JP3013016B2 - メカニカルガバナ付きエンジン - Google Patents

メカニカルガバナ付きエンジン

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JP3013016B2
JP3013016B2 JP5317679A JP31767993A JP3013016B2 JP 3013016 B2 JP3013016 B2 JP 3013016B2 JP 5317679 A JP5317679 A JP 5317679A JP 31767993 A JP31767993 A JP 31767993A JP 3013016 B2 JP3013016 B2 JP 3013016B2
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学 宮▲崎▼
博 三雲
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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メカニカルガバナ付き
エンジンに関し、詳しくは、ガバナレバーの枢支部を潤
滑するものに関する。
【0002】
【従来技術】メカニカルガバナ付きエンジンの従来技術
として図6に示すものがある。これは、本発明と同様、
次のような基本構造を備えている。すなわち、相互に対
向するガバナ室壁101・102のうち、一方のガバナ
室壁101に軸差し入れ孔103を貫通状にあけるとと
もに、他方のガバナ室壁102に軸受け入れ孔104を
凹設状にあけ、上記軸差し入れ孔103に外側からガバ
ナレバー枢軸105を差し入れ、このガバナレバー枢軸
105の両端部を上記軸差し入れ孔103と上記軸受け
入れ孔104とにそれぞれ内嵌して、このガバナレバー
枢軸105をガバナ室106内に架設し、ガバナレバー
107に枢支ボス108を取り付け、この枢支ボス10
8を上記ガバナレバー枢軸105に遊嵌して構成してあ
る。
【0003】ところで、この従来技術では、メカニカル
ガバナに潤滑油を供給するため、次のような構成が採用
されている。すなわち、ガバナ室106の内底よりもや
や高い位置で、ガバナ室壁101に貫通状の給油孔12
1があけられ、その先端部が細いキリ孔122により絞
られている。オイルギャラリ109から潤滑油圧送パイ
プ110が分岐状に導出され、その導出端部に接続具1
11が取り付けられ、この接続具111が給油孔121
にその外側から挿入されて内嵌固定されている。ガバナ
室106の内底上にはガバナ力を生じさせるフライウェ
イト123が配置されている。軸差し入れ孔103は封
止栓124で封止されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、次
の問題〜がある(図6参照)。オイルギャラリ1
09から潤滑油圧送パイプ110に分流された潤滑油
は、給油孔121に入りキリ孔122で絞られ、ここか
らガバナ室106に噴出し、ガバナ室106の内底上に
溜まり、回転するフライウェイト123で跳ね上げら
れ、一部は油滴となってガバナ室106内に飛散し、一
部はミストとなってガバナ室106内を漂う。このよう
に、潤滑油が油滴或いはミストとなってガバナ室106
全体に分散するため、ガバナレバー枢軸105と枢支ボ
ス108との摺動隙間113への潤滑油の侵入量は極め
て少ない。このため、潤滑不足によりこの部分の摺動抵
抗が大きくなり、ガバナレバー107の応答感度が低く
なる。
【0005】キリの太さは強度上の限界からあまり細
くできないため、これで加工されるキリ孔122もあま
り細くすることはできない。このため、ガバナ室106
に噴出する潤滑油をキリ孔122で十分に絞ることがで
きず、その噴出量が比較的多くなり、これによりオイル
ギャラリ109からクランク軸軸受け部等の滑動部12
5への潤滑油の供給量が不足し、この滑動部125が潤
滑不足により焼き付きを起こしやすい。
【0006】ガバナ室106に噴出する潤滑油をキリ
孔122で十分に絞ることができないため、潤滑油が強
い噴流となってガバナ室106に噴出し、これがガバナ
レバー107の揺動端部に衝突し、ガバナレバー107
に大きな回転モーメントMを生じさせ、これが外乱要素
となって、ガバナレバー107の揺動作動を邪魔し、ガ
バナレバー107の応答精度を低下させることがある。
【0007】上記問題・を軽減するため、できる
だけ細いキリでキリ孔122を加工する必要があるが、
この加工作業はキリの破損を考慮して慎重に行う必要が
あるため、作業時間が長くかかり、これがエンジンの製
造コストを高くする要因の一つとなっている。
【0008】軸差し入れ孔103を封止するため、封
止栓124を必要とし、これが部品点数を増加させる要
因の一つとなっている。
【0009】本各発明の課題はいずれも、メカニカルガ
バナ付きエンジンにおいて、ガバナレバーの枢支部に
十分な量の潤滑油を供給して、ガバナレバーの応答感度
を高めることができ、ガバナ室への潤滑油の流出量を
押さえ、クランク軸軸受け部等の滑動部に潤滑油を十分
に供給して、その焼き付きを抑制でき、ガバナレバー
の枢支部に供給される潤滑油でガバナレバーの揺動作動
が邪魔されないようにして、ガバナレバーの応答精度を
高く維持でき、ガバナ室に流出する潤滑油の絞り部分
の形成作業の作業時間を短くして、エンジンの製造コス
トを低廉化でき、差し込み孔の封止栓を不要にして、
部品点数を削減できるものを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本各発明は、いずれも次
のような基本構造を備えている(図1(A)、図4又は
図5参照)。すなわち、相互に対向するガバナ室壁1・
2のうち、一方のガバナ室壁1に軸差し入れ孔3を貫通
状にあけるとともに、他方のガバナ室壁2に軸受け入れ
孔4を凹設状にあけ、上記軸差し入れ孔3に外側からガ
バナレバー枢軸5を差し入れ、このガバナレバー枢軸5
の両端部を上記軸差し入れ孔3と上記軸受け入れ孔4と
にそれぞれ内嵌して、このガバナレバー枢軸5をガバナ
室6内に架設し、ガバナレバー7に枢支ボス8を取り付
け、この枢支ボス8を上記ガバナレバー枢軸5に遊嵌し
てある。
【0011】本各発明は、上記のような基本構造を備え
たメカニカルガバナ付きエンジンにおいて、次のような
特徴を備えている。 (第1発明) 第1発明は、図1(A)や図4や図5に例示するよう
に、オイルギャラリ9から潤滑油圧送パイプ10を分岐
状に導出し、この潤滑油圧送パイプ10の導出端部に接
続具11を取り付け、この接続具11を上記軸差し入れ
孔3に外側から挿入して内嵌固定し、上記ガバナレバー
枢軸5と上記軸差し入れ孔3との嵌合隙間14の端部か
ら潤滑油を上記枢支ボス8に向けて噴出させるように構
成したことを特徴とする。
【0012】(第2発明) 第2発明は、上記第1発明の構成において、 図5に例示
するように、前記ガバナレバー枢軸5にその軸長方向に
沿って潤滑油案内通路15を貫通状にあけ、前記軸受け
入れ孔4を上記潤滑油案内通路15を介して前記軸差し
入れ孔3に連通させ、上記ガバナレバー枢軸5と上記軸
受け入れ孔4との嵌合隙間16の端部からも潤滑油を上
記枢支ボス8に向けて噴出させるように構成したことを
特徴とする。
【0013】(第3発明) 第3発明は、第1発明または第2発明の構成において、
図1(B)に例示するように、前記ガバナレバー7とし
て一対のレバー17・18を用いるとともに、前記枢支
ボス8として一対のボス19・20を用い、上記各レバ
ー17・18のそれぞれに、相互に対向する一対の両側
板17a・17b・18a・18bを設け、一方のレバ
ー17の両側板17a・17bの両外側または両内側に
他方のレバー18の両側板18a・18bを位置させ、
一方のレバー17の両側板17a・17bの孔に上記一
対のボス19・20をそれぞれ圧入固定し、他方のレバ
ー18の両側板18a・18bの孔に上記一対のボス1
9・20をそれぞれ遊嵌させたことを特徴とする。
【0014】
【発明の作用及び効果】(第1発明) 第1発明は、次の作用効果〜を奏する(図
照)。 オイルギャラリ9から潤滑油圧送パイプ10に
分流された潤滑油は、軸差し入れ孔3に入り、軸差し入
れ孔3内の嵌合隙間14で絞られ、その端部から枢支ボ
ス8に向けて噴出し、枢支ボス8内の摺動隙間13にそ
の端部から侵入する。このように、潤滑油が枢支ボス8
に向けて集中的に供給されるので、枢支ボス8内の摺動
隙間13に十分な量の潤滑油が侵入し、この部分の摺動
抵抗が小さくなり、ガバナレバー7の応答感度が高めら
れる。
【0015】 軸差し入れ孔3内の嵌合隙間14は、ガ
バナレバー枢軸5の外径と軸差し入れ孔3の内径の寸法
設定により、十分に狭くすることができる。このため、
ガバナ室6に噴出する潤滑油をこの嵌合隙間14で十分
に絞ることができ、その噴出量を押さえ、これによりオ
イルギャラリ9からクランク軸軸受け部等の滑動部25
に十分な量の潤滑油を供給でき、この滑動部25の焼き
付きを抑制できる。
【0016】 ガバナ室6に噴出する潤滑油は軸差し入
れ孔3内の嵌合隙間14で十分に絞られ、弱い噴流とな
っているうえ、枢支ボス8またはその近辺に衝突するた
め、図6のキリ孔122からの噴流の場合のように、ガ
バナレバー7に大きな回転モーメントを生じさせる余地
がない。このため、潤滑油の供給によってガバナレバー
7の揺動作動が邪魔されず、ガバナレバー7の応答精度
を高く維持できる。
【0017】 ガバナレバー枢軸5の一端部を軸差し入
れ孔3に内嵌するだけで、ガバナ室6に噴出する潤滑油
の絞り部分となる嵌合隙間14が形成されるので、その
形成作業の作業時間が短くて済み、エンジンの製造コス
トを低廉にできる。
【0018】 潤滑油圧送パイプ10の導出端部に設け
た接続具11が軸差し入れ孔3の封止栓を兼用するの
で、専用の封止栓が不要となり、部品点数を削減でき
る。
【0019】(第発明) 第発明は、上記第1発明の作用・効果〜に加え、
さらに次の作用・効果を奏する(図5参照)。 オイ
ルギャラリ9から潤滑油圧送パイプ10に分流された潤
滑油は、上記作用・効果で述べたように、軸差し入れ
孔3内の嵌合隙間14の端部から枢支ボス8に向けて噴
出するととともに、軸差し入れ孔3から潤滑油案内通路
15を介して軸受け入れ孔4に入り、軸受け入れ孔4内
の嵌合隙間16で絞られ、その端部からも枢支ボス8に
向けて噴出する。このように、ガバナレバー枢軸5の両
端側の双方から枢支ボス8に向けて潤滑油が噴出される
ので、枢支ボス8内の摺動隙間13の潤滑の偏りが少な
くなり、上記作用・効果で述べたガバナレバー7の応
答感度が一層高められる。
【0020】(第発明) 第発明は、上記第1発明の作用効果〜上記第
2発明の作用効果〜に加え、さらに次の作用
果を奏する(図1(B)参照)。一対のレバー17
・18と一対のボス19・20とを組み付けると、ボス
19・20に遊嵌したレバー18は、ボス19・20を
固定したレバー17の両側板17a・17bにより、ボ
ス19・20に対して抜け止めされる。このため、エン
ジンへの組み付け前に、ガバナレバー7を構成する一対
のレバー17・18を予め適な組み付け状態のまま不
離一体にユニット化しておくことができ、エンジン組み
付け時に生じやすいこの一対のレバー17・18の組み
付け間違いを予防できる。
【0021】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は第1実施例を説明する図である。この実施
例では、過給機とメカニカルガバナを備えた縦型直列4
気筒の水冷ディーゼルエンジンが用いられている。この
エンジンの構成は次の通りである。すなわち、図3に示
すように、シリンダブロック26の上側にシリンダヘッ
ド27が組み付けられ、シリンダブロック26の前側に
ギヤケース28が組み付けられ、その前側にはエンジン
冷却ファン32が配置されている。ギヤケース28の一
方の横端部29はシリンダブロック26よりも横側に張
り出され、この横端部29の後側に噴射ポンプケース3
0が配置され、ここに燃料噴射ポンプ34が上側から差
し込まれて収容されている。噴射ポンプケース30の後
側にはガバナケース31が組み付けられている。ガバナ
ケース31の横側にはブーストコンペンセータのダイヤ
フラムケース33が組み付けられている。
【0022】この実施例のメカニカルガバナの構成は次
の通りである。すなわち、図1(A)に示すように、ガ
バナケース31の相互に対向するガバナ室壁1・2のう
ち、一方のガバナ室壁1に軸差し入れ孔3が貫通状にあ
けられるとともに、他方のガバナ室壁2に軸受け入れ孔
4が凹設状にあけられている。軸差し入れ孔3には外側
からガバナレバー枢軸5が差し入れられ、このガバナレ
バー枢軸5の両端部が軸差し入れ孔3と軸受け入れ孔4
とにそれぞれ内嵌されて、このガバナレバー枢軸5がガ
バナ室6内に架設されている。ガハナレバー7には枢支
ボス8が取り付けられ、この枢支ボス8をガハナレバー
枢軸5に遊嵌してある。ガバナレバー7は、スプリング
力入力レバー17とガバナ力入力レバー18からなるい
わゆる二本レバー式のものであり、枢支ボス8も一対の
ボス19・20で構成され、この一対のボス19・20
を介してガハナレバー7と停止連動レバー35とがガバ
ナレバー枢軸5に枢支されている。
【0023】ガハナレバー7と停止連動レバー35の枢
支構造は次の通りである。すなわち図1(B)に示すよ
うに、ガハナレバー7を構成する一対のレバー17・1
8及び停止連動レバー35のそれぞれに相互に対向する
一対の両側板17a・17b・18a・18b・35a
・35bが設けられ、スプリング力入力レバー17の両
側板17a・17bの両外側にガバナ力入力レバー18
の両側板18a・18bを位置させ、更にその両外側に
停止連動レバー35の両側板35a・35bを位置さ
せ、スプリング力入力レバー17の両側板17a・17
bの孔に一対のボス19・20をそれぞれ圧入固定し、
ガハナ力入力レバー18の両側板18a・18bの孔と
停止連動レバー35の両側板35a・35bの孔を一対
のボス19・20にそれぞれ遊嵌させてある。
【0024】このような構成によれば、ガハナレバー7
を構成する一対のレバー17・18と停止連動レバー3
5とはそれぞれ個別に揺動する。また、これら3個のレ
バー17・18・35を一対のボス19・20を介して
組み付けると、このボス19・20に遊嵌したガハナ力
入力レバー18と停止連動レバー35は、ボス19・2
0を圧入固定したスプリング力入力レバー17の両側板
17a・17bにより、ボス19・20に対して抜け止
めされる。このような抜け止め機能を得るためには、ガ
バナ力入力レバー18と停止連動レバー35の各両側板
18a・18b・35a・35bを、スプリング力入力
レバー17の両側板17a・17bの両内側に配置して
もよい。
【0025】図2に示すように、スプリング力入力レバ
ー17と調速レバー36との間にはガバナスプリング3
7が介設されている。ガハナ力入力レバー18の上端部
と燃料噴射ポンプ34の調量ラック38との間にはラッ
ク連動板39が介設され、ガハナ力入力レバー18の下
端部には遊転ローラ40がローラ枢軸41で枢支されて
いる。ガバナ室6の内底付近には噴射ポンプ室42から
噴射カム軸43の後端部が突出され、この噴射カム軸4
3にフライウェイト23が揺動自在に取り付けられると
ともに、このフライウェイト23に連動されるカバナス
リーブ44が噴射カム軸43にスライド自在に外嵌さ
れ、このガバナスリーブ44の端面を遊転ローラ40に
その前側から臨ませてある。また、図1(A)に示すよ
うに、スプリング力入力レバー17はカバナ力入力レバ
ー18の受圧片45にその前側から接当するようにして
ある。また、遊転ローラ40はローラ枢軸41に遊嵌さ
れ、ガバナ力入力レバー18から折り曲げ形成された舌
片55と、両側板18a・18bとの間に挟まれて位置
決めされている。
【0026】このメカニカルガバナでは、図2に示すよ
うに、運転時にはフライウェイト23の回転によりガバ
ナ力46が発生するとともに、ガバナスプリング37
よりスプリング力47が生じ、定格負荷或いは部分負荷
運転時は、これらの力46・47に基づく相互反対方向
の各モーメントが釣り合うように、ガハナレバー7を構
成する一対のレバー17・18が一体に揺動し、ラック
連動板39を介して調量ラック38を連動し、燃料噴射
ポンプ34の燃料噴射量を調量し、負荷の変動に拘わら
ず、エンジン回転数を一定に維持する。また、停止連動
レバー35はエンジン停止ソレノイド48または手動カ
ム49の作動により揺動され、ラック連動板39を介し
て調量ラック38を燃料無噴射位置まで連動する。
【0027】この実施例では、ガハナレバー7と停止連
動レバー35の枢支部を潤滑するため、次のような構成
が採用されている。すなわち、図1(A)に示すよう
に、潤滑油ポンプ50の吸い込み口がオイルパン51内
の潤滑油52に浸漬され、潤滑油ポンプ50の吐出口か
らオイルギャラリ9が導出されている。このオイルギャ
ラリ9はクランク軸の軸受け部等の滑動部25に至る。
このオイルギャラリ9の途中から潤滑油圧送パイプ10
が分岐状に導出されている。この潤滑油圧送パイプ10
の導出端部には接続具11が取り付けられ、この接続具
11が軸差し入れ孔3に外側から挿入して内嵌固定され
ている。そして、ガバナレバー枢軸5に潤滑油供給通路
12が内設され、このガバナレバー枢軸5とボス19・
20との各摺動隙間13が、潤滑油供給通路12を介し
て軸差し入れ孔3内に連通され、この各摺動隙間13に
潤滑油が圧送供給されるようになっている。
【0028】また、ガバナレバー枢軸5と軸差し入れ孔
3との嵌合隙間14の端部から潤滑油をボス19に向け
て噴出させるようになっている。また、軸受け入れ孔4
は潤滑油供給通路12[潤滑油案内通路15]を介して
軸差し入れ孔3に連通され、ガバナレバー枢軸5と軸受
け入れ孔4との嵌合隙間16の端部から潤滑油をボス2
0に向けて噴出させるようになっている。
【0029】このような構成によれば、オイルギャラリ
9から潤滑油圧送パイプ10に分流された潤滑油は、軸
差し入れ孔3に入り、その一部は潤滑油供給通路12を
介してボス19・20内の各摺動隙間13に流入し、こ
の各摺動隙間13で絞られ、その両端側からガバナ室6
に流出する。また、軸差し入れ孔3に入った潤滑油の一
部は、軸差し入れ孔3内の嵌合隙間14で絞られ、その
端部からボス19・20に向けて噴出し、停止連動レバ
ー35の側板35a及びガハナ力入力レバー18の側板
18aとボス19の各摺動隙間に流入する。また、潤滑
油供給通路12を介して軸受け入れ孔4に流入した潤滑
油は、軸受け入れ孔4内の嵌合隙間16で絞られ、その
端部からボス20に向けて噴出し、停止連動レバー35
の側板35b及びガハナ力入力レバー18の側板18b
とボス20の各摺動隙間に流入する。
【0030】尚、図2に示すように、ガバナ室6に噴出
した潤滑油52は、ガバナ室6の内底に溜まり、回転す
るフライウェイト23により跳ね上げられ、油滴または
ミストになってガバナ室6に充満する。また、ガバナ室
6の内底に溜まった潤滑油52は通路56を介して噴射
ポンプ室42の内底上に流出し、ここで噴射カム軸43
のカム56を濡らした後、ギヤケース28(図3参照)
を介してオイルパン51(図1(A)参照)に戻る。
【0031】図4に示す第2実施例は、第1実施例を次
のように変更したものである。すなわち、ガハナレバー
枢軸5を中実とし、ガバナレバー枢軸5と軸差し入れ孔
3との嵌合隙間14の端部から潤滑油をボス19に向け
て噴出させるように構成してある。この場合、ガハナレ
バー枢軸5と軸受け入れ孔4の嵌合隙間16からは潤滑
油は出ない。他の構造は第1実施例と全く同じであり、
同じ要素には、図中、第1実施例と同一の符号を付して
ある。
【0032】図5に示す第3実施例は、第2実施例を次
のように変更したものである。すなわち、ガバナレバー
枢軸5にその軸長方向に沿って潤滑油案内通路15が貫
通状にあけられ、軸受け入れ孔4が潤滑油案内通路15
を介して軸差し入れ孔3に連通され、ガバナレバー枢軸
5と軸受け入れ孔4との嵌合隙間16の端部から潤滑油
がボス20に向けて噴出させるように構成してある。こ
の場合、ガバナレバー枢軸5と軸差し入れ孔3との嵌合
隙間14の端部からも潤滑油がボス19に向けて噴出さ
れる。他の構造は第1実施例と全く同じであり、同じ要
素には、図中、第1実施例と同一の符号を付してある。
【0033】本発明の各実施例の内容は以上の通りであ
るが、本発明は上記各実施例の内容に限定されるもので
はない。例えば、上記各実施例では過給機とメカニカル
ガバナを備えた縦型直列4気筒の水冷ディーゼルエンジ
ンが用いられているが、本発明はメカニカルガバナ付き
エンジンであれば適用することができる。このため、横
型エンジン、単気筒エンジン、4気筒以外の多気筒エン
ジン、空冷エンジン、油冷エンジン、火花点火式エンジ
ン等、各種形式のエンジンにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るエンジンのメカニカルガバナ
を説明する図で、図1(A)は図2のI−I線断面図、
図1(B)は図1(A)のB−B線断面図である。
【図2】第1実施例に係るエンジンのガバナ室の縦断側
面図である。
【図3】第1実施例に係るエンジンの模式平面図であ
る。
【図4】第2実施例に係るエンジンのメカニカルガバナ
の要部縦断正面図である。
【図5】第3実施例に係るエンジンのメカニカルガバナ
の要部縦断正面図である。
【図6】従来技術に係るエンジンのメカニカルガバナの
説明図である。
【符号の説明】
1・2…ガハナ室壁、3…軸差し入れ孔、4…軸受け入
れ孔、5…ガハナレバー枢軸、6…ガハナ室、7…ガハ
ナレバー、8…枢支ボス、9…オイルギャラリ、10…
潤滑油圧送パイプ、11…接続具、12…潤滑油供給通
路、13…摺動隙間、14…嵌合隙間、15…潤滑油案
内通路、16…嵌合隙間、17…(スプリング力入力)
レバー、18…(ガハナ力入力)レバー、17a・17
b・18a・18b…両側板、19・20…ボス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 英男 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 昭63−314325(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 1/06 F02D 1/04 F02D 31/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に対向するガバナ室壁(1)・(2)の
    うち、一方のガバナ室壁(1)に軸差し入れ孔(3)を貫通
    状にあけるとともに、他方のガバナ室壁(2)に軸受け入
    れ孔(4)を凹設状にあけ、上記軸差し入れ孔(3)に外側
    からガバナレバー枢軸(5)を差し入れ、このガバナレバ
    ー枢軸(5)の両端部を上記軸差し入れ孔(3)と上記軸受
    け入れ孔(4)とにそれぞれ内嵌して、このガバナレバー
    枢軸(5)をガバナ室(6)内に架設し、ガバナレバー(7)
    に枢支ボス(8)を取り付け、この枢支ボス(8)を上記ガ
    バナレバー枢軸(5)に遊嵌した、メカニカルガバナ付き
    エンジンにおいて、 オイルギャラリ(9)から潤滑油圧送パイプ(10)を分岐
    状に導出し、この潤滑油圧送パイプ(10)の導出端部に
    接続具(11)を取り付け、この接続具(11)を上記軸差
    し入れ孔(3)に外側から挿入して内嵌固定し、 上記ガバナレバー枢軸(5)と上記軸差し入れ孔(3)との
    嵌合隙間(14)の端部から潤滑油を上記枢支ボス(8)に
    向けて噴出させるように構成した、ことを特徴とするメ
    カニカルガバナ付きエンジン。
  2. 【請求項2】 請求項に記載したメカニカルガバナ付
    きエンジンにおいて、 前記ガバナレバー枢軸(5)にその軸長方向に沿って潤滑
    油案内通路(15)を貫通状にあけ、前記軸受け入れ孔
    (4)を上記潤滑油案内通路(15)を介して前記軸差し入
    れ孔(3)に連通させ、 上記ガバナレバー枢軸(5)と上記軸受け入れ孔(4)との
    嵌合隙間(16)の端部からも潤滑油を上記枢支ボス(8)
    に向けて噴出させるように構成した、ことを特徴とする
    メカニカルガバナ付きエンジン。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載したメカニカルガ
    バナ付きエンジンにおいて、 前記ガバナレバー(7)として一対のレバー(17)・(1
    8)を用いるとともに、前記枢支ボス(8)として一対の
    ボス(19)・(20)を用い、上記各レバー(17)・(1
    8)のそれぞれに、相互に対向する一対の両側板(17
    a)・(17b)・(18a)・(18b)を設け、一方のレ
    バー(17)の両側板(17a)・(17b)の両外側または
    両内側に他方のレバー(18)の両側板(18a)・(18
    b)を位置させ、一方のレバー(17)の両側板(17a)
    ・(17b)の孔に上記一対のボス(19)・(20)をそれ
    ぞれ圧入固定し、他方のレバー(18)の両側板(18a)
    ・(18b)の孔に上記一対のボス(19)・(20)をそれ
    ぞれ遊嵌させた、ことを特徴とするメカニカルガバナ付
    きエンジン。
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