JP3012828B2 - 描画方法、装置および記録媒体 - Google Patents
描画方法、装置および記録媒体Info
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Description
ィック(CG)による描画方法、装置および記録媒体に
係り、特に物体の拡散反射面に立体感を簡易かつ高速で
与えるようにしたもので、ゲームに好適なものに関す
る。
点として、拡散反射面(光沢の少ない面)の立体感が不
足していることがあげられる。CGで描かれた人体が不
自然に感じられるのは、人間の肌が拡散反射面であるこ
とに大きな原因があると考えられる。
床(以下、地表面という)からの間接反射光であること
が知られている。多くの描画アルゴリズムでは間接反射
光を考慮していないため、拡散反射面の立体感を感じに
くいと考えられる。
アルゴリズムはいくつか知られているが、間接光を考慮
しない描画アルゴリズムと比べて計算時間が長く、たと
えばゲームなどのリアルタイム性が重要な分野への適用
は困難である。
慮しない従来方法 物体表面で一回のみの反射を考慮する。拡散・鏡面反射
光は面と光源との位置関係のみから決める。環境光は一
定である。間接反射光は考慮していないため拡散反射面
の立体感は乏しい。しかし、処理速度が速く、必要メモ
リが少なくて済むという利点はある。
する。透明体・光沢面は比較的良い結果が得られるが、
拡散反射面の立体感は乏しい。処理速度は遅く、かなり
大きな規模の追跡スタックを必要とする。コマーシャル
フィルムや、コンパクトディスクなどの外部記憶装置に
記録された画像として使用される。コンパクトディスク
の画像には、リアルタイムで処理するのではなく、あら
かじめ処理した画像が用いられる。
述した連立方程式を解く。間接反射光を直接扱っている
ので立体感のある拡散反射面が得られる。しかし、大規
模連立方程式を解くため描画速度が極端に遅く、大規模
なメモリ容量を必要とする。パソコンを使った家庭用ゲ
ームには不適であり、描画に非常に長い時間を要するた
め、専ら業務用に使用され、例えば部屋の採光などのシ
ミュレーションに使用される。
境マッピングの手法により物体表面反射光イメージを貼
り付ける。間接反射光を考慮したテクスチャを用いるこ
とで立体感のある拡散反射面を表現できる。アルゴリズ
ムが比較的単純なため、処理速度は速いが、テクスチャ
用の大規模容量のメモリを必要とする。
る光のうち、光源からの光がいったん地表面に反射して
から当たるものを間接反射光と呼ぶ。間接反射光の特徴
は、普通の光源からの光は特定の方向から入射するのに
対し、さまざまな方向から入射してくることにある。こ
れは間接反射光が、地表面などの広い反射面での拡散反
射光からなっていることが原因である。
1としての球体に光源からの光が左斜め上方から照射さ
れ、下方に存在する地表面から間接反射光が当たってい
る様子を示す。地表面から球体に間接反射光が当たった
場合には、普通の光源ではごく一部にしか現われない鏡
面反射効果が、非常に広い面に現われることになる。こ
こでいう鏡面反射効果とは、光源の色が発色することを
意味する。普通の光源ではこの効果は一部にしか現われ
ないので、ハイライト、つまり光源の色が発色している
部分は小さい領域にしかできない。間接反射光が当たっ
た物体は広い範囲で光源の色が発色して鈍い色になる。
鈍い色とは、物体1の色と反射光(光源)の色とが混ざ
った色のことをいう。したがって、球体の表面のうち、
地表面に向合った面3が鈍い色になる(図2(b))。
なお、図2(b)はCGではなく実写真である。
していない従来の描画アルゴリズムでは表現できない。
光源と反対側の面3が黒一色でシェーディングされるだ
けである(図2(e))。なお符号2は光源と向合う面
に形成されるハイライトである。
も光源を設けて、これから普通の光を照射することも考
えられる。しかし、地表面側から普通の光を照射して
も、地表面に向い合った物体1の面3の色は鈍くなら
ず、不自然なハイライト4がついてしまうだけである
(図2(d))。
真っ黒になってしまい、かといって地表面側にもう一つ
の光源を設けても不自然なハイライトがついてしまうだ
けである。そこで全ての面に一定の大きさで拡散反射効
果を現し、物体の色を発色させる光源、すなわち環境光
を導入することが考えられる。しかし、この環境光によ
ると、地表面に向い合った物体1の面3の色が多少明る
くなって改善されるものの、依然として鈍い色は得られ
ない(図2(c))。
源にせよ環境光にせよ、光源の色のみでも物体を発色さ
せる点についての配慮がなされていないため、光源およ
び物体の性質の両方に依存して物体を発色させるように
していたので、物体の性質に影響され、鈍い色を出すこ
とが困難であり、立体感に乏しいという問題があった。
を簡単なアルゴリズムによって考慮できるようにするこ
とによって、上述した従来技術の問題点を解消して、拡
散反射面に立体感を与えることが可能で、実行速度が速
く、必要メモリ量が少ない描画方法および装置を提供す
ることにある。
ら放射される間接反射光を作るための光源として地面光
源を想定し、これを地表面に設け、前記地面光源に、前
記光の当たる物体の性質にかかわらず、前記物体の色と
前記地面光源の色との2つの色の混合で発色させる性質
を持たせて、前記物体の地表面に向合った面を鈍い色で
発色させるように描画するコンピュータによる描画方法
である。
を意味する。物体とは透明体、不透明体、半透明体、金
属鏡面をもつ物体、拡散反射面をもつ物体などである。
間接反射光は、地表面から物体に当たる光である。地面
光源は地面を無限平面と仮定した場合の面光源を意味す
る。物体の性質とは、主に材質や色、肌理をいい、材質
によって物体表面に照射した光が鏡面反射したり、拡散
反射したりする。地面光源の性質とは、光源モデルには
物体に属性を持たせる場合と、光源に属性を持たせる場
合とがあるが、本発明では光源側に物体の色と光源の色
との2つの色の混合で発色する性質を持たせている。
混合(鈍い色)で発色する性質を地面光源に持たせる
と、地表面からの間接反射光によって、物体の性質にか
かわらず、物体は鈍い色で発色することになる。これに
より前記性質を持つ地面光源を導入するだけで、人間の
肌のような拡散反射面に、よりリアルな立体感を与える
ことができる。
接反射光を考慮する描画方法において、物体表面の単位
法線ベクトルと地表面の単位法線ベクトルとのなす角度
に対応した物体表面が地表面から受ける拡散反射光量
を、地表面に想定した地面光源の出す光量、大気減衰係
数、物体と地表面の距離などをパラメータとしてあらか
じめテーブル化して記憶しておく工程と、前記パラメー
タを特定することにより前記テーブルから前記角度0〜
πにわたって物体表面が地表面から受ける全拡散反射光
量を求め、この全拡散反射光量と物体拡散反射係数と前
記パラメータの一つである地面光源の出す光量とに基づ
いて物体に物体の色を発色させる工程と、前記全拡散反
射光量と前記地面光源の出す光量とに基づいて物体に地
面光源の色を発色する工程とを含む描画方法である。
することによって、よりリアルな物体の立体感を出すこ
とが可能になる。物体表面の法線ベクトルと地表面の法
線ベクトルとのなす角度θに対応して、物体表面が地表
面から受ける拡散反射光量は大きく異なる。角度θは通
常0〜πであり、θ=0は物体表面が地表面と正反対に
位置して間接反射光が全く当たらない場合、θ=πは物
体表面が地表面と平行に向き合い最も明るくなる場合で
ある。地表面に想定した地面光源の出す光量は、光軸と
光の放射方向の角度によって異なるからθの関数になる
が、通常は一定値が用いられる。地面光源の光量が大き
いと拡散反射光量は大きくなり、反対に光量が小さいと
拡散反射光量は小さくなる。
は小さくなり、反対に大気減衰係数が小さくなると拡散
反射光量は大きくなる。物体と地表面の距離が大きくな
ると拡散反射光量は小さくなり、反対に距離が小さくな
ると拡散反射光量は大きくなる。このように拡散反射光
量は、地面光源の出す光量、大気減衰係数、距離に依存
するので、これらをパラメータとしてあらかじめテーブ
ル化して記憶しておく。パラメータを特定し、離散化し
た角度を入力すると、複雑な計算をすることなく、テー
ブルを参照するだけで、当該特定されたパラメータおよ
び角度での、物体表面が地表面から受ける拡散反射光量
が容易に求まる。
す光量、角度0〜πにわたって求めた地表面からの全拡
散反射光量、物体拡散反射係数の3つの要素をかけあわ
せたものが、物体の色を発色させる光度成分となる。地
面光源の出す光量、全拡散反射光量の2つの要素をかけ
あわせたものが、地面光源の色を物体に発色させる光度
成分となる。
ておく拡散反射光量が、 Table[θ]=(-πcos θ+2tan -1(cotθ)・cos θ
+2sin θ) で表わされ、前記全拡散反射光量と物体拡散反射係数と
前記パラメータの一つである地面光源の出す光量とに基
づいて求めた物体の色を発色させる物体光度が、
光量とに基づいて求めた地面光源の色を発色する物体光
度が L g ×Table[θ] で表わされる第2の発明に記載の描画方法である。
法線ベクトルng のなす角度 L g :地面光源から出る光量 M d :物体の拡散反射係数 M S :物体の鏡面反射係数 本発明ではアルゴリズムが単純であるため、間接反射光
を全く考慮に入れないで描画する従来方法と比較して、
増加する計算量は、テーブル参照時間、数回の掛け算、
1回の足し算と非常に少ない。
る物体表面の法線ベクトルと地表面の法線ベクトルとの
なす角度に対応した物体表面が地表面から受ける拡散反
射光量を、地表面に想定した地面光源の出す光量、大気
減衰係数、物体と地表面の距離などをパラメータとして
あらかじめテーブル化して記憶しておくルックアップテ
ーブルと、前記パラメータを特定することにより前記ル
ックアップテーブルから前記角度0〜πにわたって物体
表面が地表面から受ける全拡散反射光量を求める手段
と、この全拡散反射光量と物体拡散反射係数と前記パラ
メータの一つである地面光源の出す光量とに基づいて物
体の色を発色させる物体の光度を求める手段と、前記全
拡散反射光量と前記地面光源の出す光量とに基づいて地
面光源の色を発色する物体の光度を求める手段とを備え
た描画装置である。アプリケーションは描画が出てくる
プログラムソフトウェアである。
ームである第4の発明に記載の描画装置である。ゲーム
とは、描画処理にリアルタイムが要求されるゲームソフ
トである。
地表面の法線ベクトルとのなす角度に対応した物体表面
が地表面から受ける拡散反射光量を、地表面に想定した
地面光源の出す光量、大気減衰係数、物体と地表面の距
離をパラメータとして、テーブル化して記憶したルック
アップテーブルを備え、前記パラメータを特定すること
により前記ルックアップテーブルから前記角度0〜πに
わたって物体表面が地表面から受ける全拡散反射光量を
求める処理、この全拡散反射光量と物体拡散反射係数と
前記パラメータの一つである地面光源の出す光量とに基
づいて物体の色を発色させる物体の光度を求める処理、
前記全拡散反射光量と前記地面光源の出す光量とに基づ
いて地面光源の色を発色する物体の光度を求める処理を
コンピュータに実行させるためのプログラムを記録した
コンピュータ読取り可能な記録媒体である。
するが、その前に発明のポイントとなる間接反射光の性
質について述べ、その後に実施形態の開発手法を説明す
る。
散反射と鏡面反射があることが知られている。拡散反射
は、物体に当たった光がいったん物体に吸収され、再反
射する現象をいう。この反射の特徴は、物体から出る反
射光の色は物体の色になること、反射光は全方向に出る
ことである。鏡面反射は、物体に当たった光がそのまま
反射する現象をいう。この反射の特徴は、反射光の色は
ほぼ光源光と同じ色になること、反射光は特定方向(入
射角と反射角が等しい方向)にしか出ないことである。
考慮する。床の上やテーブルの上のように、広い平面の
上にさまざまな物体が配置されている状況を考える。こ
の広い平面を以下「地表面」と呼ぶ。地表面は物体に比
べ十分に大きいとし、無限平面として扱う。物体は光源
(点光源)からの光に加え、地表面からの反射光(間接
反射光)を受けるものとする。これは地表面を面光源
(以下、地面光源という)として考えることで表現でき
る。
面の上に配置された物体との関係をを二つのエレメント
で示したものである。物体表面Aが地表面Gから受ける
拡散反射光量をI(ベクトル)とし、地表面のエレメン
トdGのすべての点から放射された光エネルギーが物体
表面のエレメントdAに受け取られるものとすると、
受ける拡散反射光量Iが、地表面Gの全てのエレメント
dGからの入射光の総和に、大気減衰係数a1 と物体表
面エレメントdAと地表面エレメントdGの距離rとの
積の逆数を乗じたものとして得られることを意味してい
る。ただし、 Lg 地表面Gの出す光量 θA dAとdGを結ぶ直線とdAの単位法線ベクトル
nA のなす角 θg dAとdGを結ぶ直線と地表面Gの単位法線ベク
トルng のなす角 受ける光量とnA は物体表面A内で一定、Lg はG内で
一定とし、Gが無限平面であることを利用すると、式
(1) は式(2) のように解くことができる。
Iを描いたグラフを図1(b)に示す。物体表面のうち
地表面の方向に向いている部分(θ=π)が、最高の光
量を示し、地表面との角度θが小さくなれば光量が低下
し、地表面と反対面(θ=0)では光が全く当たらず光
量がゼロになることを示している。またLg が大きいほ
ど、a1 とr0 が小さいほど拡散反射光量が大きくなる
ことがわかる。
を比較説明すると図1(a)に示すようになる。物体表
面の拡散反射をθ=0からπまで連続して考慮してある
実施形態aに対して、間接反射光を全く考慮していない
従来例cでは、θ=0からπ/2までの光量はゼロとな
るから、地表面に向合った半球面が真っ黒になる。ま
た、環境光ではθ=0からπにわたって従来例cに一定
光量を加算するため、地表面に向合った半球面は明るく
なるが、半球面の反射光量がすべて同じであるため不自
然さが出る。鈍い色は出ない。
固定しておけるので、実施形態の式(2) は、適当に離散
化したθに対してあらかじめ計算してルックアップテー
ブルとして記憶させることができる。したがってルック
アップテーブルを用いて式(3) のように書くことができ
る。
式を簡単なアルゴリズムで得ることができた。次に、こ
れを用いて地面光源による物体表面の光度Ire sultを求
める。ここに地面光源の性質は、物体の性質にかかわら
ず鈍い色(物体の色+光源の色)を発色させるものであ
る。したがって、地面光源による物体の光度を求める式
は、物体の性質と光源の性質から決まる項と、光源の性
質のみから決まる項とに分けて表わすことができる。物
体の性質と光源の性質から決まる項は、物体の色を表わ
す拡散反射係数Md に地面光源からの光量を表わすLg
×Table[θ]をかけたものであると考えられる。
光源の性質のみから決まる項は、地面光源からの光量を
表わすLg ×Table[θ]であると考えられる。
Lg にTable[θ]をかけたものであると考えられ
る。地面光源が鈍い色を発色させることを明確に表わす
ために、実施形態の描画アルゴリズムの計算式を比較例
とともに示した表1において、物体の性質をあらわす項
をまとめて行列のかたちに書き換えてある。Lg 、
Lp 、La はいずれも光源の性質を表わす要素であり、
行列[Md MS ]は物体の性質を表わす要素である。
なお、細かい点(a1 、r0 の項)は便宜上省略した。
S =0のとき粗面を表わす 表1の実施形態である地面光源の計算式を展開すると、 となり、鏡面反射項はない。第1項は物体の色が物体に
反映され、第2項は光源の色が物体に反映する。なお、
行列で表現した式にゼロが入る理由は、物体の性質に無
関係に鏡面反射(光源の色の発色)を起こすためであ
る。
すると、 となり、第1項が拡散反射項、第2項が鏡面反射項であ
る。物体の材質に光沢やつやがあるとき、第2項により
ハイライト効果が現われる。これはその物体の表面にお
いて、鏡面反射によって見える光源を写していると考え
られる。
開すると、 L a ×M d (6) となり、鏡面反射は存在せず、拡散反射項のみからなり
物体に依存する。したがって例えば物体が赤色であれ
ば、物体は赤色に見える。
よる物体の光度を求める計算式を比較した表1から、点
光源や環境光と異なり、実施形態で想定した地面光源で
は、物体の性質にかかわらず鈍い色を発色させることが
できる。
光量Iに光源からの光の拡散反射光、および鏡面反射光
を加えた式(7) で求めることができる。
みに図2(a)でも環境光は使用していない)。環境光
の使用目的は、点光源が照さない面が真っ黒になること
を防止するためなので、地面光源を使えば真っ黒になる
面はほとんど現われないため、環境光の必要がなくなる
からである。
ための描画装置のブロック図を示す。アプリケーション
11から、3次元形状である幾何データ12がジオメト
リエンジン13に送られる。ジオメトリエンジン13で
はルックアップテーブル17を参照して、光源、物体の
材質情報などから物体表面の光度を計算する。レンダリ
ングエンジン14では、光度情報をもとに色を計算して
フレームバッファ15に書き込み、ディスプレイ16に
送って表示する。表示された画像は、立体感のある拡散
反射面を表現している。
使用されている手法を含めた従来の手法との比較表をま
とめて示す。
体感を与えるために新規な描画アルゴリズムを開発し、
その結果、次のような効果が得られる。
アルゴリズムに物体の性質に依存しない間接反射光の概
念を導入することによって、拡散反射面の立体感がより
リアルに表現でき、現実感のある高品質の画像を簡易に
生成することができる。
ムによって描画した球体画像を図2(a)に示す。地面
光源をもつ地表面を無限平面として捉え、地表面のすべ
ての点から放射されたエネルギーが物体表面に受け取ら
れるものと仮定しているので、図2(b)のリアル写真
には及ばないが、従来手法を採っている図2(c)〜(
e) に比較すると、鈍い色を出し、かなり立体感を与え
ることに成功している。なお、球体状物体の材質に光沢
やつやがあるとき、図に示すように光源と向合う表面に
ハイライト効果が現われる。
態では式(4) が新しく計算しなければならない要素であ
る。ルックアップテーブルはあらかじめ計算して記憶し
てあるので参照するだけで済む。θ、r0 は他の処理過
程で得られていることが多いので、増加する計算量はθ
によるテーブル参照+掛け算と非常に小さいことがわか
る。その結果、実行速度が速く、ゲームなどで使用され
ている手法(散乱反射光・鏡面反射光・環境光モデル+
グーロシェーディング法)と同等の速度で描画できる。
サイズしか必要とせず、離散化は256バイトで十分足
りるので、増加する必要メモリサイズも非常に小さくて
済む。したがって、現在ゲームなどで使用されている手
法と同等の使用メモリ量で描画できる。
G、B)について言及しなかったが、前述した式をR、
G、Bの3要素からなるベクトル表記に置き換えれば、
色彩描画にも応用できる。
し、これに物体の色と光源の色との2つの色の混合で発
色させる性質を持たせたので、物体の性質にかかわら
ず、物体を鈍い色で発色させることができ、より立体感
のある画像を容易に描画できる。
ら受ける間接反射光としての拡散反射光量を考慮したの
で、拡散反射光量を考慮しないものと比較して、拡散反
射面の立体感が表現できる。また、物体表面と地表面の
法線ベクトルのなす角度に応じた物体の拡散反射光量を
あらかじめ計算してルックアップテーブル化しておくの
で、ゲームなどで使用されている手法(散乱反射光・鏡
面反射光・環境光モデル+グーロシェーディング法)と
同等の速度で描画できる。さらに、実際の描画処理で
は、地表面の出す光量や大気減衰係数などのパラメータ
は固定しておけるので、離散化された点でのサンプリン
グ数が少なくて済み、ゲームなどで使用されている手法
と同等の使用メモリ量で描画できる。
であるため、立体感のある画像が、間接反射光を考慮に
入れない従来例と遜色なく高速に描画できる。
クアップテーブルを追加するだけで済み、しかもルック
アップテーブルは離散化状況に応じて、既存のメモリを
使用できるので、実質的にハードウェアを改良する必要
がない。したがって、上記方法の効果を簡単な構造によ
って適切に得ることができる。
ゲーム、特に家庭用ゲームの場合に、専用機またはパソ
コンなどのハードウェアを改良することなく、立体感の
ある画像を高速描画することができる。
記録媒体に記録したので、コンピュータに記録媒体を挿
入するだけで、高速で必要メモリ容量の少ない描画アル
ゴリズムを実現できる。
散反射光量特性を示し、(a)は従来例との比較図、
(b)はパラメータ(a1 r0 /Lg )による推移特性
図である。
態、(b)は実写真、(c)はグーロシェーディング
法、(d)は下方にも光源を設けたシェーディング法、
( e) は間接反射光を考慮しないシェーディング法であ
る。
Iの式の成立を示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】地表面から放射される間接反射光を作るた
めの光源として地面光源を想定し、これを地表面に設
け、 前記地面光源に、前記光の当たる物体の性質にかかわら
ず、前記物体の色と前記地面光源の色との2つの色の混
合で発色させる性質を持たせて、前記物体の地表面に向
合った面を鈍い色で発色させるように描画するコンピュ
ータによる描画方法。 - 【請求項2】地表面から物体に当たる間接反射光を考慮
する描画方法において、 物体表面の単位法線ベクトルと地表面の単位法線ベクト
ルとのなす角度に対応した物体表面が地表面から受ける
拡散反射光量を、地表面に想定した地面光源の出す光
量、大気減衰係数、物体と地表面の距離などをパラメー
タとしてあらかじめテーブル化して記憶しておく工程
と、 前記パラメータを特定することにより前記テーブルから
前記角度0〜πにわたって物体表面が地表面から受ける
全拡散反射光量を求め、 この全拡散反射光量と物体拡散反射係数と前記パラメー
タの一つである地面光源の出す光量とに基づいて物体に
物体の色を発色させる工程と、 前記全拡散反射光量と前記地面光源の出す光量とに基づ
いて物体に地面光源の色を発色する工程とを含む描画方
法。 - 【請求項3】前記テーブル化して記憶しておく拡散反射
光量が、 Table[θ]=(-πcos θ+2tan -1(cotθ)・cos θ
+2sin θ) で表わされ、 前記全拡散反射光量と物体拡散反射係数と前記パラメー
タの一つである地面光源の出す光量とに基づいて求めた
物体の色を発色させる物体光度が、 【数1】 で表わされ、 前記全拡散反射光量と前記地面光源の出す光量とに基づ
いて求めた地面光源の色を発色する物体光度が L g ×Table[θ] で表わされる請求項2に記載の描画方法。ただし、 θ:物体表面の単位法線ベクトルnA と、地表面の単位
法線ベクトルng の なす角度 L g :地面光源から出る光量 M d :物体の拡散反射係数 M S :物体の鏡面反射係数 - 【請求項4】アプリケーションで出現する物体表面の法
線ベクトルと地表面の法線ベクトルとのなす角度に対応
した物体表面が地表面から受ける拡散反射光量を、地表
面に想定した地面光源の出す光量、大気減衰係数、物体
と地表面の距離などをパラメータとしてあらかじめテー
ブル化して記憶しておくルックアップテーブルと、 前記パラメータを特定することにより前記ルックアップ
テーブルから前記角度0〜πにわたって物体表面が地表
面から受ける全拡散反射光量を求める手段と、 この全拡散反射光量と物体拡散反射係数と前記パラメー
タの一つである地面光源の出す光量とに基づいて物体の
色を発色させる物体の光度を求める手段と、 前記全拡散反射光量と前記地面光源の出す光量とに基づ
いて地面光源の色を発色する物体の光度を求める手段と
を備えた描画装置。 - 【請求項5】前記アプリケーションがゲームである請求
項4に記載の描画装置。 - 【請求項6】物体表面の法線ベクトルと地表面の法線ベ
クトルとのなす角度に対応した物体表面が地表面から受
ける拡散反射光量を、地表面に想定した地面光源の出す
光量、大気減衰係数、物体と地表面の距離をパラメータ
として、テーブル化して記憶したルックアップテーブル
を備え、 前記パラメータを特定することにより前記ルックアップ
テーブルから前記角度0〜πにわたって物体表面が地表
面から受ける全拡散反射光量を求める処理、 この全拡散反射光量と物体拡散反射係数と前記パラメー
タの一つである地面光源の出す光量とに基づいて物体の
色を発色させる物体の光度を求める処理、 前記全拡散反射光量と前記地面光源の出す光量とに基づ
いて地面光源の色を発色する物体の光度を求める処理を
コンピュータに実行させるためのプログラムを記録した
コンピュータ読取り可能な記録媒体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10142659A JP3012828B2 (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 描画方法、装置および記録媒体 |
US09/149,659 US6329988B1 (en) | 1998-05-25 | 1998-09-09 | Picture-drawing method and apparatus, and recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10142659A JP3012828B2 (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 描画方法、装置および記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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