JP3009562B2 - 光スイッチング装置 - Google Patents

光スイッチング装置

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JP3009562B2
JP3009562B2 JP5190644A JP19064493A JP3009562B2 JP 3009562 B2 JP3009562 B2 JP 3009562B2 JP 5190644 A JP5190644 A JP 5190644A JP 19064493 A JP19064493 A JP 19064493A JP 3009562 B2 JP3009562 B2 JP 3009562B2
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    • G02F3/00Optical logic elements; Optical bistable devices
    • G02F3/02Optical bistable devices
    • G02F3/028Optical bistable devices based on self electro-optic effect devices [SEED]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y20/00Nanooptics, e.g. quantum optics or photonic crystals
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/015Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on semiconductor elements with at least one potential jump barrier, e.g. PN, PIN junction
    • G02F1/017Structures with periodic or quasi periodic potential variation, e.g. superlattices, quantum wells
    • G02F1/01716Optically controlled superlattice or quantum well devices

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光スイッチング装置
に係り、例えば、情報処理装置および画像処理装置に用
いて好適な光スイッチング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図31は、例えばアプライド フィジク
ス レターズ(Applied Physics Letters )1984年
発行、45巻、13頁)等に記載された従来の光スイッ
チング装置の構成を示す図である。この図において、1
はp-i-n 型の光双安定素子であり、p型半導体層2とn
型半導体層3との間に半導体量子井戸層4を有する真性
半導体領域5が挟まれて形成されている。6は光双安定
素子1に所定の逆バイアス電圧Vを印加する外部電源回
路であり、直流電源7の負端子が双安定素子1のp型半
導体層2に接続され、正端子が抵抗値Rの電気抵抗8を
介してn型半導体層3に接続されている。9は光双安定
素子1のP型半導体層2側から所定の波長の入射光Pin
を入射させる光源、10は光双安定素子1のN型半導体
層3側に透過した透過光Pout を受ける受光素子であ
る。図32は光双安定素子1に光強度を変化させた入射
光Pinを供給した際の透過光Pout の特性、つまり光双
安定素子1の双安定特性を示す図である。この図におい
て、11は所定の光強度Pbの入射光Pinに対して光双
安定素子1を透過した透過光Pout が高透過状態aと低
透過状態bの2つの透過状態を取り得る光双安定領域で
ある。
【0003】次に動作について説明する。まず、光源9
から光双安定素子1にその光双安定領域11に対応する
光強度Pbの入射光Pinを供給すると、p型半導体層2
から光双安定素子1に入射した光は半導体量子井戸層4
にて線型領域の特性に従って吸収され、光双安定領域1
1の高透過状態aにてn型半導体層3側に透過する。こ
れにより、受光素子10は高透過状態の透過光Pout
受けてオンとなる。次に、光源9の出力を上げて入射光
inの光強度Pbよりさらに高めていくと、光双安定素
子1の半導体量子井戸層4では増加した光の吸収により
形成されたキャリアが図示C点にて急激に増加して、ト
ンネリング効果により光電流Iが急激に流れ始める。こ
の光電流Iは外部回路6に流れて、この結果、電気抵抗
8にて電圧降下IRが発生し、光双安定素子1に加わる
電圧はVから(V−IR)に下がっていく。この電圧変
化は光双安定素子1の真性半導体層5に加わる電界を減
少させて、このフィードバックの結果として、半導体量
子井戸層4にて吸収される光の量が急激に増加して、光
双安定素子1を透過する透過光Pout の光強度が図示C
点にて急激に減少する。この状態にて光源9からの入射
光Pinを光強度Pbに戻すと、光双安定素子1の双安定
特性は低透過状態bとなって、透過光Poutを受ける受
光素子10はオフとなる。
【0004】次に、光源9の出力を下げて入射光の光強
度Pinを双安定領域11よりも下げていくと、光双安定
素子1の半導体量子井戸層4では光の吸収が少なくなっ
てキャリアの形成が止まり、さらにキャリアの再結合が
終わると、外部回路6に流れる光電流Iが零となる。こ
れにより、外部回路6から光双安定素子1に所定の電圧
Vが印加されて再び、光安定素子1では光双安定特性の
線型領域に戻る。この結果、光源9から光双安定素子1
への入射光Pinを光強度Pbに戻すと、光の高透過状態
aにて得られる透過光Pout が受光素子10にて検出さ
れて、オンスイッチとなる。
【0005】このように光双安定素子1はある入射光P
inの強度に対する透過光Pout が2つの透過状態a,b
を示すので、これらを自由にスイッチングすることで光
情報処理装置の光メモリや光論理回路として非常に期待
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の光スイッチング
装置は以上のように構成されているので、2つの光透過
状態を可逆的にスイッチングする際に純光学的な光パル
スの付加だけではスイッチングを行えず、光情報処理装
置などの高速な回路では光源9の制御が難しいという問
題があった。つまり、光双安定素子1を光の高透過状態
aから低透過状態bに変化させるには、バイアス光Pb
にて光双安定素子1を双安定領域11の状態にし、これ
にさらに双安定領域11を越える正のトリガーパルス光
Pbを重畳して光双安定素子1をオフ状態にする。しか
しながら、光双安定素子1を低透過状態bから高透過状
態aに変化させるには光双安定領域11以下の状態にす
る負のトリガーパルス光が必要となる。この結果、上記
従来の光スイッチング装置にて純光学的なパルス光のみ
を用いて全光型のスイッチを達成することは不可能であ
った。
【0007】請求項1ないし請求項の発明は上記のよ
うな問題点を解消するためになされたもので、複数の透
過状態を純光学的なパルス光のみを用いて可逆的にスイ
ッチングする光スイッチング装置を得ることを目的とす
る。
【0008】請求項ないし請求項15の発明は、純光
学的なパルス光のみを用いた可逆的なスイッチを有効に
適用して論理演算を行う光論理演算回路を得ることを目
的とする。
【0009】請求項16ないし請求項23の発明は、複
数の光スイッチング装置を用いて有効な画像処理を行う
ことができる画像処理装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る光
スイッチング装置は、それぞれ光双安定特性を有する
数の光双安定素子が光学的に直列に配置されて形成さ
れ、ある強度の光に対して少なくとも2つ以上の透過状
態の光多重安定領域を複数含む光多重安定特性を有する
光透過手段と、この光透過手段に光を入射させる入射光
発生手段であって光透過手段のいずれかの光双安定領域
に対応する光強度のバイアス光を発生しかつ、このバイ
アス光に光強度が異なる複数の制御パルス光のいずれか
を重畳して発生する入射光発生手段と、この入射光発生
手段から発生されて光透過手段を透過した透過光を受光
して光透過手段の異なる透過状態を検出する受光手段と
を設けたものである。
【0011】請求項2の発明に係る光スイッチング装置
は、光多重安定特性のうち少なくともいずれか一つの光
双安定領域が所定の強度の光に対して高透過状態と低透
過状態の2つの光透過状態を有する光透過手段と、光透
過手段の2つの光透過状態を有する光双安定領域に対応
する光強度のバイアス光を発生して、このバイアス光に
強度の異なる2種類の制御パルス光のいずれかを重畳す
る入射光発生手段とを設けたものである。
【0012】請求項の発明に係る光スイッチング装置
は、複数の光双安定素子のうち少なくとも1つの光双安
定素子として半導体量子井戸光吸収層を有する光双安定
素子を含む光透過手段を設けたものである。
【0013】請求項の発明に係る光スイッチング装置
は、複数の光双安定素子のうち少なくとも1つの光双安
定素子として非線形屈折率媒質をミラー間に挿入した非
線形エタロン素子を含む光透過手段を設けたものであ
る。
【0014】請求項の発明に係る光スイッチング装置
は、複数個の光双安定素子が光学的に直列に配置されて
積層された集積素子にて形成されている光透過手段を設
けたものである。
【0015】請求項の発明に係る光スイッチング装置
は、2つの半導体量子井戸光吸収領域を含むn-i-p-i-n
型またはp-i-n-i-p 型の集積素子にて形成された光透過
手段を設けたものである。
【0016】請求項の発明に係る光スイッチング装置
は、2つの非線形エタロン素子を誘電体スペーサ層をは
さんで積層した集積素子にて形成された光透過手段を設
けたものである。
【0017】請求項の発明に係る光スイッチング装置
は、それぞれの光双安定素子に2つの非線型エタロン素
子の一方のミラーを共用した積層集積素子が用いられた
光透過手段を設けたものである。
【0018】請求項の発明に係る光論理演算回路は、
光多重安定特性を利用して所定の光強度の複数の制御パ
ルス光にてスイッチングされる光スイッチング装置に、
少なくとも2つの演算入力値に基づいて所定の光強度の
制御パルス光をバイアス光に重畳して発生する入射光発
生手段と、この入射光発生手段からの入射光にて制御さ
れた光透過手段を透過した光の検出結果を論理演算出力
値として出力する受光手段を設けたものである。
【0019】請求項10の発明に係る光論理演算回路
は、複数の制御パルス光のそれぞれが光双安定領域の透
過状態を変化させる領域を越えず、かつ重畳した際に光
双安定領域の透過状態を変化させる領域を越える光強度
を有する光を発生する入射光発生手段を設けたものであ
る。
【0020】請求項11の発明に係る光論理演算回路
は、複数の制御パルス光のそれぞれが光双安定領域の透
過状態を変化させる領域を越え、かつ重畳した際に次の
光双安定領域まで達しない光強度を有する光を演算入力
値に基づいて発生する入射光発生手段を設けたものであ
る。
【0021】請求項12の発明に係る光論理演算回路
は、複数の制御パルス光のそれぞれが光双安定領域の透
過状態を変化させる領域を越えて次の光双安定領域まで
達しない光強度を有し、さらに重畳した際に次の光双安
定領域まで達する光強度を有する光を演算入力値に基づ
いて発生する入射光発生手段を設けたものである。
【0022】請求項13の発明に係る光論理演算回路
は、複数の制御パルス光のそれぞれが次の光双安定領域
まで達して次の光双安定領域の透過状態を変化させる領
域を越えない光強度を有し、さらに重畳した際に次の光
双安定領域の透過状態を変化させる領域を越える光強度
を有する光を演算入力値に基づいて発生する入射光発生
手段を設けたものである。
【0023】請求項14の発明に係る光論理演算回路
は、複数の制御パルス光のそれぞれが次の光双安定領域
の透過状態を変化させる領域を越える光強度を有する光
を演算入力値に基づいて発生する入射光発生手段を設け
たものである。
【0024】請求項15の発明に係る光論理演算回路
は、多重安定特性の単一安定領域を利用して所定の光強
度の複数の制御パルスによりスイッチングされる光スイ
ッチング装置に、少なくとも2つの演算入力値に基づい
て所定の光強度の制御パルス光をバイアス光に重畳して
発生する入射光発生手段と、この入射光発生手段からの
入射光にて制御された透過手段から透過した光の検出結
果を論理演算出力値として出力する受光手段を設けたも
のである。
【0025】請求項16の発明に係る画像処理装置は、
それぞれ光双安定特性を有する複数の光双安定素子が光
学的に直列に配置されて形成され、ある強度の光に対し
て少なくとも2つ以上の異なる透過状態を示す光双安定
領域を複数含む光多重安定特性を有する光透過素子をそ
れぞれの画素として2次元状に配列した2次元アレー
と、この2次元アレーにそれぞれの光透過素子のいずれ
か一つの光双安定領域に対応する光強度のバイアス光を
照射するバイアス光発生手段と、少なくとも2つの画像
からの入力パターンを所定の光強度にて2次元アレーに
照射する画像入力手段と、2次元アレーのそれぞれの光
透過素子にそれらの光双安定領域をいずれか一つの透過
状態にリセットするためのパルス光を照射するリセット
手段とを設けたものである。
【0026】請求項17の発明に係る画像処理装置は、
入力パターンの明るい部分がそれぞれ光双安定領域の透
過状態を変化させる領域を越えず、かつ重畳した際に光
双安定領域の透過状態を変化させる領域を越える光強度
を有する入力パターン光を2次元アレーに照射する画像
入力手段を設けたものである。
【0027】請求項18の発明に係る画像処理装置は、
入力パターンの明るい部分がそれぞれ光双安定領域の透
過状態を変化させる領域を越え、かつ重畳した際に次の
光双安定領域まで達しない光強度を有する入力パターン
光を2次元アレーに照射する画像入力手段を設けたもの
である。
【0028】請求項19の発明に係る画像処理装置は、
入力パターンの明るい部分がそれぞれ光双安定領域の透
過状態を変化させる領域を越えて次の光双安定領域まで
達しない光強度を有し、さらに重畳した際に次の光双安
定領域まで達する光強度を有する入力パターン光を2次
元アレーに照射する画像入力手段を設けたものである。
【0029】請求項20の発明に係る画像処理装置は、
入力パターンの明るい部分がそれぞれ次の光双安定領域
まで達して次の光双安定領域の透過状態を変化させる領
域を越えない光強度を有し、さらに重畳した際に次の光
双安定領域の透過状態を変化させる領域を越える光強度
を有する入力パターン光を2次元アレーに照射する画像
入力手段を設けたものである。
【0030】請求項21の発明に係る画像処理装置は、
入力パターンの明るい部分がそれぞれ次の光双安定領域
の透過状態を変化させる領域を越える光強度を有する入
力パターン光を2次元アレーに照射する画像入力手段を
設けたものである。
【0031】請求項22の発明に係る画像処理装置は、
光透過手段の多重安定特性における光双安定領域間のい
ずれかの単一安定領域に対応する光強度のバイアス光を
2次元アレーに照射するバイアス光発生手段を設けたも
のである。
【0032】請求項23の発明に係る画像処理装置は、
それぞれ光双安定特性を有する複数の光双安定素子が光
学的に直列に配置されて形成され、ある強度の光に対し
て少なくとも2つ以上の異なる透過状態を示す光双安定
領域を複数含む光多重安定特性を有する光透過素子をそ
れぞれの画素として2次元状に配列した2次元アレー
と、この2次元アレーにそれぞれの光透過素子のいずれ
か一つの光双安定領域に対応する光強度のバイアス光を
照射するバイアス光発生手段と、一つの画像からの入力
パターンをその有効部分の光強度を変えて2次元アレー
に照射する画像入力手段と、2次元アレーのそれぞれの
光透過素子にそれらの光双安定領域をいずれか一つの透
過状態にリセットするためのパルス光を照射するリセッ
ト手段とを設けたものである。
【0033】
【作用】請求項1の発明における光スイッチング装置
は、入射光発生手段からバイアス光を発生すると、この
バイアス光は光透過手段の光多重安定領域のいずれかの
透過状態により光透過手段を透過して受光手段に受光さ
れる。次に入射光発生手段からバイアス光に制御パルス
光を重畳して例えば光多重安定領域を越える光強度にす
ると、光透過手段は異なる透過状態に遷移して、この透
過状態にて透過光が受光手段に受光される。これによ
り、透過状態の変化が検出される。さらに、入射光発生
手段からバイアス光に先程とは強度の異なる制御パルス
光を重畳して例えば次の光双安定領域まで達する光強度
にすると、制御パルス光が消えた際に光透過手段の光透
過状態が異なる領域に移り、再び初めの透過状態または
他の透過状態に遷移する。この透過状態の透過光が受光
手段にて受光されて透過状態の変化が検出される。
【0034】請求項2の発明における光スイッチング装
置は、入射光発生手段からのバイアス光にて光透過手段
の光多重安定特性のうち2つの光透過状態を有する光双
安定領域にバイアスして、その2つの状態間をバイアス
光に強度の異なる2つの制御パルス光のいずれかを重畳
して可逆的にスイッチングする。
【0035】請求項の発明における光スイッチング装
置は、複数の光双安定素子のうち少なくとも1つの光双
安定素子の半導体量子井戸光吸収層により、高速かつ少
ない光エネルギーによって、光の透過状態を有効に変化
させる。
【0036】請求項の発明における光スイッチング装
置は、非線形エタロン素子により、他の電気回路を用い
ることなく簡易な構成にて光透過手段を構成し得る。
【0037】請求項の発明における光スイッチング装
置は、複数個の光双安定素子を光学的に直列に配置して
積層した集積素子により、光透過手段を小型に構成し得
る。
【0038】請求項の発明における光スイッチング装
置は、2つの半導体量子井戸光吸収領域を含むn-i-p-i-
n 型またはp-i-n-i-p 型の集積素子により、光透過手段
を小型に、かつ高速、低エネルギーにて動作させ得る。
【0039】請求項の発明における光スイッチング装
置は、2つの非線形エタロン素子を誘電体スペーサ層を
はさんで積層した集積素子により、より簡易に小型な光
透過手段を構成し得る。
【0040】請求項の発明における光スイッチング装
置は、2つの非線型エタロン素子の一方のミラーを共用
した積層集積素子により、さらに小型な光透過手段を簡
易に構成し得る。
【0041】請求項の発明における光論理演算回路
は、入射光発生手段からのバイアス光により光透過手段
をその光多重安定特性のうちの一つの光双安定特性にバ
イアスして、この状態にて演算入力値を入射光発生手段
に供給すると、入射光発生手段から演算入力値に応じた
所定の強度の複数の制御パルス光がバイアス光に重畳さ
れて光透過手段に投射される。これにより、光透過手段
の透過状態が変化して演算入力値に応じた透過光が得ら
れる。この透過光を受光手段にて受けて光透過手段の透
過状態を検出し、その結果を演算出力値として出力す
る。
【0042】請求項10の発明における光論理演算回路
は、例えば、複数の演算入力値のうちいずれか一つ論理
値”1”となった場合に、入射光発生手段から一つの制
御パルス光がバイアス光に重畳されて発射されると、こ
の入射光は光双安定領域の透過状態を変化させる領域を
越えないので、光透過手段の状態は変わらず、受光手段
では元の透過状態を検出する。また、例えば、2つの論
理値が”1”となった場合に入射光発生手段からバイア
ス光に複数の制御パルス光が重畳されて発射される。こ
れにより、重畳された光は光双安定領域の透過状態を変
化させる領域を越える光強度を有するので、光双安定領
域の透過状態が変化して、この透過光を受ける受光手段
では前と異なる透過状態を検出する。この結果、AND
やNANDなどの論理演算を行い得る。
【0043】請求項11の発明における光論理演算回路
は、例えば、複数の演算入力値のうちいずれか一つ論理
値”1”となった場合に、入射光発生手段から一つの制
御パルス光がバイアス光に重畳されて発射されると、こ
の入射光は光双安定領域の透過状態を変化させる領域を
越えるので、光透過手段の光透過状態が変化して、受光
手段では元の透過状態と異なる透過状態を検出する。ま
た、例えば、2つの論理値が”1”となった場合に入射
光発生手段からバイアス光に複数の制御パルス光が重畳
されて発射される。これにより、重畳された光は光双安
定領域の透過状態を変化させる領域を越える光強度を有
するので、光双安定領域の透過状態が変化して、この透
過光を受ける受光手段では元の透過状態と異なる透過状
態を検出する。この結果、演算入力値がともの論理値”
0”の場合以外にはすべて元の論理値と異なる例えばO
RやNORなどの論理演算を行い得る。
【0044】請求項12の発明における光論理演算回路
は、例えば、複数の演算入力値のうちいずれか一つ論理
値”1”となった場合に、入射光発生手段から一つの制
御パルス光がバイアス光に重畳されて発射されると、こ
の入射光は光双安定領域の透過状態を変化させる領域を
越えて次の光双安定領域まで達しない光強度を有するの
で、光透過手段の光透過状態が変化して、受光手段では
元の透過状態と異なる透過状態を検出する。また、例え
ば、2つの論理値が”1”となった場合に入射光発生手
段からバイアス光に複数の制御パルス光が重畳されて発
射される。これにより、重畳された光は次の光双安定領
域まで達する光強度を有するので、光双安定領域の透過
状態が例えば元の透過状態に戻って、この透過光を受け
る受光手段ではその透過状態を検出する。この結果、演
算入力値のいずれか一方のみが論理値”1”の場合に状
態が変化する例えば、対等論理または排他的論理和など
の論理演算を行い得る。
【0045】請求項13の発明における光論理演算回路
は、例えば、複数の演算入力値のうちいずれか一つ論理
値”1”となった場合に、入射光発生手段から一つの制
御パルス光がバイアス光に重畳されて発射されると、こ
の入射光は次の光双安定領域まで達して次の光双安定領
域の透過状態を変化させる領域を越えない光強度を有す
るので、光透過手段の光透過状態が元の状態に戻り、受
光手段では元の透過状態と同じ透過状態を検出する。ま
た、例えば、2つの論理値が”1”となった場合に入射
光発生手段からバイアス光に複数の制御パルス光が重畳
されて発射される。これにより、重畳された光は次の光
双安定領域の透過状態を変化させる領域を越える光強度
を有するので、光双安定領域の透過状態が元の透過状態
から異なる透過状態に変化して、この透過光を受ける受
光手段ではその透過状態を検出する。この結果、AND
やNANDなどの論理演算を行い得る。
【0046】請求項14の発明における光論理演算回路
は、例えば、複数の演算入力値のうちいずれか一つ論理
値”1”となった場合に、入射光発生手段から一つの制
御パルス光がバイアス光に重畳されて発射されると、こ
の入射光は次の光双安定領域の透過状態を変化させる領
域を越える光強度を有するので、光透過手段の光透過状
態が元の状態から異なる透過状態に変化して、受光手段
では元の透過状態と異なる透過状態を検出する。また、
例えば、2つの論理値が”1”となった場合に入射光発
生手段からバイアス光に複数の制御パルス光が重畳され
て発射される。これにより、重畳された光は次の光双安
定領域の透過状態を変化させる領域を越える光強度を有
するので、光双安定領域の透過状態が元の透過状態から
異なる透過状態に変化して、この透過光を受ける受光手
段ではその透過状態を検出する。この結果、NORやO
Rなどの論理演算を行い得る。
【0047】請求項15の発明における光論理演算回路
は、入射光発生手段からのバイアス光により光透過手段
をその光多重安定特性のうちの一つの単一安定領域にバ
イアスして、この状態にて演算入力値を入射光発生手段
に供給すると、入射光発生手段から演算入力値に応じた
所定の強度の複数の制御パルス光がバイアス光に重畳さ
れて光透過手段に投射される。これにより、光透過手段
の透過状態が光双安定領域を越えることにより変化して
演算入力値に応じた透過光が得られる。この透過光を受
光手段にて受けて光透過手段の透過状態を検出し、その
結果を演算出力値として出力する。
【0048】請求項16の発明における画像処理装置
は、まず、バイアス光発生手段にて2次元アレーにバイ
アス光を照射すると、それぞれの光透過素子が光多重安
定特性のいずれか一つの光双安定領域にバイアスされ
る。この2次元アレーに、画像入力手段から例えば2つ
の画像からの入力パターンを所定の光強度にて照射する
と例えば、両入力パターンに共通な部分のみの光透過素
子が元の透過状態から変化して、その状態が2次元アレ
ーに記憶されて、画像の照合などを行い得る。次の処理
を行う場合にはリセット手段によるパルス光の照射によ
ってそれぞれの光透過素子が元の透過状態に戻る。
【0049】請求項17の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンの共通の明るい部分のみが光
透過素子の透過状態を変化させる。
【0050】請求項18の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンのいずれかの明るい部分およ
び共通の明るい部分が光透過素子の透過状態を変化させ
る。
【0051】請求項19の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンのいずれかの明るい部分のみ
が光透過素子の透過状態を変化させる。
【0052】請求項20の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンの共通の明るい部分以外の部
分が光透過素子の透過状態を変化させる。
【0053】請求項21の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンの共通の明るい部分のみが光
透過素子の透過状態を変化させる。
【0054】請求項22の発明における画像処理装置
は、まず、バイアス光発生手段にて2次元アレーにバイ
アス光を照射すると、それぞれの光透過素子が光多重安
定特性のいずれか一つの単一安定領域にバイアスされ
る。この2次元アレーに、画像入力手段から例えば2つ
の画像からの入力パターンを所定の光強度にて照射する
と例えば、両入力パターンに共通な部分のみの光透過素
子が光双安定領域を越えて元の透過状態から変化するこ
とにより、その状態が2次元アレーに記憶されて、画像
の照合などを行い得る。
【0055】請求項23の発明における画像処理装置
は、バイアス光発生手段にて2次元アレーにバイアス光
を照射すると、それぞれの光透過素子が光多重安定特性
のいずれか一つの光双安定領域にバイアスされる。この
2次元アレーに、画像入力手段からある画像の入力パタ
ーンを所定の強度にて照射すると、例えば、その入力パ
ターンの明暗の変化部分のみの光透過素子が光双安定領
域を越えて元の透過状態から変化することにより、その
状態が2次元アレーに記憶されて、画像のエッジ抽出処
理などを行い得る。次の処理を行う場合にはリセット手
段によるパルス光の照射によってそれぞれの光透過素子
が元の透過状態に戻る。
【0056】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1
は請求項1の発明の一実施例による光スイッチング装置
の構成を示す図であり、従来技術である図31に示した
相当部分には同一符号を付しその説明を省略する。図1
において、20は所定の波長の光に対して2つの光透過
状態を示す光双安定領域を複数含む多重安定特性を有す
る光透過回路(光透過手段)である。本実施例の光透過
回路20は、第1の光双安定素子1と第2の光双安定素
子21とが光学的に直列に配置されて構成されている。
これらの素子1,21において、2,22はp型のアル
ミニウムガリウムヒ素(以下、AlGaAsと記す)にて形成
されたp型半導体層、3,23はn型のAlGaAsにて形成
されたn型半導体層、4,24はガリウムヒ素(GaAs)と
AlGaAsが交互に積層されて形成された多重量子井戸層、
5,25はイントリンシックAlGaAsにて形成された真性
半導体層である。第2の光双安定素子21には、第1の
双安定素子1と同様に、直流電源27および電気抵抗2
8を含む外部電源回路26が接続されている。また、2
9は光透過回路20が多重安定特性を示す所定の波長の
光を発生する光源(入射光発生手段)であり、第1の光
双安定素子1のp型半導体層2から所定の光強度のバイ
アス光にて入射光Pinを供給し、さらにバイアス光に2
つの異なる強度のパルス光を重畳して出力する光源であ
る。30は第1の光双安定素子1の透過光Pcがさらに
第2の双安定素子21を透過した光Pout を受けて光透
過回路20の2つの透過状態を検出する受光素子(受光
手段)である。図2は入射光Pinに対する透過光Pout
の特性を示す図であり、この図では2つの光双安定素子
1,21を通過した透過光Pout にて得られる複数の光
双安定領域S,Tを有する光多重安定特性の一例が示さ
れている。
【0057】次に動作について説明する。まず、光透過
回路20の多重安定特性のうち第1の光双安定領域Sに
対応する光強度Pbのバイアス光Pinを光源29から照
射すると、この入射光Pinは第1の光双安定素子1およ
び第2の光双安定素子2をそれぞれの線型特性に従って
透過して受光素子30に高透過状態Aの透過光Pout
して受光され、この結果、受光素子30がオンとなる。
【0058】次に、光源29から第1の制御パルス光P
sをバイアス光Pbに重畳して、つまり光透過回路20
の多重安定特性のうち第1の光双安定領域SのC点の光
強度(Pg)を越えて第2の光双方安定領域Tの変化点
dを下回る光強度(Ph)の入射光Pinを発射すると、
この入射光Pinは第1の光双安定素子1の透過の際にほ
ぼC点にてその多重量子井戸層4にて吸収されて急激に
減少し、これを越える光強度の分の透過光Pcだけが第
2の光双安定素子21を透過して受光素子30に透過光
out として受光される。つまり、第1の光双安定素子
1の多重量子井戸層4では光強度が増した光の吸収によ
りキャリアが形成されて、トンネリング効果により光電
流I1 が急激に流れ始める。この光電流I1 は外部回路
6に流れて、この結果、電気抵抗8にて電圧降下IRが
発生し、光双安定素子1に加わる電圧はVから(V−I
R)に下がっていく。この電圧変化は光双安定素子1の
真性半導体層5に加わる電界を減少させて、このフィー
ドバックの結果として、多重量子井戸層4にて吸収され
る光の量が急激に増加して、第1の光双安定素子1を透
過する透過光Pcの光強度が急激に減少し、これが第2
の光双安定素子21に入射する。第2の光双安定素子2
1では弱まった光強度のため変化点dまで達成せず光を
線型領域にて円滑に透過して、この透過光Pout が受光
素子30に検出される。この状態にて光源29からの入
射光Pinが光強度Pbのバイアス光のみに戻ると、第1
の光双安定領域Sにて低透過状態Bとなった透過光P
out を受ける受光素子30はオフとなる。
【0059】次に、光源29からバイアス光Pbに第2
の制御パルス光Prを重畳して、つまり、光透過回路2
0の多重安定特性のうち第2の光双安定領域Sでの変化
点の強度(Ph)を越える光強度(Pb+Pr)を発射
すると、この入射光Pinは第1の光双安定素子1にて吸
収されて、さらに通過した光Pcが第2の光双安定素子
21にて吸収されて透過光Pout として受光素子30に
受光される。この場合、透過状態Bから図面下方の線型
領域に沿う特性にて入射光Pinは第1の光双安定素子1
および第2の光双安定素子21を通過する。この際に、
第1の光双安定素子1は低透過状態であるが第2の光双
安定素子2は高透過状態であるので、光強度が増加する
と、第2の光双安定素子21に入射した光Pcが第2の
光双安定素子21の多重量子井戸層24にて吸収される
ことにより、キャリアが形成されて第2の光双安定素子
21の外部回路26に電流I2が流れる。これにより、
多重量子井戸層24に加わる電界を減少させて、このフ
ィードバックの結果として、多重量子井戸層24にて吸
収される光の量が図示d点にて急激に増加して、第2の
光双安定素子21を透過する透過光Pout の光強度が急
激に減少する。この結果、第2の光双安定領域Tは低透
過状態になる。
【0060】この状態にて、第2の制御パルスPrが消
えてバイアス光Pbのみに戻ると、第2の光双安定領域
Tより下回った強度となった光強度の光により、第2の
光双安定素子21は矢印eの経路にて高透過状態とな
り、さらに第1の光双安定素子1でもその経路に添って
高透過状態となる。これにより、多重安定特性は第1の
光双安定領域Sの高透過状態Aに戻る。この結果、バイ
アス光Pbが第1および第2の光双安定素子1,21を
高透過状態Aにて透過した透過光Pout が受光素子30
にて受光されて、受光素子30がオンとなる。
【0061】以上のように本実施例では、光透過回路2
0をバイアス光Pbにて光双安定領域Sにバイアスして
おき、第1の制御パルスPsを重畳することにより、高
透過状態Aから低透過状態Bにスイッチングし、第2の
制御パルスPrを重畳させることにより低透過状態Bか
ら高透過状態Aにスイッチングすることができる。つま
り、第1の光双安定領域Sを越えて第2の光双安定領域
Tの変化点cを下回る光強度Psの制御パルスと第2の
光双安定領域Tの変化点dを越える光強度Prの制御パ
ルスの2つの強度の異なる制御パルス光により、バイア
スされた2つの光透過状態AとBを光学的に可逆的にス
イッチすることができる。
【0062】なお、上記実施例では図2のような多重安
定特性を用いたが、この2つの光双安定素子1,21を
光学的に直列に配置した光透過回路20では、例えば多
重量子井戸層4,24の厚みや電源7,27からの逆バ
イアス電圧Vを調整することにより図3〜図6に示した
ような多重安定特性も得られ、これらの場合にも上記と
同様に2つの制御パルスにてスイッチングすることがで
きる。図3では、第2の変化点dが第2の双安定領域T
を越えた点にあり、図4では第2の変化点dが第2の双
安定領域Tをやや下回った点にあり、また、図5では第
1の双安定領域Sと第2の双安定領域Tとの一部が重な
り、図6では第1および第2の双安定領域Tの一部が重
なった状態にて変化点dが第2の双安定領域Tを越えた
点にある。いずれの場合にも、第1の制御パルスPsを
第1の変化点cに対応する光強度Pgと第2の変化点d
に対応する光強度Phとの間に、第2の制御パルスPr
を第2の変化点dに対応した光強度Phを越えた光強度
にすることで、上記と同様にスイッチングを行うことが
できる。また、上記実施例では光双安定素子を2段直列
に配置した例を示したが、本発明においては光双安定素
子を3段以上重ねて得られた多重安定特性を利用して、
3つ以上の制御パルスにてスイッチングしてもよい。さ
らに、上記実施例では所定の波長に対して異なる光強度
にて光透過状態をスイッチングする場合を例に挙げて説
明したが、例えばアプライド フィジックス レターズ
(Applied Physics Letters )59巻、1016頁、1
991年に示されたように波長に対しても入力強度と同
様に多重安定特性が得られるので、制御パルス光として
波長が異なる光を用いて上記と同様にスイッチングして
もよい。
【0063】実施例2. 図7は請求項の発明の一実施例による光スイッチング
装置の構成を示す図であり、上記実施例1による図1の
相当部分には同一符号を付してその説明を省略する。こ
の図において、31はn-i-p-i-n 型の光透過素子であ
る。32は第1のn型半導体層、33は真性半導体層、
34は第1の半導体量子井戸層、35はp型半導体層、
36は第2の真性半導体層、37は第2の半導体量子井
戸層、38は第2のn型半導体層である。この光透過素
子31は、半導体層32〜35からなる第1の光双安定
素子と、半導体層35〜38からなる第2の光双安定素
子とがp型半導体層35を共通にして光学的に直列に積
層集積された集積素子である。また、39は外部電源回
路であり、電源40の正端子がp型半導体層31に接続
され、負端子が抵抗41を介してp型半導体層35に接
続されて、さらにp型半導体層35に共通に電源42の
負端子が接続され、その正端子が抵抗43を介してn型
半導体層38に接続されている。本実施例においても図
2に示す上記実施例1と同様な多重安定特性が得られ
る。
【0064】次に動作について説明する。まず、光源2
9から光透過素子31の多重安定特性のうち第1の光双
安定領域Sに対応する光強度Pbのバイアス光Pinを照
射すると、この入射光Pinは光透過素子31をその線型
特性の部分に従って透過して受光素子30に高透過状態
Aの透過光Pout として受光されて、この結果、受光素
子30がオンとなる。次に、光源29から第1の制御パ
ルス光Psをバイアス光Pbに重畳して、つまり光透過
素子31の多重安定特性のうち第1の光双安定領域Sの
変化点cの光強度(Pg)を越え、かつ第2の光双方安
定領域Tの変化点dを下回る光強度(Ph)の入射光P
inを発射すると、この入射光Pinは第1の多重量子井戸
層34の透過の際にほぼc点にて急激に吸収されて減少
し、これを越える光強度の透過光だけが残りの半導体層
33〜38を透過して受光素子30に透過光Pout とし
て受光される。つまり第1の多重量子井戸層34では光
強度が増した光の吸収によりキャリアが形成されて、ト
ンネリング効果により光電流I1 が急激に流れ始める。
この光電流I1 が外部回路39に流れ、この結果、電気
抵抗41にて電圧降下IRが発生し、第1のn型半導体
層32とp型半導体層35間に加わる電圧はVから(V
−IR)に下がっていく。この電圧変化は第1の真性半
導体層33に加わる電界を減少させて、このフィードバ
ックの結果として、第1の多重量子井戸層34にて吸収
される光の量が急激に増加して第1の多重量子井戸34
を透過する透過光の光強度が急激に減少する。これによ
り、第2の多重量子井戸37では弱まった光強度のため
変化点dまで達成せず光を線型領域にて円滑に透過し
て、この透過光Pout が受光素子30に検出される。こ
の状態にて光源29からの入射光Pinが光強度Pbのバ
イアス光のみに戻ると、第1の光双安定領域Sにて低透
過状態Bとなった透過光Pout を受ける受光素子30は
オフとなる。
【0065】次に、光源29からバイアス光Pbに第2
の制御パルス光Prを重畳して、つまり、光透過素子3
1の多重安定特性のうち第2の光双安定領域Sでの変化
点の強度(Ph)を越える光強度(Pb+Pr)の入射
光Pinを発射すると、この入射光Pinは第1の多重量子
井戸層34にて吸収され、さらに通過した光が第2の多
重量子井戸層37にて吸収されて透過光Pout として受
光素子30に受光される。この場合、低透過状態Bから
図面下方の線型領域に沿う特性にて入射光Pinが光透過
素子31を通過する。この際に、第1の多重量子井戸層
34は低透過状態であるが第2の多重量子井戸層37は
高透過状態であるので、光強度が増加すると、第2の多
重量子井戸層37に入射した光がここで吸収されること
により、キャリアが形成されて外部回路39に電流I2
が流れる。これにより、第2の多重量子井戸層37に加
わる電界を減少させ、このフィードバックの結果とし
て、第2の多重量子井戸層37にて吸収される光の量が
図示d点にて急激に増加して、光透過素子31を透過す
る透過光Pout の光強度が急激に減少する。この結果、
第2の光双安定領域Tは低透過状態になる。
【0066】この状態にて、第2の制御パルスPrが消
えてバイアス光Pbのみに戻ると、第2の光双安定領域
Tを下回った光強度の光により、第2の多重量子井戸層
37は矢印eの経路にて高透過状態となり、さらに第1
の多重量子井戸層34でもその経路に添って高透過状態
となる。これにより、多重安定特性は第1の光双安定領
域Sの高透過状態Aに戻る。この結果、バイアス光Pb
が第1および第2の光双安定素子1,21を高透過状態
Aにて透過した透過光Pout が受光素子30にて受光さ
れて、受光素子30がオンとなる。
【0067】以上のように本実施例では、2つの多重量
子井戸層34,37を有する集積素子31において、そ
の多重安定特性の一つの光双安定領域Sにて高透過状態
Aと低透過状態Bとのスイッチングを可逆的に行うこと
ができる。また、本実施例では光透過回路が一体化され
た素子にて形成されているので、空間的な素子間の位置
決めなどの必要がなく、小型かつ得られる特性が正確な
光スイッチング装置を構成することができる。
【0068】なお、本実施例ではn-i-p-i-n 型の集積素
子が適用されたが、本発明では同様に2つの多重量子井
戸層を有するp-i-n-i-p 型の集積素子も適用することが
できる。また、以上の実施例では2つの光双安定素子を
用いて2つの光透過状態をスイッチングする例を示した
が、例えばアプライド フィジックス レターズ(Appl
ied Physics Letters )56巻、166頁、1990年
に示されるように1つのp-i-n 型素子にて得られた多重
安定特性を利用して、例えば、これらを組み合わせるこ
とで図8に示すような特性が得られ、これにより3つ以
上の透過状態をスイッチすることも可能である。この場
合、透過状態A,B,Cに対応するバイアス光Pbに、
f点を越える光強度Puを重畳して透過状態AからB
に、g点を越える光強度Pvによって透過状態AからB
または透過状態BからCに、h点を越える光強度Pwに
よって透過状態BからAまたは透過状態CからAにスイ
ッチングすることができる。また、同様に双安定素子を
3段以上重ねても同様なスッチングを行うことができ
る。
【0069】実施例3. 図9は請求項の発明の一実施例による光スイッチング
装置の構成を示す図であり、上記実施例による図1、図
7または従来技術である図20の相当部分には同一符号
を付してその説明を省略する。この図において、50は
光透過回路であり、第1の光双安定素子1と第2の光双
安定素子51が光学的に直列に配置されて構成されてい
る。第2の光双安定素子51において、52,52は平
行に配置されて光共振器を形成するミラー、53はナト
リウムガスやアンモニアなどの分子ガスまたは硫化カド
ニウムセレンなどの半導体ドープガラスあるいは高分子
材料などにて形成された非線形媒質であり、この第2の
光双安定素子51は非線形媒質の非線形屈折率を利用し
たいわゆる非線形エタロン素子である。図10は、光源
29からの入射光Pinに対する透過光Pout の特性、つ
まり光透過回路50の多重安定特性を示す図である。こ
の図において、Uは第1の光双安定領域、Vは第2の光
双安定領域である。
【0070】次に動作について説明する。まず、光透過
回路50の多重安定特性のうち第1の光双安定領域Uに
対応する光強度Pbのバイアス光Pinを光源29から照
射すると、この入射光Pinは第1の光双安定素子1を透
過して、透過光Pcとなって第2の光双安定素子52に
入射し、この素子52にてほとんど吸収されて透過状態
Bの状態にて受光素子30に受光される。つまり、第2
の光双安定素子51に入射した光Pcは非線形媒質によ
り屈折され、さらに光共振器内にて反射が繰り返されて
分散されることにより、光強度が弱まった透過光Pout
として出射される。この結果、低透過状態Bとなり、こ
れを受けた受光素子30はオフスイッチとなる。
【0071】次に、光源29から第1の制御パルス光P
sをバイアス光Pbに重畳して、つまり光透過回路50
の多重安定特性のうち第1の光双安定領域UのC点の光
強度(Pg)を越えて第2の光双方安定領域Vの変化点
dを下回る光強度(Ph)の入射光Pinを発射すると、
この入射光Pinは第1の光双安定素子1を透過し、さら
に第2の光双安定素子51を透過して受光素子30に受
光されて、この結果、受光素子30がオンとなる。つま
り、第2の光双安定素子51では光強度Pgを越える
と、非線形媒質にて屈折された光が光共振器内の反射に
よって位相が揃うため、入射光Pcのほとんどが一方
側、この場合、受光素子30側に透過してしまう。ま
た、パルス光Psが消えてバイアス光Pbのみとなって
も、非線形エタロン素子51の履歴現象により高透過状
態となったままである。この結果、光双安定領域Uの高
透過状態Aにて受光素子30は透過光Pout を受けてオ
ンスイッチとなる。
【0072】次に、光源29からバイアス光Pbに第2
の制御パルス光Prを重畳して、つまり、光透過回路5
0の多重安定特性のうち第2の光双安定領域Vでの変化
点の強度(Ph)を越える光強度(Pb+Pr)を発射
すると、この入射光Pinは第1の光双安定素子1にてほ
とんど吸収されて、第2の光双安定素子51に入射す
る。つまり、上記各実施例と同様に、第1の光双安定素
子1の多重量子井戸層4では光強度が増した光の吸収に
よりキャリアが形成されて、トンネリング効果により光
電流Iが急激に流れ始める。この光電流Iは外部回路6
に流れて、この結果、電気抵抗8にて電圧降下IRが発
生し、光双安定素子1に加わる電圧はVから(V−I
R)に下がっていく。この電圧変化は光双安定素子1の
真性半導体層5に加わる電界を減少させ、このフィード
バックの結果として、多重量子井戸層4にて吸収される
光の量が急激に増加して、第1の光双安定素子1を透過
する透過光Pcの光強度が急激に減少する。この結果、
パルス光Prが消えてバイアス光Pbに戻ると、第2の
光双安定素子51が低透過状態に戻ることにより、光透
過回路50が光双安定領域Uの低透過状態Bとなる。し
たがって、透過光Poutは弱まった状態にて受光素子3
0に受光されて、受光素子30はオフスイッチとなる。
【0073】以上のように本実施例では、光透過回路2
0をバイアス光Pbにて光双安定領域Uにバイアスして
おき、第1の制御パルスPsを重畳することにより、低
透過状態Bから高透過状態Aにスイッチングし、第2の
制御パルスPrを重畳させることにより高透過状態Aか
ら低透過状態Bにスイッチングすることができる。ま
た、光透過回路50に非線形エタロン素子を適用するこ
とにより、電源などの電気回路を用いることなく、簡単
に光多重特性を有する光スイッチング装置を構成するこ
とができる。
【0074】なお、本実施例では半導体回路にて形成さ
れた光双安定素子1と非線形エタロン素子51とを組み
合わせて光透過回路50を形成したが、本発明において
は図11および図12に示すように非線形エタロン素子
を積層した素子のみにて光透過回路を形成してもよい。
図11では、非線形エタロン素子51,51の間に誘電
体スペーサ54を挟んで光透過回路が形成されている。
図12では3枚のミラー52を用いてその中央のミラー
を共通にして、それぞれのミラー間に非線形媒質53,
53が挿入されている。
【0075】実施例4. 図13は請求項の発明の一実施例による光論理演算回
路の原理の一例を示す図である。本実施例においては、
図1または図7に示す光スイッチング装置が適用された
光論理演算回路について説明する。例えば、図1におい
て、光源29に2つの論理演算入力を設け、これらの入
力値に応じて所定の光強度の2つの制御パルスをバイア
ス光Pbに重畳して発生するように構成する。2つの制
御パルスの光強度は、図12に示すように演算種類によ
って4種類が考えられる。この図においてαはNAND
演算に適用される制御パルスであり、それぞれバイアス
された光双安定領域Sの変化点cを越えない光強度で、
かつ重畳された際に変化点cを越える光強度である。β
はNOR演算に適用される制御パルスであり、それぞれ
光双安定領域Sの変化点cを越え、かつ重畳された際に
次の光双安定領域Tまで達しない光強度である。γは対
等論理またはANDに適用される制御パルスであり、そ
れぞれ次の光双安定領域Tまでは達せず、重畳された際
に次の光双安定領域Tの変化点dを越える光強度であ
る。δはOR演算に適用される制御パルスであり、それ
ぞれ次の光双安定領域Tの変化点dを越え、重畳した際
に次の線形領域まで達する光強度である。図14はそれ
ぞれの入力に対する演算結果を示す図である。
【0076】次に動作について説明する。まず、光源2
9に第1の制御パルスαを設定した場合について説明す
ると、まず、光源29はバイアス光Pbにて光双安定領
域Sにバイアスする。この時の高透過状態を論理値”
1”、低透過状態を論理値”0”とする。初期状態では
論理値”1”であるとする。この状態にて、演算入力値
A,Bがともに”0”の場合、光源29は制御パルスを
重畳せず、バイアス光Pbのみを光透過回路20に投射
する。これにより、光透過回路20では透過状態は変化
せず、受光素子30には高透過状態にて透過光Pout
受ける。この結果、受光素子30はオンとなって、この
結果の論理出力が”1”となる。次に、演算入力値A
が”0”、演算入力値Bが”1”の場合、光源29は演
算入力値Bに対応する制御パルスAをバイアス光Pbに
重畳して出力する。これより、光透過回路20からはわ
ずかに光強度が増した透過光Pout が受光素子30にて
検出される。この結果、受光素子30はオンとなり、論
理出力として”1”が出力される。次いで、演算入力値
Aが”1”、演算入力値Bが”0”の場合、光源29は
演算入力値Aに対応する制御パルスBをバイアス光Pb
に重畳して出力する。この結果、上記と同様に受光素子
30は光透過回路20の高透過状態を検出してオンとな
り、論理出力値”1”を出力する。次いで、論理入力値
A,Bがともに”1”の場合、光源29は論理入力値A
に対応する制御パルスAと論理入力値Bに対応する制御
パルスBとをバイアス光Pbに重畳して出力する。これ
により、光透過回路20では光双安定領域Sの変化点c
を越えて、透過状態が低透過状態に変化し、制御パルス
A,Bが消えてバイアス光Pbのみになると、受光素子
30ではその光を検出して、オフとなる。この結果、受
光素子30からの演算結果として論理値”0”が出力さ
れる。
【0077】このようにそれぞれの制御パルスA,Bの
光強度が変化点cを越えず、重畳した場合に変化点cを
越える光強度の場合は、論理入力値がともに”1”の場
合のみ論理結果が”0”となるNAND論理の演算回路
が得られる。
【0078】次に、光源29に第2の制御パルスβを設
定すると、まず、上記と同様に光源29はバイアス光P
bにて光双安定領域Sにバイアスし、このときの初期状
態が論理値”1”であるとする。この状態にて、演算入
力値A,Bがともに”0”の場合、光源29は制御パル
スを重畳せず、バイアス光Pbのみを光透過回路20に
投射する。これにより、光透過回路20では透過状態は
変化せず、受光素子30には高透過状態にて透過光P
out を受ける。この結果、受光素子30はオンとなっ
て、この結果の論理出力が”1”となる。次に、演算入
力値Aが”0”、演算入力値Bが”1”の場合、光源2
9は演算入力値Bに対応する制御パルスAをバイアス光
Pbに重畳して出力する。この重畳光は、光双安定領域
Sの変化点cを越えるので、光透過回路20は低透過状
態に変化する。この結果、制御パルスAが消えてバイア
ス光Pbに戻ると、低透過状態の透過光Pout を受けた
受光素子30はオフとなり、論理出力として”0”が出
力される。次いで、演算入力値Aが”1”、演算入力値
Bが”0”の場合、光源29は演算入力値Aに対応する
制御パルスBをバイアス光Pbに重畳して出力する。こ
の結果、上記と同様に受光素子30は光透過回路20の
低透過状態を検出してオフとなり、論理出力値”0”を
出力する。次いで、論理入力値A,Bがともに”1”の
場合、光源29は論理入力値Aに対応する制御パルスA
と論理入力値Bに対応する制御パルスBとをバイアス光
Pbに重畳して出力する。この場合も、重畳光は光双安
定領域Sの変化点cを越えるのみであるので、光透過回
路20は低透過状態となって、制御パルスA,Bが消え
てバイアス光Pbのみになると、受光素子30ではその
光を検出して、論理値”0”が出力される。
【0079】このようにそれぞれの制御パルスA,Bの
光強度が変化点cを越え、かつ重畳した場合に次の変化
点dを越えない光強度の場合は、論理入力値がともに”
0”の場合のみ論理結果が”1”となるNOR論理の演
算回路が得られる。
【0080】次に、光源29に第3の制御パルスγを設
定すると、まず、上記と同様に光源29はバイアス光P
bにて光双安定領域Sにバイアスし、このときの初期状
態が論理値”1”であるとする。この状態にて、演算入
力値A,Bがともに”0”の場合は、上記と同様に光透
過回路20の透過状態は変化せず、受光素子30では高
透過状態の透過光Pout を受けオンとなって、この結果
の論理出力が”1”となる。次に、演算入力値Aが”
0”、演算入力値Bが”1”の場合、光源29は演算入
力値Bに対応する制御パルスAをバイアス光Pbに重畳
して出力する。この重畳光は、光双安定領域Sの変化点
cを越えるので、光透過回路20は低透過状態に変化す
る。この結果、制御パルスAが消えてバイアス光Pbに
戻ると、低透過状態の透過光Pout を受けた受光素子3
0はオフとなり、論理出力として”0”が出力される。
次いで、演算入力値Aが”1”、演算入力値Bが”0”
の場合、光源29は演算入力値Aに対応する制御パルス
Bをバイアス光Pbに重畳して出力する。この結果、上
記と同様に受光素子30は光透過回路20の低透過状態
を検出してオフとなり、論理出力値”0”を出力する。
次いで、論理入力値A,Bがともに”1”の場合、光源
29は論理入力値Aに対応する制御パルスAと論理入力
値Bに対応する制御パルスBとをバイアス光Pbに重畳
して出力する。この場合、重畳光は光双安定領域Tの変
化点dを越えるので、上述したように光透過回路20は
さらに低透過状態となる。次いで、制御パルスA,Bが
消えてバイアス光Pbのみになると、変化点dから経路
eを通って光透過回路20は高透過状態に戻る。この結
果、高透過状態の透過光Pout を受けた受光素子30は
オンとなって、論理値”1”が出力される。
【0081】このようにそれぞれの制御パルスA,Bの
光強度が変化点cを越え、かつ重畳した場合に次の変化
点dを越える光強度の場合は、論理入力値がともに”
0”およびともに”1”の場合に論理結果が”1”とな
る対等論理の演算回路が得られる。
【0082】次に、光源29に第3の制御パルスγを設
定し、かつ初期状態を”0”に設定すると、つまり、光
源29にてバイアス光Pbを発生して光双安定領域Sに
バイアスし、一旦、変化点cを越えるパルスを重畳して
光透過回路20を低透過状態とする。この状態にて、光
源29に演算入力値A,Bがともに”0”の入力を与え
ると、まずバイアス状態にて光透過回路20の透過状態
は変化せず、受光素子30では低透過状態の透過光P
out を受けオフとなって、この結果の論理出力が”0”
となる。次に、演算入力値Aが”0”、演算入力値B
が”1”の場合、光源29は演算入力値Bに対応する制
御パルスAをバイアス光Pbに重畳して出力する。この
重畳光は、光双安定領域Sの変化点cを越えるが変化点
dまで達しないので、光透過回路20は低透過状態のま
ま変化しない。この結果、制御パルスAが消えてバイア
ス光Pbに戻ると、低透過状態の透過光Pout を受けた
受光素子30はオフとなり、論理出力として”0”が出
力される。次いで、演算入力値Aが”1”、演算入力値
Bが”0”の場合、光源29は演算入力値Aに対応する
制御パルスBをバイアス光Pbに重畳して出力する。こ
の結果、上記と同様に受光素子30は光透過回路20の
低透過状態を検出してオフとなり、論理出力値”0”を
出力する。次いで、論理入力値A,Bがともに”1”の
場合に、光源29は論理入力値Aに対応する制御パルス
Aと論理入力値Bに対応する制御パルスBとをバイアス
光Pbに重畳して出力する。この場合、重畳光は光双安
定領域Tの変化点dを越えるので、上述したように光透
過回路20はさらに低透過状態となる。次いで、制御パ
ルスA,Bが消えてバイアス光Pbのみになると、変化
点dから経路eを通って光透過回路20は高透過状態に
変化する。この結果、高透過状態の透過光Pout を受け
た受光素子30はオンとなり、論理値”1”が出力され
る。
【0083】このようにそれぞれの制御パルスA,Bの
光強度が変化点cを越え、かつ重畳した場合に次の変化
点dを越える光強度の場合に、初期状態を”1”とする
と、論理入力値がともに”1”の場合に論理結果が”
1”となるAND論理の演算回路が得られる。
【0084】次に、光源29に第4の制御パルスδを設
定し、上記と同様に初期状態を”0”に設定すると、ま
ず、演算入力値A,Bがともに”0”の場合、バイアス
状態にて光透過回路20の透過状態は変化せず、受光素
子30では低透過状態の透過光Pout を受けオフとなっ
て、この結果の論理出力が”0”となる。次に、演算入
力値Aが”0”、演算入力値Bが”1”の場合、光源2
9は演算入力値Bに対応する制御パルスAをバイアス光
Pbに重畳して出力する。この重畳光は、光双安定領域
Tの変化点dを越えるので、バイアス光Pbに戻ると、
光透過回路20は低透過状態から高透過状態となる。こ
の結果、高透過状態の透過光Pout を受けた受光素子3
0はオンとなり、論理出力として”1”が出力される。
次いで、演算入力値Aが”1”、演算入力値Bが”0”
の場合も同様に、高透過状態となって受光素子30はオ
ンとなり、論理出力値”1”を出力する。次いで、論理
入力値A,Bがともに”1”の場合に、光源29は論理
入力値Aに対応する制御パルスAと論理入力値Bに対応
する制御パルスBとをバイアス光Pbに重畳して出力す
る。この場合、重畳光は光双安定領域Tの変化点dを越
えて、さらに低透過状態の線形領域に沿って上昇するが
変化点がないので、上述したようにバイアス光Pbに戻
ると、光透過回路20は高透過状態となる。この結果、
高透過状態の透過光Pout を受けた受光素子30はオン
となり、論理値”1”が出力される。
【0085】このようにそれぞれの制御パルスA,Bの
光強度が変化点dを越える光強度の場合に、初期状態
を”1”とすると、論理入力値のいずれか一方および両
方が”1”の場合に論理結果が”1”となるOR論理の
演算回路が得られる。
【0086】以上のように本実施例では、上記実施例で
ある図1または図7の光スイッチング装置を適用して、
論理入力値A,Bに対応する2つの制御パルスを所定の
光強度α〜δに設定することにより、NAND,NO
R,対等,AND,ORなどの各論理演算回路を構成す
ることができる。なお、本実施例では、図1または図7
の光スイッチング装置を光論理演算回路に適用したが、
図9〜図12に示す非線形エタロン素子を用いた光スイ
ッチング装置を適用してもよい。この場合、図15およ
び図16に示すように、第1の制御パルスαの設定によ
りAND論理の論理回路を構成し、第2の制御パルスβ
の設定によりOR論理、第3の制御パルスγの設定によ
り排他的論理和またはNAND論理、第4の制御パルス
δの設定によりNOR論理の論理回路をそれぞれ構成す
る。また、本実施例では制御パルスの光強度をそれぞれ
の論理に対応させて設定して論理回路を構成していた
が、本発明においては異なる波長により多重安定特性を
示す光スイッチング装置を適用して、制御パルスの波長
をそれぞれの論理に対応させてもよい。
【0087】実施例5. 図17は実施例5による光論理演算回路の原理の一例を
示す図である。本実施例において上記実施例4と異なる
点は、光源29からのバイアス光の光強度が光透過回路
20の多重安定特性のうち光双安定領域間のいずれかの
単一安定領域に設定されて、制御パルスの光強度が次の
単一安定領域まで達する強度を有する点である。詳しく
は、図17に示すように、εはバイアス光の光強度PB
1が第1の光双安定領域Sの前の高透過状態の単一安定
領域に設定され、それぞれの制御パルスP1,P2の光
強度がバイアス光PB1に重畳した場合に光双安定領域
Sを越え、かつ両パルスを重畳した際に第2の光双安定
領域Tを越える光強度である。ηはバイアス光の光強度
PB2が第1の光双安定領域Sと第2の光双安定領域T
との間の単一安定領域に設定され、それぞれの制御パル
スP1,P2の光強度が光双安定領域を越えて次の単一
安定領域に達する光強度である。図18はそれぞれの入
力に対する演算結果を示す図である。
【0088】次に動作について説明する。まず、光源2
9からバイアス光PB1を投射して第1の光双安定領域
Sの前の単一安定領域の一点Aにバイアスする。この状
態にて演算入力値がともに”0”の場合、制御パルスP
1,P2は発生されずバイアス状態であるので、光透過
回路20の透過状態は高透過状態となる。この結果、受
光素子30はオンとなり、この結果の論理出力値”1”
が出力される。次に、演算入力値の一方が”0”、他方
が”1”の場合、光源29は演算入力値に対応する制御
パルスP1またはP2をバイアス光Pbに重畳して出力
する。この重畳光は、第1の光双安定領域Sを越えてB
点に達するので、光透過回路20は高透過状態から低透
過状態となる。この結果、低透過状態の透過光Pout
受けた受光素子30はオフとなり、論理出力として”
0”が出力される。次いで、論理入力値A,Bがとも
に”1”の場合に、光源29はそれぞれの論理入力値に
対応して制御パルスP1とP2をバイアス光Pbに重畳
して出力する。この結果、光透過回路20では2つの光
双安定領域S,Tを越えて、高透過状態の単一安定領域
の一点Cに達し、受光素子30はオンとなり演算値”
1”が出力される。
【0089】一方、光源29からバイアス光PB2を投
射して第1の光双安定領域Sと第2の光双安定領域Tの
間の低透過状態の単一安定領域にバイアスする場合、こ
の状態にて演算入力値がともに”0”の際には、上記と
同様に制御パルスP1,P2が発生されずバイアス状態
であるので、光透過回路20は低透過状態となる。この
結果、受光素子30はオフとなり、演算結果”0”が出
力される。次に、演算入力値のいずれかが”1”となる
と、光源29はこれらに対応した制御パルスP1または
P2をバイアス光PB1に重畳して発生する。この結
果、光透過回路20は第2の光双安定領域Tを越えた高
透過状態の単一安定領域の一点Cに移り、受光素子では
高透過状態の透過光Pout を受けてオンとなる。したが
って、この結果の論理結果は”1”となる。次に、演算
入力値がともに”1”の場合には、光源29からバイア
ス光PB2に2つの制御パルスP1,P2を重畳して投
射すると、光透過回路20では2つの光双安定領域T,
Uを越えて、低透過状態の単一安定領域の一点Dに移
る。この結果、受光素子30はオフとなって、論理演算
結果”0”が出力される。
【0090】以上のように本実施例では、光源29から
のバイアス光PB1,PB2にて光透過回路20をいず
れかの単一安定領域に設定し、演算入力値に対応する制
御パルスにて他の単一安定領域に変化させるので、バイ
アス光PB1にて高透過状態の単一領域に設定すると、
演算入力値がともに同じ値の場合に演算出力が”1”と
なる対等論理の論理演算回路を形成することができ、ま
た、バイアス光PB2にて低透過状態の単一領域に設定
すると、演算入力値がともに異なる場合に演算出力が”
1”となる排他的論理和の論理演算回路を形成すること
ができる。なお、本実施例では図1または図7の光スイ
ッチング装置を適用して光論理演算回路を形成したが、
本発明においては図9ないし図12に示す非線形エタロ
ン素子を用いた光スイッチング装置を適用してもよい。
この場合、図19および図20に示すように低い出力の
バイアス光PB1にて排他的論理和の論理演算回路を構
成することができる。また、本実施例の場合、バイアス
光の光強度を変えてそれぞれの領域に設定する場合を例
に挙げて説明したが、本発明においては波長の異なるバ
イアス光にてそれぞれの領域に設定し、波長の異なる制
御パルスにてその状態を変化させてもよい。
【0091】実施例6. 図21は請求項16の発明の一実施例による画像処理装
置の構成を示す図である。この図において、60は例え
ば図7に示す光透過回路31が基板61の上に2次元状
にそれぞれの画素として配列された2次元アレーであ
る。本実施例では、この2次元アレー60に2つの画像
の入力パターンを照射して、両パターンの照合を行う。
例えば、図22はNAND論理を利用して2つのパター
ンの共通部分のみが反転した状態にて2次元アレー60
に記憶される。この図において、62は第1の入力パタ
ーンを照射する第1の画像入力装置であり、光強度を調
節自在な例えば液晶スイッチにて形成されている。63
は第2の入力パターンを照射する第2の画像入力装置、
64は第1および第2の画像入力装置62,63からの
第1のパターンおよび第2のパターンを2次元アレーに
通に照射する半透鏡である。65はバイアス光を照射す
る光源であって、バイアス光に重畳して2次元アレーの
各素子をリセットするための所定の強度のパルス光を照
射する。
【0092】次に動作を説明する。まず、光源65から
2次元アレー60にバイアス光を照射する。このバイア
ス光は2次元アレー60のそれぞれの光透過素子31を
それぞれの多重安定特性におけるいずれかの光双安定領
域にバイアスする。これにより、2次元アレー60はす
べての素子31が例えば高透過状態に設定される。次い
で、第1および第2の画像入力装置62,63から第1
および第2の入力パターンを半透鏡64を介して照射す
る。この場合、第1および第2の画像入力装置62,6
3は照射するパターンの明るい部分(図面にて白い部
分)の光強度を素子31の光双安定領域の変化点を越え
ない光強度で、かつ重畳された際に変化点を越える光強
度に調節して照射する。これにより、2次元アレー60
では、図22に示すように第1の入力パターンと第2の
入力パターンの明るい部分が重畳された部分の光透過素
子31が低透過状態となって反転する。
【0093】次に、光源65からリセット光を照射して
2次元アレー60をリセットして、第1の画像入力装置
62と第2の画像入力装置63とを調整して、入力パタ
ーンの光強度を光双安定領域の変化点を越えて、かつ重
畳した際に次の変化点まで達しない光強度にすると、こ
れらのパターンが照射された2次元アレー60では図2
3に示すように両パターンのいずれかの明るい部分が反
転して記憶される。
【0094】同様に光源65からリセット光を照射して
2次元アレー60をリセットして、第1の画像入力装置
62と第2の画像入力装置63とを調整して、入力パタ
ーンの光強度を光双安定領域の変化点を越えて、かつ重
畳した際に次の変化点まで達する光強度にすると、これ
らのパターンが照射された2次元アレー60では図24
に示すように両パターンの明るい部分で重なっていない
部分のみが反転して記憶される。
【0095】以上のように本実施例では、多重安定特性
を有する光透過回路31を2次元状に配列した2次元ア
レー60にて2つの入力パターンの各種の照合を行うこ
とができ例えば、第1の入力パターンを見本として、第
2の入力パターンに検査品のパターンなどを写し出すこ
とにより、それぞれの製品が規格に合っているか否かの
検査などを行い得る。
【0096】なお、本実施例においてはリセット光によ
って光双安定領域の高透過状態にリセットするように構
成したが、リセット光の強度を光双安定領域の変化点を
越えるように調整することにより光双安定領域の低透過
状態にリセットしてもよい。この場合、入力パターンの
光強度を光双安定領域の変化点を越えて、かつ重畳した
際に次の変化点まで達する光強度にすると、両入力パタ
ーンの共通点のみ残して反転する照合画像が得られる。
また、同様に入力パターンの光強度を光双安定領域の次
の変化点を越えるように設定すると、両パターンのいず
れか明るい部分を残して反転する照合画像が得られる。
また、上記実施例においてはバイアス光をいずれかの光
双安定領域にバイアスして、上記各光強度にて入力パタ
ーンを2次元アレー60に照射するように構成したが、
バイアス光をいずれかの単一安定領域にバイアスして、
それぞれ光双安定領域を越える光強度の入力パターンを
照射するように構成してもよい。この場合、バイアス光
を高透過状態の単一安定領域に設定すると、図25に示
すように2つパターンの重なっていない部分を残した部
分が反転する照合画像が得られる。この画像は、例え
ば、非線形エタロンを用いた図9の透過回路を2次元ア
レーに適用した場合にも得ることができる。このよう
に、本実施例の画像処理装置は、上記各実施例1〜4の
それぞれの組み合わせにて構成することができ、これら
の組み合わせはすべて本発明に含まれる。
【0097】実施例7. 図26は実施例7による画像処理装置の原理を示す図で
ある。本実施例においては、図21に示す2次元アレー
60を適用して1つの画像の入力パターンのエッジ検出
などを行う。この場合、2次元アレー60のそれぞれの
光透過素子31はその多重量子井戸層34,36の厚み
または逆バイアス電圧などが調整されて図26に示すよ
うな多重安定特性が得られている。また、この2次元ア
レー60へ入力パターンを照射する画像入力装置はその
光強度Pinが第2の変化点dを越えるように設定されて
いる。また、バイアス光PBは第1の光双安定領域Sに
設定されて2次元アレー30の素子31をすべて高透過
状態Aにする。図27はエッジ検出の動作を示す図であ
る。
【0098】次に、動作について説明する。まず、光源
から2次元アレー60にバイアス光PBを照射してそれ
ぞれの光透過素子31を高透過状態にする。次いで、画
像入力装置から例えば、図27(a)に示す入力パター
ンを照射する。この場合、2次元アレー60に照射され
た入力パターンはそのエッジの部分が図27に示すよう
に明るい部分と暗い部分にかけて光強度の傾斜が生じ
る。これにより、2次元アレー60では、そのエッジの
強度Pin1 〜Pin2 に該当する光透過素子31にて高透
過状態から低透過状態に反転して図27(C)に示すよ
うに検出される。図28はこの結果の平面図である。
【0099】以上のように本実施例では、2次元アレー
60を利用して画像のエッジ抽出を行うことができる。
また、同じ入力パターンにてリセットせずにバイアス光
PBを順次変化させて複数回照射することにより、図2
9に示すように入力パターンの等光強度線Lなども得る
ことができる。さらに、図30に示すように入力パター
ンPinの光強度が一様な場合においても、入力パターン
のエッジ近傍がそれぞれの素子の一部分のみしか照射さ
れないので、入力パターンの内部より入力光強度が弱く
なってエッジ近傍のみ暗くなったエッジ抽出を行うこと
ができる。なお、本実施例ではバイアス状態を双安定領
域においた場合の光対等論理演算を利用したものである
が、排他的論理和を利用してもエッジ部分のみ高透過状
態にした抽出画像を得ることができる。また、本実施例
ではバイアス状態を双安定領域においた場合の例を説明
したが、本発明においては単一安定領域にバイアスした
場合も適用することができる。
【0100】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
多重安定特性を有する光透過手段に入射光発生手段から
バイアス光および光強度が異なる制御パルス光のいずれ
かを重畳して投射するように構成したので、多重安定特
性に含まれる複数の透過状態をバイアス光に光強度の異
なる制御パルスを重畳することにより可逆的にスイッチ
ングすることができる。したがって、光源に特殊なイン
バータなどを用いることなく、純光学的なパルスの付加
のみにて全光型のスイッチング装置を構成することがで
きる効果がある。
【0101】請求項2の発明によれば、入射光発生手段
からのバイアス光にて光透過手段の光多重安定特性のう
ち2つの光透過状態を有する光双安定領域にバイアスし
て、その2つの状態間をバイアス光に強度の異なる2つ
の制御パルス光のいずれかを重畳してスイッチングする
ように構成したので、純光学的なパルス光のみを用いて
2値論理などの回路に適用することができる効果があ
る。
【0102】請求項の発明によれば、複数の光双安定
素子のうち少なくとも1つの光双安定素子に半導体量子
井戸光吸収層を有するように構成したので、高速かつ少
ない光エネルギーによって、光の透過状態を有効に変化
させる効果がある。
【0103】請求項の発明によれば、複数の光双安定
素子のうち少なくとも1つの光双安定素子に非線形エタ
ロン素子を適用したので、他の電気回路を用いることな
く簡易な構成にて光透過手段を構成し得る効果がある。
【0104】請求項の発明によれば、複数個の光双安
定素子を光学的に直列に配置して積層した集積素子に構
成したので、光透過手段を小型に構成し得る効果があ
る。
【0105】請求項の発明によれば、2つの半導体量
子井戸光吸収領域を含むn-i-p-i-n型またはp-i-n-i-p
型の集積素子により光透過手段を構成したので、光透過
手段を小型に、かつ高速、低エネルギーにて動作させ得
る効果がある。
【0106】請求項の発明によれば、2つの非線形エ
タロン素子を誘電体スペーサ層をはさんで積層した集積
素子により光透過手段を構成したので、より簡易に小型
な光透過手段を構成し得る効果がある。
【0107】請求項の発明によれば、2つの非線型エ
タロン素子の一方のミラーを共用した積層集積素子によ
り光透過手段を構成したので、さらに小型な光透過手段
を簡易に構成し得る効果がある。
【0108】請求項の発明によれば、多重安定特性を
有する光スイッチング装置を利用して光論理演算回路を
構成したので、純光学的なパルス光にて動作する高速な
論理演算を行い得る効果がある。
【0109】請求項10の発明によれば、純光学的な制
御パルス光を用いてANDやNANDなどの論理演算を
行い得る。
【0110】請求項11の発明によれば、純光学的な制
御パルス光を用いてORやNORなどの論理演算を有効
に行い得る効果がある。
【0111】請求項12の発明によれば、純光学的な制
御パルス光を用いて対等論理または排他的論理和などの
論理演算を有効に行い得る効果がある。
【0112】請求項13の発明によれば、純光学的な制
御パルス光を用いてANDやNANDなどの論理演算を
有効に行い得る効果がある。
【0113】請求項14の発明によれば、純光学的な制
御パルス光を用いてORやNORなどの論理演算を有効
に行い得る効果がある。
【0114】請求項15の発明における光論理演算回路
は、純光学的な制御パルス光を用いて対等論理または排
他的論理和などの論理演算を有効に行い得る効果があ
る。
【0115】請求項16の発明における画像処理装置
は、光多重特性を有する2次元アレーを利用して、純光
学的な画像の照合などを行うことができる効果がある。
【0116】請求項17の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンの共通の明るい部分のみを有
効に抽出し得る効果がある。
【0117】請求項18の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンのいずれかの明るい部分およ
び共通の明るい部分を有効に抽出できる効果がある。
【0118】請求項19の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンのいずれかの明るい部分のみ
を有効に抽出できる効果がある。
【0119】請求項20の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンの共通の明るい部分以外の部
分を有効に抽出できる効果がある。
【0120】請求項21の発明における画像処理装置
は、画像入力手段から2次元アレーに照射された2つの
画像における入力パターンの共通の暗い部分のみを有効
に抽出できる効果がある。
【0121】請求項22の発明における画像処理装置
は、2つの画像からの入力パターンに共通な部分のみを
有効に抽出できる効果がある。
【0122】請求項23の発明における画像処理装置
は、光多重特性を有する2次元アレーを利用してある画
像のエッジ抽出などを有効に行うことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例による光スイッチン
グ装置の構成を示す図である。
【図2】図1の実施例における多重安定特性をの一例を
示す図である。
【図3】図1の実施例における多重安定特性の一例を示
す図である。
【図4】図1の実施例における多重安定特性の一例を示
す図である。
【図5】図1の実施例における多重安定特性の一例を示
す図である。
【図6】図1の実施例における多重安定特性の一例を示
す図である。
【図7】請求項の発明の一実施例による光スイッチン
グ装置の構成を示す図である。
【図8】請求項1の発明による光スイッチング装置の光
多重安定特性の一例を示す図である。
【図9】請求項の発明の一実施例による光スイッチン
グ装置の構成を示す図である。
【図10】図9の実施例による多重安定特性の一例を示
す図である。
【図11】請求項の発明の一実施例による光スイッチ
ング装置の構成を示す図である。
【図12】請求項8の発明の一実施例による光スイッチ
ング装置の構成を示す図である。
【図13】請求項の発明の一実施例による光論理演算
回路の原理を示す図である。
【図14】図13の実施例による演算結果を示す図であ
る。
【図15】請求項の発明の他の実施例による光論理演
算回路の原理を示す図である。
【図16】図15の実施例による演算結果を示す図であ
る。
【図17】実施例5の発明の一実施例による光論理演算
回路の原理を示す図である。
【図18】図17の実施例による演算結果を示す図であ
る。
【図19】実施例5の発明の他の実施例による光論理演
算回路の原理を示す図である。
【図20】図19の実施例による演算結果を示す図であ
る。
【図21】請求項16の発明の一実施例による画像処理
装置の要部を示す斜視図である。
【図22】請求項17の発明の一実施例による画像処理
装置の構成を示す概略配置図である。
【図23】請求項18の発明の一実施例による画像処理
装置の構成を示す概略配置図である。
【図24】請求項19の発明の一実施例による画像処理
装置の構成を示す概略配置図である。
【図25】請求項20の発明の一実施例による画像処理
装置の構成を示す概略配置図である。
【図26】実施例7の発明の一実施例による画像処理装
置の原理を示す図である。
【図27】図26の一実施例による画像処理装置の動作
を説明するための図である。
【図28】図26の一実施例による画像処理パターンの
一例を示す図である。
【図29】図26の一実施例による画像処理パターンの
一例を示す図である。
【図30】図26の一実施例による画像処理の他の例を
示す図である。
【図31】従来の光スイッチング装置の構成を示す図で
ある。
【図32】従来の光スイッチング装置による光双安定特
性を示す図である。
【符号の説明】
4,24,34,37 多重量子井戸層 20,31,50,51 光透過手段 29 光源(入射光発生手段) 30 受光素子(受光手段) 60 2次元アレー 62,63 画像入力装置(画像入力手段) 65 光源(バイアス光発生手段) Pb バイアス光 Ps,Pr 制御パルス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Appl.Phys.Lett.,V ol.59 pp.1016−1018(Augu st 26,1991) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 3/00 - 3/02 G06E 1/00 - 3/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ光双安定特性を有する複数の光
    双安定素子が光学的に直列に配置されて形成され、ある
    強度の光に対して少なくとも2つ以上の異なる透過状態
    を示す光多重安定領域を複数含む光多重安定特性を有す
    る光透過手段と、該光透過手段に光を入射させる入射光
    発生手段であって、前記光透過手段のいずれかの光双安
    定領域に対応する光強度のバイアス光を発生し、かつ該
    バイアス光に光強度が異なる複数の制御パルス光のいず
    れかを重畳して発生する入射光発生手段と、該入射光発
    生手段から発生されて前記光透過手段を透過した透過光
    を受光して前記光透過手段の異なる透過状態を検出する
    受光手段とを備えることで前記2つ以上の異なる透過状
    態間を可逆的にスイッチすることを特徴とする光スイッ
    チング装置。
  2. 【請求項2】 前記光透過手段は、光多重安定特性のう
    ち少なくともいずれか一つの光双安定領域が所定の強度
    の光に対して高透過状態および低透過状態の2つの光透
    過状態を有し、前記入射光発生手段は、前記光透過手段
    の2つの光透過状態を有する光双安定領域に対応する光
    強度のバイアス光を発生し、該バイアス光に強度の異な
    る2種類の制御パルス光のいずれかを重畳することで前
    記高透過状態および低透過状態の2つの光透過状態間を
    可逆的にスイッチすることを特徴とする請求項1に記載
    の光スイッチング装置。
  3. 【請求項3】 前記光透過手段は、少なくとも1つの光
    双安定素子として半導体量子井戸光吸収層を有する光双
    安定素子を含むことを特徴とする請求項に記載の光ス
    イッチング装置。
  4. 【請求項4】 前記光透過手段は、少なくとも1つの光
    双安定素子として非線形屈折率媒質をミラー間に挿入し
    た非線形エタロン素子を含むことを特徴とする請求項
    に記載の光スイッチング装置。
  5. 【請求項5】 前記光透過手段は、複数個の光双安定素
    子が光学的に直列に配置されて積層された集積素子にて
    形成されていることを特徴とする請求項に記載の光ス
    イッチング装置。
  6. 【請求項6】 前記集積素子は、2つの半導体量子井戸
    光吸収領域を含むn-i-p-i-n 型またはp-i-n-i-p 型の集
    積素子にて形成されていることを特徴とする請求項
    記載の光スイッチング装置。
  7. 【請求項7】 前記集積素子は、2つの非線形エタロン
    素子を誘電体スペーサ層をはさんで積層した素子にて形
    成されていることを特徴とする請求項に記載の光スイ
    ッチング装置。
  8. 【請求項8】 前記集積素子は、2つの非線型エタロン
    素子の一方のミラーを共用した集積素子が用いられるこ
    とを特徴とする請求項に記載の光スイッチング装置。
  9. 【請求項9】 それぞれ光双安定特性を有する複数の光
    双安定素子が光学的に直列に配置されて形成され、ある
    強度の光に対して少なくとも2つ以上の異なる透過状態
    を示す光双安定領域を複数含む光多重安定特性を有する
    光透過手段と、該光透過手段に光を入射させる入射光発
    生手段であって、前記光透過手段のいずれかの光双安定
    領域に対応する光強度のバイアス光を発生し、かつ該バ
    イアス光に所定の光強度を有する複数の制御パルス光を
    重畳して発生する入射光発生手段と、該入射光発生手段
    から発生されて前記光透過手段を透過した光を受光し
    て、前記光透過手段の異なる透過状態を検出する受光手
    段とを備え、前記入射光発生手段は、少なくとも2つの
    演算入力値に基づいて制御パルス光をバイアス光に重畳
    して発生し、前記受光手段は、前記光透過手段からの透
    過光の検出結果を論理演算出力値として出力することを
    特徴とする光論理演算回路。
  10. 【請求項10】 前記複数の制御パルス光は、それぞれ
    が光双安定領域の透過状態を変化させる領域を越えず、
    かつ重畳した際に光双安定領域の透過状態を変化させる
    領域を越える光強度を有することを特徴とする請求項
    に記載の光論理演算回路。
  11. 【請求項11】 前記複数の制御パルスは、それぞれが
    光双安定領域の透過状態を変化させる領域を越え、かつ
    重畳した際に次の光双安定領域まで達しない光強度を有
    することを特徴とする請求項に記載の光論理演算回
    路。
  12. 【請求項12】 前記複数の制御パルス光は、それぞれ
    が光双安定領域の透過状態を変化させる領域を越えて次
    の光双安定領域まで達しない光強度を有し、さらに重畳
    した際に次の光双安定領域まで達する光強度を有するこ
    とを特徴とする請求項に記載の光論理演算回路。
  13. 【請求項13】 前記複数の制御パルス光は、それぞれ
    次の光双安定領域まで達して次の光双安定領域の透過状
    態を変化させる領域を越えない光強度を有し、さらに重
    畳した際に次の光双安定領域の透過状態を変化させる領
    域を越える光強度を有することを特徴とする請求項
    記載の光論理演算回路。
  14. 【請求項14】 前記複数の制御パルス光は、それぞれ
    次の光双安定領域の透過状態を変化させる領域を越える
    光強度を有することを特徴とする請求項に記載の光論
    理演算回路。
  15. 【請求項15】 それぞれ光双安定特性を有する複数の
    光双安定素子が光学的に直列に配置されて形成され、
    る強度の光に対して少なくとも2つ以上の異なる透過状
    態を示す光双安定領域を複数含む光多重安定特性を有す
    る光透過手段と、該光透過手段に光を入射させる入射光
    発生手段であって、前記光透過手段の多重安定領域にお
    ける光双安定領域間のいずれかの単一安定領域に対応す
    る光強度のバイアス光を発生し、かつ該バイアス光に所
    定の光強度を有する複数の制御パルス光を重畳して発生
    する入射光発生手段と、該入射光発生手段から発生され
    て前記光透過手段を透過した透過光を受光して前記光透
    過手段の異なる透過状態を検出する受光手段とを備え、
    前記入射光発生手段は、少なくとも2つの演算入力値に
    基づいて制御パルス光をバイアス光に重畳して発生し、
    前記受光手段は、前記透過手段からの透過光の検出結果
    を論理演算出力値として出力することを特徴とする光論
    理演算回路。
  16. 【請求項16】 それぞれ光双安定特性を有する複数の
    光双安定素子が光学的に直列に配置されて形成され、
    る強度の光に対して少なくとも2つ以上の異なる透過状
    態を示す光双安定領域を複数含む光多重安定特性を有す
    る光透過素子をそれぞれの画素として2次元状に配列し
    た2次元アレーと、該2次元アレーにそれぞれの光透過
    素子のいずれか一つの光双安定領域に対応する光強度の
    バイアス光を照射するバイアス光発生手段と、少なくと
    も2つの画像からの入力パターンを所定の光強度にて前
    記2次元アレーに照射する画像入力手段と、前記2次元
    アレーのそれぞれの光透過素子にそれらの光双安定領域
    をいずれか一つの透過状態にリセットするためのパルス
    光を照射するリセット手段とを有することを特徴とする
    画像処理装置。
  17. 【請求項17】 前記画像入力手段は、入力パターンの
    明るい部分がそれぞれ光双安定領域の透過状態を変化さ
    せる領域を越えず、かつ重畳した際に光双安定領域の透
    過状態を変化させる領域を越える光強度を有する入力パ
    ターン光を前記2次元アレーに照射することを特徴とす
    る請求項16に記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 前記画像入力手段は、入力パターンの
    明るい部分がそれぞれ光双安定領域の透過状態を変化さ
    せる領域を越え、かつ重畳した際に次の光双安定領域ま
    で達しない光強度を有する入力パターン光を前記2次元
    アレーに照射することを特徴とする請求項16に記載の
    画像処理装置。
  19. 【請求項19】 前記画像入力手段は、入力パターンの
    明るい部分がそれぞれ光双安定領域の透過状態を変化さ
    せる領域を越えて次の光双安定領域まで達しない光強度
    を有し、さらに重畳した際に次の光双安定領域まで達す
    る光強度を有する入力パターン光を前記2次元アレーに
    照射することを特徴とする請求項16に記載の画像処理
    装置。
  20. 【請求項20】 前記画像入力手段は、入力パターンの
    明るい部分がそれぞれ次の光双安定領域まで達して次の
    光双安定領域の透過状態を変化させる領域を越えない光
    強度を有し、さらに重畳した際に次の光双安定領域の透
    過状態を変化させる領域を越える光強度を有する入力パ
    ターン光を前記2次元アレーに照射することを特徴とす
    る請求項16に記載の画像処理装置。
  21. 【請求項21】 前記画像入力手段は、入力パターンの
    明るい部分がそれぞれ次の光双安定領域の透過状態を変
    化させる領域を越える光強度を有する入力パターン光を
    前記2次元アレーに照射することを特徴とする請求項
    に記載の画像処理装置。
  22. 【請求項22】 前記バイアス光発生手段は、前記光透
    過手段の多重安定特性における光双安定領域間のいずれ
    かの単一安定領域に対応する光強度のバイアス光を前記
    2次元アレーに照射することを特徴とする請求項16
    記載の画像処理装置。
  23. 【請求項23】 それぞれ光双安定特性を有する複数の
    光双安定素子が光学 的に直列に配置されて形成され、
    る強度の光に対して少なくとも2つ以上の異なる透過状
    態を示す光双安定領域を複数含む光多重安定特性を有す
    る光透過素子をそれぞれの画素として2次元状に配列し
    た2次元アレーと、該2次元アレーにそれぞれの光透過
    素子のいずれか一つの光双安定領域に対応する光強度の
    バイアス光を照射するバイアス光発生手段と、一つの画
    像からの入力パターンをその有効部分の光強度を変えて
    前記2次元アレーに照射する画像入力手段と、前記2次
    元アレーのそれぞれの光透過素子にそれらの光双安定領
    域をいずれか一つの透過状態にリセットするためのパル
    ス光を照射するリセット手段とを有することを特徴とす
    る画像処理装置。
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