２４を形成して、該プラグ体２４を該瓶口１２
   の内部に閉塞させるよう圧着嵌入してなる開け易い瓶蓋
   構造。
2. 【請求項２】上記瓶蓋２０の底面周辺沿いに上記瓶口１
   ２の端縁に密接嵌着するリング状嵌合溝部２１を凹設し
   てなる請求項１記載の開け易い瓶蓋構造。
3. 【請求項３】上記プラグ体２４を、上記瓶蓋２０の底面
   の中央部から直接下向き延伸する中空管部２３の下端に
   連接形成してなる請求項１記載の開け易い瓶蓋構造。
4. 【請求項４】上記瓶蓋２０外周縁の適当な個所に指で上
   向きに押すための凸片２５を凸設してなる請求項１記載
   の開け易い瓶蓋構造。