JP3002546U - 陶器製剥落防止タイル - Google Patents
陶器製剥落防止タイルInfo
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- JP3002546U JP3002546U JP1994004252U JP425294U JP3002546U JP 3002546 U JP3002546 U JP 3002546U JP 1994004252 U JP1994004252 U JP 1994004252U JP 425294 U JP425294 U JP 425294U JP 3002546 U JP3002546 U JP 3002546U
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- protrusions
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 大衆浴場、温泉浴場等、営業時には高温多湿
下、非営業時には大気温度下並びに大気湿度下に置かれ
る壁面用陶器製タイルが、これらのヒートサイクルの長
期に渡る繰り返しによっても剥落して人身事故を起こさ
ないようにする。 【構成】 アンダーカット41を有する突条4(典型的
にはT字形)を裏面より突出させると共に、この突条4
をもって、全方位からの剥脱外力に対抗して剥落しない
ように多角模様を形成した構成。
下、非営業時には大気温度下並びに大気湿度下に置かれ
る壁面用陶器製タイルが、これらのヒートサイクルの長
期に渡る繰り返しによっても剥落して人身事故を起こさ
ないようにする。 【構成】 アンダーカット41を有する突条4(典型的
にはT字形)を裏面より突出させると共に、この突条4
をもって、全方位からの剥脱外力に対抗して剥落しない
ように多角模様を形成した構成。
Description
【0001】
本考案は構築物の壁面、特に浴場の壁面等で高温多湿の環境下に置かれる壁面 を構成するために利用される、陶器製タイルを剥落防止用に改良した陶器製剥落 防止タイルに関する。
【0002】
従来より、構築物の壁面に装着され、耐火性、耐久性に加え、審美性と装飾性 を兼ね備える建築材として陶器製のタイルが好まれて使用されてきた。 特に、高温多湿の環境が続く、浴場の壁面を構成するタイルとしては壁面に風 景や花木などの絵画を描いて入室者の気分を和ませることが好まれ、陶器製のタ イルが多く利用されてきた。 しかしながら、その置かれた環境の室温や湿度の変化も大きく、これによって 陶器製のタイルを壁面に接着させている接着剤の劣化が進行して、ついには、タ イルが壁面より剥落してくるという事態を招き易いものである。 この場合、その時期を予測することは容易でなく、これが不慮の災害に結び付 くことも考えられ、その対策を早期に樹立されることが必要となってきた。
【0003】 陶器製のタイルは、従来、図7乃至図11に示したようにして製品の裏面に突 条60を設けたものが殆どであり、その製作時の都合から、この突条60の側壁 面は円弧状をなしているものが多く、また、突条60の高さも比較的低いので、 これらのタイルを用いて貼着する場合、壁面とタイルとの接着強度は必然的に低 くなり、長期にわたって高温多湿下での壁面とする時には、壁面よりタイルが剥 落する事故を発生し易い状態にしていた。 一昔以前においては、陶器製タイルを壁面に装着させる場合に、モルタル等の 下地層を充分に準備した上で、白セメントを充分に塗設し、その上に陶器製タイ ルを押し当てて固定していた。 このようにして施工した場合には長期の使用が可能であったものであるが、そ の後、高性能接着剤が出現するにおよんで、後期の短縮、コスト低減の観点から 、接着剤貼りに移行してきたが、これがかえって貼着面を減ずることに繋がり、 ついには、陶器製タイルの貼着強度を低減させる結果を示すことが多くなった。
【0004】 これは、高性能を示す接着剤であるが故に、陶器製タイルの貼着に際して接着 剤の施与箇所を減少させたのと、ともすれば、元来長期の高温多湿には耐え切れ ない材質の接着剤が利用されているためと、施工者の技量の低下、工賃の頭打ち 等、陶器製タイルの貼着作業に対する数々の不利益が重複して、陶器製タイルが 壁面より剥落する事故が頻発し、人体に対する傷害発生の恐れが多発するように なった。 陶器製タイルが壁面より剥落して、人体の頭部や露出している身体部分に降り 懸かった場合、賠償金支払いのために、時には破産に追いやられる可能性も出て きている。
【0005】
本考案は、以上に記述した如く、浴場等、特に高温多湿の環境下において、数 多くの課題を積み残しながらも浴場の壁面を装飾する関係から必要な素材とされ ている陶器製タイルの裏面形状を改良し、陶器製剥落防止タイルの提供を目的と する。
【0006】
本考案者等は、以上に述べた諸案件を解決して、従来の陶器製タイルをあくま でも安価に利用可能とするため、鋭意研究・開発に勤めた結果、以下に述べる手 段により、充分にこれを満足させられるとの知見を得て本考案に至った。
【0007】 1)すなわち、本考案はアンダーカットを有する突条をタイル裏面に規則的若し くは不規則的に多数備え、これら突条の複数個が三角形、四角形等の多数の多角 模様を形成してなる陶器製剥落防止タイルである。 2)また、上記突条の複数個は一つの模様単位につき連続した三角形、四角形等 の独立した多数の多角模様を形成してなる陶器製剥落防止タイルが好ましい。
【0008】 3)さらに、上記突条の複数個は一つの模様単位につき部分的に不連続な切れ目 を有する三角形、四角形等の独立した多数の多角模様を形成してなり、上記切れ 目によって隣接する多角模様の内腔が相互に連通状態とされている陶器製剥落防 止タイルがより好ましい。 4)以上に述べた突条はタイルと同一素材であって、タイルと一体に成形されて なる陶器製剥落防止タイルであることが望まれる。
【0009】
本考案は、壁面構成部材としての陶器製タイルにおいて、アンダーカットを有 する突条をタイル裏面に規則的若しくは不規則的に多数備えてなることにより、 壁面に貼着される際に利用される接着剤層の中にこの突条がアンダーカットとも ども強い投錨効果を与えることになり、大衆浴場の如く高温多湿な使用条件(非 営業時間における壁面周囲の大気温度や湿度は下がる)下で長期に亘って使用し ても、その接着強度を充分に維持して壁面よりの陶器製タイルの剥離事故の発生 を防止する。 そして、上記の突条の複数個が三角形、四角形等の多数の多角模様を形成して なることにより、接着剤硬化後はもとより、陶器製タイルの壁面貼着作業時にあ って、接着剤の強度が充分に発揮される陶器製タイルの固着完了までの間にも、 陶器製タイルが受ける壁面の上下左右、斜めその他全方位よりの剥落力(例えば ブラッシュを用いた壁面掃除による)に対して充分に抵抗し得ることが可能にな る。
【0010】 その上、これら突条の複数個が一つの模様単位につき部分的に不連続な切れ目 を有する三角形、四角形等の独立した多数の多角模様を形成して、上記切れ目に よって隣接する多角模様の内腔が相互に連通状態とされていることにより、内腔 を充填する接着剤層も相互に連係状態におかれることから壁面への接着力をさら に強化できる。 加えて、突条がタイルと同一素材であり、タイルと一体に成形されてなること により、壁面が高温、高湿と常温、乾燥の間を往復する事態を繰り返しても、陶 器製タイルの板面と突条との間に生じる膨脹伸縮の差は全く認められず、これが 原因で陶器製タイルに亀裂が発生することも無くなる。
【0011】
本考案の実施例について、図面を参照して説明する。 すなわち、図1は本考案実施例のタイル裏面の突条の配置を示す背面図であり 、図2は図1のA−A断面図である。 また、図3は本考案の他の実施例のタイル裏面の突条の配置を示す背面図であ る。 さらに、図4は本考案の更に別の実施例のタイル裏面の突条の配置を示す背面 図である。 そして、図5は図4のB−B断面図であり、図6は図4のC−C断面図である 。
【0012】 本考案の実施例として、図1に示す様に、その裏面2において、タイル1の四 つの縁3に夫々平行な位置に一定間隔をもって連続した突条4をもって四角形状 (格子状)の多角模様Sを多数設けた。 この突条4の断面形状が図2に示すようにタイル1の裏面2に近くは細く、タ イル1の裏面2より遠ざかる位置にてはその幅が太くなるほぼT字状にしてアン ダーカット41を設けた。 このアンダーカット41は陶器の焼成に先だって切削機械加工によって形成す ることが容易である。 なお、この例では突条4の形状としてT字形のものと逆截頭円錐台の2様を示 してある。
【0013】 このタイル1を用いて浴場の壁面に絵模様を構成したところ、図8に示す断面 が丸形形状の突条60をもつ旧来のタイルで施工した場合に比較して、壁面に対 するタイルの接着力を大幅に向上させることを可能にした。 さらに、この場合、温度や湿度の変化に対してタイル1と突条4とが同一材料 で一体に構成されているため両部材の膨脹、収縮が同様に行われるところから、 反りや亀裂の発生が認められず、タイル1の貼着強度をより高められた。 なお、突条4の描く四角形状の多角模様Sは特にタイル1の縁3に平行でなく て斜交していても良い。
【0014】 別の実施例として、図3で示すように突条4が四角模様Sの十文字交点で切れ 目5を設け、多角模様Sの内腔43に充填される接着剤が隣接する四角模様S間 で連接するようにして形成した磁器製タイル1を用意した場合、前記の実施例に 比べて更に高い接着強度を示した。 また、本考案になる陶器製タイルとしてタイル1の裏面に突出する連続した突 条4を三角模様S(図示せず)に配置して作成したタイル1を洗い場の壁面に施 工した場合も、やはり、長期間に亘った使用の後にも全く剥離現象を示さず、旧 来のタイル20を用いて壁面を構成した場合に比較して、次回壁面補修までの期 間をより延長すると共に、各種の方位からの押圧力に対しても剥落に対する耐久 性を向上させることを可能にした。
【0015】 そして、図4に示したように突条4が四角模様Sの十文字交点を少しばかり外 した位置に切れ目5を設けて部分不連続の四角模様Sとした場合、隣接する四角 模様Sの内腔43・・・が相互に連通する形となり、接着力がより強化され、剥 落事故の発生から免れることが出来た。 なお、この例では裏面2には図5の如く、突条4の形成位置に凹所44を設け (図4、図6中には複雑になるので省略してある)て裏面2をほぼ面一に整合さ せてある。
【0016】
本考案によれば、上述のように、温度や湿度の変化に対しても充分対応でき、 かつ、貼着された壁面からの剥落現象が認められず、施工も容易な陶器製タイル を安定した状態で供給できることになり、浴場等の高温、多湿な場所での壁面に 貼着された場合にも、壁面より剥落する危険を大幅に低下させ浴場業界に寄与す る。
【図1】本考案の第一の実施例の背面図である。
【図2】図1のA−A面断面図である。
【図3】本考案の別の実施例の背面図である。
【図4】本考案の更に別の実施例の背面図である。
【図5】図4のB−B面断面図である。
【図6】図4のC−C面断面図である。
【図7】従来例の背面図である。
【図8】図7のD−D面断面図である。
【図9】他の従来例の背面図である。
【図10】図9のE−E面断面図である。
【図11】図9のF−F面断面図である。
1:タイル 2:裏面 3:縁 4:突条 5:切れ目 20:タイル(従来品) 41:アンダーカット 43:内腔 60:突条 S:多角模様
Claims (4)
- 【請求項1】 アンダーカットを有する突条をタイル裏
面に規則的若しくは不規則的に多数備え、これら突条の
複数個が三角形、四角形等の多数の多角模様を形成して
なる陶器製剥落防止タイル。 - 【請求項2】 アンダーカットを有する突条をタイル裏
面に規則的若しくは不規則的に多数備え、これら突条の
複数個が一つの模様単位につき連続した三角形、四角形
等の独立した多数の多角模様を形成してなる陶器製剥落
防止タイル。 - 【請求項3】 アンダーカットを有する突条をタイル裏
面に規則的若しくは不規則的に多数備え、これら突条の
複数個が一つの模様単位につき部分的に不連続な切れ目
を有する三角形、四角形等の独立した多数の多角模様を
形成してなり、上記切れ目によって隣接する多角模様の
内腔が相互に連通状態とされている陶器製剥落防止タイ
ル。 - 【請求項4】 突条がタイルと同一素材であり、タイル
と一体に成形されてなる請求項1乃至3のいずれかに記
載の陶器製剥落防止タイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994004252U JP3002546U (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 陶器製剥落防止タイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994004252U JP3002546U (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 陶器製剥落防止タイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3002546U true JP3002546U (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=43138510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994004252U Expired - Lifetime JP3002546U (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 陶器製剥落防止タイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3002546U (ja) |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP1994004252U patent/JP3002546U/ja not_active Expired - Lifetime
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