JP3012783U - 可燃性ボビン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不使用となったら公害なく処理できるワイヤ
カット放電加工機等に用いられる線材を巻込んだ可燃性
ボビンを提供すること。 【構成】 古紙パルプとポリプロピレンの混合物により
胴部と左右の両受つばを一体に成形したこと。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えばワイヤカット放電加工機に用いる電極線等の線材を巻取り、 機械にかけて線材を巻戻す場合に使用するボビンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のボビンは全て合成樹脂により胴部も受つばも一体に成形したもの で、使用中にひびが入ったり、欠けたりして使用できない状態となり、殊に使用 済ボビンの処理に苦慮する。そのまま棄てることは公害となり、やむを得ず専門 業者に始末を依頼するしかなかった。極めて不経済である。又紙により成形した 可燃性ボビンも提案されているが、胴部と受つばとは別体に製作して接着剤で固 定するので、所謂手造りで高価となる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、使用上も有利で、公害が全くなく処理でき、特に量産に適し 、廉価にできる可燃性のボビンを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の手段は次のとおりである。

【０００５】 放電加工機に用いる電極線等の線材の巻取り、巻戻し用ボビンにおいて、古紙 パルプとポリプロピレンの混合物により線材を巻付ける円筒形胴部と、その両端 に受つばを一体に成形した可燃性ボビン。

【０００６】

【実施例】

図において１０は円筒形胴部、２０，３０は円筒形胴部１０の両端に成形した 受つばを示す。円筒形胴部１０と受つば２０，３０は何れも古紙パルプとポリプ ロピレンの混合物を原料として金型を用いて射出成形により一体に成形する。

【０００７】 尚図中４０は円筒形胴部１０に近接して受つば２０，３０に形成した円筒形胴 部１０に巻かれた線材の残量確認用空隙、５０は各受つば２０，３０の外側面に 突設した放射状補強片、６０は胴部１０の補強芯管、７０は胴部１０内の放射状 補強片、８０は巻込んだ線材の先端を引掛ける挿通孔である。

【０００８】 しかして古紙パルプとポリプロピレンの混合割合は任意であるが、古紙パルプ の割合が多いと燃焼状態は良く燃焼後は白っぽい灰のみとなる。

【０００９】

【効果】

本考案によれば、古紙パルプはもとよりポリプロピレンも可燃で公害も全くな いことから、線材使用後は燃焼させても有毒、有害なガスの発生はなく始末でき 、ごみとして処分できる。又粉砕して再利用することもでき、従来のプラスチッ ク製のように公害なく処理できる大きな効果を発揮する。殊に本考案のものは古 紙パルプにポリプロピレンを混和した素材により成形するため、金型を用いて射 出成形により量産することができる。従って非常に安価に提供できる特長がある 。

【図面の簡単な説明】

【図１】半部縦断正面図。

【図２】側面図。

【図３】図２のＡ部拡大図。

【図４】図２のＺ−Ｚ′断面図。

【符号の説明】

１０ 円筒形胴部 ２０，３０ 受つば

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 放電加工機に用いる電極線等の線材の巻
   取り、巻戻し用ボビンにおいて、古紙パルプとポリプロ
   ピレンの混合物により線材を巻付ける円筒形胴部と、そ
   の両端に受つばを一体に成形した可燃性ボビン。