JP3009646U - ゴルフボール供給機のボール供給用アーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の高さのティーを使用してもゴルフボー
ルを容易に、且つ正確にティーアップできるようにす
る。 【構成】 水平回動板８の上下回動板９を軸設し、上下
回動板９上にスイングパイプ５を設ける。上下回動板９
の先端部にローラー１２を設け、横長段付形案内板１３
上を転り移動するようにする。スイングパイプ５の後側
のソレノイド４の背面に重量錘１４を設けて軸１０の前
後の重さを平衡調節させる。ゴルフボール供給時には挟
持具６ａ、６ｂでゴルフボールを挟持した状態でスイン
グパイプ５を水平回動させると同時に、上下円弧運動さ
せ、ゴルフボールをティー上に乗せる際にゴルフボール
を解放し、ティーアップを完了する。高さが異なるティ
ーに適応させてゴルフボールを正確に乗せることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ゴルフ練習場等でゴルファーの前のティー（ＴＥＥ）上にゴルフボ ールを自動的に供給するゴルフボール供給機において、ゴルフボールを受けて乗 せるティーを任意の高さのティーに交換して使用するとき、その高さが異なって もゴルフボールを横方向に脱落することなく、常に正確にティーアップ（ＴＥＥ −ＵＰ）できるようにしたゴルフボール供給機のボール供給用アームに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ゴルフボール供給機によりゴルフボールの供給を受けながらゴルフ練習 をする場合に、ゴルファーの姿勢や身長等が異なることによりゴルフボールを乗 せるティーの高さを身長等に適合するティーに交換使用することにより、効果的 な打撃練習が可能である。

【０００３】 しかしながら、ゴルフボール供給機において、ゴルフボールをティー上にティ ーアップさせるボール供給用アームが常に一定した高さであることと、左右方向 の水平運動のみであるから、ティーとボール供給用アームとの上下の間隔が異な るようになる。このため、大概の場合、ゴルフボールがティー上に正確にティー アップされず、その落下の衝撃により横方向に脱落するので、ゴルフボールの供 給が不安定になる問題があった。

【０００４】 従来においても、この問題を解決し、ティーと、ゴルフボール供給用アームと の上下間隔を一定に維持してゴルフボールの供給を安定化させるために、ゴルフ ボール供給機が設置された床の底面に大きな凹陥部を設け、これにクランク機構 、又は電気的手段による上下上昇装置を設け、この上下昇降装置によりティーと ゴルフボール供給機とを同時に上下に昇降するようにし、この高さの調節により ティーと、ゴルフボール供給用アームとの間隔が一定に保たれるようにした装置 があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

前記の如き従来の構成によれば、ゴルフボールをティー上に比較的安定に供給 させることが可能であるが、しかし、別個の高さ調節装置を付加使用しなければ ならないため、その設置時の面倒は勿論のこと、占有面積が増大し、又、その設 置費も高価になる等の非経済的な問題があった。

【０００６】 本考案は、ゴルフ練習場にてゴルフ練習する際にゴルファーの必要に応じ、テ ィーを任意の高さのティーに交換使用する場合、前記したような問題を除去すべ く、水平にスイング運動をするゴルフボール供給用アームがティーの上部に至り 、ゴルフボールを供給するときには、その軸点を中心に自重により上下運動する ようにして前記した高さ調節装置の付加設置がなくても、又、いくらティーの高 さが異なっても、ゴルフボールをティーの上面に正確に乗せるまで静かに下降し てボールを放つようにすることにより、ボールを放つときの落下衝撃が全然なく て外方に脱落する憂いも全くなく、容易にティー上にゴルフボールを乗せること ができるようにしたゴルフボール供給機のボール供給用アームを提供することを 目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するための本考案の技術的手段は、ゴルフボール供給機の内部 に軸設した正逆モーター及びチェーン機構により水平回動しながら、ソレノイド によりスイングパイプの先端に設けた可動挟持具を前後運動させ、ゴルフボール を挟持し、若しくは解放するようにしたボール供給用アームにおいて、チェーン ギアの上部に水平回動できるように軸設した水平回動板の上に上下回動板を上下 方向に回動できるように軸棒により軸着し、この上下回動板の上部にソレノイド 及びスイングパイプを設け、前記上下回動板の先端部にローラーを設けてその下 部に設けた横長段付形の案内板上を転り移動するようにし、前記ソレノイドの背 面には重量錘を設け、前記軸棒を中心にしてその前側と後側の重量を平衡調節で きるようにする。

【０００８】

【作用】

前記のように構成された本考案によれば、ゴルフボールを挟持したスイングパ イプを水平回動と同時に、一定区域内で上下運動させ、ゴルフボールをティーの 上面に乗せる際に解放することにより、ティーの高さの変化に適応させてゴルフ ボールをティー上に安定的に供給することができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面により詳細に説明する。 図１の全体外観斜視図と図２の内部の要部斜視図に示す如く、ゴルフボール供 給機１の内部に軸着した正逆モーター２及びチェーン機構３により水平回動しな がら、ソレノイド４によりスイングパイプ５の先端の可動挟持具６ａを前後に運 動させることにより、この可動挟持具６ａと固定挟持具６ｂとでゴルフボールを つかんで供給する通常のボール供給用アームにおいて、チェーンギア７の上部に 水平方向に回動するよう軸設した水平回動板８上に上下回動板９を上下方向に回 動できるように水平方向の軸棒１０で軸設し、その上部にソレノイド４及びスイ ングパイプ５を設ける。上下回動板９の先端部１１にローラー１２を設け、この ローラー１２がその下部に設置した横長段付形の案内板１３上を転り移動できる ようにする。ソレノイド４の背面には重量錘１４を設けて軸棒１０を中心にその 前側と後側の重さの平衡調節ができるようにしてある。

【００１０】 図中の符号１５はゴルフボール、１６はゴルフボール用ティー、１７はゴルフ ボール供給機の下板１８、１８′はリミットスイッチ、１９、１９′はリミット スイッチの間隔調節用溝である。

【００１１】 前記のように構成した本考案の動作について図３ないし図５を参照しながら説 明する。 本考案のボール供給用アームを使用してゴルフ練習をする場合には、通常のゴ ルフボール供給機と同じく、ゴルフボール積載函内に収められたゴルフボールが ゴルフボール供給通路内に誘導され、ペダルスイッチを踏んで電気的信号を加え る毎にソレノイド４によりスイングパイプ５先端の可動挟持具６ａが連結具によ り引張られ、固定挟持具６ｂと可動挟持具６ａとでゴルフボール供給通路の最先 端に待機していたゴルフボール１５一個をつかむ。ここで、正逆モーター２を回 転させ、チェーンギヤ７に軸設された水平回動板８を回動させるとともに、スイ ングパイプ５等を水平方向にスイング回動させ、その先端部をティー１６の上部 に移動させる。

【００１２】 移動後、通常の場合にはソレノイド４により可動挟持具６ａを固定挟持具６ｂ から隔離させてゴルフボール１５を放せばティー１６の上部にティーアップをし てゴルファーがそのボールを打撃する。しかし、本考案の場合にはスイングパイ プ５が水平回動板８に固定設着されずにその水平回動板８上に上下方向に回動で きるよう軸設された上下回動板９に設けられているため、水平回動板８による水 平方向の回動と同時に、上下回動板９によりその軸棒を１０を中心に円弧状に上 下方向に回動する。したがって、スイングパイプ５の最初の動作、即ち、可動挟 持具６ａと固定挟持具６ｂによりゴルフボール１５を一まず挟持すれば、重量錘 １４により、軸棒１０を中心に前後の重量が均衡を保っていたスイングパイプ５ がゴルフボール１５の重さだけ前の方が重くなるから、軸棒１０を中心に前の方 に下降する力を受けるが、スイングパイプ５がティー１６方向に水平回動する間 は上下回動板９の先端部１１に設けられたローラー１２がその下部に設置した横 長段付形の案内板１３上の上部の平面部に転り移動をするので、前側にて受ける 重さにも拘らず、スイングパイプ５が水平を維持しながらその横移動を可能にす る。

【００１３】 このように水平移動していたスイングパイプ５は図に示す如く、ティー１６の 上部に至ると、ローラー１２が案内板１３の下向段付された下側傾斜面に至り、 ゴルフボール１５を挟持していたスイングパイプ５の前側の重さにより軸棒１０ を中心に上下回動板９と共にスイングパイプ５の先端も下部に下降しながら正確 にティー１６の上面にボール１５を乗せることができる。

【００１４】 このようにゴルフボール１５がティー１６の上面に乗せられる瞬間、リミット スイッチ１８の電気的信号によりソレノイド４が可動挟持具６ａの挟持力を弛め ることにより、可動挟持具６ａと回動挟持具６ｂがゴルフボール１５を放して静 かにティー１６上に乗せることができる。そして、その瞬間、スイングパイプ５ の先端部はボルフボール１５の重さだけ軽くなるために、その後端の重量錘１４ によりスイングパイプ５が軸棒１０を中心に重量の均衡が図られながら先端部が 上昇して水平に戻ると同時に、正逆モーター２の逆回転によりスイングパイプ５ も元の位置に戻る。

【００１５】 本考案によれば、ゴルフボール１５をティアップする際に従来の如くゴルフボ ール１５を一定の高さで落とすものでなく、可動挟持具６ａと固定挟持具６ｂに よりゴルフボール１５を挟持したままティー１６の上面に乗せるまで下降移動し て静かに乗せるようにしたので、ゴルフボール１５に落下衝撃の現象は少しも発 生しないから、横に脱落する憂いが全然なく、図５に示す如く、ゴルフティー１ ６の高さを他の高さのものと任意交換してその高さが異なっても、スイングパイ プ５の大きな円弧運動によりティー１６の高さの高低を問わず、ゴルフボール１ ５をティー１６の上面に正確に、且つ安定的にティーアップさせることができる 。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ゴルフボールをティーの上部面に乗せる に際し、そのボール供給用アームが水平スイング運動と上下の円弧運動を同時に 行うようにし、ゴルフボールがティーの上面に乗せられる際、ゴルフボールを挟 持したままの状態で放すから最も正確にティーアップできるのみならず、ティー の規格を他の高さのものと任意交換しても、別途の高度調節装置の付加使用の必 要がなく、本考案のボール供給用アームが自ら調節適応するものであるから、最 も能率的にゴルフ練習を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例におけるゴルフボール供給機
のボール供給用アームを示す全体斜視図である。

【図２】同ボール供給用アームの要部を示す斜視図であ
る。

【図３】同ボール供給用アームを示し、上下回動板の作
動説明図である。

【図４】同ボール供給用アームを示し、スイングパイプ
の水平及び上下円弧作動説明図である。

【図５】同ボールの供給用アームを示し、ボール供給説
明図である。

【符号の説明】

１ ゴルフボール供給機 ２ 正逆モーター ３ チェーン機構 ４ ソレノイド ５ スイングパイプ ６ａ 可動挟持具 ６ｂ 固定挟持具 ７ チェーンギヤ ８ 水平回動板 ９ 上下回動板 １０ 軸棒 １２ ローラー １３ 案内板 １４ 重量錘

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴルフボール供給機の内部に軸設した正
   逆モーター及びチェーン機構により水平回動しながら、
   ソレノイドによりスイングパイプ先端の可動挟持具を前
   後運動させ、ゴルフボールを挟持し、若しくは解放する
   ボール供給用アームにおいて、チェーンギヤの上部に水
   平回動するように軸設した水平回動板の上に上下回動板
   を上下方向に回動できるように軸棒により軸着し、この
   上下回動板の上部にソレノイド及びスイングパイプを装
   着し、前記上下回動板の先端部にローラーを設けてその
   下部に設けた横長段付形の案内板上を転り移動させるよ
   うにし、前記ソレノイドの背面には重量錘を設け、前記
   軸棒を中心にしてその前側と後側の重さを平衡調節でき
   るようにしたことを特徴とするゴルフボール供給機のボ
   ール供給用アーム。