JP3013900U - 浄水ストロー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易に水を浄化できるストローを提供する。 【構成】 ストローのチューブ内に吸着能および／また
は殺菌能を有する浄水部が設けられている。浄水部は吸
着／殺菌部とフィルター部とからなっており、チューブ
本体とセパレート型にしてもよい。また、浄水部に半透
膜を使用してもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、簡易に水を浄化できるストローに関する。

【０００２】

【従来の技術】

水道水などの飲料水として安全な水が確保できないばあい、浄水器や煮沸など の何らかの手段で水を飲める状態にしなければならない。しかし、そうした手段 がないばあい、たとえば地震や大火災などの被災地や山中などでは安全な飲料水 に事欠くことになる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は安全な飲料水をストローという極めて簡易な手段で提供することを目 的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ストローのチューブ内の一部に浄水部が設けられてなる浄水ストロ ーに関する。

【０００５】 また、ストローの吸口付近に浄水部が設けられてなる浄水ストローに関する。

【０００６】 浄水部は、物理的および／または化学的吸着能を有する材料および／または殺 菌能を有する材料を含むのが好ましい。また、浄水部はフィルター部と吸着およ び／または殺菌部とからなるのが好ましい。吸着能を有する材料としては、たと えば活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂などが有用である。

【０００７】 殺菌能を有する材料としては、担体に殺菌能を有する化合物を離脱しないよう に物理的または化学的に固定した固定化材料が好ましい。

【０００８】 浄水部の全部または一部を半透膜にするときは、ビールスや細菌などを濾過で きると共に、海水を淡水化することも可能になる。

【０００９】 また、浄水部をカセットとしチューブを差し込むセパレートタイプのものも好 ましい。

【００１０】

【作用および実施例】

図１に示すように、本考案の浄水ストロー１は浄水部３をチューブ２内に有し ている。浄水部３はチューブ２内のどこに設けてもよいが、吸口４付近に設ける のが、吸引が楽な点で好ましい。

【００１１】 浄水部３は吸着／殺菌部５とフィルター部６とから構成されているのが好まし いが、吸着／殺菌部のみで構成してもよい。フィルター部６は吸着材料や殺菌材 料がチューブから出ないように封止する役割のほか、濾過の働きもする。

【００１２】 本考案が、浄化の対象とする水には、溜置水、河川の水、湧水、海水などの水 のほか、ジュースなど水を主体とする飲料も含まれる。

【００１３】 浄水部３に充填される物理的および／または化学的な吸着能を有する材料とし ては、たとえば活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂などがあげられる。イオン 交換樹脂としては、たとえばスルホン酸樹脂、フェノール・スルホン酸樹脂、カ ルボン酸樹脂、フェノールカルボン酸樹脂、レゾルシン樹脂、スチレンホスホン 樹脂などの陽イオン交換樹脂；スチレン・ジビニル共重合体第４級アンモニウム 塩などの第４級アンモニウム塩型、フェニレンジアミンやポリビニルアニリンな どのアミン型などの陰イオン交換樹脂；両イオン交換樹脂などをあげることがで きる。

【００１４】 殺菌能を有する材料としては、たとえば銀担持ゼオライトや各種殺菌剤を活性 炭や樹脂に物理的または化学的に固定した材料などがあげられる。

【００１５】 これらの材料は、粒子状、顆粒状、塊状、多孔状、繊維状、織物状、不織布状 などの形で使用できる。

【００１６】 フィルター部６は単に綿や合成・半合成繊維で作製して濾過の働きをさせても よいし、織布や不織布で吸着／殺菌部を囲んだ形としてもよい。さらに、吸着能 や殺菌能を付与してもよい。吸着／殺菌部が充分な自体保持性をもっているばあ いはフィルター部は設けても設けなくてもよい。また、吸着／殺菌部の中に（間 に）設けてもよい。

【００１７】 さらに、半透膜を浄水部に使用するときは、ビールスや細菌などを濾過できる 。半透膜は海水の淡水化も可能にする。半透膜はそれのみで浄水部を構成しても よいが、吸着／殺菌部および／またはフィルター部と組み合せて使用してもよい 。

【００１８】 本考案の浄水ストローの寸法は、通常の大きさ、たとえば内径５ｍｍ〜１５ｍ ｍ程度で長さ１０ｃｍ〜２５ｃｍ程度でよく、チューブの材質も強度が保てるの であれば合成樹脂製のものでもよい。また薄いアルミニウムチューブも使用でき る。浄水部の大きさは、長さ１ｃｍ〜３ｃｍ程度とし、より大きな浄水能が必要 なばあいは、浄水部を長く、またはその部分の口径を大きくしてもよい。

【００１９】 本考案の浄水ストローは、浄化すべき水や飲料水にストローの一端を漬け、口 で吸引すればよい。また、原則として１回使用、いわゆる使いすてとする。吸着 ／殺菌材料の量や能力によって、浄水できる量が大きく変動するが、通常１００ ｍｌ〜１０００ｍｌ程度を浄水できるように設計すればよい。

【００２０】 本考案の浄水ストローは、図２に示すように、浄水カセット７とチューブ８と に分けたセパレートタイプのものとすることもできる。浄水カセット７は浄水部 ３を有しており、一方の端部にチューブ８の差込口９を有している。使用するば あいは、チューブ８を差込口９に挿入し、カセット７の吸口４で吸引すればよい 。こうしたカセット７とすることにより吸口や浄水部の強度を高めることができ ると共に、複数回の使用もでき、また、保管や携帯に有利である。

【００２１】

【考案の効果】

本考案の浄水ストローによれば、手軽に簡便に安全な飲料水を提供することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の浄水ストローの一実施例の一部切欠斜
視図である。

【図２】本考案の浄水ストローの別の実施例の分解斜視
図である。

【符号の説明】

１ 浄水ストロー ２ チューブ ３ 浄水部 ４ 吸口 ５ 吸着／殺菌部 ６ フィルター部 ７ 浄水カセット ８ チューブ ９ 差込口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０２Ｆ 1/50 ５４０ Ｆ ５６０ Ｂ Ｄ Ｅ

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ストローのチューブ内の一部に浄水部が
   設けられてなる浄水ストロー。
2. 【請求項２】 ストローの吸口付近に浄水部が設けられ
   てなる浄水ストロー。
3. 【請求項３】 浄水部が物理的および／または化学的吸
   着能を有する材料および／または殺菌能を有する材料を
   含む請求項１または２記載の浄水ストロー。
4. 【請求項４】 浄水部がフィルター部と吸着部および／
   または殺菌部とからなる請求項１、２または３記載の浄
   水ストロー。
5. 【請求項５】 吸着能を有する材料が活性炭、ゼオライ
   トまたはイオン交換樹脂である請求項３または４記載の
   浄水ストロー。
6. 【請求項６】 浄水部が半透膜からなる請求項１または
   ２記載の浄水ストロー。
7. 【請求項７】 浄水部が半透膜と吸着部および／または
   殺菌部と、さらに要すればフィルター部とからなる請求
   項１または２記載の浄水ストロー。
8. 【請求項８】 請求項３、４、５、６または７記載の浄
   水部を有するチューブ状の浄水カセットとチューブとが
   カセット部の差込口で接続されてなる浄水ストロー。