JP3002307U - 一番ピニオンの固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】固着時に圧縮による反力もなく普通の押し込み
力でモーター軸に１番ピニオンが固定されたコネクトチ
ューブを確実に、位置精度よく固着できる１番ピニオン
の固定構造を提供する。 【構成】モーター部１と変速部２とでマイクロモーター
が構成され、モーター部１より延伸するモーター軸３
と、モーター軸３に固着されるコネクトチューブ４と、
コネクトチューブ４に固定される１番ピニオン５とを有
してなり、コネクトチューブ４と係合する１番ピニオン
５の軸部に逃げ溝６または１番ピニオンの軸部が固定さ
れるコネクトチューブの係合部に逃げ溝を設けてなるも
のである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本発明は、モーター部と変速部とで構成されるマイクロモーターにおける１番 ピニオンの固定構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図５は、従来の実施例を示す要部の断面図である。 従来のマイクロモーターにおける１番ピニオンの固定構造は、図５に示すよう に、１番ピニオン（２５）の軸部をコネクトチューブ（２４）に押し込み固定さ せ、このコネクトチューブ（２４）をモーター部（１１）より延伸するモーター 軸（１３）に固着させていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来例による１番ピニオンの固定構造では、モーター軸にコネ クトチューブを固着させるときに、モーター軸と１番ピニオンの軸部との間に介 在する空気が圧縮密閉されて反力を生じるため、固着時に強い押し込み力が必要 となり、モーター軸に１番ピニオンが固定されたコネクトチューブを確実に、位 置精度よく固着させることができないという問題点を有していた。 本考案は、上記の問題点を解消するためになされたもので、固着時に圧縮によ る反力もなく普通の押し込み力でモーター軸に１番ピニオンが固定されたコネク トチューブを確実に、位置精度よく固着できる１番ピニオンの固定構造を提供す るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案による１番ピニオンの固定構造は、モーター部と変速部とでマイクロモ ーターが構成され、モーター部より延伸するモーター軸と、モーター軸に固着さ れるコネクトチューブと、コネクトチューブに固定される１番ピニオンとを有し てなり、コネクトチューブに固定される１番ピニオンの軸部または１番ピニオン の軸部が固定されるコネクトチューブの係合部に逃げ溝を設けてなるものである 。

【０００５】

【作用】

本考案によれば、コネクトチューブに固定される１番ピニオンの軸部または１ 番ピニオンの軸部が固定されるコネクトチューブの係合部に逃げ溝を設けたこと により、固着時にモーター軸と１番ピニオンの軸部との間に介在する空気は逃げ 溝より排出されるために、固着時に圧縮による反力を生じることもなく軽い押し 込み力でモーター軸に１番ピニオンが固定されたコネクトチューブを確実に、位 置精度よく固着させることができる。また、逃げ溝の突起により１番ピニオンの 軸部とコネクトチューブとの固定力も向上する。

【０００６】

【実施例】

図１は、本考案の実施例を示す要部の断面図である。 図２は、図１の拡大Ａ−Ａ断面図である。 図１において、１はモーター部、２は変速部、３はモーター部１より延伸する モーター軸、４はモーター軸３に固着されるコネクトチューブ、５はコネクトチ ューブ４に軸部が固定される１番ピニオン、６は１番ピニオン５の軸部に設けら れた逃げ溝である。この逃げ溝６は、ピニオンの外径が小さいときには歯底で形 成させることができる。 １番ピニオン５の軸部をコネクトチューブ４に押し込んで固定し、このコネク トチューブ４をモーター軸３に固着する。このとき、モーター軸３と１番ピニオ ン５の軸部との間に介在する空気は、１番ピニオン５の軸部に設けられた逃げ溝 ６を通って外部に排出され圧縮密閉されることがない。これによりモーター軸３ に１番ピニオン５が固定されたコネクトチューブ４がスムーズに押し込まれるの で、モーター軸３にコネクトチューブ４を確実に、位置精度よく固着させること ができる。また、逃げ溝６の突起によって１番ピニオン５の軸部とコネクトチュ ーブ４との固定力も向上する。 図３は、本考案の他の実施例を示す要部の断面図である。 図４は、図３の拡大Ａ−Ａ断面図である。 図３おいて、１はモーター部、２は変速部、３はモーター部１より延伸するモ ーター軸、１４はモーター軸３に固着されるコネクトチューブ、１５はコネクト チューブ１４に固定される１番ピニオン、１６は１番ピニオン１５の軸部が固定 されるコネクトチューブ１４の係合部に設けられた逃げ溝である。 １番ピニオン１５の軸部をコネクトチューブ１４に押し込んで固定し、このコ ネクトチューブ１４をモーター軸３に固着する。このとき、モーター軸３と１番 ピニオン１５の軸部との間に介在する空気は、１番ピニオン１５の軸部が固定さ れるコネクトチューブ１４の係合部に設けられた逃げ溝１６を通って外部に排出 され圧縮密閉されることがない。これによりモーター軸３に１番ピニオン１５が 固定されたコネクトチューブ１４がスムーズに押し込まれるので、モーター軸３ にコネクトチューブ１４を確実に、位置精度よく固着させることができる。また 、逃げ溝１６の突起によって１番ピニオン１５の軸部とコネクトチューブ１４と の固定力も向上する。 なお、本実施例では、マイクロモーターにおける１番ピニオンの固定構造につ いて述べたが、一般のモーターの１番ピニオンの固定構造にも応用できる。 また、１番ピニオンに限らず同じ固定構造をもつ他のピニオンの場合にも同様 な効果が得られことはいうまでもない。

【０００７】

【考案の効果】

上述した本考案の１番ピニオンの固定構造によれば、１番ピニオンの軸部また は１番ピニオンの軸部が固定されるコネクトチューブの係合部に逃げ溝を設けた ことにより、固着時にモーター軸と１番ピニオンの軸部との間に介在する空気は 、１番ピニオンの軸部または１番ピニオンの軸部が固定されるコネクトチューブ の係合部に設けられた逃げ溝より排出され、圧縮密閉されることがないので、モ ーター軸に１番ピニオンが固定されたコネクトチューブがスムーズに押し込まれ ることから、モーター軸にコネクトチューブを確実に、位置精度よく固着させる ことができる。また、逃げ溝の突起によって１番ピニオンの軸部とコネクトチュ ーブとの固定力も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す要部の断面図。

【図２】図１の拡大Ａ−Ａ断面図。

【図３】本考案の他の実施例を示す要部の断面図。

【図４】図３の拡大Ａ−Ａ断面図。

【図５】従来の実施例を示す要部の断面図。

【符号の説明】

１，１１ ・・・ モーター部， ２ ・・・ 変
速部 ３，１３ ・・・ モーター軸 ４，１４，２４ ・・・ コネクトチューブ ５ １５，２５ ・・・ １番ピニオン ６，１６ ・・・ 逃げ溝

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本考案は、モーター部（１）と変速部
   （２）とでマイクロモーターが構成され、モーター部
   （１）より延伸するモーター軸（３）と、モーター軸
   （３）に固着されるコネクトチューブ（４，１４）と、
   コネクトチューブ（４，１４）に固定される１番ピニオ
   ン（５，１５）とを有してなり、コネクトチューブ
   （４）に固定される１番ピニオン（５）の軸部に逃げ溝
   （６）を設けてなることを特徴とする１番ピニオンの固
   定構造。
2. 【請求項２】前記１番ピニオン（１５）の軸部が固定さ
   れるコネクトチューブ（１４）の係合部に逃げ溝（１
   ６）を設けてなることを特徴とする請求項１記載の１番
   ピニオンの固定構造。