JP3007686B2 - パーオキシダーゼを含有する乳酸菌スターター、発酵乳製品及びそれらの製造法 - Google Patents

パーオキシダーゼを含有する乳酸菌スターター、発酵乳製品及びそれらの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は高い整腸効果を示し、あるいは流通及び保存
(以下、保存という)の段階で酸度の上昇が抑制された
発酵乳製品、その製造法及びこれらの製造に使用する乳
酸菌スターターに関する。
背景技術 パーオキシダーゼ(以下、POという)は、チオシアネ
ートと過酸化水素との共存下で、大腸菌等のグラム陰性
菌に対し、細胞膜に損傷を与えて抗菌作用を示し、乳酸
菌等のグラム陽性菌に対しては、増殖を一時抑制する静
菌作用を示すことが知られている。この性質を利用し、
PO、チオシアネート及び過酸化水素を食品に添加して、
保存期間を延長する試みが多数なされてきている。
また、発酵乳やチーズのスターターとして用いられて
いる乳酸菌は過酸化水素を生成するために、少量のチオ
シアネートを添加した乳製品はその品質が有効に維持さ
れることが報告されている。〔ジャーナル オブ フー
ド プロテクション(J.Food Protection)47,724−732
(1984)〕。さらに、PO、チオシアネート及び/又はハ
ロゲンイオンを添加し、10℃以下に保つことを特徴と
し、微生物的変敗を防止した保存日数の延長、変異原性
の除去を目的にした乳酸菌発酵食品の製造方法も知られ
ている(特開昭62−228224号公報)。
しかし、このような発酵乳の製造方法は保存日数の延
長を目的の一つにしているものの、冷蔵設備の発達した
先進諸国においては、実用面で微生物的変敗が問題とな
ることは殆どない。加えて、チオシアネートは食品添加
物として許可されておらず、実質的には発酵乳へ添加す
ることはできない。さらに、POを発酵終了後に添加して
いるが、ヨーグルトのようにゲル化した状態では均一に
POを混合することは実際上困難である。
これに対し、子牛に1日当たり19mgのラクトパーオキ
シダーゼ(以下、LPOという)を投与すると、経口的に
投与した病原性大腸菌の90%以上を死滅させ得ることが
報告されている〔Ann.Rech.Vet.21,143−152(199
0)〕。この実験では、LPOの効果を高めるために、LPO
と同量のチオシアネート並びに過酸化水素を発生させる
ためにグルコース及びグルコースオキシゲナーゼが添加
されている。そして、チオシアネートは唾液や胃液中に
含まれており、過酸化水素は腸内の乳酸菌が生成するた
めに、LPOのみを投与しても有効であろうと考えられて
いる。
ヨーグルト、乳酸菌飲料及びそれらの類似物を含む発
酵乳は、一般に獣乳を主原料として調製した原料ミック
スに乳酸菌、例えばラクトバチルス・ブルガリカス(La
ctobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus.以下L.bul
garicusという)、ストレプトコッカス・サーモフィル
ス(streptococcus salivarius subsp.thermophilus.以
下S.thermophilusという)、ラクトバチルス・ヘルベテ
ィカス(Lactobacillus helveticus.以下L.helveticus
という)、ラクトコッカス・クレモリス(Lactococcus
cremoris.以下L.cremorisという)などの伝統的な酪農
乳酸菌及びラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobac
illus acidophilus.以下L.acidophilusという)、ビフ
ィズス菌(Bifidobacterium species)などの腸内有用
菌をスターターとして併用あるいは単独で接種し、発酵
させることで製造されている。
これらの乳酸菌それ自体に様々な生理効果のあること
が報告されている。そのため、発酵乳のように生きた乳
酸菌を接種することは、乳酸菌による生理効果が期待で
きるばかりでなく、乳酸菌が優勢な腸内菌叢をもたら
し、便性の改善等整腸効果があるといわれている。この
ような乳酸菌による整腸効果をさらに強化させるために
は、腸内の大腸菌を抑制したり、外部から入ってくる病
原性大腸菌を抑制すればよい。
又、発酵乳の風味は、使用乳酸菌株が生産する有機酸
(乳酸、酢酸等)、芳香物質(アセトアルデヒド、ジア
セチル、アセトイン等)、糖(乳糖、単糖類等)及び原
料ミックスに添加した甘味料、安定剤、香料等に影響さ
れる。いずれの種類の発酵乳においても、美味で良好な
風味であるためには、特に、乳酸等の有機酸による適切
な酸味を呈することが最も重要な因子となる。
しかし、上記乳酸菌はいずれも乳糖発酵性であるの
で、10℃以下のチルド流通条件下であっても製品中の乳
糖を発酵し、乳酸や酢酸を生成するために、製品の酸度
が上昇し、風味を害するのである。通常の商品は、2週
間の賞味期間を設定しているが、1週間を超えると酸味
が強くなり、賞味に耐えられないかあるいは賞味期間中
の品質すなわち酸化の変化の大きいものとなっている。
特に、スターター乳酸菌にL.helveticus,L.bulgaricus,
L.acidophilus等の乳酸桿菌を含有する発酵乳でこの傾
向が著しい。
従来、このような酸生成量が過剰となって酸味が強く
なる現象を抑制しようとする試みがなされ、次のような
方法が報告されている。
低温感受性変異株を利用する方法(特開昭62−239号
公報)、乳糖非発酵性人工変異株を利用する方法(特開
昭54−38187号公報、特公昭42−27293号公報)。
完全に菌が死滅しない温度条件下で、一定時間加熱
し、製品中の生菌数を抑制し、酸度上昇を抑制する方法
〔特開昭50−67451号公報、ミルヒヴィツセンシャフト
(Milchwissenschaft)42,146〜148(1987)〕 乳酸を除去した低乳糖脱脂乳を原料に用いる方法〔ジ
ャーナル オブ フードサイエンス(J.Food Sci)38,7
96〜798(1973)など〕。
しかし、これらの方法のうち、の方法では、特定の
変異株を用いた場合にのみ有効であるという制約があ
り、加えて人工変異株の製品への利用については社会的
なコンセンサスを必要としている。さらに、得られた製
品の風味及び物性・組織はむしろ劣る場合があるので、
適当な酸生成能を有していても実際上使用に適さない。
また、上記の方法では、一定温度及び時間での加熱
処理プロセスは操作が煩雑であって、温度調製が難し
く、加熱のためにエネルギーを必要とし、加うるに製品
の風味、組織などの品質低下を招き易い欠点がある。
さらに、の方法では、原料乳からの乳糖除去プロセ
スが必要となり、経済上実用的と言えない。
そこで、本発明者らは、微生物的変敗を防ぎ保存期間
を延長することを目的とするのではなく、冷蔵保存中の
発酵乳の酸度上昇を抑制した賞味期間中風味が安定し、
あるいはさらに生体内における整腸効果を強化する発酵
乳製品の開発に関し鋭意検討し、本発明をなすに至っ
た。
発明の開示 本発明は、発酵乳製品が本来有する整腸効果をさらに
強化し、あるいは保存中における酸度の上昇を防止し、
風味の劣化を防止した発酵乳製品及びその製造法を提供
しようとするものである。さらに本発明は、このような
発酵食品の製造に使用する乳酸菌スターターを提供しよ
うとするものである。
本発明の特徴は、POを乳酸菌カルチャーに添加し、こ
れを乳培地に接種し、発酵させて発酵乳製品を製造する
ことにある。この場合、乳培地には、PO及びチオシアネ
ートを含まないものが最適である。
本発明で用いるPOは、市販されている西洋ワサビPO、
植物から抽出したPO等を用いることができる。しかし、
製品が乳製品であることから、乳より分離・精製したLP
Oを用いることが望ましい。LPOは脱脂乳あるいはホエー
からラクトフェリンを分離する工程の途中で分離される
(特開平3−109400号公報)。
本発明におけるPOにはこのようなLPOをも包含する。
スターター用に通常用いられる乳酸菌としては、前述
したように、S.thermophilus,L.bulgaricus,L.helvetic
us,L.cremoris,L.acidophilusあるいはBifidobacterium
species等を例示することができる。又、これらの菌を
混合して用いてもよい。なお、これらの菌は市販されて
おり、容易に入手可能である。
スターターカルチャーの調製方法は公知の方法を用い
ればよい。すなわち、乳、例えば脱脂乳に水を加えて還
元し、これを加熱殺菌後冷却し、所定量のPOを添加し、
前記乳酸菌を接種して発酵させるかあるいは加熱殺菌後
の乳培地に前記乳酸菌を接種して発酵させ、その後所定
量のPOを添加する。そして発酵の目標は、乳酸酸度が0.
8〜1.5%あるいはpH4.0〜4.5とし、この条件になったら
カルチャーを10℃以下に冷却を行う。ここで重要なこと
は、このスターター中にPOを添加することにある。特開
昭62−228224号公報には、低温殺菌によりLPOが失活し
ていない乳を用いて乳酸菌飲料あるいは発酵乳を製造す
ると、乳酸菌とLPOの拮抗作用のため、発酵時間が著し
く遅延し、やがてLPOも失活してシステムとして成立し
得ないと記載されている。しかし、これはチオシアネー
トを添加したりあるいはチオシアネート含量の多い系で
生ずることであって、乳を殺菌し、実質的にチオシアネ
ートがほとんど含有されないかあるいは極めて低い系
(0.1ppm以下)でチオシアネートを添加せず、本発明の
ようにLPOを乳酸菌スターターに予め添加して用いる
と、本発明者らの測定によると表1に示すように、実際
には発酵の遅れは認められない。
使用培地:A 12%脱脂粉乳、95℃、1時間殺菌 B 11.53%脱脂粉乳+0.5%酵母エキス、95
℃、20分間殺菌 C 11.53%脱脂粉乳+0.5%酵母エキス+0.
1%アスコルビン酸ナトリウム、95℃、20分間殺菌 培養温度:32℃ 培地中のチオシアネート濃度:いずれも0.1ppm以下
(イオンクロマトグラフィー法) 原料培地中のLPO濃度:いずれも25ng/ml以下(酵素免
疫測定法) スターター中にPOを添加する利点は、(1)撹拌型ヨ
ーグルトにおいては、ゲルを粉砕する際にPOを添加しよ
うとしても、通常の粉砕機では均一な混合が困難であ
り、製造設備を変更して、均質機等を導入しなければな
らない。また、静置型ヨーグルトでは、容器に充填後発
酵させるため、発酵終了後にPOを添加することは困難で
ある。(2)POは熱に対して不安定であり、予め殺菌で
きない。殺菌済の乳の方にPOまたはLPOを添加しておく
という考え方もあるが、POやLPOは殺菌できないため、
殺菌済の乳がスターターによるpH低下前に雑菌で汚染さ
れ、繁殖する恐れがある。しかし、スターター中であれ
ば乳酸菌が優勢であるために、雑菌は繁殖できない。さ
らに、pHが低下してくれば大腸菌等は死滅するために、
スターターの発酵及びスターターを接種した乳の発酵に
何らの影響を与えない。
スターター中へのPOの添加量は、最終製品中のPOの濃
度から逆算する。例えば、最終製品中のPO濃度が50mg/
であり、スターターカルチャーを5%添加する場合、
スターター中へのpoの添加量は0.1%である。
整腸効果を強化する場合の最終製品中でのPO濃度は10
mg/以上であることが望ましい。これ以下では、整腸
効果の増殖は殆ど認められない。一方、濃度の上限は特
にないが、500mg/以上では、添加量を増しても整腸効
果は著しく増加せず、同程度の効果であり、しかも色沢
がダルになるため、それ以上添加しても実質的なメリッ
トはない。
冷蔵保存中の酸度上昇の抑制には、最終製品中のPO濃
度が1mg/でも効果が認められるが、3mg/以上で明ら
かな効果が認められる。
スターターカルチャーの調製は、前記したように通常
脱脂粉乳を水に還元し、90〜95℃にて15〜30分間加熱殺
菌した後、25〜45℃に冷却し、菌を接種する。通常乳酸
酸度が0.8〜1.5%又はpHが4.0〜4.5になった時点で10℃
以下に冷却する。POの添加は、還元脱脂乳を殺菌し、25
〜45℃に冷却した後であればいつでもよいが、PO粉末に
含まれる細菌数が高い場合には、発酵が終了し、10℃以
下に冷却する直前が望ましい。これは、発酵終了時点で
はスターターのpHが4.0〜4.5となっており、雑菌の多く
は死滅するからである。10℃以下に冷却する直前であれ
ば撹拌しやすい利点があるが、10℃以下に冷却した後で
あってもかまわない。
このようにして得られたスターターカルチャーを殺菌
した乳に接種する。乳としては、ヨーグルトの製造にお
いては通常乳脂肪分が3.5%程度に標準化された生乳、
サワークリームの製造においては乳脂肪45%のクリー
ム、又クワルクの例では脱脂乳を用いることが多い。殺
菌条件は、特に制限がないが、普通90℃、10分間、ある
いは97℃、15秒間行われる。スターターカルチャーの接
種は、乳を培養温度(製品によって異なるが、25〜45℃
程度)まで冷却した後、乳量の1〜10%程度添加する。
接種後の充填、発酵、フレバリング、冷却等の工程は常
法通り実施される。
本発明の発酵乳製品としては、ヨーグルト、サワーク
リーム、クワルク、発酵乳飲料等を例示することができ
る。
図面の簡単な説明 第1図は、実施例7で得られたプレーンヨーグルトの
酸度の経日変化を示す。
第2図は、実施例7で得られたプレーンヨーグルトの
pHの経日変化を示す。
第3図は、実施例8で得られたスィートヨーグルトの
酸度の経日変化を示す。
第4図は、実施例8で得られたスィートヨーグルトの
pHの経日変化を示す。
第5図は、実施例9で得られたドリンクヨーグルトの
酸度の経日変化を示す。
第6図は、実施例9で得られたドリンクヨーグルトの
pHの経日変化を示す。
発明を実施するための最良の形態 本発明の実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
〔実施例1〕各種乳酸菌スターターの調製 12%還元脱脂乳を115℃、20分間の滅菌処理をし、37
℃に冷却後LPOを1.67%添加し、シードカルチャーとし
て、L.bulgaricus ATCC 11842及びS.thermophilus ATCC
14485の混合株あるいはL.helvetlcus JCM 1120を1%
接種し、37℃、16時間培養し、マザースターターを得
た。一方、LPOを添加しないものを対照とした。さら
に、12%還元脱脂乳を92℃、20分間の殺菌処理した乳培
地に前記マザースターターを3%接種し、32℃、16時間
培養し、バルクスターターを得た(L.helveticusは37
℃、16時間培養)。次いで、92℃、20分間の殺菌処理し
た10%還元脱脂乳を培地として、このバルクスターター
を3%接種し、43℃、3時間培養後の乳酸酸度を測定し
て活力試験を行った。
また、L.acidophilus JCM 1132及びL.casei ATCC 393
のシードカルチャーは成育が弱いため、12%還元脱脂乳
に酵母エキスを0.5%添加した培地に3%接種し、37
℃、16時間培養し、マザースターターを得た。LPOは上
記と同様の方法で同量添加し、同様にLPO無添加を対照
とした。
さらに、12%還元脱脂乳に酵母エキスを0.5%添加し
た培地を92℃、20分間の殺菌処理をし、37℃に冷却後、
マザースターターを3%接種し、37℃、16時間培養し、
バルクスターターを得た。
培養結果を表2に示した。結果を要約すると、(1)
マザースターター調製段階で、1.67%のLPOを添加した
場合ですら、どの種の乳酸菌にも、培養阻害が認められ
なかった。(2)これらのマザースターターを用いたバ
ルクスターター調製時の乳酸酸度の上昇は、対照とほぼ
同等であった。(3)バルクスターターの活力はLPO添
加の影響が見られなかった。
以上、スターターにLPOを添加しても、製品の発酵に
影響を及ぼさないことを確認した。
〔実施例2〕乳酸菌スターターの調製 水5220gに脱脂粉乳720gを溶解し、95℃で30分間の加
熱殺菌保持後37℃に冷却し、市販のL.bulgaricus(ハン
セン社)及び市販のS.thermophilus(ハンセン社)の混
合スターターを60g接種し、37℃で6時間培養した。こ
の培養物を6等分し、各々の培養物に対し、それぞれLP
Oを無添加、167mg、334mg、3345mg、16.96
g、34.49g添加し、撹拌・冷却し、ヨーグルト調製用
乳酸菌スターター6種を得た。
〔実施例3〕プレーンヨーグルトの調製 乳脂肪3.5%に標準化した生乳(市販牛乳)970gを90
℃で10分間加熱殺菌保持後、37℃に冷却し、実施例1で
得られた乳酸菌スターターのいずれか1種を30g接種
し、カップに充填後37℃で乳酸酸度0.85%まで培養後直
ちに冷却し、プレーンヨーグルトを調製した。このよう
にしてスターターのLPO含量を相違させて6種のプレー
ンヨーグルト〜を調製した。
6種のプレーンヨーグルト中のLPO含量の測定結果、
培養に要した時間およびヨーグルトの保存試験結果を表
3に示した。
1) 10点法による官能検査結果(官能品質基準は表4
参照)、出荷基準7点以上 2) 中村式カードテンションメーター、出荷基準30g
以上 表3から判るようにLPOがスターターから移行してく
る試料〜と無添加の対照品との間で、調製1日後
のpH、酸度、風味及び組織に差が認められなかった。一
方、色沢では、LPO濃度の高い及びがダルな色調を
呈した。しかし、調製7日後においては、に比べ〜
の方が、pHが高く、酸度が低く、風味がよい結果が得
られた。
また、仕上げ酸度(乳酸酸度0.85%)迄に要する培養
時間は添加区と対照区で差が認められず、添加区であっ
ても通常のヨーグルトスターターと同じ扱いが可能であ
ることを実施例1に引き続き再認識した。
〔実施例4〕発酵食品の大腸菌殺滅効果 カニクイザル(4〜10才)25匹を5匹ずつ5群に分
け、育児用調製粉乳(雪印乳業、P7a、13%粉乳)で2
週間予備飼育した。次に、大腸菌ATCC25992株を1010CFU
/50mlとなるように育児用調製粉乳に混合し、経口的に
投与した。その後、毎日実施例3で製造したLPOを含ま
ないヨーグルトを100ml投与し、1週間後の糞便を採
取し、糞便中の大腸菌数を測定した。続いて、2週間育
児用調製粉乳のみで飼育し、完全に回復させた後、前回
と同様に大腸菌ATCC25992株を1010CFU/50ml投与した。
投与後、A群には実施例2で製造したLPO5mg/のヨー
グルト、B群には10mg/の試料、C群には100mg/
のもの、D群には500mg/のもの、E群には1000
mg/のヨーグルトを毎日100ml投与した。1週間後に
糞便を採取し、便中の大腸菌数を測定した。結果は、各
群のコントロール試料投与後の糞便中大腸菌数に対す
る、各試料投与後の糞便中大腸菌数の割合(%)で生存
率を表し、表5に示した。
この結果から明らかなように、LPO5mg/では殆ど効
果が認められないが、10mg/では50%以上死滅してい
る。100mg/以上では90%あるいはそれ以上死滅してい
た。しかし、500mg/でも1000ml/でも実用的には殆
ど同じ効果であった。
〔実施例5〕サワークリームの製造 乳脂肪45%のクリーム7000gを加温、均質後3容ス
テンレス培養缶6個にそれぞれ970g毎採取し、90℃で10
分間殺菌、保持後35℃に冷却した。この冷却物のそれぞ
れに対応させて、実施例2に示したと同様に調製した6
種の乳酸菌スターター30gを接種し、35℃で4時間培養
後、冷却し、6種類のサワークリームを調製した。
これらサワークリームに実施例1と同様の検査を実施
し、表6に示した結果を得た。
この結果、LPO添加区は、対照区と同様の乳酸酸度及
び風味を示し、LPOを添加しても製品の品質に何等の影
響を及ぼさないことが判明した。
〔実施例6〕クワルクの製造 脱脂粉乳120g水870gに溶解し、95℃、30分間の加熱・
殺菌・保持後28℃に冷却し、市販のL.cremoris(ハンセ
ン社)の脱脂乳培養物を10g接種し、28℃で18時間培養
した。この培養物を4個調製し、一つはPO無添加と
し、残りの3個のにはそれぞれ西洋ワサビPOを5g、
10g、20g添加・撹拌後冷却し、クワルク調整用乳酸菌
スターターを4種類調製した。
次いで、脱脂乳30kgを97℃で15秒間の加熱・殺菌後28
℃に冷却した。得られた冷却物を殺菌済10容ステンレ
ス培養缶に5kgとり、レンネット5mgと上記乳酸菌スター
ターの1種を1%接種し、28℃で16時間の培養後、撹拌
冷却し、布製の袋を用い、ホエーを除去し、クワルク11
50gを得た。他の3種の乳酸菌スターターを用いたクワ
ルクも同様にして調製した。
クワルク中の西洋ワサビPO含量の測定結果及びクワル
クの品質を表7に示した。
この結果、PO添加区は対照区と同様のpH、風味及び組
織・食感を呈し、POを添加しても製品の品質に何等の影
響を及ぼさないことが判明した。
〔実施例7〕 脱脂粉乳720gを水5,220gに溶解し、95℃で20分間の加
熱殺菌保持後37℃に冷却し、市販のL.bulgaricusとS.th
ermophilusの混合スターター(ハンセン社)を60g接種
し、6時間培養した。この培養物983.2gに対し、殺菌水
及び殺菌水にて分散・溶解した5%LPO溶液を添加し、
LPO無添加、LPO33.3mg/kg、100mg/kg、166.67m
g/kg、333.34mg/kgの総量1,000gのヨーグルト調整用
乳酸菌スターター5種を調製した。
ついで、乳脂肪3.5%に標準化した生乳(市販牛乳)
9,700gを90℃で10分間加熱殺菌保持後、40℃に冷却し
た。この乳のLPO標準及びチオシアネート含量を測定し
た結果、検出限界以下(LPO:<25ng/ml,チオシアネー
ト:<0.1ppm)であった。この乳に上述した乳酸菌スタ
ーターのいずれか1種を300g接種し、500ml容プラスチ
ツク容器に充填後40℃で乳酸酸度0.85%まで培養後直ち
に冷却し、プレーンヨーグルトを得た。このようにし
て、LPO含量を相違させたスターターを用い、製品中のL
PO含量が異なる5種類のプレーンヨーグルトを調製し
た。これらのプレーンヨーグルトを10℃の恒温室に保存
し、調製後1,4,7,及び14日目にヨーグルトの乳酸酸度及
びpHを測定した。これらの結果を第1図及び第2図に示
した。
プレーンヨーグルトは、甘味料を添加していないの
で、酸度1.1を越えると非常に酸味の強いものとなる。
第1図に示したように、製品中のLPO濃度が1ppmであっ
ても酸度上昇を抑える効果が認められたが、3ppm以上で
あれば流通過程での酸度増加を0.1%以下にすることが
できた。仕上げ酸度を調製することにより賞味期間を通
じ適切な酸味を付与したヨーグルトの製造が可能である
ことが判明した。
〔実施例8〕 予め約60℃に予熱した生乳(市販牛乳)4,000gと水1,
144gの混合物に砂糖900g,脱脂粉乳436g,生クリーム114g
を添加し、混合,溶解後均質処理を行い、ついで水2,99
3gにゼラチン10g,寒天10g,ローメトキシルペクチン5gを
分散し、加熱,溶解したものを加え、さらにヨーグルト
フレーバーを10g添加,混合後90℃,10分間の加熱,殺菌
・保持を行った後、38℃に冷却した。この乳のLPO濃度
及びチオシアネート含量を測定した結果、検出限界以下
であった。このようにして調製した原料ミックス1.746g
に対し、実施例1と同様に調製したLPO添加乳酸菌スタ
ーター各々54gを接種し、38℃で、酸度0.65%となるま
で発酵し、発酵終了後直ちに冷却して、製品中のLPO濃
度が0,1,3,5,及び10mg/のスィートヨーグルトを得
た。
これらの製品を10℃にて保存し、2週間の保存試験を
行い、酸度及びpHを測定した。
この結果、第3図及び第4図に示すように、パーオキ
シダーゼ無添加の場合の酸度増加分は2週間で0.27%で
あったが、パーオキシダーゼ添加では、1ppmの場合であ
っても酸度上昇抑制効果が認められるが、3ppm以上の添
加では、酸度増加分が2週間で約0.1%となり、極端に
乳酸菌の酸生成を抑制する結果を示した。
〔実施例9〕 脱脂粉乳345g,酵母エキス15gを水2,530gに溶解し、95
℃,30分間の加熱,殺菌・保持後32℃に冷却し、S.therm
ophilus SBT−0187 45gとL.acidophilus SBT−2062 45g
を接種し、32℃,16時間培養した。この培養物497gに対
し、殺菌水及び殺菌水にて分散・溶解した5%LPO溶液
を添加して、LPO無添加,LPO15.4mg/kg,46.2mg/k
g,77.0mg/kg,153.9mg/kgの総量500gのドリンクヨー
グルト調製用乳酸菌スターター5種を調製した。
ついで、脱脂粉乳1,985g,無塩バター150g,酵母エキス
10gを水12,105gに溶解し、60℃に加温後均質処理し、90
℃,5分間の加熱,殺菌・保持後40℃に冷却した。このミ
ックス中のLPO濃度及びチオシアネート含量を測定した
結果、検出限界以下であった。このミックス2,375gを5
本のステンレス製培養缶に分注し、各々上記乳菌スター
ターを125g接種し、40℃で発酵した。酸度1.2%まで発
酵し、終了後直ちに10℃以下に冷却した。
これらの発酵物2,500gに対し、予め殺菌、冷却した砂
糖、安定剤、香料のミックス1,346gを添加,混合後均
質,充填し、LPO濃度が0,1,3,5及び10mg/のドリンク
ヨーグルトを得た。10℃の低温下で14日間の保存試験を
実施し、製品の風味,酸度及びpHを測定した。
その結果、第5図及び第6図に示すように、LPO濃度
の違いによる酸度の上昇には、明確に差が認められた。
LPO濃度が1mg/であっても対照である無添加に比べ酸
度の上昇を抑制しているが、3ppm以上ではその抑制効果
が顕著に示された。風味については、通常の無添加品に
比べ、LPO添加品は過度の酸味がなく、フラットで飲み
易いと評価され、第5図及び第6図を反映した評価とな
った。
産業上の利用可能性 本発明によると発酵乳製品の品質に何ら影響を与える
ことなくPOを活性な状態で製品中に均一に分散させるこ
とができ、それによって発酵食品のもつ整腸効果を一段
と高めることができる。
しかも、POに付着する大腸菌等の雑菌はスターター中
で乳酸菌によって成育を阻止され、さらに乳酸菌の成育
によって殺滅されるので得られる製品は衛生的なものに
なる。
さらに、本発明によると、製品の保存中の過度の酸味
の上昇を抑制することができ、賞味する全期間を通じ適
切な酸味を維持することが可能となる。
その結果、微生物の侵入を十分考慮した製造工程・環
境であれば、通常2週間の賞味期間をさらに延長するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 英輔 埼玉県大宮市大字東新井710―50 東新 井団地3―201 (72)発明者 豊田 修次 埼玉県所沢市緑町3―12―5 煉瓦館11 ―202 (56)参考文献 特開 昭62−228224(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 1/20 A23C 9/127

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パーオキシダーゼを添加した乳酸菌カルチ
    ャーよりなる乳酸菌スターター。
  2. 【請求項2】パーオキシダーゼを実質的に含まない乳培
    地に、パーオキシダーゼを添加し、乳酸菌カルチャーを
    接種するかあるいは乳酸菌カルチャーを接種、培養後パ
    ーオキシダーゼを添加することを特徴とする乳酸菌スタ
    ーターの製造法。
  3. 【請求項3】パーオキシダーゼが添加・含有された乳酸
    菌スターターを用いて発酵した、整腸効果が高められて
    いるか、あるいは流通及び保存中の酸生成が抑制されて
    いることを特徴とする発酵乳製品。
  4. 【請求項4】パーオキシダーゼ濃度が最終製品中10mg/
    以上であることを特徴とする請求項3に記載の整腸効
    果が高められている発酵乳製品。
  5. 【請求項5】パーオキシダーゼ濃度が最終製品中1mg/
    以上であることを特徴とする請求項3に記載の流通及び
    保存中の酸生成が抑制されている発酵乳製品。
  6. 【請求項6】乳に、パーオキシダーゼを添加した乳酸菌
    カルチャーよりなる乳酸菌スターターを添加し、発酵を
    行うことを特徴とする整腸作用が高められたかあるいは
    流通及び保存中の酸生成が抑制された発酵乳製品の製造
    法。
  7. 【請求項7】実質的にパーオキシダーゼ及びチオシアン
    酸イオンを含まない乳培地に乳酸菌カルチャーを接種す
    ることを特徴とする請求項1記載の乳酸菌スターター。
  8. 【請求項8】実質的にパーオキシダーゼ及びチオシアン
    酸イオンを含まない原料乳を用いることを特徴とする請
    求項3〜5のいずれかに記載の発酵乳製品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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