JP3005689U - 携帯用剪断式カッタ - Google Patents
携帯用剪断式カッタInfo
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- JP3005689U JP3005689U JP1994007562U JP756294U JP3005689U JP 3005689 U JP3005689 U JP 3005689U JP 1994007562 U JP1994007562 U JP 1994007562U JP 756294 U JP756294 U JP 756294U JP 3005689 U JP3005689 U JP 3005689U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 製造コストを増大させることなく簡便な方法
で可動刃及び/又は固定刃取付け用ボルトの緩みを抑え
或いはボルトの破断の恐れを抑えるようにした携帯用剪
断式カッタを提供する。 【構成】 ピストンロッド40において、可動刃50の
取付け部を構成する先端部には、従来と同様に、軸線方
向と直交する方向に延びる反力受け面41と、反力受け
面41と直角に角付けされて軸線方向に延びる取付け面
42とが形成されている。取付け面42には、可動刃5
0の側面55、56に沿って延びる抑え面43、44が
上下に離置して形成され、これら抑え面43、44と反
力受け面41との間に切欠部45が形成されている。こ
のような形状は、従来と同様にエンドミルによって形成
され、切欠部45を設けることにより、反力受け面41
と抑え面43及び取付け面42との間の角部を直角にす
ることが可能になる。
で可動刃及び/又は固定刃取付け用ボルトの緩みを抑え
或いはボルトの破断の恐れを抑えるようにした携帯用剪
断式カッタを提供する。 【構成】 ピストンロッド40において、可動刃50の
取付け部を構成する先端部には、従来と同様に、軸線方
向と直交する方向に延びる反力受け面41と、反力受け
面41と直角に角付けされて軸線方向に延びる取付け面
42とが形成されている。取付け面42には、可動刃5
0の側面55、56に沿って延びる抑え面43、44が
上下に離置して形成され、これら抑え面43、44と反
力受け面41との間に切欠部45が形成されている。こ
のような形状は、従来と同様にエンドミルによって形成
され、切欠部45を設けることにより、反力受け面41
と抑え面43及び取付け面42との間の角部を直角にす
ることが可能になる。
Description
【0001】
本考案は、金属パイプ、鉄筋等の切断に用いられる携帯用剪断式カッタに関し 、より詳しくは可動刃及び/又は固定刃の取付け構造の改良に関するものである 。
【0002】
建築現場等で鉄筋、金属パイプ等を切断するために携帯用剪断式カッタが用い られている。 この携帯用剪断式カッタは、カッタ本体にボルトを利用して取付けられた直方 体形状の固定刃と、ピストンロッドの先端部にボルトを利用して取付けられて固 定刃と協働して被切断物を剪断する直方体形状の可動刃とで概略構成されている 。これら固定刃及び可動刃の取付け部に関する従来構造について説明すると、例 えば実開昭60-66411号公報に開示されているように、ピストンロッドの先端部及 びカッタ本体には、フライス盤で切削された断面L字状の少なくとも2つの面つ まり軸線と直交する方向に延びて各刃の反力受けを形成する反力受け面と、反力 受け面と交わる角部が直角に角付けされて軸線方向に延びる取付け面とが形成さ れていた。
【0003】
このような従来の携帯用剪断式カッタにあっては、ボルト締結力で各刃を保持 しつつ剪断過程の反力を反力受け面で受け止める構成となっているため、被切断 物の位置決めを正確に行わないと、固定刃及び移動刃に作用する反力の方向が反 力受け面と垂直でなくなり、このためピストンロッドの軸線方向以外の方向に力 成分が生じてしまい、この力成分によって、ボルトの緩みを誘発し或いはボルト の破断を招いて剪断過程で刃が飛んでしまうという恐れがあった。
【0004】 この問題に対処すべく、可動刃及び固定刃を固定するためのボルトの本数を増 やすことが考えられるが、ボルトの締結力は、一般に引っ張りには強いが剪断に は弱く、ボルトだけで刃の飛びを防止するのは困難であり、またボルトの本数を 増やせば、それだけ刃を貫通するボルト挿通孔の数が増えるので刃自体の強度が 低下してしまうという新たな問題を生じてしまうことになる。 そこで、本考案の目的は、製造コストを増大することなく簡便な方法で可動刃 及び/又は固定刃つまり切断刃を取付けるボルトの緩みを抑え或いはボルトの破 断の恐れを低減するようにした携帯用剪断式カッタを提供することにある。
【0005】
かかる目的を達成すべく、本考案のうち第1の考案にあっては、 カッタ本体にボルトを用いて取付けられた直方体形状の固定刃と、 該固定刃に対向して配置され、軸線方向に移動する作動ロッドの先端部にボル トを用いて取付けられて、前記固定刃と共同して被破断物を剪断する直方体形状 の可動刃とを有し、 前記作動ロッドの先端部には、共にフライス加工により形成された、軸線と直 交する方向に延びて前記可動刃の後端面と当接する反力受け面と、該反力受け面 と交わる角部が直角に角付けされて軸線方向に延び、前記可動刃の背面と当接す る取付け面と、該取付け面から垂直に延び且つ該取付け面と交わる角部が直角に 角付けされて前記可動刃の各側面に沿って夫々軸線方向に延びる一対の抑え面と が設けられ、 該一対の抑え面と前記反力受け面との間に、夫々、フライス加工により形成さ れた切欠部が設けられている構成としてある。
【0006】 また、この第1の考案を別の観点から見たときに、前記一対の抑え面と前記反 力受け面とが、夫々、フライス加工により形成された切欠部によって分断されて 、該切欠部により切削加工具の逃げ場を与えている構成としてある。
【0007】 本考案のうち、第2の考案にあっては、 カッタ本体にボルトを用いて取付けられた直方体形状の固定刃と、 該固定刃に対向して配置され、軸線方向に移動する作動ロッドの先端部にボル トを用いて取付けられて、前記固定刃と協働して被切断物を剪断する直方体形状 の可動刃とを有し、 前記作動ロッドの先端部には、共にフライス加工により形成された、軸線方向 に延びて前記可動刃の背面と当接する取付け面と、該取付け面と直交する方向に 延びる垂直平面と、該垂直平面に形成され、前記取付け面に沿って延び且つ該取 付け面と面一とされた一の側面を有する溝とが設けられ、 該溝の前記一の側面と他の側面との間の間隔は前記可動刃の厚さ寸法とほぼ同 一とされ、これら側面と該溝の底面とが交わる角部が直角に角付けされて、該底 面で前記可動刃の反力受け面が形成されている構成としてある。
【0008】 また、本考案のうち、第3の考案にあっては、 カッタ本体にボルトを用いて取付けられた直方体形状の固定刃と、 該固定刃に対向して配置され、軸線方向に移動する作動ロッドの先端部にボル トを用いて取付けられて、前記固定刃と協働して被切断物を剪断する直方体形状 の可動刃とを有し、 前記カッタ本体における前記固定刃の取付け部は、共にフライス加工により形 成された、前記作動ロッドの軸線方向に延びて前記固定刃の底面と当接する座面 と、該座面から垂直に延び且つ該座面と交わる角部が直角に角付けされて軸線方 向に延びて前記固定刃の背面と当接する取付け面と、軸線と直交する方向に延び 且つ前記座面及び取付け面と交わる角部が直角に角付けされて前記固定刃の反力 受け面と、前記取付け面から垂直に延び且つ該取付け面と交わる角部が直角に角 付けされて前記固定刃の上面に沿って軸線方向に延びる抑え面とで構成され、 該抑え面と前記反力受け面との間に、フライス加工により形成された切欠部が 設けられている構成としてある。
【0009】
以下、添付図面に基づいて本考案の実施例を詳細に説明する。第1実施例(図1〜図4) 図1は、本考案の実施例に係る携帯用剪断式カッタの全体構成を示す部分断面 図である。図1において、符号1は携帯用剪断式カッタを示し、携帯用剪断式カ ッタ1は、概略的には、電動モータ10と、モータ10により駆動されるポンプ 機構20と、ポンプ機構20から油圧の供給を受けて作動する油圧シリンダ30 と、そのピストンロッド40の先端部に取付けられた可動刃50と、可動刃50 に対向して定置された固定刃60とを有し、ピストンロッド40の伸長動作つま り可動刃50の直線移動によって、刃50と60との間に挿入された被切断物W の剪断が行われる。
【0010】 以下に、携帯用剪断式カッタ1の全体構造を具体的に説明する。 電動モータ10は、その出力軸11の先端部がポンプケーシング12内に侵入 し、出力軸11の先端には、出力軸11の回転軸線に対して偏心したカム軸13 が設けられている。このモータ10は、ハンドル14に設けられた図外のスイッ チによりON/OFFされる。
【0011】 カム軸13の回りには、カム軸13の回転により回転するニードルベアリング 21が設けられ、ベアリング21の外周面には、ポンプ機構20の主なる要素で あるピストン22が当接され、ピストン22はカム軸13の回転に伴って往復運 動する。ピストン22が臨む油路23には弁室23aが設けられ、弁室23aに は油路23と油路24との連通を開閉する開閉弁25が配設されている。この開 閉弁25は第1のスプリング26により閉じ方向に付勢され、また開閉弁25と とピストン22との間には第2のスプリング27が設けられている。油路23内 の作動油はピストン22によって開閉弁25側に押し込まれ、これにより開閉弁 25が開かれて、作動油は油路24を通って油圧シリンダ30内に導かれる。
【0012】 シリンダ30に嵌挿されたピストン31にはロッド40が一体に設けられ、こ のピストンロッド40は、顎型ケーシング70の基部70aに保持されて軸線方 向に伸縮動する。尚、ケーシング70とピストン31との間にはスプリング32 が配設され、このスプリング32の付勢力によってピストン31つまりピストン ロッド40は短縮動する。シリンダ30内の油圧室33は還流路34を介して油 槽35と連通し、油圧室33と還流路34との連通は、ピストンロッド40の軸 心の回りに配置された弁機構36によって開閉制御される。
【0013】 ポンプ機構20から油圧室33へ作動油が供給されると、油圧室33内の油圧 の上昇に伴ってピストンロッド40が伸長動し、他方、弁機構36による還流路 34の開放によって油圧室31内の作動油が油槽35に還流され、これに伴いピ ストンロッド40はスプリング32の付勢力によって短縮動する。
【0014】 ピストンロッド40の前端部には可動刃50が着脱可能に取り付けられており 、顎型ケーシング70には、可動刃50と対向する位置に固定刃60が取り付け られている。以下に、各刃50、60及びその取付け部の構造について詳しく説 明する。
【0015】 可動刃50及び固定刃60は、図2に示すように、共に全体的に直方体の形状 を有し、これらは被切断物Wの軸線方向にオフセットして配置され、可動刃50 が固定刃60の近傍まで直線移動することにより被切断物Wの剪断が行われる。 可動刃50及び固定刃60の各面について、説明の都合上、以下のように定義す る。可動刃50が被切断物Wの側面と当接する面を先端面51といい、同様に固 定刃60が被切断物Wを当接する面を先端面61という。また、可動刃50にお ける先端面51とは反対側の面を後端面52といい、同様に固定刃60における 先端面61とは反対側の面を後端面62という。また、可動刃50と固定刃60 とが被切断物Wの軸線方向に互いに対向する面を、夫々、正面53、63という 。また、正面53、63とは反対側の面を背面54、64という。また、可動刃 50、固定刃60の残る面つまり図中上方に向いた面と下方に向いた面を、夫々 、上面或いは側面55、65及び底面或いは側面56、66という。
【0016】 ピストンロッド40の前端部には、図3に示すように、軸線方向と直交する方 向に延びる反力受け面41と、反力受け面41と直角に角付けされて軸線方向に 延びる取付け面42とが形成されて、反力受け面41は可動刃50の後端面52 と当接し、取付け面42は可動刃50の背面54と当接する。可動刃50には、 正面53と背面54とに開口する2つのボルト挿通孔57が設けられ、この2つ のボルト挿通孔57、57は上下に離置されており、このボルト挿通孔57に挿 入される図外のボルトによって、可動刃50は取付け面42に対して固定される 。
【0017】 ピストンロッド40には、また、取付け面42の上下に、夫々、取付け面42 から垂直に延びて取付け面42と直角に角付けされた一対の対向する抑え面43 、44が設けられている。これら一対の抑え面43、44は、可動刃50の各側 面55、56に沿って延び、これにより取付け面42に固定された可動刃50は 、上下の抑え面43、44によって挟持された状態でピストンロッド40に取付 けられる。また、抑え面43、44と反力受け面41との間に、ここでは、フラ イス加工により、該抑え面43、44を取付け面42と面一になるまで削り落と すことにより形成された切欠部45が設けられている。即ち、切欠部45は、抑 え面43、44を形成する壁の一部を欠落させることにより形成されており、切 欠部45によって、抑え面43、44と反力受け面41とが分断されている。
【0018】 このようなピストンロッド40の先端形状は、従来と同様に、図外のフライス 盤、具体的にはエンドミル或いはサイドカッタによる切削加工によって形成され る。ところで、反力受け面41と抑え面43、44とが連続する構成をとった場 合、反力受け面41と抑え面43、44と取付け面42の三者が交わる角隅部を 直角に角付けすることは実際上不可能となる。これに対して本実施例にあっては 、抑え面43、44と反力受け面41との間に切欠部45を形成する構成として あるため、この切欠部45がエンドミル等の逃げ場を与え、換言すれば抑え面4 3、44の一部をエンドミル等で削り落としながら、反力受け面41と取付け面 42との間の角隅部を直角に角付けすることが可能になる。このことから、従来 と同様に、フライス盤を使用して、何らの困難性を伴うことなく、抑え面43、 44を備えた可動刃50用の取付け部を形成することができる。
【0019】 顎型ケーシング70は、固定刃60の取付け部を構成する先端部70bと、先 端部70bと基部70aとの間に設けられて被切断物Wを支持するためのワーク 支持部70cとを有する。被切断物Wはワーク支持部70cで支えられた状態で 切断される。
【0020】 顎型ケーシング70の先端部70bには、図4に示すように、軸線方向に延び て固定刃60の底面66と当接する座面71と、軸線と直交する方向に延びて固 定刃60の後端面62と当接する反力受け面72と、軸線方向に延びて固定刃6 0の背面64と当接する取付け面73とが形成されている。固定刃60には、正 面63と背面64とに開口する2つのボルト挿通孔67が設けられ、この2つの ボルト挿通孔67、67は上下に離置されており、これらボルト挿通孔67に挿 入される図外のボルトによって固定刃60は取付け面73に対して固定される。
【0021】 また、顎型ケーシング70の先端部70bには、取付け面73から垂直に延び て取付け面73と直角に角付けされた抑え面74が形成されている。抑え面74 は固定刃60の上面65に沿って延び、これにより固定刃60は、座面71と抑 え面74とで上下に挟持された状態で固定される。抑え面74と反力受け面72 との間には、ここでは、取付け面73と面一になるまで削り落とされた切欠部7 5がフライス加工により、形成されている。即ち、切欠部75は、抑え面74を 形成する壁の一部を欠落させることにより形成されている。このような顎型ケー シング70の先端部70bの形状は、従来と同様に、図外のエンドミルによる切 削加工によって形成され、各面71、72、73、74間の角部は直角に角付け されている。
【0022】 ところで、反力受け面72と抑え面74とが連続する形状とした場合、これら 72、74と取付け面73の三者が交わる角隅部を直角に角付けすることは実際 上不可能となる。これに対して本実施例にあっては、抑え面74と反力受け面7 2との間に切欠部75を形成する構成としてあるため、この切欠部75がエンド ミルの逃げ場を与え、換言すれば抑え面74の一部をエンドミルで削り落とすこ とによって、反力受け面72と取付け面74との間の角隅部を直角に角付けする ことが可能になる。このことから、従来と同様にフライス盤を使用して、何らの 困難性を伴うことなく、抑え面74を備えた固定刃60用の取付け部を形成する ことができる。
【0023】 被切断物Wの剪断過程において、可動刃50及び固定刃60は、被切断物Wに 生じる剪断力の反力を受ける。この反力は、可動刃50にあってはピストンロッ ド40の反力受け面41によって、固定刃60にあっては顎型ケーシング70の 反力受け面72によって受けられる。
【0024】 被切断物Wが正規位置から偏位して置かれた場合及び又は可動刃50取付け用 ボルト或いは固定刃60取付け用ボルトが緩んでいる場合には、各刃50、60 に作用する反力の方向は、反力受け面41、71に垂直ではなくなり、軸線方向 以外の方向に力成分を生じることになる。かかる力成分に対して、可動刃50に あっては一対の抑え面43、44が受け面として機能し、固定刃60にあっては 座面71と抑え面74とが受け面として機能し、これにより各取付け用ボルトの 緩みを防止することができると共に該ボルトの破断を防止することができ、この 結果、剪断過程で可動刃50或いは固定刃60が飛んでしまう恐れを低減するこ とができる。
【0025】第2実施例(図5) 本実施例は、可動刃の固定構造に特徴を有する。この実施例の説明において、 上述した第1実施例と同様の要素には同一の参照番号を付すことによりその説明 を省略し、以下に本実施例の特徴部分について説明を加える。 ピストンロッド40の前端部には、互いに直角をなす2つの面、つまり軸線方 向に延びる第1面46と、軸線と直交する方向に延びる第2面47が形成され、 第2面47には、第1面46に沿って延びる横断面が矩形の溝48が形成され、 溝48はその長手方向両端が外部に開放されている。これら第1、第2の面46 、47及び溝48は共にエンドミルによる切削加工によって形成される。溝48 は、第1面46と共通平面に延びる第1側面48aと、この第1側面48aと対 向する第2側面48bを有し、これら側面48aと48bとの間隔は、可動刃5 0の厚さ寸法(L)とほぼ同一とされている。又、溝48は、その長手方向の両 端が、外部に向かって開口即ち開放されている。
【0026】 可動刃50は、その後端部を溝48に嵌合した状態で取付けられる。つまり、 ロッド40に形成された第1の面46及び溝48の第1側面48aは可動刃50 に対してその背面54と当接する取付け面を構成し、溝48の底面48cは可動 刃50に対してその後端面52と当接する反力受け面を構成する。また、溝48 の第2側面48bは可動刃50の正面53に当接して可動刃50の逃げを抑える 機能つまり第1実施例における抑え面43、44と同様の機能を持つことになる 。本実施例においては、互いに直交する第1、第2の面46、47に加えて溝4 8を形成するだけで足りるため、フライス盤を使用して、何らの困難性を伴うこ となく、各面間に必要とされる直角の角付けを行うことができる。
【0027】 以上、本考案の実施例を説明したが、当業者であれば、本考案及び実施例を参 照することにより、下記のような変形例を作ることは容易であろう。 (1) ネジ切りされたロッドを剪断する全ネジ用カッタ、つまり被切断物であるネ ジ棒を受け入れる凹所を備え、該凹所にネジ棒のねじ山に対応するねじ山が設け られた可動刃及び固定刃を具備したカッタに対して、本考案を適用することがで きる。
【0028】 (2) 可動刃50の取付け部に関し、前述した第1実施例及び第2実施例を結合し たものであってよい。すなわち、第1実施例の反力受け面41に溝48を形成す るようにしてもよい。 (3) 可動刃50及び固定刃60の取付け部を型で形成する場合には、切欠部45 、75を設けなくともよい。 (4) 可動刃50及び固定刃60の取付け部を放電加工で形成することができる。
【0029】
以上の説明から明らかなように、本考案のうち第1の考案によれば、剪断過程 で作動ロッドの軸線方向以外の方向に力成分が生じたとしても、この力は、一対 の抑え面によって受け止められるため、可動刃取付用ボルトの緩みを抑えること ができ、また当該ボルトの破断の恐れを低減することができる。加えて、切欠部 の存在により、従来と同様にフライス盤を使用して可動刃用取付け部を形成する ことができるため、抑え面を形成したとしても製造コストを大幅に増大すること はない。加えて、従来の可動刃をそのまま利用することができるので、つまり取 付け用ボルト挿通孔の増設を強要するものではないため、刃自体の強度低下を招 くことはない。
【0030】 また、第2の考案によれば、剪断過程で作動ロッドの軸線方向以外の方向に力 成分が生じたとしても、この力は、溝の側面によって受け止められるため、可動 刃取付用ボルトの緩みを抑えることができ、また当該ボルトの破断の恐れを低減 することができる。加えて、従来と比較して単に溝を形成すれば足りるため、従 来と同様にエンドミルによる切削加工で可動刃用取付け部を形成することができ ことから製造コストを大幅に増大することはない。更に、従来の可動刃をそのま ま利用することができるので、つまり取付け用ボルト挿通孔の増設を強要するも のではないため、刃自体の強度低下を招くことはない。
【0031】 また、第3の考案によれば、剪断過程で反力受け面に対して垂直方向以外の方 向に力成分が生じたとしても、この力は、抑え面によって受け止められるため、 固定刃取付用ボルトの緩みを抑えることができ、また当該ボルトの破断の恐れを 低減することができる。加えて、切欠部の存在により、従来と同様にエンドミル で固定刃用取付け部を形成することができるため、抑え面を形成したとしても製 造コストを大幅に増大することはない。更に、従来の固定刃をそのまま利用する ことができるので、つまり取付け用ボルト挿通孔の増設を強要するものではない ため、刃自体の強度低下を招くことはない。
【図1】実施例に係わる携帯用剪断式カッタの全体構成
を示す断面図。
を示す断面図。
【図2】カッタの各刃と被切断物との関係を示す斜視
図。
図。
【図3】第1実施例の可動刃の取付構造を示す斜視図。
【図4】固定刃の取付構造を示す斜視図。
【図5】第2実施例の可動刃の取付構造を示す斜視図。
1 カッタ 40 ピストンロッド 41 可動刃用反力受け面 42 可動刃用取付け面 43 抑え面 44 抑え面 45 切欠部 48 溝 48a 溝の第1側面 48b 溝の第2側面 50 可動刃 52 可動刃の後端面 54 可動刃の背面 55 可動刃の上面(側面) 56 可動刃の底面(側面) 57 ボルト挿通孔 60 固定刃 62 固定刃の後端面 64 固定刃の背面 65 固定刃の上面(側面) 66 固定刃の底面(側面) 67 ボルト挿通孔 71 固定刃用座面 72 固定刃用反力受け面 73 固定刃用取付け面 74 抑え面 W 被切断物
Claims (10)
- 【請求項1】 カッタ本体にボルトを用いて取付けられ
た直方体形状の固定刃と、 該固定刃に対向して配置され、軸線方向に移動する作動
ロッドの先端部にボルトを用いて取付けられて、前記固
定刃と共同して被破断物を剪断する直方体形状の可動刃
とを有し、 前記作動ロッドの先端部には、共にフライス加工により
形成された、軸線と直交する方向に延びて前記可動刃の
後端面と当接する反力受け面と、該反力受け面と交わる
角部が直角に角付けされて軸線方向に延び、前記可動刃
の背面と当接する取付け面と、該取付け面から垂直に延
び且つ該取付け面と交わる角部が直角に角付けされて前
記可動刃の各側面に沿って夫々軸線方向に延びる一対の
抑え面とが設けられ、 該一対の抑え面と前記反力受け面との間に、夫々、フラ
イス加工により形成された切欠部が設けられている、こ
とを特徴とする携帯用剪断式カッタ。 - 【請求項2】 カッタ本体にボルトを用いて取付けられ
た直方体形状の固定刃と、 該固定刃に対向して配置され、軸線方向に移動する作動
ロッドの先端部にボルトを用いて取付けられて、前記固
定刃と共同して被破断物を剪断する直方体形状の可動刃
とを有し、 前記作動ロッドの先端部には、共にフライス加工により
形成された、軸線と直交する方向に延びて前記可動刃の
後端面と当接する反力受け面と、該反力受け面と交わる
角部が直角に角付けされて軸線方向に延び、前記可動刃
の背面と当接する取付け面と、該取付け面から垂直に延
び且つ該取付け面と交わる角部が直角に角付けされて前
記可動刃の各側面に沿って夫々軸線方向に延びる一対の
抑え面とが設けられ、 該一対の抑え面と前記反力受け面とが、夫々、フライス
加工により形成された切欠部によって分断されて、該切
欠部により切削加工具の逃げ場を与えている、ことを特
徴とする携帯用剪断式カッタ。 - 【請求項3】 前記切欠部が、前記抑え面を形成する壁
の該当する部位を欠落させることによって形成されてい
る、請求項1又は請求項2に記載の携帯用剪断式カッ
タ。 - 【請求項4】 前記切欠部が、前記抑え面の前記反力受
け面と隣接する部位に形成されている、請求項1ないし
請求項3のいずれか1項に記載の携帯用剪断式カッタ。 - 【請求項5】 カッタ本体にボルトを用いて取付けられ
た直方体形状の固定刃と、 該固定刃に対向して配置され、軸線方向に移動する作動
ロッドの先端部にボルトを用いて取付けられて、前記固
定刃と協働して被切断物を剪断する直方体形状の可動刃
とを有し、 前記作動ロッドの先端部には、共にフライス加工により
形成された、軸線方向に延びて前記可動刃の背面と当接
する取付け面と、該取付け面と直交する方向に延びる垂
直平面と、該垂直平面に形成され、前記取付け面に沿っ
て延び且つ該取付け面と面一とされた一の側面を有する
溝とが設けられ、 該溝の前記一の側面と他の側面との間の間隔は前記可動
刃の厚さ寸法とほぼ同一とされ、これら側面と該溝の底
面とが交わる角部が直角に角付けされて、該底面で前記
可動刃の反力受け面が形成されている、ことを特徴とす
る携帯用剪断式カッタ。 - 【請求項6】 前記溝は、その長手方向両端が共に外部
に開放した形状を有する、請求項5に記載の携帯用剪断
式カッタ。 - 【請求項7】 前記固定刃の取付け部が、共にフライス
加工により形成された、前記作動ロッドの軸線方向に延
びて前記固定刃の底面と当接する座面と、該座面から垂
直に延び且つ該座面と交わる角部が直角に角付けされて
軸線方向に延びて前記固定刃の背面と当接する取付け面
と、軸線と直交する方向に延び且つ前記座面及び取付け
面と交わる角部が直角に角付けされて前記固定刃の反力
受け面と、前記取付け面から垂直に延び且つ該取付け面
と交わる角部が直角に角付けされて前記固定刃の上面に
沿って軸線方向に延びる抑え面とで構成され、 該抑え面と前記反力受け面との間に、フライス加工によ
り形成された切欠部が設けられている、請求項1ないし
請求項6のいずれか1項に記載の携帯用剪断式カッタ。 - 【請求項8】 前記固定刃の取付け部に形成された前記
切欠部が、前記抑え面を形成する壁の該当する部位を欠
落させることによって形成されている、請求項7に記載
の携帯用剪断式カッタ。 - 【請求項9】 前記固定刃の取付け部に形成された前記
切欠部が、前記抑え面の前記反力受け面と隣接する部位
に形成されている、請求項7又は請求項8に記載の携帯
用剪断式カッタ。 - 【請求項10】 カッタ本体にボルトを用いて取付けら
れた直方体形状の固定刃と、 該固定刃に対向して配置され、軸線方向に移動する作動
ロッドの先端部にボルトを用いて取付けられて、前記固
定刃と協働して被切断物を剪断する直方体形状の可動刃
とを有し、 前記カッタ本体における前記固定刃の取付け部は、共に
フライス加工により形成された、前記作動ロッドの軸線
方向に延びて前記固定刃の底面と当接する座面と、該座
面から垂直に延び且つ該座面と交わる角部が直角に角付
けされて軸線方向に延びて前記固定刃の背面と当接する
取付け面と、軸線と直交する方向に延び且つ前記座面及
び取付け面と交わる角部が直角に角付けされて前記固定
刃の反力受け面と、前記取付け面から垂直に延び且つ該
取付け面と交わる角部が直角に角付けされて前記固定刃
の上面に沿って軸線方向に延びる抑え面とで構成され、 該抑え面と前記反力受け面との間に、フライス加工によ
り形成された切欠部が設けられている、ことを特徴とす
る携帯用剪断式カッタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994007562U JP3005689U (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 携帯用剪断式カッタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994007562U JP3005689U (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 携帯用剪断式カッタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3005689U true JP3005689U (ja) | 1995-01-10 |
Family
ID=43141579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994007562U Expired - Lifetime JP3005689U (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 携帯用剪断式カッタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3005689U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004014590A1 (ja) * | 2002-08-08 | 2004-02-19 | Kabushiki Kaisha Ogura | 切断装置 |
-
1994
- 1994-06-27 JP JP1994007562U patent/JP3005689U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004014590A1 (ja) * | 2002-08-08 | 2004-02-19 | Kabushiki Kaisha Ogura | 切断装置 |
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