JP3020649U - 椅 子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 脚体１と、該脚体１にて受けられる座部２
と、を備えた椅子に於て、上記脚体１に上方へ向かって
順次縮径する先端テーパ部５が設けられる。そして、こ
の先端テーパ部５が嵌入固定されるテーパ孔部６を有す
る受金具７は、上記座部２に付設されている。 【効果】 脚体１は簡単な構造を有しているので、座部
２に迅速容易に、かつ、ゆるまず強固に取付けることが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は椅子、更に詳しくは脚体を有することに特徴のある椅子に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、座部のクッション材と発泡一体化して該クッション材に埋設された枠体 に付設された雌ねじ部材に、脚体の先端から突設したねじ部材を螺合させて、こ の脚体を座部に取付けていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、長期に亙ってこのような椅子に（個人差はあるが）着座する人 の体重や、着座する時の座部への衝撃度等といった様々な要素が絡みあって、（ ねじ部材のねじ山がだんだん摩耗してきて）ねじ部材と雌ねじ部材の螺合状態が 緩み、脚体が座部に対してぐらつき易くなった。

【０００４】 そこで、本考案は、上述の欠点を解決すると共に、脚体が座部に強固に保持さ れるような椅子を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る椅子は、脚体と、該脚体にて受けられる座部と、を備えた椅子に 於て、上記脚体に上方へ向かって順次縮径する先端テーパ部を設けると共に、該 先端テーパ部が嵌入固定されるテーパ孔部を有する受金具を、上記座部に付設し たものである。

【０００６】 また、脚体と、該脚体にて受けられる座部と、を備えた椅子に於て、上記脚体 が基部と、該基部から突設される支柱部と、から成り、該支柱部に上方へ向かっ て縮径する先端テーパ部及び下方に向かって縮径する基端テーパ部を設けると共 に、該先端テーパ部が嵌入固定されるテーパ孔部を有する受金具を座部に、かつ 、上記基端テーパ部が嵌入固定されるテーパ孔部を有する受金具を基部に付設し たものである。

【０００７】 しかして、脚体と、該脚体に受けられる座部と、を備えた椅子に於て、上記脚 体に設けられた上方へ向かって縮径する先端テーパ部が嵌入固定されるテーパ孔 部を有する複数の受金具と、該受金具を連結する連結部材と、から成る枠体を、 座部のクッション材と発泡一体化して該クッション材に埋設したものである。

【０００８】 さらに、脚体の先端テーパ部に、該先端テーパ部の縮径を可能とする複数の長 手方向スリットを設けたものである。

【０００９】 また、支柱部の先端テーパ部及び基端テーパ部に、該先端テーパ部及び基端テ ーパ部の縮径を可能とする複数の長手方向スリットを設けたものである。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づき詳説する。

【００１１】 図１は、本考案に係る椅子の実施の一形態を示す斜視図であり、この椅子は、 脚体１（図例では４本）と、該脚体１に受けられる座部２と、該座部２と発泡一 体成形された背もたれ部10と、を備えている。

【００１２】 なお、座部２と背もたれ部10の表面は、（絹・綿等の）織物・皮革等で張包み されている。

【００１３】 また、図２に示す如く、脚体１は、下方位置にある高さ調節部３と、該高さ調 節部３が枢着されるシャフト部４と、該シャフト部４に連設された上方へ向かっ て順次縮径する先端テーパ部５と、から成る。

【００１４】 しかして、高さ調節部３の下端には、（該高さ調節部３が破損し難いように） ポリウレタン等の耐摩耗性に優れた部材が付設されている。また、該高さ調節部 ３にて、椅子の高さ位置を有段階に、かつ、自由自在に変動させることができる 。

【００１５】 そして、（図１にもどって）先端テーパ部５が嵌入固定されるテーパ孔部６を 有する受金具７（図例では４個）と、該受金具７を連結する連結部材８（図例で は４本）と、から成る枠体９は、座部２のクッション材35と発泡一体化して該ク ッション材35に埋設されている。

【００１６】 次に、この椅子の組み立て方法について説明する。

【００１７】 先ず、図１に示す如く、脚体１を先端テーパ部５が上方位置へ来るように、か つ、鉛直起立状態に夫々配置する。そして、脚体１の先端テーパ部５を、矢印Ａ 方向に、座部２のクッション材35に埋設された枠体９の受金具７のテーパ孔部６ に押圧しつつ嵌入させると、上記先端テーパ部５は受金具７のテーパ孔部６に固 定するので、脚体１を座部２に強固に取付けることができる。

【００１８】 さらに、人がこの椅子に着座すれば、座部２の自重と、人の自重の（下向きの ）合力が該座部２に働き、この合力と作用・反作用の関係にある地面から及ぼす （上向きの）抗力が脚体１に働くので、該脚体１の先端テーパ部５が、座部２の クッション材35に埋設された枠体９の受金具７のテーパ孔部６の先端側へとさら に圧接されて、上記脚体１は、座部２により強固に取付けられる。

【００１９】 また、実施の他の形態として、図３に示す如く、脚体11と、該脚体11にて受け られる座部12と、を備えた椅子に於て、上記脚体11が基部13と、該基部13から突 設される支柱部14と、から成る。

【００２０】 また、支柱部14に上方へ向かって縮径する先端テーパ部15及び下方に向かって 縮径する基端テーパ部16が設けられる。

【００２１】 しかして、支柱部14の先端テーパ部15が嵌入固定されるテーパ孔部19を有する 受金具17は座部12に、かつ、支柱部14の基端テーパ部16が嵌入固定されるテーパ 孔部20を有する受金具18は基部13に付設されている。

【００２２】 そして、椅子を組み立てる際に、支柱部14を鉛直起立状態に配置し、該支柱部 14の先端テーパ部15に座部12に付設された受金具17のテーパ孔部19を矢印Ｂの如 く押圧させつつ嵌入させ、一方で、基部13に付設された受金具18のテーパ孔部20 に上記支柱部14の基端テーパ部16を矢印Ｃの如く押圧させつつ嵌入させる。

【００２３】 なお、基部13の形状は、図例では円板状であるが、椅子が安定して起立するな らば、上記基部13の形状は、任意の形状とするも好ましい。

【００２４】 また、本考案の応用の形態として、図４に示す如く、座部21と背もたれ部22は 一体成形されており、該座部21と背もたれ部22のクッション材35は発泡一体化し ていた該クッション材35に枠体23が埋設されている。

【００２５】 そして、この枠体23は、斜視的に略Ｓ字状の複数の補強部材24…（図例では２ 本）と、該補強部材24…を連結する連結部材25…（図例では２本）と、から成り 、上記枠体23に、複数の略コの字状の脚体26…（図例では２本）に設けられた上 方へ向かって順次縮径する先端テーパ部27…が嵌入固定されるテーパ孔部28…を 有する複数の受金具29…（図例では４個）が溶着されている。

【００２６】 しかして、矢印Ｄ方向に、脚体26の先端テーパ部27に枠体23に溶着されたテー パ孔部28を押圧しつつ嵌入させれば上記脚体23を座部21及び背もたれ部22に強固 に取付けることができる。

【００２７】 なお、図例では、座部21と背もたれ部22にはストレート発泡体を使用している が、（図示省略の）テーパ発泡体を使用するも好ましい。このため、これら２種 類の発泡体を、任意の長さ及び形状を有する枠体23と組み合わせれば、多勢の人 が椅子に着座することができる等といった様々な用途に適宜対応させることがで きる。

【００２８】 さらに、本考案の変形の形態として、図５に示す如く、脚体１の先端テーパ部 ５に、該先端テーパ部５の縮径を可能とする複数の長手方向スリット30…が設け られている。

【００２９】 しかして、図６に示すように、支柱部14の先端テーパ部15及び基端テーパ部16 に、該先端テーパ部15及び基端テーパ部16の縮径を可能とする複数の長手方向ス リット30…が設けられている。

【００３０】

【考案の効果】

本考案は、上述の如く構成されているので、次のような著大な効果を奏する。

【００３１】 （請求項１によれば、）脚体１の先端テーパ部５を、受金具７のテーパ孔部６ に迅速容易に嵌入させることができ、上記脚体１を座部２に対してゆるまず、か つ、強度に保持させることができる。

【００３２】 また、脚体１は簡単な構造を有しているので製造工程が省力化でき、能率良く 椅子を製造することができる。そして、この椅子に着座すれば、脚体１の先端テ ーパ部５は受金具７のテーパ孔部６のさらに先端側へ押圧され、脚体１はより強 度に、かつ、ゆるむことなく座部２に固定される。

【００３３】 （請求項２によれば、）支柱部14の先端テーパ部15を、座部12に付設された受 金具17のテーパ孔部19に、かつ、該支柱部14の基端テーパ部16を、基部13に付設 された受金具18のテーパ孔部20に押圧させつつ嵌入させるだけで、上記支柱部14 を座部12及び基部13に迅速容易に、かつ、強固に取付けることができる。

【００３４】 また、この椅子に着座すれば、支柱部14の先端テーパ部15は座部12に付設され た受金具17のテーパ孔部19の先端側に、かつ、上記支柱部14の基端テーパ部16は 、基部13に付設された受金具18のテーパ孔部20の基端側にさらに押圧されて、上 記支柱部14は座部12及び基部13により強固に、かつ、ゆるむことなく固定される 。

【００３５】 （請求項３によれば、）枠体９，23が、クッション材35に埋設されているので 、枠体９，23とクッション材35とが強固に一体化でき、さらに、椅子の外観が美 的で、かつシンプルである。さらに、脚体１，26を、枠体９，23の受金具29に強 固かつ簡単に固着できて、座部２，21全体に対して強固に取付けることができる 。

【００３６】 （請求項４によれば、）受金具７のテーパ孔部６に脚体１の先端テーパ部５を 押圧すれば、該先端テーパ部５に設けられた複数の長手方向スリット30…にて、 上記先端テーパ部５は弾性的に縮径し、よりテーパ孔部６の先端側に嵌入され、 脚体１はさらに強固に座部２に取付けられる。

【００３７】 （請求項５によれば、）座部12に付設された受金具17のテーパ孔部19に支柱部 14の先端テーパ部15を押圧すれば、該先端テーパ部15はテーパ孔部19のさらに先 端側へ、かつ、基部13に付設された受金具18のテーパ孔部20に支柱部14の基端テ ーパ部16を押圧すれば、該基端テーパ部16はテーパ孔部20のさらに基端側へと嵌 入され、上記支柱部14をより強固に、かつ、安定的に座部12及び基部13に取付け ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の一形態を示す斜視図である。

【図２】脚体の正面図である。

【図３】本考案の実施の他の形態を示す正面図である。

【図４】本考案の実施のさらに他の形態を示す斜視図で
ある。

【図５】本考案の実施の変形の形態を示す正面図であ
る。

【図６】本考案の実施のさらに変形の形態を示す正面図
である。

【符号の説明】

１ 脚体 ２ 座部 ５ 先端テーパ部 ６ テーパ孔部 ７ 受金具 11 脚体 12 座部 13 基部 14 支柱部 15 先端テーパ部 16 基端テーパ部 17 受金具 18 受金具 19 テーパ孔部 20 テーパ孔部 21 座部 23 枠体 25 連結部材 26 脚体 27 先端テーパ部 28 テーパ孔部 29 受金具 30 長手方向スリット 35 クッション材

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 脚体１と、該脚体１にて受けられる座部
   ２と、を備えた椅子に於て、上記脚体１に上方へ向かっ
   て順次縮径する先端テーパ部５を設けると共に、該先端
   テーパ部５が嵌入固定されるテーパ孔部６を有する受金
   具７を、上記座部２に付設したことを特徴とする椅子。
2. 【請求項２】 脚体11と、該脚体11にて受けられる座部
   12と、を備えた椅子に於て、上記脚体11が基部13と、該
   基部13から突設される支柱部14と、から成り、該支柱部
   14に上方へ向かって縮径する先端テーパ部15及び下方に
   向かって縮径する基端テーパ部16を設けると共に、該先
   端テーパ部15が嵌入固定されるテーパ孔部19を有する受
   金具17を座部12に、かつ、上記基端テーパ部16が嵌入固
   定されるテーパ孔部20を有する受金具18を基部13に付設
   したことを特徴とする椅子。
3. 【請求項３】 脚体26と、該脚体26に受けられる座部21
   と、を備えた椅子に於て、上記脚体26に設けられた上方
   へ向かって縮径する先端テーパ部５，27が嵌入固定され
   るテーパ孔部６，28を有する複数の受金具７，29…と、
   該受金具７，29…を連結する連結部材25…と、から成る
   枠体23を、座部21のクッション材35と発泡一体化して該
   クッション材35に埋設したことを特徴とする椅子。
4. 【請求項４】 脚体１の先端テーパ部５に、該先端テー
   パ部５の縮径を可能とする複数の長手方向スリット30…
   を設けた請求項１又は３記載の椅子。
5. 【請求項５】 支柱部14の先端テーパ部15及び基端テー
   パ部16に、該先端テーパ部15及び基端テーパ部16の縮径
   を可能とする複数の長手方向スリット30…を設けた請求
   項２記載の椅子。