JP3001854B2 - 異形ピストンのシール構造とこれを利用した装置 - Google Patents

異形ピストンのシール構造とこれを利用した装置

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JP3001854B2
JP3001854B2 JP10152381A JP15238198A JP3001854B2 JP 3001854 B2 JP3001854 B2 JP 3001854B2 JP 10152381 A JP10152381 A JP 10152381A JP 15238198 A JP15238198 A JP 15238198A JP 3001854 B2 JP3001854 B2 JP 3001854B2
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昭一 桜井
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有限会社日本メインテック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧時に圧縮され
たものがピストンを越えて漏れることがない異形のピス
トンのシール構造と、この異形のピストンを利用した装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、流体圧作動装置に組み込まれた
ピストンやシリンダは、断面が円形をしたものである。
このような形状としたのは、円形をした面同士の接触で
あれば、機械加工が容易で安価に生産できること、ピス
トンとシリンダとの間のシールを簡単に行なうことがで
きること、また異形断面のものはシールが困難になるこ
とに起因する。
【0003】ところが、最近、例えば、掘削により排出
された土や廃材等の建設発生土あるいは金属くず、建設
廃材あるいは汚泥等の建設廃棄物等の建設副産物あるい
は水分を含む灰等のような含水物を固化する突き固め装
置としてピストン−シリンダ構造のプレス装置が使用さ
れることがある。
【0004】この場合、プレス装置は、断面が円形をし
たものであるために、排土などを突き固めた後のもの
(以下製品)も、平板状をした円形のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような円
形の画一化された製品を再利用する場合、製品同士を並
べたり組み合わせると隙間が生じるので、廃材利用の範
囲が限定され、製品自体としての利用価値も低く、他の
形状の製品の出現が望まれている。
【0006】また、従来のプレス装置では、単に土を加
圧し、容積を低減すれば良い程度であるために、十分突
き固めたものが得られず、また全体が均一に突き固めら
れたものでもなく、この点でも製品としての利用価値が
低いものとなっている。
【0007】さらに、この断面円形のものを四角形ある
いは五角形等の異形にすることも可能であるが、このよ
うにすれば、加圧時にピストンとシリンダとの間のシー
ル性が問題となり、十分突き固めができず、場合によっ
ては加圧時に材料がピストンを乗り越えて加圧手段側に
漏れ出すこともある。
【0008】本発明は、上述した従来技術に伴う課題を
解決するためになされたもので、第1の目的は、材料
を、円滑にかつ強力に加圧できるシール性の高い異形
ストンのシール構造を提供することにあり、第2の目的
は、全体が均一で種々の形状をした製品とすることがで
きる突き固め装置を提供することにあり、第3の目的
は、当該異形ピストンを利用した圧送装置を提供するこ
とにあり、第4の目的は、当該異形ピストンを利用した
充填装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0010】(1) 断面非円形をした異形のシリンダ
と、このシリンダ内に設けられ、駆動手段(P)により前
記シリンダの軸方向に駆動される異形のピストンとを有
し、前記シリンダ内に充填された被圧縮材料を当該ピス
トンにより加圧するピストン装置において、前記ピスト
ンは、上下がスペーサ部材によりサンドイッチ状に挟持
され、かつ前記シリンダ内の被圧縮材料を加圧するとき
の加圧力が前記スペーサ部材を介して加えられること
より放射方向に膨出変形される弾性変形部材と、この弾
性変形部材の膨出変形により前記シリンダの内周面に押
し付けられるピストンリング部材とを有する異形ピスト
ンのシール構造。
【0011】(2) 前記ピストンは、前記弾性変形部
材が放射方向外方にのみ膨出するように該弾性変形部材
の放射方向内端に変形規制部材を設けたことを特徴とす
異形ピストンのシール構造。
【0012】
【0013】(3) 前記ピストンリング部材は、前記ピ
ストンのピストン本体の外周に形成されたリング状溝部
内に嵌挿され、周方向に位置ずれし得るように相互にテ
ーパ面を介して当接された複数のリングセグメントを有
する異形ピストンのシール構造。
【0014】(4) 前記リング状溝部は、前記ピスト
ン本体の外周に多段にリング状溝部が形成され、各リン
グ状溝部内に前記ピストンリング部材を設けたことを特
徴とする異形ピストンのシール構造。
【0015】(5) 前記ピストンは、前記駆動手段か
らの力を受ける端板と、当該端板から軸線に沿って伸延
された中央支柱とから前記ピストン本体を形成し、前記
端板の外端縁から軸線方向に多段にリング状の外周部材
を設け、このリング状の外周部材間に前記リング状溝部
を形成してなり、前記外周部材をボルトにより連結する
とき前記リング状溝部が前記ピストンリング部材の厚み
を越えて締め付けないようにしたことを特徴とする異形
ピストンのシール構造。
【0016】
【0017】(6) 断面非円形をした異形のシリンダ
と、このシリンダ内に設けられ、駆動手段(P)により前
記シリンダの軸方向に駆動される異形のピストンとを有
する圧送装置において、当該異形のピストン上下が
スペーサ部材によりサンドイッチ状に挟持され、かつ
記シリンダ内に投入された被圧送材料を加圧するときの
加圧力が前記スペーサ部材を介して加えられることによ
り放射方向に膨出変形される弾性変形部材と、この弾性
変形部材の膨出変形により前記シリンダの内周面に押し
付けられるピストンリング部材とを有することを特徴と
する圧送装置。
【0018】(7) 前記ピストンは、前記駆動手段か
らの力を受ける端板と、当該端板から軸線に沿って伸延
された中央支柱とを有し、当該中央支柱に、外周面がテ
ーパ状に拡げられた漸増部と、この漸増部の端部からテ
ーパ状に狭められた漸減部とを形成し、これら漸増部と
漸減部に前記弾性変形部材とピストンリング部材とを設
けたことを特徴とする圧送装置。
【0019】(8) 断面非円形をした異形のシリンダ
と、このシリンダ内に設けられ、駆動手段により前記シ
リンダの軸方向に駆動される異形のピストンとを有する
充填装置において、当該異形のピストン上下がスペ
ーサ部材によりサンドイッチ状に挟持され、かつ前記シ
リンダ(10)内に投入された被充填材料を加圧するときの
加圧力が前記スペーサ部材を介して加えられることによ
り放射方向に膨出変形される弾性変形部材と、この弾性
変形部材の膨出変形により前記シリンダの内周面に押し
付けられるピストンリング部材とを有することを特徴と
する充填装置。
【0020】(9) 前記駆動手段は、前記異形のピス
トンに軸方向の振動を加える振動部と、当該振動部を介
して前記異形のピストンを加圧する加圧部とを有するこ
とを特徴とする充填装置。
【0021】(10) 断面非円形をした異形のシリン
ダと、このシリンダ内に設けられ、駆動手段により前記
シリンダの軸方向に駆動される異形のピストンとを有
し、当該異形のピストンは、上下がスペーサ部材により
サンドイッチ状に挟持され、かつ前記シリンダ内に投入
された被突固め材料を加圧するときの加圧力が前記スペ
ーサ部材を介して加えられることにより放射方向に膨出
変形される弾性変形部材と、この弾性変形部材の膨出変
形により前記シリンダの内周面に押し付けられるピスト
ンリング部材と、前記被圧縮材料を加圧することにより
排出される水分やガスが入り込む多孔管とを有し、前記
駆動手段は、前記異形のピストンに軸方向の振動を加え
る振動部と、当該振動部を介して前記異形のピストンを
加圧する加圧部とを有することを特徴とする突き固め装
置。
【0022】(11) 前記ピストンは、前記シリンダ
内に投入された被圧縮材料を加圧する面に剥離用の膜部
材を取り付けたことを特徴とする突き固め装置。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形
態に係る異形ピストンのシール構造を示すもので、図2
の1−1線に沿う概略断面相当図、図2は図1の2−2
線に沿う断面相当図、図3は図2の要部拡大断面説明
図、図4はピストンリング部材の変位前後の状態を誇張
して示す概略平面図、図5A,Bはピストンリング部材
の変位前と後の状態を示す概略側面図である。
【0024】第1の実施の形態に係る異形ピストンは、
突き固め装置に適用したもので、当該ピストンのシール
構造について概説すれば、図1,2に示すように、断面
四角形のシリンダ10と、このシリンダ10内に設けら
れた断面四角形のピストン20と、前記シリンダ10内
に投入された被圧縮材料Wを加圧するように前記ピスト
ン20をシリンダ10内で軸方向に駆動する駆動手段P
とを有している。
【0025】前記シリンダ10は、水平断面が略矩形状
をしたもので、四隅が円弧状に形成されている。ただ
し、この四隅は、円弧状とせず直角に形成してもよい。
いずれにしてもこのような異形のシリンダ10は、シェ
ーパ等を使用すれば大型のものでも成形することができ
る。
【0026】シリンダ10は、下端が開放され、受け台
(図示せず)の上に載置される。このようにすれば、シ
リンダ10内に投入された材料Wを加圧して突き固めた
後に、当該シリンダ10を上昇すれば、製品を簡単に取
り出すことができ、利便性がある。なお、前記受け台を
ベルトコンベアのようにしておくと、一層搬出が容易と
なる。
【0027】前記駆動手段Pは、油圧あるいは空気圧等
の流体圧により作動するシリンダ装置が使用されている
が、必ずしもこのようなもののみでなくても良い。例え
ば、後述する充填装置には、より強力な突き固めを行な
う場合には、ピストン20と振動装置を直結し、流体圧
の加圧装置が振動装置を介してピストン20を加圧する
という複合的なものが好ましい。
【0028】前記ピストン20は、概して、駆動手段P
を作動して材料Wを加圧するとき、放射方向に膨出変形
する弾性変形部材Dを有し、この弾性変形部材Dにより
ピストンリング部材40の外周面を前記シリンダ10の
内周面に押し付けてシールするようにしている。
【0029】さらに詳述する。このピストン20は、前
記駆動手段Pからの加圧力が支持プレート11を介して
伝達される端板21と、当該端板21の中心から軸線に
沿って伸延された断面矩形の中央支柱22とから構成さ
れたピストン本体23を有している。
【0030】このピストン本体23は、前記端板21の
外端縁部分21aが肉厚にされ、この外端縁部分21a
に、軸線方向に向かって垂下するように3段にリング状
の外周リング部材24がボルト25により取り付けられ
ているが、以下、外端縁部分21aと外周部材24の両
者を外周部材Gと総称する。
【0031】そして、この外周部材G相互間には、ピス
トンリング部材40が嵌挿されるリング状溝部26が形
成されているが、これらリング状溝部26の上下幅は、
キッチリと定められていることが好ましい。つまり、リ
ング状溝部26は、それぞれが別部材の前記外周部材G
相互間に形成されているため、上下幅が一定の幅になら
ない虞れもあるが、このような場合には、ピストンリン
グ部材40のシール性に悪影響を及ぼす虞れがあるの
で、本実施の形態では、前記外周部材Gをボルト25に
より連結するとき,リング状溝部26が前記ピストンリ
ング部材40の厚みを越えてまで締め付けないように、
前記外周部材Gの内方部分には、突部Gbを設け、この
突部Gb が相互に当接し、リング状溝部26の上下幅が
一定となるようにしている。
【0032】前記中央支柱22は、図1に示すように、
角部が削落されたほぼ四角形の断面形状であり、この中
央支柱22の周囲に比較的肉厚のゴム板等からなる弾性
変形部材Dが設けられている。本実施の形態では、ここ
に3枚の弾性変形部材Dが設けられ、これら各弾性変形
部材Dの内周面が中央支柱22に密に接している。
【0033】この中央支柱22は、弾性変形部材Dが上
下から加圧され、放射方向に膨出変形するときの内方へ
の膨出変形を規制する変形規制部材として機能し、これ
によりピストンリング部材40を放射方向外方に押圧す
る力の低減を防止するようにしている。なお、この変形
規制部材は、前記中央支柱22のみでなく弾性変形部材
Dの内方への膨出変形を規制するものであれば、どのよ
うなものであってもよい。
【0034】これら各弾性変形部材Dは、外端が前記外
周部材Gの内周面Ga の近傍にあり、この弾性変形部材
Dの外側面Da と外周部材Gの内周面Ga との間には力
伝達部材27が介装されている。
【0035】この力伝達部材27は、前記弾性変形部材
Dの外側面Da に当接する内板27aと、前記外周部材
Gの内周面Ga に当接する外板27bと、前記内板27
aと外板27bとの間を連結する連結アーム27cとか
ら構成されている。この連結アーム27cは、前記外周
部材G相互間に形成された通孔部28に挿通された一対
の棒である。
【0036】また、各弾性変形部材Dの上下には、材料
Wを加圧するとき弾性変形部材Dが均等に加圧されるよ
うに、また効率良く放射方向外方に膨出変形されるよう
に、スペーサ部材29が設けられている。
【0037】前記ピストンリング部材40は、前記外周
部材G相互間に形成されたリング状溝部26内に嵌挿さ
れている。このピストンリング部材40は、弾性変形部
材Dにより放射方向に押圧されて、シリンダ10の内周
面に押し付けられ、当該シリンダ10の内周面との間を
シールする機能を発揮するものであるために、図4,5
に示すように、複数のリングセグメント41により構成
され、周方向に位置ずれし得るようになっている。
【0038】四角形をしたピストンの場合には、通常の
断面円形のピストンに比し、シリンダ10の内周面との
間のシールは極めて難しいが、本実施の形態では、複数
のリングセグメント41を閉鎖された規制空間であるリ
ング状溝部26内に収容するとともに、相互をテーパ面
42を介して当接し、これにより周方向に変位可能であ
ってかつリングセグメント41相互間に隙間が生じない
ようにしている。
【0039】ここに、リングセグメント41aは、シリ
ンダ10の角部に当接する部分であり、リングセグメン
ト41bは、シリンダ10の平坦部に当接する部分であ
る。なお、本実施の形態では、ピストンリング部材40
を複数のリングセグメント41により構成したので、こ
れらがバラけないように、図に示すように、各リング
セグメント41の外側面に溝43を形成し、ここにOリ
ング44を嵌挿している。
【0040】なお、ピストンリング部材40は、シリン
ダ10の内周面との間の摺動摩擦を極力低減するため
に、合成樹脂を使用することが好ましく、例えば、ポリ
テトラフロオロエチレン樹脂(商品名、テフロン樹
脂)、シリコン樹脂、ポリアセタール、ポリブチレンテ
レフタレート等を使用することが好ましい。
【0041】また、このピストンリング部材40とリン
グ状溝部26との間に異物が入りやすく、この異物の侵
入によりピストンとシリンダとの間のシール性が低下す
る虞れもあるために、リング状溝部26の上下面に弾性
シール部材45を設けることが好ましい。
【0042】さらに好ましくは、図3に示すように、こ
の弾性シール部材45とピストンリング部材40が当接
する面にそれぞれジグザグ状の凹凸面を形成することで
ある。このようにすれば、異物の侵入を防止し、シール
性が一層高まることになる。
【0043】本実施の形態に係る異形ピストン20は、
前記シリンダ10をベルトコンベア等により構成された
支持台の上に置き、当該シリンダ10内に材料Wである
土を投入し、この土を突き固める装置に使用するもので
あることから、前記ピストン20は、前記シリンダ10
内に投入された材料Wが土等のように付着性を有する場
合には、加圧時にピストン20の加圧する面に剥離用の
膜部材46を取り付けることが好ましい。
【0044】このような膜部材46を取り付けると、突
き固め後に製品とピストン20が簡単に剥離でき、作業
性が向上するとともにメンテナンスも容易となる。
【0045】さらに、前記材料Wが汚泥土等のように水
分を含む場合には、加圧時にこの水分をシリンダ10内
から排除することが好ましいことから、前記シリンダ1
0内に加圧により排出される水やガスが入り込む多孔管
47が設けられている。
【0046】なお、この多孔管47は、ピストン20を
挿通して外部まで伸延されているが、ピストン20との
間には、多孔管47を保護するためにスリーブ48を設
けることが好ましい。
【0047】次に、前記実施の形態の作用を説明する。
まず、ベルトコンベア等の受け台上にシリンダ10を載
置した状態で、地下鉄工事等の掘削作業により排出され
た土等の材料Wを、ベルトコンベアあるいはバックホウ
等によりシリンダ10内に投入する。
【0048】次に、駆動手段Pを作動し、ピストン20
を下降し、突き固めを開始するが、この場合、駆動手段
Pは、ピストン20を振動させている振動手段を加圧手
段が加圧しているので、材料Wは、極めて強力にしかも
均一に突き固められることになる。
【0049】ピストン20下降中において、シリンダ1
0内の材料Wは、当初、内部の水やガスが多孔性パイプ
47内に入り込み、外部に除去される。
【0050】さらにピストン20が下降されると、駆動
手段Pによる加圧力が、支持プレート11を介してピス
トン本体23に伝わり、ピストン20は、上下から力が
加えられ、支持プレート11と材料Wとの間で圧縮作用
を受ける。
【0051】これによりピストン20の弾性変形部材D
は、スペーサ部材29を介して圧縮され放射方向に変形
するが、放射方向内方への変形は中央支柱22により規
制されるので、放射方向外方のみの変形となる。
【0052】したがって、この放射方向外方の変形量は
大きく、これが力伝達部材27を介してピストンリング
部材40に伝達され、当該ピストンリング部材40は、
外周部材Gのリング状溝部26内で放射方向外方に押し
出され、シリンダ10の内周面に当接し、シールする。
このシール力は、加圧力が強ければ強いほど増大するこ
とになるので、ピストン20とシリンダ10との間のシ
ールは、極めて強力なものとなり、前記材料Wがピスト
ンを越えて駆動手段側に漏れることはない。この結果、
異形のピストンであっても極めて強力な突き固めができ
る。
【0053】また、本実施の形態では、ピストンリング
部材40は、複数のリングセグメント41により構成さ
れ、この各リングセグメント41に対して力伝達部材2
7が設けられているので、各リングセグメント41は個
々独立にシール性を発揮することになり、仮に局部的に
シリンダ10の内周面が摩耗したとしても、これに対応
する部分のリングセグメント41が強力に放射方向外方
に押し出されるので、この摩耗部分のシール性が低下す
ることはなく、ピストン20全周にわたってピストン2
0とシリンダ10の内周面との間が確実にシールされる
ことになる。
【0054】しかも、このような各リングセグメント4
1による独立的なシール機能は、仮にシリンダ10の内
周面が末広がりのラッパ状あるいは先細りの形状をした
ものであっても、このような放射方向の変位を吸収し、
優れたシール性を発揮することになる。
【0055】上述のようにして突き固められた製品は、
全体が均一化した極めて固いものになるので、建築資材
等として再利用可能である。例えば、道路づくりあるい
は河川の護岸工事の材料として、あるいは魚礁形成の材
料等に使用することができる。特に、このように振動を
加えつつ加圧した製品は、長期間水等に入れても内部に
水が浸入しないことが判明している(2〜3ケ月間水中
に放置した後に、切断しても内部に水が浸入していない
ことが判明)。
【0056】したがって、ゴミや灰の中に有害物質が含
まれていても、この突き固め方法によっては、これを封
じ込めることもでき、また内部に放射性物質を入れても
放射能が外部に漏れ出すこともない。
【0057】本発明は、前述した突き固め装置のみでな
く、コンクリート等を圧送する圧送装置や、コンクリー
ト等を充填する充填装置の動力源としても利用すること
ができる。
【0058】《圧送装置》前述した異形ピストンのシー
ル構造は、圧縮されればされる程高いシール性を発揮す
るとともにシリンダの一部に局部的な摩耗等が生じて
も、この摩耗等により変形した部分に追随し、極めて高
いシール性を発揮するという特徴を有している。
【0059】このため、単に水等のような比較的容易に
圧送することができるものを圧送する装置として利用す
ることができるのみでなく、コンクリート等のようなシ
リンダが摩耗しやすいものを圧送する圧送装置としても
利用することができる。ただし、この圧送装置の場合、
上述した第1の実施の形態の多孔管47は使用しない。
【0060】図6は本発明の第2の実施の形態に係る異
形ピストンを使用したコンクリート圧送装置の圧送前の
状態を示す概略断面図、図7は同コンクリート圧送装置
の圧送後の状態を示す概略断面図である。
【0061】この図6,7に示すように、コンクリート
圧送装置50は、断面非円形をした異形のシリンダ10
に連設された圧送路51を有し、このシリンダ10に
は、ホッパー52が設けられ、当該ピストン20の前方
に開閉可能なボール弁53が設けられている。このボー
ル弁53は、圧送したコンクリートWの逆流を防止する
ためである。なお、シリンダ10と圧送路51とを一体
的に形成してもよいが、コスト的な面を考慮すれば、シ
リンダ10の先端に円管状の圧送路51を連設すること
が好ましい。
【0062】このコンクリート圧送装置50によりコン
クリートWを圧送する場合には、まず、ホッパー52か
らシリンダ10内にコンクリートWを投入し、ボール弁
53を開放し、駆動手段Pを作動する。
【0063】この駆動手段Pによりピストン20は、シ
リンダ10内のコンクリートWを圧送路51に押し出す
が、このピストン20には、前記ホッパー52の投入口
54を閉鎖するドア55が設けられているので、投入口
54を閉鎖し、上方からのコンクリートWの落下を防止
しつつ前進する。
【0064】図7に示すように前進端に到達すると、後
退が開始されるとともにボール弁53が閉鎖され、図6
に示す元の状態に戻り、再度ホッパー52から材料Wが
シリンダ10内に入り、1ストロークの作動が完了す
る。
【0065】この圧送においても、ピストン20は、圧
縮されればされる程高いシール性を発揮し、コンクリー
トWを確実に前方に押し出すことになるが、このシリン
ダ10の内周面に局部的な摩耗等が生じたとしても、前
述したように各リングセグメント41が個々独立に摩耗
した部分に沿って移動し、極めて高いシール性を発揮す
ることになる。
【0066】この実施の形態は、往動時のみにコンクリ
ートWを圧送するものであるが、多量のコンクリートを
圧送する場合には、往動時のみでなく復動時にもコンク
リートの圧送を行なうことが好ましい。
【0067】この往復動圧送可能な装置を、本発明の第
3の実施の形態として図8,9に示す。ここに、図8は
本発明の第3の実施の形態を示す概略断面図、図9は同
実施の形態の要部断面図である。なお、図1〜5に示す
部材と共通する部材には同一符号を付し、説明は省略す
る。
【0068】第3の実施の形態に係る圧送装置50に使
用されるピストン20は、断面非円形をしたシリンダ1
0内に設けられ、駆動手段Pからの力を受ける端板21
と、当該端板21から軸線に沿って伸延された中央支柱
22とを有し、当該中央支柱22に、外周面がテーパ状
に拡げられた漸増部22aと、この漸増部22aの端部
からテーパ状に狭められた漸減部22bとを形成し、各
漸増部22aと漸減部22bには、それぞれ同数(例え
ば、図示のものでは各部22a,22bにそれぞれ2つ
ずつ)の前記弾性変形部材Dとピストンリング部材40
とを設けたものである。
【0069】このようなピストン20を有する圧送装置
50は、断面非円形をした異形のシリンダ10に連設さ
れた圧送路51を有し、このシリンダ10には、ホッパ
ーが設けられ、当該ピストン20の前方に開閉可能なボ
ール弁が設けられているが、これらについては図示を省
略する。
【0070】この圧送装置50によれば、図8の実線矢
印方向の往動時には、主として漸減部22bと当接して
いる弾性変形部材Dが強力に加圧されて膨出変形し、こ
の弾性変形部材Dに当接しているピストンリング部材4
0が、外周部材Gのリング状溝部26内で放射方向外方
に押し出され、圧送路51の内周面に当接し、シール力
が増大する。ただし、この往動時でも前記漸増部22a
と当接している弾性変形部材Dも、前記漸減部22b程
強力ではないが、ある程度シール機能を発揮する。
【0071】一方、図8の破線矢印方向の復動時には、
漸増部22aと当接している弾性変形部材Dが強力に加
圧されて膨出変形し、この弾性変形部材Dに当接してい
るピストンリング部材40が、放射方向外方に押し出さ
れ、圧送路51の内周面に当接する。ただし、この復動
時においても前記漸減部22bと当接している弾性変形
部材Dも、ある程度シール機能を発揮する。
【0072】この結果、圧送装置50のピストン20
は、往復動時とも高いシール性を発揮するとともに、圧
送路51の局部的な摩耗等に対しても追随性よく極めて
高いシール性を発揮するので、多量のコンクリートの圧
送が可能となる。
【0073】なお、本第3の実施の形態では、弾性変形
部材Dとピストンリング部材40が、漸増部22aと漸
減部22bに2つずつ設けられているが、1つあるいは
さらに多数であってもよいことは言うまでもない。ま
た、この漸増部22aと漸減部22bをジグザグ状に繰
り返して形成したものでもよい。
【0074】《充填装置》また、前記異形ピストンのシ
ール構造は、コンクリートを充填する充填装置としても
利用することができる。
【0075】図10は本発明の第4の実施の形態を示す
断面概略図、図11は図10の11−11線に沿う断面
概略図であり、前記実施の形態で使用した部材と共通す
る部材には同一符号を付し、説明は省略する。
【0076】例えば、鉄道車両のトンネル60は、一般
に内面仕上げ材61の外周にコンクリート層62が設け
られているが、このコンクリート層62は、充填した後
に時間が経過するにともなって自重により沈下し、トン
ネル60の上部に隙間63が生じる。
【0077】この結果、この隙間63に地下水等が入り
込むことがあり、トンネル60内に漏れ出したりあるい
はこれが凍結して氷柱を生じ、これが鉄道車両の走行を
阻害する虞れがあることは周知の通りである。
【0078】このような不具合を解消するために、トン
ネル上部の隙間62にコンクリートを充填する必要があ
るが、従来のコンクリート充填装置ではコンクリートの
圧送する程度で、周辺の土64中にまで強力に充填する
ことはできない。
【0079】この第4の実施の形態のコンクリート充填
装置70は、断面非円形をした異形のシリンダ10に連
設された圧送路51を有し、このシリンダ10には、ホ
ッパー52が設けられている。
【0080】このシリンダ10内には、駆動手段Pによ
りシリンダ10の軸方向に駆動される異形のピストン2
0が設けられている。
【0081】このピストン20は、シリンダ10内に投
入された被充填材料Wを加圧するときの加圧力により放
射方向に膨出するように変形する弾性変形部材Dと、こ
の弾性変形部材Dの変形により前記シリンダ10の内周
面に押し付けられるピストンリング部材40とを有して
いる。なお、この被充填材料Wとは、コンクリートに固
化剤を混ぜたものである。
【0082】特に、この第4の実施の形態では、前記駆
動手段Pは、ピストン20に軸方向の振動を加える振動
部71と、当該振動部71を介してピストン20を加圧
する加圧部72とを有している。
【0083】この振動部71としては、突き固め材料W
に振動を加えるものであれば、電動式あるいは流体圧
(空圧、油圧、水圧を含む)式等どのような駆動方式の
ものでも良いが、好適には、例えば、特公昭59−18
83号公報あるいは特公昭63−50562号公報等に
開示されているような油圧駆動により振動を生じさせる
ものが使用される。ただし、本発明は、何等このような
振動装置に限定されるものではないことはいうまでもな
い。
【0084】前記加圧部72は、前記振動部71を加圧
する両側に設けられた一対の油圧シリンダ装置であり、
当該油圧シリンダ装置の端部は、前記シリンダ10の端
板10aに取り付けられ、他端は、振動部71を加圧す
るように取り付けられている。
【0085】特に、加圧部72は、振動部71の振動加
圧による反力より大きな加圧力で当該振動部71を加圧
することが好ましい。加圧部72による加圧力が、振動
部71の振動加圧による反力と等しいか若しくは小さい
場合には、振動部71の振動加圧力が材料Wを強力に充
填する力として機能しない虞れがある。
【0086】しかし、加圧部72による加圧力が、振動
部71の振動加圧による反力より大きいと、加圧部72
による加圧力に振動部71の振動加圧力に加わり、両者
が加算された大きな力が材料Wを強力に充填する力とし
て機能する。
【0087】この結果、振動部71の振動により材料W
が隙間62に入り込むのみでなく、周辺の土64内にま
で入り込み強力な充填が可能となる。
【0088】上述した異形ピストンのシール構造は、本
発明の好ましい実施の形態であるが、本発明は、この実
施の形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範
囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述した実施
の形態のピストン20は、水平断面矩形状をしている
が、この形状は、三角形あるいは星形や惰円等種々の形
状のものを選択することが可能である。つまり、前記コ
ーナー部分で使用されているリングセグメント41aの
曲げ角度を変更するのみで種々の形状のものにすること
ができる。
【0089】また、前記実施の形態では、弾性変形部材
Dは、当該弾性変形部材の伸延方向に対し直交する断面
が矩形状をしたものであるが、これのみでなく、断面が
円形をしたものあるいは惰円状をしたもの等も使用する
ことができる。特に、この断面が円形をした弾性変形部
材Dを使用すれば、ピストンリング部材40をシリンダ
10の内周面に押し付ける力が強くなり、ピストンリン
グ部材40の放射方向に移動する速度も早くなり、好ま
しいものとなる。具体的には、硬度が40度程度のゴム
(港湾で防舷材として使用されているもの程度のもの)
を使用すれば、好ましい結果が得られている。
【0090】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、下記の効
果を奏する。
【0091】(1)請求項1に記載の発明では、ピスト
ンが被圧縮材料を加圧するとき、放射方向に拡開する弾
性変形部材によりピストンリング部材をシリンダの内周
面に押し付けシールするようにしたので、材料を加圧す
るときのシール性が高まり、円滑にかつ強力に加圧する
ことができ、製品も多岐に亘り利用することができる。
また、加圧手段がより大きな加圧力で加圧すればする
程、シール性も向上するので、ピストン自身が自動的に
シール性の低下を修正することになる。
【0092】(2)請求項2に記載の発明では、前記弾
性変形部材が放射方向外方にのみ膨出するように弾性変
形部材の放射方向内端に変形規制部材を設けたので、弾
性変形部材の放射方向外方への膨出をより効果的にピス
トンリング部材に伝達でき、これによりさらにシール性
を高めることができる。また、多段シールする場合に、
中央支柱に内端が密に接するように弾性変形部材を設け
ることができるので、当該ピストンの組み付け性も向上
する。
【0093】
【0094】(3)請求項に記載の発明では、ピスト
ン外周のリング状溝部内に嵌挿したピストンリング部材
を複数のリングセグメントにより構成し、各リングセグ
メントが周方向に変位し得るように相互にテーパ面を介
して当接したので、リングセグメントによりピストンリ
ング部材を形成してもシール性が低下することがなく、
また、個々のリングセグメントが独立してシール機能を
発揮するので、たとえピストンやシリンダが摩耗あるい
は変形してもシール性が低下することもない。
【0095】(4)請求項に記載の発明では、ピスト
ン本体の外周に多段にリング状溝部を形成し、各リング
状溝部内にピストンリング部材を設けたので、ピストン
リング部材によるシール性が完全なものとなる。
【0096】(5)請求項に記載の発明では、ピスト
ンのリング状溝部を、ピストン本体の端板の外端縁から
軸線方向に多段に設けたリング状外周部材間に形成し、
これら外周部材を前記リング状溝部がピストンリング部
材の厚みを越えて締め付けないようにしたので、ピスト
ンリング部材は弾性変形部材により押圧されて移動し確
実にシリンダとの間をシールする。
【0097】
【0098】(6)請求項に記載の発明では、前記シ
ール性の高いピストンを圧送装置の駆動源として使用し
ているので、コンクリート等のようなシリンダの内周面
が摩耗しやすい材料を圧送する場合でもシール性よく確
実に圧送できる。
【0099】(7)請求項に記載の発明では、ピスト
ンの中央支柱に漸増部と漸減部とを形成し、これに弾性
変形部材とピストンリング部材とを設けたので、当該ピ
ストンが前進時のみでなく後退時まで材料を圧送するこ
とができ、材料の多量圧送が可能となる。
【0100】(8)請求項に記載の発明では、前記シ
ール性の高いピストンを充填装置の駆動源として使用し
ているので、コンクリート等のようなシリンダの内周面
が摩耗しやすい材料を充填する場合でもシール性よく確
実に充填できる。
【0101】(9)請求項に記載の発明では、充填装
置の駆動源を、ピストンに軸方向の振動を加える振動部
と、当該振動部を介してピストンを加圧する加圧部とか
ら構成したので、単に加圧のみの充填に比し振動を利用
して充填できるので、極めて強力な充填が可能となる。
【0102】(10)請求項10に記載の発明では、前
記シール性の高いピストンを突き固め装置の駆動源とし
て使用しているので、土等の材料をシール性よく確実に
充填できる。また、このシリンダに水分を除去する多孔
管を設けると、突き固めが極めて強力にできる。さら
に、駆動源を、ピストンに軸方向の振動を加える振動部
と、当該振動部を介してピストンを加圧する加圧部とか
ら構成すれば、極めて強力な突き固めが可能となる。
【0103】(11)請求項11に記載の発明では、ピ
ストンに剥離用の膜部材を取り付けたので、加圧後の材
料の処理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す概略横断面
図である。
【図2】 図1の2−2線に沿う断面相当図である。
【図3】 図2の要部各大断面説明図である。
【図4】 ピストンリング部材の変形前後の状態を示す
概略平面図である。
【図5】 ピストンリング部材の変形前後の状態を示す
概略側面図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態を示す概略断面図
である。
【図7】 同第2の実施の形態の圧送後の状態を示す概
略断面図である。
【図8】 本発明の第3の実施の形態を示す概略断面図
である。
【図9】 同第3の実施の形態の要部断面図である。
【図10】 本発明の第4の実施の形態を示す断面概略
図である。
【図11】 図10の11−11線に沿う断面概略図で
ある。
【符号の説明】
10…シリンダ、 20…ピストン、 21…端板、 22…中央支柱(変形規制部材)、 22a…漸増部、 22b…漸減部、 23…ピストン本体、 25…ボルト、 26…リング状溝部、 27…力伝達部材、 29…スペーサ部材、 40…ピストンリング部材、 41…リングセグメント、 42…テーパ面、 46…膜部材、 47…多孔管、 50…圧送装置、 70…充填装置、 71…振動部、 72…加圧部、 D…弾性変形部材、 G…外周部材、 P…駆動手段、 W…材料。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面非円形をした異形のシリンダ(10)
    と、このシリンダ(10)内に設けられ、駆動手段(P)によ
    り前記シリンダ(10)の軸方向に駆動される異形のピスト
    ン(20)とを有し、前記シリンダ(10)内に充填された被圧
    縮材料(W)を当該ピストン(20)により加圧するピストン
    装置において、 前記 ピストン(20)は、上下がスペーサ部材(29)によりサ
    ンドイッチ状に挟持され、かつ前記シリンダ(10)内の被
    圧縮材料(W)を加圧するときの加圧力が前記スペーサ部
    材(29)を介して加えられることにより放射方向に膨出変
    形される弾性変形部材(D)と、この弾性変形部材(D)の
    膨出変形により前記シリンダ(10)の内周面に押し付けら
    れるピストンリング部材(40)とを有する異形ピストンの
    シール構造。
  2. 【請求項2】 前記ピストン(20)は、前記弾性変形部材
    (D)が放射方向外方にのみ膨出するように該弾性変形部
    材(D)の放射方向内端に変形規制部材(22)を設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の異形ピストンのシール構
    造。
  3. 【請求項3】 前記ピストンリング部材(40)は、前記ピ
    ストン(20)のピストン本体(23)の外周に形成されたリン
    グ状溝部(26)内に嵌挿され、周方向に位置ずれし得るよ
    うに相互にテーパ面(42)を介して当接された複数のリン
    グセグメント(41)を有する請求項1又は2に記載の異形
    ピストンのシール構造。
  4. 【請求項4】 前記リング状溝部(26)は、前記ピストン
    本体(23)の外周に多段にリング状溝部(26)が形成され、
    各リング状溝部(26)内に前記ピストンリング部材(40)を
    設けたことを特徴とする請求項3に記載の異形ピストン
    のシール構造。
  5. 【請求項5】 前記ピストン(20)は、前記駆動手段(P)
    からの力を受ける端板(21)と、当該端板(21)から軸線に
    沿って伸延された中央支柱(22)とから前記ピストン本体
    (23)を形成し、前記端板(21)の外端縁から軸線方向に多
    段にリング状の外周部材(G)を設け、このリング状の外
    周部材(G)間に前記リング状溝部(26)を形成してなり、
    前記外周部材(G)をボルト(25)により連結するとき前記
    リング状溝部(26)が前記ピストンリング部材(40)の厚み
    を越えて締め付けないようにしたことを特徴とする請求
    項4に記載の異形ピストンのシール構造。
  6. 【請求項6】 断面非円形をした異形のシリンダ(10)
    と、このシリンダ(10)内に設けられ、駆動手段(P)によ
    り前記シリンダ(10)の軸方向に駆動される異形のピスト
    ン(20)とを有する圧送装置において、当該異形のピスト
    ン(20)上下がスペーサ部材(29)によりサンドイッチ
    状に挟持され、かつ前記シリンダ(10)内に投入された被
    圧送材料(W)を加圧するときの加圧力が前記スペーサ部
    材(29)を介して加えられることにより放射方向に膨出変
    形される弾性変形部材(D)と、この弾性変形部材(D)の
    膨出変形により前記シリンダ(10)の内周面に押し付けら
    れるピストンリング部材(40)とを有することを特徴とす
    る圧送装置。
  7. 【請求項7】 前記ピストン(20)は、前記駆動手段(P)
    からの力を受ける端板(21)と、当該端板(21)から軸線に
    沿って伸延された中央支柱(22)とを有し、当該中央支柱
    (22)に、外周面がテーパ状に拡げられた漸増部(22a)
    と、この漸増部(22a)の端部からテーパ状に狭められた
    漸減部(22b)とを形成し、これら漸増部(22a)と漸減部
    (22b)に前記弾性変形部材(D)とピストンリング部材(4
    0)とを設けたことを特徴とする請求項に記載の圧送装
    置。
  8. 【請求項8】 断面非円形をした異形のシリンダ(10)
    と、このシリンダ(10)内に設けられ、駆動手段(P)によ
    り前記シリンダ(10)の軸方向に駆動される異形のピスト
    ン(20)とを有する充填装置において、当該異形のピスト
    ン(20)上下がスペーサ部材(29)によりサンドイッチ
    状に挟持され、かつ前記シリンダ(10)内に投入された被
    充填材料(W)を加圧するときの加圧力が前記スペーサ部
    材(29)を介して加えられることにより放射方向に膨出変
    形される弾性変形部材(D)と、この弾性変形部材(D)の
    膨出変形により前記シリンダ(10)の内周面に押し付けら
    れるピストンリング部材(40)とを有することを特徴とす
    る充填装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動手段(P)は、前記異形のピスト
    ン(20)に軸方向の振動を加える振動部(71)と、当該振動
    部(71)を介して前記異形のピストン(20)を加圧する加圧
    部(72)とを有することを特徴とする請求項に記載の充
    填装置。
  10. 【請求項10】 断面非円形をした異形のシリンダ(10)
    と、このシリンダ(10)内に設けられ、駆動手段(P)によ
    り前記シリンダ(10)の軸方向に駆動される異形のピスト
    ン(20)とを有し、 当該異形のピストン(20)は、上下がスペーサ部材(29)に
    よりサンドイッチ状に 挟持され、かつ前記シリンダ(10)
    内に投入された被突固め材料(W)を加圧するときの加圧
    が前記スペーサ部材(29)を介して加えられることによ
    り放射方向に膨出変形される弾性変形部材(D)と、この
    弾性変形部材(D)の膨出変形により前記シリンダ(10)の
    内周面に押し付けられるピストンリング部材(40)と、前
    記被圧縮材料(W)を加圧することにより排出される水分
    やガスが入り込む多孔管(47)とを有し、 前記駆動手段(P)は、前記異形のピストン(20)に軸方向
    の振動を加える振動部(71)と、当該振動部(71)を介して
    前記異形のピストン(20)を加圧する加圧部(72)とを有す
    ることを特徴とする突き固め装置。
  11. 【請求項11】 前記ピストン(20)は、前記シリンダ(1
    0)内に投入された被圧縮材料(W)を加圧する面に剥離用
    の膜部材(46)を取り付けたことを特徴とする請求項10
    に記載の突き固め装置。
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