JP3013927B2 - 織布の検反装置 - Google Patents

織布の検反装置

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JP3013927B2 JP9331954A JP33195497A JP3013927B2 JP 3013927 B2 JP3013927 B2 JP 3013927B2 JP 9331954 A JP9331954 A JP 9331954A JP 33195497 A JP33195497 A JP 33195497A JP 3013927 B2 JP3013927 B2 JP 3013927B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製織中の織布又は織
り上がりの織布の欠陥の有無を自動検査する織布の検反
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、織布の外観を検査する場合、カメ
ラにより織布表面の画像を撮像し、その撮像結果から得
られる画像濃淡データをしきい値と比較して外観の異常
を検出する検反装置や、レーザー光を織布に照射し、そ
の反射又は透過光を受光素子にて受光させ、その受光量
のレベルとしきい値を比較して異常を検出する自動検反
方法が知られている。しかし、この検反方法で検知でき
る欠点は、人が目視で簡単に判定できるような糸抜け等
の比較的大きな欠陥に限られる点や振動、外乱等で検知
精度が大きく低下する問題があった。
【0003】検知精度を向上させる目的で例えば、特開
平4−148852号公報において、光源から織布に照
射されて透過する光を、検査対象の糸方向に配置された
光学スリットを介して受光し、受光波形と基準波形との
比較から異常を検出する方法が開示されている。この方
法は、光を透過する部分、つまり織布開口部の特徴量を
基に欠陥の有無を判定しようとするものであるが、例え
ば、経糸の流れ込み欠陥のように開口部が良品とあまり
変わらない欠陥の場合、検知精度が著しく低下するのは
自明である。又、本手法では織密度が一定でかつ光学ス
リットと検査対象方向の糸が平行であることが前提とな
る。しかしながら、実際の織布の織密度は数多く、その
都度光学スリットの交換が必要となる点や、実際の織上
がりの糸、特に経糸は、側面部で湾曲しており上記条件
は、維持できず検知精度は低下する。
【0004】又、特開平3−249243号公報におい
て、受光センサーを2対の公知の櫛形とし、両者の出力
の差分値と予め設定されたしきい値との比較から異常を
検出する方法が開示されている。この方法は、2対の櫛
型受光センサーに織布狭領域を2分割した濃淡情報が映
されるため、振動や外乱光が合っても、両者の差分値出
力により相殺される効果がある。しかしながら、本方式
も前記方式と同様に、抽出できる欠陥に制限がある点や
織密度が変わったり、櫛センサーと検査対象の糸の平行
度が維持できないと検知精度は低下する。又両者の提案
は共に、同じセンサーで経糸、緯糸の異常を同時に検知
できない。目視で行っている検査と同等の精度を確保す
るためには、従来の織布開口部の特徴検査に加えて、糸
成分そのものの特徴をも抽出する必要がある。例えば前
述したような経糸流れ込み欠陥のような欠陥に対しては
目視検査では、糸交絡点上の検査対象方向糸の上下関係
の不連続性から欠陥の有無が判る。従ってこれを機械的
に行おうとすると、糸交絡点座標上で経糸が緯糸の上又
は下にある糸成分のみを抽出すれば良いことが判る。こ
れを画像処理にて具現化するためには、濃淡画像の2値
化処理は不可欠であるが、従来の固定2値化法では、緯
糸の上又は下にある経糸成分のみの抽出は対象部の濃度
が均一でなく不可能であった。
【0005】又、本発明者は上述のごとき問題点を著し
く改善した織布の検反装置を先に提案している。これ
は、投光手段により織布に照射した光をCCD素子にて
撮像し、これによって得られた画像データを基に検査糸
方向の糸ピッチと糸傾斜値とを求め、さらに糸が交差す
る部分の上にある糸成分のみを抽出して2値画像に変換
し、この2値画像内に先に求めた糸情報を基に一対の矩
形領域を自動で設定し、この領域内の2値画像データか
ら統計値を抽出し、この両者の統計値の比較を行うこと
により、織組織の異なる領域を径糸、緯糸の区別なく、
同一光学条件で全幅に対して高精度に検出するものであ
る(特願平7−198171号)。
【0006】ここで、上述の本出願人の発明の2値化手
段の特徴は、織布を構成する経糸と緯糸とが交絡する点
で且、検査対象の糸が上に配置される部分のみを自動で
選択して2値画像に変換することで後の欠陥抽出精度を
大幅に向上させたことである。しかしながら、本手段で
は、必要な2値画像のみのデータ生成が全織り条件で完
全でなく、処理に不要な一部の画像データも2値化する
事で欠陥検知精度が低下することが一部の織布で認めら
れた。例えば、照明を散乱照明として、その反射光又は
透過光(この場合、織布の織り密度が低いと仮定)をカ
メラに結像させて撮像させると、糸交差点の画像データ
の濃度値は緯糸の上にある経糸の濃度値と経糸の上にあ
る緯糸の濃度値がほぼ同じ値となり、その結果上記手段
にて2値化した2値画像は例えば、経糸を検査対象とし
た場合、交差点の不要な緯糸成分も一部加わった2値画
像として生成される。その結果、欠陥抽出精度が低下し
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】それゆえに、この発明
の課題は、織組織、密度に左右されず、同一光学条件で
経糸異常、緯糸異常を同時に高精度で抽出し、かつ、低
コストで自動的に具現化できる織布の検反装置を供給す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
織布上に該織布の検査方向と直交する方向から該織布面
に対し45°以下の照射角度で指向性の強い光を照射す
る投光手段と、前記織布に対する反射光を結像させて撮
像する撮像手段と、該撮像手段から撮像された画像デー
タを基に検査方向糸の織組織周期と糸傾斜とを自動算出
する自動算出手段と、前記画像データの濃度レベルに応
じて全画素データに対して自動で設定されるしきい値に
比べた大小関係に従って振り分けて2値化する2値化手
段と、前記自動算出手段で求まる情報を基に前記2値化
手段にて生成される2値画像領域内に1対の矩形領域を
設定し、該領域内の画像データから抽出される統計量同
士を比較してその比較結果が正常と見なされる限界を示
すしきい値を超えた場合に異常と判断する異常判定手段
とを含むことを特徴とする織布の検反装置である。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載の発
明の構成に加え、前記投光手段の照明は、指向性の強い
発光ダイオードを複組個み合わせてモジュール化したこ
とを特徴とする。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1記載の発
明の構成に加え、前記投光手段の照明モジュールは、前
記撮像手段と前記織布との間に四方に配置され、検査対
象糸に応じて照射するモジュールを切り替えることを特
徴とする。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項2記載の発
明の構成に加え、前記投光手段に用いられる発光ダイオ
ードの照射開口角度は30°以下であることを特徴とす
る。
【0012】以下に本発明の詳細を説明する。請求項1
記載の本発明によれば、織布上に検査対象糸の方向と直
行方向から鋭角に照射される照投光手段の働きにより、
指向性の強い光が照射される。そして撮像手段の働きに
より、織布からの反射光を集光して撮像される。さらに
自動算出手段の働きにより、撮像された画像データから
検査対象糸の方向、織り組織周期が計算される。さら
に、前記画像データの濃度レベルに応じて全画素データ
に対して自動で設定されるしきい値に比べた大小関係に
従って振り分けて2値化する2値化手段の働きにより2
値化される。そして、前記自動算出手段で求まる情報を
基に前記2値化手段にて生成される2値画像領域内に矩
形の一辺が組織周期サイズである一対の矩形領域を設定
し、両者の領域内の2値画像データから抽出される統計
量同士を比較してその比較結果が正常と見なされる限界
を示すしきい値を超えた場合に異常と判断すことで織布
の検査が行われる。
【0013】請求項2に係る発明は、請求項1記載の発
明の構成に加え、前記投光手段の照明は、指向性の強い
発光ダイオードを複数個組み合わせてモジュール化され
る。
【0014】請求項3に係る発明は、請求項1記載の発
明の構成に加え、前記投光手段の照明モジュールが、前
記撮像手段と前記織布との間の四方に配置され、切り替
え手段の働きにより、検査対象糸方向と直行する方向の
照明モジュールに切り替えられる。
【0015】請求項4に係る発明は、請求項2記載の発
明の構成に加え、前記投光手段に用いられる発光ダイオ
ードの照射開口角度は30°以下であり、前記織布に照
射する照射角度は45°以下で構成される。以下、本発
明の織布の検反装置の実施の形態を図面に基づいて説明
する。図1はこの発明の一実施例の概略ブロック図であ
る。光源1から照射される光は、織布2上で反射し、カ
メラレンズ3で集光されてカメラ4内のCCD素子に結
像される。光源1は、指向性の強い発光ダイオードを複
数個組み合わせてモジール化して撮像視野と照度を確保
したものである。尚、発光ダイオードの照射開口角度は
30°以下である。さらには、後述する検査対象の糸の
みを強調する効果を高めるために開口角度の小さい発光
ダイオードであることがが好ましい。発光色は、カメラ
4が感度を持つ波長の光であれば特に問題ない。又、織
布に照射する光の強度もCCDの更新周期内で充分な電
荷を蓄積できるレベルであれば特に問題ない。発光ダイ
オードをモージュルにする際の配置は、一列に配置して
も複数列千鳥に配置しても良い。これは、織布の撮像面
積に応じて条件を決めれば良い。但し、発光ダーオード
間のピッチはできる限り狭めて配置するほうが照射面の
照度斑が少なくなる。照明モジュールは単体で配置して
も良いが、カメラ4のケース内に固定し、照射部のみを
開放とした構造がより小型化できるために望ましい。発
光ダイオードの配置の例を図2示す。
【0016】この照明の照射条件は、検査対象糸方向と
直行方向から織布水平面に対して45°以下の角度で照
射する。尚、検査対象糸が変わる場合、切り変え器22
にてカメラ4と織布2との間の四方に設置された照明モ
ジュールの中から検査対象糸方向と直行する方向に配置
されたモジュールに切り替えると良い。これらの照明条
件にて織布に照射することにより、カメラ4には、織布
を構成する経糸と緯糸の交差点の上に配置される検査対
象の糸成分のみを明るく強調した画像として撮像され
る。この効果を現す例を図3に示す。これにより、後述
する画像の2値化処理がより容易となり、その結果、欠
陥検知精度が大幅に向上する。又、本モジュール化によ
り、照明のコストが従来の指向性の強くするためにレン
ズを付与したハロゲンランプ等の照明の約1/50にコ
ストが下がる点や、サイズを大幅に小さくできる点での
効果も大きい。
【0017】カメラレンズ3の拡大倍率は、製品の織密
度が最も細かなレベルを基準に決定する。一般に、織布
像拡大率の高い画像程、欠陥の抽出が容易な傾向にあ
る。しかし、後述する統計量演算処理領域のサイズは、
織り組織周期に合わせる必要があるために、撮像した画
像内に検査対象方向の糸が少なくとも組織周期の糸数の
倍の本数以上はあることが前提となる。CCDカメラ4
で撮像された濃淡画像データは、A/D変換回路5で8
bitのデジタル画像データに加工された後、フレーム
メモリ6に格納される。格納されたフリーズ画像は、前
処理回路7にて、欠陥を効果的に抽出させるために、微
分強調等の前処理加工を行う。加工された画像から最初
に後述する一対の統計処理用矩形領域のサイズ設定用に
織り組織周期を求める。これは、以下の方式にて実現し
た。矩形領域の短軸は、対象とする糸と垂直方向に配置
される。この幅を最も小さい値(同一光学条件にて撮像
される織布画像で最も検査対象糸密度の高い糸のピッチ
サイズに相当する画素数)から最も大きい値(同一光学
条件にて撮像される織布画像で最も検査対象糸密度の低
い糸のピッチサイズに相当する画素数)まで順に設定し
ながら同じ画像に対して各々のサイズ毎に1 対の比較領
域の画像データから相関値を求める。求まった各々の相
関値の最大値が織り組織周期と一致する事が判った。こ
の値のサイズを比較領域の短軸サイズとした。尚、組織
周期を求める式は、濃淡画像でなく2値画像に変換した
後で行っても良い。又、他に例えば検査対象糸と垂直方
向の濃度波形の特徴追尾から周期性を求める方式やFF
Tの周期性を求める方式でも織り組織の算出は可能であ
るが、方式は特に指定するものではない。
【0018】次に、検査対象方向の平均糸ピッチと平均
糸傾量を自動算出するために濃度投影回路9にて注目糸
方向座標の濃度投影(濃度加算処理)を行い、一次元の
濃度データに加工する。このデータを基にFFT回路8
にてフーリエ変換し、スペクトル最頻値の実数データと
虚数データを求める。このデータから検査方向の糸平均
ピッチ(織密度)、傾き量が求まる。尚、傾きの方向を
求めるために、実際は、上述処理を検査糸方向に対して
画像領域を少なくとも2分割以上設定して行い、得られ
る虚数データつまり位相成分のデータを基に、平均法
や、最小二乗法等ににて一次式を求める。尚、フーリエ
変換は、常時行う必要がないために、CPU17による
ソフト処理でも可能である。又、本方式は、糸抜け等の
欠情報が画像データに含まれる場合でも高精度に求まる
利点がある。
【0019】糸方向の算出法は、他に例えば、注目糸垂
直方向を微分強調させた後その軸波形のピーク値を追跡
する方法や、公知のHough変換により、糸方向を求
める手法があるが、方式は、特に限定するものではな
い。次に、画像を2値化回路10にて2値化処理を行
う。2値化の目的は、前述の如く、検査方向の糸成分の
みの特徴量を抽出するためである。特に、経糸の場合、
緯糸交絡点上の上又は下にある成分のみの抽出が必要と
なる。これを実現するために、先ず、画像のX軸又は、
Y軸方向の各走査軸濃淡データをフィルタ回路13を通
し、出力値(湾曲波形)をその軸のしきい値とする。同
一処理を全走査軸に対して行い第1の2値画像を生成さ
せる。次に同一の処理をY軸、又はX軸に対して行い、
第2の2値画像を生成させる。若し、第1の2値画像が
経糸方向と垂直方向にフィルタ処理されたものであれ
ば、第1の2値画像は、経糸成分のみの2値画像に、第
2の2値画像は、緯糸成分のみの2値画像に生成され
る。ここで示すフィルタ回路は、予め、検査対象糸方向
の周期性を求め、この周期成分を含む中間周波数領域を
カットしたバンドエリミネーションフィルタ又は、原画
像を平滑化して高周波成分を除去したフィルタである。
尚、上記平滑化の乗数は予め画像データを基に計算され
る密度情報より決定される。このフィルタを通した波形
に若干のオフセット値を加えたしきい値でフィルタ通過
前の画像を2値化処理することにより、第1の2値画像
が経糸成分の像であれば、交絡点上の緯糸の上にある経
糸像のみが、第2の2値画像が緯糸成分の像であれば、
経糸の下にある成分も含めた緯糸成分のみの抽出ができ
る。上述2値化法と上述照明との組み合わせにより、全
織り条件で確実に必要な2値画像のみの抽出が可能とな
った。さらに、照明の変動、照度むら、織布の局所的な
織密むら、糸のつや違い等があっても上記糸情報のみを
確実に抽出できる利点もある。2値化波形の例を図4
に、2値化後の画像の例を図5(a)、(b)に示す。
【0020】上述第1、第2の2値画面を基に、後述す
る矩形領域処理を行えば、織布の欠陥情報は求まるが、
経糸の2値画像は、経糸が緯糸の上から両隣の緯糸の下
に潜り込む中間の画像も含まれる。この情報は、欠陥抽
出には不必要であるため、経糸検査の場合、第1、第2
画像を論理演算回路14のAND論理演算を行うことに
より、完全な緯糸上のみの経糸画像に変換できる。変換
後の2値画像の例を図5(c)に示す。
【0021】求まった検査対象方向の組織周期と糸方向
から統計量演算用の矩形領域が自動生成される。これを
平織りを例に図6(a)、(b)に示す。矩形領域の長
軸方向の長さは特に指定するものではないが、糸抜け等
の連続に発生する欠陥に対しては長く設定する程、欠陥
検知の精度は向上する傾向にあり、局所的に発生する毛
羽等の欠陥に対しては短いほうが好ましい。長さは、検
査対象の特徴に合わせて決定すれば良く、計測中に長さ
を可変にして複数回同一処理を行っても良い。矩形領域
の設定法は、図6(a)、(b)に示すような隣接する
一対の形状に限定するものでなく、図6(c)に示すよ
うに、比較する領域を交互に設けても良い。但し、矩形
領域の短軸方向のサイズ(画素数)は、検査対象糸方向
の糸の織り組織周期と一致することが前提である。この
ように設定することで、組織パターンがどのような形態
であろうと同一の検査が可能となる。但し、矩形の長軸
方向と検査対象糸方向との位相がずれると、欠陥の検知
精度は低下する。この問題を回避させるために、上述の
とうり対象糸方向を自動算出させ、矩形領域の主軸方向
を対象糸方向に追従させるか、若しくは画像をその傾き
量だけ回転させ、矩形長軸と対象糸方向に合わせる。こ
れにより、例えば製織中の織布の両側に生生じる縦糸の
傾きやセンサ固定時の軸出しミスによる欠陥検知精度の
低下を回避できる。又、検査対象糸の平均密度を算出
し、統計値算出用矩形領域を自動的に最適化することに
より、織密度の異なる織布を検査する場合でも光学条件
を何等調整することなく同一検査ができる利点がある。
さらに、隣接する矩形領域間の統計値比較処理のために
例えば、検査中に光源の光量が相対的に低下あるいは、
上昇した場合でもそれらの影響は相殺される利点があ
る。但し、ハレーションを起こすような迷い光が近くに
存在する場合は、遮蔽板21を設置すると良い。
【0022】矩形領域内のラベリングを結合情報統合化
処理回路11にて、各種特徴量の抽出を特徴量抽出回路
12にて行う。矩形領域の統計量としては、黒、又は白
総画素数、総ラベル数と、各ラベル特徴量である面積、
フィレ径、形状比、主軸角、周囲長、近接ラベル重心間
距離等の最大値、平均値、最小値であり、欠陥の抽出
は、上述統計量の差分値、画像パターン相関性、基準デ
ータとの比較から行う。但し、相関性に関しては2値画
像のみでなく元の濃淡画像で行っても良い。欠陥抽出の
例を綾織りをモデルに図7(a)、(b)に示す。図7
(a)は、正常な組織を示し、図7(b)は流れ込み欠
陥の例を示す。このような欠陥は、従来の織布近傍空隙
間の比較では抽出が困難であるが、例に示すように、上
述2値化法による2値画像を上述矩形内で見ると、正常
部と、欠陥部との位置パターン整合性が全く異なる。し
たがって一対の矩形領域間のパターン整合性を演算する
ことで簡単に欠陥が抽出できる事が判った。なお、欠陥
の抽出は、上述統計量を基にCPU17にて行う。演算
結果は、入出力回路20を通して出力される。
【0023】製織中の織り上がった織布をインラインで
検査する場合、風綿等の異物が織布表面に付着する。従
来技術で指摘したように、若し、単純に画像の濃度値と
しきい値との比較や、2対の近傍領域内の濃度加算値比
較のみで欠陥を抽出しようとすると、これらの異物を欠
陥と誤判定してしまう。この問題を回避するために、上
述統計量の総合比較、基準値との比較を行う。例えば、
透過方式の検査で、異物がある場合、リード通し違いの
経糸欠点と異物とを上述矩形領域間で比較すると、平均
濃度値や濃度分布形状等は明らかに異なる。従って、従
来の演算方式に加えて、このような統計量の比較演算を
判定に加えることで、欠陥と異物等の外乱要素との分離
ができる。尚、ここに示した判定の際のパラメータとな
る統計量は、特に限定するものでなく、対象欠点で特異
な特徴を示す統計値を予め実験等にて求めるか、インラ
イン中ヒストグラム処理等により求め、それらを組み合
わせて処理すれば良い。又、本方式は、同時に豊富な統
計量の抽出ができるために、例えばファジー推論や重回
帰分析等での欠陥の識別も可能である。
【0024】図8は本発明の一実施例の動作を説明する
ためのフロチャ−トである。取り込まれた画像の全体を
検査するために、一連の処理が完了された段階で、処理
領域を欠陥抽出に支障のない範囲の画素数だけ検査対象
糸方向と垂直軸にシフトさせて同じ処理を繰り返す経
糸、緯糸異常を同時に検査する場合は、上述一連の処理
理を完了後、検査対象と直行する方向に配置された照明
に切り替えた後、矩形領域を次の対象とする糸方向に合
わせて同じ処理を行う。この場合、比較する特徴量とし
きい値は、前者と同じとは限らない。尚、検査対象が緯
糸の薄段、厚段等である場合、論理演算後の2値画像で
検査を行っても良いが、検査精度を高めるためには、論
理演算前の緯糸成分を抽出した2値画像で行うほうが良
い。尚、全体の制御を行うプログラムは、ROM18に
格納される。織布の全幅を検査する場合、センサーを織
布幅方向にトラバースするかセンサーを複数個、織布幅
方向均一間隔に固定すれば良い。
【0025】上述のごとく、この実施例では製織中の織
布のインライン検査を示したが、当然の如く、織り上が
った織布の自動検反に適用しても良い。又、織布以外の
規則性のある特徴をもったシートであれば、織布以外で
も適用できる。図9は織機に本実施の形態における検反
装置を適用した場合を示す図である。製織中の織布に対
して上から光源1を照射し、CCDカメラ4によって撮
像する。CCDカメラ4は移動軸40に沿って移動可能
となるように取付けられる。
【0026】
【発明の効果】本本発明によると、従来、検出が困難で
あった欠陥が確実に検出でき、又、織密度が変わった
り、織り組織が変わったり、検査対象の糸方向が変わっ
ても、光学条件を全く変えることなく縦糸、緯糸同時で
且、高精度な、欠陥の抽出が可能となり、又、豊富な抽
出情報により、表面付着物等の外乱要素と欠陥との分
離、さらに、欠陥の識別をもできる装置を提供すること
を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施態様における概略ブロック図で
ある。
【図2】 本発明の実施態様における照明モジュールの
配置を説明するための図である。
【図3】 本発明の実施態様における照明の効果を説明
するための図である。
【図4】 本発明の実施態様における2値化手法を説明
するためのしきい値の例である。
【図5】 本発明の実施態様における2値化手法及び論
理演算手法を説明するための2値画像の例である。
【図6】 本発明の実施態様における統計量演算用矩形
領域を説明するための例である。
【図7】 本発明の実施態様における欠陥抽出法を説明
するための例である。
【図8】 本発明の実施態様における動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図9】 本発明の実施態様における外観を示す斜視図
である。
【符合の説明】
1 光源 2 製織中の織布 3 光学レンズ 4 CCDカメラ 5 A/D変換回路 6 フレームメモリ 7 画像前処理回路 8 FFT回路 9 画像濃度投影回路 10 画像2値化回路 11 画像結合情報統合化回路 12 特徴量抽出回路 13 フィルタ回路 14 論理演算回路 15 画像バス 16 CPUバス 17 CPU 18 ROM 19 RAM 20 入出力回路 21 遮蔽板 22 切り替え器 30 一次元/2次元変換器 31 カメラケース 32 透明部材 33 発光ダイオードモジュールケース 40 一軸移動ステージ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】織布上に該織布の検査方向と直交する方向
    から該織布面に対し45°以下の照射角度で指向性の強
    い光を照射する投光手段と、前記織布に対する反射光を
    結像させて撮像する撮像手段と、該撮像手段から撮像さ
    れた画像データを基に検査方向糸の織組織周期と糸傾斜
    とを自動算出する自動算出手段と、前記画像データの濃
    度レベルに応じて全画素データに対して自動で設定され
    るしきい値に比べた大小関係に従って振り分けて2値化
    する2値化手段と、前記自動算出手段で求まる情報を基
    に前記2値化手段にて生成される2値画像領域内に1対
    の矩形領域を設定し、該領域内の画像データから抽出さ
    れる統計量同士を比較してその比較結果が正常と見なさ
    れる限界を示すしきい値を超えた場合に異常と判断する
    異常判定手段とを含むことを特徴とする織布の検反装
    置。
  2. 【請求項2】 投光手段の照明は、指向性の強い発光ダ
    イオードを複数個組み合わせてモジュール化したことを
    特徴とする請求項1記載の織布の検反装置。
  3. 【請求項3】 投光手段の照明モジュ−ルは、撮像手段
    と織布との間の四方に配置され、検査対象糸に応じて照
    射するモジュ−ル切り替え手段を備えたことを特徴とす
    る請求項2記載の織布の検反装置。
  4. 【請求項4】投光手段に用いられる発光ダイオードの照
    射開口角度は30°以下であることを特徴とする請求項
    2記載の織布の検反装置。
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