JP3008167U - 洗濯ネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ネット本体そのものが縺れたり、安易に折り畳
まれるといった変形を阻止すると共に、帽子又はシュー
ズであっても型崩れなく洗濯機で安心して丸洗いするこ
とができる便利な洗濯ネットを提供する。 【構成】ネット本体１の所定位置に、該ネット本体１内
と連通する鍔入れ部１ａを突設せしめると共に、この鍔
入れ部１ａ内に、型崩れを防止するための可撓性基板３
を着脱自在に配設せしめる。この可撓性基板３は、浮力
を有するウレタンや発泡樹脂材等の適宜素材から成形さ
れており、また、好ましくは、前記ネット本体１の中に
可撓性基板４を変位自在に配設するのが良い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、洗濯ネットの改良に関し、更に詳しくは、帽子又はシューズを洗濯 機で丸洗いするのに便利な洗濯ネットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、斯かる洗濯ネットとしては、例えば、実公平２−４３３５２号公報に開 示された構成のものが従来例として既に周知である。この従来の洗濯ネットは、 図８に示すように、角袋状をなすネット本体（ネット袋主体）１の上端縁から少 し離れた位置に、ファスナー２を該上端縁に平行にネット本体１の幅一杯に取り 付けている洗濯ネットにおいて、ネット本体１と略同形な仕切部８と、その仕切 部８の上端で折曲し連続する折返し部９とからなる仕切ネット１０をネット本体 １の内側に介在させ、仕切部８の上端と折り返し部９の自由端を除く辺縁箇所で ネット本体１に固着すると共に、折返し部９の自由端位置をファイナー位置に略 合致させてなる構成を有していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の洗濯ネットにあっては、ネット本体１内が仕切 ネット１０で仕切られているため、下着類等の如き比較的薄い生地の物しか入れ ることができず、帽子や靴といった嵩張ったものを入れての洗濯ができないとい った問題を有するものであった。

【０００４】 しかも、洗濯槽内に入れられた際には、ネット本体１が洗濯水上に浮遊するこ となく洗濯渦に揉まれてしまうため、ネット本体１そのものが縺れたり、安易に 折り畳まれるといった変形を来してしまうものであった。

【０００５】 本考案はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、ネット本体そのも のが縺れたり、安易に折り畳まれるといった変形を阻止すると共に、帽子又はシ ューズであっても型崩れなく洗濯機で安心して丸洗いすることができる便利な洗 濯ネットを提供することを目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述の如き従来の問題点を解決し、所期の目的を達成するため本考案の要旨と する構成は、所望形状に成形されたネット本体の中に、帽子やシューズ等の被洗 濯物に合わせて型取られた可撓性基板を配設してなる洗濯ネットに存する。

【０００７】 また、前記ネット本体は、該ネット本体内と連通する鍔入れ部を備えると共に 、前記鍔入れ部内に前記可撓性基板を配設するのが良い。

【０００８】 更に、前記ネット本体内に、帽子の型崩れを防止するための可撓性基板を変位 自在に配設するのが好ましい。

【０００９】 また、前記ネット本体は、左右一対のシューズを保持するための可撓性基板を 内設してなると共に、少なくとも前記シューズの靴底に対応する部分に泥捕集部 を設けても良い。

【００１０】 更に、前記可撓性基板は、浮力を有する可撓性材料で成形するのが良い。

【００１１】

【作用】

このように構成される本考案の洗濯ネットは、所望形状に成形されたネット本 体の中に、帽子やシューズ等の被洗濯物に合わせて型取られた可撓性基板を配設 したことによって、従来では不向きとされていた帽子やシューズなどの洗濯機で の丸洗いが、型崩れを来すことなく、簡単になし得ることとなる。

【００１２】 また、前記ネット本体は、該ネット本体内と連通する鍔入れ部を備えると共に 、前記鍔入れ部内に前記可撓性基板を配設すれば、帽子の鍔を前記可撓性基板の 上に載置させた状態での洗濯が可能となる。

【００１３】 更に、前記ネット本体内に、帽子の型崩れを防止するための可撓性基板を変位 自在に配設すれば、洗濯水中に投入された場合に、斯かる可撓性基板が洗濯水上 に浮上しようとするため、帽子内部を、常時、上方へと押し上げて帽子を保形す ることとなる。

【００１４】 また、前記ネット本体は、一対のシューズを保持するための可撓性基板を内設 してなると共に、少なくとも前記シューズの靴底に対応する部分に泥捕集部を設 ければ、斯かる洗濯ネットが洗濯水中に投入された場合、前記ネット本体内にセ ットされたシューズの荷重が下方にかかっても、ネット本体は、前記可撓性基板 の浮力により、常時、水平配置になるように浮遊し得ると共に、仮令、洗濯渦に 揉まれても、ネット本体そのものが縺れたり、安易に折り畳まれるといった変形 が阻止され、しかも、シューズの靴底等に付着している砂や泥等が、前記泥捕集 部内に滞留し得ることとなる。

【００１５】 更には、前記可撓性基板を浮力を有する可撓性材料で成形すれば、仮令、洗濯 渦に揉まれても、常時、ネット本体が上方へ浮上しようとすると共に、ネット本 体そのものが安易に縺れたり、折り畳まれるといった変形を阻止し得ることとな る。

【００１６】

【実施例】

次に、本考案の第１実施例を図１〜図４を参照しながら説明する。図中Ａは、 本考案に係る帽子洗い用の洗濯ネットであり、この洗濯ネットＡは、被洗濯物で ある帽子と略相似形に形成されたネット本体１と、該ネット本体１の後端側に装 着された開閉ファスナー２とを備えている。

【００１７】 前記ネット本体１は、柔軟性を有するポリエステル等の合成樹脂フィラメント にて略円形状に編み上げられたネットからなり、先端側に帽子の鍔部を被装する ための鍔入れ部１ａが、前記ネット本体１内と連通すべく突設されている。

【００１８】 また、この鍔入れ部１ａ内には、図２に示すように、型崩れを防止するための 可撓性基板３が着脱自在に配設されている。この可撓性基板３は、浮力を有する ウレタンや発泡樹脂材等の適宜素材から成形されており、所々に洗濯水を効果的 に挿通するための通水路３ａ，３ａが形成されている。

【００１９】 一方、前記ネット本体１の中にも、図３に示すように、ドーナツ状に形成され た可撓性基板４が変位自在に配設されている。この可撓性基板４は、前記可撓性 基板３と同様、発泡樹脂材等の適宜素材から成形されており、洗濯時において、 帽子の中に詰められるものである。

【００２０】 このように構成される本考案の洗濯ネットＡは、開閉ファスナー２を開けて被 洗濯物である帽子を、該帽子の鍔部を前記鍔入れ部１ａ内に挿着すべく、ネット 本体１内に入れると共に、前記可撓性基板３を帽子内にセットして前記ファスナ ー２を閉めるだけで、洗濯槽内に入れての丸洗いが可能となる。

【００２１】 しかも、前記可撓性基板２が鍔部の下に敷設されていると共に、可撓性基板３ が洗濯水上に浮遊しようとするため、帽子内部を、常時、上方へと押し上げて斯 かる帽子を保形するため、洗濯機でも型崩れなく安心して洗えることができるの である。

【００２２】 次に、本考案の第２実施例を図５〜図７を参照しながら説明する。尚、理解を 容易にするため、前述した第１実施例と同一部分は同一符号で示し、構成の異な る処のみを新たな番号を付して以下に説明する。

【００２３】 図５は、本考案に係るシューズ洗い用の洗濯ネットを示す説明図であり、この 洗濯ネットＣは、袋状に形成されたネット本体１と、該ネット本体１の後端側に 装着された開閉ファスナー２とを備えている。

【００２４】 前記ネット本体１は、第１実施例と同様、柔軟性を有するポリエステル等の合 成樹脂フィラメントにて編み上げられたネットからなり、中に、可撓性基板５が 着脱自在に配設されている。

【００２５】 この可撓性基板５は、浮力を有するウレタンや発泡樹脂材等の適宜素材から成 形されており、図６に示すように、被洗濯物であるシューズ一対を嵌合保持でき る大きさにくり抜かれてなる嵌合孔５ａ，５ａを備えている。

【００２６】 一方、シューズの靴底に対応する前記ネット本体１の底面には、図７に示すよ うに、砂や泥等を捕集するための泥捕集部６が設けられている。この泥捕集部６ は、前記ネット本体１の内部に張設されたネット６ａを介して形成されており、 前記開閉ファスナー２に近接した位置に泥取出口６ｂが形成されている。

【００２７】 また、前記ネット本体１の前端（頂端）には、吊下部材７が縫製されている。 この吊下部材７は軟性の紐材等にて成形することにより、洗濯渦に揉まれても、 安易に洗濯物と絡み合ったり、ストッキング等の如き薄手の洗濯物を引っかけて しまうこともない。

【００２８】 このように構成される本考案の洗濯ネットＡは、開閉ファスナー２を開けて被 洗濯物であるシューズを、前記可撓性基板５の嵌合孔５ａ，５ａに挿着すべく、 ネット本体１内にセットして前記ファスナー２を閉めるだけで、洗濯槽内に入れ ての丸洗いが可能となる。

【００２９】 しかも、洗濯時にあっては、斯かる洗濯ネットが洗濯水中に投入された場合、 前記ネット本体１内にセットされたシューズの荷重が下方にかかっても、ネット 本体１は、前記可撓性基板６の浮力により、常時、水平配置になるように浮遊す ると共に、仮令、洗濯渦に揉まれても、ネット本体１そのものが縺れたり、安易 に折り畳まれるといった原形変化（変形）を阻止するのである。

【００３０】 また、シューズの靴底等に付着している砂や泥等が、前記泥捕集部６内に滞留 することになり、洗濯槽内を必要以上に汚すことを防止するものである。

【００３１】 尚、本考案の洗濯ネットは、本実施例に限定されることなく、本考案の目的の 範囲内で自由に設計変更し得るものであり、本考案はそれらの全てを包摂するも のである。例えば、シューズ洗い用の洗濯ネットＣにあっては、ネット本体１内 でシューズが自由に遊動しないように、中心から二分割すべく縫製しても良い。

【００３２】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成され、所望形状に成形されたネット本体の中に、帽 子やシューズ等の被洗濯物に合わせて型取られた可撓性基板を配設したことによ って、従来では不向きとされていた帽子やシューズなどの洗濯機での丸洗いが、 型崩れを来すことなく、簡単にできるといった優れた効果を奏するものである。

【００３３】 また、前記ネット本体は、該ネット本体内と連通する鍔入れ部を備えると共に 、前記鍔入れ部内に前記可撓性基板を配設すれば、帽子の鍔を前記可撓性基板の 上に載置させた状態での洗濯が可能となるため、斯かる帽子の鍔の変形を阻止で きると共に、更に、前記ネット本体内に、帽子の型崩れを防止するための可撓性 基板を変位自在に配設すれば、帽子が洗濯水中に投入された場合に、斯かる可撓 性基板が洗濯水上に浮上しようとして帽子内部を、常時、上方へと押し上げて帽 子を保形するため、洗濯機でも、型崩れなく安心して洗えることができるといっ た優れた効果を奏するものである。

【００３４】 また、前記ネット本体は、一対のシューズを保持するための可撓性基板を内設 してなると共に、少なくとも前記シューズの靴底に対応する部分に泥捕集部を設 ければ、斯かる洗濯ネットが洗濯水中に投入された場合、前記ネット本体内にセ ットされたシューズの荷重が下方にかかっても、ネット本体は、前記可撓性基板 の浮力により、常時、水平配置になるように浮遊し得ると共に、仮令、洗濯渦に 揉まれても、ネット本体そのものが縺れたり、安易に折り畳まれるといった変形 が阻止され、しかも、シューズの靴底等に付着している砂や泥等が、前記泥捕集 部内に滞留することになり、洗濯槽内を必要以上に汚すことを防止し得るといっ た優れた効果を奏するものである。

【００３５】 更には、前記可撓性基板を浮力を有する可撓性材料で成形すれば、常時、ネッ ト本体が上方へ浮上しようとすると共に、仮令、洗濯渦に揉まれても、ネット本 体そのものが安易に縺れたり、折り畳まれるといった変形を防止できるため、被 洗濯物の型崩れを有効的に阻止できるといった効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る洗濯ネットの第１実施例を示す斜
視図である。

【図２】同洗濯ネットの平面図である。

【図３】同洗濯ネットの横断面図である。

【図４】同洗濯ネットの縦断面図である。

【図５】本考案に係る洗濯ネットの第２実施例を示す平
面図である。

【図６】同実施例で使用される可撓性基板の平面図であ
る。

【図７】シューズをセットした状態を示す同洗濯ネット
の縦断面図である。

【図８】従来の洗濯ネットを示す説明図である。

【符号の説明】

１ ネット本体 １ａ 鍔入れ部 ２ 開閉ファスナー ３ 可撓性基板 ３ａ 通水路 ４ 可撓性基板 ５ 可撓性基板 ５ａ 嵌合孔 ６ 泥捕集部 ６ａ ネット ６ｂ 泥取出口

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】所望形状に成形されたネット本体の中に、
   帽子やシューズ等の被洗濯物に合わせて型取られた可撓
   性基板を配設してなることを特徴とする洗濯ネット。
2. 【請求項２】前記ネット本体は、該ネット本体内と連通
   する鍔入れ部を備えると共に、前記鍔入れ部内に前記可
   撓性基板を配設してなることを特徴とする請求項１に記
   載の洗濯ネット。
3. 【請求項３】前記ネット本体内に、帽子の型崩れを防止
   するための可撓性基板を変位自在に配設してなることを
   特徴とする請求項１又は２に記載の洗濯ネット。
4. 【請求項４】前記ネット本体は、左右一対のシューズを
   保持するための可撓性基板を内設してなると共に、少な
   くとも前記シューズの靴底に対応する部分に泥捕集部を
   設けたことを特徴とする請求項１に記載の洗濯ネット。
5. 【請求項５】前記可撓性基板は、浮力を有する可撓性材
   料から成形されていることを特徴とする請求項１、２、
   ３又は４に記載の洗濯ネット。