JP3012920B2 - 薄膜製造装置用高周波振動型噴霧ノズル - Google Patents

薄膜製造装置用高周波振動型噴霧ノズル

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JP3012920B2
JP3012920B2 JP9033534A JP3353497A JP3012920B2 JP 3012920 B2 JP3012920 B2 JP 3012920B2 JP 9033534 A JP9033534 A JP 9033534A JP 3353497 A JP3353497 A JP 3353497A JP 3012920 B2 JP3012920 B2 JP 3012920B2
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哲郎 守谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空中において有機
系工学薄膜等を製造する装置に利用されるものであり、
更に詳細には、基板上に均一な厚みの薄膜を、詰まり等
のトラブルを生じることなく高能率で形成できるように
した薄膜製造装置用噴霧ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】オプトエレクトロニクス技術関係の光機
能光学薄膜や電子技術関係の光機能薄膜等の形成には、
従前から様々な技術が開発されている。中でも、無機物
質又は有機物質を溶媒若しくは分散媒内へ溶解又は分散
させ、これ等を噴霧ノズルから高真空容器内へ噴霧して
基板上に堆積させ、その後この堆積層を加熱処理するよ
うにした薄膜形成方法は、高機能複合型光学薄膜の製造
方法として優れた方法であり、実用化へ向けての開発が
進められている。
【0003】図3および図4は、従来から用いられてい
るこの種の噴霧ノズルの一例を示すものである。この噴
霧ノズルは、真空容器2にOリング4を介してボルト6
により着脱自在に固定されている。噴霧ノズルはバルブ
ボディ8の弁室を形成する凹部内にボンネット10を挿
着し、これをボンネットナット12で固定することによ
り構成されている。即ち、前記凹部内には周囲を押えア
ダプター14により固定されたダイヤフラム16が配置
されており、ディスク18がダイヤフラム16を弁座8
b側へ押圧することにより、ノズル孔8aを閉鎖してい
る。ディスク18の上面はハンドル20の回動により昇
降するステム22の下端と接触しており、ディスク18
とステム22は弾性体24により上方へ付勢されてい
る。
【0004】バルブボディ8の内側面は流体噴出口8a
から下方に広がったテーパー面8cになっており、また
その上面側には流体供給管26が固定されている。薄膜
形成用流体Aは流体供給管26からバルブボディ8内の
流体導入路28へ流入し、ノズル孔8aが閉鎖状態にあ
るときには、ダイヤフラム16とバルブボディ8の上面
で形成される間隙G内に溜まった状態になっている。
【0005】図4は、ノズル孔8aが開放状態にあると
きの要部断面図である。ハンドル20を回動してステム
22を上昇させると、ディスク18は弾性体24の弾発
力により上昇し、ダイヤフラム16は自ら有する弾力で
弁座8bから離れ、ノズル孔8aは開放状態となる。こ
の時、流体Aは矢印で示すように流体供給管26、流体
導入路28、間隙Gを介してノズル孔8aから真空容器
2内へ微小液滴となって噴出してゆく。前記微小液滴が
真空容器内に配置された基板(図示省略)上に付着し、
基板が加熱されることにより、流体中の溶媒または分散
媒が蒸発して近傍のコールドトラップ(図示省略)に吸
着され、基板上には溶質である無機物質または有機物質
の薄膜が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3および図
4に示す従前の噴霧ノズルには、次のような欠点が存在
する。先ず第1の問題は、噴霧される微小液滴の粒径が
比較的大きく、その結果形成される薄膜の厚さに斑が生
じ易いと云う点である。即ち、図3および図4の噴霧ノ
ズルでは、基板上への流体の堆積速度の点から流体の噴
出流量を約100μl/min程度に調整する必要があ
り、そのためにノズル孔8aの孔径を20μm程度に選
定している。一方、流体供給圧は通常数10kg/cm
2 程度であるが、この流体圧力下で前記ノズル孔8aか
ら流体を噴霧すると、微小液滴の粒径が比較的大きくな
り、その結果基板に形成される薄膜の厚さに斑を生じる
ことになる。何故なら、ダイヤフラム16とノズル孔8
aとの間の通路間隙を微調整したとしても、ノズル孔8
aそのものは流体Aに対して全開された状態となるから
である。
【0007】第2の問題は、噴霧ノズルの内部において
発生した粉塵や流体供給装置の内部で発生した粉塵が流
体中に入り込むと、これ等の粉塵が核となってノズル孔
8aに詰まりが発生するということである。即ち、ノズ
ル孔8aの長さは0.1mm程度あるため、一旦粉塵パ
ーティクルがノズル孔8aの内部に噛み込むと、後続す
る流体流によってもパーティクルが自然に外れることは
少なく、噛み込んだパーティクルを核としてこれに後続
流体Aが堆積し、ノズル孔8aが詰まることになる。
尚、ノズル孔8aの長さを0.1mmよりも相当短くす
れば粉塵パーティクルが噛み込む度合いはより小さくな
る。しかし、この長さを短かくすると、流体圧力が高い
ことも相俟ってノズル孔8aの近傍で流体の流れが不安
定となり、微小液滴の粒径がばらついて均一な薄膜を形
成できなくなる。そのため、ノズル孔の長さを約0.1
mm以下とすることはできない状態にある。また、この
微小なノズル孔8aが詰まったときには、その補修に長
時間を要し、薄膜形成工程の中断という最悪のケースを
生ずることになる。
【0008】一方、上記の如き欠点を改善するため、図
5に示す様なニードル弁方式が開発されている。このニ
ードル弁方式は特開平6−306181号、特開平7−
252670号および特開平7−252671号の各公
報に記載されているものであり、針状のニードル弁32
をノズル孔30へ挿通し、開閉機構部34によりニード
ル弁32を昇降させることにより、液溜め36から供給
される薄膜形成用流体の噴出流量を調整しようとするも
のである。
【0009】このニードル弁32は先細形状であるか
ら、下降させるとノズル孔30との間隙が狭くなり、噴
出する微小液滴の粒径が小さくなり、基板上に形成され
る薄膜の均一性は確かに良くなる。しかし、前記従来例
と同様に、粉塵パーティクルによるノズル孔30での詰
まり現象はほとんど改善することができず、薄膜形成工
程を円滑に進めることを可能にする新技術の出現が待望
されていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を解
決するために、 真空容器の壁面に固定され、薄膜形成用
流体を真空容器内へ噴霧することにより基板上に流体の
堆積層を形成する薄膜製造装置用噴霧ノズルにおいて、
薄膜形成用流体をノズル内に導入する流体通路と、 この
流体通路から流入する流体を真空装置内に微小液滴状に
噴霧する微小開口を有するノズル孔と、 前記ノズル孔の
内側近傍に配設されたニードル弁体と、 前記ニードル弁
体を前記ノズル孔に対し同軸状に上下位置調整する位置
調整機構と、 前記ニードル弁体を前記ノズル孔に対して
軸方向に高周波振動させる振動体とを具備させたもので
ある。
【0011】前記位置調整機構は機械的手段による粗調
整と電気的手段による微調整機構とからなっている。
【0012】さらに、前記薄膜形成用液体をノズル孔へ
導入する通路部分に流体の分散体を設け、流通する薄膜
形成用液体の流れを乱流にして生成される微小液滴の粒
径を小さくするようにしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施態様を説明する。図1は本発明に係る薄膜製造装置用
高周波振動型噴霧ノズルの縦断面図および図2は同噴霧
ノズルの要部拡大断面図である。
【0014】図1および図2において、内部の真空度が
1×10-4Pa程度の真空容器38にはシャフト挿入孔
40が穿設されており、このシャフト挿入孔40にノズ
ル部42を螺着したシャフト44が挿入されている。ま
た、前記シャフト44の下端中央にはノズル孔46が穿
設されており、このノズル孔46の孔径φと長さLは図
2に示す如くφ=20μm、L=0.1mmに設定され
ている。更に、前記ノズル孔46の内部は逆円錐状のテ
ーパ面48に形成されており、このテーパ面48と同軸
状に逆円錐状のニードル弁体50が配置されている。
【0015】前記ニードル弁体50の先端部50aの傾
斜角βは30度に設定されており、ニードル弁体50の
上下位置を調整することにより、ニードル弁体先端50
bとノズル孔46の内側端面との間隔L0 が自在に調整
され、流体噴霧時の間隔L0は約数μm〜数10μmに
設定される。また、前記ニードル弁体50はロッド52
に固定されており、更に、ロッド52は弾性体受座54
に螺着されている。
【0016】前記ニードル弁体50とロッド52との連
結部79は八角柱状に形成されており、この八角柱状の
連結部79がノズル孔46へ流れ込む薄膜形成用流体A
の流れを乱流にするための流体分散体を構成している。
即ち、ノズル孔46に達した時の流体Aの流れが層流で
ある場合には、飛沫が微小化せずに層流のまま噴出する
ことがある。そのため、本実施態様に於いては前記流体
分散体を流体の通路部分に設け、これによってノズル孔
46へ達する流体の流れを乱流にするようにしている。
【0017】尚、図1及び図2に於いては、前記八角柱
状の連結部79を流体分散体とし、これによってシャフ
ト44とロッド52との間の間隙通路を、断面形状が一
様な横幅のリング状通路80から短かい円弧状の通路が
連なった横幅の一様でないリング状通路81に変えるこ
とにより、このリング状通路81の部分に於いて流体A
の流れを乱流とするようにしている。また、図1及び図
2に於いては、前記八角状の連結部79を流体分散体と
しているが、流体分散体は如何なるものであってもよ
く、例えば連結部79の外周面に螺旋溝を設けたり、或
いはノズル孔46の上方空間82内に流体Aの流れを乱
流にするための適宜の形状の分散体を設けるようにして
もよい。
【0018】前記弾性体受座54は振動体56を介して
振動体固定台58に一体に連結されており、この振動体
固定台58は軸60を介してマイクロメータ62に連結
されている。また、弾性体受座54は弾性体64により
常に上方へ付勢されているから、振動体56、振動体固
定台58は軸60の下端に圧接されることになる。
【0019】前記マイクロメータ62を回動して軸60
を下降させると、弾性体受座54は弾性体64の弾発力
に抗しながら下降し、ニードル弁体先端50bはノズル
孔46に接近する。マイクロメータ62を逆転するとニ
ードル弁体先端50bはノズル孔46から離れることに
なる。
【0020】前記シャフト44は、Oリング66、66
を介してバルブボディ68の下面にボルト70により固
定されている。また、バルブボディ68はOリング7
2、72を介して真空容器38の上面にボルト74によ
り気密に固定されている。更に、マイクロメータ62は
バルブボディ68の上面にボルト76、76により一体
に固定されている。
【0021】薄膜形成用流体Aは貯留タンク(図示省
略)から流体通路78を介してロッド52の中間部に流
入し、ロッド52の周辺からニードル弁体50を経てノ
ズル孔46から、真空容器38内の基板(図示省略)上
へ向けて噴出される。
【0022】本実施例では、前記振動体56としてピエ
ゾ素子が用いられており、数キロヘルツから数100キ
ロヘルツの高周波電圧が印加されると、この周波数に同
調してピエゾ素子が伸長・短縮を繰り返し、このピエゾ
素子の機械的振動を利用してニードル弁体50を上下方
向に微振動させる。前記振動体56によるニードル弁体
50の高周波振動が本発明の重要な要素であり、この振
動体56の他の例として、コイルに高周波電流を流して
永久磁石を上下に微振動させる方式や、振動を発生させ
るピックアップ方式、超音波振動を利用する方式等公知
の微振動技術を適用することができる。
【0023】次に、本発明に係る高周波振動型噴霧ノズ
ルの作用について説明する。先ず、位置調整機構を操作
して、ニードル弁体50をノズル孔46に対して適正な
位置に設定する。即ち、第1に、粗調整機構として機械
的手段であるマイクロメータ62を手動で回動操作し、
ニードル弁体50の位置を粗調整する。次に、微調整機
構として電気的手段である直流バイアス電圧を振動体5
6に印加し、振動体56を伸長させてニードル弁体50
をノズル孔46に対し所望位置に微調整する。
【0024】この時、間隔L0 は数μm〜数10μmに
設定することが望ましい。このL0が小さいほどニード
ル弁先端50bとノズル孔46の内側周縁との間隙が小
さくなり、流体がノズル孔46から噴出するときに形成
される微小液滴の粒径を小さくできる。また、前記粒径
が小さい程、基板上に形成される薄膜の厚さが均一にな
り、きめ細かな均一な厚さの薄膜の形成が実現できるこ
とになる。尚、マイクロメータのような機械的手段と直
流バイアス電圧のような電気的手段によるL0 の調整限
界は数μm程度であり、条件によってはL0 を0.1〜
0.2mmと大きくすることは構わず、これ等は薄膜の
生成条件によって変わることになる。
【0025】前記直流バイアス電圧に数キロヘルツから
数100キロヘルツの間の高周波電圧を重畳し、ニード
ル弁体50をその周波数でノズル孔46に対し同軸状に
上下微振動させる。そして、この状態下で、貯留タンク
(図示省略)から薄膜形成用流体Aを大気圧以上の圧力
でもって、流体通路78を通してノズル孔46より噴出
させる。即ち、流体通路78を通してシャフト44とロ
ッド52との間隙通路80内へ圧入された薄膜形成用流
体Aは、流体分散体79を設けた間隙通路81を通過す
る間にその流れが完全に乱流となり、ノズル孔46へ向
って流れ込むことにより、微細粒となって噴出して行
く。
【0026】前記ニードル弁体50を微振動させる理由
の第1は、ノズル孔46から噴出される流体の微小液滴
の粒径を更に小さくするためである。ニードル弁体50
の先端50bが流体中で振動すると、その先端50bが
微小液滴形成の契機となり、周波数が高くなる程粒径が
小さくなる。尚、周波数がその下限である数キロヘルツ
以下では、液滴の粒径はほとんど変化しなくなり、ま
た、上限である数100キロヘルツ以上では、粒径を更
に小さくすることが困難になる。
【0027】前記理由の第2は、粒体中に含まれる粉塵
パーティクルがノズル46の近傍又は内部で壁面に噛み
合い、その粒子を核にして粒体中の薄膜素材物質が析出
して核成長を起こした場合でも、ニードル弁体50によ
る微振動圧力波がその核を壁面から剥離させる作用をす
るからである。即ち、ノズル孔46の孔径は約20μm
と極めて小さく、核成長による流体遮断、換言すれば詰
まり現象が、この種の噴霧ノズルの最大の弱点であっ
た。本発明は、ニードル弁体の微振動によって、この詰
まりの問題を完全に克服することに成功したものであ
る。また、粉塵パーティクルが混入しない場合でも、流
体の粘度が高い場合には詰まり現象が誘発されやすい
が、本発明ではこのような高粘度流体に対しても、詰ま
り現象を抑制することができる。
【0028】前述したように、流体に加える圧力は任意
に設定できるが、通常約1〜100kg/cm2 程度で
ある。また、真空容器38内は高真空に保持されている
から、大気圧(1kg/cm2 )以下の圧力でも、流体
Aを基板上に噴霧することは可能である。前記流体圧と
噴霧流量とは直接に関係し、噴霧時間、噴霧パターンお
よび薄膜の所望膜厚との絡みの中で、流体圧は設計に応
じて自在に調整することができる。
【0029】本発明で使用する薄膜形成用流体は、例え
ば有機系光学材料を有機溶媒に熔解又は分散した溶液若
しくは分散液であり、ノズル孔46から噴出させた段階
では微小液滴となっているが、噴霧飛行中あるいは加熱
基板上で有機溶媒は近傍のコールドトラップに吸着され
るため、基板上には例えば、有機系光学材料だけの薄膜
が形成されることになる。上述した本発明の高周波振動
型噴霧ノズルは、上記のような任意の薄膜形成用流体に
対して適用することができるものである。
【0030】本発明では、粗調整機構と微調整機構から
なる位置調整機構により、ニードル弁体50をノズル孔
46に対し所望の位置に設定できるから、ニードル弁体
50によりノズル孔46の開度を任意に調整することが
でき、流体Aの流量制御を容易に行なえる。また開度を
調整することにより、流体の内部圧を可変でき、同時に
流体への外部印加圧を調整することにより、ノズル孔か
らの流体の噴霧パターンを変更でき、所望の薄膜を形成
することが可能になる。更に、粗調整機構としてマイク
ロメータを図示したが、公知の軸移動機構を適用するこ
とが可能である。加えて、微調整機構として直流バイア
ス電圧によるピエゾ素子の伸長効果を開示したが、それ
以外の公知の電気的機構を用いることも可能である。
【0031】尚、本発明は、上記実施態様に限定される
ものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲に
おける種々の変形例、設計変更等をその技術的範囲内に
包含するものである。
【0032】
【発明の効果】本発明は上述の通り、振動体によりニー
ドル弁体をノズル孔に対し上下微振動させるようにして
いるため、流体中に粉塵パーティクルが混入しても、こ
のパーティクルを強制排出することができ、また、ノズ
ル孔内にパーティクルが噛み合っても、流体の高周波振
動圧力波によりパーティクルを剥離できる。その結果、
ノズル孔の詰まり現象はほぼ完全に克服されることにな
る。
【0033】また、流体の粘度が高くなっても、強制微
振動によって流体の強制噴出が可能となり、詰まりを生
ずることが抑制される。
【0034】更に、位置調整機構によりニードル弁体を
ノズル孔に対し所望の位置に設定することができるた
め、ノズル孔の開度調整が可能となり、流体の流量調整
も容易にできるうえ、流体分散体を流体通路に設けて流
体の流れを乱流にしたあとノズル孔へ導くようにしてい
る。その結果、噴出流体の微小液滴の粒径を著しく小さ
くできるとともに、流体の内部圧力を変えて噴霧パター
ン等を制御することも可能となる。本発明は上述の通り
優れた実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波振動型噴霧ノズルの縦断面
図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】従来の噴霧ノズルの縦断面図である。
【図4】図3の弁開放時における要部拡大断面図であ
る。
【図5】従来の他の噴霧ノズルの概略構成図である。
【符号の説明】
Aは薄膜形成用流体、βはニードル弁の先端部の傾斜
角、38は真空容器、40はシャフト挿入孔、42はノ
ズル部、44はシャフト、46はノズル孔、48は逆円
錐状テーパ面、50はニードル弁体、52はロッド、5
4は弾性体受座、56は振動体、58は振動体固定台、
60は軸、62はマイクロメータ、64は弾性体、66
はOリング、68はバルブボディ、70はボルト、72
はOリング、74はボルト、76はボルト、78は流体
通路、79は流体分散体、80・81は間隙通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−43854(JP,A) 特開 平6−306181(JP,A) 特開 平3−30855(JP,A) 特開 平10−176763(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 1/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器の壁面に固定され、薄膜形成用
    流体を真空容器内へ噴霧することにより基板上に流体の
    堆積層を形成する薄膜製造装置用噴霧ノズルにおいて、 薄膜形成用流体をノズル内に導入する流体通路と、 前記流体通路から流入する流体を真空装置内に微小液滴
    状に噴霧する微小開口を有するノズル孔と、 前記ノズル孔の内側近傍に配設されたニードル弁体と、 前記ニードル弁体を前記ノズル孔に対し同軸状に上下位
    置調整する位置調整機構と、 前記ニードル弁体を前記ノズル孔に対して軸方向に高周
    波振動させる振動体とを具備する ことを特徴とする薄膜
    製造装置用高周波振動噴霧ノズル。
  2. 【請求項2】 請求項1の位置調整機構は機械的手段に
    よる粗調整と電気的手段による微調整機構からなること
    を特徴とする請求項1の薄膜製造装置用高周波振動噴霧
    ノズル。
  3. 【請求項3】 薄膜形成用液体をノズル孔へ導入する通
    路部分に流体の分散体を設け、流通する薄膜形成用液体
    の流れを乱流にして生成される微小液滴の粒径を小さく
    することを特徴とする請求項1の薄膜製造装置用高周波
    振動噴霧ノズル。
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