JP3019231B2 - 光学素子のボンディング装置及びこの装置を用いたボンディング方法 - Google Patents

光学素子のボンディング装置及びこの装置を用いたボンディング方法

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JP3019231B2 JP4054982A JP5498292A JP3019231B2 JP 3019231 B2 JP3019231 B2 JP 3019231B2 JP 4054982 A JP4054982 A JP 4054982A JP 5498292 A JP5498292 A JP 5498292A JP 3019231 B2 JP3019231 B2 JP 3019231B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザ等の光学素
子を実装するためのボンディング装置及びこの装置を用
いたボンディング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体レーザ等の光学素子を実装
するためのボンディング装置は、図6に示すように、素
子Aを吸着保持する真空吸引式のピンセット1と、素子
搭載部品Bを搬入できるよう上面を開口した容器2と、
容器2の上面搬入口を閉塞する蓋3と、容器2内の素子
搭載部品Bを載置して加熱するヒータ4と、容器2に接
続された不活性ガス供給パイプ5及び冷却用ガス供給パ
イプ6とを備え、蓋3には素子Aを吸着保持したピンセ
ット1が余裕をもって通過できる開口部3aが形成され
ている。この装置では、容器2内に固定した素子搭載部
品Bの素子接合面にチップハンダC、ヒートシンクD及
びチップハンダCを順次積み重ねて置くとともに、素子
Aが素子搭載部品Bの真上に達するまでピンセット1を
降下させ、ピンセット1を前後左右に移動させて素子A
の位置調整を行った後、再びピンセット1を降下して素
子Aを保持したまま素子搭載部品Bに加圧状態で載置
し、不活性ガス供給パイプ5から窒素ガス等の不活性ガ
スを容器2内に供給するとともに、素子搭載部品Bをヒ
ータ4によってハンダ融点以上の温度まで加熱した後、
冷却用ガス供給パイプ6から冷却用ガスを容器2内に供
給して冷却する。
【0003】ところで、前記装置においては、チップハ
ンダCを溶融させる際に不活性ガス供給パイプ5から容
器2内に不活性ガスを供給し、素子A及び素子搭載部品
Bの周囲を不活性ガスの雰囲気に保ってチップハンダC
の酸化を防止するようにしているが、容器2の蓋3には
素子Aの位置調整を行えるようピンセット1を余裕をも
って挿通し得る大きさの開口部3aが設けられているた
め、素子A及び素子搭載部品Bの周囲が完全な不活性ガ
ス雰囲気とはなりきらず、従ってチップハンダCの融着
性が悪い。また、接合界面に気泡が残り易いことも欠点
である。その結果、素子Aが劣化する原因となってい
る。
【0004】一方、上記の問題点を解消する手段とし
て、不活性ガスを供給する代りに容器3内を真空にして
ボンディングする方法がある。図7はこの方法を用いた
装置を示すものであり、前記装置と構造的に異なる点
は、容器3に開口部を有さない蓋7を設けて気密性を持
たせたことと、容器3に不活性ガス供給源(図では省
略)に加えて真空ポンプ8をそれぞれ開閉バルブ9a,
9bを介して接続したことである。この装置におけるボ
ンディング作業では、素子搭載部品B、ヒートシンクD
及びチップハンダCに加え素子Aまでも予め容器2内に
積層した後、ピンセット1を上方に退避させ、容器3を
蓋7で密閉して真空ポンプ8を作動させ真空掃引する。
そして、所定の真空度に達した後にハンダ接合のための
加熱を行い、この後に真空ポンプ8の開閉弁9bを閉
じ、冷却用ガス供給パイプ6の開閉弁9aを開いて容器
3内に冷却用ガスを充満させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後者の
ボンディング装置では、容器3に気密性を持たせるため
に蓋6にピンセット挿通用の開口部を設けることができ
ないため、加熱時の素子Aはピンセット1に保持されず
に自由な状態にある。その結果、ハンダCが溶融したと
きに素子Aの位置ずれが生じ、正確な位置決めを伴う高
精度ボンディングの実現が不可能であった。また、接合
に必要な素子Aへの微小な加圧をピンセット1で行うこ
とができず、これを行うためには複雑な代替機構を容器
3の内外に配置する必要がある。
【0006】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、接合性の良い真空雰
囲気中においても光学素子の高精度の位置決めを行うこ
とのできる光学素子のボンディング装置及びこの装置を
用いたボンディング方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、請求項1では、光学素子を吸着保持した状
態で素子搭載部品に対する前進及び後退並びに該部品の
素子接合面に沿った移動及び軸方向の回転を可能とする
素子保持体と、素子搭載部品を搬入するための密閉可能
な搬入口及び素子を吸着保持した素子保持体を素子接合
面に沿って移動可能に挿通し得る開口部をそれぞれ有す
る容器と、該容器内の素子搭載部品を接合材融点以上の
温度まで加熱するヒータとを備えた光学素子のボンディ
ング装置において、前記容器内を所定の真空度まで掃引
する真空ポンプと、該容器内に冷却用ガスを供給するガ
ス源とをそれぞれ開閉バルブを介して該容器に接続する
とともに、該容器の前記開口部よりも大きな内径を有す
るベロ−ズを該開口部と同軸状態でその一端を該容器に
気密状態で固着し、前記素子保持体には該素子保持体の
前進に伴い該ベロ−ズの他端を気密状態で閉塞する封止
部材を設けている。
【0008】また、請求項2では、前記ベローズを素子
保持体の回転に追従して円周方向にねじれ変形が可能な
よう構成している。
【0009】また、請求項3では、請求項1記載の光学
素子のボンディング装置を用いた光学素子のボンディン
グ方法において、前記容器内の所定位置に搬入口を介し
て搬入固定した素子搭載部品の接合面に接合材を載置す
るとともに、光学素子を吸着保持した素子保持体を容器
の開口部に挿通して該素子が素子搭載部品の真近に達す
るまで素子搭載部品に向かって前進させ、素子保持体の
封止部材がベロ−ズの他端に接触した状態で素子保持体
を軸方向に回転させて素子接合面に対する素子の向きを
調整した後、ガス源のバルブを閉じるとともに真空ポン
プのバルブを開いて容器内を所定の真空度まで掃引し、
素子保持体を素子接合面に沿って移動して素子の位置調
整を行った後、更に素子保持体を素子搭載部品に向かっ
て前進させて素子を素子搭載部品に載置するとともに、
素子を保持したまま素子保持体で素子の加圧を続けなが
らヒータで素子及び素子搭載部品を接合材融点以上の温
度まで加熱し、真空ポンプのバルブを閉じるとともに冷
却用ガス源のバルブを開いて容器内の素子及び素子搭載
部品を冷却している。
【0010】また、請求項4では、請求項2記載の光学
素子のボンディング装置を用いた光学素子のボンディン
グ方法において、前記容器内の所定位置に搬入口を介し
て搬入固定した素子搭載部品の接合面に接合材を載置す
るとともに、光学素子を吸着保持した素子保持体を容器
の開口部に挿通して該素子が素子搭載部品の真近に達す
るまで前進させ、素子保持体の封止部材がベロ−ズの他
端に接触した状態でガス源のバルブを閉じて真空ポンプ
のバルブを開き容器内を所定の真空度まで掃引し、素子
保持体を軸方向に回転及び素子接合面に沿って移動して
素子接合面に対する素子の向きと位置調整を行った後、
更に素子保持体を素子搭載部品に向かって前進させて素
子を素子搭載部品に載置するとともに、素子を保持した
まま素子保持体で素子の加圧を続けながらヒータで素子
及び素子搭載部品を接合材融点以上の温度まで加熱し、
真空ポンプのバルブを閉じるとともに冷却用ガス源のバ
ルブを開いて容器内の素子及び素子搭載部品を冷却して
いる。
【0011】
【作用】請求項1によれば、素子保持体を素子搭載部品
に向かって前進させると、素子保持体に設けられた封止
部材によってベローズの他端が閉塞される。これによ
り、容器が密閉状態になり、ガス源のバルブを閉じると
ともに、真空ポンプのバルブを開いて容器内を掃引する
ことにより、容器とベローズとでなす内部空間が外部と
遮断されて所定の真空度になる。また、この状態では封
止部材とベローズの他端とが吸着していることから、素
子保持体の素子搭載部品に対する前進及び後退並びに該
部品の素子接合面に沿った移動を行っても、ベローズの
変形によって前記密閉状態が保たれる。
【0012】また、請求項2によれば、請求項1の作用
を有するとともに、前記ベローズが素子保持体の回転に
追従して円周方向にねじれ変形が可能なよう構成されて
いることから、封止部材とベローズとが吸着された状態
においても素子保持体の軸方向の回転が可能となる。
【0013】また、請求項3によれば、請求項1の作用
を有するとともに、封止部材とベローズとが接触した状
態で素子保持体を軸方向に回転することにより、素子保
持体の回転がベローズに規制されることがなく、素子接
合面に対する素子の向きが調整される。この後、封止部
材とベローズとが吸着した状態で素子保持体を素子接合
面に沿って移動することにより、ベローズが素子保持体
の移動に追従して変形し、素子の位置調整が行われる。
【0014】また、請求項4によれば、請求項1の作用
を有するとともに、封止部材とベローズとが吸着した状
態で素子保持体を軸方向に回転及び素子接合面に沿って
移動することにより、ベローズが素子保持体の回転及び
移動に追従して変形し、素子接合面に対する素子の向き
と位置調整が同時に行われる。
【0015】
【実施例】図1乃至図5は本発明の一実施例を示すもの
で、10は素子保持体をなすピンセット、11は上面を
開口した容器、12は容器11の蓋、13はヒ−タ、1
4は真空ポンプ、15は一端を容器11に固着されたベ
ローズ、16は気密接合材、17は気密シール材、18
はベローズ15の他端に取付けられたフランジ、19は
ピンセットに固着された封止部材をなすフランジであ
る。
【0016】容器11の側面には透視用のガラス窓11
a、真空ポンプ14に接続された吸引パイプ20及び冷
却用ガスの供給源(図示せず)に接続されたガス供給パ
イプ21が設けられ、各パイプ20,21にはそれぞれ
開閉バルブ20a,21aが設けられている。また、容
器11の上面開口縁には蓋12との密着性を高めるため
の気密シール材17が貼着されている。
【0017】蓋12の上面にはピンセット10を素子接
合面に沿って移動可能に挿通し得る開口部12aが設け
られるとともに、この開口部12aを囲むように柔軟構
造で長手方向に伸縮可能なベローズ15が開口部12a
と同軸状態でその下端を気密接合材16により固着され
ている。また、ベローズ15の上端には開口部12aと
同じ径の孔を有するフランジ18が気密接合材16によ
って固着されており、フランジ18の上面周縁には気密
シール材17が貼着されている。
【0018】ピンセット10の外周にはベローズ15の
フランジ18と同径のフランジ19が気密接合材16に
よって固着されており、フランジ19からピンセット1
0の先端までの長さは、蓋13から伸長状態のベローズ
15の上端までの高さとほぼ同じである。
【0019】この装置において素子Aをボンディングす
るには、まず従来の手順と同様に素子搭載部品Bをヒー
タ13上に固定し、その素子接合面にピンセット10で
吸着保持したチップハンダC、ヒートシンクDをそれぞ
れ位置決め良く積み重ねて載置する。そして、この上方
にベローズ15のほぼ中央、即ちフランジ19の孔のほ
ぼ中央がくるように蓋12を容器11に載せた後、素子
Aを吸着保持したピンセット10をフランジ19の孔に
合わせて停止及び降下させる。この時、後述する素子A
と素子搭載部品Bの位置合わせをベローズ15が変形可
能な範囲で行うために、素子搭載部品Bの接合面、フラ
ンジ19の孔の中央及びピンセット10に保持された素
子Aが垂直線上に並ぶのが望ましい。次に、素子Aが素
子搭載部品Bの直上に達するまでピンセット10を降下
して停止する。その際、フランジ19が降下途中でフラ
ンジ18に接触しベローズ15が圧縮される。
【0020】この状態において、ピンセット10を軸方
向に回転して素子搭載部品Bに対する素子Aの向きを調
整する。何故なら、向きの調整を行う前に真空掃引して
しまうと、後述するようにフランジ18とフランジ19
が吸着してしまい、円周方向にねじれ変形が不可能なベ
ローズ15に規制されてピンセット10の回転ができな
くなるからである。
【0021】この後、冷却用ガス供給パイプ21の開閉
弁21aを閉じ、真空ポンプ14の開閉弁20aを開け
て真空ポンプ14を作動させれば、大気の希薄化にした
がって容器11と蓋12の隙間、フランジ18とフラン
ジ19の隙間はそれぞれ気密シール17によって封止さ
れ、その結果、容器11とベローズ15とでなす内部空
間は完全に外気と遮断されて所要の真空度になる。尚、
ピンセット10が素子Aを保持するための真空吸引力
は、ボンディング雰囲気の真空度よりも大きいな値に設
定されている。また、ピンセット10の代りに他の保持
機構を用いた場合でも、この保持機構にフランジ19を
設けることによって本実施例と同様の構成にすることが
可能である。
【0022】次に、素子Aが素子搭載部品Bの直上にあ
る段階において、素子Aと素子搭載部品Bの前後及び左
右方向の相対位置合わせを行う。その際、ガラス窓11
aを通して顕微鏡(図示せず)で目視し、さらに高精度
が必要であればレーザ光を利用したオートフォーカス機
構(図示せず、特願平2−239914号「光学素子の
ボンディン方法およびその装置」)等で計測して両者の
位置関係を確め、位置ずれの量だけピンセット10また
は素子搭載部品B側を前後左右に移動することにより位
置合わせが完了する。この時、ベローズ15のフランジ
18とピンセット10のフランジ19は大気の圧力で互
いに吸着し一体化しているから、図2に示すようにベロ
ーズ15がピンセット10または素子搭載部品B側の移
動に追従して変形し、容器11内の真空を維持する。
【0023】この後、ピンセット10を微速で降下して
素子Aを素子搭載部品Bの上のチップハンダCに静かに
接触させ、ピンセット10による吸着を続けるか或いは
吸着を解除した状態でヒータ13を駆動し、素子A及び
素子搭載部品Bをハンダ融点以上の温度に加熱する。次
に、真空ポンプ14の開閉弁20aを閉じ、ガス供給パ
イプ21の開閉弁21aを開き、冷却用ガスを吹き出し
て常温まで冷却することにより、素子Aがピンセット1
0で位置合わせされた精度で素子搭載部品Bに接合され
る。そして、チップハンダCの融点以下に温度が下がっ
たならば、ピンセット10を上昇させる(吸着保持を継
続していた場合にはその動作を停止させてから)。尚、
接合時の加圧力はプリロードをピンセット10に与えて
行うから、加圧力の設定にあたってはピンセット10が
ベローズ15を圧縮するのに要する力を加算することに
なる。また、ベローズ15は変形の柔軟性の点で成形品
よりも溶接構造のものが適している。この場合、ベロー
ズ15は、前述したとおり構造上円周方向のねじれ変形
が不可能であるから、素子Aの向き調整を真空中で行う
ことはできない。
【0024】そこで、前記ベローズ15の代りに円周方
向にねじれて撓み変形し得るベローズを用いれば、素子
Aの向きの修正も真空雰囲気中で行うことができる。図
3及び図4は円周方向にねじれ変形可能なベローズの実
施例を示すもので、前記実施例と同等の構成品には同一
の符号を付して示す。即ち、16は気密接合材、17は
気密シール材、18はフランジである。
【0025】同図に示したベローズ22は、図3の破断
部分に示すように鋸歯状の断面を有する薄肉のひだ23
を円筒軸の方向につづら折りに形成するとともに、これ
を円周方向に連続して配列して円筒状の可撓部24を形
成し、その両端にはフランジ18をそれぞれ気密接合材
16によって固着している。また、各フランジ18には
ボルト挿通孔18aが円周方向の計4箇所に設けられ、
このボルト挿通孔18aは相手部品と結合するとき必要
に応じて用いる。このベローズ22の構造によれば、上
側フランジ18に円周方向の外力が加わると、ひだ23
はつづら折りの折り点25によって方向付けされた撓み
方向へねじれながら撓む。また、円筒軸の方向にも多少
の曲げが可能である。
【0026】このベローズ22を用いた装置においてボ
ンディング作業を行う場合は、ピンセット10の降下に
伴い各フランジ18,19が接触した段階で真空掃引を
行い、各フランジ18,19を吸着させる。この後、ピ
ンセット10を軸方向に回転するとともに前後左右に移
動することにより、素子搭載部品Bに対する素子Aの向
きと位置合わせが同時に行われる。
【0027】また、図5は前記各実施例のベローズ1
5,22を組み合わせた例を示すもので、各ベローズ1
5,22を単独で用いる場合に比べて撓みの自由度が増
す。従って、ピンセット10のフランジ19との気密シ
ール用として最適である。
【0028】さて、本発明の効果を確認する実験によれ
ば、真空度50Torrの低真空雰囲気で摂氏210°
Cまで加熱し、光学素子としての半導体レ−ザをマウン
トキャリヤにボンディングした結果、所要の位置決め精
度でハンダ接合できることが確認された。また、従来の
不活性ガス雰囲気による場合に比べハンダ接合界面の気
泡が極めて少なく、半導体レ−ザの特性を大きく左右す
る熱抵抗を評価した結果、50°C/W以下が得られる
ことも確認された。
【0029】尚、容器の蓋は、真空雰囲気の維持が可能
で容器内に素子搭載部品を容易にセット及び取外しでき
る構造であれば、蓋は容器の側面に配置してもよく、こ
の場合、ピンセット挿通用の孔やベローズの位置が容器
の上面に固定されるから、蓋とピンセットが位置ずれを
生ずることがない。また、前記実施例では接合材として
チップハンダを用いたが、素子搭載部品あるいはヒート
シンクに予めハンダ膜を形成しておけば素子の位置合わ
せ精度が更に向上するし、エポキシハンダ等のように接
着樹脂を混合させた接合材や熱硬化性樹脂接着剤を用い
た高精度接合・接着にも適用することができる。更に、
真空掃引による脱泡作用が顕著であるから、先に引例し
た光学素子のボンディング装置(特願平2−23991
4号)に適用すると有効である。また、前記実施例で示
したような真空雰囲気ではなく不活性ガス雰囲気で用い
ても、従来の装置に比べ気密性が良いから接合性の改善
を図ることができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び3に
よれば、不活性ガス雰囲気中よりもハンダ接合性の良い
真空雰囲気中での光学素子ボンディングにおいても、光
学素子と素子搭載部品の相対位置合わせが可能であり、
しかも素子の位置ずれを確実に防止することができるの
で、近年要求が増えつつある高精度の位置合わせを伴う
ハンダ接合や接着に極めて有効である。
【0031】また、請求項2及び4によれば、請求項1
及び3の効果を有するとともに、素子保持体の軸方向の
回転による素子の向き調整と、素子保持体の素子接合面
に沿った移動による素子の位置調整とを同時に行うこと
ができるので、ボンディング作業に要する時間の大幅短
縮を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すボンディング装置の概
略側面図
【図2】ベロ−ズの動作を示すボンディング装置の概略
側面図
【図3】ベロ−ズの他の実施例を示す上面図
【図4】ベロ−ズの他の実施例を示す側面図
【図5】各実施例のベロ−ズを組み合わせた例を示す側
面図
【図6】従来例を示すボンディング装置の概略側面図
【図7】他の従来例を示すボンディング装置の概略側面
【符号の説明】
10…ピンセット、11…容器、12…蓋、12a…開
口部、13…ヒータ、14…真空ポンプ、15…ベロー
ズ、18,19…フランジ、20a,21a…開閉バル
ブ、22…ベローズ、A…光学素子、B…素子搭載部
品、C…チップハンダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−151093(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/52

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子を吸着保持した状態で素子搭載
    部品に対する前進及び後退並びに該部品の素子接合面に
    沿った移動及び軸方向の回転を可能とする素子保持体
    と、素子搭載部品を搬入するための密閉可能な搬入口及
    び素子を吸着保持した素子保持体を素子接合面に沿って
    移動可能に挿通し得る開口部をそれぞれ有する容器と、
    該容器内の素子搭載部品を接合材融点以上の温度まで加
    熱するヒータとを備えた光学素子のボンディング装置に
    おいて、 前記容器内を所定の真空度まで掃引する真空ポンプと、
    該容器内に冷却用ガスを供給するガス源とをそれぞれ開
    閉バルブを介して該容器に接続するとともに、 該容器の前記開口部よりも大きな内径を有するベロ−ズ
    を該開口部と同軸状態でその一端を該容器に気密状態で
    固着し、 前記素子保持体には該素子保持体の前進に伴い該ベロ−
    ズの他端を気密状態で閉塞する封止部材を設けたことを
    特徴とする光学素子のボンディング装置。
  2. 【請求項2】 前記ベローズを素子保持体の回転に追従
    して円周方向にねじれ変形が可能なよう構成したことを
    特徴とする請求項1記載の光学素子のボンディング装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光学素子のボンディング
    装置を用いた光学素子のボンディング方法において、 前記容器内の所定位置に搬入口を介して搬入固定した素
    子搭載部品の接合面に接合材を載置するとともに、 光学素子を吸着保持した素子保持体を容器の開口部に挿
    通して該素子が素子搭載部品の真近に達するまで素子搭
    載部品に向かって前進させ、 素子保持体の封止部材がベロ−ズの他端に接触した状態
    で素子保持体を軸方向に回転させて素子接合面に対する
    素子の向きを調整した後、 ガス源のバルブを閉じるとともに真空ポンプのバルブを
    開いて容器内を所定の真空度まで掃引し、 素子保持体を素子接合面に沿って移動して素子の位置調
    整を行った後、 更に素子保持体を素子搭載部品に向かって前進させて素
    子を素子搭載部品に載置するとともに、 素子を保持したまま素子保持体で素子の加圧を続けなが
    らヒータで素子及び素子搭載部品を接合材融点以上の温
    度まで加熱し、 真空ポンプのバルブを閉じるとともに冷却用ガス源のバ
    ルブを開いて容器内の素子及び素子搭載部品を冷却する
    ことを特徴とする光学素子のボンディング方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の光学素子のボンディング
    装置を用いた光学素子のボンディング方法において、 前記容器内の所定位置に搬入口を介して搬入固定した素
    子搭載部品の接合面に接合材を載置するとともに、 光学素子を吸着保持した素子保持体を容器の開口部に挿
    通して該素子が素子搭載部品の真近に達するまで前進さ
    せ、 素子保持体の封止部材がベロ−ズの他端に接触した状態
    でガス源のバルブを閉じて真空ポンプのバルブを開き容
    器内を所定の真空度まで掃引し、 素子保持体を軸方向に回転及び素子接合面に沿って移動
    して素子接合面に対する素子の向きと位置調整を行った
    後、 更に素子保持体を素子搭載部品に向かって前進させて素
    子を素子搭載部品に載置するとともに、 素子を保持したまま素子保持体で素子の加圧を続けなが
    らヒータで素子及び素子搭載部品を接合材融点以上の温
    度まで加熱し、 真空ポンプのバルブを閉じるとともに冷却用ガス源のバ
    ルブを開いて容器内の素子及び素子搭載部品を冷却する
    ことを特徴とする光学素子のボンディング方法。
JP4054982A 1992-03-13 1992-03-13 光学素子のボンディング装置及びこの装置を用いたボンディング方法 Expired - Fee Related JP3019231B2 (ja)

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