JP3010132U - 泡発生容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 起泡液に低圧空気を噴気し流動性、保泡性の
よい小豆大の均質な泡を起泡する泡発生容器を提供す
る。 【構成】 液容器と、該容器の蓋体に気泡管と、セパレ
ーター及び泡出口を具えた泡室と、空気口、散気管を具
えた逆止弁室とを配設してなる泡発生容器と低圧空気発
生器（スクイズブロワー）から構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は起泡液を泡状の形態に起泡する泡発生容器に関するもので、主に防臭 の目的をもって発臭体を泡で包覆する手段に使用するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、液状物を泡状に変えて使用している化粧品や生活用品等の泡発生容器に は、高圧ガスを利用したエヤゾールタイプ、弾性を有する容器を押圧して起泡す るスクイズタイプ、押圧往復ポンプで起泡する押出しタイプ等の容器がある。 例えばスクイズタイプで、ノズル部に薄板多孔板を配置してなる実開昭５２−６ ５３１４号、導管下端部に多孔質体を設けた実開昭５３−３５４０８号等多数開 示されている。何れも微細泡状物（ムース状）となし、小出しに使用する泡発生 容器である。 その他、大きな泡を起泡して使用する装置に、フオーム洗滌用発泡装置や、泡洗 トイレの発泡装置、例えば実開昭５２−７０７４８号の便器用の発泡装置、特開 平４−６８１３６号の泡洗式トイレ装置の泡の供給方法等が開示されている。 以上述べた液状を泡状に変える起泡方法は公知であり、これらの起泡手段は供給 液状の細分化と、空気の供給によって泡を発生させるもので、すべて泡の発生は この基本構成からなるものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、発臭体等を迅速に且つ適当な時間、泡で包覆して防臭しよう とするもので、液状物を泡状物に変えることによって示す特性に於て、特に比容 積が大きく、流動性、保泡性のよい小豆大乃至大豆大形状の均質な泡を起泡する 小型の泡発生容器を開発しようとするものである。 従来、前記のような大きさの泡では、離液性が大で、液だれを生じたり、消泡が 早く、保泡性に欠けるものであった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前項に述べた性状の泡を得るため、次のような容器構造とするものである。 起泡液容器の蓋を貫通して気泡管と、その内側に散気管を配し、双方共容器の底 部近傍まで垂下配設し、気泡管上部の泡室にセパレーターと泡出口を配し、泡室 の上部に空気口と散気管を取付ける逆止弁室を配置する。散気管下部には複数の 散気孔を穿孔して先端部は盲栓をして構成する。

【０００５】 この様な泡発生容器の構成にすると供給空気の抵抗は少く、又散気孔の孔径を 加減することで所定の泡径の泡を得ることができるものであり、又気泡管上部の 泡室に設けたセパレーターを通過すると、余分な水分が分離調製されて泡は軽量 となり、ノズルからの液だれ等の少ない連続性、保泡性のよい均質な泡が送り出 されるものである。

【０００６】

【作用】

本考案による泡発生容器に起泡液を入れ、空気口より低圧空気を供給すると、 散気管下部に穿孔した複数の散気孔より空気が連続して気泡管内の起泡液に噴気 し、気泡を形成する。気泡は気泡管内を上昇して、液面近傍で小豆大の泡が形成 する。形成された泡は、順次管内を上方に押し上げてセパレーターを通過する。 セパレーターを通過すると、余分な水分の水切り調製がなされ、液だれの少ない 、大きさが小豆大で、保泡性のよい均質な泡を得ることができるものである。 泡の大きさは散気孔径で略調整ができるものである。

【０００７】

【実施例】

本考案になる泡発生容器の実施例を図を用いて説明する。 図１は泡発生容器の実施例の断面図である。 取手（２）を有する容器（１）の蓋体（３）の内側に気泡管（４）を垂下し、容 器（１）の底部と間隙を設けて取付ける。 蓋体（３）の外側にセパレーター（１２）と泡出口（９）を有する泡室（８）を 設け、該泡室（８）の頭部に空気口（１４）を有する逆止弁室（１３）を配設す る。空気口（１４）は加圧空気を発生する押圧スクイズブロワー（１５）とエヤ チューブ（１７）で接続する。逆止弁室（１３）の下方出口に散気管（５）を容 器（１）の底部近傍まで垂下し取付ける。 該散気管（５）の下端近傍に、１．５ｍｍ径の散気孔４ケを穿孔し先端部は盲栓 （７）をする。泡出口（９）には適当長のノズル（１０）を設け先端部は、着脱 可能なキャップ（１１）で盲し構成する。

【０００８】 空気圧源に低圧を発生するエヤポンプ（図示せず）を用い、エヤチューブ（１ ７）で本実施例の泡発生容器に接続して使用することもできる。

【０００９】 実施例になる泡発生容器を使用する時は蓋体（３）を脱ずし，容器（１）に起 泡液（１８）を入れ蓋体（３）を螺合して密封する。 起泡しようとする時は、ノズル（１０）のキャップ（１１）をはずし、スクイズ プロワー（１５）を連続押圧する。然る時加圧空気は逆止弁室（１３）、散気管 （５）を通り散気孔（６）から噴気し気泡となって、気泡管（４）内を上昇する 。気泡が液面に達すると小豆大状に起泡する。起泡した泡は順次押上げられてセ パレーター（１２）を通過して、泡室（８）に至り、ノズル（１０）から外部へ 送り出されるものである。散気孔（６）径によって泡の大きさが略決まり、セパ レーター（１２）によって余分な水の水切り調製がなされる。 泡発生容器を使用しない時は、キャップ（１１）でノズル（１０）端を盲し閉塞 しておけば、容器（１）を転倒しても起泡液（１８）が洩れる恐れはない。

【００１０】 本考案になる泡発生容器の主な用途は、介護用室内トイレ等を使用する時で、 発臭体はすばやい泡包覆で防臭され、後始末の時は、泡封視されるので室内環境 改善と、衛生的な後処理ができるものである。 具体的には室内用トイレを使用する前に本器を用いてポット内に泡を充満してお き、利用するものである。従来室内に於ける介護等に於て、発臭するものに対す る処置は、消臭剤をスプレーする程度で、根本的な防臭対策と、後処理のし易さ 対策が切望されていたものである。

【００１１】 実施例になる泡発生容器を用い、起泡液Ｓを用いテストした時の起泡性の１例 は次の通りであった。 １．濃度０．３％の起泡液を用い、泡径を小豆大とし泡量３０００ｍｌを起泡 した時（室温２６℃）は次の通りであった。 ２．保泡力 容器に３０００ｍｌの泡を収容し所定時間経過後の泡の高さを計測した時 、 下記の如く変化した。 以上の結果に見る如く発臭体に対する包覆性、保泡力は良好で所期の防臭 効果をあげることができた。

【００１２】

【考案の効果】

本考案になる泡発生容器は次のような効果がある。 １．小豆大の大きさの均質な泡が連続的に起泡できる。 ２．発生する泡は比容積が大きく離液性が小さい。 ３．低濃度の起泡液でよいから経費が少くてすむ。 ４．泡発生容器は繰返し使用するもので廃棄物をださない。 ５．発生する泡は保泡性、泡封視性がよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による泡発生容器の実施例の構造断面図
である。

【図２】図１に於けるＡ−Ａ矢視図である。

【符号の説明】

１． 容 器 ２． 取 手 ３． 蓋 体 ４． 気泡管 ５． 散気管 ６． 散気孔 ７． 盲 栓 ８． 泡 室 ９． 泡出口 １０． ノズル １１． キャップ １２． セパレー
ター １３． 逆止弁室 １４． 空気口 １５． スクイズブロワー １６． ボール弁 １７． エアーチューブ １８． 起泡液 １９． ば ね ２０． プラグ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 起泡液に空気を供給して起泡する泡発生
   容器に於て、気泡管と、その内側に散気管を配し、双方
   共に容器の底部近傍まで垂下配設し、気泡管上部に設け
   た泡室に、セパレーターと泡出口を具え、泡室の上部に
   は空気口と散気管を取付けた逆止弁室を配置し、前記散
   気管下部に複数の散気孔を穿孔してなることを特徴とす
   る泡発生容器。
2. 【請求項２】 起泡する泡の大きさが略小豆大乃至大豆
   大であることを特徴とする請求項１記載の泡発生容器。
3. 【請求項３】 容器に供給する空気圧源が弾性体からな
   り、押圧操作によって空圧が発生する手動又は足踏押圧
   ブロワーであることを特徴とする請求項１、２記載の泡
   発生容器。