JP3006152U - 組合せロープ - Google Patents

組合せロープ

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JP3006152U
JP3006152U JP1994008025U JP802594U JP3006152U JP 3006152 U JP3006152 U JP 3006152U JP 1994008025 U JP1994008025 U JP 1994008025U JP 802594 U JP802594 U JP 802594U JP 3006152 U JP3006152 U JP 3006152U
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strand
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志忠 蒋
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志忠 蒋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 延伸性および引張強度の異なるストランドを
縒り合せて、延伸性を向上させると共に、引張力が付加
された時に摩擦熱により溶融することを防止する。 【構成】 高張力低延伸性単糸で縒った複数の心縄スト
ランド(21)と、比較的高延伸性単糸からなる表層材
(221)を比較的低延伸性単糸からなる芯材(222)の
周回りに被覆して縒った複数の外装ストランド(22)と
からなり、該外装ストランド(22)が上記心縄ストラン
ド(21)を被覆するように縒り合せる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、延伸性の高い組合せロープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
物を縛るために用いられるロープは、耐摩耗性に加え良好な引張強度を備えて 、縛った物体が移動するときの引張り力、或いは、他の外力によって生じる引張 り力に耐え得ることが要求される。 例えば、舫い綱として使用される船舶用ロープでは、その一端を船体に固定し て、波止場に停泊する時に他端を波止場のボラード(係船柱)に繋ぎ止めるため、 海上に浮ぶ船体が風や波の影響で左右前後に漂流移動することにより、極めて強 い引張り力が生じる。そのため、ロープの引張強度が低いときには、船体から受 ける強大な引張り力からボラードとの接続部位が擦り切れ、又は、高い摩擦熱が 発生して溶融破断する。 図3は従来のロープ1の断面図であり、該ロープ1は、図示のように、伸性が 一様な単一材質からなるストランド10を多数縒り合せて構成しており、該スト ランド10は、一般に高張力低延伸性のPP(ポリプロピレン)繊維を縒り合せて 形成している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の単一材質のロープ1は外力により引っ張られると、引 張り力の増加に応じて伸びも増加して長くなり、かつ、ロープ自体も伸びた長さ に比例して熱エネルギーが発生する。 したがって、従来のロープは、使用しているときには絶えず引張り力を受けて 高温ストレスの条件下に置かれることとなり、ロープとボラードとの接続部位が 溶融して滑りほどけ、ボラードからロープが離脱するなどの不都合が生じ、船体 が波に流される等の事態に発展する場合があった。
【0004】 本考案は、上記した従来のロープにおける問題点に鑑みてなされたもので、延 伸性が異なるストランドを縒り合せて、容易に溶融しない延伸性が高い組合せロ ープを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案は請求項1で、高張力低延伸性単糸で縒った 複数の心縄ストランドと、比較的高延伸性単糸の表層材を比較的低延伸性単糸の 芯材の回りに被覆して縒った複数のストランドを、上記外装ストランドが上記心 縄ストランドを被覆するように縒り合せてなる組合せロープを提供するものであ る。
【0006】 上記心縄ストランドはPP(ポリプロピレン)材で形成することが好ましい。 (請求項2) また、上記外装ストランドの表層材はナイロン材で形成し、芯材はPP材で形 成することが好ましい。(請求項3)
【0007】 あるいは、請求項4で、高張力低延伸性単糸で縒った複数の心縄ストランドと 、高延伸性の外糸を低延伸性の心糸の回りに被覆してなる複数本のストランドを 縒り合せた外装ストランドとからなり、 上記外装ストランドが上記心縄ストランドを被覆するように縒り合せてなる組 合せロープを提供するものである。 即ち、上記外装ストランドは、複数本のストランドを縒り合せた複合態様に形 成し、各ストランドは高延伸性の外糸が低延伸性の心糸の回りを被覆するように している。
【0008】
【作用】
本考案の請求項1の組合せロープによると、低延伸性の芯材に高延伸性の表層 材を被覆してなる外装ストランドを、高張力低延伸性の心縄ストランドの外周に 被覆するように縒り合せているため、ロープの外周には外装ストランドの上記表 層材が位置している。 このロープは請求項2および請求項3に示すように、上記心縄ストランドおよ び芯材をPP材で形成し、上記表層材をナイロン材で形成しているため、このナ イロン材が、PP材が伸びることにより生じる発熱や、PP材とボラードとの直 接接触から生じる摩擦傷害を緩和する。また、ナイロン材は、高い延伸性を備え ているため材料強度を損なう熱が生じることはなく、舫い綱として使用した場合 には、ボラードとの間の摩擦状態が安定する。 さらに、請求項4のように複数の外装ストランドを細径のストランドで縒り合 せて形成すると、ロープに負荷される引張り力に対して選択して使用することが 出来る。 この考案の上記またはその他の目的、特徴および利点は、図面を参照しての以 下の実施例の詳細な説明から一層あきらかとなる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案を図面に示す実施例により詳細に説明する。 図1は本考案の組合せロープ2の断面構造図を示し、ロープ2は、複数本の心 縄ストランド21と、これら心縄ストランド21の回りを被覆する外装ストラン ド22とよりなり、これら心縄ストランド21と外装ストランド22を互いに縒 り合せて形成している。
【0010】 上記心縄ストランド21は高張力で低延伸性単糸を縒り合せて形成しており、 本実施例ではPP(ポリプロピレン)材を用いている。
【0011】 外装ストランド22は、比較的高延伸性の単糸よりなる表層材221を、比較 的低延伸性の単糸よりなる芯材222の回りに被覆して形成している。上記表層 材221はナイロン材で形成しており、上記芯材222はPP材で形成している 。 このように、組合せロープ2は、PP材を主な構成材料として形成している。
【0012】 上記使用するPP材とナイロン材の伸度(延伸性)および引張強度(張力)を 下の表1に示す。 表1中、引張強度の単位の(d)はデニールを示し、1デニールは長さが45 0mで0.05gのものを示す。
【0013】
【表1】
【0014】 次に、上記2種類の材料を組み合せて形成したロープ2の特性について説明す る。 上記組合せロープ2に引張り力を与えた場合、ロープ2の伸度が16%に達す ると、PP材からなる心縄ストランド21および芯材222は破断寸前に近付く 。一方、ロープ2の外周に位置する表層材221は、ナイロン材からなるため1 5%〜30%の十分な伸度を有すると共に引張強度も大であり、表層材221が 16%伸びた状態ではやや温度が上昇するのみである。よって、ロープ2は、高 温ストレスの下で溶融して滑りほどけることは無い。
【0015】
【実験例】
本考案の組合せロープ2と従来のPP材ロープ1について、それぞれ乾強度、 湿強度テストを行なって、それぞれの数値を比較した。ここで、乾強度とはロー プが大気中で有する最大引張強度であり、湿強度とは水に浸したロープの水中に おける最大引張強度である。 この実験では、本考案の組合せロープ2および従来のロープ1として共に直径 50mmのものを使用した。
【0016】
【表2】
【0017】 一般に、湿強度は乾強度よりやや弱くなる傾向があるが、従来のPP材ロープ 1はPP材自体の特性からその湿強度が弱くなる度合いはほとんど0に等しい程 小さく、したがって、PP材ロープ1の乾強度と湿強度は両方とも25.6トン で同じである。一方、本考案の組合せロープ2は、湿強度が乾強度に比べて6% 前後弱くなり、乾強度が38トンであるのに対し湿強度は36トンである。 しかし、上記表2に示す数値から分かるように、本考案のロープ2の乾強度が 38トンであるのに対して従来のロープ1は25.6トンであり、ロープ2の湿 強度が36トンであるのに対してロープ1は25.6トンであり、よって、本考 案の組合せロープ2は、乾強度および湿強度共に従来のPP材ロープ1より優れ ていることが実験により確認できた。 即ち、本考案の組合せロープ2の最大引張強度は従来のPP材ロープ1の最大 引張強度よりも高く、かつ、比較的伸性に富んでいる。
【0018】 上記本考案のPP材を主な構成材料として形成した組合せロープ2を船舶の舫 い綱に用いた場合、該ロープ2が高い引張り力を受けると、PP材が伸びて高い 温度が生じるが、ボラードと直接接触するロープ2の外周には、ナイロン材から なる表層材221が位置しているため、PP材とボラードとが直接接触して、高 い引張り力が負荷されることにより生じる相互の摩擦傷害を緩和することが出来 る。 また、ナイロン材自体は高い延伸性を備えているので、材料強度を損なう熱は 生じず、舫い綱とボラードとの間の摩擦状態を安定させることができ、舫い綱と ボラードとの接触面が溶融して容易に滑りほどけるなどの不都合が生じるのを防 止することが出来る。
【0019】 図2は外装ストランドの変形例を示す断面構造図で、該外装ストランド22は 、複数本(本実施例では3本)の細径のストランド223を縒り合せ、前記図1に 示す外装ストランド22と同一直径に形成している。
【0020】 各ストランド223は、低延伸性の心糸224の回りを高延伸性の外糸225 で被覆している。上記心糸224はPP材により形成しており、上記外糸225 はナイロン材により形成している。 上記外装ストランド22を縒り合せて形成すると、前記図1に示すロープ2よ り引張強度をさらに強くすることが出来る。 このように外装ストランド22を細径のストランド223を縒り合せた形状と すべきか否かは、ロープ自体が負荷する引張り力の大きさに応じて設定している 。
【0021】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案の請求項1から請求項3の構成からな る組合せロープを船体を繋ぐ舫い綱として用いた場合、船体からの強い引張り力 によりPP材からなる心縄ストランドおよび芯材が伸びて発熱するが、ボラード と直接接触するのはロープの外周に位置するナイロン材からなる表層材であるた め、従来のPP材ロープのように、PP材とボラードとの直接接触することから 生じる相互の摩擦傷害を緩和することが出来る。
【0022】 また、表層材は、ナイロン材により形成しているため高い伸性を備え、材料強 度を損なう熱が生じることはなく、ボラードとの間の摩擦状態を安定させること が出来、よって、ボラードとの接触面が溶融して容易に滑りほどける等の不都合 を防止することが出来る。 かつ、上記組合せロープは、PP材とナイロン材の材料特性により、従来のP P材のみからなるロープと比較して最大引張強度を高くすることが出来ると共に 延伸性の向上を図ることが出来る。
【0023】 また、請求項4の組合せロープによると、外装ストランドを複数の細径のスト ランドで縒り合せて形成し、この各ストランドはPP材からなる心糸の外周にナ イロン材からなる外糸を被覆して形成しているため、ロープ全体の最大引張強度 をさらに向上させることが出来ると共に、ロープに負荷される引張り力の大きさ に応じて選択して使用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の組合せロープの構造を示す断面図で
ある。
【図2】 組合せロープの外装ストランドの変形例を示
す断面図である。
【図3】 従来のロープの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
21 心縄ストランド 22 外装ストランド 221 表層材 222 芯材 223 ストランド 224 心糸 225 外糸

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高張力低延伸性単糸で縒った複数の心縄
    ストランド(21)と、高延伸性単糸からなる表層材(2
    21)を低延伸性単糸からなる芯材(222)の回りに被
    覆して縒った複数の外装ストランド(22)とからなり、 上記外装ストランド(22)が上記心縄ストランド(21)
    を被覆するように縒り合せている組合せロープ。
  2. 【請求項2】 上記心縄ストランド(21)をポリプロピ
    レン材で形成している請求項1記載の組合せロープ。
  3. 【請求項3】 上記外装ストランド(22)の表層材(2
    21)をナイロン材で形成し、芯材(222)をポリプロ
    ピレン材で形成している請求項1記載の組合せロープ。
  4. 【請求項4】 高張力低延伸性単糸で縒った複数の心縄
    ストランド(21)と、高延伸性の外糸(225)を低延伸
    性の心糸(224)の回りに被覆してなるストランド(2
    23)を複数本縒り合せた外装ストランド(22)とから
    なり、 上記外装ストランド(22)が上記心縄ストランド(21)
    を被覆するように縒り合せている組合せロープ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012007255A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Obama Seiko Kk ロープ
JP2016053226A (ja) * 2014-09-04 2016-04-14 芦森工業株式会社 水浮上ロープの製造方法

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