JP3002066U - 表示板着脱型価格表示器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】操作が簡単で長期使用に耐え、かつ表面側から
単位表示や価格表示等を動かしたり、脱落させたり、あ
るいは表示の変更ができないようにするとともに、価格
表示器自体が装飾性に優れ、商品の品名や商品の単位、
あるいは価格等の強調ができる表示板着脱型価格表示器
を提供することを目的とする。 【構成】合成樹脂製板材、木製板材等のように、厚みの
ある素材からなり、背面に着脱手段を備えてなる商品名
表示板、単位表示板、価格表示板と、表面にこれらの表
示板の厚みと同じ深さでほぼ同じ大きさの凹部からなる
商品名表示面、単位表示面、価格表示面が形成され、上
記各表示板の着脱手段と対応する着脱手段を有する価格
表示器本体とからなる。また、商品名表示板の品名、単
位表示板の単位、価格表示板の数字における強調文字等
を浮き出し構成とし、価格表示器本体の側面に装飾体を
取り替え自在に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、商品名、販売単位、販売価格等を各別に表示し、かつこれらの表 示の変更を可能にした表示板着脱型価格表示器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種表示板着脱型価格表示器で構成の簡潔なものとしては、価格表示器 本体の表面に単位表示窓および価格表示窓を設け、これら表示窓の背面に、商品 の単位が数種類記載され、適宜の単位を単位表示窓から表示させる折畳自在な紙 製の単位表示板、および数字の０から９までが記載され、適宜の数字を価格表示 窓から表示させる折畳自在な紙製の価格表示板が挿脱自在に挿入されるように、 表示板挿入枠が設けられた構成からなる表示板着脱型価格表示器がある。 （例えば実開昭５０−１２９０９６号公報、実開昭６２−１６１２７８号公報、 実開平２−６２４６５号公報）

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の表示板着脱型価格表示器においては、単位表示板、 および価格表示板はいずれも折畳自在な紙製または樹脂コーティングされた紙製 の表示板であるため、使用中に汚毀損される率が高く、耐久性に乏しい問題点が あった。 また、各表示板は表示窓の背面に表示されるため、すなわち価格表示器本体の背 面に接して表示されるため、価格表示器本体の厚みだけ価格表示器本体の表面と 表示板の表面との間に段差を生じることになる。そして、この段差を有すること により、表示器本体の表示窓側から表示板を動かしたり、表示板挿入枠から各表 示板を枠外に脱落させたりする等のいたずらが絶えないという問題点もあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこれらの問題点を解決し、操作が簡単で長期使用に耐え、かつ表面側 から単位表示や価格表示等を動かしたり、脱落させたり、あるいは表示の変更が できないようにするとともに、価格表示器自体が装飾性に優れ、商品の品名や商 品の単位、あるいは価格等の強調ができる表示板着脱型価格表示器を提供するこ とを目的とするもので、合成樹脂製板材、木製板材等のように、厚みのある素材 からなり、背面に着脱手段を備えてなる商品名表示板、単位表示板、価格表示板 と、表面にこれらの表示板の厚みと同じ深さでほぼ同じ大きさの凹部からなる商 品名表示面、単位表示面、価格表示面が形成され、上記各表示板の着脱手段と対 応する着脱手段を有する価格表示器本体とからなることを特徴としている。 この場合、価格表示器本体と、商品名表示板、単位表示板、価格表示板との着脱 手段は、価格表示器本体、または各表示板のいずれかに設けられた可撓性を有す る一方の爪、または係止孔と、これらの爪または係止孔と対向する位置の価格表 示器本体または各表示板のいずれかに設けられた上記一方の爪が係止される他方 の係止孔、または上記一方の係止孔に圧入される他方の圧入杆とからなる構成と し、上記可撓性を有する一方の爪または他方の圧入杆を価格表示器本体の背面に 突出する構成とし、商品名表示板の品名、単位表示板の単位、価格表示板の数字 における強調文字等を浮き出し構成とし、さらに価格表示器本体の側面に装飾体 を取り替え自在に設けるとよい。

【０００５】

【作用】

商品名表示板６の上方の係止爪６ａを、価格表示器本体１の商品名表示面１ｃ の上方の係止孔９に差し込み、下方の係止爪６ｂをその弾性に抗して商品名表示 面１ｃの下方の係止孔１０に差し込むと、係止爪６ｂの弾性により商品名表示板 ６は商品名表示面１ｃに固定される。単位表示板２および価格表示板３の圧入杆 ２ｂ、３ｂを、価格表示器本体１の単位表示面１ａおよび価格表示面１ｂの圧入 孔８に、それぞれ該圧入孔８の弾性に抗して圧入すると、単位表示板２は価格表 示器本体１の単位表示面１ａに、価格表示板３は価格表示器本体１の価格表示面 １ｂに、それぞれ圧接固定される。このとき価格表示器本体１の表面と、商品名 表示板６の表面、単位表示板２の表面、価格表示板３の表面とは同一表面となる 。価格表示器本体１の両側面装飾体着脱孔１２に装飾体１３の着脱片１３ａを嵌 入することにより価格表示器本体１に装飾体１３が取り付けられる。

【０００６】 また、価格表示器本体１の背面から商品名表示板６の下方の係止爪６ｂをその 弾性に抗して押し上げ、前方に押し出すと，該係止爪６ｂと価格表示器本体１の 係止孔１０との係合は解除されるから、商品名表示板６の上方の係止爪６ａを価 格表示板本体１の係止孔９から抜き出すことにより価格表示器本体１から商品名 表示板６が取り外される。価格表示器本体１の背面から単位表示板２と価格表示 板３の圧入杆２ａ，３ａを各表示面１ａ、１ｂの圧入孔８の弾性に抗して前方に 押し出すと、各表示板２、３は価格表示器本体１から取り外される。 価格表示器本体１の背面から装飾体１３の着脱片１３ａを外側え押し出すと、価 格表示器本体１の装飾体着脱孔１２と装飾体１３の着脱片１３ａとはその係合が 解除され価格表示器本体１から装飾体１３が取り外される。

【０００７】

【実施例】

以下、別紙図面に基づいて本考案に係る表示板着脱型価格表示器の実施例を説 明すると、図１は本考案に係る表示板着脱型価格表示器全体の斜視図、図２は表 示板および側面板を取り除いた状態を示す斜視図、図３は図２における一部を切 欠して示す平面図、図４は装飾体の内面を示す斜視図、図５は価格表示器本体の 中央縦断面図、図６は商品名板の背面斜視図、図７は表示板を示すもので、（ａ ）は無印表示板の正面図、（ｂ）は単位表示板の正面図、（ｃ）は価格表示板の 正面図、（ｄ）は表示板の側面図である。

【０００８】 図において、背面が解放された箱状で長方形の価格表示器本体１の表面下側に は、左側端近くに１００ｇ，１皿、１本、１袋等のような単位２ａが記載された 単位表示板２が取りつけられる単位表示面１ａが形成されるとともに、その右側 から右側端近くまでの５桁に亘って、それぞれ０から９までの数字３ａが個別に 記載された価格表示板３が取りつけられる価格表示面１ｂが連続して形成される 。 この価格表示面１ｂの冒頭と末尾の表示面は、必要に応じて円、￥等の貨幣単位 ４ａが記載された貨幣単位表示板４が取りつけられる貨幣単位表示面として使用 される。また、不必要な桁部分には無印表示板５が取りつけられる。価格表示器 本体１の上側には、ほぼ全幅にわたって商品名表示板６が取りつけられる商品名 表示面１ｃが形成される。そしてこれら各表示面１ａ〜１ｃは、それぞれの表示 板２〜６が取りつけられた際、その表面が価格表示器本体１の表面と同一表面と なるように各表示板２〜６とほぼ同じ大きさで、各表示板２〜６の厚さだけ内側 に凹ませた凹部に形成されている。

【０００９】 単位表示面１ａと価格表示面１ｂの各桁内には、それぞれＨ状のスリット７を 鑿設してその水平部分において少しばかり弾性を付与させるとともに、該水平部 分の中央部には各表示板２〜５の背面に突設された圧入杆２ｂ〜５ｂが、各表示 面１ａ、１ｂの弾性に抗して圧入される圧入孔８が穿設されている。また商品名 表示面１ｃの上側縁両側と下側縁左側には、商品名表示板５の背面上側両側と、 下側左側に突設した係止爪６ａ、６ｂと対向する位置に、これら係止爪６ａ，６ ｂが係止される係止孔９、１０が穿設されている。 上記各表示板２〜４に記載される単位２ａ、数字３ａ、貨幣単位４ａ並びに図示 されていない商品名等のうち、強調したい文字等は適宜浮き出し構成とする。 価格表示器本体１の背面で、商品名表示面１ｃの裏側中央部分には、価格表示器 被取付体（図示せず）に価格表示器Ａを着脱自在に取付けるための一対の価格表 示器取付片１１が設けられている。価格表示器本体１の側面上下には装飾体着脱 孔１２が穿設されており、この装飾体着脱孔１２には、表示板着脱型価格表示器 Ａを引き立たせるため、形状、色彩、模様等が適宜組み合わされて構成された装 飾体１３の衝合側に突設された着脱片１３ａが嵌入係止される。なお、価格表示 器本体１および各表示板２〜６、装飾体１３としては、合成樹脂により射出成型 されたものが用いられる。

【００１０】 このように構成された表示板着脱型価格表示器Ａの使用に際しては、まず販売 する商品が表示された商品名表示板６を、その上方の係止爪６ａが価格表示器本 体１の商品名表示面１ｃの上方の係止孔９に差し込み、下方の係止爪６ｂをその 弾性に抗して商品名表示面１ｃの下方の係止孔１０に差し込み、商品名表示板６ を商品名表示面１ｃに固定する。つぎに商品名表示板６に記載された商品の販売 単位に応じた単位表示板２を価格表示器本体１の単位表示面１ａに取りつける。 その取り付けに際しては、単位表示板２の圧入杆２ｂを価格表示器本体１の単位 表示面１ａの圧入孔８に、該圧入孔８の弾性に抗して圧入し、単位表示板２の表 面が価格表示器本体１の表面と同一表面となるように取り付ける。 つぎにたとえば図１に示されるように、貨幣単位を円とした場合、円と記載され た貨幣単位表示板４を価格表示面１ｂの末尾の表示面に単位表示板２の取り付け と同様にして取り付けた後、その前方の価格表示面１ｂに、販売価格の数字３ａ が記載された価格表示板３を上記同様にして取り付ける。価格表示面１ｂが余っ た時は、該価格表示面１ｂに無印表示板５を前記同様にして取り付ける。 さらに価格表示器本体１の両側面の装飾体着脱孔１２には、一対の装飾体１３の 着脱片１３ａを嵌入して表示板着脱型価格表示器Ａの組立を完了する。このよう に組み立てられた表示板着脱型価格表示器Ａは、その価格表示器取付片１１がバ ーなどからなる価格表示器被取付体（図示せず）に嵌合されて使用に供される。

【００１１】 商品名表示板６、単位表示板２、価格表示板３、貨幣単位表示板４、無印表示 板５、装飾体１３等の変更に際しては、これらを価格表示器本体１から取り外し 、適宜の表示板２〜６および装飾体１３と取り替えることになる。すなわち、商 品名表示板６の取り替えに際しては、価格表示器本体１の背面から商品名表示板 ６の下方の係止爪６ｂをその弾性に抗して上方に押し上げ、商品名表示面１ｃの 係止孔１０からその係合を解除するとともに、これを前方え押し出し、商品名表 示板６の上方の係止爪６ａを商品名表示面１ｃの係止孔９から取り外すことによ り商品名表示板６を価格表示器本体１から取り外し、所望の商品名表示板６を前 記同様にして取り付ける。 単位表示板２、価格表示板３、貨幣単位表示板４、無印表示板５等の取り替えに 際しては、価格表示器本体１の背面から単位表示板２、価格表示板３、貨幣単位 表示板４、無印表示板５等の圧入杆２ｂ、３ｂ、４ｂ、５ｂを各表示面１ａ、１ ｂの圧入孔８の弾性に抗して前方に押し出すことにより、各表示板２〜５を価格 表示器本体１から取り外し、所望の単位表示板２、価格表示板３、貨幣単位表示 板４、無印表示板５等を前述同様にして取り付ける。

【００１２】 なお、本実施例では上記のように構成し、使用するものが示されているが、た とえば価格表示器本体１と、単位表示板２、価格表示板３、貨幣単位表示板４、 無印表示板５等との着脱構成を商品名表示板６と同様の着脱構成としたり、その 逆構成とすること、あるいは適宜の構成とすること、装飾体を所望の形状、色彩 、模様、これらの適宜の組み合わせにすること、商品名表示板の品名、単位表示 板の単位、価格表示板の数字等、浮き出し構成にするのは強調する文字等のみと すること等、本考案の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更し得ることは自明である 。

【００１３】

【考案の効果】

このように、考案によれば商品名表示板、単位表示板、価格表示板等の表面は 価格表示器本体の表面と同一表面となり、かつ価格表示器本体から各表示板を取 り外すには価格表示器本体の背面で操作しなければならないから、価格表示器が その被取付体に取り付けられていると、商品名表示や単位表示、あるいは価格表 示等を表面側から操作できず、これらの表示が変更されたり脱落させられたりす る惧れもなく、そのためのトラブルも防止できるとともに、価格表示器本体と各 表示板が一体化されてデザイン上も好適であり、かつ価格表示器本体の側面に所 望の装飾体を取りつければさらに高級感も醸出できる利点がある。 また、価格表示器本体に対する商品名表示板、単位表示板、価格表示板等の着脱 は、各表示板を価格表示器本体の表面側からその背面側へ圧入するか、あるいは 係止爪を係止孔に係止すればよいので操作が簡単で取扱上至便であると同時に、 迅速にこれを行うことができて量販店等、多数の価格表示を短時間で変更する必 要がある場合等に好適である。 さらに、価格表示器本体も各表示板も合成樹脂製板材あるいは木製板材等からな るので、耐久性にも優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る表示板着脱型価格表示器の実施例
を示す全体の斜視図である。

【図２】図１における表示板および側面板を取り除いた
状態を示す価格表示器本体の斜視図である。

【図３】図１における価格表示器本体の一部を切欠して
示す平面図である。

【図４】図１における装飾体の内面を示す斜視図であ
る。

【図５】図１における価格表示器本体の中央縦断面図で
ある。

【図６】図１における商品名板の背面斜視図である。

【図７】図１における各表示板を示すもので、（ａ）は
無印表示板の正面図、（ｂ）は単位表示板の正面図、
（ｃ）は価格表示板の正面図、（ｄ）は各表示板の側面
図である。

【符号の説明】

１・・・価格表示器本体 １ａ・・・単位表示面 １ｂ・・・価格表示面 １ｃ・・・商品名表示面 ２・・・単位表示板 ２ａ・・・単位 ３・・・価格表示板 ３ａ・・・数字 ４・・・貨幣単位表示板 ４ａ・・・貨幣単位 ５・・・無印表示板 ２ｂ〜５ｂ・・・圧入杆 ６・・・商品名表示板 ６ａ、６ｂ・・・係止爪 ７・・・Ｈ状のスリット ８・・・圧入孔 ９、１０・・・係止孔 １１・・価格表示器取付片 １２・・・装飾体着脱孔 １３・・・装飾体 １３ａ・・・着脱片

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】合成樹脂製板材、木製板材等のように、厚
   みのある素材からなり、背面に着脱手段を備えてなる商
   品名表示板、単位表示板、価格表示板と、表面にこれら
   の表示板の厚みと同じ深さでほぼ同じ大きさの凹部から
   なる商品名表示面、単位表示面、価格表示面が形成さ
   れ、上記各表示板の着脱手段と対応する着脱手段を有
   し、かつ上記各表示板と同質材からなる価格表示器本体
   とからなる表示板着脱型価格表示器。
2. 【請求項２】価格表示器本体と、商品名表示板、単位表
   示板、価格表示板との着脱手段が、可撓性を有する一方
   の爪と、この爪が係止される他方の係止孔とからなる請
   求項１記載の表示板着脱型価格表示器。
3. 【請求項３】可撓性を有する一方の爪が、価格表示器本
   体の背面に突出している請求項２記載の表示板着脱型価
   格表示器。
4. 【請求項４】価格表示器本体と、商品名表示板、単位表
   示板、価格表示板との着脱手段が、可撓性を有する一方
   の係止孔と、この係止孔に圧入させる他方の圧入杆とか
   らなる請求項１および２いずれか記載の表示板着脱型価
   格表示器。
5. 【請求項５】他方の圧入杆が価格表示器本体の背面に突
   出している請求項４記載の表示板着脱型価格表示器。
6. 【請求項６】商品名表示板の品名、単位表示板の単位、
   価格表示板の数字における強調文字等が浮き出し構成か
   らなる請求項１乃至５いずれか記載の表示板着脱型価格
   表示器。
7. 【請求項７】価格表示器本体の側面に、装飾体が取り替
   え自在に設けられた請求項１乃至６いずれか記載の表示
   板着脱型価格表示器。