JP3012881U - Vorの空中線系用同軸避雷装置 - Google Patents

Vorの空中線系用同軸避雷装置

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JP3012881U
JP3012881U JP1994016827U JP1682794U JP3012881U JP 3012881 U JP3012881 U JP 3012881U JP 1994016827 U JP1994016827 U JP 1994016827U JP 1682794 U JP1682794 U JP 1682794U JP 3012881 U JP3012881 U JP 3012881U
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勝正 藤井
修庸 平田
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山陽電子工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 VOR地上局の空中線系給電線から送信設備
へ侵入して来る落雷等による衝撃波を、この給電線の途
中に付設した同軸型避雷装置で吸収減衰させて該送信設
備を保護する。 【構成】 1/4波長の同軸給電線12をその一端の内
部導体と同外部導体とを短絡したスタブを構成し、他端
をVORの空中線系の同軸ケーブルに高周波的に悪影響
を与えないように同軸状に接続してこの衝撃波の残留電
圧を数10V程度まで減衰させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、航空援助施設の一つであるVHF Omnidrectional Range Beacon(以下、単にVORともいう)の地上局における空 中線系用雷害防止のための同軸避雷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
VOR地上局の設備を大別すると次のとおりである。 VHF帯のVORバンド(108MHz〜118MHz)の1波の送信設備で 屋内に設置されたもの。 前記の送信設備の電波を輻射する空中線で屋外に設置されたもの。(モニター 空中線を含む) 前記の送信設備と同じく前記の空中線とを電気的に接続する同軸給電線。
【0003】 落雷等に起因する誘導雷の衝撃波がVORの送信設備へ侵入してくる経路は、 商用電源引込み線から侵入して来るものと、空中線系の同軸給電線から侵入 して来るものがある。 これらの内、前者は商用電源引込み線側に耐雷絶縁トランスを設置すること で、雷害を防止することが出来る。また、後者については、同軸給電線の途中 に同軸状の避雷装置を付設することが効果的であることが知られている。
【0004】 この同軸状の避雷装置は、従来から知られているものとして、同軸給電線の中 心導体と外部導体との間に小さい間隙(以下、ギャップともいう)を設けて一定 電圧以上の衝撃波が該同軸給電線に印加されるとこのギャップでスパークして実 質的に短絡状態として該衝撃波を減衰させるものである。また、別のものとして 、同じく同軸給電線の中心導体と外部導体との間にバリスタ等の半導体素子を設 けて一定電圧以上の衝撃波が該同軸給電線に印加されるとバリスタ素子の電気抵 抗が急激に低下して該衝撃波を減衰させるものである。これらの両者共、避雷装 置として動作中は、瞬間的には該同軸給電線が短絡状態になるので、VORの電 波も影響が生ずることになる。
【0005】 これらの同軸状の避雷装置のうち前者のギャップ式のものは、正常時には単に 中空のギャップであるから、該同軸給電線の高周波特性は優れている反面、ギャ ップ間の放電に頼っているために衝撃波の残留電圧が約数100Vもある。また 、後者のバリスタ素子式のものは、正常時には高抵抗とはいえ、静電容量を持っ た半導体が該同軸給電線の中心導体と外部導体との間に付設されているので、該 同軸給電線の高周波特性は必ずしも良好とは言えない反面、衝撃波の残留電圧は 約80V〜約160V程度で比較的低電圧であり、それぞれ一長一短あるものの 、VORの送信設備の電子回路の能動素子が真空管方式の場合には前記のいずれ の避雷装置であっても効果的に使用することが出来た。
【0006】 しかしながら、最近のVORの送信設備の電子回路の能動素子のほとんどのも のは、トランジスタやIC素子の半導体である。これらの半導体は前記の真空管 に比較して数々の優れた特性を有する電子素子であるが、この真空管に比較して 劣ることは、通常扱う電気信号よりも相当高電圧の外来衝撃波に対して耐圧特性 が弱いことである。
【0007】
【考案が解決しようする課題】
前記のように半導体能動素子を使用したVORの送信設備では、その空中線系 に侵入してくる衝撃波を極力少なく(例えば約50V以下)する必要があり、か つ、同軸給電線の高周波特性に悪影響を与えないものである必要がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案では、前記の課題を解決するために次のように構成したVORの空中線 系用同軸避雷装置を構成するものである。 同軸状の高周波伝送手段(例えば同軸給電線10D2V)をその一端の内部導 体と同外部導体とを電気的に短絡した1/4波長スタブを構成し、該1/4波長 スタブの他端をVORの空中線系の同軸給電線と同軸状に接続可能なように構成 するものである。
【0009】 また、本考案は、特性インピーダンスの公称値が50Ωの同軸状の高周波伝送 手段であり、該高周波伝送手段の一端の内部導体と同外部導体とを電気的に短絡 すると共に、この電気的に短絡した一端に接地線を接続可能な構造とした1/4 波長スタブであり、かつ、該1/4波長スタブの他端をVORの空中線系の同軸 給電線と同軸状に接続可能なように構成するものである。
【0010】
【作用】
本考案は次のように作用する。 1/4波長スタブの説明。 一般に、同軸状の高周波伝送線をその周波数における波長の1/4の長さにし て、その片端の内部導体と同外部導体とを電気的に短絡した場合に、短絡してい ない側の高周波伝送線端から見たその周波数における高周波抵抗は実質的に無限 大となり、直流抵抗は実質的にゼロとなることが周知となっている。また、前記 の周波数以外の周波数では、ある程度周波数帯域幅を有するものの、逐次低抵抗 となる。
【0011】 この周波数を仮にVORの周波数帯の中心周波数である113MHzとした場 合に、その波長は約2.65mであるので1/4波長は約0.66mとなる。こ の長さに構成した1/4波長スタブが本考案のものである。
【0012】 1/4波長スタブの避雷作用の説明。 前記のように、当該周波数においては、その周波数における高周波抵抗は実質 的に無限大となる。VORの空中線系の給電線の途中に該1/4波長スタブを付 設した場合に、当該周波数では機械的には該給電線に該1/4波長スタブが接続 されているにもかかわらず、電気的には同じく該給電線に該1/4波長スタブが 接続されていないのと同等になる。即ち、当該周波数のVOR信号の通過には何 ら支障とならない。
【0013】 一方、落雷等に起因する誘導雷衝撃波の周波数成分の大部分は約数100Hz 〜約数MHz(数100kHzが比較的多い)となることが知られている。従っ て、VOR信号である当該周波数とは相当かけ離れた低い周波数となるので、こ のような低い周波数帯での高周波抵抗は実質的に短絡状態となり、この誘導雷衝 撃波は、この1/4波長スタブの位置で減衰吸収されてVORの送信設備への影 響を軽減出来る。従って、避雷装置として作動中にもVORの電波の周波数では 非常に高抵抗であるので、このVORの電波は影響を受けないという作用効果も ある。
【0014】 また、該1/4波長スタブの電気的に短絡した側に接地線(アース線)を接続 可能な構造として、この点を接地することにより、減衰吸収した誘導雷衝撃波を 大地へ吸収させることが出来ると共に、VORの空中線系の給電線を大地と同電 位にする作用効果もある。
【0015】
【実施例】
以下、本考案の実施例について図を参照して説明するが、無論この実施例は本 考案を説明するためのものであり、本考案はこの実施例に限定されるものではな い。 図1は、本考案の好適な実施例の同軸型避雷装置の構成を示す説明図である。 同図において、点線内が同軸型避雷装置10を構成するもので、1/4波長ス タブ(λ/4スタブともいう)12は同軸給電線10D2Vを使用した。
【0016】 ここで、前記の113MHzにおける1/4波長の長さ0.66mは、その周 波数の電波が自由空間中を伝搬するときの速度(自由空間中の光速に同じ)に基 づいた波長であり、本実施例の同軸給電線10D2Vでは導線や同軸状の絶縁物 のために、同給電線をVORの電気信号が伝わる速度は自由空間のものに対して 約68%と遅くなるので当該周波数における1/4波長も約0.45mとなる。 接地端子14は同点を接地電位として衝撃波を大地へ吸収させるためのものであ る。また、この1/4波長スタブ12をVORの空中線系の給電線に同軸状に接 続することを容易にするために、NTA−JJJ接栓16とN−PP接栓18と を使用した。
【0017】 図2は、本実施例の対周波数挿入損失を表わす図である。 図3は、本実施例の対周波数位相遅延特性図である。 この図のように約10°の位相遅れを生じるが、一般のVORでは少なくとも 2系統、モニター空中線を含めると5〜6系統の空中線系があり、その各々の空 中線系に全て同一位相遅延量の同軸型避雷装置10を設置することで、VORの 地上局と同航空局との間の位相遅延に関する障害は皆無となる。さらに、周辺の 地形等の影響を受け難いドプラVORの場合には、サイドバンド空中線が約48 〜50基もあり、しかもこれらの空中線を順次電気的に切替える半導体式切替装 置(ディストリビューター)があるので、本考案の同軸型避雷装置の設置は一層 効果的である。
【0018】 図4は、本実施例の対周波数V・SWR特性(スタンディングウェーブレシオ )の図である。 この図のように中心周波数(指定周波数)を113MHzにしておけば、VO Rの周波数帯域108MHz〜118MHzの全周波数帯域において全てV・S WRは1.08以下となり、VOR周波数帯域の全てにおいて実用上支障なく使 用可能であるが、特に必要がある場合には、各VORの地上局に指定されたそれ ぞれの周波数に基づく波長に合わせた1/4波長スタブを構成することで、V・ SWRを1.0004≒1.0にすることも出来る。
【0019】 図5は、本実施例の同軸型避雷装置10に雷サージにほぼ等しい模擬的な衝撃 波(8×20μS,2000A)を印加した時の残留電圧で最大でも36.2V であった。 従って、本考案を実施したVORの地上局の送信設備では、その電子素子がト ランジスタやIC等の半導体を主体としたものであっても十分雷害から保護する ことができる。
【0020】
【考案の効果】
本考案を実施したVOR地上局の空中線系給電線においては次のような優れた 効果が期待できる。 正常時においては、VORの送信設備からの出力信号の周波数に対してはほぼ 無限大の高抵抗を示すので、前記のギャップ式の同軸型避雷装置と比較して同等 以上の優れた高周波特性が期待できる。 VORの送信設備からの出力信号の周波数よりもはるかに低い周波数の落雷等 に起因する衝撃波に対しては実質的に短絡状態となるので、前記のバリスタ等の 半導体を用いた同軸型避雷装置よりもさらに低い衝撃波の残留電圧とすることが できるので、トランジスタやIC等の半導体素子を用いたVOR地上局の装置を 落雷等の衝撃波から保護することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の好適な実施例の同軸型避雷装置の構
成を示す説明図である。
【図2】 本実施例の対周波数挿入損失を表わす図であ
る。
【図3】 本実施例の対周波数位相遅延特性図である。
【図4】 本実施例の対周波数V・SWR特性図であ
る。
【図5】 本実施例の雷サージ模擬的衝撃波に対する残
留電圧を示す図である。
【符号の説明】
10 同軸型避雷装置 12 1/4波長スタブ 14 接地端子 16 NTA−JJJ接栓 18 N−PP接栓 20 VOR空中線系給電線

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空援助施設の一つであるVHF Om
    nidirectional Range Beaco
    n(以下、単にVORともいう)の地上局であって、該
    VORの空中線から空中線系の給電線を介して該VOR
    の送信設備へ侵入して来る落雷又は誘導雷等に起因する
    衝撃波を、該空中線と該送信設備とを電気的に接続する
    給電線の途中に付設した同軸型避雷装置において、該同
    軸型避雷装置は、同軸状の高周波伝送手段であり、その
    一端の内部導体と同外部導体とを電気的に短絡した1/
    4波長のスタブであり、かつ、該1/4波長スタブの他
    端を該給電線と同軸状に接続可能なように構成したこと
    を特徴とするVORの空中線系用同軸避雷装置。
  2. 【請求項2】 航空援助施設の一つであるVORの地上
    局であって、該VORの空中線から空中線系の給電線を
    介して該VORの送信設備へ侵入して来る落雷又は誘導
    雷等に起因する衝撃波を、該空中線と該送信設備とを電
    気的に接続する給電線の途中に付設した同軸型避雷装置
    において、該同軸型避雷装置は、特性インピーダンスの
    公称値が50Ωの同軸状の高周波伝送手段であり、該高
    周波伝送手段の一端の内部導体と同外部導体とを電気的
    に短絡すると共に、この電気的に短絡した一端に接地線
    を接続可能な構造とした1/4波長スタブであり、か
    つ、該1/4波長スタブの他端を該給電線と同軸状に接
    続可能なように構成したことを特徴とするVORの空中
    線系用の同軸避雷装置。
  3. 【請求項3】 VOR地上局の空中線から空中線系の給
    電線を介してVORの送信設備へ侵入して来る落雷又は
    誘導雷等に起因する衝撃波を、該空中線と該送信設備と
    を電気的に接続する給電線の途中に付設した同軸型避雷
    装置において、該同軸型避雷装置は、同軸状の高周波伝
    送手段であり、その一端の内部導体と同外部導体とを電
    気的に短絡した1/4波長スタブであり、かつ、該1/
    4波長スタブの他端を該給電線と同軸状に接続可能なよ
    うに構成し、かつ、前記のVOR地上局がドプラVOR
    であることを特長とする請求項1又は請求項2のいずれ
    かに記載のVORの空中線系用同軸避雷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018511049A (ja) * 2015-03-11 2018-04-19 デーン プルス シェーネ ゲーエムベーハ プルス ツェオー.カーゲー 外部雷保護手段において設置済みの独立した引下げ導線の状態を判定し障害を位置特定するための方法

Cited By (1)

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JP2018511049A (ja) * 2015-03-11 2018-04-19 デーン プルス シェーネ ゲーエムベーハ プルス ツェオー.カーゲー 外部雷保護手段において設置済みの独立した引下げ導線の状態を判定し障害を位置特定するための方法

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