JP3019471B2 - クライオポンプ - Google Patents

クライオポンプ

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JP3019471B2
JP3019471B2 JP3138809A JP13880991A JP3019471B2 JP 3019471 B2 JP3019471 B2 JP 3019471B2 JP 3138809 A JP3138809 A JP 3138809A JP 13880991 A JP13880991 A JP 13880991A JP 3019471 B2 JP3019471 B2 JP 3019471B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核融合装置等で使用さ
れる極低温に冷却したクライオパネル面に、凝縮・吸着
して排気したガス分子を、短時間内にパネル面より離脱
させ、クライオパネル面を再生するクライオポンプに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の核融合装置の回りに複数機配置す
る真空容器で構成した各中性粒子入射装置等で使用され
る複数器の大型のクライオポンプは、排気するガス分子
を液体ヘリウム等の極低温冷媒で4.2K以下に冷却し
たパネル面に凝縮・吸着するクライオパネルと、このク
ライオパネルを高温部からの輻射熱を防御する液体窒素
等の低温冷媒で約80Kに冷却した熱シールド板で構成
する。
【0003】このクライオポンプは長時間使用すると、
クライオパネル面に排気ガスが堆積し、排気性能が劣化
する。このため、周期的にクライオパネル面を被排気系
の真空空間と隔離し、かつ、クライオパネル面を加温し
て温度を上げ、パネル面より堆積した排気ガスを離脱さ
せてクライオパネル面を再生しなければならない。
【0004】この再生装置は特開昭62ー199972
号公報に記載のように、複数器の大型のクライオポンプ
の内の1つのクライオポンプの排気ガス入り口をクライ
オポンプ外より常温のシャッタで塞ぎ、クライオポンプ
内と該真空容器内の真空空間を隔離する。その後、隔離
したクライオポンプを加温してクライオパネル面に凝縮
・吸着して排気したガス分子をパネル面より離脱させク
ライオパネル面を再生する。
【0005】離脱したガス分子は該クライオポンプ内と
連通し、該真空容器外に設置した小型真空ポンプで排気
され、クライオポンプ内をクリーンにして該真空容器内
の真空空間と同じ程度の真空圧力にする。その後、クラ
イオポンプを再冷却しパネル面が所定の温度に達した
後、該シャッタを真空空間内で機械的に移動してクライ
オポンプの排気ガス入り口を開きクライオポンプで該真
空容器内の真空空間を排気する。
【0006】次にシャッタは、隣接の再生するクライオ
ポンプの排気ガス入り口に移動し、再生作業を行う。シ
ャッタの移動距離はクライオポンプ群の幅をカバーする
必要があり、数メータに達する。なお、常時このシャッ
タは真空容器内の真空空間に設置している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
複数器の大型のクライオポンプの内の1つのクライオポ
ンプの排気ガス入り口を、クライオポンプ外より常温の
シャッタを真空空間内で機械的に移動して塞ぎ、クライ
オポンプ内と該真空容器内の真空空間を隔離するので、
以下の問題がある。
【0008】(1)クライオパネル面上のガスが多量に
離脱するのでクライオポンプ内のガス濃度が高く、再生
しようとするクライオポンプ内の圧力は、クライオポン
プ外の圧力よりも高い。したがって、このシャッタにク
ライオポンプの内側から外側に圧力差にシャッタ面積を
乗じた力が作用する。この力はシャッタを開くように作
用するのでクライオポンプ内外の気密性が阻害され、離
脱ガスがクライオポンプ外に漏洩する。
【0009】(2)上記力に対抗するようにこのシャッ
タをクライオポンプの外側から内側に押さえつける機構
が必要となり、シャッタ移動、固定保持構造が複雑とな
る。
【0010】(3)上記シャッタ移動、固定保持構造を
前記真空容器内の真空空間内に設置する必要があり、こ
の真空容器が大型化する。
【0011】(4)上記シャッター移動、固定保持構造
を該真空容器内の真空空間内に設置する必要があり、保
守点検を行う際再該真空容器内を大気に開放する必要が
あって保守点検作業に長時間必要であるとともに、保守
点検後該真空容器内の真空空間を正規の状態に戻すのに
も長時間かかる。
【0012】(5)真空容器内の真空空間内で上記シャ
ッタは長い距離を移動し、固定保持しなければならない
ので、大気内での同様な作動に比べてトラブルが発生し
易く信頼性が低下する。
【0013】しかし、最近の大型核融合装置に使用する
中性粒子入射装置では、クライオポンプの再生運転は、
真空容器内に再生排気ガスが漏洩しないクリーンな再生
が必要で、かつ、再生運転の信頼性が高く、保守点検作
業が容易であり、真空容器内のシャッタ移動機構の配置
スペースが小さいことが必要となっている。
【0014】本発明の目的は、クライオポンプの再生運
転をトラブル無く適正に行え、シャッタ移動機構の配置
スペースが小さいクライオポンプを提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、シャッタをクライオポンプ内に内蔵し、クライオポ
ンプ排気運転時はクライオポンプの奥部に待避し、クラ
イオポンプ再生時にはシャッタが排気ガス入り口に移動
し、ガス入り口面を内側から塞ぐ。シャッタは熱シール
ド板を冷却する冷媒で冷却する。また、シャッタは真空
容器の外側の大気常温に設置した機械駆動手段で移動す
る。
【0016】本発明のクライオポンプは、ガス入口面に
て真空容器に連通し、第1の冷媒で極低温度に冷却する
クライオパネルと、該クライオパネルを高温からの輻射
熱から保護する第2の冷媒で低温度に冷却する輻射熱シ
ールド体とを備えてなり、ガス入口面と該入口面からみ
て奥の内壁面との間を移動可能なシャッタを内蔵するこ
とを特徴とする。
【0017】また本発明は、全体を容器で囲み、この容
器のガス入口面にて真空容器に連通し、第1の冷媒で極
低温度に冷却するクライオパネルと、クライオパネルを
高温からの輻射熱から保護する第2の冷媒で低温度に冷
却する輻射熱シールド体とを備えてなり、ガス入口面と
該入口面からみて奥の内壁面との間を移動可能なシャッ
タを内蔵することを特徴とする。
【0018】前記シャッタは第2の冷媒で低温度に冷却
することが好ましい。
【0019】前記シャッタを移動させるシャッタ移動駆
動手段を真空容器外の大気内に配置することが好まし
い。
【0020】前記シャッタを移動させるシャッタ移動駆
動手段を第2の冷媒を輸送する断熱配管で構成すること
が好ましい。
【0021】
【作用】クライオポンプ再生時に、該シャッタがクライ
オポンプ内部から排気ガス入り口に移動してガス入口枠
を内側から塞ぐ。したがって、再生時に、クライオパネ
ル面上から離脱したガスでクライオポンプ内の圧力が高
くなっても、クライオポンプの内側から外側に、圧力差
に該シャッタ面積を乗じた力が該シャッタに作用するの
で、該シャッタは閉まり勝手となりシール性能が高ま
る。よって、クライオポンプ内外の気密性が高まり、離
脱ガスがクライオポンプ外に漏洩することがなく、真空
容器内の真空度を低下させずにクリーンに保つことがで
きる。
【0022】また、上記力に対抗するように、該シャッ
タをクライオポンプの内側から外側に押さえつける機構
が不必要となり、固定保持構造が簡単で済む。
【0023】さらに、上記シャッタ移動、固定保持構造
を該真空容器外の大気、常温空間内に設置できるので、
該真空容器内部を小型化することができるとともに、移
動駆動機構が大気常温空間に設置できるので、該移動駆
動機構にトラブルが発生し難くなり、信頼性が大幅に向
上する。
【0024】いっぽう、上記シャッタ移動、固定保持構
造を該真空容器外の大気、常温空間内に設置できるの
で、該機構の保守点検を行う際再該真空容器内を大気に
開放する必要がなく、保守点検作業を短時間で行うこと
ができ、保守点検後該真空容器内の真空空間を正規の状
態に戻すのにも短時間で済む。
【0025】また、該真空容器内のクライオポンプ前面
部の真空空間内に上記シャッタの移動空間が必要なく、
該真空容器内部を小型化することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1、図2、図3
により説明する。
【0027】図1にクライオポンプ冷却システムの構成
例を示す。本実施例では2個1ユニットのクライオポン
プを配置している。本図は、クライオポンプをガス入口
面から見た図である。
【0028】クライオポンプ1は核融合装置の中性粒子
入射装置やスペースチャンバ等の真空容器2内に配置さ
れる。クライオパネル1は単一ユニットまたは複数のユ
ニット群を合わせて構成する。クライオポンプの前面部
には前面枠36があり、その開口部が被排気ガスの入口
面37となっている。各ユニットの上部は配管6、配管
7を介して液体ヘリウム上部タンク4及び液体窒素上部
タンク5と連通し、クライオポンプの下部は、配管1
0、配管11を介して液体ヘリウム下部タンク8及び液
体窒素下部タンク9と連通している。
【0029】液体ヘリウム12はヘリウム液化装置13
内で製造され液体ヘリウム供給管で液体ヘリウム上部タ
ンク4内に供給される。液体ヘリウム上部タンクと液体
ヘリウム下部タンクは液体ヘリウムバイパス管15、弁
47a,47bを介して連通されている。
【0030】クライオポンプ1で加熱されて蒸発したヘ
リウムガスは液体ヘリウム上部タンク4及びヘリウムガ
ス回収管16を通ってヘリウム液化装置に戻り、再び液
化される。
【0031】一方、液体窒素17は窒素液化機または窒
素貯蔵タンク18より供給管19で液体窒素上部タンク
5内に供給される。液体窒素上部タンクと液体窒素下部
タンクは液体窒素バイパス管20を介して連通されてい
る。クライオポンプ内のルーバ及び熱シールド板(図2
で説明)で加熱されて蒸発した窒素ガスは、液体窒素上
部タンク5及び窒素ガス回収管21を通って窒素液化装
置に戻り、再び液化されるかまたは大気に放出される。
【0032】液体ヘリウム上部タンク及び液体窒素上部
タンク内の液体ヘリウム、液体窒素は自然循環によりそ
れぞれ液体ヘリウムバイパス管15、液体窒素バイパス
管20を介してクライオポンプ内に供給される。
【0033】図2は2個のユニットを組み合わせたクラ
イオポンプの上部断面である。被排気ガスを凝縮・凝固
してトラップするクライオパネル22は、一般にステン
レス鋼、銅あるいはアルミニウム等の金属製のプレー
とサイドプレートで囲まれた流路にフィンをろう付けし
たものが用いられ、これらは冶金的に一体化されて耐圧
構造となっている。
【0034】クライオパネルの側面には押し出し成形等
作した凹凸状のステンレス鋼、銅あるいはアルミニ
ウム等の金属製の副クライオパネル28をろう付け等で
冶金的に一体化している。
【0035】クライオパネル内には液体ヘリウムが配管
6、配管7を介して自然循環で流れクライオパネルは
4.5K以下の極低温に冷却される。
【0036】一方、ステンレス鋼、銅あるいはアルミニ
ウム等の金属製ルーバ29a,29c、前面熱シールド
板3031は、ルーバホルダー32と櫛歯状に組み合
わされ、組み合わせはろう付け等で冶金的に一体化され
ている。
【0037】ルーバホルダー32は同ホルダーにろう付
け等で冶金的に一体化されている。
【0038】ステンレス鋼や、銅やアルミニウ等の金属
製の背面熱シールド板33、側面熱シールド板34も同
様にろう付け等で冶金的に一体化された配管7内を自然
循環で流動する液体窒素で温度約80Kに冷却される。
【0039】ルーバホルダー32はホルダープレート3
5aに固定され、ホルダープレート35aは背面熱シー
ルド板33の所定の位置にボルト等で支持され、この接
触面から温度約80Kに冷却される。低熱伝導率の材料
の支持スペーサ35b,35cでクライオパネルを所定
の位置に保持している。
【0040】図3は真空容器の断面を示している。クラ
イオパネルとルーバ、前面熱シールド板で構成したパネ
ルユニット38を2個内蔵しているのが1個のクライオ
ポンプである。被排気ガスは入口面37からクライオポ
ンプ内に侵入し、パネルユニット38でトラップされ
る。
【0041】背面熱シールド板33と真空容器2の背面
壁は熱電導率の小さな、例えばステンレス鋼製の円筒管
39で接続し、円筒管39内をシャッタ40の保持断熱
管41が移動する。保持断熱管41と真空容器2の背面
壁は熱電導率の小さな、例えばステンレス鋼製のベロー
ズ46で接続し、保持断熱管41はフレキシブル断熱管
42と冷却管43とにより液体窒素上部タンク5(図中
では説明のため真空容器外に配置している)と接続して
いる。
【0042】これでシャッタ40は液体窒素温度に冷却
される。また、側面熱シールド板34と真空容器2の背
面壁は熱電導率の小さな、例えばステンレス鋼製の円筒
管43で接続し、弁44a、44bを介して真空ポンプ
45a、45bと接続している。前面枠36は側面熱シ
ールド板34と冶金的に一体化しており、液体窒素温に
冷却されている。これにより、クライオポンプ内は圧力
が約10~5Torrの真空容器内と気密隔離することが
できる。
【0043】クライオポンプ再生時には、シャッタ40
が前面枠36側に迫り出し、入口面37を塞ぐ。弁47
aが閉じてクライオパネルを冷却する液体ヘリウムの供
給を止める。
【0044】この操作により液体ヘリウムがタンク内よ
り無くなってからクライオパネルは4.2K以上に上昇
し、クライオパネル面から被排気ガスが離脱し、クライ
オポンプ内の圧力は数Torrまで上昇し、シャッタ4
0はシャッタ内外の圧力差にシャッタ面積を乗じた力が
シャッタに作用すので、前面枠36とシャッタの接触部
は閉まり勝手となりシール性能が高まり、離脱ガスが真
空容器内にリークしない。ここで、弁44aを開き真空
ポンプ45aで、クライオポンプ内の離脱ガスを排出す
る。
【0045】クライオパネル面から全被排気ガスが離脱
し、真空ポンプ45aで排出された後、弁44aを閉じ
弁47aを開いて液体ヘリウムを供給し、クライオパネ
ルを冷却する。クライオパネルが所定の温度まで低下し
た後、シャッタ40が前面枠36側からクライオポンプ
奥側に後退し、入口面37を開き真空容器内の被排気ガ
スの排気運転を再開する。後退したシャッタ40は液体
窒素温度に冷却されているので、熱シールド板として作
用しクライオパネルを熱的に保護する。
【0046】本実施例によれば、クライオポンプ再生時
にシャッタがクライオポンプ内部から排気ガス入り口に
移動してガス入口枠を内側から塞ぐ。従って、再生時に
クライオパネル面上から離脱したガスでクライオポンプ
内の圧力が高くなっても、クライオポンプの内側から外
側に、圧力差に該シャッタ面積を乗じた力がシャッタに
作用すので、シャッタは閉まり勝手となりシール性能が
高まる。よって、クライオポンプ内外の気密性が高ま
り、離脱ガスがクライオポンプ外に漏洩することがな
く、真空容器内の真空度を低下させずにクリーンに保つ
ことができる。
【0047】また、シャッタをクライオポンプの内側か
ら外側に押さえつける大がかりな機構が不必要となり、
固定保持構造が簡単で済む。
【0048】更に真空容器内のクライオポンプ前面部の
真空空間内に、シャッタの移動空間が必要なく、真空容
器内部を小型化することができる。
【0049】本発明の他の実施例を図4、図5に示す。
この実施例ではに示すように、背面熱シールド板33
側面熱シールド板34を取り囲むように常温の容器4
8を配置し、容器48と真空容器2の背面壁は例えばス
テンレス鋼製の円筒管49で接続し、円筒管49内をシ
ャッター40を保持する構成の保持断熱管41がスリー
ブ50でガイドされて移動する。
【0050】保持断熱管41と真空容器2の背面壁は熱
電導率の小さな、例えばステンレス鋼製のベローズ46
で接続し、保持断熱管41はフレキシブル断熱管42と
冷却管43とにより液体窒素上部タンク5(図中では説
明のため真空容器外に配置している)と接続している。
これでシャッタ40は液体窒素温度に冷却される。ま
た、容器48と真空容器2の背面壁は熱電導率の小さ
な、例えばステンレス鋼製の円筒管43で接続し、弁4
4a、44bを介して真空ポンプ45a、45bと接続
している。前面枠36は容器48と冶金的に一体化して
いる。これにより、クライオポンプ内は圧力が約10~5
Torrの真空容器内と気密隔離することができる。
【0051】図5の真空容器の断面図に示すように保持
断熱管41内の冷却素管52とシャッタ40を冶金的に
一体化することにより、シャッタ40は液体窒素温度に
冷却される。
【0052】保持断熱管41の移動駆動機構は端部を真
空容器2に固定した例えば油圧シリンダー53と移動ロ
ッド54で構成され、移動ロッド54の先端には、上下
の保持断熱管41のフランジ55を保持する支持板56
が取り付けられている。従って移動ロッド54が油圧シ
リンダ53側に移動することで、シャッタ40は入口面
37側に移動する。
【0053】クライオポンプ再生時にはシャッタ40が
前面枠36側に迫り出し、入口面37を塞ぐ。弁47a
が閉じてクライオパネルを冷却する液体ヘリウムの供給
を止める。また、弁51aが閉じてシャッタ40を冷却
する液体窒素の供給を止め、シャッタの温度は上昇す
る。
【0054】この操作により液体ヘリウムがタンク内よ
り無くなってからクライオパネルは4.2K以上に上昇
し、クライオパネル面から被排気ガスが離脱し、クライ
オポンプ内の圧力は数Torrまで上昇し、シャッタ4
0はシャッタ内外の圧力差にシャッタ面積を乗じた力が
シャッタに作用するので、前面枠36とシャッタの接触
部は閉まり勝手となりシール性能が高まり、離脱ガスが
真空容器内にリークしない。
【0055】ここで、シャッタに作用する力の反力は円
筒管49を介して真空容器2が受ける。容器48は真空
容器2と同じ常温であるので円筒管49に断熱の効果は
必要なく円筒管49の板厚を大きくして反力を十分に受
ける剛性を確保できる。
【0056】次に弁44aを開き真空ポンプ45aでク
ライオポンプ内の離脱ガスを排出する。クライオパネル
面から全被排気ガスが離脱し、真空ポンプ45aで排出
された後弁44aを閉じ、弁47a、51aを開いて液
体ヘリウム、液体窒素を供給し、クライオパネルとシャ
ッタ40を冷却する。
【0057】クライオパネルが所定の温度まで低下した
後、シャッタ40が前面枠36側からクライオポンプ奥
側に後退し、入口面37を開き真空容器内の被排気ガス
の排気運転を再開する。後退したシャッタ40は液体窒
素温度に冷却されているので熱シールド板として作用し
クライオパネルを熱的に保護する。
【0058】本実施例によればシャッタに作用する力の
反力を容器48で十分受けとめることができるので、ク
ライオポンプ再生時にクライオパネル面上から離脱した
ガスでクライオポンプ内の圧力が高くなっても、シャッ
タは閉まり勝手となりさらにシール性能が高まり、クラ
イオポンプ内外の気密性が高まり、離脱ガスがクライオ
ポンプ外に漏洩することがなく、真空容器内の真空度を
更に低下させずにクリーンに保つことができる。
【0059】また、シャッタ移動、固定保持構造を該真
空容器外の大気、常温空間内に設置できるので、真空容
器内部を小型化することができるとともに、移動駆動機
構が大気常温空間に設置できるので、移動駆動機構にト
ラブルが発生し難くなり、信頼性が大幅に向上する。
【0060】一方、シャッタ移動、固定保持構造を真空
容器外の大気、常温空間内に設置できるので、機構の保
守点検を行う際に再該真空容器内を大気に開放する必要
がなく、保守点検作業を短時間で行うことができ、保守
点検後該真空容器内の真空空間を正規の状態に戻すのに
も短時間で済む。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、クライオポンプ再生時
にシャッタがクライオポンプ内部から排気ガス入り口に
移動してガス入口枠を内側から塞ぐ。従って、再生時に
クライオパネル面上から離脱したガスでクライオポンプ
内の圧力が高くなっても、クライオポンプの内側から外
側に、圧力差にシャッタ面積を乗じた力がシャッタに作
用するので、シャッタは閉まり勝手となりシール性能が
高まる。
【0062】よって、クライオポンプ内外の気密性が高
まり、離脱ガスがクライオポンプ外に漏洩することがな
く、真空容器内の真空度を低下させずにクリーンに保つ
ことができる。
【0063】また、シャッタをクライオポンプの内側か
ら外側に押さえつける大がかりな機構が不必要となり、
固定保持構造が簡単で済む。
【0064】更に、シャッタ移動、固定保持構造を該真
空容器外の大気、常温空間内に設置できるので、真空容
器内部を小型化することができるとともに、移動駆動機
構が大気常温空間に設置できるので、移動駆動機構にト
ラブルが発生し難くなり、信頼性が大幅に向上する。
【0065】一方、シャッタ移動、固定保持構造を該真
空容器外の大気、常温空間内に設置できるので、この機
構の保守点検を行う際再該真空容器内を大気に開放する
必要がなく、保守点検作業を短時間で行うことができ、
保守点検後該真空容器内の真空空間を正規の状態に戻す
のにも短時間で済む。
【0066】また、真空容器内のクライオポンプ前面部
の真空空間内に、シャッタの移動空間が必要なく、真空
容器内部を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のクライオポンプ冷却システ
ムの構成を説明する図である。
【図2】本発明の一実施例の2個のクライオポンプユニ
ットを組み合わせたクライオポンプの上部断面である。
【図3】本発明の真空容器の断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の真空容器の断面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例の真空容器の断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・クライオポンプ、2・・真空容器、38・・クラ
イオポンプユニット、22・・クライオパネル、29・
・ルーバ、40・・シャッター、40・・前面枠、41
・・保持断熱管、48・・容器、53・・油圧シリンダ
ー、54・・移動ロッド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上出 泰生 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社 日立製作所 国分工場内 (72)発明者 山下 泰郎 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社 日立製作所 国分工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 37/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス入口面にて真空容器に連通し、第1の
    冷媒で極低温度に冷却するクライオパネルと、該クライ
    オパネルを高温からの輻射熱から保護する第2の冷媒で
    低温度に冷却する輻射熱シールド体とを備えてなるクラ
    イオポンプにおいて、前記ガス入口面と該入口面からみ
    て奥の内壁面との間を移動可能なシャッタを内蔵するこ
    とを特徴とするクライオポンプ。
  2. 【請求項2】全体を容器で囲み、この容器のガス入口面
    にて真空容器に連通し、第1の冷媒で極低温度に冷却す
    るクライオパネルと、該クライオパネルを高温からの輻
    射熱から保護する第2の冷媒で低温度に冷却する輻射熱
    シールド体とを備えてなるクライオポンプにおいて、前
    記ガス入口面と該入口面からみて奥の内壁面との間を移
    動可能なシャッタを内蔵することを特徴とするクライオ
    ポンプ。
  3. 【請求項3】前記シャッタを第2の冷媒で低温度に冷却
    することを特徴とする請求項1または2記載のクライオ
    ポンプ。
  4. 【請求項4】前記シャッタを移動させるシャッタ移動駆
    動手段を、前記真空容器外の大気内に配置することを特
    徴とする請求項1、2または3の何れかに記載のクライ
    オポンプ。
  5. 【請求項5】前記シャッタを移動させるシャッタ移動駆
    動手段を第2の冷媒を輸送する断熱配管で構成すること
    を特徴とする請求項1、2、3または4の何れかに記載
    のクライオポンプ。
JP3138809A 1991-06-11 1991-06-11 クライオポンプ Expired - Fee Related JP3019471B2 (ja)

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