JP3016161U - スノーボード用締め付け具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 交互歩行や、片足滑降、あるいはリフト搭乗
に当って、手または足の操作によって、締め付け具本体
の向きをスノーボードの長手方向の向きに簡単に変更で
きるようにすることである。 【構成】 スノーボード用締め付け具１において、スノ
ーボード４に対して滑降位置から歩行位置に渡って回転
自在に取り付けられる締め付け具本体３と上記スノーボ
ード側の固定部分との間に滑降位置および歩行位置で手
または足による操作可能な回り止め手段１１を設け、歩
行時に締め付け具本体３の向きを手の操作によりスノー
ボード４の長手方向に簡単に変更できるようにしてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、スノーボードに対して靴の向きを変更可能な状態で取り付ける締め 付け具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

スノーボードに対して競技者は、横向きの状態で乗って、滑降するため、競技 者の靴は、スノーボードの長手方向すなわち滑降方向に対しある程度の角度をな して取り付けられている。一方、競技者は、歩行するとき、一方の足、通常、前 方の足をスノーボードに固定したまま、他方の足、つまり後方の足をスノーボー ドから外して、交互歩行、または片足滑走を行う。このとき、スノーボードに取 り付けられている足の方向がスノーボードの長手方向つまり進行方向と一致して いないため、滑らかな歩行や滑走が困難であり、またリフトに乗ったとき、スノ ーボードの重みが片方の足に対して前後方向でなく、ねじれ方向に作用するため 使い勝手が悪いものとなっている。

【０００３】

【考案の目的】

したがって、本考案の目的は、交互歩行や、片足滑走、あるいはリフト搭乗に 当って、簡単な手または足の操作によって、締め付け具本体の向きをスノーボー ドの長手方向の向きに容易に変更できるようにすることである。

【０００４】

【考案の解決手段】

上記の目的もとに、本考案は、スノーボード用締め付け具において、スノーボ ードに対して滑降位置から歩行位置に渡って回転自在に取り付けられる締め付け 具本体と上記スノーボード側の固定部分との間に滑降位置および歩行位置で手に よる操作可能な回り止め手段を設け、歩行時などに締め付け具本体の向きを手ま たは足の操作により、スノーボードの長手方向に簡単に変更できるようにしてい る。

【０００５】

【実施例】

図１ないし図３は、本考案のスノーボード用締め付け具１を示している。スノ ーボード用締め付け具１は、軸部２と締め付け具本体３とで構成されている。軸 部２は、締め付け具本体３をスノーボード４に対して回転方向に位置調整可能な 状態で取り付けるために、円板状であって、複数の取り付け孔５に取り付けボル ト６を挿入し、取り付けボルト６をスノーボード４にねじ込むことによって適当 な角度で取り付けられる。

【０００６】 そして、締め付け具本体３は、競技者の図示しない靴をスノーボード４に固定 するために、複数の締め付けベルト８を備えており、底中心の軸孔７によって回 転自在に組み合わせられている。なお、軸孔７の外周部分は、受け用の段９とな っており、また軸部２の外周部分は、上記の段９に嵌まり合う押え用の段１０と なっている。このようにして、軸部２と締め付け具本体３とは、互いに嵌まり合 う段９、１０の部分で滑り回転するようになっている。

【０００７】 そして、本考案のものは、特徴的な部分としてスノーボード４と一体の固定部 分すなわち軸部２の部分と締め付け具本体３の回転部分との間で、手または足に よって操作可能な回り止め手段１１を備えている。図１、２において、回り止め 手段１１は、複数の係止穴１２と回り止めピン１３とによって構成されている。 すなわち、係止穴１２は、軸部２の外周面で、滑降位置および歩行位置と対応す る位置に形成されており、また回り止めピン１３は、これらの係止穴１２と対応 するように、締め付け具本体３の外側部分から挿入されており、内部に組み込ん だスプリング１４によって係止穴１２に入り込む方向に付勢されていて、頭部に 取り付けられた例えばリング状のつまみ１５によって手または足の操作によって 進退自在となっている。

【０００８】 なお、この種のスノーボード用締め付け具１は、図３に示すように、２個１組 として、スノーボード４に対して競技者の好みに合うように、回転方向で角度調 整可能な状態で取り付けられるが、その取り付けは、ドライバーなどの工具を用 いて行われるため、取り付け角度の調整による使用中での方向変更は不可能であ る。

【０００９】 競技者は、スノーボード４に対して自分の好みに合う方向で、２つのスノーボ ード用締め付け具１を取り付ける。なお、２つのスノーボード用締め付け具１の うち、歩行時にスノーボード４から靴を外す側のスノーボード用締め付け具１は 回り止め手段１１を有しないものであってもよい。この状態で、競技者は、前後 のスノーボード用締め付け具１に対して、両足の靴を固定して、滑降を行なう。 このとき、回り止めピン１３は、滑降位置に対応する係止穴１２に挿入されてい る。

【００１０】 一方、歩行時や滑走時には、片方の靴をスノーボード４から外し、片方の靴の みをスノーボード４に固定したまま、交互歩行やスケーティング滑走を行う。こ れに先立って、回り止めピン１３を滑降位置の係止穴１２から手で引き抜き、軸 部２に対して締め付け具本体３を回転させ、回り止めピン１３を歩行位置の係止 穴１２に挿入して、締め付け具本体３すなわち競技者の靴の向きをスノーボード ４の長手方向に一致させる。このようにすると、交互歩行などのときに、スノー ボード４が外した足に当たらず、交互歩行などの障害とならないため、交互歩行 などが容易となる。またこの状態で、リフトに乗ったときにも、スノーボード４ が前後方向に向いているため、スノーボード４が固定されている足に対して偏っ たねじり方向の荷重とならず、取り扱いも容易となる。

【００１１】

【他の実施例】

次に、図４は、回り止め手段１１の他の例を示している。この実施例で、締め 付け具本体３は、円板状に形成されており、その外周部分で滑降位置および歩行 位置に対応して複数の係止溝１６を有している。そして、これらの係止溝１６に 対して嵌まり合う係止駒１７は、スノーボード４に取り付けられたブラケット１ ８およびその支点ピン１９によって係止溝１６に係り合う方向に図示しないねじ りスプリングなどによって付勢されて取り付けられている。この実施例の場合、 係止駒１７の後端側の操作レバー２０を手または足により押して、係止駒１７を 係止溝１６から外し、歩行位置の係止溝１６に係り合わせることによって、締め 付け具本体３の向きを変更する。

【００１２】 さらに、図５のものは、円板状の締め付け具本体３に対して１個または直径線 で２個の偏心カム２１を押し当て、回り止め状態とする例である。ここで、偏心 カム２１は、カム軸２２によって、スノーボード４に取り付けられており、ハン ドル２３によって手または足（靴先）で回動できるようになっている。この実施 例では、係止穴１２や係止溝１７が必要とされず、締め付け具本体３の回転方向 が任意に設定できる。偏心カム２１が図示の例のように、直径線上で２個あると 締め付け時に、軸部２に水平方向の力が加わらず、がたつきがなくなり、有利で ある。

【００１３】

【考案の効果】

本考案では、歩行時などに締め付け具本体がスノーボードの長手方向に簡単な 手足の操作によって変更できるため、交互歩行やリフト搭乗時におけるスノーボ ードの取り扱いが容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のスノーボード用締め付け具の平面図で
ある。

【図２】本考案のスノーボード用締め付け具の要部の断
面図である。

【図３】本考案のスノーボード用締め付け具をスノーボ
ードに固定した状態の平面図である。

【図４】本考案の他の実施例のスノーボード用締め付け
具の平面図である。

【図５】回り止め手段の側面図である。

【図６】本考案の他の実施例のスノーボード用締め付け
具の平面図である。

【符号の説明】

１ スノーボード用締め付け具 ２ 軸部 ３ 締め付け具本体 ４ スノーボード ５ 取り付け孔 ６ 取り付けボルト ７ 軸孔 ８ 締め付けベルト ９ 段 １０ 段 １１ 回り止め手段 １２ 係止穴 １３ 回り止めピン １４ スプリング １５ つまみ １６ 係止溝 １７ 係止駒 １８ ブラケット １９ 支点ピン ２０ 操作レバー ２１ 偏心カム ２２ カム軸 ２３ ハンドル

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スノーボードに対して滑降位置から歩行
   位置に渡って回転自在に取り付けられる締め付け具本体
   と上記スノーボード側の固定部分との間に滑降位置およ
   び歩行位置で手または足による操作可能な回り止め手段
   を設けてなることを特徴とするスノーボード用締め付け
   具。
2. 【請求項２】 スノーボードに取り付けられる軸部に対
   して締め付け具本体を滑降位置から歩行位置の範囲で回
   転自在に取り付けるとともに、上記軸部の外周面に滑降
   位置および歩行位置で複数の係止穴を形成し、さらに上
   記締め付け具本体に回り止めピンを手または足の操作に
   より進退自在に設け、上記回り止めピンを滑降位置また
   は歩行位置の上記係止穴に選択的に挿入して、上記スノ
   ーボードに対して上記締め付け具本体の向きを変更可能
   とすることを特徴とするスノーボード用締め付け具。
3. 【請求項３】 スノーボードに取り付けられる軸部に対
   して締め付け具本体を滑降位置から歩行位置の範囲で回
   転自在に取り付けるとともに、上記締め付け具本体の外
   周に滑降位置および歩行位置で複数の係止溝を形成し、
   さらに上記スノーボード側に取り付けられるブラケット
   に上記係止溝に対して嵌まり合う係止駒を手または足の
   操作により上記係止溝に対し着脱自在に設け、上記係止
   駒を滑降位置の係止溝または歩行位置の係止溝に選択的
   に係り合わせて、上記スノーボードに対して締め付け具
   本体の向きを変更可能とすることを特徴とするスノーボ
   ード用締め付け具。
4. 【請求項４】 スノーボードに取り付けられる軸部に対
   して締め付け具本体を滑降位置から歩行位置の範囲で回
   転自在に取り付けるとともに、上記スノーボードに取り
   付けられるカム軸に偏心カムを手または足の操作により
   回動自在に設け、上記偏心カムを上記締め付け具本体の
   円板状外周面に当接させて、上記スノーボードに対して
   締め付け具本体の向きを変更可能とすることを特徴とす
   るスノーボード用締め付け具。