JP3002450U

JP3002450U - 靴用滑止ベルト

Info

Publication number: JP3002450U
Application number: JP1994004204U
Authority: JP
Inventors: 泰夫庄司
Original assignee: 泰夫庄司
Priority date: 1994-03-28
Filing date: 1994-03-28
Publication date: 1994-09-27
Anticipated expiration: 2000-03-28

Abstract

(57)【要約】【目的】着脱しやすく、小さく折り畳んでコンパクト
に携行することができ、雪の少ない場所での歩行性も良
好で、併せてファッション性にも優れた靴用滑り止め。【構成】靴用滑止ベルトは、靴ａの甲部ｃの外周より
長いベルト１の表面の中央部に布製の滑止シート２を張
り、同ベルト１の両端の表面と裏面とに、各々対となる
ファスナーシート３、４を取り付けたものである。布製
の滑止シート２としては、粉末状の研磨材を定着したナ
イロン製の不織布が好ましい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、靴に取り付けて雪上や氷上での足の滑りを防止するベルト状の滑止に関し、特に靴への取り付けと携行が容易な靴用滑止ベルトに関する。

【０００２】

【従来の技術】

都会では革靴や運動靴の着用が一般的になっている。しかし、都会で一時的に雪が降った場合、革靴や運動靴は、雪やアイスバーンの上等できわめて滑り易いため、足を滑らして転倒する事故が多発する。また、最近ではスキー場へアプローチする場合、スキー場付近まで除雪されている所が多いため、場合運動靴で行く人も多くなっており、少なくともスパイク付シューズで行く人は殆どいない。ところが、いかに除雪されているとはいえ、スキー場付近は、所々に残った雪のため、滑り易く、きわめて歩き難い。

【０００３】そこでこうした場合に簡便に使用できる靴用滑止として、例えば、実開昭６２ −１４２９０６号公報、実開昭６１−１２１１０８号公報等に示された靴用滑止が知られている。これらは何れも、靴の甲の部分に取り付け、甲の底面に滑止効果のあるチェーンやスパイク等を固定するものである。そして、これら靴用滑止を靴に固定する手段としては、何れもベルトを金具等の締付具で締め付けて固定するものである。

【０００４】

【考案が解決しようとしている課題】

しかしながら、締付具でベルトを締め付ける取付手段では、着脱しにくく、利便性に欠ける。また、比較的容積も大きくなるため、小さく折り畳んでポケット等に収納することができず、携行性も悪い。さらに、チェーンやスパイクの滑止手段は、特に雪の少ないところで、靴底を介して足の裏にそれらの滑止が当たるため、違和感や不快感があり、歩き難い。そこで本考案は、着脱しやすく、小さく折り畳んでコンパクトに携行することができ、雪の少ない場所での歩行性も良好で、併せてファッション性にも優れた靴用滑り止めを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するため、本考案では、滑止全体をベルトとし、滑止部材に布製の滑止シート２を使用し、靴への取り付けのためファスナーシート３、４を使用することとした。すなわち、本考案による靴用滑止ベルトは、靴ａの甲部ｃの外周より長いベルト１の表面の中央部に布製の滑止シート２を張り、同ベルト１の両端の表面と裏面とに、各々対となるファスナーシート３、４を取り付けたことを特徴とする。なお、布製の滑止シート２としては、粉末状の研磨材を定着したナイロン製の不織布が好ましい。

【０００６】

【作用】

前記本考案による靴用滑止ベルトでは、全体がベルト１を主体とするため、ベルト１の表面を外側にして、靴ａの甲部ｃに巻き付けるようにして取り付け、靴ａの甲部ｃの上側で両端のファスナーシート３、４を合わせて固定するだけで簡単に固定できる。このとき、靴ａの底部ｂには、布製の滑止シート２が位置する。また、この靴用滑止ベルトを靴ａから取り外すときは、ファスナーシート３、４を剥すだけで簡単に取り外すことができる。

【０００７】布製の滑止シート２は、雪上やアイスバーンの上で滑止効果があるうえ、弾力性を有し、厚さが概ね均一であるため、雪の少ない場所でも足の裏に当たらず、違和感がなく、きわめて歩きやすい。この靴用滑止ベルトを使用しないときは、折り畳むことによりきわめてコンパクトとなり、ポケット等に収納して容易に携行できる。さらに、粉末状の研磨材を定着したナイロン製の不織布からなる滑止シート２を使用した場合、より滑止の効果が高く、しかもナイロン製のため、水切れがよく、乾燥が早く、携行しやすい。

【０００８】

【実施例】

次に、図面を参照しながら、本考案の実施例について具体的、且つ詳細に説明する。図１は、本考案による靴用滑止ベルトの例であり、長尺なベルト１の表面中央部に布製の滑止シート２を貼り、ベルト１の両端の表面と裏面にファスナーシート３、４を各々貼っている。

【０００９】ベルト１は、例えばナイロン等の水切れのよいベルトを使用し、その長さは靴の甲の中央部分の周長の１．２〜１．５倍程度が適当である。従って、靴のサイズにより長さは異なるが、ファスナーシート３、４の長さを或る程度とっておくことにより、靴ａに取り付けるときの長さの調節が可能である。従って、Ｓ、Ｍ、Ｌ、ＬＬ等のサイズで数段階の長さを用意すれば、子供用から大きな足の大人用の靴にまで充分対応できる。靴のサイズに応じて、ベルト１の幅は１．５〜２．５ｍｍがよい。ファスナーシート４が取り付けられた一方の端部側は、着脱の利便性のため、面取りしてある。なお、ベルト１やファスナーシート３、４等にカラフルな色彩のものを使用すれば、スポーティな感覚となり、また靴の色に近い色を使用すれば、革靴等にも違和感なく使用できる。

【００１０】布製の滑止シート２は、厚さ約５ｍｍ程度のもので、これもやはり水切れのよいナイロン製がよく、特に＃６６ナイロンの不織布がよい。この滑止シート２は、靴底の幅より幾分短目に設けるのがよい。さらに、この滑止シート２には、粉末状の研磨材を定着すると、滑止効果の点でなお一層好ましい。研磨材は、例えば接着剤等を用い、滑止シート２に均一に分散し、定着させる。ファスナーシート３、４は、いわゆるマジックテープの商品名で呼ばれるものが一般に使用でき、一対のファスナーシート３、４を重ね合わせ、押し付けることにより固定され、強く引くと剥がれるものである。

【００１１】この靴用滑止ベルトの使用例を図２と図３に示す。ベルト１の表側、つまり滑止シート２が設けられた側を外側としてループ状にし、図２に示すように、その滑止シート２を靴ａの底部ｂの中央に配置する。他方、靴ａの甲部ｃ側では、図３に示すように、両端のファスナーシート３、４を重ね合わせる。このとき、ベルト１で靴ａの甲部ｃをやや締め付け気味とし、ずれを防止する。これにより、靴ａの底部ｂに滑止シート２が固定され、この靴で雪やアイスバーンの上を歩くとき、滑止シート２が滑り止めとなる。

【００１２】他方、この靴用滑止シートを靴ａから取り外すときは、ファスナーシート３、４を強く引き離すことにより、簡単に靴から外せる。そして、ベルト１や滑止シート２の水を切り、折り畳むことにより、小さくなるので、ポケット等に簡単に収納し、携行できる。そして、必要な時に簡単に靴ａの取り付けて随時使用できる。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明した通り、本考案によれば、着脱しやすく、小さく折り畳んでコンパクトに携行することができ、雪の少ない場所での歩行性も良好で、併せてファッション性にも優れた靴用滑り止めを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例による靴用滑止ベルトの平面図
と側面図である。

【図２】同実施例による靴用滑止ベルトを取り付けた靴
の甲部の底面図である。

【図３】同実施例による靴用滑止ベルトを取り付けた靴
の甲部の平面図である。

【符号の説明】

１ベルト２滑止シート３ファスナーシート４ファスナーシートａ靴

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】靴ａに装着して使用する靴用滑止ベルト
において、靴ａの甲部ｃの外周より長いベルト１の表面
の中央部に布製の滑止シート２を張り、同ベルト１の両
端の表面と裏面とに、各々対となるファスナーシート
３、４を取り付けたことを特徴とする靴用滑止ベルト。
【請求項２】靴ａに装着して使用する靴用滑止ベルト
において、靴ａの甲部ｃの外周より長いベルト１の表面
の中央部に、粉末状の研磨材を定着したナイロン製の不
織布からなる滑止シート２を張り、同ベルト１の両端の
表面と裏面とに、各々対となるファスナーシート３、４
を取り付けたことを特徴とする靴用滑止ベルト。