JP3008116U - タクシー接客用情報電光表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タクシー客に対して種々の最新情報を電光表
示器にて提供することにより接客向上を図ったタクシー
接客用情報電光表示装置を提供する。 【構成】 タクシーの前席窓ガラス２上部隅に設置され
た発光ダイオードの電光表示器３と、タクシーのフロン
トパネル４近傍（図１ではセンターコンソールボックス
５）に設置されＩＣカード７内に予め記憶されたタクシ
ー接客用サービス情報を読み取るとともに前記電光表示
器３にケーブル８にて該情報を電気信号で送信するＩＣ
カード入出力制御装置９と、からなる構成のタクシー接
客用情報電光表示装置１０。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、タクシーの接客サービスの一環として種々の情報を提供するタク シー用情報電光表示装置に関し、さらに詳細には、タイムリーなニュースや宣伝 広告その他の情報をＩＣカードに記憶させて、該ＩＣカードを各タクシーにて読 み取り電光表示させるようにした新規なタクシー接客用情報電光表示装置に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、タクシーは単に乗客を安全に目的地に運ぶのみで十分と考えられ、厳し い競争の中でコスト削減を迫られているタクシー業界においては、乗客に対する 木目細やかな接客サービスは特に留意されていなかった。

【０００３】 つまり、どのタクシー会社のタクシーに乗っても皆同じ料金で、均一なサービ ス（特筆するものはない）であって、乗客にとっては運転手の接客態度さえ好ま しければ良かったのであって、それ以上のサービスは期待しておらず、また期待 しようもなかった。

【０００４】 しかしながら、過去には運賃値上げや乗車拒否、接客マナーのトラブル等の問 題が取り沙汰された時代もあり、タクシーにおける接客サービスの向上はタクシ ー会社の特徴を打ち出す意味でも有効な宣伝材料となるであろう。

【０００５】 現在のところ接客サービスとしては、僅かに新聞、雑誌を置くとか、ラジオを かけるとか、栄養ドリンクを備えるといったサービスがあるに過ぎない。

【０００６】 この点、乗客は乗車している間は退屈なものであり、運転手と雑談したり外の 景色を眺める程度の時間潰しをするしかなく、渋滞に巻き込まれた場合や長距離 のタクシー乗車は苦痛でさえある。

【０００７】 一方、高度に発達した現代情報社会において、タイムリーなニュース、天気予 報の情報、有益な宣伝、レジャー案内等は関心をもって受け手に伝達されるもの である。

【０００８】 この点、前記退屈を余儀なくされているタクシー乗客にとって、関心のある有 益な情報は好意をもって受け入れられるものと思われる。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のタクシーにおいては当然乍らタイムリーな情報提供シス テムは完成されておらず、接客サービス向上の視点は接客態度の改善といった点 に向けられていて、有益な新情報の提供という面は考慮されていない。

【００１０】 即ち、タクシー乗客に対する情報提供サービスはソフト、ハード共に開発され ていないのが現状である。

【００１１】 本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、タクシー乗客を退屈させず 有益な種々の情報を表示するタクシー接客用情報電光表示装置を提供することに ある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

本考案は、タクシーの前席窓ガラス上部隅もしくは後部座席の前に設置された 発光ダイオードまたは液晶の電光表示器と、タクシーのフロントパネル近傍に設 置されＩＣカード内に予め記憶されたタクシー接客用サービス情報を読み取ると ともに前記電光表示器にケーブルにて該情報を電気信号で送信するＩＣカード入 出力制御装置と、からなることを特徴とするタクシー接客用情報電光表示装置を 提供することにより、上記目的を達成するものである。

【００１３】

【作用】 本考案においては、タクシー前席窓ガラス上部隅もしくは後部座席の前（例え ば前席背もたれの反対側上方）に電光表示板を配設しているために、前記タクシ ーの乗客から見て見やすい位置にあり、乗客は座った状態のままで楽に電光表示 器に表示される情報を読み取ることができる。

【００１４】 音声による強制的な情報提供と異なり、視覚による情報授受であるので乗客が 情報の取捨選択ができる点で乗客にとって煩わしくない。

【００１５】 ＩＣカードによる情報入力なので、ジャンル別情報の提供が可能であり、乗客 のリクエストに対応でき、乗客は退屈しない。

【００１６】 ＩＣカードは記憶データの書き換えができるので、毎日のニュースや、天気予 報等の新しい情報を予めタクシーに搭載する前に一括編集・入力することにより 、乗客にとって新規な有益情報が提供できる。

【００１７】 提供する情報の中に宣伝広告を入れれば広告宣伝料を徴収することができる。

【００１８】 電光表示器は流動表示するようにして６〜１０文字程度を表すようにすれば小 型コンパクトな設計にできる。

【００１９】

【実施例】

本考案の実施例を、図面に基いて詳細に説明する。

【００２０】 図１は本考案に係わるタクシー接客用情報電光表示装置の実施例をタクシー後 部座席から見た状態を表す図である。

【００２１】 図２は本考案に係わるタクシー接客用情報電光表示装置の外観を表す斜視図で ある。

【００２２】 図３は本考案に係わるタクシー接客用情報電光表示装置におけるＩＣカード入 出力制御装置の全体構成を示すブロック図である。

【００２３】 図４は本考案に係わるタクシー接客用情報の提供システム例を説明するための ブロック図である。

【００２４】 図１において、タクシー接客用情報電光表示装置１０は、タクシーの前席窓ガ ラス２上部隅に設置された発光ダイオードの電光表示器３と、タクシーのフロン トパネル４近傍（図１ではセンターコンソールボックス５）に設置されＩＣカー ド７内に予め記憶されたタクシー接客用サービス情報を読み取るとともに前記電 光表示器３にケーブル８にて該情報を電気信号で送信するＩＣカード入出力制御 装置９と、からなることを特徴とする。

【００２５】 ここに、上記ＩＣカード７はマイクロプロセッサとメモリーを内蔵する集積回 路チップを収納した縦５４ｍｍ、横８６ｍｍ、厚さ０．７６ｍｍの規格化された プラスチックカードであり、従来プリペイドカードとして汎用されている磁気デ ータカードよりも遥かに多量の情報（例えば６４ｋビット）を蓄積でき、且つ外 部書き込み装置（ＲＯＭライター）にて書き換えることが可能なカードである。

【００２６】 本考案の第一の主要部である電光表示器３は実施例のように発光ダイオード（ 緑色発光）を縦横に配列（１６×９６ドット）して１６×１６ドット全角６文字 表示するものであり、図２で示されるように横寸法Ｘ＝２７０ｍｍ、縦寸法Ｙ＝ ７５ｍｍ、奥行き寸法Ｚ＝２４ｍｍと小型、且つ薄いので、助手席側のサンバイ ザー１１の根元部に金具にて簡単に取付可能である。勿論上記発光ダイオードの 電光表示器３の代わりに液晶表示器（バックライト付き）を使用してもよい。

【００２７】 次に、本考案の第二の主要部であるＩＣカード入出力制御装置９は図２に示さ れるように横寸法Ｘ＝１３８．５ｍｍ、縦寸法Ｙ＝３０ｍｍ、奥行き寸法Ｚ＝１ ７０ｍｍと車載用小型カセットデッキと同等サイズなので、センターコンソール ボックス５にも収納することが可能である。勿論グローブボックスの下その他運 転手が操作しやすい位置であればどこでも金具にて設置することができる。

【００２８】 上記ＩＣカード入出力制御装置９は図３に示されるような構成であって、全て のデータ制御を行うマイクロプロセッサ（ＣＰＵ）１２、処理プログラムを内蔵 するＲＯＭ１３、入力されたＩＣカードデータ（即ちタクシー接客用情報）を記 憶するＲＡＭ１４、ＩＣカード７の挿入・排出のための機械部分としてのステッ ピングモーター１５を制御するコントロールバス１６、ＩＣカード７のデータを 入力する入力ポート１７、電光表示器３への出力ポート１８、電光表示器３の明 暗調整等の制御のためのコントロールバス１９等で構成されている。

【００２９】 マイクロプロセッサ１２はＩＣカード７にアクセスしてＩＣカード７に記憶さ れている情報を順次読み出し、ＲＡＭ１４に一旦記憶するか、直接出力して電光 表示器３に文字情報として流動表示するように制御する。

【００３０】 この際、前記ＩＣカード７に記憶された各種文字情報は先頭データにサブコー ドを設けて整理し、多数の情報から自由に目的の情報を選んで表示することがで きるようにするのが望ましい。

【００３１】 また、ＩＣカードの記憶容量にデータ管理用の空容量を確保しておき、各種情 報毎に出力した時間を終了時に自動的に書き込むようにＣＰＵ１２で制御すれば 後の使用料金等の管理が容易であろう。

【００３２】 ＩＣカード７に書き込まれるタクシー接客用情報としては、全国／ローカルニ ュース、天気予報、スポーツ・レジャー情報、映画・舞台情報、観光案内、旅行 案内、及び宣伝広告、市政情報などが考えられる。

【００３３】 もっとも宣伝広告については各情報の前後に挿入して、確実に宣伝広告料を徴 収できるようにすることも考えられる。

【００３４】 次に、本発明に係わるタクシー接客用情報の提供システム例を図４を基に説明 する。

【００３５】 提供システムとしては、 （１）本部情報管理センター２１にて集中管理する。即ち、上記各種情報を端末 装置Ｔにて文字情報として編集・入力し、電話回線２２にて各タクシー営業所２ ３に情報を定期に（少なくとも毎日１回）送信する。

【００３６】 （２）タクシー営業所２３では該送信された情報をワークステーション２４で受 け、ＩＣカードライター２５を使ってＩＣカード７に最新情報を書き込む。

【００３７】 （３）タクシー３０は出動時に最新情報が書き込まれたＩＣカード７を携え、帰 着後返却する。

【００３８】 以上のように、本考案によってタクシー乗客は全国／ローカルニュースをはじ めとする有益な情報を乗車中に得られるというサービスを受けることができるの で、飛躍的な接客サービスの向上となって喜ばれることは疑いない。

【００３９】 尚、本考案では情報授受の手段としてＩＣカードを利用しているが、これは例 えば他の有力な情報記憶装置であるフロッピーディスク等に比べて振動に強く、 データの授受が確実でタクシー等の移動体に最適なことを考慮したことによる。

【００４０】

【考案の効果】

本考案に係わるタクシー接客用情報電光表示装置は、上記のように構成されて いるため、以下に記載するような効果を有する。

【００４１】 (１)タクシーに設置された電光表示装置により、タクシー客にとって有益な種 々の情報が表示され、乗客を煩わさせず且つ退屈させずに情報提供ができるとい う優れた効果を有する。

【００４２】 (２)また、ＩＣカードに各種情報を記憶させ、これを読み取る構造なので振動 に強く、毎日ＩＣカードの情報を書き換えることで常に最新の情報が提供できる という優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係わるタクシー接客用情報電光表示
装置の実施例をタクシー後部座席から見た状態を表す図
である。

【図２】 本考案に係わるタクシー接客用情報電光表示
装置の外観を表す斜視図である。

【図３】 本考案に係わるタクシー接客用情報電光表示
装置におけるＩＣカード入出力制御装置の全体構成を示
すブロック図である。

【図４】 本考案に係わるタクシー接客用情報の提供シ
ステム例を説明するためのブロック図である。

【符号の説明】

２ タクシーの前席窓ガラス ３ 電光表示器 ４ フロントパネル ５ センターコンソールボックス ７ ＩＣカード ８ ケーブル ９ ＩＣカード入出力制御装置 １０ タクシー接客用情報電光表示装置 １１ サンバイザー １２ マイクロプロセッサ（ＣＰＵ） １３ ＲＯＭ １４ ＲＡＭ １５ ステッピングモーター １６ コントロールバス １７ 入力ポート １８ 出力ポート １９ コントロールバス ２１ 本部情報管理センター ２２ 電話回線 ２３ タクシー営業所 ２４ ワークステーション ２５ ＩＣカードライター ３０ タクシー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 タクシーの前席窓ガラス上部隅もしくは
   後部座席の前に設置された発光ダイオードまたは液晶の
   電光表示器と、タクシーのフロントパネル近傍に設置さ
   れＩＣカード内に予め記憶されたタクシー接客用サービ
   ス情報を読み取るとともに前記電光表示器にケーブルに
   て該情報を電気信号で送信するＩＣカード入出力制御装
   置と、からなることを特徴とするタクシー接客用情報電
   光表示装置。