JP3016157B2 - タービン静翼 - Google Patents

タービン静翼

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JP3016157B2 JP2332954A JP33295490A JP3016157B2 JP 3016157 B2 JP3016157 B2 JP 3016157B2 JP 2332954 A JP2332954 A JP 2332954A JP 33295490 A JP33295490 A JP 33295490A JP 3016157 B2 JP3016157 B2 JP 3016157B2
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暢 久松
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はガスタービンにおける高温燃焼ガス流路を形
成するタービン静翼に関する。
〔従来の技術〕 ガスタービン用静翼は円筒状のケーシング内に多数の
翼を環状に配置した翼列から形成される。第2図は静翼
翼列の一部を燃焼ガス流の上流側から見た外観図であ
り、ガスタービン装置のケーシング内に固定されたリテ
ーナリング(図示せず)に外シュラウド5が嵌合固定さ
れ、内シュラウド4はサポートリング(図示せず)に嵌
合固定されており、該内,外シュラウド4,5間に翼形断
面形状をもつ翼部1が配置され、軸中心0に中心を持つ
円周上に等間隔で並んでいる。燃焼ガスは翼部間の流路
を通り、後流側に設置された動翼に高速で吹きつける。
セラミック静翼は上記の燃焼ガス流路を形成する部材を
セラミックス化し、その優れた耐熱性を利用して燃焼ガ
ス温度の上昇、冷却空気の低減によってガスタービンの
熱効率を向上させている。このために用いられる構造用
セラミックスは優れた耐熱性などの長所を有している反
面、脆性材料であるために変形態が極めて低く、金属材
料と比較して構造強度上で多くの制約を受ける。これら
の問題を解決するため特開昭61−89904号公報に骨組を
金属部品で構成し、燃焼ガスに曝される部品をセラミッ
クス化した複合型セラミック静翼が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
セラミック静翼を構成しているセラミックスは前述し
たように脆性材料であるため、衝撃力に対して破損しや
すいという問題がある。セラミック静翼におけるセラミ
ック部品は圧力などの外力を受け保持方法が不適切な場
合には、該セラミック部品が翼高さ方向、面内方向に、
あるいは回転して変位し、隣接する他の部品に衝突し破
損する危険性が高い。また、翼部の変位は静翼の流体性
能を低下させる。したがって、セラミック部品の変位を
確実に拘束する保持構造は、セラミック静翼の信頼性を
確保するために不可欠である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、セラミ
ック静翼を確実に拘束する保持構造を有し、かつ組み立
ての容易なタービン静翼を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、ケーシング内に
固定された金属製内シュラウド及び金属製外シュラウド
と、この両シュラウド間をつなぐ金属製翼心と、この翼
心周りに配設され翼部を形成するセラミックスシェル
と、該セラミックスシェルと共に燃焼ガス流路を形成す
る内セラミックスサイドウォール及び外セラミックスサ
イドウォールとを備えたタービン静翼において、セラミ
ックスシエルは、その一端を内セラミックスサイドウォ
ールに形成した翼形の貫通穴に嵌入し、かつセラミック
スシェルの一端部外周に設けた鍔状の突起により内セラ
ミックスサイドウォールを支持して、セラミックスシェ
ルの一端と内セラミックスサイドウォールを断熱材を介
して内シュラウドに当接させ、またセラミックスシエル
は、その他端を外セラミックスサイドウォールに形成し
た翼形の貫通穴に嵌入し、かつセラミックスシェルの他
端部外周に設けた鍔状の突起により外セラミックスサイ
ドウォールを支持して、セラミックスシェルの他端と外
セラミックスサイドウォールを断熱材を介して外シュラ
ウドに当接させ、さらに内セラミックスサイドウォール
及び外セラミックスサイドウォールは、セラミックスシ
ェルの外周を始点とし、横隣りのセラミックスシェルの
外周、または内セラミックスサイドウォール、外セラミ
ックスサイドウォールの前縁または後縁を終点とする線
分にそって分割されてなることを特徴とするものであ
る。
〔作用〕
セラミック部品であるセラミックシェルおよびセラミ
ックサイドウォールを翼の高さ方向および該方向に直角
な面内方向に金属製シュラウドあるいは金属製翼芯で保
持し、その間に断熱材を挿入することによって、高温の
セラミック部品と金属部品の間を断熱し、セラミック部
品内の温度勾配を小さくでき、また、金属部品の冷却が
容易になる。すなわち、熱応力低減、冷却空気低減が可
能となる。断熱材が弾性変形能に富む場合には、金属部
品とセラミック部品の熱変形量の差を調整することが可
能である。一方、セラミック部品は圧力などの外力を受
けるが、保持部の面積を広くとること、セラミックシェ
ルおよびセラミックサイドウォールを個別に保持するこ
と、シュラウドと翼芯の2ケ所で保持することなどによ
って、回転を含めた変位を拘束することにより、該セラ
ミック部品が他の部品と衝突して損傷を受けることを防
止し、同時に翼部で形成されるガス流路形状が変わり流
体性能が低下することを防止できる。また、保持部に生
じる応力の値を低く抑えることが出来るので、セラミッ
ク部品や断熱材の破損を生じることなく安定した変位の
拘束が可能である。なお、セラミック部品と金属部品の
翼高さ方向の熱変形量の差の調整をバネ構造によって実
現すれば、より完全な調整が可能となる。
また、中央にセラミックシェルとの組合せ用穴を持つ
平板状のセラミックサイドウォールは形状、寸法の余裕
が少なく、製造上あるいは強度信頼性上問題となること
が多い。分割構造、保持構造を変更することによって、
上記の問題を解決することが出来、さらに翼列の組立構
造の自由度が大きくなる。
また、セラミック部品のうち、セラミックシェルは最
も高温の燃焼ガスに曝される。また、ガスタービンの事
故などの緊急時には燃料遮断に伴う急激な熱衝撃を受け
る。したがって、セラミックシェルに用いる材料には耐
熱温度が高く、熱衝撃に強い材料が適している。一方、
セラミックサイドウォールは比較的温度が低いが、使用
環境が複雑であり、また、形状的にも複雑なために強
度、靭性に優れた材料が適している。上記の特性を備た
セラミックスで各部品を作製することによりセラミック
静翼の信頼性の向上が図れる。
燃焼器、静翼および動翼からなるガスタービン部の少
くとも第一段目の静翼に上述のセラミック静翼を適用す
ることによって、効率および信頼性に優れたガスタービ
ン装置の提供が図れる。
〔実施例〕
まず、タービン静翼の基本構造を、参考図としての第
1図乃至第4図を用いて説明しておきたい。第3図は第
1図又は第2図のA−A線断面矢視図であり、第1図は
第2図あるいは第3図のB−B線断面における概略縦断
面図(図の上側が該セラミック静翼の外周側)であっ
て、ガスタービン静翼翼列を形成する一枚のセラミック
静翼の基本構造を示す。第1図において、燃焼ガスに曝
される翼部は外周部を翼型断面を持つセラミック製シェ
ル1で形成し、その内部は断熱材8と金属製翼芯6とで
構成されている(第3図参照)。該シェル1の外観を第
4図に示す。このシェル1の両端はセラミック製内,外
サイドウォール2,3の対応面に該シェル1の端面形状に
合せて設けられた凹と嵌合して組合され、また、該内,
外サイドウォール2,3は断熱材7を介して金属製内,外
シュラウド4,5に該内,外サイドウォール2,3の外形に合
せて設けられた凹部に嵌合されている(第3図参照)。
さらに、該外シュラウド5と一体で作製された金属製翼
芯6は各部品を組立てた後に該内シュラウド4と溶接9
により結合される。
シェル1が燃焼ガスから受けるスラスト力は該シェル
1の両端において内,外サイドウォール2,3および断熱
材7を介して、内,外シュラウド4,5により支持され、
また内,外サイドウォール2,3が翼高さ方向に受ける圧
力は断熱材7を介して、内,外シュラウド4,5で支持さ
れる。該、内,外シュラウド4,5は従来の金属製と同様
の方法でガスタービン本体に固定される。この時、各保
持部には主に圧縮応力が生じるが、一般にセラミックス
の圧縮応力に対する破壊強度は引張応力に比べて数倍の
大きさであることを考えると、各保持部の破損する危険
性は低く、したがってシエル1の変位を安定して拘束で
きる。
なお、内,外サイドウォール2,3を内,外シララウド
4,5により保持する構造は第3図に示したように該サイ
ドウォールの全周に限るものでなく、相対する2辺で保
持する構造も可能である。また、本セラミック静翼は、
セラミック部品を金属部品で保持する構造であるので、
組立時と稼働時の間の温度変化に伴う該両部品間の熱変
形量が異なる。一例として、翼高さ100mmのセラミック
静翼の金属製翼芯6とセラミック製シェル1の翼高さ方
向の熱変形量の差Δを概算する。組立時温度T0=20℃、
稼働時温度は翼芯T1=600℃、シェルT2=1300℃とする
と、 Δ=(翼芯6の熱伸び)−(シェル1の熱伸び) ={α1・(T1−T0)−α2・(T2−T0)}L ≒0.25mm ここで、α=翼芯の線膨張係数≒12×10-6/℃、α
2=シェルの線膨張係数≒3.5×10-6/℃、L=翼高さ10
0mmである。すなわち、上記の稼働時には翼芯6の方が
約0.3mmシェル1よりも熱伸び量が大きい。この基本構
造のタービン静翼では、断熱材7の一部あるいは全てを
弾性変形能に優れ、さらに耐熱性をもった無機材料、た
とえばセラミック繊維(アルミナファイバー、SiCファ
イバーなど)で織られた布で作製し、該断熱材7に上記
の熱変形量差Δを上まわる予変形を与えている。このた
め、稼働時にも部品間に隙間を生じることなく、安定し
た保持が可能である。翼芯6とシュラウドとの結合構造
は基本構造のものに限るものではなく、翼芯6と内,外
シュラウド4,5を個別に作製し、溶接で結合する構造、
あるいは翼芯6と内シュラウド4を一体で作製し外シュ
ラウド5と溶接で結合する構造、あるいはまた、ネジ締
結により結合する構造でもよい。
金属部品である内、外シュラウド4,5および翼芯6の
冷却について説明する。冷却空気は第1図に矢印aで示
すように、外シュラウド5の外周から有孔板14を通り、
該外シュラウド5の外周壁に衝突して該外周壁を冷却し
たのち、翼芯6の内部に設けられた流路11を通り該翼芯
6を冷却し、該翼芯6の翼高さ方向ほぼ中央に設けられ
た横穴10から翼芯外周に導かれる。該翼芯6の外周には
全周にわたって翼高さ方向に流路12が設けられており、
冷却空気は該流路12を通り、翼芯6をさらに冷却した後
に、内,外シュラウド4,5内に設けた流路13を通り外部
に排出される。一方、燃焼ガスに曝されるシェル1およ
びサイドウォール2,3はセラミックス製で耐熱性に優れ
ているため、冷却は不要である。また、金属部品である
翼芯6およびシュラウド4,5に流入する熱量は断熱性に
優れた断熱材7あるいは8により遮られるため、従来の
金属製静翼に比べ十分小さい値となる。したがって、燃
焼ガス温度の向上が可能となり、また、金属部品の冷却
に要する空気量も従来に比べ1/10程度でよい。すなわ
ち、本セラミック静翼は、燃焼ガス温度向上、冷却空気
量の低減によって、ガスタービンの効率向上に寄与する
ことが出来る。
また、金属部品の温度を低く抑えることが出来るの
で、該金属部品の素材は耐熱温度の比較的低い普及形の
材種、たとえばステンレス鋼でよく、従来翼が超耐熱鋼
を使用しているのに比べ製造が容易であり、かつ製造価
格の低減が図れる。
なお、第1図では翼芯6の内部に設けられた流路11は
1本であるが、第3図に示すように複数本とすることに
より、流量増大と翼芯6の外周部への流量配分の調整を
図ることも出来る。また、冷却空気の取り入れは第1図
に示したように外シュラウド5の外周のみでなく、内シ
ュラウド4の内周側から翼芯6の内部に流路11を併設し
てもよく、これにより翼芯6の内周側の内部冷却を高め
ることが出来ると共に、上記と同様の効果を得ることが
出来、さらに、内シュラウド4内周壁の冷却を図ること
が出来る。さらに、内、外シュラウド4,5の内部に冷却
空気流路を追加して設けてもよく、これにより該内,外
シュラウド4,5の冷却を高めることが出来る。また排出
流路13は内、外シュラウド4,5内に限るものではなく、
断熱材7の内部でもよい。
直接、高温の燃焼ガスに曝されるシェル1およびサイ
ドウォール2,3は耐熱性に優れた構造用セラミックスで
作製する。シェル1は最も高温となる部品であり、厳し
い熱衝撃も受けるため、耐熱性、高温での耐熱衝撃性に
優れた材料が適し例えば炭化けい素、とくに複雑形状を
考慮すると常圧焼結炭化けい素が適する。他に、耐熱
性、熱伝導率はやや劣るが、じん性に優れるため、使用
条件によっては結晶粒界相をもつサイアロン、窒化けい
素あるいはセラミック複合体、たとえばセラミック繊維
強化セラミックス(SiC繊維/SiC複合材など)などでも
よい。サイドウォール2,3は上記各素材で作製すればよ
いが、温度条件がシェル1に比べ緩やかであるので、シ
ェル1の材料に比べ耐熱性はやや劣っても強度、じん性
に優れた材料、例えば上記サイアロン、窒化けい素など
を用いれば、強度信頼性の向上を図ることが出来る。
断熱材8を耐熱性、断熱性と共にシェル1と翼芯6と
の間の狭い隙間に充填できることが必要なため、無機質
充填材、たとえば断熱材7と同じ変形能に富んだ無機材
料、あるいは流動性をもち硬化性のセラミック充填材に
より作製する。セラミック繊維織物など通気性を兼備し
た材料を用いると翼芯6外表面を流れる冷却空気が断熱
材8の内部をも流れるため冷却効果が向上する。また、
硬化性充填材を用いると、シェル1が受けるスラスト力
を翼芯6で分担して保持することが出来るので、変位に
対する拘束がさらに安定し、セラミック静翼の信頼性の
向上が図れる。さらに、翼芯6の外周に上記の通気性材
料を設け、該通気性材料とシェル1との間を硬化性充填
材で作製すると、上記の特徴を兼備するセラミック静翼
が可能である。
さて、本発明の一実施例となるタービン静翼を第5図
により説明する。第5図は第1図の外シュラウド5の近
傍に相当する、本実施例の変異拘束構造を示す縦断面図
である。内シュラウド4近傍については、第1図乃至第
4図により説明したように、内、外シュラウド4、5は
互いに略上下対称的で同じ変異拘束構造を有するので、
ここでは省略した。第5図は外サイドウォール3に設け
た翼形の貫通穴によりシェル1と嵌合し、シェル1の端
部の外周に設けた鍔状の突起15と断熱材7を介した外シ
ュラウド5とによって翼高さ方向に保持するものであ
る。本実施例のタービン静翼は、内、外サイドウォール
3、4に設けた翼形の貫通穴及びシェル1に設けた鍔状
の突起15の各部分を除けば、構造的、材料的には、図1
乃至図4で説明したものと同じであると言える。本実施
例によれば、サイドウォール3には貫通穴を設ければよ
く、第1図に示した凹状の溝に比べて製作が容易である
と共に応力集中となる凹部隅部を持たないことから信頼
性が優れる。
第6図はシェル1および外サイドウォール3の保持構
造の他の例である。シェル1は外シュラウド5に設けた
翼形状をした凹部に断熱材7を介して端部を保持されて
おり、翼高さ方向および直角方向ともに該シュラウド5
によって変位が拘束されている。外サイドウォール3は
シェル1と嵌合しており、翼高さ方向の保持は第5図の
場合と同じであるが面内方向にはシェル1によって保持
されている。本構造によれば、シェル1の受けるスラス
ト力は直接外シュラウド5で支持されるので、第5図に
比べ外サイドウォール3の受ける外力が軽減される。ま
た、セラミックス製である外サイドウォール3により、
金属製外シュラウド5の燃焼ガス流路表面を覆うことに
より、該シュラウド5が燃焼ガスに曝されて受ける損傷
を避けることが出来る。
第7図は外サイドウォール3の他の保持構造であっ
て、該サイドウォール3の外周部を内側から断熱材7を
介して外シュラウド5で保持する。本構造によれば、第
6図に比べ、外シュラウド5の側面までセラミックス製
の外サイドウォール3で覆うことによって、隙間に流入
する燃焼ガスからも該シュラウド5側面を保護すること
が出来る。
第8図及び第9図にサイドウォール2,3の保持構造の
例を示す。第8図は一実施例のセラミック静翼翼列の一
部の概略外観図、第9図は第8図におけるA−A線断面
矢視図である。第8図,第9図に示すように内,外サイ
ドウォール2,3はシェル1の位置において円周方向に分
割されている。第8図に示すように、内,外サイドウォ
ール2,3の分割位置と断熱材7の分割位置を異なる位置
とすれば、隣接するサイドウォール間の隙間から流入す
る燃焼ガスは断熱材7で阻まれ、金属部品である内、外
シュラウド4,5あるいは翼芯6を損傷することがない。
このため、信頼性の向上が図れる。
なお、第9図に対応する第10図に示すようにサイドウ
ォールを翼列軸方向にも分割することにより、組立ては
より容易になる。また、外サイドウォール3および3′
は別々に外シュラウド5(第10図)に保持されるので、
組立てあるいは稼働中の不整合に基づいた二次的な応力
の発生を避けることが出来、第9図の保持構造に比べ強
度信頼性が向上する。
さらに、第11図に示すように、サイドウォールを翼列
軸方向に3分割とすれば、隣接する翼部間に翼の上流側
あるいは下流側から該サイドウォールを挿入し組立てる
ことが可能となり、隣接部品との隙間を狭くして、燃焼
ガスの流入を低減することが可能となる。また、上流側
および下流側サイドウォール3,3′は円周方向の複数枚
に対応する形状を一体で作製し、翼列に装着することが
可能であり、燃焼ガス流入防止に有効であり、さらに組
立て効率の向上を図ることが出来る。なお、分割位置は
外サイドウォールの各部品3′,3″を軸方向に挿入し
て、シェル1および1′の間に設置できればよく、例え
ば第12図に示す位置が可能である。また、外サイドウォ
ール3″の翼高さ方向の保持は第13図に示すように、外
シュラウド5に保持された外サイドウォール3,3′によ
り保持する構造、あるいは第7図に示すようにシェル1
の端部に鍔状に設けた突起により保持する構造(図示せ
ず)、あるいは上記の2つの構造を併用する構造によれ
ばよい。なお、サイドウォール3のシュラウド5への保
持は、例えば第14図に示すピン19によっても可能であ
る。該ピン19はサイドウォール3と同様に耐熱性、断熱
性に優れた材料であって、例えば該サイドウォール3と
同一のセミックスで作製する。
他のセラミック静翼の実施例を以下に説明する。翼数
枚分の金属製シュラウドを一体で作製しセラミック静翼
群とするものであり、第15図に3枚の翼に対応する内シ
ュラウド4および翼芯6を一体で作製した例の外観を示
す。翼1枚ごとに作製した他の部品を組合せ静翼部とす
る。また、内,外シュラウドを一体で作製し、他の部品
を組合せ後に翼芯を該内,外シュラウドに溶接などで結
合する構造でもよい。本実施例によれば、静翼間に設け
た隙間から冷却用空気が漏れる量を低減することがで
き、ガスタービンの性能向上が図れる。
〔発明の効果〕 本発明によれば、外力によるセラミック部品の回転を
含めた変位を防止して性能の低下あるいは該セラミック
部品同士あるいは他の部品との衝突による損傷を回避す
ることが出来るので、セラミック静翼の信頼性向上の効
果がある。また、内、外セラミックスサイドウォールを
分割することによって、この部品の組立てを容易にする
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考図としてガスタービン静翼翼列を形成する
一枚のセラミック静翼の基本構造を説明する概略縦断面
図、第2図は静翼翼列を示す概略外観図、第3図は第2
図のA−A線断面矢視図、第4図はシェルの外観図、第
5図は本発明の一実施例のタービン静翼の外周側の部分
を示す概略縦断面図、第6図、第7図はそれぞれ他の実
施例の外周側の部分を示す概略縦断面図、第8図はサイ
ドウォールの保持構造と静翼翼列の略示外観図、第9図
は第8図のA−A線断面矢視図、第10図乃至第12図はそ
れぞれサイドウォールの分割構造を示す第8図A−A線
断面矢視図、第13図、第14図はサイドウォールの保持構
造を示す略示部分縦断面図、第15図は複数枚を一体とし
た内シュラウドの外観図である。 1……セラミックシェル、2,3……内,外セラミックサ
イドウォール、4,5……内、外シュラウド、6……翼
芯、7,8……断熱材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 寛 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (72)発明者 久松 暢 神奈川県横須賀市芦名2―24―41 (72)発明者 阿部 俊夫 東京都狛江市和泉本町1―36―3―901 (72)発明者 石川 浩 神奈川県座間市ひばりが丘1―5336―3 (56)参考文献 特開 昭62−605(JP,A) 特開 昭63−1702(JP,A) 特開 昭59−134301(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング内に固定された金属製内シュラ
    ウド及び金属製外シュラウと、該両シュラウド間をつな
    ぐ金属製翼心と、該翼心周りに配設され翼部を形成する
    セラミックスシェルと、該セラミックスシェルと共に燃
    焼ガス流路を形成する内セラミックスサイドウォール及
    び外セラミックスサイドウォールとを備えたタービン静
    翼において、セラミックスシエルは、その一端を内セラ
    ミックスサイドウォールに形成した翼形の貫通穴に嵌入
    し、かつセラミックスシェルの一端部外周に設けた鍔状
    の突起により内セラミックスサイドウォールを支持し
    て、セラミックスシェルの一端と内セラミックスサイド
    ウォールを断熱材を介して内シュラウドに当接させ、ま
    たセラミックスシエルは、その他端を外セラミックスサ
    イドウォールに形成した翼形の貫通穴に嵌入し、かつセ
    ラミックスシェルの他端部外周に設けた鍔状の突起によ
    り外セラミックスサイドウォールを支持して、セラミッ
    クスシェルの他端と外セラミックスサイドウォールを断
    熱材を介して外シュラウドに当接させ、さらに内セラミ
    ックスサイドウォール及び外セラミックスサイドウォー
    ルは、セラミックスシェルの外周を始点とし、横隣りの
    セラミックスシェルの外周、または内セラミックスサイ
    ドウォール、外セラミックスサイドウォールの前縁また
    は後縁を終点とする線分にそって分割されてなることを
    特徴とするタービン静翼。
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