JP3007524B2 - 液晶表示装置及び液晶素子 - Google Patents

液晶表示装置及び液晶素子

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JP3007524B2 JP4418694A JP4418694A JP3007524B2 JP 3007524 B2 JP3007524 B2 JP 3007524B2 JP 4418694 A JP4418694 A JP 4418694A JP 4418694 A JP4418694 A JP 4418694A JP 3007524 B2 JP3007524 B2 JP 3007524B2
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    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
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    • G02F1/139Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells characterised by the electro-optical or magneto-optical effect, e.g. field-induced phase transition, orientation effect, guest-host interaction or dynamic scattering based on orientation effects in which the liquid crystal remains transparent
    • G02F1/1393Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells characterised by the electro-optical or magneto-optical effect, e.g. field-induced phase transition, orientation effect, guest-host interaction or dynamic scattering based on orientation effects in which the liquid crystal remains transparent the birefringence of the liquid crystal being electrically controlled, e.g. ECB-, DAP-, HAN-, PI-LC cells
    • G02F1/1395Optically compensated birefringence [OCB]- cells or PI- cells

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に関し、
特に、アクティブマトリックス駆動型表示装置に関す
る。さらに、本発明は、可視光または他の光を用いた表
示装置または他の応用に使用され得る液晶素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ツイステッドネマティック液晶表示装置
は、時計およびポケット計算機用の数字表示セグメント
型表示装置として広く使用されている。高情報量の表示
装置には、薄膜トランジスタ等のアクティブ素子が液晶
表示素子の透明基板上に形成されて、電圧を液晶に印加
する画素電極を選択的に駆動するためのスイッチング素
子として機能する。赤、緑および青のカラーフィルタ層
を用いると、カラー表示が得られる。
【0003】高情報量の液晶表示システムとして、以下
のものが良く知られている。
【0004】(a)アクティブ駆動型のツイステッドネ
マティック(以下、TNと呼ぶ)液晶表示システム。こ
のシステムは、ネマティック液晶分子の90゜ツイスト
配向を特徴とする。
【0005】(b)マルティプレックス駆動型のスーパ
ーツイステッドネマティック(以下、STNと呼ぶ)液
晶表示システム。このシステムは、ネマティック液晶分
子のツイスト角を180゜以上に設定することによって
得られる電圧−透過率特性における急峻性を用いる。
【0006】マルチプレックス駆動型STN液晶表示シ
ステムは特異な着色を生じるので、白黒表示を行うため
には光学的補償器が設けられる。このタイプの液晶ディ
スプレイは適用する光学的補償器のタイプにより、2つ
のサブグループ、すなわち、(b−1)表示用液晶セル
および表示用液晶セル中の液晶のツイスト方向と反対方
向にツイストされた液晶セルを用いるダブルスーパーツ
イステッドネマティック液晶表示システム、および(b
−2)光学的異方性フィルムを利用するフィルム補償型
液晶ディスプレイシステムに大別される。軽量化および
低コスト化のためには、(b−2)フィルム補償型液晶
表示システムが好ましい。
【0007】上記(a)に記載したアクティブ駆動型T
N液晶表示システムは、2つのグループ、すなわち、
(a−1)ノーマリブラックシステムと(a−2)ノー
マリホワイトシステムとに大別される。ノーマリブラッ
クシステムは、一対の偏光板が、それらの偏光方向が互
いに平行となるように配置され、液晶層に電圧を印加し
ない(オフ状態)で、黒表示を行う。ノーマリホワイト
システムは、偏光板がそれぞれの偏光方向が相互に直交
するように配置されており、オフ状態で白表示を行う。
ノーマリーホワイト表示システムは、表示コントラス
ト、色再現性および表示画像の視角依存性に優れている
と考えられる。
【0008】現在用いられているTN液晶タイプの表示
装置においては、液晶分子が屈折率異方性を有し、上下
電極基板に対してチルトをなして配向されるので、特に
印加電圧によって表示がスイッチングされると、表示画
像のコントラストがユーザーの視角に応じて変化し、表
示コントラストの視角依存性が大きい。視角が、画面に
垂直な方向からしだいに大きくなるにつれて、表示コン
トラストは向上し、ある角度を越えると、コントラスト
は反転する(以下、この現象を反転(inversion)と呼
ぶ)。
【0009】視角依存性を小さくするため、位相差板ま
たは位相差フィルムの1つの主屈折率の方向が液晶層お
よび偏光板に垂直な面に平行となるように位相差板また
は位相差フィルムを設けることによって、常光成分と異
常光成分との間の位相差を補償する試みがなされた。そ
れにもかかわらず、このような位相差板を用いた場合で
さえも、上記のコントラスト反転がわずかに改良される
だけである。
【0010】本願で使用する用語「平行」とは、一定の
距離をおいて同一方向に配置されることを意味する。従
って、「平行」は、一定の距離をおいて反対方向に配置
されることを意味する「反平行(anti-parallel)」と
は異なる。
【0011】米国特許第4385806号は、ネマティック液
晶が、透明導電材料をコーティングして電極が形成され
たガラス板の間に配置されている液晶表示装置を開示し
ている。
【0012】電極表面は、その表面に接触する液晶分子
の配向膜として作用するように、ラビング法により処理
される。特に、配向膜は、配向膜表面上の液晶分子のプ
レチルト角が互いに反平行となるように配向される。こ
のような表示装置の視角を広げるために、少なくとも2
つの位相差板装置が設けられる。
【0013】Boss & Koehler/Beran (Mol.Cryst.Liq.,1
13,329 (1984))は、スイッチング速度を高くするため
に、また、視角依存性を減少させるためにpiまたはπ
セル(以下、piセルという)を用いる液晶表示素子を
開示している。図4に示すpiセルでは、上下の基板上
の液晶分子プレチルト角が互いに平行になるように、基
板の表面が処理されている。このため、液晶層の上下半
分の液晶分子のチルトの方向は、印加電圧の存在下で
も、互いに反対になる。それにより、ネマティック液晶
層中での常光成分と異常光成分との間の位相差が部分的
に補償されるので、視角依存性が減少する。しかし、Bo
ssによって提案されたpiセルは、20〜30Vの電圧
を必要とする高電圧駆動型液晶表示素子である。従っ
て、例えばアモルファスシリコンを用いて形成される薄
膜トランジスタ(以下、TFTと呼ぶ)を用いるために
駆動電圧が約5V以下に制限されている現在のアクティ
ブマトリックス駆動型液晶素子には、適用できない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
艦がみてなされたものであり、その目的とするところ
は、約5V以下の駆動電圧でアクティブマトリックス駆
動が可能で、広い視角特性を有するとともに、コントラ
スト変化、着色、反転の視角依存性を減少または除去で
きる液晶表示装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの局面によ
ると、複数のスイッチング素子及び表示画素電極が上面
に形成された第1の基板と、該表示画素電極に対向する
少なくとも1つの対向電極が上面に形成された第2の基
板と、該第1及び第2の基板の対向する面の上にそれぞ
れ設けられた第1及び第2の配向膜と、該第1及び第2
の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を有するネ
マティック液晶層とを備え、該第1及び第2の配向膜の
各表面での液晶分子プレチルト角が互いに実質的に平行
となるように該第1及び第2の配向膜が配置されている
アクティブマトリクス液晶表示装置が提供される。
【0016】本発明の1つの実施態様によると、Mをゼ
ロよりも大きいか又はマイナス1よりも小さい整数、λ
を可視光の波長とすると、前記液晶層が、前記表示装置
の第1の動作電圧では(M+1)λ/2に実質的に等し
く、該表示装置の第2の動作電圧ではMλ/2に実質的
に等しい位相差を有する。
【0017】本発明の他の実施態様によると、前記表示
装置は、前記液晶層を通過した光を、該液晶層を通して
反射する反射部材をさらに備えている。
【0018】本発明のさらに他の実施態様によると、M
を整数、λを可視光の波長とすると、前記液晶層が、前
記表示装置の第1の動作電圧では(M+1)λ/4に実
質的に等しく、該表示装置の第2の動作電圧ではMλ/
4に実質的に等しい位相差を有する。
【0019】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記Mがゼロよりも大きいか又はマイナス1よりも小さい
整数である。
【0020】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記液晶層が厚さdを有し、前記ネマティック液晶が屈折
率異方性Δnを有し、それらの積d×Δnが実質的に
1.1μmと実質的に2.75μmとの間である。
【0021】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記表示装置が、少なくとも1つの位相差板をさらに有す
る。
【0022】本発明のさらに他の実施態様によると、M
を整数、λを可視光の波長とすると、前記少なくとも1
つの位相差板の全てと前記液晶層とを合わせた位相差
が、前記表示装置の第1の動作電圧では(M+1)λ/
2に実質的に等しく、該表示装置の第2の動作電圧では
Mλ/2に実質的に等しい。
【0023】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記表示装置が、前記少なくとも1つの位相差板と前記液
晶層とを通過した光を、該少なくとも1つの位相差板と
該液晶層とを通して反射する反射部材をさらに備えてい
る。
【0024】本発明のさらに他の実施態様によると、M
を整数、λを可視光の波長とすると、前記少なくとも1
つの位相差板の全てと前記液晶層とを合わせた位相差
が、前記表示装置の第1の動作電圧では(M+1)λ/
4に実質的に等しく、該表示装置の第2の動作電圧では
Mλ/4に実質的に等しい。
【0025】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記Mがゼロに等しく、前記第2の動作電圧が前記第1の
動作電圧よりも大きい。
【0026】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記表示装置が、光の通過方向に負の位相差を有する負の
位相差の位相差板をさらに備えている。
【0027】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記負の位相差の位相差板の負の位相差が、前記光の通過
方向の前記表示装置の残りの部分の正の位相差の大きさ
に実質的に等しい大きさを有している。
【0028】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記表示装置が、前記液晶分子プレチルト角に対して実質
的に45°に配向された偏光方向を有する少なくとも1
つの偏光板をさらに備えている。
【0029】本発明の他の局面によると、第1及び第2
の配向膜と、該第1及び第2の配向膜の間に設けられた
正の誘電率異方性を有するネマティック液晶層とを備
え、該第1及び第2の配向膜の各表面で互いに実質的に
平行な第1及び第2の液晶分子プレチルト角をそれぞれ
提供するように該第1及び第2の配向膜が配置され、少
なくとも1つの位相差板をさらに備えている液晶素子が
提供される。
【0030】本発明の1つの実施態様によると、Mを整
数、λを光線の波長とすると、前記少なくとも1つの位
相差板全てと前記液晶層とを合わせた位相差が、前記素
子の第1の動作電圧では(M+1)λ/2に実質的に等
しく、該素子の第2の動作電圧ではMλ/2に実質的に
等しい。
【0031】本発明の他の実施態様によると、前記素子
が、前記少なくとも1つの位相差板及び前記液晶層を通
過した光線を、該少なくとも1つの位相差板及び該液晶
層を通して反射する反射部材をさらに備えている。
【0032】本発明のさらに他の実施態様によると、M
を整数、λを光線の波長とすると、前記少なくとも1つ
の位相差板全てと前記液晶層とを合わせた位相差が、前
記素子の第1の動作電圧では(M+1)λ/4に実質的
に等しく、該素子の第2の動作電圧ではMλ/4に実質
的に等しい。
【0033】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記Mがゼロに等しく、前記第2の動作電圧が前記第1の
動作電圧よりも大きい。
【0034】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記液晶層が厚さdを有し、前記ネマティック液晶が屈折
率異方性Δnを有し、それらの積d×Δnが実質的に
0.4μmと実質的に2.4μmとの間である。
【0035】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記積d×Δnが実質的に0.8μmと実質的に1.6μ
mとの間である。
【0036】本発明の他の局面によると、第1及び第2
の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を有するネ
マティック液晶層を備え、該第1及び第2の配向膜の各
表面で互いに実質的に平行な第1及び第2の液晶分子プ
レチルト角をそれぞれ提供するように該第1及び第2の
配向膜が配置された液晶素子であって、Mをゼロよりも
大きいか又はマイナス1よりも小さい整数、λを光線の
波長とすると、該液晶層が、該素子の第1の動作電圧で
は(M+1)λ/2に実質的に等しく、該素子の第2の
動作電圧ではMλ/2に実質的に等しい位相差を有する
液晶素子が提供される。
【0037】本発明の1つの実施態様によると、前記液
晶層が厚さd及び屈折率異方性Δnを有し、それらの積
d×Δnが実質的に1.1μmと実質的に2.75μm
との間である。
【0038】本発明の他の局面によると、第1及び第2
の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を有するネ
マティック液晶層を備え、該第1及び第2の配向膜の各
表面で互いに実質的に平行な第1及び第2の液晶分子プ
レチルト角をそれぞれ提供するように該第1及び第2の
配向膜が配置された液晶素子であって、Mを整数、λを
光線の波長とすると、該液晶層が、該素子の第1の動作
電圧では(M+1)λ/4に実質的に等しく、該素子の
第2の動作電圧ではMλ/4に実質的に等しい位相差を
有する液晶素子が提供される。
【0039】本発明の1つの実施態様によると、前記M
がゼロよりも大きいか又はマイナス1よりも小さい。
【0040】本発明の他の実施態様によると、前記液晶
層が実質的に一定の厚さを有する。
【0041】本発明のさらに他の実施態様によると、前
記素子が、前記液晶分子プレチルト角に対して実質的に
45°に配向された偏光方向を有する少なくとも1つの
偏光板をさらに備えている。
【0042】
【作用】本発明の液晶素子では、上下の基板上の液晶分
子プレチルト角は実質的に平行である。従って、液晶層
の上下半分の液晶分子のチルト方向(傾斜方向)は、相
互に反対になっている。この結果、液晶層に入射する光
の常光成分と異常光成分との間の位相差は、液晶層の上
半分と下半分とで補償される。従って、従来のTN型表
示素子に比べて本発明の液晶素子の表示特性の視角依存
性は低減される。また、適切な屈折率異方性を有する液
晶を用いて、適切な厚さの液晶層を形成し、駆動電圧に
対する位相差の変化を最適化することによって、低電圧
駆動が可能な液晶素子を提供できる。さらに、位相差板
を用いることにより、液晶層の厚さを薄くできるので、
液晶素子のスイッチング速度を高くすることができる。
また、反射型素子を構成すると、液晶層の厚さを薄くで
きるので、スイッチング速度を高くすることができる。
【0043】
【実施例】次に、図面を参照して本発明をさらに詳しく
説明する。
【0044】図1に示す液晶表示装置2は、偏光板1、
4間に配置された液晶表示素子5を有する。液晶表示素
子5はガラス基板6を有し、その上には透明電極8がお
よび配向膜10が形成されている。配向膜10は、スペ
ーサ13および液晶層12によって他の配向膜11との
間に空間を設けている。他のガラス基板7の上には、透
明電極9および配向膜11が形成されている。電極8、
9は駆動回路3に接続されている。液晶分子が液晶層1
2内の短線によって示されるように配列して図4および
図5に示すような動作を行うpiセルを形成するよう
に、配向膜10、11が設けられる。特に、配向膜1
0、11の表面上の液晶分子のプレチルト角は互いに平
行である。
【0045】この液晶表示装置には、他の材料を用いて
もよい。例えば、基板6、7は、透明プラスチックから
形成され得る。他の実施態様において、基板の1つは、
反射性であり、シリコンで形成してもよい。
【0046】偏光板1、4は、その偏光方向が配向膜1
0、11での液晶分子のプレチルト角に対して実質的に
45゜となるように配置される。偏光板1、4の偏光方
向は、互いに平行または垂直である。
【0047】図1に示すタイプの液晶表示装置の第1の
実施例において、液晶層12の液晶材料はMerck社製の
E7(屈折率異方性Δn=0.22)である。
【0048】液晶セルの積d×Δnの値は、液晶層12
の厚さdを10μmとすることによって2.2μmとな
る。配向膜10、11については、日本合成ゴム社製の
ポリイミド樹脂が用いられる。配向処理としては、ポイ
ミド樹脂をナイロン布でラビングする。このラビング処
理により、上部および下部配向膜10、11の表面上の
液晶分子のプレチルト角が、例えば10゜となり、上部
および下部の配向膜10、11の表面上の液晶分子のプ
レチルト角が互いに平行となるように液晶セルを作製し
た。
【0049】図3は、このようにして作製された液晶セ
ルに対して垂直な方向に沿って、電圧−光透過率特性を
測定した結果を示す。このデータから明かなように、オ
フ電圧を1.5V(第1の極大値)に、オン電圧を3.
1V(第1の極小値)になるように、駆動回路を調節す
ることによって、高コントラストな表示が可能となる。
したがって、このようなセルは、実質的に5V以下の電
圧によって駆動できるので、アクティブマトリックス駆
動を適用できる。
【0050】目視観察によると、このようなpiセル
は、電圧印加時のコントラスト反転が低下しているとと
もに、広い視角特性を有する。
【0051】図1に示すタイプの液晶表示装置の第1の
実施例と異なる第2および第3の実施例では、液晶層厚
さdがそれぞれ5μmおよび12.5μmであり、積d
×Δnがそれぞれ1.1μmおよび2.75μmであ
る。これらの液晶セルを評価した結果、1.1μmまた
は2.75μmのd×Δnを有する液晶セルが、第1の
実施例で得られた結果とほとんど同じ結果を与えること
が分かった。特に、コントラスト反転が低下し、視角特
性が著しく広くなる。
【0052】図1に示す液晶表示装置について、駆動電
圧の低下、応答特性および視角特性を評価した。この評
価から、実用においては、piセルの最適値d×Δnを
約1.1〜2.75μmの範囲に設定することが望まし
いことが判明した。d×Δnの値が1.1μmより小さ
いと、必要な駆動電圧が5Vを越える。d×Δnの値が
2.75μmより大きいと、視角特性が損なわれる。
【0053】図2は、図1に示すタイプのpiセルを用
いたアクティブマトリックス駆動液晶パネルを示す。こ
の液晶パネルは第1の基板20を有し、その上には、信
号電極23および走査電極24の各交点付近にスイッチ
ングトランジスタ21および表示画素電極22が形成さ
れている。第2の基板26上には対向電極25が形成さ
れている。第1の基板20と第2の基板26との間に
は、piセルモードの液晶層27が設けられている。ス
イッチングトランジスタ21としては、a−Siまたは
p−Si薄膜トランジスタ(TFT)を形成した。
【0054】図1に示す液晶表示装置の第1の実施例と
同じ液晶材料および同じ液晶層厚さdを用いて、図2に
示すタイプのアクティブマトリックス駆動液晶パネルの
1つの実施例を作製した。この液晶パネルによっても、
実質的に視角特性が改良され、コントラスト反転が低減
された。
【0055】図6は図1に示すものと同様の液晶表示装
置を示す。同じ符号は対応する部品を意味するものであ
り、ここでは説明を省略する。図6に示す液晶表示装置
は、液晶層12の厚さが減少し、かつ、液晶表示素子と
偏光板1、4との間で液晶表示素子5の反対側に位相差
板または位相差フィルム30、31を設けた点で図1の
液晶表示装置と異なる。
【0056】図6に示すタイプの液晶装置装置は、液晶
層12の厚さdが6.5μmで、d×Δnの値が1.4
μmである点で図1に示す液晶表示装置と異なる。リタ
ーデーションが0.14μmの1つの位相差板が設けら
れている。このような液晶表示装置は、図1に示す液晶
表示装置の第1の実施例と実質的に同じ特性を有する。
特に、視角が実質的に広がり、コントラスト反転が実質
的に低減する。
【0057】図1、図2および図6について、液晶層に
電圧を印加すると、液晶層の上下半分中の液晶分子のチ
ルト方向は図5に示すように互いに逆となる。例えば、
図5中の法線に対して視角θの方向から液晶層に光を
「軸外」に入射すると、液晶層の上下半分における常光
と異常光成分との間の位相差(以下、リターデーション
値と呼ぶ)が互いに異なる。例えば、θ>0の図5で
は、液晶層の下半分のリターデーション値(Rlow=Δ
n'low ×d/2)は低いが、液晶層の上半分のリター
デーション値(Rup=Δn'up ×d/2)は高い。その
結果、全液晶層のリターデーション値(Rlow+Rup)
は視角θにあまり依存せず、図5の法線の方向(θ=0
゜)での値(Δn'o ×d)とほとんど同じとなるの
で、液晶表示装置のコントラストは視角にあまり依存し
ない。したがって、液晶の上下層において光位相差が補
償されるので、視角依存性が改良される。パラメータΔ
n'は、光が視角θで層を通過することによって見られ
る見掛の屈折率異方性を表す。TNセルにおいては、位
相差を強制的に発生させ、その結果視角が狭くなる。こ
れとは全く対照的に、Piセルにおいては、液晶層の上
下半分で位相差を補償し広視角を実現する。
【0058】オンオフ状態だけでなく、液晶表示装置の
階調に相当する中間状態においても、piセルの光透過
率の視角依存性が減少する。また、1つ以上の位相差板
またはフィルムを組み込むことにより、薄いセルの使用
が可能となり、スイッチング時間が短縮される。
【0059】図1、図2および図6に示す表示装置が透
過型であるのに対し、図7に示す液晶表示装置は反射型
である。図7に示す表示装置は、図6の偏光板4および
位相差発生部材31が省略され、鏡または他の反射部材
40が設けられているという点で、図6の表示装置と異
なる。反射部材を設ける代わりに、基板7に、例えば、
シリコンで形成された反射性の基板を用いてもよい。し
たがって、図7の上方から表示装置に入射した光は、偏
光板1および液晶素子5を透過し、鏡40で反射され、
表示素子5および偏光板1を透過する。このように、表
示素子5、特に、液晶層12を薄くすることができ、表
示装置のスイッチング速度が増加する。
【0060】図8は、基本的なpiセルの概略を示す。
特に、この図は、矢印42で示される「ラビング方向」
が平行な配向膜10、11を示す。コントラストは、視
角によって変化する。これを評価するために、視角は、
互いに垂直な2つの面にあるものとする。第1(AB)
面は、配向膜10、11と垂直であるが、ラビング方向
42と平行であるのに対して、第2(CD)面は、配向
膜10、11に対して垂直であり、ラビング方向42に
対しても垂直である。
【0061】図9および図10は、公知のTN表示装置
について、CD面およびAB面のそれぞれにおける様々
な視角に関する標準的な光透過率を示す。図9に示すよ
うに、隣接して示される各駆動電圧に対する光透過率を
表わす曲線は、CD面における視角が変化しても、比較
的変化しない。これに対して、図10に示すように、A
B面における視角が変化すると光透過率は大幅に変化す
る。このように、従来のTN表示装置は、AB面におい
ては、視角が狭く、比較的非対称的であり、コントラス
ト反転を生じるという問題を有している。
【0062】図11および図12は、図8に示すBossに
より開示された(上述)タイプの公知のpiセルに関す
るグラフであり、図10および9にそれぞれ対応する。
このようなpiセルにおいて、オン状態とオフ状態との
間の十分なコントラストを成し遂げるためには、20ボ
ルトを越える駆動電圧が必要である。piセルのイッチ
ング速度は、約2ミリセカンドであり、従来のTN表示
装置のスイッチング速度よりも1桁速いが、図8に示す
タイプのpiセルに基づいた表示装置は、CD面におけ
る視角が制限される。図12に示すように、このような
表示装置は、CD面における視角が±20゜を外れる
と、コントラストの反転が起こる。
【0063】図13は、視角ゼロにおける駆動電圧に対
する、図8に示すタイプのpiセルの位相差を示す。駆
動電圧を上げると、位相差は漸近的にゼロに減少する
が、許容される駆動電圧ではゼロに到達しない。駆動電
圧が下がるにつれて、piセルは、不安定な状態に近づ
く。この状態では、液晶セルの中央領域の液晶分子は、
配向膜に対してもはや安定して垂直に配向しない。液晶
表示装置が光の透過を実質的に遮断するゼロ番目の極小
光透過率を成し遂げるためには、位相差は、許容駆動電
圧でゼロに等しくなる必要があるが、これは、従来のp
iセルでは不可能である。このようなセルでは、第1極
大光透過率は、約1.5ボルトの駆動電圧で成し遂げる
ことができるが、この駆動電圧は、上記の不安定を避け
るには、十分高いものである。これらの極大および極小
透過率は、互いに直交する偏光板で成し遂げられる。平
行な偏光板では、第1極大光透過率は、約1.5ボルト
の駆動電圧で成し遂げられるが、ゼロ番目の極大光透過
率は、位相差ゼロを必要とするので成し遂げられない。
【0064】上記のように、適切な正の誘電率異方性の
液晶を選択し、適切な厚さの液晶層を作製することによ
って、動作の不安定領域よりも高く、有限で、例えば薄
膜トランジスタによってこのような液晶表示装置を駆動
させることが可能な程十分に低い駆動電圧で、第1の極
大光透過率および第1の極小光透過率を成し遂げること
が可能となる。これは、上記のように図3に示される。
【0065】図14は、図6に示すpiセルタイプの概
略を示す。この場合、piセルは、固定位相差発生部材
または位相差板30を有する。固定位相差発生部材30
を用いることによって、液晶層の厚さを薄くできるの
で、この結果表示装置スイッチング速度が向上する。し
かし、位相差発生部材は、ゼロ番目の極小(または極
大)光透過率が限定された駆動電圧で成し遂げられるよ
うに、表示装置の全位相差を調整する。
【0066】この効果を図15に示す。図15は、図1
3に示される曲線と同一の「非補償」位相差を曲線50
で示している。異なる位相差の固定位相差発生部材30
の効果は、曲線51から53で示される。曲線51は、
液晶層と、λ/8位相差発生部材30との位相差の組み
合わせを示し、曲線52および53は、λ/4およびλ
/2位相差発生部材の効果を示す。固定位相差発生部材
30は、負の位相差を提供する。この負の位相差は、限
定された駆動電圧で表示装置の位相差をゼロにできるよ
うに、すなわち、各曲線51から53が位相差ゼロの軸
とを交差するように、液晶層の位相差から減算される。
従って、これらの曲線は、位相差ゼロの軸と交差しない
で、位相差ゼロの軸に斬近的に近づく曲線50とは異な
る。従って、曲線51から53では、それぞれ、約6ボ
ルト、約4ボルトおよび約2.5ボルトの駆動電圧で、
ゼロ番目の極小(または極大)光透過率が成し遂げられ
る。
【0067】+λ/2および−λ/2で示される図15
の横線は、正および負の第1極大光透過率に対応し、液
晶装置が正常に機能するためには、対応する位相差曲線
は、これらの線の1つと交差する必要がある。曲線51
および52は、液晶表示装置が安定となる駆動電圧で+
λ/2線と交差するが、曲線53は交差しない。従っ
て、固定位相差発生部材30は、λ/8またはλ/4位
相差発生部材となり得、液晶表示装置は、許容可能な駆
動電圧で、その第1の極大光透過率およびゼロ番目の極
小光透過率で、動作し得る。実施例において、λ/2位
相差発生部材を用いると、受容可能な動作が得られな
い。
【0068】図16は、図15の曲線50から53に対
応する表示装置における透過率の駆動電圧依存性を示
す。図16の曲線60は、固定位相差発生部材を有さな
いpiセルの光透過率を示し、図15の曲線50に対応
する。図16の曲線60から明かなように、第1の極大
光透過率は、約1.5ボルトで成し遂げられるが、ゼロ
番目の極小光透過率は、斬近的に得られる。曲線63
は、λ/2位相差発生部材に対応し、ゼロ番目の極小光
透過性は成し遂げられるが、負の第1の極大光透過率
は、斬近的に得られることを示している。曲線61およ
び62は、図15の曲線51および52に対応し、ゼロ
番目の極小光透過率および第1の極大光透過率は、λ/
8およびλ/4位相差発生部材30で成し遂げられるこ
とを示している。
【0069】理論的には、固定位相差発生部材30は、
λ/2の整数倍以外の任意の値をとり得るが、実際に
は、位相差発生部材30の位相差は、使用可能なまたは
適切な駆動電圧で、極大透過率と次の極小透過率が成し
遂げられるように選ばれる。このことは、固定位相差発
生部材を用いないpiセルでは、液晶層の位相差が許容
駆動電圧で(M+1)λ/2およびMλ/2、ここで、
Mは、ゼロより大きいまたは−1未満の整数である、と
確実に等しくなるようにすることで成し遂げられる。固
定位相差発生部材を有するpiセルでは、同一の式が適
用されるが、Mは、ゼロまたは−1を含む任意の整数で
あり得、ここで、位相差は、位相差発生部材および液晶
層の位相差の和である。
【0070】図17および図18は、固定位相差発生部
材を有さないpiセル、すなわち、第1の極大光透過率
と第1の極小光透過率との間で動作するpiセルの、A
B面およびCD面における透過率の視角依存性を示す。
特に、これらの曲線は、厚さ8.8マイクロメータで、
E7の液晶を含む液晶層に関する。図17では、図15
および図16の曲線50および60によって性能が示さ
れるpiセルタイプに対応する「正常」および「反転」
領域を比較して示す。
【0071】図19および図20は、図14に示される
タイプの液晶表示装置の性能を示す。このタイプの液晶
表示装置では、E7液晶材料からなる厚さ5マイクロメ
ータの層が、52ナノメータ固定の位相差発生部材30
と組み合わせて使用される。視角の許容範囲は、公知の
タイプのpiセルと比較すると実質的に広くなってい
る。特に、「反転」領域は、従来のpiセルがAB面に
おいて±20°で発生するのに対して、このタイプの液
晶表示装置では、±30°の視角まで発生しない。
【0072】図21および図22は、同一の装置での図
19および図20にそれぞれ対応するが、視角ゼロの方
向で負の位相差を提供する441ナノメータ固定の負の
位相差発生部材を有している。この方向での液晶層の位
相差を部分的にでも補償することによって、コントラス
および視角に関する表示装置の性能は実質的に向上す
る。図23および図24は、図21および図22に対応
し、負の位相差発生部材が、882ナノメータ固定の負
の位相差を視角ゼロの方向で提供する表示装置の動作を
示す。これらの図においても、表示装置のコントラスト
および視角性能は実質的に向上している。したがって、
許容できるコントラスト性能を維持し、コントラスト反
転を発生せず、±40°までの実質的に対称的な視角を
提供することが可能になる。
【0073】スイッチング性能を評価するために、本発
明の実施態様を構成する表示装置の3つの実施例におけ
るスイッチング速度を測定した。一つの72ナノメータ
固定の位相差発生部材と共に、E7液晶材料からなる厚
さ5マイクロメータの液晶層を有する図6に示すタイプ
の表示装置においては、極大光透過率から極小光透過率
までのスイッチング時間は、0.3ミリセカンドであっ
たのに対して、極小光透過率から極大光透過率までのス
イッチング時間は、1.8ミリセカンドであった。17
4ナノメータ固定の正の位相差発生部材と共に、E7液
晶材料からなる厚さ5マイクロメータの液晶層を有する
図7に示すタイプの反射モード表示装置では、極大透過
率から極小透過率までのスイッチング時間は、0.22
ミリセカンドであるのに対して、極小透過率から極大透
過率までのスイッチング時間は、0.77ミリセカンド
であった。152ナノメータ固定の正の位相差発生部材
と共に、E7液晶材料からなる厚さ2マイクロメータの
液晶層を有する反射モードの表示装置では、極大透過率
から極小透過率までのスイッチング時間は0.07ミリ
セカンドであるのに対して、極小透過率から極大透過率
までのスイッチング時間は0.55ミリセカンドであっ
た。
【0074】上述したように、公知のTNおよびpiセ
ル型と比較して実質的に改良された性能を有する、表示
用および他の目的用の液晶素子を提供することが可能と
なる。スイッチング速度は、透過モードおよび反射モー
ドの両方において実質的に向上し得る。反射モードで
は、公知のpiセルと比較して、特にスイッチング速度
が著しく向上する。コントラスト特性は、公知のpiセ
ルと比較して実質的に向上する。さらに、本発明の液晶
素子は、十分に低い駆動電圧で動作させることができる
ので、例えば、薄膜トランジスタを用いて、アクティブ
マトリックス駆動を適用できる。また本発明の液晶素子
の視角の範囲は、公知のTNおよび公知のpiセル素子
と比較して、実質的に広くなる。
【0075】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、約
5V以下の駆動電圧でアクティブマトリックス駆動を可
能とし、広い視角特性を有するとともに、コントラスト
変化、着色、反転などの視角依存性を減少または除去で
きる液晶表示装置が得られる。
【0076】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施態様のpiセルタイプの液
晶表示装置の模式断面図である。
【図2】図1に示すタイプの表示素子を用いたアクティ
ブマトリックス駆動型液晶表示装置の構造を示す図であ
る。
【図3】図1のpiセル表示装置の印加電圧−透過率特
性を示すグラフである。
【図4】piセル中のオンおよびオフ状態の液晶分子の
配向を示す模式断面図である。
【図5】piセル中のオフ状態の液晶層の「軸上」およ
び「軸外」透過特性を示す図である。
【図6】本発明の他の実施態様のpiセルタイプの液晶
表示装置の模式断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施態様のpiセル反射モ
ード液晶表示装置の模し機断面図を示す。
【図8】視角の定義を例示するpiセルの模式図であ
る。
【図9】公知のTN表示装置に異なる駆動電圧を印加し
た場合の、CD面の視角に対する光透過率T(%)を示
すグラフである。
【図10】公知のTN表示装置に異なる駆動電圧を印加
した場合の、AB面の視角に対する光透過率T(%)を
示すグラフである。
【図11】公知のpiセル表示装置に異なる駆動電圧を
印加した場合の、CD面の視角に対する光透過率T
(%)を示すグラフである。
【図12】公知のpiセル表示装置に異なる駆動電圧を
印加した場合の、AB面の視角に対する光透過率T
(%)を示すグラフである。
【図13】公知のpiセル表示装置の駆動電圧に対する
リターデーション(μm)を示すグラフである。
【図14】図6に示すタイプのpiセルの模式図であ
る。
【図15】本発明の実施態様を含むいくつかのpiセル
表示装置の駆動電圧に対するリターデーション(μm)
を示すグラフである。
【図16】本発明の実施態様を含むいくつかのpiセル
表示装置の駆動電圧に対するリターデーションを割合と
して示すグラフである。
【図17】図1に示すタイプの表示装置に異なる駆動電
圧を印加した場合の、CD面の視角に対する光透過率T
(%)を示すグラフである。
【図18】図1に示すタイプの表示装置に異なる駆動電
圧を印加した場合の、AB面の視角に対する光透過率T
(%)を示すグラフである。
【図19】図6に示すタイプの表示装置に異なる駆動電
圧を印加した場合の、CD面の視角に対する光透過率T
(%)を示すグラフである。
【図20】図6に示すタイプの表示装置に異なる駆動電
圧を印加した場合の、AB面の視角に対する光透過率T
(%)を示すグラフである。
【図21】負の位相差発生部材を含む図6に示すタイプ
の表示装置に異なる駆動電圧を印加した場合の、CD面
の視角に対する光透過率T(%)を示すグラフである。
【図22】負の位相差発生部材を含む図6に示すタイプ
の表示装置に異なる駆動電圧を印加した場合の、AB面
の視角に対する光透過率T(%)を示すグラフである。
【図23】他の負の位相差発生部材を含む図6に示すタ
イプの表示装置に異なる駆動電圧を印加した場合の、C
D面の視角に対する光透過率T(%)を示すグラフであ
る。
【図24】他の負の位相差発生部材を含む図6に示すタ
イプの表示装置に異なる駆動電圧を印加した場合の、A
B面の視角に対する光透過率T(%)を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 偏光板 2 液晶表示装置 3 駆動回路 4 偏光板 5 液晶表示素子 6 ガラス基板 7 ガラス基板 8 電極 9 電極 10 配向膜 11 配向膜 12 液晶層 13 スペーサ
フロントページの続き (72)発明者 神崎 修一 奈良県奈良市右京5丁目9−29−203 (56)参考文献 特開 平5−303099(JP,A) 特開 昭59−228622(JP,A) 特開 昭63−121814(JP,A) 特開 平3−265819(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/137 G02F 1/13 505 G02F 1/133 550 G02F 1/1333 G02F 1/1337 505

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスイッチング素子及び表示画素電
    極が上面に形成された第1の基板と、該表示画素電極に
    対向する少なくとも1つの対向電極が上面に形成された
    第2の基板と、該第1及び第2の基板の対向する面の上
    にそれぞれ設けられた第1及び第2の配向膜と、該第1
    及び第2の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を
    有するネマティック液晶層とを備え、該第1及び第2の
    配向膜の各表面での液晶分子プレチルト角が互いに実質
    的に平行となるように該第1及び第2の配向膜が配置さ
    れ、Mをゼロよりも大きいか又はマイナス1よりも小さ
    い整数、λを可視光の波長とすると、前記液晶層が、前
    記表示装置の第1の動作電圧では(M+1)λ/2に実
    質的に等しく、該表示装置の第2の動作電圧ではMλ/
    2に実質的に等しい位相差を有することを特徴とするア
    クティブマトリクス液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 複数のスイッチング素子及び表示画素電
    極が上面に形成された第1の基板と、該表示画素電極に
    対向する少なくとも1つの対向電極が上面に形成された
    第2の基板と、該第1及び第2の基板の対向する面の上
    にそれぞれ設けられた第1及び第2の配向膜と、該第1
    及び第2の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を
    有するネマティック液晶層と、前記液晶層を通過した光
    を、該液晶層を通して反射する反射部材とを備え、該第
    1及び第2の配向膜の各表面での液晶分子プレチルト角
    が互いに実質的に平行となるように該第1及び第2の配
    向膜が配置され、Mを整数、λを可視光の波長とする
    と、前記液晶層が、前記表示装置の第1の動作電圧では
    (M+1)λ/4に実質的に等しく、該表示装置の第2
    の動作電圧ではMλ/4に実質的に等しい位相差を有す
    ることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶層が厚さdを有し、前記ネマテ
    ィック液晶が屈折率異方性Δnを有し、それらの積d×
    Δnが実質的に1.1μmと実質的に2.75μmとの
    間である請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 複数のスイッチング素子及び表示画素電
    極が上面に形成された第1の基板と、該表示画素電極に
    対向する少なくとも1つの対向電極が上面に形成された
    第2の基板と、該第1及び第2の基板の対向する面の上
    にそれぞれ 設けられた第1及び第2の配向膜と、該第1
    及び第2の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を
    有するネマティック液晶層と、少なくとも1つの位相差
    板とを備え、該第1及び第2の配向膜の各表面での液晶
    分子プレチルト角が互いに実質的に平行となるように該
    第1及び第2の配向膜が配置され、Mを整数、λを可視
    光の波長とすると、前記少なくとも1つの位相差板の全
    てと前記液晶層とを合わせた位相差が、前記表示装置の
    第1の動作電圧では(M+1)λ/2に実質的に等し
    く、該表示装置の第2の動作電圧ではMλ/2に実質的
    に等しいことを特徴とするアクティブマトリクス液晶表
    示装置。
  5. 【請求項5】 複数のスイッチング素子及び表示画素電
    極が上面に形成された第1の基板と、該表示画素電極に
    対向する少なくとも1つの対向電極が上面に形成された
    第2の基板と、該第1及び第2の基板の対向する面の上
    にそれぞれ設けられた第1及び第2の配向膜と、該第1
    及び第2の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を
    有するネマティック液晶層と、少なくとも1つの位相差
    板と、前記液晶層とを通過した光を、該少なくとも1つ
    の位相差板と該液晶層とを通して反射する反射部材とを
    備え、該第1及び第2の配向膜の各表面での液晶分子プ
    レチルト角が互いに実質的に平行となるように該第1及
    び第2の配向膜が配置され、Mを整数、λを可視光の波
    長とすると、前記少なくとも1つの位相差板の全てと前
    記液晶層とを合わせた位相差が、前記表示装置の第1の
    動作電圧では(M+1)λ/4に実質的に等しく、該表
    示装置の第2の動作電圧ではMλ/4に実質的に等しい
    ことを特徴とするアクティブマトリクス液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記Mがゼロに等しく、前記第2の動作
    電圧が前記第1の動作電圧よりも大きい請求項4又は5
    に記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 光の通過方向に負の位相差を有する負の
    位相差の位相差板をさらに備え、前記負の位相差の位相
    差板の負の位相差が、前記光の通過方向の前記表示装置
    の残りの部分の正の位相差の大きさに実質的に等しい大
    きさを有している請求項1乃至6のいずれか1つに記載
    の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記液晶分子プレチルト角に対して実質
    的に45゜に配向された偏光方向を有する少なくとも1
    つの偏光板をさらに備えている請求項1乃至7のいずれ
    か1つに記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 第1及び第2の配向膜と、該第1及び第
    2の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を有する
    ネマティック液晶層とを備え、該第1及び第2の配向膜
    の各表面で互いに実質的に平行な第1及び第2の液晶分
    子プレチルト角をそれぞれ提供するように該第1及び第
    2の配向膜が配置され、少なくとも1つの位相差板をさ
    らに備え、Mを整数、λを光線の波長とすると、前記少
    なくとも1つの位相差板全てと前記液晶層とを合わせた
    位相差が、前記素子の第1の動作電圧では(M+1)λ
    /2に実質的に等しく、該素子の第2の動作電圧ではM
    λ/2に実質的に等しいことを特徴とする液晶素子。
  10. 【請求項10】 第1及び第2の配向膜と、該第1及び
    第2の配向膜の間に設けられた正の誘電率異方性を有す
    るネマティック液晶層とを備え、該第1及び第2の配向
    膜の各表面で互いに実質的に平行な第1及び第2の液晶
    分子プレチルト角をそれぞれ提供するように該第1及び
    第2の配向膜が配置され、少なくとも1つの位相差板及
    び前記液晶層を通過した光線を、該少なくとも1つの位
    相差板及び該液晶層を通して反射する反射部材をさらに
    備え、Mを整数、λを光線の波長とすると、前記少なく
    とも1つの位相差板全てと前記液晶層とを合わせた位相
    差が、前記素子の第1の動作電圧では(M+1)λ/4
    に実質的に等しく、該素子の第2の動作電圧ではMλ/
    4に実質的に等しいことを特徴とする液晶素子。
  11. 【請求項11】 前記液晶分子プレチルト角に対して実
    質的に45°に配向された偏光方向を有する少なくとも
    1つの偏光板をさらに備えている請求項9又は10に記
    載の素子。
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