JP3007895B2 - 単一陰極プラズマ銃及びそれに用いる陽極アタッチメント - Google Patents

単一陰極プラズマ銃及びそれに用いる陽極アタッチメント

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JP3007895B2
JP3007895B2 JP8257999A JP25799996A JP3007895B2 JP 3007895 B2 JP3007895 B2 JP 3007895B2 JP 8257999 A JP8257999 A JP 8257999A JP 25799996 A JP25799996 A JP 25799996A JP 3007895 B2 JP3007895 B2 JP 3007895B2
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    • H05H1/3478Geometrical details

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマ銃に関し、
より詳細には、銃内部に導入された粉末がプラズマ流に
連行され、銃から隔てて設置されたワークピース上に噴
射されてこれを被覆するプラズマ銃に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から周知のプラズマ銃においては、
銃内部に導入された金属粉末または他の適当な粉末が、
プラズマ銃の生成するプラズマ流に連行され、プラズマ
銃から隔てて設置されたワークピースを被覆する。プラ
ズマ流は、プラズマ銃の陰極及びその周囲に設けられた
陽極との間の領域にプラズマガスを供給して生成され
る。ここで、陰極と陽極との間には直流電源が設けられ
ている。一般的には、別の搬送ガスにより粉末粒子の流
れがプラズマ流に向けられる。別の直流電源をプラズマ
銃とワークピースとの間に接続することにより、転換ア
ークを生成してもよい。
【0003】上記のタイプのプラズマ銃の一例が、本願
と同一譲受人に譲渡された米国特許第4,328,25
7号(発明者:Muehlberger他、1982年
5月4日発行)に開示されている。このタイプのプラズ
マ銃は、周辺気圧が大気圧以上の環境及び周辺気圧が大
気圧以下である環境を含む異なる気圧環境において使用
が可能である。Muehlberger他の特許では、
プラズマ銃を収納するチャンバに真空ポンプが接続さ
れ、チャンバ内は極めて低圧とされる。上記特許には、
さらに、プラズマ銃とワークピースとの間に接続された
転換アーク電源の極性は必要に応じて切り替えが可能で
あり、逆向きの転換アークを供給できることが記載され
ている。
【0004】上記Muehlberger他の特許に開
示されるタイプのプラズマシステムでは、ワークピース
のコーティング材料は、粉末状でプラズマ銃に供給され
る。プラズマ銃の噴出口上流に設けられた粉末供給管
が、この粉末をプラズマ銃内部に形成されるプラズマ流
に導入する。粉末はこのプラズマ流に連行されるが、そ
の粒子はプラズマ流による搬送中に溶解する。これがワ
ークピース上に噴射されてワークピースを被覆する。通
常、粒子の流れがプラズマ流に対して直角に入るよう
に、粉末供給管はプラズマ銃の中心軸に対して90゜傾
けられている。
【0005】図1は先行技術のプラズマ装置10の概略
図である。この装置10では、プラズマ銃14内部で生
成されたプラズマ流12中へ投入される粉末は、プラズ
マ流12によってワークピース16へ運ばれる。プラズ
マ銃14内部でプラズマ流12中へ投入された粉末は気
化し、ワークピース16の表面をその粉末材料でコーテ
ィングする。ワークピース16は図1の例では基板18
を含む。
【0006】プラズマ銃14は陽極22に囲まれた陰極
20を含む。直流プラズマ電源24の正の端子は陽極2
2に接続され、負の端子は陰極20に結合される。従来
のプラズマ銃14は、供給される不活性ガスをイオン化
してプラズマ流12を形成する。図1の例では、プラズ
マ銃14と基板18との間にアーク転送電源26が結合
される。このアーク転送電源26は直流電源を備え、負
端子28はプラズマ銃14の陽極22に、正端子30
基板18に接続される。
【0007】図1に示す先行技術の例では、基板18に
噴霧する粉末は、陽極22の側部からプラズマ銃14内
のアークチャンバ34のちょうど下流まで延びる中空の
粉末供給管32によって銃内部へと導入される。粉末供
給管32はプラズマ銃14の中心軸、およびプラズマ銃
14下端にあってプラズマ流12がそこを通ってプラズ
マ銃14から噴射する内蔵噴出バレル36に対してほぼ
直角に位置決めされている。粉末供給管32からプラズ
マ銃14中へ供給される粉末は、プラズマ流12が噴出
バレル36を通ってプラズマ銃14から出るまでにプラ
ズマ流12中へ連行される。粉末はプラズマ流12によ
って基板18へと運ばれる間に気化し、基板18上に塗
布される。
【0008】上記タイプのプラズマシステムは、多くの
応用に対して好適に実施可能である上に、比較的高密度
で均等な粉末材料によるワークピースの被覆を提供でき
ることが認められている。例えば、このようなシステム
の一般的な応用として、飛行機のエンジン部品のリハー
ビシュ中の硬金属コーティングがあげられる。ところ
が、上記以外の構成を用いて粉末をプラズマ流に導入す
ることにより、ワークピースの濃密で均一なコーティン
グをさらに改良できることが認められた。例えば、プラ
ズマ銃の噴出バレルの中心軸に沿って延びる粉末供給路
から軸に沿って粉末をプラズマ流に供給した場合、噴出
バレルの中心軸に対して実質的角度、例えば90゜で粉
末を供給する上記構成に比べ、より改良されたワークピ
ースのコーティングが可能であることが判明した。しか
しながら、このような軸方向の粉末供給を行うために
は、別の内部銃構造を用いる必要がある。
【0009】軸方向の粉末供給を実現するための1アプ
ローチとして、プラズマ銃の中心軸周囲に複数の陰極を
対称的に設け、この複数陰極構成の中心に取り付けた粉
末供給管により、銃の中心軸に沿って粉末を供給する方
法がある。かかるプラズマシステムの一例が、本願と同
一譲受人に譲渡された米国特許第5,298,835号
(発明者:Muehlberger他、1994年3月
29日発行)に開示されている。Muehlberge
r他の’835特許に開示されるタイプのプラズマシス
テムは、高密度で均一の改良されたワークピースのコー
ティングを実現できるが、そのためには多数の陰極を必
要とする、より複雑な銃構成が要求される。
【0010】このように、プラズマ銃技術の発展におけ
る目下の目標は、軸方向の粉末供給が可能な単一陰極銃
の実現である。これに関し、単一陰極の先端部からは粉
末を導入できないことがわかった。また、陰極先端内の
中央開口から粉末を導入する試みも不成功であった。陰
極先端が高温のために、粉末の金属と陰極先端とが合金
化されたり、あるいは電子アークの形成が妨げられる傾
向がある。このような条件は、さらに粉末送り開口のつ
まりの原因にもなる。したがって、単一陰極のアプロー
チを用いるのであれば、別の構成に依存しなければなら
ない。
【0011】このようなアプローチの一つが米国特許第
5,420,391号(発明者:Delcea、199
5年5月30日発行)に開示されている。Delcea
特許には、単一陰極プラズマ銃が開示されており、単一
陰極の先端部に形成されたアークチャンバの下流側に設
けられたスプリッタによって、噴射材料の軸方向導入が
可能になる。スプリッタは、中心コアの外周面に形成さ
れる複数のパスにプラズマ流を分割する。中心コアは噴
射材料を供給するための管を内部に含み、分割されたプ
ラズマ流が再結合する地点において噴射材料は軸方向に
供給される。Delcea特許は、軸方向の粉末供給が
可能な単一プラズマ銃を供給するものであるが、このよ
うな構成には下記の問題が伴う。特に、プラズマ銃がタ
ングステンなどの耐久性材料でできていても、スプリッ
タの内部及びこれに隣接する部分は焼けたり、あるいは
簡単に損傷を受けたりする傾向がある。これは、主とし
て、粉末の軸方向供給を実現するためにアークチャンバ
のすぐ下流において非常に高温のプラズマ流を偏向させ
ることに起因する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって、ワークピ
ース上に形成される粉末材料のコーティングの密度及び
均一性などを含む特性を最適化する方法で粉末を導入で
きる単一陰極プラズマ銃を供給することが望ましい。同
時に、軸方向粉末供給装置の周囲にプラズマ流を分割し
て流れを偏向させるためのスプリッタ構造が必要な場合
には、プラズマ銃の内部部品の燃焼またはその他の損傷
が起こる恐れがあったが、本発明はこのような問題を最
小化または回避すべく構成しなければならない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によるプラズマ銃
は、単一陰極構成において粉末材料をプラズマ流に導入
することにより、ワークピース上に形成される粉末材料
のコーティングの質を大きく改良する。上記効果は、本
発明による単一陰極環境において以下のように達成され
る。すなわち、粉末は、プラズマ流に合流してこれに連
行された後プラズマ銃の噴出バレルの中心軸に沿って流
れるよう導入される。単一陰極は、その中心軸が、90
未満で通常は実質的に90゜より小さい鋭角で噴出バ
レルの中心軸と交差するように傾けられている。噴出バ
レルの中心軸に対する陰極の中心軸の角度は、通常、4
5゜または10゜である。その中心軸が、噴出バレルの
中心軸に一致するかあるいはこれに対して最大45゜ま
で傾斜している粉末供給路を通って、粉末が供給され
る。粉末供給路を噴出バレルの中心軸に対して前記範囲
の角度だけ傾かせる場合、それが何度であっても粉末供
給路は単一陰極と逆側に傾けられる。したがって、粉末
供給路の中心軸と単一陰極の中心軸との間に形成される
角度は、常に、陰極の中心軸と噴出バレルの中心軸との
間の鋭角と同じかそれ以上である。
【0014】噴出バレルの中心軸に対して比較的小さい
鋭角で単一陰極から供給されたプラズマ流に、噴出バレ
ルの中心軸に沿ってあるいはこれに対して比較的小さい
角度で供給された粉末が合流し、粉末流は噴出バレルの
中心軸に沿って集中する。こうして、粉末はプラズマ流
のより高温の中央部に集中し、この結果ワークピース上
に形成される粉末材料のコーティングの質が向上する。
さらに、噴出バレルの上流において合流するプラズマ流
と粉末流は、その合流時にある程度互いを偏向させる傾
向があることが認められている。このような認識を利用
し、本発明では、単一陰極の中心軸と噴出バレルの中心
軸とによって形成される鋭角を、粉末供給路と噴出バレ
ルとによって形成される角度に関して変化させる。こう
して、プラズマ流と粉末流が合流時に互いを偏向させて
合成流を形成する方法が最適化される。ある応用では、
粉末流がプラズマ流を分割する力よりも、プラズマ流が
粉末流を分割する力の方が大きい。このため、噴出バレ
ルの中心軸に対する粉末供給路の角度を、単一陰極の中
心軸と噴出バレルの中心軸とで形成される角度より大き
く選択してもよい。一方、別の応用では、プラズマ流の
方が粉末流よりも分割される傾向があり、これに応じた
角度の選択が要求される。適当な調節により、粉末はプ
ラズマ流に合流後、噴出バレルの中心軸に沿って流れる
ようになる。
【0015】本発明のプラズマ銃の一実施形態において
は、アークチャンバは単一陰極の先端部において、陰極
の中心軸に沿って延び、ベンドを超え、その後広がった
噴出バレルの入口端に到達する通路を形成する。単一陰
極の中心軸は、ベンドにおいて、噴出バレルの中心軸と
の間に約45゜の鋭角を形成する。同時に、噴出バレル
の中心軸に沿って延びる粉末供給路により、実質的にベ
ンドにおいて前記通路に入るように粉末が供給される。
【0016】本発明のプラズマ銃の別の実施形態におい
ては、単一陰極の中心軸と噴出バレルの中心軸は、やは
り噴出バレルの入口端付近の位置で交差し、2つの軸の
間の角度は約10゜である。同時に、噴出バレルのベン
ド付近の位置及びその入口端において、粉末がアークチ
ャンバの下流に注入されるように、噴出バレルの中心軸
に沿って延びる粉末供給路が粉末を搬送する。
【0017】本発明の特徴によれば、銃を大幅に修正し
たり銃の電源を変えたりせずに、既存(従来)のプラズ
マ銃を改良して本発明の効果を取り込むことができる。
陰極の下流部分を、アークチャンバ下方の下流通路に設
けた適当なベンド、及びこのベンドと一体形成されるよ
うな適当な角度を有する粉末供給部を有する部品に交換
することにより、現在のプラズマ銃に、噴出バレルの中
心軸に沿って粉末を供給する本発明の特徴を簡単に取り
込むことができる。
【0018】本発明の更なる特徴によれば、単一陰極を
軸方向に調節し、帯電したプラズマ領域を粉末導入位置
まで移動させることができる。これにより、粉末は帯電
した高温のプラズマ領域に導入され、より急速に溶解し
て蒸発する。この結果、ワークピース上の粉末コーティ
ングが改良される。軸方向の調節は、スペーサリングを
用いて、所与の構造を有する銃により大きい陰極を取り
付けたり、あるいは陰極用の電動化された軸方向移動機
構を設けることによって実現できる。
【0019】本発明のプラズマ銃のさらに別の実施形態
においては、アークチャンバは、単一陰極の先端部にお
いて、陰極の中心軸に沿って延び、噴出バレルの入口端
に到達する前にベンドを通過する通路を形成する。単一
陰極の中心軸と噴出バレルの中心軸との間の角度は、ベ
ンドにおいて約45゜の鋭角である。噴出バレルの中心
軸内またはその位置において、粉末インジェクタによっ
て粉末が供給される。粉末インジェクタは、ベンド領域
内の前記通路の壁から噴出バレルの中心軸に沿って延び
ている。粉末インジェクタは、高温の応用の場合には水
冷却してもよい。また、所望の場合には、噴出バレルの
中心軸に対して角度付けしてもよい。この実施形態で
は、粉末を側壁からではなくプラズマ流の中心位置にお
いて供給できるという効果を有する。粉末インジェクタ
が噴出バレルの中心軸に沿って延びていれば、プラズマ
流が粉末流を偏向させたり、あるいは粉末流がプラズマ
流を偏向させたりする傾向は見られず、粉末は噴出バレ
ルの中心軸に沿ってプラズマ銃から噴射される。
【0020】
【発明の実施の形態】先に述べたように、図1に示すよ
うなタイプの先行技術の配列では、基板18上に形成さ
れる塗布層は、希望する密度、均一性などの特性を満た
していない場合がある。この原因の1つは、粉末がプラ
ズマ銃14内部でプラズマ流12中へ導入される方法に
ある。本発明では、プラズマ銃14の中心軸およびその
噴出バレル36にほぼ直角に粉末を導入すると、大半の
場合、粉末の少なくとも一部が噴出バレル36の中心軸
に沿って流れない結果になることを認識した。基板18
上の粉末塗布層が最適な密度と均一性を持つようになる
のは、粉末の大部分または全量が噴出バレル36の中心
軸沿いに流れる場合だけである。こうなる理由の少なく
とも1つは、噴出バレルを流れるプラズマ流の温度がバ
レルの外側部分よりも中心軸付近ではるかに高いことで
ある。プラズマ流の中心部の温度が高いために、粉末粒
子が余計に加熱され、ワークピースをより濃密により均
一にコーティングできるのである。
【0021】基板18上の粉末塗布層の密度や均一性そ
の他の品質を向上させるには、プラズマ銃14内部で粉
末を軸方向に注入することが公知である。粉末を軸方向
に注入するには、上述したように複数の陰極が軸方向の
粉末運搬装置を取り囲む構成の多陰極銃を用いればよ
い。このほか、先にDelsea特許のところで説明し
たようなスプリッタを用いれば、単一陰極銃でも軸方向
に粉末を運ぶことができる。だがこのDelsea特許
に記載されている配列では、陰極は1つしか必要としな
いかわりに、スプリッタ内部またはスプリッタに隣接す
る部品が燃えてしまったり、またはタングステン等の耐
熱性材料からスプリッタを形成したとしても損傷を受け
やすいという欠点がある。
【0022】本発明は、塗布層を改良するためには、粉
末を噴出バレルの中心軸に沿ってプラズマ銃から排出す
る必要性を認識した。これを達成するには、プラズマ銃
の単一陰極の中心軸と噴出バレルの中心軸とのなす角度
が、実質的に0゜より大きく90゜未満の鋭角となるよ
うにプラズマ銃を配置する。この角度は好ましくはやや
小さめの45゜か、または45゜よりかなり小さい角度
である。同時に、粉末の供給は、噴出バレルの中心軸と
一致する軸か、または単一陰極の中心軸と反対側に噴出
バレルの中心軸と最大45゜まで角度をつけた軸のいず
れかに沿って行われる。粉末の供給角度は、単一陰極と
噴出バレルとの中心軸間の角度に関連して選択すること
ができる。これにより所望のパターンで粉末を噴出バレ
ルに通すことができる。
【0023】図2は本発明に従う1つの配列であるプラ
ズマ銃40を示す。この配列では、単一陰極44の中心
軸42は噴出バレル48の中心軸46と約45゜の鋭角
をなす。同時に粉末供給管50の中心軸52は噴出バレ
ル48の中心軸46とほぼ一致している。
【0024】図2のプラズマ銃40では、単一陰極44
は陽極54に囲まれている。単一陰極44はアークチャ
ンバ58内部に配置された陰極先端部56で終端する。
アークチャンバ58には、図2には示さないが装置上流
に位置する従来のアークガス源からプラズマ形成用アー
クガスが導入される。アークチャンバ58は単一陰極4
4の中心軸42に沿って延びる通路60(プラズマアー
ク通路)へと延びて、この通路60のベンド62で終了
する。通路60のプラズマ銃主要部、すなわち陰極44
及び陽極54側の端部は、図に示されるように当該主要
部側から噴出バレル48側に向けて先細に形成されアー
クチャンバ58の一部を構成する。ベンド62では、通
路60は噴出バレル48の中心軸46に対して約45゜
の鋭角をなす。ベンド62は噴出バレル48の入口端6
4に隣接する位置にある。通路60は図に示されるよう
に基本的に一様な太さの管状の空洞であり、特にその噴
出バレル48側における開口は噴出バレル48の入口に
一致する。噴出バレル48はその入口端64からプラズ
マ銃40外部の出口端66へ向かって広がる。
【0025】粉末供給管50は、通路60のベンド62
および噴出バレル48の入口端64に隣接する内端68
で終端する。粉末供給管50によって内端68で導入さ
れた粉末は、通路60に沿って流れるプラズマ流中へ連
行される。導入された粉末の大部分またはすべては、噴
出バレル48の中心軸46に沿って流れてプラズマ銃4
0から噴射される。粉末を噴出バレル48の中心軸46
沿いにプラズマ銃40から出るように導入することによ
り、ワークピース上の粉末塗布層の密度や均一性などの
品質が、一定のプラズマ銃パワーレベルについて大幅に
改良される。
【0026】図2に垂直に引いた点線69の左側のプラ
ズマ銃40の部分は、陽極アタッチメント70を含む。
陽極アタッチメント70は、点線69の右側に位置して
陽極54と単一陰極44とを含む銃アセンブリ主部分7
1から取り外し可能である。陽極アタッチメント70は
銃アセンブリ主部分71にボルト73で取付けるもの
で、アークチャンバ58、通路60、および噴出バレル
48を形成する陽極下流部を含む。また、陽極アタッチ
メント70は粉末供給管50、およびプラズマ銃40の
水冷装置の一部も含む。銃アセンブリ主部分71は任意
の先行技術のプラズマ銃に用いられるような標準的な構
成である。従って、かかる先行技術のプラズマ銃の陽極
アタッチメントをはずして、図2の陽極アタッチメント
70等のアタッチメントと交換するだけで、先行技術の
プラズマ銃を簡単に本発明のプラズマ銃の構成に変更で
きる。必要な操作は、既存の陽極アタッチメントをはず
して、新しい陽極アタッチメントを銃アセンブリ主部分
71の必要な封止部の定位置にボルトで取付けるだけで
ある。このように改装すると、電源やその他のサポート
システムは同じものを使用しながら、プラズマ銃の効力
を増強し、より効果的に噴霧できるようになる。
【0027】図3は本発明に従うプラズマ銃の第二の実
施形態を示す。図2のプラズマ銃40はその単一陰極4
4の中心軸42と噴出バレル48の中心軸46とのなす
角度が約45゜の鋭角となるように配置されているのに
対し、図3のプラズマ銃72では単一陰極74の中心軸
76が噴出バレル80の中心軸78と交差してできる角
度が約10゜になるように単一陰極74が位置決めされ
ている。また、図2の実施形態と同じく、粉末供給管8
2はその中心軸84が噴出バレル80の中心軸78とほ
ぼ一致するように位置決めされている。
【0028】図3のプラズマ銃72では、単一陰極74
はアークチャンバ88に隣接して配置された先端部86
を有する。アークチャンバ88は先端部86から下流の
通路90へと延びる。通路90は単一陰極74の中心軸
76に沿って、ほぼ噴出バレル80の入口端92まで延
びる。ここで通路90は10゜曲がって噴出バレル80
の入口端92と結合する。粉末供給管82は、通路90
内で、かつ噴出バレル80の入口端92のやや上流に位
置する内端94で終端する。
【0029】図3のプラズマ銃72の単一陰極74は、
単一陰極をとりまく陽極と組み合わせて、プラズマガス
の導入により直流プラズマ電源を用いてアークチャンバ
88内部にプラズマ流を発生させるものである。発生し
たプラズマ流は通路90を通って噴出バレル80へと流
れる。同時に、粉末供給管82へ投入された粉末は、粉
末ガス流によって内端94へ運ばれ、そこで粉末は通路
90内のプラズマ流中へ連行される。この混入粉末は噴
出バレル80の中心軸78に沿って流れ、噴出バレル8
0を通過してプラズマ銃72から噴射される。図3のプ
ラズマ銃72内で粉末流が噴出バレル80の中心軸78
沿いに流れることによって、ワークピース上へのコーテ
ィングはやはり大幅に改良される。
【0030】図2のプラズマ銃40の場合と同様、図3
のプラズマ銃72の構成は先行技術の既存のプラズマ銃
の構成から実現することができる。これには、図3のよ
うに粉末供給管82を通って軸方向に粉末が流れ、かつ
噴出バレル80の中心軸78から10゜角度をつけてプ
ラズマ流が運ばれるような陽極アタッチメントと既存の
陽極アタッチメントとを交換すればよい。
【0031】図4は、ワークピースの粉末またはその他
の粒子材料による噴霧塗布層を改良するために、プラズ
マ銃の複数の構成要素の角度を変化させる様子を図式的
に示したものである。本発明では、粉末は好ましくはプ
ラズマ銃の噴出バレルの中心軸に沿って流れるようにプ
ラズマ銃中に導入される。図4には噴出バレルの軸10
0を示す。プラズマ銃の単一陰極の中心軸102は噴出
バレルの中心軸100と交差してその間に鋭角Aを形成
する。角度Aは実質的に0 ゜より大きく、好ましくは
最低5゜で、同時に90゜未満である。好ましくは、角
度Aは実質的に90゜未満で、図2のプラズマ銃40の
角度45゜または図3のプラズマ銃72の角度10゜で
ある。単一陰極は噴出バレルの中心軸100との間に、
粉末を(噴出バレルの中心軸100に沿って)軸方向
に、または中心軸100からやや小さな角度をつけて導
入するのに十分な角度Aをなす。従って角度Aは最低5
゜でなければならない。角度Aが90゜または90゜近
くである場合はやや状況はきびしくなる。なぜなら、そ
のような角度で導入されるプラズマ流は、プラズマ流お
よび粉末流を合流点で大幅に歪めてしまい、粉末流が中
心軸100に沿って流れてプラズマ銃の噴出バレルから
でることを困難にするためである。
【0032】図4では、粉末の供給は噴出バレルの中心
軸100と角度Bをなす軸104に沿って行われる。角
度Bは0゜であってもよく、その場合は軸104は図2
および図3の例と同様、噴出バレルの中心軸100とほ
ぼ一致する。しかし角度Bは45゜でもよい。粉末供給
管の中心軸104は単一陰極の中心軸104との間に角
度Cを形成する。粉末供給軸104は噴出バレルの中心
軸100に対して陰極の中心軸102と反対側に角度を
なすため、角度Cは、常に少なくとも角度Aの大きさは
有する。図2および図3の例では、角度Bが0゜である
ため、角度Cは角度Aと等しい。角度Bが0゜より大き
い場合は、角度Cは角度Aより大きくなる。
【0033】本発明では、粉末が噴出バレルの中心軸1
00に沿って流れるように角度AおよびBを相対的に選
択することにより、ワークピースの粉末塗布層の特性を
最適化する。噴出バレルに対する粉末注入点の相対的位
置などのプラズマ銃の内部特性を考慮し、ある角度Aで
プラズマ流と注入粉末流とが互いに歪めあう傾向がある
とすると、角度Bは粉末噴霧状態を最適化するように選
択できる。反対に、もしプラズマ銃構成によって粉末供
給角度Bがすでに決まっている場合は、それに合わせて
角度Aを選択して粉末噴霧状態を最適化することができ
る。
【0034】図5は、互いに角度をつけて導入されたプ
ラズマ流と粉末流とが合流して、粉末流をプラズマ流中
へ連行する様子を示す。図5の例では、プラズマ流は単
一陰極の中心軸102に沿って流れ、粉末流は粉末供給
管の中心軸によって決定される中心軸104に沿って流
れるようになっている。図5ではプラズマ流と粉末流と
はどちらも矢印で示すように左から右へ流れる。軸10
2と軸104とは106地点で交差し、ここで2つの流
れが合流して粉末流がプラズマ流中へ連行される。合流
したプラズマおよび粉末流は図5の106地点より右に
示す。多くの場合、プラズマ流は粉末流よりもエネルギ
が大きいので、2つが合流する際にはプラズマ流の方が
歪み率が小さい。図5の例では、プラズマ流は粉末流よ
りも方向変換が少ない。こうして組み合わされた流れは
中心軸100に沿って流れる。しかし、合流の際にプラ
ズマ流の方が粉末流より歪みの大きな場合もある。その
場合は、プラズマ流および粉末流の導入角度を変えるこ
とによって、合流後の流れが中心軸100に沿うように
する。
【0035】中心軸100が噴出バレルの中心軸となる
ようにプラズマ銃を構成することにより、粉末流からの
粉末の大部分またはすべてが噴出バレルの中心軸を通っ
てプラズマ銃から噴射される。本発明に従うこの構成に
より、プラズマ流中で粉末が気化して塗布層を形成しワ
ークピースに塗布される際の特性をやはり最適化できる
ことがわかっている。
【0036】本発明に従うプラズマ銃は、粉末の大半ま
たはすべてが噴出バレルの中心軸に沿ってプラズマ銃か
ら噴射される構成をしている。これは、噴出バレルの中
心軸沿いに流れる粉末はワークピース上でより密度が高
くより均一な塗布層を形成するという観測に基づいてい
る。このようになる理由の少なくとも1つは、粉末流が
その中へ混入されるプラズマ流は噴出バレルに隣接する
外側領域よりも(噴出バレルの中心軸に沿った)中心部
の方がかなり高温になる傾向があるためである。粉末を
噴出バレルの中心軸沿いに流れるように集中させること
により、高い温度によって粉末をより迅速により完全に
溶かしてワークピースに運び、塗布することができる。
これに対して、噴出バレル壁に隣接するプラズマ流の温
度の低い領域によって運ばれる粉末は、加熱が不十分で
ワークピースに塗布層を形成せずにそれてしまうことが
多い。
【0037】本発明では、粉末供給路の端の粉末導入点
で粉末をよりうまくより効果的に加熱するために、単一
陰極を軸方向に調整可能である。こうすれば、粉末の大
半が噴出バレルの中心軸沿いの理想的な流れに沿ってい
ない場合でも、ワークピース上の塗布層の品質を向上で
きる。さらに、プラズマ銃のエネルギをうまく利用して
粉末粒子を迅速に加熱・融解すれば、より少ない電力で
質の高い塗布層をワークピース上に形成することが可能
となる。本発明によるこの特徴は、図6(A)および
(B)に示す。
【0038】図6(A)は単一の軸方向に調整可能な単
一陰極82が陽極84に取り囲まれているプラズマ銃8
0の部分断面図である。陽極84は単一陰極82の先端
部88の領域にアークチャンバ86を形成する。アーク
チャンバ86は下流へ向かう通路90へ延びる。通路9
0は図に示されるように基本的に一様な太さの管状の空
洞である。通路90はベンド92で約45゜曲がって噴
出バレル94へと広がっていく。なお、通路90の噴出
バレル94側における開口は噴出バレル94の入口に一
致している。粉末供給路96はベンド92の領域中の内
端98で終端する。粉末供給路96の中心軸は噴出バレ
ル94の中心軸とほぼ一致し、図2の配列のプラズマ銃
と同様、粉末を軸方向に運ぶ。図6(A)の例のプラズ
マ銃80の配列は、陽極84内に単一陰極82を位置決
めするという点でも図2の配列と同じである。
【0039】プラズマ電源を単一陰極82と陽極84と
の間に接続した状態で、プラズマガスが単一陰極82と
陽極84の壁との間を流れると、プラズマアーク100
が発生する。プラズマアーク100は、陰極先端部88
の先端の点からなる陰極アークアッタチメント102か
ら発せられ、陽極84の壁の点である陽極アタッチメン
ト104に当たって終了する。プラズマガスはアークチ
ャンバ86を通過する間に陽極84の壁に接して回転運
動を行うが、一方プラズマアーク100は陽極84の壁
の小さな陽極アタッチメント104へと延びる傾向にあ
る。この結果、陽極アタッチメント104は非常に高温
になり、適切な予防策が講じられなければ燃えてしま
う。
【0040】プラズマアーク100が発生する領域に
は、帯電したプラズマが存在することが特徴である。帯
電プラズマ106内では、イオンは陰極82へ流れ、電
子は陽極84へ流れるため、帯電プラズマ106は非常
に高温になる。帯電プラズマ106がアークチャンバ8
6から通路90へ流れてベンド92に近づくと、中性プ
ラズマ108となる。この中性プラズマ108の特徴は
電気的に中性なことであり、プラズマ電源によって与え
られる電位差が満たされて、わずかでも残っているイオ
ンおよび電子は流れ続ける。この結果、中性プラズマ1
08は帯電プラズマ106よりかなり温度が低くなる。
図6(A)の例では、プラズマ流は粉末供給路96の内
端98に到達するまでに中性プラズマ状態になるため、
粉末は温度の低い中性プラズマ108中へ導入される。
しかしこの場合でも、プラズマ銃80が粉末を噴出バレ
ル94の中心軸に沿って流れさせるような構成である限
りは、粉末は中性プズマ108によってワークピース上
に高品質の塗布層を形成するように適切に加熱される。
【0041】本発明では、単一陰極82は図6(A)の
矢印110で示すように、軸方向に調整できる。図6
(B)は図6(A)と同じくプラズマ銃80の部分断面
図であるが、ただし図6(B)の例では単一陰極82は
アークチャンバ86中へ通路90およびベンド92に向
かって軸方向に移動している。このように単一陰極82
を軸方向に調整または位置決めしなおすには、いくつか
の方法がある。1つの方法では、図6(A)の配列の単
一陰極82を単純にもっと長い陰極と交換する。他の方
法では、スペーサリングを用いて図6(A)の単一陰極
を図6(B)に示す位置まで移動させる。さらに他の方
法では、単一陰極82をモータを備えた駆動装置に結合
し、陰極82の軸方向の位置を粉末噴霧状態が最適化さ
れるまで調節する。
【0042】いずれにせよ図6(B)の例は、単一陰極
82が図6(A)の陰極位置よりアークチャンバ86中
へかなり前進している状態を示す。単一陰極82が図6
(B)のような位置にあると、新たなアーク112が形
成される。新アーク112は陰極先端部88上の陰極ア
ークアタッチメント102から、通路90のベンド92
を越えて噴出バレル94の入口端116に隣接する新し
い陽極アタッチメント114まで延びる。このためアー
クチャンバが延びて、ほとんど噴出バレル94の入口端
116まで延びる新たな帯電プラズマ領域118が形成
される。この結果、噴出バレル94の入口端116から
新たな中性プラズマ領域120が始まり、噴出バレル9
4からプラズマ銃80と離れたワークピースへと続く。
【0043】帯電プラズマ118は粉末供給路96の内
端98のずっと先まで延びるため、図6(B)の例では
粉末は帯電プラズマ118中へ導入される。図6(A)
の例のように粉末を中性プラズマ108の中へ導入する
場合と比べて、図6(B)の例の帯電プラズマ領域11
8は、粉末がプラズマ流中に混入される時に迅速かつ完
全な粉末の溶融にはるかに有効である。粉末がこのよう
に迅速に溶かされた状態だと、中性プラズマ領域120
は粉末を溶融状態に維持してワークピース上に高品質の
塗布層が形成するのに十分な温度である。これは噴出バ
レル94の中心軸沿いに粉末の大半またはすべてが通ら
ないプラズマ銃構成の場合にも当てはまる。
【0044】図6(B)の例によって得られる他の利点
は、より小さな電源を用いて良好な特性を有するワーク
ピース塗布層を生成できる場合が多いことである。プラ
ズマを噴霧するのは、主として粉末粒子をプラズマ流に
導入後、粉末が融解する温度にできるだけ迅速に加熱す
るためである。その後、粉末粒子はワークピースへ運ば
れて塗布層を形成するまで、プラズマ流のエネルギによ
って溶融状態に維持される。これは粉末を帯電プラズマ
に導入することによって、そうでない場合に必要なエネ
ルギより少ないエネルギで行うことができる。この結
果、ほとんどの場合において、良好な特性を有するワー
クピース塗布層が得られると同時に、この方法を用いな
い場合より小さな電源の使用が可能となる。
【0045】図7は本発明の第三の実施形態であるプラ
ズマ銃130を示す。図7のプラズマ銃130の単一陰
極132は陽極134に囲まれている。単一陰極132
はアークチャンバ138内に配置された陰極先端部13
6で終端する。アークチャンバ138は単一陰極132
の中心軸に沿ってベンド142まで延びる通路140へ
つながる。通路140はベンド142で噴出バレル14
4の中心軸との間に約45゜の鋭角をなす。噴出バレル
144は、図2、図3、ならびに図6(A)および
(B)に示す噴出バレルとは異なり、概円筒形状をして
いる。陰極先端部136は、図6(A)の例と同様に陽
極134の壁に設けられた陽極アタッチメント148ま
で延びるアーク146を生成するように、アークチャン
バ138および通路140と相対的に位置決めされる。
【0046】図7の実施形態では、粉末は噴出バレル1
44の中心軸に一致する軸に沿って運ばれる。図7のプ
ラズマ銃130はこの点で図2および図6(A)のプラ
ズマ銃と類似している。ただし、粉末導入点はベンド1
42より先で、実際には噴出バレル144内である。こ
れには中央粉末運搬路152を内部に有する中空の管で
ある粉末インジェクタ150が用いられる。この粉末イ
ンジェクタ150はプラズマ銃130内部の非常に高温
な領域に設置されるため、耐高温特性を有する必要があ
る。ただしいくぶん温度の低い適用の場合は、タングス
テン等の耐温特性材料から形成すればよい。だが、粉末
インジェクタ150を水冷した方が最良の結果が得られ
ることが多い。図8に水冷式粉末インジェクタ150の
一例の断面図を示す。
【0047】粉末インジェクタ150は図8のように概
円筒形状をしており、内部には中央粉末運搬路152を
有する。中央粉末運搬路152の外側には内路154と
外路156とが設けられる。これら内路および外路15
4、156は概円筒形状で、同心配列され、粉末インジ
ェクタ150の先端部に隣接した領域で接続路158に
よって結合される。内路154は従来の設計の冷却水ま
たはその他の冷却用流体源(図示せず)に接続される。
冷却水は内路154を通って粉末インジェクタ150の
先端部領域まで流れ、それから接続路158を通って外
路156へと流れる。その後、冷却水は外路156を通
って水源に戻される。内路および外路154、156中
に冷却水またはその他の冷却用流体が流れることで、粉
末インジェクタ150はプラズマ銃130内部の非常に
高い温度に耐えることが可能になる。
【0048】粉末インジェクタ150を噴出バレル14
4の入口端より外側に噴出バレルの中心軸に沿って設置
することにより、粉末をプラズマ流の中心に、かつ何も
しなくても噴出バレル144の中心軸沿いに流れ続ける
ような方向に導入できる。これまでの例では通路の壁に
向かって粉末を導入していたために、通過するプラズマ
流によって粉末流が歪むことがあったが、図7の実施形
態では粉末をプラズマ流内部にプラズマ流と同方向に導
入することが可能である。このように粉末を噴出バレル
144の中心軸に沿って導入することにより、プラズマ
流による粉末流の歪み、または粉末流によるプラズマ流
の歪みがほぼ完全に発生しなくなり、粉末はプラズマ流
とともに噴出バレル144の中心軸に沿って流れる。
【0049】図7のプラズマ銃130では粉末インジェ
クタ150は噴出バレル144の中心軸に沿って延びて
いるため、粉末流は通過するプラズマ流と同方向に導入
されるが、粉末インジェクタを噴出バレルの中心軸と角
度をつけて配置するほうが望ましい場合もある。通常は
粉末を軸方向に注入することが望ましいが、場合に応じ
てプラズマ流をわずかに曲げたい時などは粉末インジェ
クタをいくぶん角度をつけて配置することもできる。
【0050】
【発明の効果】本発明に従えば、プラズマ銃の単一陰極
の中心軸および粉末供給路の中心軸と噴出バレルの中心
軸との間の角度を互いに調節して、注入される粉末が噴
出バレルの中心軸に沿って方向変換できるようにするこ
とによって、ワークピースへの粉末材料塗布を改善でき
る。また、粉末インジェクタを用いる場合は、その内路
および外路中に冷却流体を流すことにより、プラズマ銃
内部の非常に高い温度に耐えることが可能になる。
【0051】以上、本発明のさまざまな実施形態および
その変形例を説明してきたが、本発明はこれらに限定さ
れるものではなく、前掲の特許請求の範囲で規定する範
囲内のあらゆる方法および変更を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 粉末がプラズマ流中へほぼ直角に注入される
先行技術のプラズマ装置を簡単に示す概略図である。
【図2】 本発明に従うプラズマ銃の第一の実施形態の
部分断面図である。
【図3】 本発明に従うプラズマ銃の第二の実施形態の
部分断面図である。
【図4】 本発明に従い単一陰極と粉末供給路と噴出バ
レルとの各中心軸間の角度を選択可能なことを示す概略
図である。
【図5】 本発明に従いプラズマ銃内部でプラズマ流が
粉末流と合流する様子を示す図である。
【図6】 単一陰極の軸方向の調整を利用して粉末投入
点において異なるプラズマ領域を形成し、これにより粉
末の供給と塗装状態を最適化する様子を示すプラズマ銃
の断面図である。
【図7】 本発明に従うプラズマ銃の第三の実施形態の
部分断面図である。
【図8】 図7の実施形態で使用する水冷式プラズマイ
ンジェクタの断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 4/12

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注入された粉末を噴出バレルのほぼ中心
    軸に沿って噴射する単一陰極プラズマ銃であって、 その正の向きが前記粉末の噴射の向き側を向いた中心軸
    であるバレル中心軸を有する噴出バレルと、 空洞形状の陽極と、 前記陽極の空洞内に収納、配置された単一陰極と、 前記陽極の空洞と前記噴出バレルとを連通するプラズマ
    アーク通路と、 前記プラズマアーク通路に合流し実質的に前記バレル中
    心軸上で終端し、噴出バレルへ前記粉末を供給する粉末
    供給路と、 を有し、 前記単一陰極の中心軸である陰極中心軸は、前記プラズ
    マアーク通路を通過するように配置され、前記噴出バレ
    ルの内部又は前記プラズマアーク通路の前記噴出バレル
    側の端部において前記バレル中心軸と交差し、当該陰極
    中心軸の正の向きは前記単一陰極から前記噴出バレル側
    への向きに定められ、当該陰極中心軸の正の向きと前記
    バレル中心軸の正の向きとが挟む第1角度は0°より大
    きく90°未満であり、 前記粉末供給路の中心軸である供給路中心軸は、前記陰
    極中心軸と交差し、当該供給路中心軸の正の向きは前記
    粉末の供給向きに定められ、当該供給路中心軸の正の向
    きと前記陰極中心軸の正の向きとが挟む第2角度は前記
    第1角度以上であって前記粉末の流れが実質的に前記バ
    レル中心軸に沿って導入され、 当該プラズマ銃は、前記粉末供給路から前記プラズマア
    ーク通路内への前記粉末の吐出位置より下流におけるプ
    ラズマ流路の断面積が前記吐出位置における前記プラズ
    マ流路の断面積を実質的に下回らない形状であり、かつ
    前記単一陰極からの帯電したプラズマが少なくとも前記
    粉末供給路の延長線上まで延びるように動作されること
    を特徴とする単一陰極プラズマ銃。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の単一陰極プラズマ銃に
    おいて、前記第1角度は5゜から90゜未満の範囲内に
    あり、前記供給路中心軸の正の向きと前記バレル中心軸
    の正の向きとが挟む角度は0゜から45゜の範囲内であ
    ることを特徴とする単一陰極プラズマ銃。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の単一陰極プラズマ銃に
    おいて、 前記単一陰極はプラズマアーク通路内に当該プラズマア
    ーク通路の軸に沿って配置され、当該プラズマ銃は前記
    粉末供給路の延長線を超えて延びる帯電したプラズマを
    生成するように動作されること、を特徴とする単一陰極
    プラズマ銃。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の単一陰極プラズマ銃に
    おいて、前記粉末供給路は、前記バレル中心軸まで噴出
    バレル内に延びていることを特徴とする単一陰極プラズ
    マ銃。
  5. 【請求項5】 注入された粉末を噴出バレルのほぼ中心
    軸に沿って噴射する単一陰極プラズマ銃であって、 中心軸を有する噴出バレルと、 空洞形状の陽極と、 前記陽極の空洞内に収納、配置され、その中心軸が0
    より大きい鋭角で噴出バレルの中心軸と交差する単一陰
    極と、 粉末流を前記噴出バレルの中心軸に沿って導入するよう
    に噴出バレルの中心軸に一致する中心軸を有する粉末供
    給路と、 を含み、当該プラズマ銃は、前記単一陰極からの帯電し
    たプラズマが少なくとも前記粉末供給路の延長線上まで
    延びるように動作されることを特徴とする単一陰極プラ
    ズマ銃。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の単一陰極プラズマ銃に
    おいて、前記鋭角は45゜であることを特徴とする単一
    陰極プラズマ銃。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の単一陰極プラズマ銃に
    おいて、前記鋭角は10゜であることを特徴とする単一
    陰極プラズマ銃。
  8. 【請求項8】 注入された粉末を噴出バレルのほぼ中心
    軸に沿って噴射する単一陰極プラズマ銃であって、 その正の向きを前記粉末の噴射の向き側に定められた中
    心軸であるバレル中心軸を有する噴出バレルと、 空洞形状の陽極と、 前記陽極の空洞内に収納、配置され、中心軸を有する単
    一陰極と、 前記単一陰極の中心軸である陰極中心軸に沿って前記単
    一陰極からベンドまで延び、さらにこのベンドから噴出
    バレルの中心軸であるバレル中心軸に沿ってこの噴出バ
    レル内まで延びるプラズマアーク通路と、 粉末流を前記噴出バレルの中心軸に沿って導入するよう
    に、前記バレル中心軸と一致する中心軸を有し、チャン
    バ内の前記ベンド部分に前記粉末流を導入する粉末供給
    路と、 を有し、 前記単一陰極の中心軸である陰極中心軸は、前記ベンド
    において前記バレル中心軸と交差し、当該陰極中心軸の
    正の向きは前記単一陰極から前記ベンドへの向きに定め
    られ、当該陰極中心軸の正の向きと前記バレル中心軸の
    正の向きとが挟む角度は0゜より大きい鋭角であり、 当該プラズマ銃は、前記ベンド部分より下流におけるプ
    ラズマ流路の断面積が前記ベンド部分における前記プラ
    ズマ流路の断面積を実質的に下回らない形状であり、か
    つ前記単一陰極からの帯電したプラズマが少なくとも前
    記粉末供給路の延長線上まで延びるように動作されるこ
    とを特徴とする単一陰極プラズマ銃。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の単一陰極プラズマ銃に
    おいて、前記噴出バレルはその入口から出口にかけて広
    がり、前記ベンドは前記プラズマアーク通路の中央より
    前記噴出バレル側に設けられることを特徴とする単一陰
    極プラズマ銃。
  10. 【請求項10】 単一陰極と、その周囲に設けられた陽
    極とを有する既存のプラズマ銃を改装し、噴出バレルの
    中心軸にほぼ沿って粉末を供給するための陽極アタッチ
    メントであって、 その正の向きが前記粉末の噴射の向き側を向いた中心軸
    であるバレル中心軸を有する噴出バレルと、 プラズマ銃の前記単一陰極の中心軸である陰極中心軸に
    沿って延び、前記単一陰極が配される陽極内空洞と前記
    噴出バレルとを連通するプラズマアーク通路と、 前記プラズマアーク通路内部へ延び、粉末流を前記噴出
    バレルの中心軸に沿って導入する粉末供給路と、 を含み陽極に取り付けられる構造体であり、 前記プラズマアーク通路の中心軸に一致する前記陰極中
    心軸は、当該プラズマアーク通路と前記噴出バレルとの
    結合部分又は当該プラズマアーク通路の前記噴出バレル
    側の端部において、前記バレル中心軸と交差し、当該陰
    極中心軸の正の向きは前記単一陰極から前記噴出バレル
    側への向きに定められ、当該陰極中心軸の正の向きと前
    記バレル中心軸の正の向きとが挟む第1角度は0゜より
    大きく90゜未満であり、 前記粉末供給路の中心軸である供給路中心軸は、前記陰
    極中心軸と交差し、当該供給路中心軸の正の向きは前記
    粉末の供給向きに定められ、当該供給路中心軸の正の向
    きと前記陰極中心軸の正の向きとが挟む第2角度は前記
    第1角度以上であり、 前記粉末供給路から前記プラズマアーク通路内への前記
    粉末の吐出位置より下流におけるプラズマ流路の断面積
    が前記吐出位置における前記プラズマ流路の断面積を実
    質的に下回らない形状であり、かつ前記単一陰極からの
    帯電したプラズマが少なくとも前記粉末供給路の延長線
    上まで延びるように前記プラズマ銃を機能させることを
    特徴とする陽極アタッチメント。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の陽極アタッチメン
    トにおいて、前記構造体と既存のプラズマ銃とはネジ止
    めにより接合され、前記構造体と前記既存のプラズマ銃
    との接合側の前記プラズマアーク通路の端部は、前記噴
    出バレル側に向けて先細に形成され前記既存のプラズマ
    銃の単一陰極の先端部を収容するアークチャンバ形成部
    を有することを特徴とする陽極アタッチメント。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の陽極アタッチメン
    トにおいて、前記第1角度は5゜から90゜未満の範囲
    内にあり、前記供給路中心軸の正の向きと前記バレル中
    心軸の正の向きとが挟む角度は0゜から45゜の範囲内
    にあることを特徴とする陽極アタッチメント。
  13. 【請求項13】 粉末導入点において帯電したプラズマ
    を生成するプラズマ銃であって、 陽極と、 中心軸を有した陰極であって、当該中心軸に沿ってベン
    ドまで延びるプラズマアーク通路内に設けられる一つの
    陰極と、 前記プラズマアーク通路内部であって前記ベンド部分に
    位置する前記粉末導入点にて終端し、粉末流を前記噴出
    バレルの中心軸に沿って導入する粉末供給路と、 を含み、 前記プラズマアーク通路は、前記ベンドにて0゜より大
    きく90゜未満の鋭角だけ屈曲し、その一つの開口が前
    記噴出バレルの入口開口に合致、接続され、噴出バレル
    を介して当該プラズマ銃の外に通じ、 前記陰極は、前記粉末導入点を超え前記ベンドまで延び
    る帯電プラズマを生成するように、前記プラズマアーク
    通路内に配置され、 当該プラズマ銃は、前記粉末導入点より下流におけるプ
    ラズマ流路の断面積が前記粉末導入点における前記プラ
    ズマ流路の断面積を実質的に下回らない形状であること
    を特徴とするプラズマ銃。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のプラズマ銃におい
    て、前記陰極は、陰極から見て前記ベンドより遠い前記
    プラズマアーク通路の壁上の陽極アタッチメントの位置
    まで延びるプラズマアークを発生することを特徴とする
    プラズマ銃。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載のプラズマ銃におい
    て、前記陰極は前記プラズマアーク通路に沿ってその軸
    方向に位置を調節可能で、所望の温度の帯電プラズマ部
    分への粉末供給路からの粉末供給を最適化することを特
    徴とするプラズマ銃。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載のプラズマ銃におい
    て、前記プラズマアーク通路は前記ベンドにおいて45
    ゜屈曲し、前記噴出バレルは中心軸を有し、前記粉末供
    給路は、噴出バレルの中心軸に一致する中心軸を有する
    ことを特徴とするプラズマ銃。
  17. 【請求項17】 注入された粉末を噴出バレルの中心軸
    上の位置で噴出バレルに導入し、その中心軸にほぼ沿っ
    て噴出バレルから噴射する単一陰極プラズマ銃であっ
    て、 その正の向きが前記粉末の噴射の向き側を向いた中心軸
    であるバレル中心軸を有する噴出バレルと、 陽極と、 前記陽極内部に取り付けられた単一陰極であって、その
    中心軸である陰極中心軸は当該単一陰極が配置される前
    記陽極内部の空洞から延びる前記プラズマアーク通路内
    を通過するように配置され、当該陰極中心軸の正の向き
    は前記単一陰極から前記噴出バレル側への向きに定めら
    れ、当該陰極中心軸と前記バレル中心軸とが互いの正の
    向きが挟む第1角度が0゜より大きく90゜未満である
    ように交差する単一陰極と、 前記プラズマアーク通路の壁から前記プラズマアーク通
    路内を通過し、前記噴出バレル内のその中心軸まで延び
    る粉末インジェクタと、 を含む単一陰極プラズマ銃。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の単一陰極プラズマ
    銃において、前記粉末インジェクタは、前記噴出バレル
    の中心軸に一致する中心軸を有することを特徴とする単
    一陰極プラズマ銃。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の単一陰極プラズマ
    銃において、前記粉末インジェクタは、中央粉末供給路
    と、この中央粉末供給路と粉末インジェクタの外表面と
    の間に形成された少なくとも一つの冷却流体路とを有す
    る細長い部材を含むことを特徴とする単一陰極プラズマ
    銃。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の単一陰極プラズマ
    銃において、前記少なくとも一つの前記冷却流体路は、
    前記粉末インジェクタの外先端近くにおいて接続流路に
    より結合された一組の同心上形成された円筒流路を含
    むことを特徴とする単一陰極プラズマ銃。
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