JP3003089U

JP3003089U - 外部オーバーフロー濾過水槽

Info

Publication number: JP3003089U
Application number: JP1994005783U
Authority: JP
Inventors: 裕丸山
Original assignee: 裕丸山
Priority date: 1994-04-13
Filing date: 1994-04-13
Publication date: 1994-10-11
Anticipated expiration: 2000-04-13

Abstract

(57)【要約】【目的】一般に市販されている水槽および一般に市販さ
れているポンプを用いて海水魚の飼育を可能とする濾過
水槽を提供する。【構成】二重底となっている濾過水槽（１）で、取り外
し可能な上部底（６）には数多くの通水孔（７）があ
り、かつ、水槽前面右または左上部に排水管（２）を突
き出して設け、その先端に出水口（３）を設け、排水管
（２）は水槽内部でＴ字形を形成し、上方先端に排水口
（５）を設け、下方は水槽底面に設けた二重の底の上部
底（６）のまで伸びて上部底（６）の下に達し、排水管
（２）の下端部に入水口（４）を設けたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、海水魚および淡水魚等の水生生物飼育用の鑑賞魚用水槽のための濾過水槽に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、鑑賞用水槽の上部に設置する濾過装置又は、鑑賞用水槽下部に設置する外部濾過水槽であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

海水鑑賞魚を飼育する場合、淡水鑑賞魚を飼育する上部濾過装置では容量的にバクテリアによる生物濾過能力が不十分であり、鑑賞魚用水槽下部等に設置する外部濾過水槽を用いている。しかし、外部濾過方式とする場合、水の溢れを防止する為の対策として鑑賞用水槽そのものを特殊な形状とするか、完全密封式の外部濾過装置を必要とした。そのため、たいへん高価な設備となっている。本考案は上記欠点を解決するためのものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

二重底となっている濾過水槽（１）で、取り外し可能な上部底（６）には数多くの通水孔（７）を設ける。水槽前面右または左上外部に排水管（２）が突き出ており、その先端に出水口（３）を設ける。排水管（２）はネジで濾過水槽（１）内部の排水管（２）と結合する様になっており、結合部分はゴムパッキン（８）を取り付ける。排水管（２）は水槽内部でＴ字形をしており、下方に伸びた排水管（２）は、水槽底面に設けた二重の底の上部底（６）までとどき、その下に入水口（４）がある。濾過水槽（１）には珊瑚砂や砂利等のバクテリア繁殖濾過材（１２）が入っており、水中ポンプ（１０）で濾過水槽（１）に汲み上げた水はバクテリア繁殖濾過材の隙間を通り、上部底（６）の通水孔を抜け、入水口（４）から排水管（２）の中へ入り、水位差により、出水口（３）より鑑賞魚用水槽（９）に流れる。Ｔ字形になった排水管（２）の上方にはあふれ防止用の排水口（５）があり、もし、珊瑚砂や砂利等のバクテリア繁殖濾過材（１２）が目詰まりをおこした場合に直接、排水口（５）から排水管（２）に入り、出水口（３）から鑑賞魚用水槽に流れる様になっており、濾過水槽より水が溢れるのを防ぐ様になっている。本考案は、以上のような構成よりなる外部オーバーフロー濾過水槽である。

【０００５】

【作用】

外部オーバーフロー濾過水槽を一般に市販されている鑑賞魚用水槽（９）の背後に置き、排水管（２）の出水口（３）より流れ出る水を鑑賞魚用水槽（９）内へ流れ込む様に設置する。次に濾過水槽（１）に砂利や珊瑚砂等の市販バクテリア発生濾過材（１２）を入れ濾過水槽（１）に海水を入れ、鑑賞魚用水槽（９）の水位を調整する。市販の水中ポンプ（１０）を用いて鑑賞魚用水槽（９）より、汲み上げ管（１１）を通して濾過水槽（１）に海水を汲み上げる。濾過水槽（１）から突き出ている排水管（２）の出水口（３）から鑑賞魚用水槽（９）に汲み上げた量だけ海水が流れ出る。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例について説明する。二重底となっている濾過水槽（１）で、上部底（６）には数多くの通水孔（７）がある。また、水槽前面右または左上外部に排水管（２）が突き出ており、その先端に出水口（３）がある。排水管（２）はネジで濾過水槽（１）内部の排水管（２）と結合する様になっており、結合部分はゴムパッキン（８）で水漏れを防いでいる。排水管（２）の結合部分を外す事により、排水管（２）を濾過水槽（１）より取り外す事ができ、二重底の上部底（６）を濾過水槽（１）より、取り外す事もできるため、掃除も容易に行うことができる。排水管（２）は水槽内部でＴ字形をしており、下方は濾過水槽（１）底面に設けた二重の底の上部底（６）まで伸び、その下に入水口（４）がある。Ｔ字形の上方には最上部の位置に濾過水槽のあふれ防止用の排水口（５）があり、珊瑚砂や砂利等のバクテリア繁殖濾過材（１２）が目詰まりをおこした場合に排水口（５）から直接、海水が排水管（２）に入り、出水口（３）から鑑賞魚用水槽（９）に戻る様になっており、濾過水槽（１）より水が溢れるのを防ぐ様になっている。また、排水口（５）は掃除や配置替えを行う際に濾過水槽（１）を移動し易い様に軽くするため、濾過水槽から水を抜く場合のホース差し込み口になる。外部オーバーフロー濾過水槽を一般に市販されている鑑賞魚用水槽（９）の背後に置き、排水管（２）の出水口（３）から海水が鑑賞魚用水槽（９）内へ流れ込む様に設置する。濾過水槽（１）には珊瑚砂等の市販バクテリア繁殖濾過材（１２）を入れ、濾過水槽（１）に海水を入れ、鑑賞魚用水槽の水位を調整する。市販の水中ポンプ（１０）を用い、汲み上げ管（１１）を通して、鑑賞魚用水槽（９）より濾過水槽（１）に海水を汲み上げる。濾過水槽（１）に汲み上げられた海水はバクテリア繁殖濾過材（１２）の隙間を通り、入水口（４）から排水管（２）に入り、出水口（３）から鑑賞魚用水槽（９）に汲み上げた量だけ海水が流れ出る。上記の海水循環を続けると、２ケ月ほどで外部オーバーフロー濾過水槽にバクテリアが自然発生する。バクテリアは鑑賞魚のフンや食べ残した餌によって汚れた水のアンモニアを亜硝酸に分解し鑑賞魚に害の少ないきれいな水に戻す。

【０００７】

【考案の効果】

外部オーバーフロー濾過水槽（１）は鑑賞魚用水槽（９）の背後に設置するため、目立たないし、鑑賞魚用水槽（９）の上部が広く使え、蛍光灯や自動給餌器等の設置が容易となる。また、一般に量産され販売されている鑑賞魚用水槽（９）や水中ポンプ（１０）を使用するため安価な設備で海水魚または淡水魚を飼育できる。なお、本考案は構造が簡単であるので、大規模な日本庭園等の池の濾過設備や小規模な一般家庭の箱庭の池の濾過設備としても使用でき、かつ、濾過水槽の大部分を地中に設置することができるので庭の美観を損なわない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図

【図２】本考案の排水管結合部の拡大図

【図３】本考案の実施例を示す斜視図

【図４】本考案の実施例を示す断面図

【図５】本考案を庭の池に設置した実施例を示す断面図

【符号の説明】

１濾過水槽２排水管３出水口４入水口５排水口６上部底７通水孔８ゴムパッキン９鑑賞魚用水槽１０水中ポンプ１１汲み上げ管１２バクテリア繁殖濾過材１３池

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】二重底となっている濾過水槽（１）の上部
底（６）に数多くの通水孔（７）を設け、水槽前面右ま
たは左上外に排水管（２）を突き出して設け、その先端
に出水口（３）を設け、排水管（２）は水槽内部でＴ字
形に形成し、上方先端に排水口（５）を設け、下方は二
重の底の上部底（６）まで伸びて上部底（６）の下に達
し排水管（２）の下端部に入水口（４）を設けた、外部
オーバーフロー濾過水槽。