JP3016564B2 - 球状セメントとその製造方法 - Google Patents

球状セメントとその製造方法

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JP3016564B2
JP3016564B2 JP1301462A JP30146289A JP3016564B2 JP 3016564 B2 JP3016564 B2 JP 3016564B2 JP 1301462 A JP1301462 A JP 1301462A JP 30146289 A JP30146289 A JP 30146289A JP 3016564 B2 JP3016564 B2 JP 3016564B2
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cement
spherical
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gypsum powder
particle size
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孝彦 吉村
修輔 原田
明彦 宮内
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、水セメント比を小さくし、緻密なコンク
リートを製造することを可能にする球状セメントとその
製造方法に関する。
「従来の技術」 従来、セメントとして例えばポルトランドセメントを
製造するには、原料を粉砕してこれをロータリーキルン
で焼成し、その後得られたセメントクリンカーを空気で
急冷する。そして、冷却したセメントクリンカーに石膏
粉末を添加し、さらにこれをチューブミルなどにより再
度微粉砕して所望する粒度のセメントを得る。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、このようにして得られたセメントにあって
は、粉砕により角張った形状となることから、粒子間の
摩擦抵抗が大きくよってセメントと水とを混練した際、
流動性および充填性にやや劣るといった課題がある。
「課題を解決するための手段」 この発明における請求項1および2記載の球状セメン
トとその製造方法では、高温火炎中に、平均粒径60μm
以下のセメントクリンカー粉砕物を通過させて溶融また
は半溶融状態とし、次いでこれを冷却し、その後、平均
粒径80μm以下の石膏粉末を添加して球状セメントを得
ることを上記課題の解決手段とした。
また請求項3および4記載の球状セメントとその製造
方法では、高温火炎中に、石膏粉末と平均粒径60μm以
下のセメントクリンカー粉砕物との混合物を通過させて
溶融または半溶融状態とし、その後これを冷却して球状
セメントを得ることを上記課題の解決手段とした。
さらに請求項5および6記載の球状セメントとその製
造方法では、高温火炎中に、平均粒径60μm以下のセメ
ントクリンカー粉砕物を通過させて溶融または半溶融状
態とし、次いでこれを冷却し、その後、平均粒径80μm
以下の球状の石膏粉末を添加して球状セメントを得るこ
とを上記課題の解決手段とした。
以下、本発明における請求項1および2に記載した発
明を、ポルトランドセメントに適用した例をもとに詳し
く説明する。
まず、従来と同様に原料を粉砕してこれをロータリー
キルンで焼成し、その後得られたセメントクリンカーを
空気で急冷する。そして、冷却したセメントクリンカー
をチューブミルなどによって微粉砕し、分級して平均粒
径60μm以下のセメントクリンカー粉砕物を得る。ここ
で、セメントクリンカー粉砕物の平均粒径を60μm以下
にするのは、最終的に得られる球状セメントの平均粒径
を40μm程度以下にするためであり、また球状セメント
の平均粒径を40μm程度以下にするのは、その流動性お
よび充填性を十分向上せしめるためである。なお、セメ
ント粒子の平均粒径を通常のセメントクリンカー粉砕物
の粒径より大きくするのは、後述するように球状化する
ことによって見掛けの平均粒径が小さくなるためであ
る。
次に、プロパン,ブタン,プロピレン,アセトン,水
素などの可燃ガスや、重油,軽油などの液体燃料または
石油、さらにはオイルコークスなどの固体燃料を燃料と
する火炎発生装置を用意し、この装置から火炎を発生せ
しめる。次いで、この火炎中に上記の平均粒径60μm以
下のセメントクリンカー粉砕物を所定量ずつ供給してこ
れを溶融または半溶融化せしめ、さらにこれを冷却す
る。
すると、溶融または半溶融したセメントクリンカー粉
砕物は、その表面張力で第1図に示すように球状化す
る。ここで火炎温度としては、セメントの種類によって
も異なるが、少なくとも1300℃以上、好ましくは1500℃
以上が必要であり、1300℃より低いとセメントクリンカ
ー粉砕物が十分溶融または半溶融状態に至らず、したが
ってセメントクリンカー粉砕物が十分に球状にならず好
ましくない。また、火炎中での滞留時間としては、0.01
〜0.02秒程度が好ましい。なお、上記火炎発生装置の燃
料として灰分の多いものを使用する場合には、セメント
成分が目標の成分となるように予めセメント原料の配合
を調整する必要がある。
その後、得られた球状セメントクリンカー粉砕物(以
下、球状セメントクリンカー粒子という。)100重量部
に対し0〜5重量部程度の石膏粉末を添加し、所望する
水硬スピードに調整して本発明の球状セメントとする。
ここで石膏粉末の添加量を0〜5重量部程度としたの
は、石膏は1300℃以上では分解して石膏の形で残る物が
少なくなることから、通常のセメントと同様の水硬スピ
ードの調整ができないためである。また石膏粉末の平均
粒径としては、80μm以下にするのが、得られるセメン
トの流動性や充填性を高めるうえで好ましい。
このようにして得られた球状セメントにあっては、球
形であることから粒子間の摩擦抵抗が少なく、よって従
来のセメントに比べ同一の水セメント比では大きなフロ
ー値を有するものとなる。そして、これにより流動性が
よく充填性もよくなることから、硬化後のセメント硬化
体の強度が従来のセメントからなるものに比べ高いもの
となる。なお、球状セメント粒子は従来の普通のセメン
ト粒子に比べ表面積が顕著に減少するため、水硬スピー
ドが遅くなる。
また、請求項3および4記載の発明が請求項1および
2記載の発明の例と異なるところは、火炎発生装置の火
炎中にセメントクリンカー粉砕物単独でなくセメントク
リンカー粉砕物と石膏粉末との混合物を供給し焼成溶融
化する点である。そしてこの場合、火炎中より取出し冷
却することにより、石膏粉末を添加することなく球状の
セメントが得られる。ここで、火炎中に供給する混合物
としては、いずれもその平均粒径が60μm以下とされ、
また火炎の温度も上記例と同様に1300℃以上とされる。
さらに、この場合にセメントクリンカー粉砕物に混合さ
れる石膏粉末の量は、石膏粉末の一部が1300℃以上で分
解することから、上記例に比べ多く配合するものとされ
る。
このようにして得られた球状のセメントにあっても、
上記例と同様に大きなフロー値を有するものとなり、よ
って流動性がよく充填性もよくなることから、硬化後の
セメント硬化体の強度が高いものとなる。
また、請求項5および6記載の発明の請求項1および
2記載の発明の例と異なるところは、得られた球状セメ
ントクリンカー粒子に添加する石膏粉末として、球状の
石膏粉末を用いる点である。ここで球状の石膏粉末とし
ては、球状セメントクリンカー粒子の場合と同様に高温
火炎中に通過させたり、あるいは石膏製造工程において
球状化処理を施したものなどが用いられる。
このようにして得られた球状セメントにあっても、上
記請求項3の発明のものと同様、従来に比べその流動性
や充填性がより向上する。
なお、上記例ではこの発明をポルトランドセメントに
適用したが、他のセメント、例えば(アルミナセメン
ト,早強セメント,中庸熱セメント,超早強セメント,
ジェットセメントにも適用することができる。
「実施例」 以下、JIS標準モルタルに基づいた実施例によりこの
発明をさらに具体的に説明する。
従来の製造方法によりセメントクリンカー粉砕物を作
製し、得られたセメントクリンカー粉砕物を火炎中にて
焼成溶融(半溶融)せしめた後、冷却して石膏粉末を加
え、セメントを得た。
得られたセメントに以下に示すような配合で標準砂お
よび水を加えてモルタルを作製した。このモルタルの圧
縮強度,曲げ強度,フロー値をJIS標準モルタルに基づ
いて調べ、その結果を第1表に示す。
セメント; 520g 標準砂 ;1040g 水 ; 338g(W/C=65%) また、比較のため従来のセメントを用い、上記配合に
よりモルタルを作製し、上記実施例と同様にしてその圧
縮強度,曲げ強度,フロー値を調べ、その結果を第1表
に併記する。
第1表に示した結果より、実施例のものは比較例のも
のに比べ、圧縮強度,曲げ強度、フロー値のいずれにお
いても優れていることが確認された。
「発明の効果」 以上説明したようにこの発明の球状セメントおよびそ
の製造方法は、高温火炎中にセメントクリンカー粉砕物
を通過させてこれを溶融または半溶融状態とすることに
より、その表面張力によってセメントクリンカー粉砕物
を球状にするものである。したがってこの球状のセメン
トにあっては、球形であることから粒子間の摩擦抵抗が
少なく、よって従来のセメントに比べ同一の水セメント
比では大きなフロー値を有するものとなる。そして、こ
れにより流動性がよく充填性もよくなることから、硬化
後のセメント硬化体が緻密なものとなり、また強度が従
来のセメントからなるものに比べ高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明において球状化されたセメントクリン
カーの粒子構造を示す顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−72945(JP,A) 特開 平2−192439(JP,A) 特開 平2−311338(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 7/36 C04B 7/02 C04B 7/48 C04B 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高温火炎中に平均粒径60μm以下のセメン
    トクリンカー粉砕物を通過させて溶融または半溶融状態
    とし、次いでこれを冷却し、その後平均粒径80μm以下
    の石膏粉末を添加して得られたことを特徴とする球状セ
    メント。
  2. 【請求項2】高温火炎中に平均粒径60μm以下のセメン
    トクリンカー粉砕物を通過させて溶融または半溶融状態
    とし、次いでこれを冷却し、その後平均粒径80μm以下
    の石膏粉末を添加することを特徴とする球状セメントの
    製造方法。
  3. 【請求項3】高温火炎中に石膏粉末と平均粒径60μm以
    下のセメントクリンカー粉砕物との混合物を通過させて
    溶融または半溶融状態とし、その後これを冷却して得ら
    れたことを特徴とする球状セメント。
  4. 【請求項4】高温火炎中に石膏粉末と平均粒径60μm以
    下のセメントクリンカー粉砕物との混合物を通過させて
    溶融または半溶融状態とし、その後これを冷却すること
    を特徴とする球状セメントの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1において石膏粉末が球状化されて
    いることを特徴とする球状セメント。
  6. 【請求項6】請求項2において石膏粉末が球状化されて
    いることを特徴とする球状セメントの製造方法。
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JP2021138588A (ja) * 2020-03-09 2021-09-16 株式会社トクヤマ 球状の水硬性粉末の製造方法

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